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意志による楽観主義のための読書日記 https://blog.goo.ne.jp/tetsu814-august

面白きこともなき世を面白くするのは楽観力、意志に力を与えるのが良い本 *****必読****推奨**閑なれば*ム

意志による楽観主義のための読書日記
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2015/07/14

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  • 井伊直虎 戦国井伊一族と東国動乱史 小和田哲男 ***

    おんな城主「直虎」として大河ドラマにも取り上げられたのが井伊直虎。同時代には、何人かのおんな城主がいた。一人は岩村城主遠山景任の妻で信長の叔母、もうひとりは赤松政則の妻洞松院尼、さらに今川寿桂尼は京都の公家中御門宣胤の娘で今川氏親に嫁いだ。氏親の死後落飾した後の名前が寿桂尼。それまでの名前も生年もわかっていない。このようにこの時代には男子の跡継ぎがいなくなった際に女子がしばらく跡継ぎを務める事例があり、今川領の遠江において女地頭として家督を継いでいたのが井伊直虎である。戦国時代の井伊氏は遠江守護となった斯波氏に臣従する浜名湖近辺の地方領主の一つだった。今川氏に攻め込められた井伊氏は1513年屈服させられ、その後今川氏に臣従した。井伊直平の娘は今川義元の側室となり、その後関口親永の妻となる、のちの家康の妻と...井伊直虎戦国井伊一族と東国動乱史小和田哲男***

  • 科学する麻雀 とつげき東北 ***

    2004年に発刊され、麻雀界隈では話題になった一冊。賛否両論あるというが、インターネット麻雀で無料利用できる「東風荘」はデータや牌譜を残しながら実践的にゲームを科学できるベースとなるというのが本書。筆者は統計的手法により、このゲームから得られた結果を分析し、あらゆる確率を算出、様々なケースに分類して負けない確率をあげるための方策を提示している。実例をいくつか上げてみる。法則1「自分が先制リーチならばテンパイ即する」例外は①ハネマン以上②ダントツTOP③6400以上のチートイ法則2「相手先制リーチへの対処→ノーテンなら降り」法則3「11順目迄にテンパイが難しそうであれば積極的に鳴く」法則4「配牌からの切り順①孤立した1,9牌②オタ風牌③役牌」法則5「相手へ圧力をかけろ。リーチと鳴き仕掛けが大事」法則6「チー...科学する麻雀とつげき東北***

  • 切腹の日本史 大野敏明 **

    自分で自分のお腹を刀で切り裂いて死ぬこと、これが切腹。人の手にかけられて斬首されたり馘首されるよりはずっと名誉ある武士の死に方とされ、農民や町民には名誉ある死に方とは認められてはいない。記録に残る初めての切腹事例は平安時代の袴垂、988年のことらしいが、はっきりした嚆矢は1186年の砂糖忠信と源義経。義経は衣川の館で追い詰められて妻の郷御前を刺殺した後刀で腹を切り、内臓を掴みだして自害したと伝えられる。自ら腹を切ることで死をまっとうするのは日本人独特な死に方とされる。切腹の理由としては、刑罰、責任を取る、潔白証明、抗議、殉死が考えられる。江戸時代以前は自分に不都合なことがある場合などにも切腹したが、次の合戦などで手柄を立てれば主君から認められる可能性も多かった。しかし江戸時代になると合戦がなく、不名誉は主...切腹の日本史大野敏明**

  • 海の日本史 江戸湾 石村智、谷口榮、蒲生眞紗雄 ***

    東京湾がその形を形成した頃、日本列島はまだ大陸と陸続きでナウマンゾウが日本列島に、そして江戸湾近辺にもいたことがわかっている。都営地下鉄新宿線の浜町駅工事中に発見された三体のナウマンゾウ化石、1万5千年前ころと考えられているが、それは後期旧石器時代、ヒトもこの東京の地に生きていた。ナウマンゾウ化石は田端、日本銀行本店、明治神宮前などでも見つかっている。ヒトの生活痕跡は3万5千年前の地層から斧型石器などが立川ローム層から見つかっており、これが日本列島の最も古い段階の石器文化と考えられる。ナウマンゾウは2万年前ころの最終氷期で絶滅していると考えられ、旧石器時代の狩猟活動もその要因かもしれないという。埼玉県富士見市の水子貝塚ではしじみ、牡蠣、ハマグリなどの貝塚あとが見つかっているが、縄文時代の海は関東平野の内陸...海の日本史江戸湾石村智、谷口榮、蒲生眞紗雄***

  • パンデミックvs.江戸幕府 鈴木浩三 ***

    ドラマでは描かれることが少ないが、日本史は疫病と災害の歴史でもあった。記録が多く残るのは江戸時代、初期は天然痘と麻疹、後半は外国からの流入が増えたインフルエンザとコレラが流行を繰り返した。初期には将軍や大奥を守る対策に終始したという対応だったのが、中期以降は町民の生活意識が高まり、災害や飢饉をきっかけにした打ち壊しが江戸の街機能を大きく損なう事態も出来したため、その対策を講じるようになった。その一つが御救銭給付で、1802年享和二年のインフル流行時に、江戸町奉行所は町民50万人の約半分を対象とした特別給付金配布を行った。単身者300文、二人以上の世帯には一人当たり250文。その日稼ぎと呼ばれる人たちがインフルに罹患すれば稼ぎに出られずすぐに生活に窮する。本人が無事でも家族が罹患すれば看病のために仕事は休ま...パンデミックvs.江戸幕府鈴木浩三***

  • 反骨の知将 帝国陸軍少将・小沼治夫 鈴木伸元 ****

    昭和時代の日本陸軍という硬直的な組織の中で、大佐、少将という高級将校、それも参謀本部に所属していた小沼治夫は、論理的思考方式と分析力を持っていたが、組織人、そして日本人としての愛国心ももっていた。最初にその真骨頂を発揮したのはノモンハン事件における分析報告である。近い将来、ソ連は今よりもさらに優勢な勢力となり我が国に対する脅威となるという分析。近代戦においては戦車の機動力や砲兵、飛行機による地上戦力の支援、ロジスティックスが必須であるという至極真っ当な主張だった。当時、日本兵の強みは寡兵であっても精神力が旺盛であることだと考えていた陸軍内部においては、ソ連の火力、兵站、経済的優勢を主張するのは相当な覚悟が必要。反体制的な主張ではなく、今の戦力ではソ連に勝てないよ、という冷静な分析だった。参謀本部上層部はそ...反骨の知将帝国陸軍少将・小沼治夫鈴木伸元****

  • 遊王 徳川家斉 岡崎守恭 ****

    在位50年、子どもは50人以上、種馬公方などと揶揄されることもある家斉は、映画やドラマでは主役というよりも愉快な脇役的扱いが多い。寛政の改革時代から文化文政の華やかな世の中、そして天保の改革の緊縮時代までを治めた伸びやかで好き放題を過ごした、江戸時代の絶頂とも言える時代の将軍の生涯を描く。八代将軍吉宗は紀州家、家康に倣い自分の血脈を続けるべく御三家以外に自分の血脈の次男宗武の田安、四男宗尹の一橋、孫の重好の清水の御三卿を創設した。この時代の将軍継承順位は将軍家の男子、田安家、一橋家、清水家となる。家斉は一橋家に生まれた。清水家は孫であり、その次の血脈が途切れ養子に次ぐ養子となり実質上の番外。当然吉宗の次の将軍は長男家重、そしてその長男家治となる。ここで一橋家の治済の思惑が田沼意次の協力を得て、継承順位が上...遊王徳川家斉岡崎守恭****

  • 江戸を歩く 文 田中優子、写真家 石山貴美子 ****

    江戸時代260年をかけて江戸の街は発展を遂げてきた。江戸の街に生まれ育ってきた文化に思いを馳せる時、現代の東京の街を歩いてみたい気がするもの。本書は写真家石山貴美子が撮影した東京の現代写真スナップを軸に、田中優子が江戸の街への思いを綴った。江戸の街とは朱引内と言われるあたりで、北は板橋、王子、千住、柴又、東は向島、浅草、両国、深川、木場、南は台場、品川、目黒、西は新宿、雑司が谷ここいらあたりのこと。本書では、入谷、千駄木、白山、根津、上野、湯島、本郷、小石川、神楽坂、四谷、神田、両国、日本橋、佃、芝、こうした場所を巡る。向島百花園、骨董屋の佐原鞠塢が隠居後の文化元年(1804年)に膨大な土地を購入して文人墨客を招くソロン的庭園を開いた。文人たちには梅の樹の寄付を呼びかけ、360株が集まり植物園とした。寄付...江戸を歩く文田中優子、写真家石山貴美子****

  • 旗本婦人が見た江戸のたそがれ 井関隆子のエスプリ日記 深沢秋男 ***

    タイトル通りの日記紹介で、幕末も近い水野忠邦の天保の改革が行われている天保11-15年の5年間にわたる個人の日記である。本書著者は昭和女子大学の名誉教授で「仮名草子」の研究者。本書は幕末期、江戸城に近い九段坂下(現在の九段会館の東隣)に暮らす一人の旗本婦人、井関隆子が56ー60歳までの5年間、亡くなる直前の898日間の記載がある日記。井関隆子は天明5年(1875年)四谷表大番町の旗本の家に生まれた。父は3000石をとる先祖から400石を分知された分家、大番(江戸城の警備)を務めていた庄田安僚(やすとも)。隆子は最初の結婚では事情があり一度離婚して、30歳のときに旗本井関親興と再婚。源氏物語などの古典や当時の書籍も含めた読書家であり、社会に対する批判的姿勢も含めて客観的視点を有するインテリであった。井関家は...旗本婦人が見た江戸のたそがれ井関隆子のエスプリ日記深沢秋男***

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