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鬼の夏休み11
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み11 BL小説 確かに、店の隣の駐車場は十台ほど置けるようになっている。 平造の話によると、もともと親の土地で前は空き地だったところを、息子の吉川が借りたということだった。 吉川の家も近所にあるが、この店を建てるにあたって二階に自分の部屋も作ったらしく、カンパネッラは吉川の住居
2023/07/31 17:39
夏を抱きしめて17
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて17 BL小説 「え、いいのか? じゃ、そうさしてもらう……あ、あのさ、毛利が泊めてくれるって言うから。うん、遅くにごめん。え? 電話って誰から?」 ドキリ、と元気の心臓がはねる。 もしや豪からか、と思った元気だが、兄からは意外な名前を聞いた。 「古田? うん、じゃ、番号
2023/07/31 17:26
霞に月の14
月夜の猫-BL小説です 霞に月の14 BL小説 野口新はランドエージェントコーポレーションの本社社長である。 高校時代に海老原と野口の二人は付き合っていたが、元外相の祖父らに引き裂かれたとかで、海老原は海老原家の恥だのなんだのと言う祖父の言うことなど聞く耳をもたなかったものの、野口は代々海老原家とは近しい付き合い
2023/07/31 08:44
鬼の夏休み10
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み10 BL小説 平造に何か聞いているのだろうかとも思うのだが、そこはいろんな人間に関わってきただろう家政婦のプロ、というやつなのかも知れない。 いや、工藤ならこれまでにもあり、ってことなのか? 「綾小路さんとこには何時に行くんですか?」 それを聞いていなかったと、良太は思い出し
2023/07/30 12:24
夏を抱きしめて16
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて16 BL小説 新郎新婦までも興味深々で将清と江川の話に耳を傾けている。 「豪の作品展に、お前の写真、あっただろ?」 「豪の? ……ああ」 将清の口から今日は遠ざけていた豪の名前が出て来たことで元気は俄かに眉を顰めた。 最近売り出し中の坂之上豪の作品展があり、元気も一度
2023/07/30 12:18
霞に月の(工藤×良太)13までアップしました
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)13までアップしました BL小説 霞に月の(工藤×良太)13までアップしました。midsummer dream では、夏を抱きしめて(豪×元気)15、鬼の夏休み(工藤×良太)9までアップしております。
2023/07/29 23:50
霞に月の13
back next top Novels 「年々、素敵な花を咲かせてくれるようになりましたわねぇ」 し
2023/07/29 23:42
鬼の夏休み9
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み9 BL小説 標高の高いこの街の朝は窓越しの風だけで十分に涼しい。 良太はむき出しの肩が寒くなって、目を閉じたまま上掛けを引っ張り上げた。 気だるい身体は重くて起き上がりたくもなかったが、それでも厚ぼったいカーテンの隙間から洩れる朝の光を感じてうっすらと目を開けた。 この屋敷の家
2023/07/29 09:16
夏を抱きしめて15
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて15 BL小説 赤坂にある老舗のホテルで行われた佐野、三田家披露宴には、総勢二百名ほどの出席者があり、その多くは銀行関係者や新郎の父親が大手企業の要職にあることもあってか、業界関係者もチラホラいた。 元気と一緒のテーブルを囲む江川や新郎の友人として代表でスピーチした毛利も
2023/07/29 09:10
鬼の夏休み8
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み8 BL小説 パーティや宴会が嫌いですぐ逃げる、検診が嫌い、病院が嫌い、ってまんまガキじゃんね。 注射嫌い歯医者嫌いな俺と五十歩百歩? 大同小異? 工藤も飲んだので、車は店の駐車場に置かせてもらって別荘まで歩くことにした。 「うわ、やっぱ、こっち涼しい!」 工藤はトランクから
2023/07/28 02:20
夏を抱きしめて14
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて14 BL小説 GENKIは最近、デビュー当時契約していたレーベルの契約期間が切れたのを機に、以前の事務所から独立し、自分たちで会社を立ち上げた。 株式会社Gコーポレーション、みっちゃんのフィアンセである浅野涼子を事務所の社長にすえているが、いざとなった時後ろで糸を引くのは
2023/07/28 02:15
鬼の夏休み7
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み7 BL小説 ここのところ、外に出ることが多く、良太にしてはちゃんとした食事を取っていなかった。 といっても夜十時頃に部屋に戻ってからの、コンビニ弁当が比較的まともな食事だが、時間がなくて出先でファストフードで済ませたりしていた。 ちょうど明日あたりから少し楽になると思っていた
2023/07/27 12:10
夏を抱きしめて13
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて13 BL小説 『ええ、お友達の結婚式が、明日だったと思うけど』 「あ、そう、ですか、すみません」 慌てていたのでどこに泊っているかも聞くのを忘れた。 元気の母は当然眠そうな声だったから、まさかまたかけ直すわけにもいかない。 「結婚式って、んなこと何にも言ってなかったじゃんか
2023/07/27 12:00
霞に月の12
back next top Novels 「あ、お疲れ様です! よかった、間に合ったんですね、さ、早く早
2023/07/27 07:48
鬼の夏休み6
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み6 BL小説 「大いなる、に、東京でのロケから何人か入ることになっているが、みんなど素人に毛が生えたようなもんだ。俺が不在の時はお前がまとめることになる。特に斎藤さん押しのタレントの二村、きっちり見ておけ」 「あ、はい」 どうやら長年の付き合いのあるスポンサーの美聖堂社長斎藤が
2023/07/26 11:42
夏を抱きしめて12
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて12 BL小説 パニックという言葉にはさほど縁がなかった。 世界を飛び回り、危険な地域にも足を踏み入れたことがあるが、そういう場所ほど常に冷静に周囲を見、冷静に判断して動く。 でなければカメラマンなど務まらない。 はずだった。昨夜のあの時までは。 「わりぃ、葉子ちゃん」
2023/07/26 11:38
鬼の夏休み5
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み5 BL小説 「田園の方はどうだ?」 車が走り出したと思うや、今度は赤信号で停まると、工藤が人気俳優宇都宮俊治主演のドラマの進捗状況を聞いてきた。 「いや、順調、ですよ。月末あたりから北海道ロケになってますけど、行けそうですか?」 「この分だと無理だろうな」 はいはい、そうでし
2023/07/25 23:54
夏を抱きしめて11
back next top Novels 「何で……」 元気は兄の顔を見つめた。 「元気のことでわから
2023/07/25 23:49
霞に月の11
月夜の猫-BL小説です 霞に月の11 BL小説 裏庭に集うメンツを見ると、京助と千雪以外ほぼ来ているらしいと良太は確認した。 あとはうちの社長か。 「鈴木さん、モリーもほぼお客さん揃ったし、向こうに行ってください。俺、あと千雪さん待ってますから」 二人に裏庭に行ってもらい、良太は表の方に目をやった。 ややあってタ
2023/07/25 06:58
鬼の夏休み4
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み4 BL小説 七時過ぎに工藤の運転するベンツは乃木坂を出た。 「え、こっちなら俺運転しますけど」 良太は普段使っているジャガーをさして言ったが、俺が運転する、と工藤が言うので、良太は必要なものをとりあえず放り込んだバッグを一つトランクに入れると、助手席に座った。 慌ててスケジ
2023/07/24 17:32
夏を抱きしめて10
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて10 BL小説 「お帰りなさい。お風呂入ってね」 「すみません」 元気を迎え入れた詩織の明るい声に、かろうじて答える。 「どうした? 元気。顔色がよくないぞ」 ちょうど風呂から出てきたらしくタオルを首に引っ掛けた勇気が元気の顔を覗き込む。 「え、いや、だから、ちょっと夏バテ
2023/07/24 17:20
鬼の夏休み3
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み3 BL小説 俺ら沢村たちより古いつきあいなわけだし。 もちょい、こう、何かしらのアレがあってもさ。 ブツブツと良太は心の中で呟いた。 一応、社長でオヤジだが鬼の工藤と、部下で怒鳴りまくられているけれど良太は、一般的に言えば付き合っている関係なのだ。 そこはまあ、良太の方が工藤
2023/07/24 01:07
夏を抱きしめて9
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて9 BL小説 その時元気のジーンズのポケットで携帯が鳴った。 はっとして、元気は慌てて携帯を取り出したが、表示されているのは江川という文字。 『今、東京?』 「おう、昼に着いた」 ちょっとガッカリしている自分に苦笑しながら、元気は答える。 『俺んとこ、くればよかったのに』
2023/07/24 01:01
鬼の夏休み2
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み2 BL小説 たまたま仕事でとあるホテルのラウンジで佐々木と会った良太は、その夜、たまたまリトルリーグからのライバルでもある沢村と飲みの約束をしていた、それが沢村が佐々木にフォーリンラブとなったきっかけだった。 佐々木は、沢村が人気スラッガーであるということでかなり葛藤もあった
2023/07/23 11:50
夏を抱きしめて8
back next top Novels 兄の家に持っていくケーキやワインを買っているうちに、ズボンの
2023/07/23 10:04
鬼の夏休み1
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み1 BL小説 旧盆も過ぎた八月中旬、時効の挨拶なら残暑となるはずだが、東京は蒸し暑さマックスで、どこもかしこもエアコンはフル回転だ。 これが外に出ると、気温は上がりに上がり、今日もまた三十五度を超える猛暑日となった。 乃木坂にあるここ、青山プロダクションビル二階にあるオフィスもや
2023/07/23 01:42
鬼の夏休み
月夜の猫-BL小説です 鬼の夏休み BL小説 「風そよぐ」「夏霞(沢村×佐々木)」の後のエピソードです。 青山プロダクション社長工藤高広も、秘書兼プロデューサー兼運転手兼雑用係の広瀬良太も、寒い冬だろうが暑い夏だろうがおかまいなく仕事漬けの毎日だ。お盆を過ぎた八月中旬、忙しいばかりの工藤のスケジュールが唐突に二
2023/07/23 00:47
霞に月の(工藤×良太)10までアップしました
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)10までアップしました BL小説 霞に月の(工藤×良太)10までアップしました。 真夜中の恋人(京助×千雪)、ちょっと長かったかと思いますが、ラストまでお付き合い頂き、ありがとうございました。midsummer dream に、夏を抱きしめて(豪×元気)アップして
2023/07/22 18:58
霞に月の10
back next top Novels すると対して時間を空けずやってきたのは沢村と佐々木、それに佐
2023/07/22 18:34
夏を抱きしめて7
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて7 BL小説 本気で、うだっちまう……! 元気はふう、と大きく息を吐いた。 久しぶりに味わう東京の夏はまた一段とヒートアイランド化して、しかもジャリ化している気がするのは年をくったせいなのか。 何で夏の東京なんかにきちまったんだろ、俺ってバカ? 半年前、真冬に来て寒い東京を
2023/07/22 05:58
真夜中の恋人70(ラスト)
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人70(ラスト) BL小説 「速水なんか来やしねぇよ。それに鍵も取り替えた」 しばらく二人は向かい合って座り、そう言葉もなくポトフとワインに集中した。 ポトフは確かに美味かったし、何だか久しぶりな、まったりと穏やかな夜だ。 そのまま朝までまったりと過ごせればなどと思った千雪である
2023/07/22 05:45
夏を抱きしめて6
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて6 BL小説 真剣に何かに打ち込んでいる人間の表情は美しいと思うが、本当は豪は人間を撮るのはあまり好きではない。 ただ、穢れない子供たちの瞳は別だ。 動物や自然の嘘がない純粋さだからこそ追い求める。 肉食獣が獲物を捕らえるための狡猾さすら、生に対して純粋であると思う。 それ
2023/07/21 12:01
真夜中の恋人69
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人69 BL小説 春に同級生が千雪の家に集まって飲み会をやった時に卒業以来ぶりに会ったのだ。 「ああ、俺、ほとんどこっちやし、母親が世話になっとった大学の先生とかに聞いて、親父が部屋を改造して絵を保存できるような倉庫にしたから、そこに置いてある」 絵の保管方法とか、素人の千雪に
2023/07/21 11:49
夏を抱きしめて5
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて5 BL小説 「今のすげー決まってた! 朔也さん」 坂之上豪はファインダーを覗きながら、被写体である俳優に思わず賞賛の声をかけた。 代官山の洒落たバーを借り切って、店が閉店した後に、TVドラマの撮影が進められている。 「フン、俺を誰だと思ってんだ」 聞きようによっては倣岸不
2023/07/20 12:30
真夜中の恋人68
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人68 BL小説 「文子さん、速水さん、お忙しいところ今日はありがとうございます」 桐島が笑顔で二人を迎え入れた。 「恵美さん、ほんとに素敵だったわ。こちらこそありがとうございます」 文子が言った。 「いい音楽を聴いて、狭い心が豊かになった気がしますよ」 速水も賛辞の言葉を口にし
2023/07/20 12:20
霞に月の9
月夜の猫-BL小説です 霞に月の9 BL小説 カメラマンの井上がライティングをチェックしていると、井上の妻であり、元このプロダクション俳優の小野万里子が駆けつけて最初の客となった。 「きれいねえ」 しばらくものも言わずに桜を眺めていた万里子が、ため息とともに口にした。 「菊さんも来るって言ってたんだけど、入院さ
2023/07/19 23:37
夏を抱きしめて4
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて4 BL小説 「そんなでかい声出さなくても聞こえる」 努めて静かに、元気は言った。 「だってさ、あの店だって、井上美奈子がマネージャーと一緒に食事しようっていうから、俺、行っただけなんだぜ? それが店出た途端、マスコミの連中、待ち構えていやがって…」 「仕事中にわざわざ電話
2023/07/19 08:21
真夜中の恋人67
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人67 BL小説 「文子さん、さっきの話の続きだが……」 楽屋に向かう廊下で速水は言った。 「京助って男はガキの頃から、見かけで誰かを判断するとか、ないやつだった。高校の時に付き合ってた子は、チャーミングだが別にすごい美人ではなかった。たまたま、その子の親が東洋グループの社員だ
2023/07/19 08:15
夏を抱きしめて3
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて3 BL小説 しかも豪は、郷里に引っ込んで居座ってしまった元気のために元気の実家に近い農家を買って移り住んだ。 だが、仕事の拠点は東京で、国内はもとより世界中を飛びまわって仕事をしている。 だから半年といっても、お互い顔を見ない日の方が多い。 井上美奈子の撮影は数カ月前だっ
2023/07/18 13:05
真夜中の恋人66
back next top Novels 「京助さんの隣に座ってる方、小夜子さんの弟さんかしら? 男の方
2023/07/18 12:57
霞に月の8
back next top Novels 二十七日は天気予報通り晴れていたが、少し出てきた風も手伝って
2023/07/18 07:34
夏を抱きしめて2
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて2 BL小説 「だから、井上美奈子よ! 知ってるでしょ? 今ドラマでブレイク中の巨乳よ、巨乳!」 「……巨乳って紀ちゃん」 こんなことを口にしたら今は差別だ何だと言われそうだが、年頃の娘が口にするにはあんまりな台詞に、そろそろアラサーという元気は気後れすら覚える。 はっきり
2023/07/17 09:59
真夜中の恋人65
back next top Novels Act 9 上野のコンサー
2023/07/17 09:46
霞に月の(工藤×良太)7までアップしました
霞に月の(工藤×良太)7までアップしました。 真夜中の恋人(京助×千雪)64まで、 Midsummer Dreamに、夏を抱きしめて(豪×元気)アップしています。
2023/07/17 00:53
夏を抱きしめて1
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて1 BL小説 強烈な陽の光に、元気は目をすがめるようにして快晴の空をちらっと見上げた。 セミも声を大にして夏だと教えてくれるし、まだ朝の十時前というのに、気温はぐんぐん上がっている。 そんな声を大にしなくても充分わかってるよ、セミたち。 今日は冷たいものがかなり出るだろう。
2023/07/16 19:17
夏を抱きしめて
月夜の猫-BL小説です 夏を抱きしめて BL小説 再会して何だかなーなうちに豪は元気の家の近くの住人になってしまい、豪が写真集の撮影をしたことから、豪とアイドル女優がスクープされ、元気は内心、穏やかではない。ちょうど大学の同期の結婚式のために上京するが、二人はすれ違い………。
2023/07/16 19:02
真夜中の恋人64
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人64 BL小説 不意に目を覚ましたのは、喉がひどく渇いていたからだ。 少し身体を動かそうとすると、京助の腕が伸びてまた千雪を抱き込んだ。 「……まだ夜中だ……」 「……喉、乾いた……」 すると京助がベッドを降り、「待ってろ」と素裸のまま冷蔵庫からミネラルウォーターを取ってくる
2023/07/16 13:09
真夜中の恋人63
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人63 BL小説 こいつの言うてるんが今限りの言葉やとしても、今はこの腕を離しとうない。 やっぱり、いやや…… 「千雪……」 「…やや、………俺を置いていくな……」 京助は驚いた。 千雪が珍しく本音を口にしたことに。 「……置いてきゃしねぇってっだろ?」 柔らかな言葉が少しばか
2023/07/15 08:53
霞に月の7
back next top Novels 案の定、現地でトラブったとかで工藤の帰国が伸び、花見に間に合
2023/07/14 23:17
真夜中の恋人62
back next top Novels 「……その、夜景がきれいやな……て、湯につかって気持ちええな、
2023/07/13 23:44
真夜中の恋人61
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人61 BL小説 夜景は窓一面、静かに広がっていた。 煌く光の渦が少しずつゆっくりと形を変えていく。 上等のワインもひとりでがぶ飲みしたって美味くはないな。 グラスを持ったまま京助は窓の外から視線を戻す。 カレンだったか、理香だったか、いつ誰とこのホテルに来たのかなど忘れてしま
2023/07/12 14:01
真夜中の恋人60
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人60 BL小説 考えてもみ、もし仮に、俺ら好き合うたとして、世間ではそんなん通用せえへんわ。 少なくとも、やさかのおっちゃんらを悲しませるようなことはでけん。 男の俺とどうなるいうんや。 先はわかっとったことなんや。 それでも、あんなつらいのんはもういやや…… 京助みたいなタ
2023/07/12 14:00
夏休み17
back next top Novels 「良太」 良太の首筋に工藤の指が触れる。 少し潤んだ目が自
2023/07/12 13:52
真夜中の恋人59
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人59 BL小説 何や? 一体どないしたんや? 俺、おかしい……… 千雪は立ち上がる。 「酔うてしまわんうちに、風呂、入ってくるわ」 「ああ、そっちのドア」 千雪は言われた方へ歩いた。 ドアを開けると、ガラス張りの風呂越しに、港の夜景が飛び込んできた。 ここからはベイブリッジもく
2023/07/11 17:07
夏休み16
月夜の猫-BL小説です 夏休み16 BL小説 運転席から立ち上がる気力もなく、良太はシートにもたれて目を閉じていた。 ややあって携帯がベートーベンを軽やかに奏でた。 工藤からだ。 「はい、え、今すぐですか? わかりました」 社長室に来い、という。 一体何だろう、と思う。 「俺また、なんかやったっけ?」 首を傾げ
2023/07/11 17:03
霞に月の6
back next top Novels つまり業界人間だけではない、人気スラッガーまでが、竹野の言う
2023/07/10 23:44
真夜中の恋人58
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人58 BL小説 「くだらん揚げ足取るなや! 文子さんにも、お前に今つき合うてる彼女いてるかて、聞かれたから、いてないて言うたった」 千雪は京助を睨み付けながら言った。 「ほう? いつの話だ?」 「飲み会の夜や。文子さんはやっぱお前のこと好きみたいやし、より戻したったらええんや。
2023/07/10 09:57
夏休み15
月夜の猫-BL小説です 夏休み15 BL小説 指定されたのは、いつか閉じ込められたあの屋敷だった。 「久しぶりに良太ちゃんからのお誘いに意気揚揚ときてみたら、そんな話か」 鴻池は深深とアームチェアに腰を降ろし、酒を飲んでいる。 「まあ、突っ立ってないで座ったら?」 「俺は、千雪さんにもう近づかないで欲しいって言
2023/07/10 09:52
夏霞、Midsummer Dreamからアクセスできます
夏霞(沢村×佐々木)、Midsummer Dreamからアクセスできます 霞に月の(工藤×良太)のトップページ
2023/07/09 23:27
霞に月の5
back next top Novels 竹野は口は悪いが仕事には真面目な努力家なのは良太もよくわかっ
2023/07/09 23:03
霞に月の(工藤×良太)4までアップしています
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)4までアップしています BL小説 霞に月の(工藤×良太)4までアップしています。 春雷の後のエピソードになります。 季節がなかなか追いつけませんが、どうかご容赦くださいませ。夏休み(工藤×入社3年目の良太)14まで、 真夜中の恋人(京助×千雪)57までアップしま
2023/07/09 11:35
真夜中の恋人57
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人57 BL小説 完全に三田村の中では、京助はそういうポジションでインプットされたようだ。 顔を上げると京助がエレベーターの前で千雪を睨みつけている。 これで逃げ出したりしたら、京助は周りの目もお構いなく連れ戻しにかかるだろうとは、思いあがりでも何でもなく、容易に想像できた。
2023/07/09 09:09
夏休み14
月夜の猫-BL小説です 夏休み14 BL小説 近くの喫茶店で藤堂が切り出した話は、良太には寝耳に水だった。 「何で?! 鴻池が小林さんを? 一体どういうことなんですか?」 つい声が大きくなってしまった。 「やっぱり君も知らないのか。鴻池さんの話によると、次の映画で小林くんを主演に持ってくる、っていうんだ」 藤堂
2023/07/09 09:04
霞に月の4
月夜の猫-BL小説です 霞に月の4 BL小説 そんなある日、小林千雪原作の老弁護士シリーズで秋放映予定のドラマ『今ひとたびの』の打ち上げがゲスト主役竹野紗英の希望で代官山にあるカフェバーを借り切って行われた。 撮影は先月のうちに終わっていたが、打ち上げをやろうと張り切っていた竹野のスケジュールの都合がなかなかつか
2023/07/08 23:31
真夜中の恋人56
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人56 BL小説 「絵に描いたようなデートコースの相手は女の方がええんちゃう?」 京助はそんな皮肉にも答えようともせず、千雪の腕を掴んだまま、エレベータに乗り込み、フロントデスクのある二階のボタンを押す。 「ええ加減、離せよ」 ムスッとしたまま千雪は京助の手を振りほどく。 間も
2023/07/08 12:35
夏休み13
月夜の猫-BL小説です 夏休み13 BL小説 「いや、悪い。お前はお前で活躍してるだろ。プロデューサーなんてすごいじゃんか」 沢村は口調を変えた。 「プロデューサーなんていったって、名ばかりだよ。一応、今の目標はうちの社長の工藤。怒鳴り散らすのが得意な頑固なオヤジだけどな。実はこれがなかなかすごい男だったりする
2023/07/08 12:03
霞に月の3
月夜の猫-BL小説です 霞に月の3 BL小説 「ああ、優勝候補のO高の清水選手でしょ? 上から投げ下ろす豪速球、あれはなかなか打てないみたいで」 確かに近年の高校生はでかい子が多いと良太も思う。 まあ、プロ野球選手も、沢村や八木沼など一九〇超えだし、何であれでかいのは得だよな。 「俺ももうちょい、身長あったら、
2023/07/07 23:23
真夜中の恋人55
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人55 BL小説 「これからやけど」 「食いに行くぞ。着替えろよ」 相変わらず命令口調で、京助は見下ろした。 「めんどいな……」 「俺もまだなんだよ」 仕方なく千雪はジャージを脱いで、椅子にかけてあったジーンズを履き、Tシャツの上にジャケットを羽織る。 アパートの門の前には築二
2023/07/07 12:12
夏休み12
月夜の猫-BL小説です 夏休み12 BL小説 大阪は東京よりさらに暑かった。 いや、せかせか動く人々に余計に暑さを感じないではいられなかった。 九時にホテルにチェックインし、そのまま打ち合わせを兼ねてディレクターたちと飲みに行った良太は、周りを飛び交う関西弁の襲撃になかなか頭のエンジンがかからなかった。 話題は
2023/07/07 12:08
霞に月の2
back next top Novels 「うわ、美味そう」 森村もジャムの瓶をひとつ手に取った。
2023/07/07 01:19
真夜中の恋人54
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人54 BL小説 「お前ら、どういうおつきあいしてんのや?」 真っ向から問われた千雪は一呼吸置いて三田村を見返した。 「どういうも、ないで? ほな、俺、講義あるから」 ごまかしは効かない、三田村に気づかれたと千雪は思ったが、三田村なら今さらどうでもいい。 千雪は空の紙コップを持
2023/07/06 12:18
夏休み11
月夜の猫-BL小説です 夏休み11 BL小説 「もう、うんざりやねんけど。よほど訴えてほしいんですね?」 千雪も負けじと顔を近づける。 「いいねー、アップにも耐えうるその美貌、一つ一つのパーツがまるでアーティストが創り上げた奇跡の産物だ」 間近でじろじろ見つめられ、千雪は思わず顔を引っ込める。 「いっそのこと、
2023/07/06 12:11
霞に月の1
月夜の猫-BL小説です 霞に月の1 BL小説 明け方から強い春の風が窓の外を吹き抜けている。 ヒューヒューいう風の音が耳について、良太は目を覚ました。 厚ぼったいカーテンのお陰で陽が遮断されているが、薄暗くも部屋のようすがわかるところを見ると、もう既に朝になっているらしい。 首を動かして隣を見たが、大きなベッド
2023/07/06 07:16
霞に月の(工藤×良太)
「春雷」の後になります。 春の陽ざしが青山プロダクションのオフィスにも降り注いでいる。社長の工藤は出張中だが、
2023/07/06 07:08
真夜中の恋人53
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人53 BL小説 だが、問題は別のところにあるのだ。 結局、三田村に押し切られて学食で定食を食べた後、コーヒーを持ってカフェテリアへ向かう。 その間も、千雪を見た特に女子学生の反応が三田村を笑わせた。 「出た、ヘンタイジジィ」 「やだ、クサいのがきた」 「クサいセンセの横にいる
2023/07/05 23:10
夏休み10
月夜の猫-BL小説です 夏休み10 BL小説 「ええ、従姉妹と夕食の約束なんです。鴻池さんもお待ち合わせですか?」 白々しくも聞いてみる。 「この後、代理店の人間と打ち合わせがあってね」 どうだか、と千雪は思う。 得たいの知れない不気味さを持つ鴻池の目は、千雪をじっと見つめている。 鴻池和路、四十二歳。 財界の
2023/07/05 23:05
真夜中の恋人52
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人52 BL小説 雑誌の原稿は何とか上がって送ったのだが、レポートがちんたらして進まない。 それでも午後の講義があるので帰るわけにもいかず、キーを叩いているうちに二限目終了のチャイムが鳴った。 昼か。 カフェテリアあたりをうろついていると、速水と顔を合わせる可能性があるし、何と
2023/07/05 13:59
夏休み9
月夜の猫-BL小説です 夏休み9 BL小説 小林千雪は閉口していた。 ここのところ姿を見せなかった『ストーカー』が、また最近周りをうろつくようになったからだ。 「どうやら、海外の出張から戻ってきたいうとこやろか」 独り言を呟きながら、千雪は大学をあとにする。 夏休みだから来ないだろうとたかをくくっていたのに。
2023/07/05 13:53
春雷(工藤×良太)94、ラストまでアップしました
月夜の猫-BL小説です 春雷(工藤×良太)94、ラストまでアップしました BL小説 春雷(工藤×良太)94、ラスト、夏休み(工藤×入社3年目良太)8、真夜中の恋人(京助×千雪)51までアップしました。 春雷、最後までお付き合いいただきありがとうございました。 次回は、また季節は追いついていませんが、「霞に月の
2023/07/05 05:38
春雷94、ラストです
back top Novels 「いただきます」 案の定、食べている最中に携帯に電話が入ったりするものの
2023/07/05 00:00
真夜中の恋人51
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人51 BL小説 田辺は几帳面な性格で、仕事ぶりもまじめで評判もいい、何も問題は見当たらない。 さらにこの田辺が老女を殺す動機がないのだ。 だが、老婆のかかりつけの病院に足を運ぶうち、待合室で集う老人たちの中に老婆をよく知る者がいて、渋谷は気になる話を聞いた。 「そういえば、昔
2023/07/04 11:00
夏休み8
月夜の猫-BL小説です 夏休み8 BL小説 忘れているか、或いはまた嫌味の一つも言われるだろうと覚悟はしていたが、沢村の反応は案外あっさりとしたもので、良太は少々気が抜けた。 本当は出演交渉も良太の仕事なのだが、ディレクターにさり気に依頼してしまったのも、ただでさえマスコミ嫌いなのに、自分が出て行って断られるこ
2023/07/04 10:53
春雷93
月夜の猫-BL小説です 春雷93 BL小説 「何やってるんだ、おとなしく寝てろって言っただろうが」 工藤が部屋に戻るとベッドに寝ているはずの良太がいないので、隣の部屋を覗くと、猫のトイレを片付けていた。 「なんか、熱、下がったみたいだし」 工藤は立ち上がった良太の額に手を当てた。 「ちょっとよくなったからってホ
2023/07/04 06:26
真夜中の恋人50
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人50 BL小説 朝から雲ひとつない青空が広がっていた。 時折、こんな日に部屋の中にいなければならない状況を嘆きたくなる。 パソコンの画面を睨みつけながら、思わずあくびが出てしまう。 仕方なく、缶コーヒーを買ってきた千雪は、椅子に座るとプルトップを引いた。 「随分お疲れのようだ
2023/07/03 12:44
夏休み7
月夜の猫-BL小説です 夏休み7 BL小説 「あ、いや、それはその。そっちこそ、すげー活躍じゃん」 予期しない出来事に周りは一時騒然となり、やはりクールに沢村がさっさとスタジオを出て行くと、良太を羨望の眼差しで口々に問い詰めた。 「え、ええ、ちょっと昔知ってるってだけで…」 言葉を濁した良太を、例によって大山が
2023/07/03 12:38
春雷92
back next top Novels ウールカシミアの手触りがいいダークグレイのカーコートにサング
2023/07/02 23:46
真夜中の恋人49
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人49 BL小説 「初対面が最悪だったんだよ。実際、あんな……きれいなやつには会ったことはなかったからな。驚いたのと………ちょっとお前をやっかんだんだ。で、どういう関係なんだと勘ぐりたくもなるだろう」 「言っとくが、最初に酔っ払ったあいつをベッドに押し倒してイイことしようとした
2023/07/02 11:38
夏休み6
月夜の猫-BL小説です 夏休み6 BL小説 間もなくエントランスから工藤が現れたのを見た良太がドアを開けて運転席を立つと、一斉にセミの声がさんざめく。 すんげーセミの合唱。 太陽の光をまともに浴びて、良太は少し顔をしかめつつ、工藤のために後部座席のドアを開けた。 車に乗り込んでからも、しばらく工藤は携帯でいくつ
2023/07/02 11:34
真夜中の恋人48
月夜の猫-BL小説です 真夜中の恋人48 BL小説 「開けろ、話がある」 実物は思った以上に不機嫌な顔で速水を部屋へ入れた。 ボサボサの髪を引っ掻き回しながら、「何だ、話って」とリビングに向かう京助は、上下黒のジャージ、裸足でフローリングの上を歩いている。 リビングのソファから床から、グランドピアノの上まで資
2023/07/01 11:15
夏休み5
月夜の猫-BL小説です 夏休み5 BL小説 「わかった、河崎さんも西口さんも、三浦さんもいないんでしょ?」 良太はスプーンをとめることなく口にする。 「おや、どうしてわかった?」 「藤堂さん、かまうヒトいないと、ここにくるから」 「何をいうかね、この子は。良太ちゃんはかまいたいヒトの筆頭だよ?」 嬉しいとは言い
2023/07/01 11:08
2023年7月 (1件〜100件)
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