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意志による楽観主義のための読書日記 https://blog.goo.ne.jp/tetsu814-august

面白きこともなき世を面白くするのは楽観力、意志に力を与えるのが良い本 *****必読****推奨**閑なれば*ム

意志による楽観主義のための読書日記
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2015/07/14

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  • 日本軍政下のアジア ー「大東亜共栄圏」と軍票ー 小林英夫 ***

    東南アジアでは太平洋戦争中に日本軍による軍政下、国により状況は異なるが、貨幣としての軍票が現地における資材や食料などの調達用資金として使用された。軍票発行は戦争初期から末期に向けて急激に増加し、現地住民は超が付くインフレにより塗炭の苦しみにあった。アジア各国におけるインフレ率を示す物価指数は以下の通り。こうした経済状況に各国住民の対日感情は悪化、日本軍はその対応のための懐柔策として独立運動を支援する姿勢に転じ、形式的な独立を認めたが、実質的には日本軍政への協力を強制され、上辺だけの独立は、住民の困窮に対して何の足しにもならなかった。戦後賠償では1951年のサンフランシスコ講和条約に基づく国家単位での借款による施設建設や賠償が行われたが、ソ連、ポーランド、チェコスロバキアは調印せず、49か国による調印となっ...日本軍政下のアジアー「大東亜共栄圏」と軍票ー小林英夫***

  • 日英同盟 同盟の選択と国家の盛衰 平間洋一 ***

    日英同盟締結は1902年、日露戦争の2年前であり、イギリスが欧州で対立するロシアを東側からの牽制勢力としての新興国日本に期待しての同盟だった。朝鮮半島を舞台に東アジアでの権益でロシアと張り合っていた日本にとっても渡りに船であり、欧米諸国に伍していきたいという当時の日本のプライドにも合致した、世界の一等国英国との同盟だった。締結直後に出来した日露戦争では、ロシアへの牽制委勢力としての英国は、大きく迂回して進むバルティック艦隊への、途中の補給基地における妨害を通じて、日本の海戦勝利に大きな役割を果たした。小さなアジアの小国日本の勝利は欧米諸国にもアジアにおける国民国家誕生を知らしめた。しかし、日露戦争後の日本の戦後賠償に対する姿勢は、領土意欲が強烈であり、その後の大陸進出への懸念から欧米からの不信を生じる結果...日英同盟同盟の選択と国家の盛衰平間洋一***

  • ジョン・モリスの戦中ニッポン滞在記 *****

    筆者のジョン・モリスは戦後のBBC日本語部長であり、1938年から1942年7月までの戦中は日本の外務省により招かれた外務顧問であり、東京文理大学や慶應義塾大学で英文学を教えていた経歴を持つ。パールハーバー、英米との宣戦布告後は、多くの外国人が敵性外国人として拘束される中、外務省により招聘されたという身分から、特高から尾行されながらも拘束は免れていたという。1895年イギリス生まれで、ケンブリッジ大学を第一次大戦の兵役をはさんで卒業、、インドに渡航、旅行や探検、登山に従事、ケンブリッジ大学でマスターの学位を得たのち、1935-38年にはイギリス陸軍で少佐となり退役。1938-42年7月まで日本滞在、帰国後の1942年11月頃に本書を執筆した。執筆内容は、政治や経済はもとより、家庭、家、電話、お手伝い、和食...ジョン・モリスの戦中ニッポン滞在記*****

  • 学びとは何か 今井むつみ ***

    「学ぶ」とは「教わったことを覚える」「学習」と同義ととらえられる。学習するのは運動、言語、数の数え方、数学や物理、将棋や囲碁、掃除の仕方、機械の使い方など範囲は広い。人は誰もが自分で学ぶ力を持っているが、その最初のステップが母語の学習。親や先生に文法や語彙を教えてもらうことなしに、そもそも言語とは何かをも認識することなく発語、意味、規則などを一つ一つ学んでいく。言葉の意味を類推し語順の規則を覚えていくそのプロセスは「自分で問題を発見し、考え、解決策を見つける」つまり学習の基本的要素をすべて含んでいる。教育現場における教育の方法で「主体的に学ぶ力」がキーワードになるが、その子供の言語の学びにこそそのヒントがありそうだ。しかし、小中学生になり「第二言語」を学ぶ際には、外国語は苦手、途中でつまずいてしまうことが...学びとは何か今井むつみ***

  • 戦国仏教 中世社会と日蓮宗 湯浅治久 ***

    鎌倉時代から江戸時代にかけては一時的な寒冷期であり、特に15世紀には各地で干ばつ、冷害、地震などによる飢饉が連続して起きていた。一方、鉄器による灌漑や農耕技術の発展により鎌倉時代の初めころからは農民の自立が進んでいた。東国における武家政権樹立は旧来からの国家や貴族、そして奈良の旧仏教勢力による土地支配から、農民階層が離反したり自立を目指しての武装が進む。こうした状況は農村における貧困を助長し、全国規模での戦乱の増大を招いて、農村では疫病、飢餓が広がり、人々は信仰にすがった。しかし旧仏教は巨大な荘園を所有し武家による政権を補完する勢力でしかなく、鎌倉時代にその濫觴をもつ新仏教はこうした人々の期待にこたえるよう全国的な広まりを見せた。本書では、鎌倉仏教と呼ばれている浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、そし...戦国仏教中世社会と日蓮宗湯浅治久***

  • 16世紀「世界史」のはじまり 玉木俊明 ***

    世界史のなかでのグローバル化は16世紀に始まったというのが本書。その先駆けとなったのはポルトガルとスペインの二国。イエズス会という組織に関係しながらイベリア半島に位置するこの二国が世界に進出、日本にも到達した。ヨーロッパでは1517年にマルチン・ルターにより宗教改革が引き起こされ、その影響は西欧全体に及んだ。プロテスタントが始めたその改革はカトリックが対抗宗教改革で世界にも飛び火、欧州各地で宗教戦争が勃発した。これが財政規律を国家に対して必要とすることにより中世的国家も国民国家としての近代化を進める結果となる。宗教改革の影響は信者獲得競争となって広がり、ライバルとしてスレイマン1世が率いるオスマントルコ帝国が目の前に現れた。勢力拡大を進めるイベリア半島の二国は世界を二分する契約を結び、スペインは主としてア...16世紀「世界史」のはじまり玉木俊明***

  • 空白の日本史 本郷和人 ***

    中世史を専門分野とする本郷和人が歴史上の多くの疑問に自説を展開する歴史エッセイ。白村江の戦があったのは中大兄皇子が友好国だった百済の滅亡を前に最後の抵抗を手助けする戦いだったが、唐の援助を得た新羅・唐連合軍に大敗北を喫した。遣唐使を送り続けていた大和朝廷は、国のお手本として見立てていた唐の国力を知っていたはずで、果たして勝てると考えていたのか。大和朝廷として朝鮮半島の南部に維持していた鉄供給拠点の権益も完全に失った。その結果、この敗戦以降は朝鮮半島への進出は秀吉の朝鮮半島侵攻まで900年以上も考えられなくなった。唐による日本列島への侵攻を恐れた中大兄皇子は、奈良の飛鳥から大津に遷宮して、九州や瀬戸内海沿岸、近畿に朝鮮式の山城を建設、北九州には防人を派遣し水城も築いた。中大兄皇子の死後、その子大友皇子と大海...空白の日本史本郷和人***

  • 細川家の叡智 組織繁栄の条件 加来耕三 ***

    本書は「細川家」とあるが、特に細川藤孝にかんする伝記である。藤孝は室町幕府の幕臣として生まれ12代室町将軍足利義晴、13代義輝に仕えた。15代義昭の擁立にも関与、義昭が織田信長に滅ぼされる折には上手く立ち回り、明智光秀の娘でガラシャ夫人として有名になった玉を息子の忠興の嫁に迎えたにもかかわらず、本能寺の変以降の混乱を生き残った。秀吉のもとでは朝廷との関係や敵将との交渉を担当して、秀吉から師父のように慇懃に遇され、家康も同様の扱いをつづけた。一方、まばゆいばかりの栄光があるかと言えばそれはない。老境に差し掛かると京の吉田に居を構え花鳥風月を友としてこの世を去った。息子忠興は家康の豊前小倉39万9千石の大名となり、孫の忠利は肥前熊本54万石の大大名となっている。藤孝自身は忠興とは別に死去するまで丹後4万石、但...細川家の叡智組織繁栄の条件加来耕三***

  • 地形と歴史から探る福岡 石村智 ***

    福岡と言えば思い起こすのは、明太子、豚骨ラーメン、人によっては中州や屋台、そして熱烈なファンも多いソフトバンクホークス。福岡、庶民にとっては博多、その地は荒海の玄界灘に臨み、遠い昔から新しい文化や人たちが朝鮮半島や中国大陸からの入り口ともなっていた。海を通してもたらされる文化や情報の影響を強く受けた福岡は、古代以前の縄文時代以来、日本列島の中でも最も早く稲作が始まった地であり、平安時代にはすでに唐人町があったとされる。博多は朝鮮半島との距離から、歴史的に外部からの侵攻を受けやすい場所、刀伊の入寇、元寇の襲来を受ける場所でもあった。一方、玄界灘から東シナ海、南シナ海をまたにかける倭寇は、当初は九州北部を拠点とし、後期には、中国大陸の人たちが中心となって活動をつづけたという。博多は商人たちが唐、宋、明などとの...地形と歴史から探る福岡石村智***

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