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敏洋 ’s 昭和の恋物語り https://blog.goo.ne.jp/toppy_0024

[水たまりの中の青空]小夜子という女性の一代記です。戦後の荒廃からのし上がった御手洗武蔵と結ばれて…

敏ちゃん
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住所
岐阜市
出身
伊万里市
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2014/10/10

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  • 水たまりの中の青空 ~第三部~ (四百二十九)

    部屋の照明は落としたまま、ベッドぎわの灯りだけを点けた。上向きの灯りは、うす暗くはあったが落ち着いた雰囲気で、気持ちも和やかになってくる。ふとんの中に入れと、小夜子を迎え入れた。しわになりにくい素地の服だということで、小夜子も久しぶりに武蔵に触れられるとウキウキしてくる。しかし武蔵の体を感じたとたん、あまりの痩身ぶりに驚かされた。たしかに腕にしろ足にしろ、細くなっていることは見ていた。が、直接に小夜子の体全体で感じる物とは異質のものだった。“こんなに痩せ細ってるの?ううん、だいじょうぶ。退院したらしっかりと栄養を摂らせるから”小夜子のそんな思いを推し量ってか、「小夜子。病院食ってのは、精進料理そのものだな。まるで脂っ気がないぞ。ああ、中華そば食いたい、ステーキもがっつりといきたいぞ」と、両手を合わせてお願...水たまりの中の青空~第三部~(四百二十九)

  • ポエム ~焦燥編~(太陽の詩(うた))

    海はいつか日暮れてぼくの胸に恋の剣を刺したままその波間に消えた追いかけてもきみは見えない白い闇が迫りくるだけ恋はいつか消えてぼくの胸に涙の粒を残したままその波間に消えていった追いかけてもきみは見えない白い闇が迫りくるだけ昨日も今日もそして明日も夏の渚に立ってきみを探してもあの日のきみはいないあの日のきみはもういない遥かな海………どこまでもどこまでも果てしなく……が、その海もまた…………限りない空……どこまでもどこまでも広がり続く……が、その空もまた…………水平線では、空と海が一つになるなのに………きみとぼくは追いかけても追いかけても水平線はどこまでも果てしなく広がり続ける……わからないわからない追いかけるほどわからない……(背景と解説)彼女が逃げていくわけではないのです。自分の想いと彼女の思惑がずれている...ポエム~焦燥編~(太陽の詩(うた))

  • 青春群像 ご め ん ね…… えそらごと(二十七)

    (不良だって、俺が?)しかしつらつらと考えてみるに、そう思われるのが当たり前のような気がしてきた。ポマードをしっかり使って、エルビス・プレスリーばりのリーゼントスタイルに髪を整えている。普段は不良っぽさを意識した言葉遣いで話しているし、口ずさむ歌と言えばロックンロール系が多かった。「日ごろの行いって大事なんだよね」そうつぶやく岩田の顔が突如浮かんだ。「年寄りみたいなこと言うなよ」と反論したものの、確かに損をしていると感じる彼だった。同じようなミスをしても、岩田なら仕方ないさとかばわれ、彼のミスには「集中心が足りない」と、小言になる。(不良だと思っているんだ、やっぱり。仕方ないか。不良まがいの日ごろの態度では)と、じくじたる思いが湧いてきた。写真で見た断崖絶壁の縁に立たされたような思いに囚われている彼に、貴...青春群像ごめんね……えそらごと(二十七)

  • [ブルーの住人]第六章:蒼い部屋 ~じゃあーず~

    (五)視線その他には、ぐるりと見回しても、とりたてて言うほどのものはない。強いて言うなら、紺いろにいろどられた扉があることか。小さなのぞき窓があり、ときおり神のような冷たい視線がそこから投げつけられる。しかしそれが、どうだと言うのか。冷たい視線など、どれ程のものと言うのか。忘れたころに訪れる、女よ。いくらでも泣くが良い。たとえそれで体中がびしょ濡れになってとしても、それがなんだと言うのだ。ただ無視すれば良いだけのこと。そんなことに気を取られるほどに、暇人ではない。このこころは、深遠な世界にあるのだ。知りたければ、……。はいってくるが良い。そっと足音を忍ばせて、のぞき込めば良い。ごっちんこをすればいい、ドアはいつも開けてあるのだから。窓の外にはポプラがそびえ立ち、その葉をすける太陽の光、そして遙かかなたにか...[ブルーの住人]第六章:蒼い部屋~じゃあーず~

  • スピンオフ作品 ~ 名水館女将、光子! ~

    (十一)(周囲の目:二)無事出産を終えて明水館に戻ったとき、大女将の珠恵を始め、番頭に板長そして仲居頭の豊子たちの出迎えを受けた。然も、玄関口でだ。初めてのことだった、これほどの人に笑顔で出迎えられるのは。思わず後ずさりをした。娘だけを取り上げられて、光子はそのまま叩き出されるのではないか、そんな思いにとらえられていた。「お帰りなさい、若女将!」。「お帰り。さあさあ早く入りなさい、奥の部屋で休むと良いわ」。珠恵の優しい言葉は心底のもので、温かい慈愛が感じられるものだった。そしてそのことばで、やっと光子はこの合原家の一員となったことを実感した。それは突然のことだった。珠恵がお使いから帰ったところを見た清子が「おばあちゃま、おかえりなさい!」と、通りの向かい側に飛び出した。急ブレーキ音とともに、ドン!という音...スピンオフ作品~名水館女将、光子!~

  • 原木 【Take it fast !】 (五)意外なこと

    行動派が言う。「誰も反対しないようだ。委員長、やってくれ。時間が勿体ない」眼鏡をかけたやせっぽちの男が、渋々と立つ。と、あろうことか「待ってください。みんながそれでいいと言うのなら僕もそうしますが、僕としては、自習とした方がいいと思います。第一、先生も居ないことだし。それに、あと二十分足らずの時間です。討論の時間には少ないと思います。風紀については、重要なことですから、誰かが調査して、その結果を元に討論してはどうでしょうか」と、小声ながらも、はっきりと胸を張って、真面目派が言った。クラス内に、割れんばかりの拍手が起こった。真面目派は、“ドクン・ドクン”という心臓音を耳にしながら、真っ赤になっていた。さすがの行動派も、いつも連れ立っている仲間の一人に反対されては、反論のしようがなかった。「それでは、俺とあと...原木【Takeitfast!】(五)意外なこと

  • 愛の横顔 ~地獄変~ (十七)銀蝿などと!

    断じて許すことはできません。八つ裂きにしても足りない男どもでございます。しかしもうわたしには気力がございません。お話しする気力が、ございません。もう、このまま死にたい思いでございます。まさしく地獄でございます。……地獄?そう、地獄はこれからでございました。じつは不思議なことに、男どもには顔がなかったのでございます。もちろん、その男どもをわたくしは知りません。見たことがありません。だから顔がない、そうも思えるのではございます。しかし、……。そうですか、お気づきですか?ご聡明なあなたさまは、すべてお見通しでございますか。”申し訳ありません!申し訳ありません!!”わたしは、犬畜生にも劣る人間でございます。“殺してください、わたしをこの場で殺してください。この大罪人の、人非人を!”そうなんでございます、男どもは、...愛の横顔~地獄変~(十七)銀蝿などと!

  • 水たまりの中の青空 ~第三部~ (四百二十八)

    「おお、来たきた。俺の、観音さまだ。富士商会の姫であり、そして俺の守護霊さまだ。さあさあ、ここに来い」と、ベッドの端をポンポンと叩く。強い西日の光をさえぎろうと、看護婦がカーテンの前に立った。「おいおい、そのままにしてくれ。小夜子の顔がはっきり見えるだから」と、怒気のふくんだ声が飛んだ。そこに、医師と婦長が入ってきた。「なんだなんだ、今日は。小夜子とふたりだけの時間は作ってくれないのか。先生、婦長までもか。そんなにおれは悪いのか?まるで臨終の儀式みたいじゃないか」おどけた口調で言う武蔵だったが、「なんてことを!先生、ちがうわよね」と、涙声で小夜子が問いただした。己の死期がちかいことは、武蔵は知っている。しかしそのことは小夜子には言わないでくれと、何度も武蔵が口にしている。気持ちの変化でも起きたのかといぶか...水たまりの中の青空~第三部~(四百二十八)

  • ポエム ~焦燥編~ (誰か、救いを!)

    ああ、いますぐにたすけにきておくれ。ああ、だれか、だれか、、、闇が、恐ろしい闇が、このわたしを、今にも舐め尽くそうとしている。ああ、あしが、あしが、きえてゆく。ああ、こんなにもはやく、もろく……ああ、とうとう、こしにまできた。ああ、この、このてが、てまでがきえてゆく。手が消えてゆく。わたしの世界から、離れてゆく。おお、やめて、やめてくれえ。おお、わたしのからだがうごかない。まるで足に、根が生えたように。もしかして、闇の手が、わたしをしっかりと抱きしめているのか?あ、たのむ、おねがいだ、うごいておくれよ。おお、とうとうくびまでもが……ああ、いきが、いきができないああ、くるしい、く・る・し・い!ああ、なんということだ。ああ、とうとうわたしのせかいは、きえうせた。お願いだ、誰か救いの手を!このわたしを見捨てない...ポエム~焦燥編~(誰か、救いを!)

  • 青春群像 ご め ん ね…… えそらごと(二十六)

    今日の駐車場も満杯の状態だったが、幸いにも一台の車が目の前で発進した。幸運に感謝しながら、「日頃の行いがいいからすぐに止められたよーん」と、軽口を叩いて止めた。「何を言ってるの、二人の乙女のおかげよ」と貴子が言うと、思いも掛けずに「そうですよ」と、真理子の声が彼の耳に聞こえた。ミラーを見ると、俯いた真理子が居る。そして貴子が手を叩いて「山の神さまも美女には甘いのね」とはしゃぎ回った。プラネタリウムの中では、投影機を中心にして、その周りに椅子が設置されている。背もたれを大きく倒して、ドーム型の天井に投影される季節ごとの星々を観ることになる。貴子が気を利かせて真理子を中央にして、彼を隣り合わせに座らせた。気恥ずかしさが少し残ってはいたが意を決して話しかけた。「俺の運転、恐かった?」真理子は何も答えない。薄暗い...青春群像ごめんね……えそらごと(二十六)

  • [ブルーの住人]第六章:蒼い部屋 ~じゃあーず~

    (四)主「コーヒーとパン、ここに置いておきますので冷めないうちにお食べください。食べ終わりましたら、ここに戻してください」慇懃で固い声にふり向くと、ドアのすぐ横にある小さなテーブルの上に、白々と湯気立つコーヒーと黄色のマーガリンが薄くぬられたパンがあった。視線を合わせることもなく、冷たく光るステンレスのトレーを置いていく職員のうしろすかだが見えた。言葉とともにドアから流れ出た空気もいまでは落ち着きはらい、部屋はまえにもまして深閑としていた。「はばあじゃねえのか。ごっちんこはなしか」。声だけがひびく。部屋の中はキチンと整理されていた。ベッド横の壁には、この別荘を建ててくれた愛すべき祖父のいかめしい姿の額がある。まるでこの部屋のすべてを、空気でさえもを支配するかのごとくで、妙に大きく感じられる。そのいかにも明...[ブルーの住人]第六章:蒼い部屋~じゃあーず~

  • スピンオフ作品 ~ 名水館女将、光子! ~

    (十)(周囲の目:一)「光子さん、あなた、何さまのつもり?若女将と周りから言われて、いい気になってませんか!いいこと、若女将というのは、雑用係みたいなものですよ。仲居たちの手が足りないところを補っても、頼まれてからでは遅いんです。気配りが足りませんよ、あなたは。豊子に聞きましたよ、『そんなことをするために、若女将になったんじゃありません』って、ご不浄の掃除を嫌ったんですって?」。「ご不浄の掃除はね、最も大切な仕事の一つです。ここで気分良く滞在して頂けるかどうか、それが決まると言っても過言ではありませんからね」と、きつい言葉で詰られた。「女将さん、違います。後でやりますって言ったんです。清二さんがお腹が痛いと言いますので、お薬が切れていましたし、ちよっと買い物に行くつもりで、、、」「口答えはやめて!清二に聞...スピンオフ作品~名水館女将、光子!~

  • 原木 【Take it fast !】(四)ヒネクレ派

    皆一斉に、窓際のヒネクレ派を見る。しかし、今日の彼は、唯山々を見ているだけだ。彼は、気まぐれなのだ。言うこと・為すことに、筋が通っていない。だから、人望はあまり無い。しかし彼の言動が他の生徒の有利に働くことであれば、たちまちヒーローになる。ヒネクレ派は、そのことを良く知っている。時にヒーローになり、時に大悪人になる。不思議なことに、行動派もそんなヒネクレ派だけには負けてしまう。彼の弁の立つことを熟知しているのだ。屁理屈なのだが、勝てない。今、久しぶりにヒーローになる時が来た。しかし彼は、だんまりを決め込んでいる。学生たちの目に、軽蔑と敵意心と諦めの色が浮かんでいる。原木【Takeitfast!】(四)ヒネクレ派

  • 愛の横顔 ~地獄変~ (十六)やめてくれえい!

    正直に申し上げましょう。それ以来しばらくの間、毎夜のごとく悪夢に悩まされました。林のなかを逃げまわる娘。追いかけまわす数人の男ども。右に左にと逃げまどう娘に、三方四方から男どもが迫るのでございます。娘の足はすり傷だらけになり、赤い血がそこかしこに滲んでおります。木々の枝にブラウスが破られ、しだいに白い柔肌が露わになっていくのでございます。男どもは、そんな娘のあらわになっていく肌に、より凶暴になっていきますです。とうとう一人の男に掴まり、落ち葉の上に押し倒されてしまいます。「いや、いやあ!」そんな娘の叫び声は、かえって男どもの劣情をそそらずにはいません。「やめて、やめてえ!」娘の懇願の声も、男どもの嬌声にかき消されてしまいます。いえ、娘の懇願の声が、さらに男どもの凶暴さに火を点けるのでございます。なんという...愛の横顔~地獄変~(十六)やめてくれえい!

  • 水たまりの中の青空 ~第三部~ (四百二十七)

    小夜子が病院に着くと、陽が傾き建物やら木々やらの影がながくなっていた。病院前のバス停には五、六人の人が立っていて、バスの到着を待っている。みな一様に厳しい表情を見せている。小さな五人掛けのベンチには、足にギブスをはめた男性と、おなかの大きな妊婦、目深にソフト帽をかぶったサラリーマン、そしてもう一人ヨレヨレになった麻地のスーツとパナマ帽の初老の男性がいた。少し襟元をゆるくしている小料理屋の女将らしき女性が、そのベンチ横に立っていた。ベンチに腰掛けようと思えばできるのだが、もう少し詰めてくれれば座らないでもないわよと言いたげに、横目でにらんでいる。そこに腰の曲がったお婆さんが、バスはまだ来ていないというのに「もう来るかね」とこぼしながらせかせかと歩いてきた。「おばあさん、こちらにお座りなさい」と、初老の男性が...水たまりの中の青空~第三部~(四百二十七)

  • ポエム ~焦燥編~ (もがいて……)

    考えて悩んで……なにもしないなにもできない俺ただ不安がるだけ手足をもぎとられたわけでもないのに二十歳になったとき十五才の女の子と話をした七・八年先に結婚しょうかなあ…いくつの人がいいの?そうだな、二十二・三才の女性かなじゃあ、あたし、丁度いい年頃だねそうかあそうだねじゃあ予約しておこうかでも恋人いるんでしょ?恋人はいないけどデートの相手はいるようそ!いないんだあたしのお兄さんと一緒いないんだわ!いるよデートの相手ぐらいはうそ!いないのょそんなにモテナイ男に見えるかい?うーん!……じゃ今度デートしてくれるかい?うんいいよ!やめとこもう少し大きくなってからね(背景と解説)他愛もない会話でしたが、その中にも計算が働いていました。その子がわたしに興味を持っていることを知りつつ、、、純情な子を弄(もてあそ)ぶような...ポエム~焦燥編~(もがいて……)

  • 青春群像 ご め ん ね…… えそらごと(二十五)

    岩田との間で口論になったことがある。二台前の車に意識を持つことに対して、彼は防衛運転だと言い張った。突然のトラブルを少しでも早く察知するためだと言い張った。しかし岩田に言わせれば、車間距離をしっかりとっていれば何の問題もないということになる。岩田にしてみれば「危ないからやめようよ」ということなるのだが、彼は納得しないでいた。「目先だけに気を取られるのはだめだ。さきを見据えるように」部長がいつも言ってるじゃないかと、強弁した。「でもそれはちょっと違う話じゃないのかな。なんて言うか、ビジネスというか、大きく言えば人生に関してのことじゃないのかな」言い負かされかけた彼は、「防衛運転なんだよ、とにかく」と話を打ち切った。ホッとため息を吐く彼に、容赦ない罵声が浴びせられた。「こらあ!お嫁に行けなくする気か。それとも...青春群像ごめんね……えそらごと(二十五)

  • [ブルーの住人]第六章:蒼い部屋 ~じゃあーず~

    (三)蝶々このところ、なにをする気にもならずにいる。日がな一日を、白く塗られた天井をじっと見つめているだけだ。白?いや白ではない。ベージュっぽい白だ。そして所々にしみのようなものがある。それを見るにつけ、心にざわざわと嫌な感じがおきる。銀縁のめがねをかけた女医に見せられたシートを思い出してしまうのだ。ロールシャッハテストと呼ばれる検査を思い出してしまい、いらだちが増してくる。「これから絵を見てもらいます。最初に思い浮かべたことを言ってください。考えちゃいけません。直感で言ってください。すぐに答えてくださいね。正しい答えはありませんから、大丈夫ですよ」ばあーか!ばあーか!あいてにするのもめんどくせえああかったるいかったるい!おいすこしわかいはばあごっちんこをしてみろそしたらまじめにこたえてやるよああくそ!あ...[ブルーの住人]第六章:蒼い部屋~じゃあーず~

  • スピンオフ作品 ~ 名水館女将、光子! ~

    (九)(大女将の引退:二)生前の栄三の希望もあり、近親者だけの質素な葬儀が執り行われた。その後、多くの旅館関係者そして組合関係者たちが、お焼香に訪れた。「惜しい人を亡くしました」。「よく相談に乗ってもらいました」。心底からのお悔やみの言葉がつづき、栄三の人望の高さに珠恵が一番に驚かされた。しばらくの間、珠恵が休息を取ることになった。十日ほど経ったときだ。それまでの憔悴しきった珠恵ではなく、往年の珠恵を思わせる凜とした珠恵が現れた。「おお、大女将が戻られた」と感嘆と歓迎の気持ちがこもった声が挙がったが、そこで語られた言葉は意外なものだった。「わたしは、ひと月後に引退します。ついては、番頭さんと板長さんにも、今までご苦労さまでしたと伝えました。おふたりも、もう良いお年です。夫のようになられては困りますから、奥...スピンオフ作品~名水館女将、光子!~

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