しのげるだけで、お腹は満たされないけど・・・。

新宿には、スーパーがあまりありません。 でも、デパートは充実しています。 次第に、私たちは？ 百貨店巡りに、すぐに慣れました・・・。 デパ地下の試食は、 恥ずかしさは最初だけでした。 もう、そんなこと考えていられません。・・・。 ゆっくり、ちょっとずつしか食べられないので、 百貨店を何個か回るだけで、 とりあえずの空腹はしのぎました。

「おふくろが・・・怖いよ・・・」

私が？ 「一度、家に、行きたい」 そして、その理由を彼に伝えたのですが・・・。 「ダメだよ」 と。 きつくはないけど、きつくは言えないけど、 しっかりと彼は、そう言いました。 「おふくろが・・・怖いよ・・・」 館林さんはそう言って、 顔をしかめました・・・。 彼の言いたい事は、分かります。

ほんの些細でも良いから、現金が欲しい・・・。

「一度、家に、行きたい」 私が彼にそう言うと？ 「信じられない！！！」 といった顔で見られました。 私が、そう言った理由を、 彼に説明しました。 「服などを売れば、多少はお金になるかもしれないの」 と。 前に、娘のかのんが？ ヤフオクやメルカリでやったように、 私にもできるかもしれない・・・。 売れそうなものが？ 意外と、…

クレジットカードを止められたら、もう終わりです・・・。

教会で、ボランティアの方に 差し入れを頂いた日は？ カプセルホテルに泊まりました。 新宿界隈では？ 2000円も出せば 最低限のところへは泊まれることが分かりました。 もちろん、現金がないのでクレジットカードで カプセルホテルへの支払いました。 カプセルホテルの店員さんは、 明らかに怪しんでいましたが・・・。 今はまだ大丈夫。 でも、クレジットカードを…

どこからどう見ても・・・生活困窮者、なんでしょうね・・・。

教会で、ボランティアの方に 差し入れをいただきました。 それにとんでもないほどのショックを受けてしまいました・・・。 私は、まだ自分のことを・・・。 プライドがあると、 自分はまだ、落ちぶれてなどいない・・・。 そう思っていたのです。 でも、きっと・・・？ボランティアの方々からみても？ どこからどう見ても・・・ …

嬉しさはあったのですが・・・。

新宿で出会ったホームレスの方に、 素晴らしい情報を聞くことができました。 何と？ 「ある教会で朝、ボランティアの方によりご飯を配っている」 という情報でした。 館林さんと顔を合わせると、 ほっと息が漏れました。 翌日、教えてもらったその教会へ行くと、 豚汁とおにぎりをもらいました。 正直な話なんですが・・・。

家に戻りたい・・・。

その翌日も、ネットカフェに泊まりました。 身体が、痛かったです・・・。 家に戻りたい・・・。 そう思うと、涙が出てきました。 ゆっくりお風呂につかりたい。 天日干しした布団で眠りたい・・・。 考えれば考えるほど、 涙が止まりません。 でした・・・。 新宿の街で、 夜になると、ホームレスの方を目にするようにな…

私たちに比べたら・・・。

そして、私たちは、 ネットカフェに泊まりました。 支払いは？ クレジットカードで払いました。 クレジットカードの引き落としのことなんて、考える余裕がありません。 とにかく、今は、現金がない・・・。 来月の引き落としまでに、 何とか・・・用意すればいい・・・。 仕事を辞めるまでに、 ちょっとだけ働いた ピアノ教室のお給料が振り込…

前を向かなきゃ・・・。

私は、ひどく自分を責めました。 私がしっかりしていれば・・・。 思い出すたびに、頭をかきむしってしまいます。 それを見て、彼（館林さん）が背中をさすってくれました。 「大丈夫、大丈夫」って。 大丈夫じゃないことは、彼も分かってる・・・。 でも、そうね。 気落ちして、後悔して、自分を責めて、

ひどく自分を責めました。

新宿。 東京の中心。 行きかう人は、日本で1番多い駅。 でも、新宿近辺にいると怖いから、 西の方に逃げたのに・・・。 安い民泊を見つけて、 ちょっと治安の悪い東側へ・・・。 そこにも居られなくなって、新宿へ来ました・・・。 この時、私は、ひどく自分を責めました。 私がしっかりしていれば・・・。 私があの時、荷物を持って出掛ければ・・・<…

あてもなく10時間、歩き続けて

一泊1200円の民泊から追い出されました。 ピアノ教室から入った最後のお給料の 24万円は？ 民泊の主「オイさん」に盗まれ・・・。 一泊1200円の民泊すら？ お金が払えなくなったからです。 どこにも行くあてがなくて・・・。 私たちは、とりあえず、歩き続けました。 どこに向かうのか、わからない状況です。 とに…

もはや、なす術がありません。

銀行カードを、盗まれました・・・。 格安民泊の主？のオイさんに・・・。 そのオイさんは、私たちが帰る前に出て行きました・・・。 もはや、なす術がありません。 ネットバンキングで銀行に入ると、 すでに24万円が引き落とされていた後でした・・・。 全額でした・・・。 ※安易な暗証番号だったのが悔やまれます・・・。

もう、本当に最悪です・・・。

やられました・・・。 もう、本当に最悪です・・・。 バカは私です・・・。 民宿の居心地が悪いからって、 ご飯を食べに外に行った時、 銀行カードを 民宿に置いた荷物の中に入れっぱなしだったのです・・・。 ピアノ教室の給料が入ったばかりで、 でも、これはよっぽどのことがないと使ってはいけない と自分に言い聞かせ、 お財布に…

そう決心したのですが・・・。

分かってるわ・・・。 「こんな民泊なんかに連れて来て、ごめんね。」 そう彼は、言いたいのです。 きっと、 私の「嫌だ」オーラが全身から溢れていたのでしょう・・・。 こっちこそ、ごめんなさいです。 贅沢は言ってられないです・・・。 ここで、この格安の民泊で、まずは、生活を整えよう。 ここの民宿の主であるオイさんとも…

「何か、ごめんね」

どうやら？ 格安民宿の重鎮？主？である 「オイさん」の機嫌を損ねたらしく・・・。 私たちは、居心地が悪くなってファミレスへ逃げました・・・。 普通の定食が、1番幸せよね・・・。 パスタやパンはコンビニで買えるけど、 定食は作りたてが1番幸せ・・・。 「何か、ごめんね」 帰りに、彼（館林さん）にそう言われました。 「何が？」私が聞くと、 …

ありがた迷惑でしかなくて・・・。

民泊の重鎮？主のオイさんの機嫌を損ねてしまって、 更に、居心地が悪くなりました・・・。 ・・・私たちが悪いのでしょうか？ 「宴会をやってあげる」 と言われ、 断っただけなのに・・・。 私たちは誰にも干渉されたくなくて、 2人でひっそりとしていたいだけなのです・・・。 民泊の重鎮？…

どうだっていいじゃない・・・。

他人に干渉されるという 苦痛な民泊生活が続いていました・・・。 正直、とても辛かったです・・・。 「何の借金なの？」 「旦那さん、うつ病？」 「世界行ってみな、まじで人生変わるから」 この民宿の重鎮？らしき やたらフレンドリーな30歳の男性から、 しきりに、質問されます。 それに、私は笑ってごまかしていました・・・。 どうだってい…

干渉されるという代償を払うハメに・・・。

1泊1200円という格安なので、 贅沢は言えませんが・・・。 その代わり・・・干渉されるという代償を払うハメに・・・。 この格安の民宿で 長く住んでいて、長みたいな方でいるのですが・・・。 どんな人だったかというと・・・。 世界を旅してきたという と、やたらフレンドリーな30歳の男性でした・・・。 その情報を、私が聞いたのではありませ…

でも・・・何が嫌か？って・・・。

彼の母から逃れるため・・・。 私と彼は？ 1200円の民泊に来ました。 理由は？ 安いから。 ただこれだけの理由でした。 ここで、なんとか生活を安定させようと思っていたのです。 でも、もう初日で後悔しました・・・。 小さな部屋に3つある二段ベッド。 私たちはその1つをあてがわれて、 彼（館林さん）が下で私が上でした。 …

どうしようもないくらいに後悔しました・・・。

一泊1200円という破格の安さの民泊に到着し 入った瞬間、 どうしようもないくらいに後悔しました・・・。 ※全部ではないと思うのですが・・・。 小さな部屋に2段ベッドが3つあって、 私たちは空いている 2段ベットを与えられました。 館林さんが下で、私が上になりました。 ここまではともかく・・・。 「ねぇ〜夫婦で来たの？ なに、夜…

一泊1200円という破格の安さでした・・・。

彼（館林さん）が調べてくれた格安の民泊。 それは、一泊1200円という破格の安さでした・・・。 迷っている時間はありませんでした。 2人でも、2400円。 10日で24000円。 1ヶ月で72000円。 ホテルやカプセルホテルよりも断然安い・・・。 ここで、落ちつこう。 そして、仕事を始めよう。 希望に溢れ、 私たちは、真逆の、千葉より…

居心地のいい場所でした。

お給料日だったので 彼とカプセルホテルに泊まってみました。 カプセルホテルって、近未来映画に出て来るような、 本当にカプセル型の場所かと？ 思っていた自分が恥ずかしくなりました・・・。 シャワーじゃなくてちゃんとお風呂もついてるし、 オープンスペース的な場所もあって、 WIFIも飛んでいるし、 そこでパソコンを広げて仕事をしている 恐らく出張で来たサラリーマンも居るし…

こんなに有り難い場所だったのね・・・。

彼を助け出し 数日経ったころ・・・。 彼に変化に気づきました。 それは？彼が？ 以前より周りを警戒しなくなった事・・・。 それと同時に覇気のようなものも感じられなくなって 来たように感じられたのでした・・・。 どこかで・・・。 どこでも良いので、ちゃんとした生活を送りたい・・・。 そんな想いが、日に日に強くなっていました・・…

「あの家にいるよりマシ」

そして翌日は、ビジネスホテルに泊まりました。 やっぱりカラオケ、ネットカフェが続くと、 とてもしんどかったのでした・・・ 私が、しんどいので、 館林さんはもっとしんどいだろうなと思って聞いてみると？ 「あの家にいるよりマシ」 と・・・。 それを聞き、 やはり、彼を救出して本当に良かったのだ と思いました。 早く、早く彼（館林さ…

やっぱり、問題は夜でした・・・

私と彼（館林さん）の、節約生活が始まり 初めてネットカフェに泊まってみました。 ちょっと・・・ごめんなさい。 私には無理でした。 そんなこと言ってる場合じゃないでしょ？ って、自分でも分かります。 でも、左右を他人にドア1枚で挟まれて、 かすかに漏れて聞こえる、 隣人が見ている動画の音など・・・。 テレビなら良いのですが、 いわゆるアダルト的なものなど・…

節約生活が始まりました・・・。

私と彼（館林さん）の、節約生活が始まりました・・・。 夜だけが問題です。 どこで夜を過ごす・・・。 この時、1番安いのは、カラオケでした。 平日ならフリータイムで 1300円というところを見つけたのです。 メリットは、ドリンクバーが飲めるということ・・・。 デメリットは、もちろん、うるさくて眠れないことでした・・・。 でも、18…

「お金がない」

彼には、まだちょっとお金あるって言ったけど・・・。 本当はけっこうマズイ状況になってました・・・。 でも、それを言うと 館林さんを不安にさせちゃうので言えませんでした・・・。 あと一週間で、先月のお給料が入ります。 でも、それだってそこまで多くはないし、 ホテルを転々としていたら 1カ月も持ちません・・・。 ひとまず、私は、「…

「まだちょっとは、お金あるから、大丈夫よ」

彼に、この日起こった全ての出来事を打ち明けました。 彼の母がピアノ教室を訪ねてきたこと。 逃げるようにして帰ってきたこと。 そしてピアノ教室を辞めたこと・・・。 「・・・そっか」 館林さんは、暗い表情になりました・・・。 「まだちょっとは、お金あるから、大丈夫よ」 私は、明るくそう言いました。 「・・・俺も、仕事」 という彼の言葉を遮りました…

明らかに異変に気付いている彼・・・。

ピアノ教室を辞める事は知った 佐伯先生から 「私より先に辞めると思わなかった！笑-」 と、LINEが来ました。 そっか・・・。 佐伯先生、辞めるんでした。 ちゃんと送り出したかったのに・・・。 「また会おうね！」 私は、佐伯先生からのそのLINEを見て、少し泣きました。 彼（館林さん）に連絡をすると、 「食欲はない」って…

長年勤めていたピアノ教室を追われる形となったのでした・・・。

もし？彼の母に見つかったら・・・？ 本当に何をされるか？わからない。 怖くて、怖くて、ぶるぶる震えてしまいました・・・。 そして、彼と泊まっているホテルのある駅に着いた時、 私はピアノ教室に電話していました。 「これ以上迷惑をかけられないので、退職させてください。」 そう伝えました・・・。 私は、そうピアノ教室の社長に電話して、 …