時代遅れの男になりたいという河島英五の歌がある。時には僕もそんな気持ちになることがある。東京都知事選で二位になった候補者、兵庫県知事選で再選された候補者、ともに僕には異星人のような違和感がある。共にSNSを駆使して票を集めた。当事者ではない僕が何を感じたか少しだけ記そう。真実が何なのか少し離れているだけによく見えていた気がする。だが、そのことに関しては黙していよう。多分気分を害する人もいよう。ただ、僕はデジタル社会の今の在り様がどうにもしっくりこないところがある。今から四十六年前、初めてマイコンというコンピユーターに触れた。日本語はカタカナしか打てなかった。記憶媒体もカセットテープだった。新しい技術というのは面白かったし、その後の進化に目をみはったりもした。それが、今やスマホに結実し、持っていないことで驚...時代遅れ