chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 「天気に負けないカラダ大全」

    低気圧が苦手です。と言ってばかりもいられない……、ので「天気に負けないカラダ大全」(小越久美小林弘幸著2023年9月サンマーク出版)を読んでみました。「天気によって体調も気分も悪くなるそんな私は低気圧女子で」という小越さん(気象予報士)と低気圧男子だという小林さん(医学部教授)が1章お天気と自律神経の関係2章天気を味方にするための自律神経サポート3章低気圧不調に悩む人のための自律神経予報4章ホルモンバランスと自律神経とお天気の関係という構成で書いています。主な内容は◯自分の傾向を知ることが来年のあなたの財産になる(だからセルフチェック表をつけよう見本付き)◯低気圧を怖れてばかりいても……敵を知ろう(季節ごとの天気の解説)◯低気圧に影響されにくい打たれ強い体になろう(交感神経と副交感神経の底上げ方法)小林先...「天気に負けないカラダ大全」

  • 「台形日誌」

    「台形日誌」(伏木庸平著2023年5月晶文社)読みました。「台形」?「台形」というのは国立でやっている予約制の食べ物屋の名前。エッセーのつもりで読みはじめたらプリンが食べたいとねだる謎の電話の話や首吊りパフォーマンスの家で出てきた得体の知れない鍋の話や刑事が来て監視カメラを設置させてくれと言ったという話にえ、ほんとのことなの?でも、写真があるし……と、どう読んでいいか分からなくなる。「僕らはどこへ行くにも暗い夜とそれを越えた明るい朝を体験しないことにはその土地が見えてこないと思っているから」と旅では必ず一泊する。「料理って栄養だけじゃないんだよ美味しいが正解だけど美味しいだけじゃ足りないんだよ」著者は朝4時に起きて刺繍をする。「毎日糸を刺すという生活と同化した行為によって現れてくる糸の塊」をつくっている。...「台形日誌」

  • 「枝元なほみのめし炊き日記」

    「夜のパン屋さん」(売れ残ったパンを販売する)活動をしている料理研究家の枝元なほみさんを(テレビで)見かけなくなったと思ったらコロナに罹って以後酸素が必要になっているらしい「枝元なほみのめし炊き日記」(枝元なほみ著2023年9月農分協)を読みました。コロナでいろいろなことが変わった高校生、中学生を描いた小説の余韻が残っているうちにコロナでいろいろなことが変わったおとなのエッセーを読んでしまった。ある学校でゲストティーチャーをすることになったら「家庭科の先生」と紹介されてもやもやしたという。(わたしは家庭科という教科の奥行きと幅を感じているのでそうでもありません)でも、枝元さんは炊事洗濯家事育児が大好きなのだ。(子どもはいない)料理が大好きなのに今、枝元さんはガス火で料理が出来ないでいる。(少しは可能)「コ...「枝元なほみのめし炊き日記」

  • 「この夏の星を見る」

    「この夏の星を見る」(辻村深月著2023年6月角川書店)を読みました。コロナの時のことを記録しておかなくてはと思ったけれど書いていない。そして、気がつけば忘れかけている……中学生と高校生を主人公にしたコロナで学校が休校になったあたりの話です。(辻村さん、さすがです)地元の中学校に入学した真宙[まひろ)は学校に行くのが嫌になっている。コロナ休校が有難いくらいだ。学校は、街中にある学年ひとクラスの小さな中学校で入学してみたら学年に男子は自分一人なのだ。人数が少ないせいでサッカー部もない……高校生の亜沙は突然休校になって部活も出来なくなったことに愕然としていた。亜沙の所属している天文部でも最大のイベント夏合宿が許可されないことになった。夏合宿どころか通常の部活動さえも出来ないかもしれない……五島列島の高校生円華...「この夏の星を見る」

  • 「これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話」

    「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」のカトリーン・キラス・マルサルの「これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話イノベーションとジェンダー」(2023年8月河出書房新社)を読みました。タイトルにはアイデアとあるけれどう〜ん、見方といったところでしょうか。最初に出てくるキャスター付きスーツケースの話が面白い。(最近は、キャスターの付かないスーツケースを持っている人はほぼ皆無)スーツケースとキャスターそれぞれはずっと以前からあった。それなのになぜキャスター付きスーツケースは「存在」しなかったのだろうか?文化がなかったからだと著者は言う。旅行は召使を連れて行くようなお金持ちのものだったから女性は一人では旅をするものではなく男たるもの重いスーツケースぐらい持てなくてはならなかったから駅にポーターがいた...「これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話」

  • 「漢詩の手帳 いつか たこぶねになる日」

    「漢詩の手帳いつかたこぶねになる日」(小津夜景著2020年11月素粒社)を読みました。(小学生のころ海辺に住んでいたので友だちからよくたこぶねをもらったものでした)漢詩……著者はフランス在住の俳人です。漢詩というと高校の時の試験に出た書き下し文を思い浮かべるけれどそれは訳文ではないと著者は言う。(なるほど)漢詩と訳文とエッセーと俳句で構成されている。壊れた時計を売っている老人から時計を3つ買った。「コーヒーを飲んでいてふと、こんなふうにばらばらの時を奏でる時計に囲まれて一服するのはものすごく瞑想的なクリエーションなんじゃないかとの思いにかられる」「寒くなったわたしは気をまぎらすためにおいしいハムとクロワッサンのことを考えたさみしさもどうにかしたくてサーカスのパレードを胸いっぱいに思い描いた」「空気が好きで...「漢詩の手帳いつかたこぶねになる日」

  • 「自分のために料理を作る」

    「自分のために料理を作る自炊からはじまるケアの話」(山口祐加著2023年8月晶文社)を読みました。(私も自分ひとりの食事だと何でもいいやになってあるもので済ませてしまいがちなので)6人の応募者が(管理栄養士毎日夕食は作っている在宅勤務の夫ひとり暮らしの還暦近い女性など)山口さんとの料理や会話を通して変わっていくところが読みどころです。「今の世界で生きている人が仕事であってもなくても自分のやりたいことをやって楽しく生きてほしいというのは常々思っている」著者が応募者にまず言うのは「自分に何を食べたい?と聞いてみること」(そう言えば、自分が何を食べたいかをもう長いこと考えていなかったなぁ)自分に聞くの発展形として一品ずつ作るという方法も提案している(小料理屋方式)一品目を作る→食べる次に何を食べたいかと自分に聞...「自分のために料理を作る」

  • 「源氏物語を楽しむための王朝貴族入門」

    「歴史文化ライブラリー578源氏物語を楽しむための王朝貴族入門」(繁田信一著2023年10月吉川弘文館)来年の大河ドラマの影響で「源氏物語」系の本が次々に出版されているのでその中の一冊を読んでみました。「歴史文化ライブラリー」の中の一冊だそうだけれど意外に読みやすい。光源氏の母の桐壺更衣は本当は「壺」(部屋)を持てる身分ではなかった。(え?)女御は「壺」に住むことが出来たけれど更衣は宮廷のスタッフという格なので(天皇の寵愛を受けることの出来るスタッフ)本来はスタッフ部屋に住んでいるはずだったけれど天皇の寵愛を受けて一番遠い桐壺に部屋を与えられたとか天皇の皇子は宮廷で育てられるのではなくて母の里方で育てられるのが普通なので光源氏の着袴の儀が宮廷で天皇自らの指揮のもとに行われたのはとても異例なことだったとか天...「源氏物語を楽しむための王朝貴族入門」

  • 「でぃすぺる」

    「でぃすぺる」(今村昌弘著2023年9月文藝春秋社)を読みました。「屍人荘の殺人」の著者の新作(ディスペルは闇を晴らすという意味)小学6年生が主人公ということは児童向けなんでしょうか…「屍人荘」と同じように、ばたばたと人が死んでゆくけれどそれは、6年生の2学期の係決めの時だった。このところオカルトにはまっていたユースケは掲示係に立候補した。掲示係になれば壁新聞が作れる→みんなにオカルトの話を読んでもらえる。と思ってのことだった。ところが驚いたことに1学期まで学級委員長だったサツキも掲示係に立候補したのだ。それに転校生のミナが加わって掲示係は3人になった。サツキは従姉の(殺された)マリ姉がパソコンに遺した「奥郷町の七不思議」について調べたいのだという。いまだに分かっていないマリ姉の死の真相が知りたい…3人は...「でぃすぺる」

  • 「無限の月」

    「ゴリラ裁判の日」(第64回メフィスト賞の受賞作)の須藤古都離の新作「無限の月」(須藤古都離著2023年7月講談社)を読みました。須藤古都離は先祖返りをしたような作家だと思う。まだラジオやテレビの無かった時代「語り」が娯楽だった時代(源氏物語だって一人の女房が声に出して読むのを皆が聞くものだったというから)に返ったかのように自分が経験していないことを経験したかのように「語る」作家だと「ゴリラ裁判の日」読んで思った。「無限の月」でも「語」ってくれる。ある夜徐春洋の家中の家電のスイッチが一斉にonになる。(スマホ管理)そして、春洋が配線をした村の他の家でも同じことが起こる。春洋のスマホには「助けてくれ」の文字が流れていた……聡美は夫と離婚しようと思っていた。ある日、家の洗面所で自分のものではない口紅を見つけた...「無限の月」

  • 「ナイフをひねれば」

    ホロヴィッツの新作「ナイフをひねれば」(ホロヴィッツ著2023年9月東京創元社)を読みました。作者と同じ名前の主人公・ホロヴィッツ(作家、脚本家)が勾留されてしまうリアルなシーンからはじまる。ホロヴィッツ脚本の舞台を見に来ていた評論家のハリエットが殺されたのだ。ハリエットは評論で舞台をこき下ろしていた。これで、もう児童書は売れないな……などと考えるところが可笑しい。元刑事ホーソーンに助けを求めるとホーソーンと同じアパートに住む凄腕のハッカー青年のおかげでホロヴィッツは一時保釈される。与えられた時間は48時間。ホーソーンはホロヴィッツを連れてハリエット殺害の夜ホロヴィッツと共に居た舞台関係者をひとりひとり回って歩く。関係者は7人。ところがホーソーンはいきなりロンドンを離れる。(なぜ?)モクサム・ヒースという...「ナイフをひねれば」

  • 「古本食堂」

    「古本食堂」(原田ひ香著2022年3月角川春樹事務所)を読みました。亡くなった兄の慈郎が営んでいた古書店を何とかしようと(引き継ぐか畳むか)北海道から上京した珊瑚第三子だからさんこと名付けられようとしていたところをせめて珊瑚にしてくれと両親に頼んだのは6才の慈郎だった。右も左も分からない珊瑚を周囲の人たちは何かと助けてくれる。慈郎に進路の相談をしたことをきっかけに古書店に出入りするようになった慈郎の兄の孫・美希喜(みきき)見聞きという名前を付けてくれたのも慈郎だった。大学院に通う傍ら美希喜は古書店を手伝うようになる。北海道にロマンスの欠片を残して来た中年の珊瑚とは対照的に古本屋の階上にある出版社の社員・建文(見聞)小説家志望の青年奏人(かなと話す人)に好意を寄せられているのに若い美希喜は全く関心がない……...「古本食堂」

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、ゆらゆら荘にて さんをフォローしませんか?

ハンドル名
ゆらゆら荘にて さん
ブログタイトル
ゆらゆら荘にて
フォロー
ゆらゆら荘にて

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用