20世紀初頭にヘンリー・フォードがこの街で築いた自動車産業は、高速道路網の発達とともにアメリカの生活と社会に不可欠な交通手段へ成長したのです。いまでも年間1,750万台の自動車を消費するアメリカは世界最大の自動車王国ですた。ところが、1980年代以降、労賃の高騰のため各メーカーが生産拠点を海外に移転。さらに日本車やドイツ車の台頭による競争激化でデトロイトは一気に衰退しはじめる。人口は現在までで70万人を割るにまで減少した。雇用が減ったおかげで治安も悪化。人口1,000人あたりの暴力犯罪発生率が21.4パーセントと全米第2位、同じく殺人件数344という“最悪級のスラム都市”に転落してしまっ栄枯盛衰の極端な例です。写真は荒れ果てたデトロイトの街の風景です。「自動車産業の王国、デトロイトの衰退」