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2016/10/28

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  • 『”隠れビッチ”やってました』あらいぴろよ 光文社 感想

    あらすじ・概要 男性たちをもてあそび、振ることで歪んだ承認欲求を得ていた著者。一方で、絵での仕事がしたいと思いながらも、行動に移せない夢見る女性でもあった。著者が自分の内面に向き合い、自分と相手を大事にすることを学ぶと、人生が変わり始める 受け入れることからすべては始まる、というあがき なかなかの問題作でした。反省するのが前提とはいえ、著者がやったことを許しがたいと思う部分もあります。でもすごく面白いです。 著者は複数の男性に気を持たせて、振るのが趣味。他人の理想の女性を演じることで心をつかみ、不要になったら捨てて来ました。異様とも言っていいモテへのこだわりようは、一種の恋愛依存症でしょう。 …

  • 『にわか姫大夫の宮中事情~男装女官のお仕事』小田菜摘 ビーズログ文庫 感想

    あらすじ・概要 女性ながらに弓や乗馬をし、男勝りの女性として地元で有名だった梢子。彼女は宮中に上がり、男装の女官姫大夫として天皇に仕えることとなる。そこでは尚侍失踪事件が起きていた。好色な今上帝の求愛を交わしながら、梢子は尚侍の行方についての謎に関わることとなる。 事件ものとしての側面が大きい平安ストーリー 男装女官ということでてっきり女性だと言うことを隠して生活するのかと思いきや、その名の通り男装して働かなければならない女官の話でした。 主人公はかっこいい系の女性であり、地元では女性陣にキャーキャー言われる立場です。それなら表紙もかっこいい系のキャラデザにしてほしかったところですが、BLみた…

  • 劇場版「パタリロ!」小林顕作 感想

    あらすじ・概要 マリネラ王国の皇太子、パタリロはタマネギ部隊とともに大英帝国に渡り、そこでボディーガードのバンコランと記者のマライヒと出会う。ダイアモンドをめぐる陰謀に巻き込まれたパタリロは、過去から未来へ奔走する。 セクハラシーン多すぎで子どもには見せたくない 面白かったんだけど、同時に複雑な気持ちにもなる作品でした。とりあえず、フィクションと現実の区別がつかないような子どもには見せない方がいいと思います。現実でやったら即アウトなセクハラシーンが多すぎるので……。悪ガキだったら真似して大変なことになります。 低予算映画であることを開き直る姿勢がすごいです。背景の多くが簡単なスタジオセットだし…

  • 『はじめてのフェミニズム』デボラ・キャメロン ちくまプリマ―新書 感想

    あらすじ・概要 フェミニストはなぜ対立し、意見が分かれるのか。フェミニズムの歴史や、それぞれのテーマの意見が分かれる点について、丁寧に解説していく。対立を対立のまま理解し、フェミニズムのこれからを考える、 フェミニズムの抱えるややこしい問題をややこしいまま語るのに誠実さを感じる いわゆる「スカッと系」の真逆であり、フェミニズムの抱えるややこしい問題をややこしいまま伝えようとした本です。 若者向けのレーベル、ちくまプリマー新書にしては難易度が高めなので、プリマー新書のカテゴリにしなくてもよかったのではと思います。若者にとって必要な情報ではありますが。 仕事の問題、女らしさの問題、セックスの問題と…

  • 『被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話』原田正治・松本麗華 岩波ブックレット

    あらすじ・概要 殺人事件の被害者の兄と、地下鉄サリン事件を起こした教祖の娘。彼らはお互いに何を感じ、何を語るのか。対話から見えてくる、現代日本の人権の問題、同調圧力やステレオタイプの押し付け。話すことによって問題を捉え直すことを試みる本。 重要な対話であると同時に問題作 人権侵害を巡る重要な対談であると同時に、問題作でもあると思いました。 対談者ふたりの言葉は重く、つらいものですが、人前でこうして対談ができるという点で精神力が強いんですよね。だから一般化できるものではありません。 一方で、加害者家族や被害者家族の話をするとき、当事者の意見を抜きにしてセンセーショナルな話題ばかりを取り上げてしま…

  • 『イグアナの嫁』細川貂々 幻冬舎文庫 感想

    あらすじ・概要 漫画家志望の著者と、仕事をしていない夫の夫婦は、ある日イグアナを飼い始める。自分本位だった家庭は、イグアナの存在によって変わり始める。少しずつ上手くいっていると思った矢先に、夫が過労によってうつ病になってしまう。著者は一家の大黒柱としての振る舞いを強いられる。 ペットのイグアナによって好転していく家族 ツレうつのもう一つの側面にあたる作品です。これを読んでいると、著者は決して「理解のある妻」ではなかったことがわかります。 漫画家志望でありながら、行動に出ることができずに、ぐずぐずとネガティブになっていた著者。そんな著者を夫はなぐさめで支えます。 と思えば、夫も音楽の道で食べてい…

  • 『ガートルードのレシピ』草川為 白泉社文庫

    あらすじ・概要 少女サハラはつぎはぎの悪魔、ガートルードと出会う。彼は自分の設計図「ガートルードのレシピ」を探していた。体の一部を返してほしい悪魔や、ガートルードのレシピを狙う者たちと戦いながら、サハラとガートルードは恋を育んでいく。 サハラとガートルードの淡々とした恋物語がかわいい 人間の少女サハラの元に、ガートルードたち悪魔が現れる話。ファンタジックでスピリチュアルな少女漫画でした。 悪魔と人間のラブストーリーという禁断愛として扱われそうな題材にもかかわらず、恋愛要素は淡々としています。サブキャラには面倒なやつもいますが、主人公コンビはあっさりとお互いの愛情を確かめ合います。そこが新鮮でし…

  • 『ゾンビランドサガ リベンジ』境宗久 感想

    あらすじ・概要 初の大型ライブで大失敗をしてしまったフランシュシュたち。マネージャーの巽は一時的に自暴自棄になるが、復活した。借金を返してアイドルとして活躍するため、フランシュシュたちはアルバイトをしながら芸能活動をする。 災害をオチに使うのは考えものなんじゃないかなあ 前作でいい感じに終わったあと、アイドルたちが借金を返すために泥臭く働いていて笑いました。 明るく佐賀のローカルネタを扱うところは変わらず、楽しく見られました。 アイドルが恋愛していいかという話で「必ずしも否定はできない」と言うところが好きです。しかも、アイドルの少女が恋をし、大人の男性がそれをきっちり振るのも好きでした。 突然…

  • 『地域を変えるソーシャルワーカー』朝比奈ミカ・菊池馨実編 岩波ブックレット

    あらすじ・概要 社会的弱者を支えるソーシャルワーカーは、コロナ禍の中どう行動し、何を考えていたのか。ソーシャルワーカーの書いた記事や対談を通して、コロナ禍の中の人々の苦難と、コロナ禍以降の福祉の可能性を語る。 コロナ禍の元でのソーシャルワーカーの悩み 一冊の本としてのまとまりには欠けるので、この本だけを読んでもよくわからないかもしれませんが、コロナ禍の下でソーシャルワーカーがどんな苦労をしていたかというのを知るのにはよかったです。 特に心が痛んだのは外出自粛による家庭内不和の増加です。子どもが親に虐待されるのはもちろん、老いた親が子どもに虐待される事例もあります。虐待とまではいかなくても、ぎく…

  • 『かんもくって何なの!? しゃべれない日々を抜け出た私』モリナガアメ 合同出版

    あらすじ・概要 特定の場所で話せなくなる病、かんもくになってしまった著者。機能不全に陥る家族の中で、必死に暮らしていた。大人になって、話せるようになっても、かんもくであること、親にまともに愛されなかったことを引きずって生きていた。 機能不全過程で育ったかんもくの人の悩み 機能不全家庭で育ちかんもくになってしまった人の悲しく勇気づけられる話 絵柄はコミカルではありますが、心理的に残酷で悪い感情が溢れるシーンが多いので、精神的に元気なときに読んだ方がいいかもしれません。 幼少期に著者が受けた精神的虐待は、筆舌を尽くせぬほどひどいです。 また、著者が居場所がない若者なのを嗅ぎ付けたのか、性加害を行う…

  • 『犬神家の一族』市川崑 感想

    あらすじ・概要 一代で莫大な財産を築いた犬神家を訪ねた探偵、金田一。そこでは当主の死による遺産相続の争いがあった。斧・琴・菊のモチーフとともに次々と殺されていく犬神家の一族。金田一は事件を解決する糸口を探す。 昭和のイエ制度と戦後の不穏さ いろんな映画やドラマでパロディされてきた作品ですが、元ネタを見ると元ネタの方が面白いと感じました。 怪しげな名家に探偵が赴き、そこで殺人事件を解決します。助手役がおらず、探偵の行動にツッコミを入れるキャラがいないのは、新鮮でしたね。 探偵、金田一は、一見だらしがなく正直すぎますが、事件解決には真面目に取り組んでいるところが高感度が高かったです。 戦争の悪夢が…

  • 人外キャラクターが魅力的な漫画おすすめ20選 ファンタジー、SFから

    今回は、人外キャラクターが魅力的な漫画のおすすめを書きました。 人外の定義はいろいろですが、この記事ではかなりゆるめの定義をしています。 ファンタジー 『社畜OLと悪魔ショタ』白野アキヒロ 『トルソの僕ら』墨佳遼 『大きい犬』スケラッコ 『午後五時四十六分 野干ツヅラ作品集』 『夜は短し歩けよ乙女』原作:森見登美彦 作画:音らんまる 『綿の国星』大島弓子 『鹿娘清美婚姻譚』緒方波子 『アンテン様の腹の中』夜諏河樹 『お姉さんの食卓』浅岡キョウジ 『魔女ヶ丘通信』唐草ミチル 『ばけむこ』枝屋初 『棺担ぎのクロ。~懐中旅話~』きゆづきさとこ SF 『アイとアイザワ』作画うめ・原作かっぴー 『ブレー…

  • 『おでかけブック』細川貂々 大和書房 感想

    あらすじ・概要 アンティークなもの、古いものが好きな著者は、それにまつわる場所に出かける。古いものが手に入る町、昔の風俗を展示した博物館、海で古いガラス瓶探しなど、おでかけの日々を描いたコミックエッセイ。 アンティークなものにまつわるお出かけエッセイ こちらも夫のうつ病を公開する前の作品のようです。二色刷りなのもあり、今の著者の作風とは雰囲気が異なります。 東京、大阪、京都など、アンティーク好きの著者がアンティークにまつわる古い建物や骨董市を周ります。 だらだら眺めていられる気軽なコミックエッセイですね。かわいいしほっこりします。 私も古い建物や骨董市が好きなので、作者に親近感を覚えました。 …

  • 『ゾンビランドサガ』境宗久 感想

    あらすじ・概要 アイドルを目指す少女、さくらはトラックにぶつかられ、ゾンビとして蘇生する。そして過去のアイドルのゾンビとともに、佐賀を救うアイドルとして活動することになった。ゾンビ少女たちは困惑しながらも、アイドルとして過去のやりたかったことを果たしていく。 トンチキギャグ含む青春アイドルアニメ 冒頭で倫理のない男がアイドルをやらせていてどうしようかと思いましたが、最後まで見るとちゃんとした青春アイドルアニメでした。 女の子達は全員ゾンビで一度死んでおり、アイドルとして活動しているうちに生前の自分のやりたかったことに向き合います。 アイドルとはこうあるべきという固定観念より、今の自分がどうした…

  • 『神抱く凪の姫~キレ神様、お目覚めにございます~』響野夏菜 ビーズログ文庫 感想

    あらすじ・概要 自分の身をもって悪神を封じる娘、沙綾の前に、解放された祟り神、嵐嶺が現れる。封印の影響で慢性的な体調不良になっていた沙綾は、封印が説かれて元気になって大喜び。自分が健康でい続けたいのもあり、嵐嶺のことを構い、彼を悪神でなくしたいと行動する。 トンチキだけどたくましくて優しいヒロインがいい 3巻まで読んだ感想です。 オラオラ系神様ヒーローと、元気に周囲を振り回すトンチキヒロインの組み合わせが面白かったです。 本来、悪い神であるはずの嵐嶺が、ほだされてまともになっていく敬意が丁寧に描かれていてよかったです。 ヒロイン沙綾も世間知らずでめちゃくちゃな物言いをしますが、長い間体調不良で…

  • 『ミモザの告白3』八目迷 ガガガ文庫 感想

    あらすじ・概要 勝ち気で短気なクラスメイト、西園。女の子として生きることにした汐のことも受け入れることができず、攻撃的な態度を取る。西園はクラスのプレイボーイ世良といさかいをして暴力を振るってしまう。過去にも問題を起こした西園は、退学の危機に陥ってしまう。 勝ち気で短気なクラスメイトの痛みと和解 勝ち気で短気なクラスメイト、西園をメインに据えた回。西園のやったことは汐の視点では許されることではありませんが、他のクラスメイトからすると、彼女の評価も変わってきます。 けんかっ早い彼女は、その勝ち気さで他のいじめから他人を救っています。 西園のことを嫌いになることのできない友人の立場について、少し考…

  • 『映画すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』作田ハズム 感想

    あらすじ・概要 すみっコが大好きなすみっコたちは、ある日古ぼけた工場を見つける。そこで出会ったくま工場長にスカウトされ、おもちゃ工場で働くことになった。くま工場長は優しく工場は好待遇だったが、徐々に過酷になっていくノルマに、すみっコたちは疲弊していく。 ブラック労働がホラーで怖い 実は公開初日に見ていたのですが、あまりの衝撃に打ちのめされて感想が書けないでいました。そのくらい怖かったです。 恐ろしいのは過剰な労働を強いてくるくま工場長も、それに従うすみっコたちも全員善意のキャラクターであることです。特にくま工場長は、ポジティブな声かけも、すみっコたちへの高待遇も、心から善意でやっています。 実…

  • 『綿の国星』大島弓子 白泉社文庫 感想

    あらすじ・概要 とある家庭に拾われたチビ猫は、自分も大きくなったら人間になるのだと信じていた。しかし猫は人間にはなれないと教えられ、ショックを受ける。野良猫飼い猫、純潔種や雑種など、猫と人間たちの関係を擬人化したキャラクターで語るシリーズ。 擬人化された猫たちと人間たちの関係を描く 幻想的でスピリチュアルな描写が多く、感想が書きづらい作品です。 猫が猫耳の人に擬人化されて描かれています。一方で、猫としての描き方にはリアリティがあり、猫が病気になって苦しんでいたり、母猫が子猫を食い殺したりします。 著者はおそらく、猫をよく観察したことがあるんだろう、と思えるほどあるあるネタが多いです。 昔の作品…

  • 『ニューヨーク・ニューヨーク』羅川真里茂 白泉社文庫 感想

    あらすじ・概要 ゲイのケインは、メルという男性と運命的な出会いをし、付き合い始める。しかし、メルの悲しい過去や、ゲイに対する周囲の無理解によって、傷つくことも多かった。将来を誓ったふたりはゲイ教会で結婚をする。ところが、結婚してすぐメルが失踪してしまった。 日常の葛藤を描く前半が良かっただけにサスペンス要素が蛇足 今まで読んだBLの中で一番カップルがいちゃついている気がしますが、話自体はシリアスなものでした。 運命的な出会いをしたゲイカップルのケインとメルですが、家族との問題、職場や世間の無理解に苦しむことになります。 登場するゲイの人たちは善人ではなく、ずるいところもいい加減なところも抱えて…

  • 『女たちの韓流――韓流ドラマを読み解く』山下英愛 岩波新書 感想

    あらすじ・概要 韓国ドラマのストーリーには、フェミニズムやジェンダー観の変遷が現れている。韓流ドラマの大ファンの著者が、韓流ドラマの歴史を追いながら、韓国の女性たちにとっての韓流ドラマを語る。 生き生きとした韓国ドラマとジェンダーの批評 何よりよかったのは、著者の韓流ドラマを語るその文章が生き生きとしていたところです。「この作品を見てみたいな」と思うものばかりです。著者は本当に韓流ドラマが好きなのだろうなと思わせてくれます。 批評ではあるので、作品を批判するくだりもありますが、著者は韓流ドラマの文化自体は肯定的に捉えています。 本の本題である、韓流ドラマとジェンダーの関係も面白かったです。韓流…

  • 『キラキラしてない駐在妻はアメリカでどう暮らしたのか』倉くらの KDP 感想

    あらすじ・概要 夫のアメリカ駐在についていったオタク妻は、そこでアメリカの文化に適応するため苦労する。子どもの教育のこと、夫の仕事のこと、日本人同士のつきあいのことなど、アメリカで暮らした人にしかわからないエピソード盛りだくさんのエッセイ。 オタク駐在妻がアメリカのいいところ悪いところを語る 著者がオタクなので価値観に共感がしやすかったです。全く違う考えの人であればどこを取っ掛かりにしていいのかわからないですからね。 ブラック企業があったり、付き合いが大変だったり、漠然と「アメリカはこういう国」と思っている部分を覆していきます。一方で、多様な人間が住んでいる前提でシステムが構築されているのはす…

  • 無印良品週間で買ったものまとめ7個(2023年11月)

    無印良品週間で買ったもののまとめです。 食品 かぼちゃバウム バウムおいしいね。好きなのでよく買います。ちょうどハロウィンの時期なのでかぼちゃのものにしました。意外とかぼちゃの味が強くておいしいです。 www.muji.com オリジナルブレンド コーヒー・無糖 これもいつも買うやつ。缶ボトルなのが持ち歩きやすく捨てやすいので好きです。 www.muji.com 衣服 足なり直角 履き口やわらか ハイソックス(口ゴムなし/婦人)足なり直角 履き口やわらか ハイソックス(口ゴムなし/婦人) いつもチュチュアンナで買っていますがこの機会に試してみるかと購入。 今の会社、女子の制服がスカートしかない…

  • 『深夜食堂』(実写映画版)松岡錠司 感想

    あらすじ・概要 深夜に店を開く深夜食堂。そこにやってくる人たちは、やくざ、愛人、身寄りのない女性など、何かしら事情を抱えている。店主は、客同士の会話を見守り、ときにおせっかいをして、深夜食堂を運営していく。 ひとつの食堂をめぐる群像劇 いい意味で予想を裏切ってくれた作品でした。おいしそうな食べ物映画というよりは、ひとつの店をめぐる群像劇です。 深夜食堂に集う人々はみな訳ありで、大きな声では言えない事情を抱えています。「大きな声では言えない事情」を話せる場所として店があるのがよかったです。その事情はときに人にけなされ否定される事情です。しかし食堂では、非難はされるが拒絶はされない。その優しさがよ…

  • 『おこぼれ姫と円卓の騎士』石田リンネ ビーズログ文庫 感想

    あらすじ・概要 上の兄弟の政争の影響で、王位を継ぐことになった「おこぼれ姫」は、その政治的立場の危うさから気を遣う毎日を過ごしている。ツィアは、まだ誰の騎士でもない青年、デュークに自分の騎士になるよう要求する。 主人公がいやいやながら政治をするファンタジー ストーリーにはごちゃついたところがありましたが、新鮮な内容が多くて楽しめました。 特に面白かったのは、政争を描いているところですね。 有能で倫理があるがゆえに、政治の問題では無関係ではいられないヒロイン。政治的中立を保つためにプレゼントや人との会話に気を遣うところがリアルでした。 下手をすると内乱が起こりかねない状況の中、必死でそれを回避し…

  • 『ツレと私のふたりぐらしマニュアル』細川貂々 文春文庫 感想

    あらすじ・概要 ある日専業主夫になったツレと、ネガティブでひねくれものの漫画家の生活。イグアナのイグや亀たちも含めて、ときに楽しく、ときに情けない日常を描いたコミックエッセイ。 夫のうつの中連載されていたエッセイ 夫との生活を漫画にしていたところ、ツレ氏がうつになり、うつだということを隠して連載を続けていたという事情を抱えた漫画です。それを踏まえてみると、ほのぼのとした作風も違うものに思えます とはいえ、本当の内容と違うからといって著者が嘘をついているとは思いません。エッセイもひとつの「作品」であり、その内容にそぐわないシーンはカットされて当然だからです。 むしろつらい状況でも、日々のささやか…

  • 読書のオタクが電子書籍端末「likebook P6」を買ってみたメリット7つとデメリット4つ

    「likebook P6」を買ってみたのでその感想です。 どうしてlikebook P6を買おうと思ったのか 「likebook P6」はAmazonでは売っていない メリット 薄い・軽い 目が疲れない 漫画本をグレー背景で読める 片手で操作できる ゲームを周回しながら読書できる、実質的な2窓 スペックが低いので逆に読書がはかどる ほとんどの電子書籍アプリに対応している デメリット 電源オフからの起動はそこそこ時間がかかる 漫画の画質が悪い ときどき動作が重い 中華製品なので日本語が怪しい メリットとデメリット総合すると買ってよかった どうしてlikebook P6を買おうと思ったのか 買って…

  • 『私はかんもくガール』らせんゆむ 合同出版 感想

    あらすじ・概要 子どもの頃、ずっと黙っていた著者は、支配的な友人に振り回されたり、周囲のからかいの対象になったりする。思春期から青年期にかけてかんもくを脱出するが、今度はうつや不眠に悩まされる。かんもく女性の今までを描いたコミックエッセイ しゃべれない「かんもく」を乗り越えた後の苦しみ かんもくは未来にも影響を及ぼす病気 特定の人、場所でしか話せず、ずっと黙ったままの人、かんもく。「子どものわがまま」と思われていた時代もありますが、今は病気として治療の対象になっています。 著者は小学生の頃かんもくになってしまい、それゆえに苦労します。 母親との不仲、いじめやからかい、かんもくを脱出してからの悩…

  • 『旦那さんはアスペルガー』シリーズ 野波ツナ コスミック出版 感想

    あらすじ・概要 子どもが小さいころは協力的で、子育ても積極的に行ってくれた夫。しかし無職になったことをきっかけに、家族の歯車は狂い始める。夫がアスペルガーと知り、たくさんの葛藤や悩みを乗り越え、ほどほどの距離感で付き合うようになったカサンドラ症候群の女性のコミックエッセイ。 もし好きな人と話が通じなかったら?の悲しみ カサンドラという言葉を有名にしたコミックエッセイシリーズ。飛び飛びで読んでいたため、KindleUnlimitedに来たこの機会にまとめて読むことにしました。 カサンドラ症候群とは、発達障害のパートナーの関係に疲弊し、メンタル不調を起こしてしまうことを指します。 角川新書の『カサ…

  • 『親子テツ』細川貂々 朝日新聞出版 感想

    あらすじ・概要 息子、ちーとくんが電車好きだったことから、自然と電車の名前を覚え、電車が好きになっていく著者。電車のおもちゃや、電車にまつわるおでかけなど、電車についてのコミックエッセイ。 電車好きになった家族の電車三昧の日々 著者がちーとくんが電車好きになったことをきっかけに、自らも電車に詳しくなっていくのが面白かったです。 最初電車好きではなかったツレ氏も電車を運転するゲームから電車好きに参入。家族で同じものを楽しめるのはいいなと思います。 ホテルの部屋の窓から江ノ電を眺められるサービスなど、電車好きでないと買わない商品の存在を知れるのもよかったです。 世の中に存在する電車好きのグッズの意…

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