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敏洋 ’s 昭和の恋物語り https://blog.goo.ne.jp/toppy_0024

[水たまりの中の青空]小夜子という女性の一代記です。戦後の荒廃からのし上がった御手洗武蔵と結ばれて…

敏ちゃん
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岐阜市
出身
伊万里市
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2014/10/10

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  • 水たまりの中の青空 ~第二部~(二百五十一)

    「変わっていないね、竹田嬢は」「そうだね、相変わらずの女王さま気取りだ。」車座からはなれた場所で、ふたりの恩師がささやきあう。「でも、そんな彼女を、皆さん認めてらっしゃるんでしょ?在学時から、特別待遇でしたものね」遅れて来た女教師が話の輪にくわわった。「そう、そうなんですよ。どうもね、あの娘にかぎっては許してしまうんですよ。不思議と腹もたたないんですね」「同感です。某教師は『卒業したら求婚してみるかな。へなちょこ坊主の佐伯正三なんぞに渡してなるものか!』なんて、真顔で言ってましたから」じっと小夜子のはじけるような笑顔を見ながら「それにしても、美人になりましたねえ」と、付け加えることを忘れなかった。そして「あのとき、『おれんとこに来るか?』って、こなをかけときゃ……。いや、冗談ですけどね」と、目を遠くへはせ...水たまりの中の青空~第二部~(二百五十一)

  • 恨みます (十七)

    「狭くて、ごめんなさい。あたし一人だけなら、十分なんです。バスルームの狭いことだけが、不満といえば不満なんですけど」「1階に、駄菓子屋さんがあったんです。おばあちゃんがひとりで、なんですけど。朝はあいさつだけなんですけど、帰りは店先ではなしこんだりして」「土・日なんか、あたしが店番をしてたんですよ。近所の子どもさんとか、そのお父さんなんかも買い物してくれたりしてくれて」ひたすら小百合は話し続けた。沈黙が流れることに、恐怖感に近いものを感じ始めた。部屋に招き入れてからというもの、一樹の口数が一気にへってしまった。というより、ひと言も発しなくなってしまった。三杯目のお茶を出したとき、「ごめんなさい」。やっと口を開いた。「実は、ぼく、はじめてなんですよ、女性の部屋って。一人っ子なんで、妹も姉もいなくて」====...恨みます(十七)

  • 恨みます (十七)

    「狭くて、ごめんなさい。あたしひとりだけなら、十分なんです。バスルームの狭いことだけが、不満といえば不満なんですけど」「1階に、駄菓子屋さんがあったんです。おばあちゃんがひとりで、なんですけど。朝はあいさつだけなんですけど、帰りは店先ではなしこんだりして」「土・日なんか、あたしが店番をしてたんですよ。近所の子どもさんとか、そのお父さんなんかも買い物してくれたりしてくれて」ひたすら小百合は話し続けた。ことばを発しつづけた。今日はじめて会った男を招き入れているということではなく、沈黙が流れることに恐怖感に近いものを感じているのだ。饒舌だった一樹の口数が、一気にへってしまった。というより、ひと言も発しなくなってしまった。立ち動いている小百合をじっと見つめている。ベッドと小さな丸テーブル、そしてハンガーラックが置...恨みます(十七)

  • 恨みます (十六)

    思いもかけぬ一樹の行動に、小百合はパニック状態に陥ってしまった。からかい半分に小百合にモーションをかけてくる者はいた。しかしすぐに「ジョーダンだよ、ジョーダン!」と離れていく。初対面の相手でも、小百合の正面に回ると、チッと舌打ちをして離れていく。高校時代、クラスメートに言われた言葉が今も小百合の心に突き刺さっている。「整形したら、少しはマシになるかもね……」。(あたしなんか、あたしなんか……)。10年近く経ったいまでも、突き刺さっている。タクシーの中から見えた、キラキラと光る水面をすべるように泳ぐ水鳥を思い出した。小百合の中に、映画のワンシーン――ベネチアの運河をゴンドラに乗った恋人二人が、ゆっくりと唇を重ね……――が浮かんだ。どうしてタクシーの中で思い浮かべたのか。そしてなぜいま、そのことを思い出したの...恨みます(十六)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百五十)

    「女給さんたちって、きっとおきれいですよね。それでも、小夜子さまを旦那さまは選ばれたんですね?」聞き覚えのある声に、「ひよっとして、幸恵さん?」と振り向いた。「覚えていてくださったのですか?感激です!」。思わず小躍りする幸恵だった。「あらあ、お久しぶりね。どう、お元気でした?もう、学校は卒業かしら?」小夜子をとり囲む娘たちの中に入り込んで、幸恵の手をしっかりと握りしめた。羨望と嫉妬心の入り交じった視線を受けながらも、小夜子の在学中でのことを思い出した。やっかみの声やらを受けながらも、小夜子のそばを離れることのない幸恵だった。兄である正三との交際が公然の秘密となっていたが、幸恵はそのことについては堅く口を閉ざしたままだった。二人が結ばれる日が来るまでは――親が許すはずがないと半信半疑であり、駆け落ちするので...水たまりの中の青空~第二部~(二百五十)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~(二百四十九)

    「ごめんなさい、悪い口でした」と、消え入りそうな声が小夜子の耳に届いた。「あたくしこそ、声を荒げてしまったわね。まあね、周りの人から見れば、タケゾーに嫁ぐあたしは玉の輿でしょうね。でもね、タケゾーに拝み倒されての婚姻なのよ。とにかくあたくしは、アーシアと世界を旅することに決めていたから」「おかわいそうですわ、小夜子さま。アナスターシアさんがあんな亡くなり方をなさるなんて、思いもかけぬことだったでしょうから」「そうね、ほんとに。あたしが付いていてあげれば、きっと死ぬなんてことは……」小夜子が目頭をそっと押さえると、その時を待っていたかのごとくに、取り囲んでいた娘たちすべてが、それぞれにハンカチで目を押さえた。「終わったことよ、もう。くよくよとしていたら、アーシアが悲しむわ。そうそう、出会いでしたね。あたしは...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十九)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十八)

    武蔵のとなりに体を寄せて目をとじた。もう三月が経っているのに、昨日のように思い出される。披露宴の翌早朝に武蔵を見おくり、茂作の元に戻った小夜子だった。一緒に帰りたかったのに、と不満の思いが渦巻いている。茂作の顔を見た途端に暴言を吐いてしまわないかと不安な思いを抱えてもいた。しかしそんなおそいくる悲しみの心を持てあまし気味の小夜子を待っていたのは、女学校の同級生と後輩たち、そして恩師たちだった。他校へと転じていた恩師たちも、次々に小夜子への祝福に訪れてきた。「キャア、小夜子さまあ。ほんとに、おきれいでした。まるでひな人形のおひなさまみたいでした」「ううん、もう女優さんでした。やっぱり、お誘いがあったのはホントなんでしょうね」「ステキな旦那さまですね。うらやましいです、ホントに。キャバレーとかいうお店で知り合...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十八)

  • 恨みます (十五)

    一樹の大げさな反応に、いちいち答えをさがしてしまう。しかし当の一樹の耳にはまるで入ってこない。「ほんとにお一人暮らしなんですね。女性ものの靴しかないや。男性がいたらどうしよう、なんてビクビクでした」なにか答えなくてはと焦る小百合をよそに「やっぱり、キチンとした方なんだ。サンダルの一つもあるかと思ったのに、なんにもないんだから」と、たたみかけた。「あ、いえ。そんなことはないです。あたし、サンダルとかは好きじゃなくて、スニーカー派なんです」所々うす緑色のペンキがはげかかった鉄製の重いドアを閉めようとしない小百合に、“この女、まだ警戒してるのか?”と、一樹の中に焦りが生まれた。=====とにかくドアには鍵をかけろ。セールストーク中に他人が来たらまずいからな。恋人関係にはやく持ち込むためにも、密室だということを、...恨みます(十五)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十七)

    突き抜けるような青空の下、嬌声を上げながら白い飛沫に追いかけられている小夜子の姿があった。「ほら、ほら。また来たぞ!急げ、急げ。つかまったら、こんやの食事は格下げだ」武蔵の声が、小夜子を急き立てる。砂地の上に海水にまで足を取られては、小夜子ならずとも機敏な動きは容易ではない。「イヤ、イヤ、バカ!」と声を上げながら、必死に足を動かす小夜子だ。しかし容赦なく白い飛沫が迫ってくる。しかし、すんでのところで逃れた小夜子に、また容赦ない声が飛ぶ。「ほら、今度は引いていくぞ。追いかけろ、追いかけろ!」と、武蔵が囃す。「波の頭を叩いて来い!うまく行ったら、ニューモードだ」武蔵は麦わら帽子を頭にかぶり、ビールを喉に流し込んでいる。突き刺す陽射しの下、はしゃぎ回っている小夜子をまぶしく見ている。武蔵の肌には、灼熱の太陽はき...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十七)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十六)

    式の後、新婚旅行を後回しにせざるを得なかった武蔵だった。不満を募らせるれる小夜子をなだめるためにと、「小夜子、お前への愛の証しだ」と、武蔵が刺青を入れた。朱色に彫られたそれは、武蔵の白い肌にくっきりと、そして鮮やかに浮かび上がっている。「いたかったでしょ、いたかったでしょ」と大粒の涙をこぼしながら、頬ずりした小夜子だ。そして三ヶ月おくれの新婚旅行となった。小夜子にとっては、はじめての旅行だ。東北・北海道への旅行を勧める五平に、「それじゃ、仕事が入ってしまう。小夜子が可哀想じゃないか」と、取り合わなかった。“生まれ故郷に足を”と思ってみなかったわけではない。五平の意がそこにあると分かってもいたが、“苦しかった頃の想い出だけが残る地に行ったところで……”と考えた。「新婚旅行は、九州だ。海は、どうだ?海はいいぞ...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十六)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十五)

    「二人目をな、産めなくなったらしい。そのおかげで命びろいよ。けども乳が出ないってのは、赤子してみりゃ死活問題だ。おまんまなんだから、赤子の唯一のな。で仕方なく、もらい乳だ。ところが間が悪く、ご近所に誰も居ないときてる。で止むなく、米のとぎ汁ということだ。とぎ汁が乳代わりだったんだぜ」「それは難儀なことだ。おふくろさん、さぞ辛かったでしょう」「だろうな。鳥越八幡宮って知ってるか?山形の新庄市なんだが。武運長久のご利益があるらしい。お袋がな、お百度参りしたらしい。兵隊になるんじゃないぞ、何とか育ちますようにってだ」「しかし今じゃ、この頑丈さだ。どういうことで?」「盗みに走っちまったよ。とに角腹ぺこだ、手当たり次第だったよ。近所じゃ顔を知られててまずいってんで、となり町に遠征さ。んでもって、走った。店先から盗ん...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十五)

  • 恨みます (十四)

    しかしいま、一樹が小百合のエスコートよろしく一歩一歩に力を入れて上がっている。「ひとりで上がれますから」という小百合に対して、「いいからいいから」と、抱きかかえるように手を回した。ゆっくりと歩を進めるため、足音がほとんどしなくなっている。こんなときにすれ違う相手がいたらと、気が気でない。いつもは足音を立てて上り下りするのだが、今日はまるではた目を気にするがごとくに無音だ。“こんなすてきな男性のエスコートよ”と誇らしくもあるが、不釣り合いな相手であることも十分すぎるほどに分かっている小百合でもある。“どうしてこんなわたしに親切なのかしら”。疑念が湧かないわけではない。といっていまは、陽が高い日中なのだ。お礼を要求されたら応じればいい。そんな気持ちが、いまは小百合の中に生まれている。ドアを開けると、甘ったるい...恨みます(十四)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十四)

    資料に目を落としながら、怪訝な表情を見せた。「うん?北海道はどうした?青森までしかないぞ。まさか青函連絡船だからやめたなんていうんじゃないだろうに。陸つづきじゃねえからなんていうなよ。どうせなら、全国総ナメと行こうや」「分かりました、すぐにも調べます。ところで社長、なんで東北はだめだったんで?手が回らなかったと言えばそうなんですが、らしくないと思ってたんですが」「いや、どうということはないんだ。まあ、ただ何となくでは、納得できんだろうな」「らしくないです、まったく社長らしくない。まさか方角がわるいなんて言いませんよね」「東北出身なんだよ、俺は。良い思い出がなくってな。ふん、あやうく間引きされかかったんだよ。母親の乳の出が悪くて、虚弱体質に育っちまってな。ひょろひょろだったよ。いま風に言えば、聞くも涙、語る...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十四)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十三)

    式後の武蔵は、前にも増して商売に精をだした。持てる財をつかい果たしたということもあるが、それにも増して事業欲がムクムクとわきだしていた。ひとり小夜子を残して会社に立ち戻った武蔵は、「新婚旅行に出かけられるんじゃ?」と言う五平に、「そんなものは、いつでも行けるさ。猛烈に働きたいんだよ、今は。すかんぴんになっちまったことだしな」と、笑った。昨年早々のことだ。「社長。東北の名産品あたりを、売してみませんか?細いながらも伝はありますが」と、進言する五平に対して「いや、まだいい」と、腰を上げなかった。「面白いと思うんですがね。そろそろ嗜好品を取り扱ってもいいんじゃないか、なんて考えたりしているんですが」と、なおも食い下がる五平に「まあ、その内にな」と、にべもない。なぜ東北物を扱わないのか、いや東北地方の話そのものを...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十三)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十二)

    「婿さんよ、ちょっと」ひとつの座から声がかかった。「なんでしょう?」茂作の口撃に辟易し始めていた武蔵が、すぐに席を立った。「婿さん、あちらではおモテになるでしょうな」「どんな具合ですかの?」嫁を娶っていない村人が、目を輝かせて聞いてきた。「都会のおなご子らは嫁さんになっても、やっぱりあれですかの?」「小夜子よりべっぴんは、おらんですかの?」「いやいや、都会の女は、いかんです。男をすぐに、値踏みします。金持ちには媚を売って、貧乏人は鼻にも引っ掛けません。けしからんもんです、まったく。わたしもね、今は儲けていますから良いんですが。不景気風の吹いている折は、散々でした。見向きもしません。しかし小夜子は違いました」「へえへえ。違いますか、田舎の娘は」涎をたらさんばかりに、身を乗り出してくる。「小夜子は違いました。...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十二)

  • 恨みます (十三)

    「良かったら、お茶でも」。小百合から、思いもかけぬ言葉が口から出た。初対面の男を部屋に入れることに抵抗感がなくはなかったが、このまま返してはいけないという気持ちをすてることができなかった。お礼をならにもせずに帰すなんて、人間としてそれはしてはいけない、そう思ってしまった。「あちゃあ!」。心内でつぶやいたつもりが、運転手の声となって出てしまった。「すみません。ちょっと思い出しちゃって」。あわててあやまったものの、小百合にはとんと響かないものだった。「ご迷惑ですよね。お仕事のじゃまをしてはいけませんよね」と、耳たぶまで赤くした。“やったあ!落としたぞ”。声に出せない言葉が、一樹のなかで跳ねまわる。「ありがたいなあ。正直、喉がカラカラで」と、これでもかとばかりに笑顔を作った。さゆりのが会社を早退するまでの2時間...恨みます(十三)

  • 恨みます (十二)

    「不安ですよね、ぼくが自宅まで一緒にというのは。わかってます、小百合さんの気持ちは。実は、ぼくには妹がいるんですが……」大きく息を吐くと、話を続けるべきかここでやめようかと思い悩む様子をみせてから、意を決した風を装ってつづけた。「いま、病院通いしてます。小百合さんみたいにチカンにあったんです。通学途中でした。帰ってくればいいのにムリして登校しちゃって、それでおかしくなって……」感極まったように両手で顔を隠し「すみません、とりみだして」と、横を向いた。「ごめんなさい、ごめんなさい。そんな辛いことを思い出させてしまって。そんな事情も知らずに、あたしこそごめんなさい」一樹の作り話になんの疑いも抱かずに、なんどもなんども小百合があやまりつづけた。とっさの思いつきで無理筋なのだが、からめとられている小百合には冷静な...恨みます(十二)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十一)

    「この男はじつになさけけない。軍隊時代、かわやのそうじばかりさせられていての。皆みな馬鹿にされていたのよ。大正生まれの、なんじゃく男よ」この言葉は、一同に大きな衝撃をあたえた。軍隊の中において厠番になるということが、どれほどの屈辱感を与えられるか、みながみな、身にしみていたからである。しかし当の武蔵は、しれっとした顔付きで答えた。「あれは、いい経験でした。現在のわたしを、あの経験が作り上げてくれましたよ。厠というところはですね、人間の本性が現れるところです。本音が出るところです」「なるほど、なるほどの。」「ほお、ほお。そういうもんですか」「わしらみたいな凡人には、とうてい分からんことがあるんですの」「ふん。地べたに這はつくばって、米つきバッタみたいにぺこぺこじゃろうが」なおも茂作の侮蔑は続く。「いい加減に...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十一)

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十)

    金屏風を背にして、武蔵と小夜子が座る。小夜子の横に、茂作が仏頂面で座っている。そして武蔵の横には、大婆が陣取っている。二人に向かって右の列には、助役以下村役場の面々が座り、左の列には、繁蔵以下の縁戚連が陣取った。あとの村人連は、そこかしこに十人程度が集まり車座に席を構えている。二十畳はあろうかという部屋を三部屋、襖を取り外してひとつの部屋と使っている。竹田家本家分家と隣家のの女子衆が、総勢二十と三人が忙しく立ち回っている。武蔵が連れてきた料理人たちが用意する料理を、あちらへこちらへと運びまわる。宴席の支度にかり出された女子衆全員には、男どもには内緒の化粧品セットが武蔵から先々夜に届けられていた。「こんな田舎じゃ、のお」と口々に愚痴りながらも、口元がゆるんでいる。さらには、竹田家の女子衆には、明日一日が休息...水たまりの中の青空~第二部~(二百四十)

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