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  • 杉惠美子「カラス」ほか

    杉惠美子「カラス」ほか(朝日カルチャーセンター、2023年03月20日)カラス杉惠美子誰もいないこの場所に不思議な視線がある遥かを見つめ足もとを見つめ狙いを定めて一気に襲う不思議な視線夕日に映えるその光線こそが生命をつなぐ刃となるそこに生まれた渦は大きくそして小さく息づいて次の瞬間を待つ人の隙間を狙う一瞬のベクトルいのちの煌めき人が抵抗できない黒い野心自然と生命「緊張感がある」と講評だった。「黒い野心」がわからないという声もあったが、単純にカラスの黒と思えばいいのだはないか。ただし、カラスに終わらせずに、その先へ発展させていくのも楽しい。この詩には「視線=光線」ということばの連絡があり、それがさらに「煌き」ということはにかわっていく。「刃」ということばを考えると、その「視線=光線」は「刃の煌き(光の反射)...杉惠美子「カラス」ほか

  • 暁方ミセイ『青草と光線』

    青草と光線暁方ミセイ七月堂暁方ミセイ『青草と光線』(七月堂、2023年03月25日発行)詩集に限らないが、何かを読んでいて、不意に立ち止まることばがある。何度も読み直してしまう。暁方ミセイ『青草と光線』の「早春賦」のなかほど、74ページ。シャツの間からさわやかな針葉樹林の香りがする熱され燃え落ちる雪の針の香りがするもし呼んでいいのなら黒く水を吸った小枝を土の上に結びこだまにこの声を一度は渡し風のひとむれのひとつになって透明にまた冷たく雫のように灰色の曇り空のしたを歩くあなたの肩に降りかかる半分は蒸発し半分は滴り落ちるそういうことを思いながらまるで何も話さない私は「もし呼んでもいいのなら」という行にぶつかり、はっとした。暁方の詩は、いたるとこにろ「もし呼んでもいいのなら」が隠れているのだろう。「呼ぶ」という...暁方ミセイ『青草と光線』

  • Estoy Loco por España(番外篇334)Obra, Jesus Coyto Pablo

    Obra,JesusCoytoPablolPOSTALESdelaserie"losperfumesdeltiempo"AlcontemplarlaobradeJesus,mevinieronalamentelaspalabras"mardememoria".Entoncesescribíunpoema.*Enlasorillasdelamemoria,desdeelmardelamemoria,habíallegadoalaplayaunapostaldememoria.¿Dondeenelanchomarsehabíanencontradolasmemorias?Unaseriedepaisajesciudadessehabíansuperpuestoyvueltoadesgarrar.Elarcod...EstoyLocoporEspaña(番外篇334)Obra,JesusCoytoPablo

  • Estoy Loco por España(番外篇333)Obra, Paco Casal

    Obra,PacoCasalAtlántico.Acrílico100x100Sumergiéndoseenelmar,LuGorriztveelprofundofondomarino.PeroPacoCasal,adiferenciadeLu,vuelvelamiradahorizontalmenteybuscalaorillaopuesta,quenopuedealcanzar.ParaPacoelmaresungruesomuro.EnelcuadrodePaco,laenormeparedgruesaseelevacomounaseccióntransversal.Lu,quesesumergeverticalmente,puedeflotarverticalmentehaciaarriba,yl...EstoyLocoporEspaña(番外篇333)Obra,PacoCasal

  • Estoy Loco por España(番外篇332)Obra, Lu Gorrizt

    Obra,LuGorriztEstecuadrodeLueligeellugardondeseexpone.Tambiéneligeotrointerior.Delantedelcuadrohayunsofáazul.Yelazulesmuyparecidoalazuldelcuadro.Inclusolacubiertadellibrodelamesaesazul.Además,elmotivogeométricodelsuelotambiénesazul.Elamarillodelamesaesunfuerteacento.Nosóloelcuadro,sinotambiénlahabitaciónesuna"obradearte".Meimaginounapartedelahabitaciónque...EstoyLocoporEspaña(番外篇332)Obra,LuGorrizt

  • 読売新聞を読む(2023年03月23日)

    2023年03月23日の読売新聞(西部版・14版)。読売新聞の記者ではないが、山内昌之・富士通FSC特別顧問が「ウクライナ戦争」に関する「作文」を書いている。読売新聞は、どうしても「台湾有事(中国の台湾侵攻)」を望んでいるらしい。「台湾有事」がないかぎり、日本経済は立て直せない、と思っているらしい。「台湾有事待望論」としか、いいようがない。山内の「作文」は、そういう意向を汲んでの「作文」である。「ウクライナ戦争」というタイトルなのに、最後は「台湾有事」で終わっているのが、その「証拠」といえるだろう。だいたい「ロシアの侵攻」ではなく「ウクライ戦争」というところが、すでに今回の「戦争」が、アメリカがウクライナにけしかけて引き起こした戦争であることを暗示しているのだが(こういうところに読売新聞の「正直」が出てい...読売新聞を読む(2023年03月23日)

  • 中井久夫集4

    中井久夫集4(みすず書房、2017年09月25日発行)中井久夫集4の「統合失調症の陥穽」に次の文章がある。いずれにせよ、血液の選択的供給低下という事態は何らかの中枢神経内の血液分布を制御している機能があることを仮定している。(70ページ)わたしは、はっとして、思わず傍線を引いた。「いずれにせよ」。これが中井の思想を雄弁に語っていると思った。世界の見え方は「複数」ある。「事実」はひとつかもしれないが「真実」は複数である。複数の人間が生きているのだから、それは「複数」になるしかない。中井は、このことを前提として「いずれにせよ」というのである。つまり、「複数」から、そのひとつを選んで生きる。そのとき、その「ひとつ」を選ばせるものは何か。中井の場合、それは何か。だからこの陥穽は相当部分が心理的なものであり、決して...中井久夫集4

  • Estoy Loco por España(番外篇331)Obra, Joaquín Llorens

    Obra,JoaquínLlorensMedicuentadequenuncalohabíavisto.Esedía,porprimeravez,lovi.Eratransparenteytemblaba.Eratantransparentequesesuponíaqueerainvisible,asíqueesoeratodoloquepodíaver.Enaquelesquina.Enaquieldía.Aúnnosabíacómosellamaba.Cuandoseestremecióunpoco,laslucesdelapuertadelalibreríaseapagaron.Elolordelasfloresdemulmelloseextendió.Laspalabrasdelperiódico...EstoyLocoporEspaña(番外篇331)Obra,JoaquínLlorens

  • 村上春樹「イエスタデイ」

    村上春樹「イエスタデイ」(『女のいない男たち』文春文庫、2022年04月05日、第15刷)私は何度か書いたことがあるが、村上春樹の小説が嫌いだ。ただ、日本語を外国人に教えるには最適のテキストである。同じことを何度も繰り返して説明するからである。(描写ではない。)「わからなくてもつづけて読んで。同じことが別のことばで書いてあるから」と、生徒のとなりにいて、そう言うだけで日本語を教えられる。それ以上、言うことはないと思っていたのだが。いま日本語を教えるテキストにつかっている文庫本に「イエスタデイ」という作品がある。それを読んでいて、121ページまで来た。主人公が、かつてデートした女性と再会し、彼女とのデートのことを話す。話題は、彼女が見た「氷でできた月の夢」である。「その夢のこと、まだ覚えていたのね?」「なぜ...村上春樹「イエスタデイ」

  • Estoy Loco por España(番外篇330)Obra, Jesus Coyto Pablo

    Obra,JesusCoytoPablo"ElvendedordeEvangelios"fragmento,Mixta2023"ElvendedordeEvangelios"deJesus.Loscoloressonmuyextraños.Hayvarioscolores,peronosemezclan.Desdeelmomentodelcontacto,cadaunointentacondensarsehaciasupropiocentro.Comounagotadeaguaqueseredondeadebidoalatensiónsuperficial.Hayalgunoscoloresmezclados,peroacabanseparándoseyconvirtiéndoseencoloresind...EstoyLocoporEspaña(番外篇330)Obra,JesusCoytoPablo

  • 君野隆久「冬の地図」ほか

    君野隆久「冬の地図」ほか(「左庭」52、2023年03月15日発行)君野隆久「冬の地図」は、定型詩が乱れたような詩である。ゆきのはだらのなげきはあれどうすらひをふみふゆのひを法外なひかりのつよさのもとにひとどもの恐るおそる歩むさまはさながら地にひそむいかづちを避けるが如く蛇行し、跛行しことばの形を統一しようとする思いと、乱れても書くしかない思いが交錯しているのか。ここにあるのは邪心か、正直か。よくわからない。そういう風に乱れるのがこころかもしれないと思うが、君野がそれを意識しているか無意識なのか、それもよくわからない。そして、そのよくわからないことが、私にはとても気になる。何よりも「はだら」「うすらひ」という柔らかな音と、「法外」「蛇行」「跛行」の硬い音の交錯が気になる。視覚も、聴覚も、何か、統一されるこ...君野隆久「冬の地図」ほか

  • Estoy Loco por España(番外篇329)Obra, Belen Diaz

    Obra,BelenDiazEl3esextrañoymisterioso.El0noesnada;el1estáaislado,perotienefuerza.El2esunaestabilidadqueseenfrentaycoopera.El3estimulaal2ycambiaesaestabilidad.Ahíempiezaelinfinitodesdeel3.LaobradeBelenescósmicaporquelostresanillostriangularessemuevenlibremente.Comoesunaescultura,lostresanillosestánfijos.Sinembargo,parecenmoverse.Heescritoquesemuevenlibreme...EstoyLocoporEspaña(番外篇329)Obra,BelenDiaz

  • Estoy Loco por España(番外篇328)Obra, Jesus Coyto Pablo

    Obra,JesusCoytoPabloEnlosdoscuadrosdetrásdeJesúshaylasfotos.Probablementeseanlasdesuspadres.Delantedeestoscuadros,Jesúspareceunniñoqueacabadepintarporprimeravez.Parececomosidijera:"Mira,mira,hepintadouncuadro".Alpintar,Jesúsestávolviendoasuinfancia.Lospadresenelcuadrodicen:"Aesteniñoleencantapintar.Hanacidoparaserpintor".Escomosicontemplaranasombradosques...EstoyLocoporEspaña(番外篇328)Obra,JesusCoytoPablo

  • ツチヤタカユキ「プラネタリウム・テイクアウト・デイズ」

    ツチヤタカユキ「プラネタリウム・テイクアウト・デイズ」(「ココア共和国」2023年2月号)ツチヤタカユキ「プラネタリウム・テイクアウト・デイズ」は、こうはじまる。地球上の人類全員に、つけられるようになった順位。政府から届いた封筒には、『あなたが最下位になりました』。その夜、神様がなくしてしまった、地球を作るレシピを拾う。そこには『ビックバン大さじ1+アダムとイブ』と書いてあって、私は自分の脳内で、大さじ1のビックバンを起こして、そこに小さな地球を作った。空想の世界である。空想の世界だから何が起きてもいい。だいたい空想にストーリーは必要がない。そういう点では、詩、そのものである。だれも過去に何が起きたか気にしない。これから起きることだけを期待して読む。ストーリーに整合性はなくてもいい。整合性がない方がおもし...ツチヤタカユキ「プラネタリウム・テイクアウト・デイズ」

  • ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督「コンペティション」(★★★★)

    ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督「コンペティション」(★★★★)(キノシネマ天神、スクリーン1)監督ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン出演ペネロペ・クルス、アントニオ・バンデラス、オスカル・マルティネスこの映画が成功しているいちばんの理由は、リハーサルを超豪華な建物のなかでやっていることだ。映画の撮影ならともかく、リハーサルに、そんな場所をつかう必要がない。でも、これは映画をつくる、リハーサルをするという「映画」なのだから、豪華な舞台の方が見栄えがするし、いかにも「映画」という気持ち(現実ではないという気持ち)になる。というようなことを書いていると、これが映画なのか映画ではないのか、よくわからなくなる。これが、ミソだね。何もかもが嘘なのに、そこに「ほんとう」がある。人間の、かぎりないエゴ...ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督「コンペティション」(★★★★)

  • 中本道代「小さきもの」

    中本道代「小さきもの」(「交野が腹」94、2023年04月01日発行)中本道代「小さきもの」の書き出し。窓の方へ少しだけ開いた窓の方へ立たない手足でもがきながらにじり寄っていく「窓の方へ」を「少しだけ開いた窓の方へ」と言い直したとき、この詩は、ひとつの方向性を持つ。「大きく開いた」ではなく「小さく開いた」は、世界を限定する。そのあとに「立たない手足」「もがく」「にじり寄る」がつづくのは必然である。この必然を、どう裏切るか。草木の息で満ちた大気複雑な土の匂い「満ちる」という動詞と、「大気」のなかにある「大」という文字。これは、一種の補色のようなものである。「少し」からはじまる「弱いもの」の対極にある。しかし、それは「弱さ」を強調されるための、一瞬の、反対概念である。「複雑」と、中本自身が、解説してしまう。こ...中本道代「小さきもの」

  • 中井久夫集3

    中井久夫集3(みすず書房、2017年7月10日発行)を読み返していた。私は「解説」というものを、めったに読まない。人の書いた「解説」は、あくまでそのひとの考えであって、著作者(中井久夫)とは関係がないと思っているからである。この本でも、いままで「解説」を読んだことがなかった。最相葉月が書いている。そのめったに読まない「解説」をなぜ読む気になったのかわからないが、読んで、びっくり。私の名前が出てくるのだ。私は、なぜ中井久夫が、私の感想を組み込んだ『リッツォス詩選集』をつくろうと誘ってくれたのか、さっぱりわからなかった。中井の訳だけの方が売れるだろう。しかし、最相の「解説」を読むと、そうだったのか、と気づかされた。これ以上を書くのは恥ずかしいので、名前が出てくるページだけ、コピーしてアップしておく。ちょっと自...中井久夫集3

  • Estoy Loco por España(番外篇328)Obra, Joaquín Llorens

    Obra,JoaquínLlorensDóndeycómoseveunaobra,esotendráungranimpactoenlaobra.MientrasmirabalasfotosdelaexposiciónqueJoaquínhabíasubidoenFacebook,escribíunpoema.Esoseguíaexistirenlaesquinadelacalle.Esoapareceráahí,sí,aparecerá.Esoesloquepensé.Ymipensamientoseconvirtióenunpoema.Escribísobreelolordelasfloresdemarmeloparanoolvidarlo.Eraparecidoalolordelasmanos.Yah...EstoyLocoporEspaña(番外篇328)Obra,JoaquínLlorens

  • Estoy Loco por España(番外篇327)Obra, Lola Santos

    Obra,LolaSantosCuandomirolaobradeLola,sientounapunzadaligera.Esunasensacióncontradictoriadehabervistoalgoquenodeberíahabervisto,ydequerervermásporquenodeberíahaberlovisto.¿Porquénodeberíahaberlovisto?Porquelamujerestá"indefensa".Ellanocreequenadielaestémirando.Ellanotienetensión.Laimpresióndesuclavícula,ladesusdedosy,sobretodo,ladesuspechossueltos.Lamujer...EstoyLocoporEspaña(番外篇327)Obra,LolaSantos

  • Estoy Loco por España(番外篇326)Obra, Sergio Estevez

    Obra,SergioEstevezAlverlaobradeSergio,divaguéatravésdeunaextrañaperspectiva.Ensusprofundidadesfuiconducido.Cadacoloresrobusto.Larobusteznoestantounarobustezquenuncaseestropeará,sinounarobustezqueharesistidolapruebadeltiempo.Sehadescartadolosuperfluo.Sóloquedalonecesario.Esuncolorquenuncavolveráacambiar.No,todosloscoloressedesvanecen,pocoapoco,conelmovimie...EstoyLocoporEspaña(番外篇326)Obra,SergioEstevez

  • まだ残っていた

    街角にまだ残っていた。そこにあらわれる、きっとあらわれる。そう思っていた。そして、それは詩になった。忘れないように、ライラックの花の匂いのことを書いた。手の匂いに似ていた。そのとき書いたことば、手の匂いに似ていた以外は、もう忘れてしまったが、書いた記憶、なによりも、そこにあらわれる、きっとあらわれると思っていた記憶が、まだ街角に残っていた。小さな本屋は消え、熱いコーヒーを飲んだ店もなくなっていたが、あのときの、ライラックの匂いが残っていた。もう何年も前のことなのに。あの日と同じように、風に揺すられて、広がったり集まったりする匂いが残っていた。そんな詩を、きっといつか書くに違いないと予感した、そんな悲しみ、悲しみのままでが残っていた。それが、いま、あらわれた。まだ残っていた

  • Estoy Loco por España(番外篇325)Obra, Fidel Vidal Pérez

    Obra,FidelVidalPérezLaobradeFidelsiempreestállenadeluz.Esunaluztransparente.Yesunaluztranquila.CuandoFideldibujaunasombra,puedeverclaramentesuquietud.Unaiglesiaenlaluz.¿Laluzesdemañana,demediodíaodelatardecer?Pinsoqueluzdemediodía.Unafuerteluzquecaedirectamentedesdearribaborratodaslasformasycolores.Sólo,momentáneamente,unasombrasobrevivió.Enesemomento,oíe...EstoyLocoporEspaña(番外篇325)Obra,FidelVidalPérez

  • Estoy Loco por España(番外篇324)Obra, Jose Manuel Belmonte Cortes

    Obra,JoseManuelBelmonteCortesEstaobradeBelmonteesextraña.Laobra(mujer)esunamadreyBelmonteesunniño.Estánintentandocogerfrutadeunlugaraltoconunpalo.OquizálamadreestáenseñandoaBelmonteausarunpalo.Laemoción"maternal"expresadaenlaesculturaconvierteaBelmonteenunniño.Belmontecreólaobraconlossentimientosdeunniño,yestosereflejaenlaescultura.このBelmontの作品は奇妙だ。作品(女)は...EstoyLocoporEspaña(番外篇324)Obra,JoseManuelBelmonteCortes

  • Estoy Loco por España(番外篇323)Obra, Angel Jose Lafuente Jimenez

    Obra,AngelJoseLafuenteJimenezLaobradeAngeltieneliberaciónytensión.Hayunabellezacausadaporelmovimientoensuobra.Detrásdelmovimientocircularpreciso,hayfuerzasqueactúanencontradicciónconelmovimientocircular.Laslíneasrectassecruzan.Larelaciónentreellasescomplejaperoparecesimple.Estosedebeaqueenalgúnlugarhayalgoindeterminado.Loindeterminadoesantagónicoalodeterm...EstoyLocoporEspaña(番外篇323)Obra,AngelJoseLafuenteJimenez

  • 中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(10)

    中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(10)「単調」とは何か。何が来るか、ほぼ見通し済み。「ほぼ」が不思議だ。「ほぼ」がなければ、どうなるか。たぶん、「単調」ということを書いてみようとは思わない。「ほぼ」がある、何かが少し違う。違うけれど、その違いが「おなじ」ものにのみこまれていく。このときの喪失感のようなものが、「単調」という印象を強くする。おなじことばが繰り返されるこの詩のなかで、この「ほぼ」は繰り返しを拒んでいる。だから、それは、詩のなかでは「単調ではないことば」なのだが、「単調ではないことば」であることによって、逆説的に「単調」の「重力」のようなものを感じさせる。*********************************************************************...中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(10)

  • Estoy Loco por España(番外篇322)Obra, Jesus Coyto Pablo

    Obra,JesusCoytoPablo"Elbosqueencantado"SeriePictografias.200x100cm.Trasescribirelúltimoversodelpoema,queempezabaconlaspalabras"nombredesconocido",laspalabrasañadieronelnombredeunárbolsinflores,amododenota.Conestainserción,aparecióunacomplejafisuraentrelaspalabras.Laoscuridaddelhermosobosquehechodepalabrasserompió,yelespejotraslaoscuridadempezóareflejardif...EstoyLocoporEspaña(番外篇322)Obra,JesusCoytoPablo

  • 中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(9)

    中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(9)「デメトリオス王」は、俳優が芝居の衣を脱ぎ捨てるように、王の衣を脱ぎ捨てて逃げたと言われている。誰もが知っていることを、カヴァフィスは、再び詩にしている。それをどう訳すか。ありきたりの王の振る舞いをみせなかった「ありきたり」がおもしろい。ふつうに会話しているときは無意識につかうが、無意識だからだと思うが、書きことばではなかなかつかわない。具体的な行動は、この一行のあとに書かれるだが、すでに「ありきたり」に「俗」が含まれていて、とてもおもしろい。「うわさ」は、この「俗」のなかを広がってゆき、王を追い越して「事実」になってしまう。中井久夫は、逃げ出した王にではなく、庶民に「チューニング・イン」してことばを書いている。中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(9)

  • 池田順子「たたむ」

    池田順子「たたむ」(「ガーネット」99、2023年03月01日発行)池田順子「たたむ」を読む。夕陽が畳に届くころ母は正座するこの一連目を読んだ瞬間に「膝をたたむ」ということばが、やってきた。「膝をたたむ」という表現は辞書にはないのだが(「広辞苑」にはのっていなかったが)、私は「正座する」ことを「膝をたたむ」と聞いたような気がするのである。いまは正座をすることがないから、そんなことばを忘れていたが、私の田舎では「膝をたたむ」と言ったような、かすかな記憶がある。そして、私は、正座をしている母を思い出したのである。何をしていたのか。池田の詩は、こうつづいていく。弾む光に膝はあかるい空き地のよう小石の囁きが溢れるズボンのポケット夢の匂いのするシーツのしわをのばし憂いはゆびで弾き飛ばす枕のくぼみに明日の約束を仕舞う...池田順子「たたむ」

  • Estoy Loco por España(番外篇321)Obra, Juan Manuel Arruabarrena

    Obra,JuanManuelArruabarrenaNocturnon2ChopinyNocturnon°4Chopinescribióasunovia."Cuandocompongoenmicabeza,haymomentosenlosquelamelodíaseapoderademí.Susonidoestanpequeñoquemedejaensoledad".Aguijoneadoporestacarta,escribíestepoema.Laspalabras,quemehanestadosiguiendoaescondidas,sedetuvieronderepente.Cuandosentíesto,derepente,fuiincapazdemoverme.Yoeraquienguiab...EstoyLocoporEspaña(番外篇321)Obra,JuanManuelArruabarrena

  • Estoy Loco por España(番外篇320)Obra, Paco Casal

    Obra,PacoCasal"Nochesdelunallena"80x80Laluzdelalunacaecomonievecaeyseacumulaenelsuelo.Laluztieneespesor.Esfuerte.Conquistalaoscuridad.Silaluzdelalunafueranieve,lanievequecaesobreelmardesapareceríasinacumularse.PerolaluzdelalunadePaconoesengullidaporelmar.Laluzpareceacumularsedesdeelfondodelmareirrumpirenlasuperficie.Laluznosólocaesobreelmarysobreelsuelo,s...EstoyLocoporEspaña(番外篇320)Obra,PacoCasal

  • Estoy Loco por España(番外篇319)Obra, Jesus Coyto Pablo

    Obra,JesusCoytoPablo¿Dóndehevistoesecolorazul?Losé,peronoquierodecirlo,dijoasílapalabra.Elsolempezabaaponerse,perolaluzaúnnosehabíacoloreado,ylasolasrompientesbrillabandeblanco.Trasellas,elazuldelmar,impolutodeluzuoscuridad.Eseazuleraelcolordelsilencio.Elsonidodelsilencioqueamortiguaelruidodelasolasyelviento.Elsonidodelmarqueamortigualavozquemedijoloqueer...EstoyLocoporEspaña(番外篇319)Obra,JesusCoytoPablo

  • 細田傳造「うん」

    細田傳造「うん」(「ぶーわー」49、2023年03月10日発行)細田傳造「うん」を読む。どこまでがほんとうで、どこからが嘘か、わからない。しかし、嘘にしたって、それを書いているときは、それを書かずにいられないほんとうがあるのである。だから、みんなほんとうと思って読む。詩を書く人間は人をたぶらかしているし、読む人間もだまされてもともとと思って読んでいる。どっちにしたって、人の書いた詩は、自分とは関係がない。それは私の生活ではないのだから、何が書いてあったってかまわない。そのことばのなかで、私は、私の考えたいことを考えるだけである。おやじ友達出来たか慈悲が来たりてきくうんさんにん三人もかよかったなおやじうんさんは海埜と書いてうんのと読むんだ交際のきっかけのくわしいいきさつはおしえないとはじまる。「おやじ(細田...細田傳造「うん」

  • Estoy Loco por España(番外篇318)Obra, Lu Gorrizt

    Obra,LuGorriztElsencilloybellocuadrodeLumeinspiróparaescribirunpoema.Lapalabraescribióunpoemaqueempiezaasí:"Justoantesdeverestecuadro,lapalabraestabaescribiendounpoema".Ycontinúa:"Enelmomentoenquevióelcuadro,algoserompiódentrodelapalabra.Hubounsonidoquenodeberíahaberoído,comocuandoserompeunespejo.Unbrevesilencio.Trasunbrevesonidodesilencioqueparecíadesapa...EstoyLocoporEspaña(番外篇318)Obra,LuGorrizt

  • Estoy Loco por España(番外篇317)Obra, AC Kikirikí

    Obra,ACKikirikíEncuantovilaobradeACKikirikí,aparecióantemíunaseriedeobrasdebesos.Klimt,Picasso,Rodin.......Enmuchoscasos,elhombrepresionaalamujerparaquelebese,yellaaceptaperoseniega.Lanegativaalimentaeldeseodelhombreyhacequeelbesoseaaúnmásapasionado.Enestaescultura,lamujerestáalaizquierda.Seniega,perosusmanossujetanfirmementeasuamante.Suespaldarectaesdeci...EstoyLocoporEspaña(番外篇317)Obra,ACKikirikí

  • 読売新聞を読む(2023年03月08日)

    2023年03月08日の読売新聞(西部版・14版)の一面。↓↓↓「核の傘」日米韓で協議体/米が打診対北抑止力を強化↑↑↑見出しだけ読めば、記事を読まなくても内容がわかる。同時に、疑問も、読んだ瞬間に浮かんでくる。私が見出しから理解した内容は、北朝鮮の脅威に対応するために、日米韓がアメリカの核運用について協議体をもうけるというものだ。北朝鮮のミサイル開発が進んでいる。日本はいつ攻撃されるかわからない。アメリカの「核の傘」に守ってもらわないといけない。韓国も同じだろう。日米、米韓とばらばらに連携するのではなく、日米韓が共同で対応すべきだ。「もっとも」なことに思える。記事にも、こう書いてある。↓↓↓【ワシントン=田島大志】米政府が、日韓両政府に対し核抑止力を巡る新たな協議体の創設を打診したことがわかった。米国の...読売新聞を読む(2023年03月08日)

  • Estoy Loco por España(番外篇316)Obra, Luciano González Diaz

    Obra,LucianoGonzálezDiazEl6demarzoeselDíadelEscultor,yLucianosubiófotosdesutrabajoencursoasulibrodelfestival.Laobratieneunsabordiferenteacuandosevedelaobrasolo."Mírame.Sémontarenmonociclo",élestágritando.SinLucianoasulado,podríaparecerunmonociclistasolitario.Podríaparecerelsímbolodeunapersonaquevivetiemposinciertos.Sinembargo,enestafotonosepercibennilasol...EstoyLocoporEspaña(番外篇316)Obra,LucianoGonzálezDiaz

  • Estoy Loco por España(番外篇315)Obra, Jose Miguel Palacio

    Obra,JoseMiguelPalacioAvecesmemareocuandomirocuadrosrealistas.Cuandomiroalgo,lomirosegúnmeconviene.Porejemplo,estoyesperandounautobús.Loquemiroentonceseselnúmerodedestino,elnombredellugar.Noveolacaradelconductor,niveoelpaisajeurbanoreflejadoenlaventanilladelautobús.Joséestádibujandoloqueyonoveo.Lasuperficiedelcristalpareceplana,peroestádistorsionada.Asíqu...EstoyLocoporEspaña(番外篇315)Obra,JoseMiguelPalacio

  • Estoy Loco por España(番外篇314)Obra, Javier Messia

    Obra,JavierMessia¿Elartereveladeseosocultosuocultalosdeseosqueestánahí?AlverlostrabajosenparejadeJavier,escriounapoema.*Déjameverlo,extendistetumano.Menegué.Notengoquemostrártelo.Eslomismo.Miralo,extendistetumano.Menegué.Aunquenolovea,losé.Eslomismo.Minegativafuearrancadacomounatelablanca.Sieslomismo,notienesqueocultarlo.Extendistetumano.Sieslomismo,nopue...EstoyLocoporEspaña(番外篇314)Obra,JavierMessia

  • 三木清「人生論ノート」から「個性について」

    長い文章。他のエッセイよりも若いときに書いたせいか「気負い」のようなものがあり、とてもむずかしい。18歳のイタリア人は、前回は読み進むことがむずかしく、前半で時間切れになったのだが。今回読み進んだ後半は、前半の「要約」というか、言い直しなので、一気に読み終わってしまった。最初から最後まで通読し、そのあと後半の「精読」という形で進めたのだが、すでに「個性とは個人がつくりだしていくもの」という主張が把握できているので「個性は宇宙の生ける鏡であって、一にして一切なる存在である」という後半の書き出しをつかみ取ると、あとは一気呵成。すべての文章が、この「個性は宇宙の生ける鏡であって、一にして一切なる存在である」の言い直しであると理解した。創造と自由について補足したかったのだが、それをすると私の三木清観の押しつけにな...三木清「人生論ノート」から「個性について」

  • Estoy Loco por España(番外篇313)Obra, Joaquín Llorens

    Obra,JoaquínLlorensComoenlostrampantojosdeEscher,lasuperficiehorizontaldearribaseencuentraconladeabajoenelespacio.LaesculturadeJoaquíndeformaelespaciodeformamisteriosa.Entonceslamemoriayeltiemposedistorsionan.Escribíestepoemainspiradoporsuobra.Laesquinadelacalledondenosconocimoseslaesquinadelacalledondenosseparamos.¿Cuáleslaverdad?¿Cuáldelosdoscometióuner...EstoyLocoporEspaña(番外篇313)Obra,JoaquínLlorens

  • サム・メンデス監督「エンパイア・オブ・ライト」(★★★★)

    監督サム・メンデス出演オリビア・コールマン、マイケル・ウォード、コリン・ファーススピルバーグの映画がどうも気に入らなくて……。予告編で見た「エンパイア・オブ・ライト」で目を洗い直す感じ……。(「対峙」も予告編の緊迫感がすばらしい。)「エンパイア・オブ・ライト」は「ニュー・シネマ・パラダイス」ではなくて、「オールド・シネマ・パラダイス」という感じだが、映像が、なんといっても英国風で湿度と奥行きがある。そこが好き。屋外の風景だけではなく、室内も、湿気があって、それが色に反映している。私が日本の湿度になれ親しんでいるから、イギリスの色を好むだけなのかもしれないが。「オールド・シネマ・パラダイス」だから、どうしても「純粋」というわけにはいかないのだが、その「純粋じゃない」部分のなかに「純粋」を探し出してしまうとい...サム・メンデス監督「エンパイア・オブ・ライト」(★★★★)

  • スティーブン・スピルバーグ監督「フェイブルマンズ」(★★)

    スティーブン・スピルバーグ監督「フェイブルマンズ」(★★)(中州大洋スクリーン1)監督スティーブン・スピルバーグ出演ミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、ガブリエル・ラベル予告編を見たときから不安だったのだが、その不安が的中した。おもしろいのは、映画のなかの映画の部分だけ。肝心のドラマが紙芝居っぽい。スピルバーグの「自伝」らしいが、ここには「自伝」特有の「ためらい」がある。そして、それが映画をつまらなくしている。自伝だから、家族が出てくる。自分の家族を描くというのは、とてもむずかしい。スピルバーグの両親が生きているかどうか私は知らないが、どうしても家族に対する「配慮」が働く。「悪く」描けない。「憎しみ」を描ききれない。で。どういうことが起きるか。映画が「ストーリー」になってしまう。登場する人物が「演じる」...スティーブン・スピルバーグ監督「フェイブルマンズ」(★★)

  • 林嗣夫「わが方丈記・2」、やまもとさいみ「さよならは」

    林嗣夫「わが方丈記・2」、やまもとさいみ「さよならは」(「兆」197、2023年02月10日発行)林嗣夫「わが方丈記・2」の後半。小中学校の不登校が増えているという新聞の記事をみながらの感想のあと、こう書いている。またも新聞の見出しに驚いた「戦後日本の安保転換敵基地攻撃能力保有」!平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して(憲法前文)、とわたしたちは決意したのではなかったかここにきて一つ納得するものがある「敵基地」という毒性の強い共同幻想が少しずつ用意されてきたのだ「敵基地」というよりも、「敵」ということばが、いったいどこから来たか、と私は考えてしまう。中井久夫はエッセイのなかで、戦争中、空襲に恐怖を感じたが、アメリカに敵意は感じなかった、と書いていた。そのことも思い出した。「敵」という「ことば(概念)」は...林嗣夫「わが方丈記・2」、やまもとさいみ「さよならは」

  • 中井久夫集2『家族の表象』

    中井久夫集2『家族の表象』の「精神科医から見た子どもの問題」という文章。その「本筋」からふっと脇にそれる形で、こんなことが書かれている。戦争体験についてである。空襲は台風に近い天然現象であって、恐怖ではあったが、アメリカに対する敵意は実感がなかった。「実感」。これは、とても大切なことではないだろうか。ロシアのウクライナ侵攻から2年、それを利用する形で「台湾有事」がしきりに話題になる。その話題のなかに占める「実感」というものは、どんなものだろうか。私は、さっぱりわからない。ウクライナの人は、ロシアに敵意をどれくらい持っているのか。爆撃の恐怖(死の恐怖)と敵意を比べられるものかどうかわからないが、敵意を持つよりも、恐怖を持つ方が多いのではないだろうか。他人の感覚はわからないが、「台湾有事」が起きたとして、その...中井久夫集2『家族の表象』

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