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みきちゃん
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山形市
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深川市
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2013/02/21

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  • 岩木山

    岩木山神社の鳥居の真後ろに聳えるのは、岩木山である。津軽の人々は、旧暦の8月1日、お山参詣を行った。3日間をかけて、麓の神社から山頂の奥宮で朔日の日の出を拝んだ。太宰治は、『津軽』でこの日の様子を書いている。「毎年陰暦7月28日から8月1日に到る三日間、津軽の霊峰岩木山の山頂奥宮におけるお祭りに参詣する人、数万、参詣の行き帰り踊りながらこの町を通過し、まちは殷賑を極める」白装束に身を包んだ参拝者たちが、登山囃しの響くなか、「サイギ、サイギ、ドッコイサイギ、オヤマニハッダイ、コンゴウドウサ」と大合唱しながら、山道の参道を登った。この合唱の意味は、深田久弥によると「懺悔、懺悔、六根清浄、金剛童子」が訛ったものと解説している。ここで日の出を仰ぎ、山を降りてから麓の街では大酒盛りとなり、町をあげての五穀豊穣を祈る...岩木山

  • 月山の秋

    本当の秋に会いたいなら、月山に登るという手がある。昨日、涼しい朝であったが、月山の姥ケ岳に登った。リフトまでの林道は、風景はまだ秋は感じられない。長袖のシャツに、薄いジャケット。リフトに乗るとこれでも吹く風が冷たい。あの、猛暑の下界の記憶は高度を上げるとともにうすらいでいく。去年の秋の月山が記憶によみがえる。あの鮮やかな紅葉はまだだが、すでに姥ケ岳では草紅葉が始まっていた。山中では、先取りして季節は進む。夏山リフトは10月15日に営業を終える。この三週間で、紅葉は全山を染め、初雪から初冠雪へ季節が一気に進む。それだけに、少し目を放すと、あの見事な紅葉は散り果てて、山は眠るような冬景色へと変貌する。姥ケ岳の山頂までおよそ40分。木道や階段状に石を敷き詰めた山道である。秋を探しに、多くの人々が登っている。老若...月山の秋

  • 秋の日

    昨日からやっと秋が来た感じだ。タオルケットだけでは、朝方寒い気がする。眠りが深くなった。エアコンはつける必要もない。栗の収穫がニュースになっている。もう20年も前だが、山の栗畑を買った知人がいた。普通車がやっと通れるような山道の先に、栗林があった。その知人は親切で、栗の毬が風に吹かれて落ちるようになると、その栗林に誘ってくれた。林の中にたたずんでいると、あっちでポタン、こっちでポタンと、栗の実が見えている毬が落ちる。それを拾うだけで、すぐに籠いっぱいの栗が拾えた。鳴く虫をあらわに見つつ栗拾う水原秋桜子先日、ブックオフで木田元の『詩歌遍歴』を買ってきた。そのなかに珍しい詩が紹介されている。リルケの「秋の日」だ。やっと大陸からの移動性高気圧に日本全体が秋日和になった日に、この珍しい詩を読むことになるとは。何か...秋の日

  • コスモス

    今年、秋の花が淋しい。いつもは、どこもかしこもと言っていいほど、シュウメイギクが咲いていたが、今年はどこの花木も縮こまって、花木も花も秋草のなかに隠れるように咲いている。コスモスの花も、親水公園などでは、競って咲いたいあたが、今年はさっぱり目立たない。外来種が、日本の空き地を独り占めするかのようであったが、今年は散歩で目にすることすら珍しいものになってしまった。せめて、富士正晴の詩を読みながら、秋の日が身近になることを祈りたい。虫の音が聞かれなくなったコスモスの花がくたびれはじめた水が澄んで風が梢を鳴らして何にこころはせきたてられるのか烏の枕の実が朱になってゆれこの世のものではない灯のようだ山椒の実の赤は小さくて硬くクコの実は和らいで可愛いいそのような赤いものをまだ残る緑のなかに眺めて歩く華やかな季節はも...コスモス

  • シオンの咲くころ

    本棚から整理すべき本を、一冊、また一冊と取り出している。もう読むことはないな思う本にも、過去の記憶が体内の深いところで眠っていることがある。ちょっと、ページを繰ってみると、そこのは思いもよらない宝石のような記憶がよみがえってくることがある。シオンが咲いて、いよいよ秋が来たな、と思う日の午後であった。この日、手に取ったのは岩波文庫、ラム『エリア随筆』。本の帯に岩波文庫創刊60周年記念リクエスト復刊と大書されている。ラムがイギリスの随筆家であることはつとに知られている。ラムについて、その人となりをチャットjtpに聞いてみた。ラムはロンドで1782年に生まれ、1834年に52年の生涯を閉じている。クライスト・ホスピタル校に学び在学中に、著名な詩人と親交を結んでいる。卒業後は南海会社から東インド会社に転職、30年...シオンの咲くころ

  • グーグルキープ

    9月というのに、暑い日が続いている。それでも、それでも散歩道には、萩、コスモス、シュウメイギクなど秋の花が咲いている。涼しい風が吹くわけではないが、朝夕に涼しいなかで、やはり季節の花は咲く。叢のなかからは、コウロギの清らかな鳴き声が聞こえている。この暑さ、お彼岸の中日あたりはなんとかおさまってくれそうだ。家の時間が長くなったので、スマホのツールの使いこなしに時間をさいている。メモ機能に使うグーグルキープが便利だ。紙を持たずに、素早くメモができる。付箋紙にメモを書いて、張り付けておくような感覚だ。聞いた電話番号、バスの発車時間、買い物リスト。暮らしの場面で、キーボードで、音声で、カメラなど色んな手段でメモを残せる。山で見かけた花の名、鳥の声、季節を知らせる気象現象など。初めて聞く言葉、初対面の人の名、おいし...グーグルキープ

  • 月天心

    長谷川櫂の『日めくり四季のうた』の今日の俳句は月天心家のなかまで真葛原河原枇杷男である。一番たかいところまで上がった満月。野原の一軒家には、伸びきった葛の蔓が家のなかまで入り込んで花を咲かせる。うち捨てられた廃屋が、荒れ果てて、住む人のない凄惨さを月が照らし出している。能舞台では、こんな廃屋で3年も帰らぬ夫を待ちわびる哀れな妻の話も演じられる。月天心。本来、冬の月が空の真ん中にある状態を示している。俳句では秋の季語として扱われる。明月が空の中央で、煌々と輝き、廃屋と対比されたときその景色はいっそうの侘しさをかもしだす。真夏日が80日も続いて、地球の明日が読めない不安の日々。月天心の景色が、その侘しさをさらに深いものにする。月天心

  • 言語化

    残暑は厳しいが、空には秋らしい雲が顔を見せている。秋の訪れはは、ひ孫の成長も気にかかる。歩くことを覚え、今は言葉を身につけることに余念がない。「ママ」を覚え、「パパ」をママが教えている。パパ、という破裂音は、保育園の遊び道具を連想するらしく、ママの「パパ」という言葉への反応は手に持ったスプーンで、食器を叩くことから始まる。5回ほどパパと、ママが言い続けると、初めて口で「パパ」とはっきり発音する。ほめられて「できた」という言葉は獲得済みである。高齢のなると、テレビで初めて聞く言葉たくさん出てくる。フォーカッチャ、ホーキンソン、新しい学校のリーダーズ。パンやスポーツ選手の名、音楽グループの名など、聞きなれない言葉をそのままにしておくと、社会で活動している人との会話さへ成り立たなくなる。意味を調べ、メモにして言...言語化

  • みなかみ紀行

    この日、新潟の八海山の登山口を見てから、関越トンネルを通って、谷川岳登山の基地湯檜曾温泉湯の陣ホテルへ。ここはみなかみ温泉郷の一部になっている。みなかみ紀行とみなかみ温泉。歌人若山牧水の名随筆「みなかみ紀行」は信州の小諸を皮切りに、軽井沢から嬬恋、草津温泉。花敷温泉から水上の法師温泉、清水越えの湯檜曽にも触れる紀行文だ。酒を愛し、温泉で酒を酌みかわし、地元の歌人が集まって歌会も開かれる。奇しくも今度の山の旅は、牧水の足跡と重なっている。そもそも、みなかみという町の名は、この随筆からとって名付けられたもの、語るブログもある。みなかみ、水上。長い徒歩で山中の温泉を訪ねる目的は、牧水が片品川や利根川の、流れの源流を求める旅であった。沼田の近くの森の菅沼の近くで、草むらにむくむくと吹き出す水を見た。牧水は、案内の...みなかみ紀行

  • 夕べの雲

    空に雲が多くなった。真夏の青空がいつまでも続いて、猛暑日が終りなく続くと、空に雲が出てほっとする。幾分気温が下がり、吹く風に秋を感じる。夏の暑さに萎れていた身体に、生気がよみがえってきたような気がする。大気の状態が大きく変わり、秋雨前線が秋の雨を降らし始めた。夕べの雲は茜色に染まり、夏の終りの夕焼けになった。夕焼けて遠山雲の意にそへり飯田龍太グーグルの検索に、サーチLabsという新しい試みが始まった。新しい検索の試験版で、グーグルアカウント所持者に提供されている。検索の言葉を入力すると、生成AIが質問へ答えるように、懇切な回答が表示され、加えて検索のサイトがいくつも表示される。検索で、便利な回答を得る時代が終わりつつある。問題解決に、どんな問いかけをしていくか。そうした力をAIの技術を借りながら、新しい生...夕べの雲

  • 月の名

    5時に起きて空を見上げると、朝焼けの雲の上に有明の月が出ていた。31日が満月、翌1日は十六夜の月、そして今日は立待の月ということになる。なぜこうも月の名は色々あるのか。地球の周りをまわる月は、地球の自転のために、日によって軌道を変え、月の出の時間もめまぐるしく変わるからだ。満月の日は午後の6時40分ころすっとのぼり、この月はスーパームーンと言って、地球に近い軌道のため大きい。翌日の7月1日十六夜(いざよい)で、月はためらうように7時近くに登ってくる。月の入りも遅く、朝日が昇るのを待つように沈んでいく。今夜の月の出はさらに遅く、午後の7時30分だ。月の名をいざよひと呼びなほ白し竹下しづの女月に一度新月という現象が起きる。太陽と月が同じ方角で地球の間に入るため、月に当たる太陽光が見えない。光が尽きるという意味...月の名

  • 安達太良山

    夏山シーズンは最盛期である。異常ともいえるこの夏の暑さを避けて、高い山を目指す登山家が多い。わが山友会も、今夏のメインイベントで燕岳~東鎌尾根~槍ヶ岳の4泊5日の山行中である。この晴天で、眺望良しの報告が毎日届く。会ではこのレベルの山行に参加できない人のために、低山、登りやすい山を計画している。低山グループが目指したのは、福島の安達太良山(1700m)。奥岳温泉からロープウェイを利用するコースである。ロープウエイを降りるとすぐに目につくのは、皇太子ご夫妻登頂記念の杭が打たれている。道はしっかりした木道で歩きやすい道が続いている。山形市内の気温が38.2℃、空は雲ひとつない快晴である。安達太良山の山頂から見える空を「本当の空」と言ったのは、高村光太郎の妻智恵子である。あどけない話智恵子は東京に空がないといふ...安達太良山

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