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カイト・カフェ https://kite-cafe.hatenablog.com/

教育を中心に日々の関心事を書いています。基本的に週日更新。学校に合わせて長期休業も取っています。

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2017/12/16

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  • 「二十歳からの五つ目の10年が終わる」~そして終わりの始まりへ

    2023年度がいよいよ終わり、来週からは2024年度。 そして10年ごとに人生を変えて来た私にとっては、 おそらく最後の10年が始まる。 怖くはないが、厳しい戦いの日々になるだろう。 という話。(写真:フォトAC) 【二十歳から五つ目の10年が終わる】 学生時代のアルバイトを含め、10年、家庭教師と学習塾の講師の仕事をしました。30歳で都会を離れ、中学校教師として10年、小学校の教員として10年、最後は管理職を10年やって教職を離れました。その日から、明後日でちょうど10年になります。 今終わろうとしている二十歳から五つ目の10年は、途中で2年ほど別の仕事をした期間もありましたが、基本的には家…

  • 「老い先短い者が壮年の子どもたちに伝える人生への想い」~知り合いの若者のお母様が、私くらいの年で亡くなって

    娘婿の義弟の、その母親が、私ほどの年で急逝した。 その彼の嘆きはいかばかりか――。 しかし若者よ、人は齢を取ると枯れ始め、 人に対しても人生に対しても、次第に恬淡とするようになるのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【ある若者の母親の死】 娘婿のエージュの妹の配偶者のお母様――といっても訳が分からなくなると思いますが、要する少し遠い縁戚で、私が大切に思っている若者(と言っても30代)のお母様が亡くなりました。急性の心臓病で、何の前触れもなくあっけなく亡くなられたようです。 私は彼の結婚式で一度お会いしただけですが、背の高い、重々しくも古風な女性とお見受けしました。子どもの年齢を考えると私と同…

  • 「枠は減るのに教員は増える、もしかしたら収まりきらない」~定年延長の行方③

    定年延長で今後6万人近い正規教員の増加が見込まれる。 しかし法律上、教員の枠を広げるわけにはいかない。 新規採用を減らし、講師の枠も減らし――、 それでもダメなら・・・定数を増やすしかないじゃないか。という話。(写真:フォトAC) 【だから言ったじゃないか・・・】 教員免許更新制が始まったとき、「こんなことをしていたら講師がいなくなっちゃうじゃないか」と危機感を露わにしたのは現場だけでした。 免許更新は現役教師にとっては必須であり、更新講習の受けやすい状況が設けられていましたが、免許取得から一度も教職に就いたことのないいわゆるペーパー・ティーチャーや、定年退職その他で学校を離れた教員は、基本的…

  • 「定年が1年延びて大勢がこのまま教師を続けるらしい。やがて教師の総数は、現在より1割近くも増えるというが・・・」~新聞に教職員人事が発表されて②

    定年は延びるが管理職は教壇に戻り、給与も3割減る。 それでも続けられる人がどれだけいるかと思ったら、 意外と多くて、数年後は6万人近くも教員が増えてしまう。 大丈夫か?という話。(写真:フォトAC) 教職員人事に関する新聞発表があったことについて話しています。 【定年延長でも、教師を辞める人はいるはずだ】 定年延長にもかかわらず60歳で退職してしまう先生がどれくらいいるのか、学校に残る先生がどれほどいるのか、そのことに興味があります。 これだけ苛酷といわれる労働環境の中で、一度退職金を手にして区切りをつけてしまった教師たちが、給与を3割もカットされて、それでもなお生き生きと働いて行けるのだろう…

  • 「定年延長で居残る人、それでも辞める人」~新聞に教職員人事が発表されて①

    新聞に教職員人事が発表された。 発表すること自体を問題視する人もいるが、私は楽しみだ。 人の動きを辿るだけでいくつものドラマが浮かんでくる。 特に今年は定年延長が始まり、さまざまな思惑が見え隠れする。 という話。(写真:フォトAC) 【教職員人事発表】 新聞紙上でも教職員人事が発表されました。 これほど大規模な人事が毎年発表されるのは教職員だけで、人権上の観点からも個人情報保護の立場からも、いかがなものかという意見が前々からありました。私自身も昔、この発表でたいへんな思いをしたことがあるのですが、今は旧知の人々の動向を知ることができて、ありがたいと言えばありがたいものです。発表を見てさまざまに…

  • 「小川市郎も坂本金八も、いわゆる 『でもしか』『ラリーマン』教師」~40年前の仲間と会う②

    「不適切にもほどがある!」の小川市郎も坂本金八も、 ともに「デモシカ先生」「サラリーマン教師」世代なのに、 次世代の私たちの方がやる気のない教師のように言われ、 今は、過熱・体罰・暴言教師の元凶だと言われる。 という話。(写真:フォトAC) 【体罰と暴言とセクハラの時代】 年寄りが40年ぶりに集まれば当然、昔話に花が咲きます。 しかし思い出を語っても、「昔はよかった」とか「昔の方が楽しかった」というふうにならないのは、当時の教育文化が誤ったものだったという認識が、いまや確かなものとして広がってきたからなのかもしれません。体罰にも暴言もセクハラにも心当たりがあります。部活や生徒指導に熱が入りすぎ…

  • 「私たちの過去と現地点」~40年前の仲間と会う①

    年賀状を契機として、40年ぶりに、 初任のころの教員仲間に会うことになった。 お互い齢は食ったが、 変わらない何かがある。 という話。(写真:フォトAC) 【年賀状に携帯番号とLINEアカウントを入れた結果】 定年から10年がたってだいぶ身辺整理も進みました。例えば年賀状は、義理の関係はほとんどなくなり、親戚と、今後も末永く付き合っていきたい友人・先輩だけになったと感じています。そこで今年の年賀状には、これまでは比較慎重だった携帯電話番号を載せLINEアカウントのQRコードも貼り付けておいたのです。何人から連絡がくるのかとドキドキしていたのですが、電話はなく、LINEにアクセスしてきたのもわず…

  • 「なぜ学校の人事異動は極秘みたいになるのだろう」~早く新年度準備を始めたいのに、いつまでも陣容が見えてこない

    来年度の学校の教職員構成、 いつまでたっても教えてもらえない。 新年度準備に早く手をつけておきたいのに、 どうして極秘事項みたいなってしまうのだろう? という話。(写真:フォトAC) 【新年度準備、しかしいつまでも来年度の陣容が見えてこない】 いよいよ卒業式も佳境。 それが終わると先生方は一斉に指導要録の仕上げと点検作業に入ります。同時に新年度の準備も始まって、教科書の手配をする先生、清掃用具の点検をする先生、新入生の教室を整え飾る先生などと、忙しい毎日が続きます。 中でも大変だったのが時間割づくり。 校内に理科室が二つしかないのに三クラスに同時に割り当てたり音楽専科の先生がいちどきに二クラス…

  • 「卒業式はなぜビシッとしなくてはいけないのか」~地域の人々に対する感謝とお披露目の式、自分一人の命ではないと自覚する日

    卒業式をもっと簡略化できないか、 もっと楽しいものにできないかという人がいる。 しかし待ってほしい。 あれは単なるお祝いの会ではないのだ。という話。(写真:フォトAC) 【卒業式の日取りは案外バラバラ】 さてその前にーー。 令和5年度(2023年度)の卒業式の日取りは全国平均でどのあたりかというと、これが案外厄介です。 私は始業式や終業式、長期休業の日程などについてはいつも「日本文化研究ブログ」というところを参考にして、それでも足りなければさらに調査するのですが、それによると小学校の卒業式で早いところは3月12日(福井県福井市)、遅いところで3月25日(東京都新宿区、岐阜県岐阜市)と、二週間近…

  • 「日本人を日本人に育てる教育を守る」~13年目の3・11に際して⑤

    学校が教えるべきは「教科」だけではない。 「世界一やさしく、安全で、きれいな国」 それをつくるための学習は、絶対に欠かせない。 なのに、人々はその重要性を忘れてしまっている。という話。(写真:フォトAC) 【学校は勉強を教えるところなのか】 教員の働き方改革に関わって、「学校は勉強を教えるところだから、教師をそれ以外の仕事から解放すべきだ」とか、「勉強以外のことは家庭に返すべきだ」といった話があります。ここで言う「勉強」は「人生すべてが勉強だ」みたいな広義のものでなく、狭く、「教科」のことと考えてよさそうです。 しかしその「教科」も、中学校で言えば、国語・社会・数学・理科あたりまでは文句なく合…

  • 「世界一やさしく、安全で、きれいな日本。しかし昔からそうだったわけではない」~13年目の3・11に際して④

    私は日本を「世界一やさしく、安全で、きれいな国」だと思っている。 しかし昔からそうだったわけではない。 日本がそうなったのは、ほんのここ数十年余りのことで昔は違った。 ある組織が、意図的に、時間とエネルギーをかけてつくり上げたのだ。という話。(写真:フォトAC) 【世界一やさしく、安全で、きれいな国】 2012年以降、2020年に新型コロナで大きく落ち込むまで、訪日外国人観光客は毎年うなぎ上りに増えていました。それも東日本大震災をきっかけに、日本人の美質が広く海外に紹介されたことと無関係ではないでしょう。 日本は安全安心の国で、人々は基本的にやさしく親切で、無害な人たちばかりです。買い物や食事…

  • 「震災報道を通して、自国の評価は180°変わった」~13年目の3・11に際して③

    震災のもたらしたものは災厄だけではなかった。 最悪の状況でも冷静さと秩序を守り、自らに他を優先し、 逞しく生きようとする日本人の姿は、世界中に報道された。 「日本ブランド」が、彼我で承認されたのは、この時期のことだ。という話。(写真:フォトAC) 【震災の中にも見えた光】 2011年の日本は散々な状況にありました。地震と津波だけでも絶望的だったのに、そこに福島第一原発の事故が重なり、通常の災害とは全く違うものになって、復興が大きく遅れるだろうことは誰の目にも明らかでした。多くの外国人が日本を脱出して経済活動は停滞し、外国人観光客の姿も見えなくなりました。日本産の農産物・魚介類の輸出は激減し、い…

  • 「何が何でも子どもたち全員が絶対に助かる避難場所を探せと裁判所は言った」~13年目の3・11に際して②

    いわゆる大川小学校津波訴訟は、 罹災から9年目にようやく判決が確定した。曰く、 「どんなに遠くてもいいから、確実に全員が助かる場所を探せ」 無茶な話だが、必要なことだ。という話。(写真:フォトAC) 【学校の責任】 2019年10月、最高裁は東日本大震災で犠牲になった石巻市立大川小学校の児童23名の遺族が起こした訴訟で、遺族側の訴えを認めた二審仙台高裁の判決を支持し、市と県の上告を退ける決定をしました。これでいわゆる大川小学校津波訴訟の判決が確定したのです。 確定した二審判決には、次のような部分があります。「同小の校長らには児童の安全確保のため、地域住民よりもはるかに高いレベルの防災知識や経験…

  • 「東日本大震災の基本的なことと、学校のやったこと」~13年目の3・11に際して①

    13年目ということは今の中学1年生までが生れる前のこと、 2~3年生でも覚えているはずがない。 だから私が現役教師なら、今朝は基本的なことをメモにして、 精いっぱい語り掛け、そして自分が何をすべきかも考えるだろう。という話。(写真:フォトAC) 【震災に関わる基本的数字】 13年目の3・11です。 地震の起きた正確な日時は、2011年(平成23年)3月11日14時46分。震源地は宮城県牡鹿半島の東南東沖130 km。深さ24km。地震の規模を表すマグニチュードは9.0。 最大震度は7が宮城県栗原市、震度6強が宮城・福島・茨城・栃木の4県36市町村と仙台市内の1区で観測されました。 その後押し寄…

  • 「親ができないなら、学校がやるしかないじゃないか」~誰かが穴を埋めなければ子どもは助からない

    孫1号のハーヴが、父親と一緒にマラソン大会に出た。 DCDで運動の苦手な子に、少しでも自信をつけたいという。 そんな対応をしてもらえる孫1号は幸せだ。 しかしそうでない子はやはり、学校がみるしかないじゃないか。という話。(写真:シーナ・SuperT) 【孫1号のハーヴ、マラソン大会に出る】 正月に会って以来、孫たちを見ていないので寂しくなって、娘のLINEに“何でもいいから動画を送ってくれ”とメッセージしたら、まとまりのない10本あまりが送られてきました。そのうちの3本ほどは先月立川市で行われた「ベジタブル・マラソン」とかいう大会に、孫1号のハーヴと父親のエージュが出場したときのものでした。 …

  • 「ヘンリー八世と千日のアン、そしてユートピア」~今日はトーマス・モアの誕生日

    今日はトーマス・モアの誕生日。 しかしこの人、日本ではあまり知られていない。 「ユートピア」を書き、ヘンリー八世や千日のアンと渡り合った カトリックの硬骨漢・・・らしいけど。という話。(写真:パブリックドメインQ) 【今日はトーマス・モアの誕生日】 今日、2月7日はイギリスの思想家トーマス・モア(右図)の誕生日だそうです。1478年といいますからコロンブスのアメリカ大陸発見の14年前、日本史に当てはめると応仁の乱の終わった翌年あたりということになります。ちなみにモアが処刑されたのは1535年で、これは織田信長の生まれた翌年に当たりますから、歴史上のだいたいの位置が見えてきます。 このトーマス・…

  • 「マルハラ騒動、事の顛末」~メディアの罪、若者も捨てたものじゃない

    LINEなどで句点をつけると若者が怯える「マルハラ」問題。 メディアはおとなたちに猛省を促したが動かぬ人もいる。 俵万智はやんわりと反論し、 当の若者たちからは強い疑念が示される。という話。(写真:フォトAC) 【若者はおとなに脅かされている(らしい)】 事の始まりは先月6日の産経新聞の記事、『文末の句点に恐怖心…若者が感じる「マルハラスメント」SNS時代の対処法は』という記事でした。 それによると、 LINE(ライン)などSNSで中高年から送信される「承知しました。」など文末に句点がつくことに対し、若者が恐怖心を抱く「マルハラ(マルハラスメント)」が注目されている。若者は文末にある句点が威圧…

  • 「子どもを持つことについて、若い人の知らないことがたくさんある」~若者がもう子どもはいらないといい始めた②

    望んでも手に入れられなかった人、 それがなくても十分な人は除こう。その上で、 これといったもののない人は、「平凡な道」も閉じない方がいい。 そこにあるものについて、キミたちの知らないことがたくさんあるからだ。という話。(写真:フォトAC) 【まずは特別な人々の話】 子どもを持つ持たないの話をするとき、最初に除外しておかなくてはならない二組の人々がいます。 ひとつは縁や運に恵まれなかった人たちです。人生は思うに任せないものですから望んでも結婚に縁のなかった人もいれば、たいへんな努力を重ねても子どもに恵まれなかった人もいます。そういう人たちのことは大切に思っていますし、何かを言う資格が私にあるとも…

  • 「『なぜみんなは、あんなに嬉々として親になっていけるのだろう』と思った日から」~若者がもう子どもはいらないと言い始めた①

    半世紀前の私は、 結婚することにも、子を持つことにも怯える人間だった。 「なぜみんなは、あんなに嬉々として親になっていけるのだろう」 そして今、似たような若者が急増しているというのだ。という話。(写真:フォトAC) 【あれほど不安だった私が親になった日のこと】 中高生時代からの友人で、もっとも早く結婚した男はそのとき25歳でした。一浪の上で4年生大学を卒業していますから社会人2年目での結婚。いま考えても早いことは早いと言えます。その1年後、彼は父親になりました。 同じ時期を私は、フワフワと雲の上を歩くような生活をしていました。アルバイト崩れの就職で、これといった希望も見通しもなく、要するに地に…

  • 「組合に力がなければ、その声は届かない」~日教組の組織率が2割を切る

    キース・アウトを更新しました。 kieth-out.hatenablog.jp

  • 「フキノトウの思い出」~春になると、小さなころの息子を思い出す

    家の畑にフキノトウが顔を出した。 今年は例年より早く気づき、花の咲く前に収穫できた。 フキノトウには思い出がある。 人生で初めて、自分の子に教えてもらったことだからだ。という話。(写真:SuperT) 【フキノトウ(蕗の薹)】 裏の畑の柿の木の根元にフキノトウが芽を出しました。 自分が知らないからひとも知らないだろうと考えるのは愚か者のすることですが、もしかしたら昔の私と同じように「フキノトウ」が何たるかを知らない人が、都会の、例えば東京の港区とか中央区あたりに住んでおられる方の中には、おられるかもしれません(傲慢に聞こえ、マンスプレイニングにならないようにかなり気を遣っています)。 そこでも…

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