以前は八百屋で独活を見かけたが、近頃は見ないな。「ウコギ科の多年草。山野に自生する他、栽培もされる。日本原産の野菜として古くから食されてきた。春、地上に出る前の若い茎は柔らかく芳香があるので、生食・和え物などにする。」歳時記より。以前サラダにして美味しか
以前は八百屋で独活を見かけたが、近頃は見ないな。「ウコギ科の多年草。山野に自生する他、栽培もされる。日本原産の野菜として古くから食されてきた。春、地上に出る前の若い茎は柔らかく芳香があるので、生食・和え物などにする。」歳時記より。以前サラダにして美味しか
もう四月も下旬なのに「新社員」って。すみません。新入生も新社員も、疲れが出ている頃かな。それとも、まだまだ張り切っているかな。迷彩のリュック背負って新社員 わたなべじゅんこ先生も一年生ですこんにちは 桐村日奈子ネクタイの長さ決まらず入社式 松井季湖
寒い暑いと言っている間に、もうすぐゴールデンウイーク。そして夏に近づいてきている。温かい日に山を見ると、山桜がまだ咲いていてほんわかしている。これを山笑うと言うのだろう。みちのくの山笑ひをり昼の酒 青柳志解樹肩車の頃の思い出山笑う 林田麻裕一円も使わ
花は見たことはあるが、名前が出てこない花だ。私だけなのかもしれないが。和名は 紫羅欄花(あらせいとう)と言う。何故にこの漢字なのだろう。包まれしストックの香と色ほどく 稲畑汀子抱きしめて香り濃くなる紫羅欄花 つじ花梨病み病みてストック抱へきれぬほど
昨日は春とは思えないような暑さ。枚方は29℃まで上がった。春暑しとは言えない、夏が来た!だった。縫ふやうにおかげ横丁春暑し 安藤久美子春暑し八雲屋敷に二人来て 桐村日奈子席ゆずる我も老人春暑し 辻 水音花いっぱいのアトリエでこの花を描いた。こんな感
今日は春の宵。中国の蘇東坡の詩句「春宵値千金 花に清香有り月に陰有り」から生まれた季語。艶やかなひとときらしいが、主婦にとってはどうなのだろう。春の宵先に泣かれてしまひけり 小豆澤裕子竜神湯しゆわしゆわ溶けて春今宵 辻 水音満面の笑みの遺影や春の宵
春とつくだけで、なにやら艶っぽい。雨だって、灯だって。母に客あり春の燈のまだ消えず 西川知世真白なる春燈ナースステーション 松井季湖春灯し遠い人らの懐かしく はしもと風里艶っぽい写真は撮れない。昨日と同じたんぽぽ。でもこれは白たんぽぽ。白色だが、真
歳時記より、夜の時間は夕べ→宵→夜と深まっていく。春の夜は朧夜となることも多く、艶なる趣が満ちる。あぁ春ですねって感じかな。時計屋の時計春の夜どれがほんと 久保田万太郎春の夜の開いたままの三面鏡 辻 水音春の夜銀河も宇宙のひと雫 中川久仁子夜の写真
もう16日だというのに春の雪ってか。それは昨日高野山へ行ったので。寒いと思っていたが、気温2℃、時々雪が降ってきた。高野山を甘く見ていた。約束を違へしごとく春の雪 片山由美子信号の赤うつくしき春の雪 おーたえつこ過去帳に余白たっぷり春の雪 笹村恵美子高
春はシャキッとしない。物憂い感じだ。これを春愁と言うそうな。何となくわかる気になるが。春愁や平目の顔に眼がふたつ 草間時彦春愁のかっぱえびせん空っぽに 波戸辺のばらしょきしょきと春愁切ってゆくハサミ 火箱ひろ岩の間にスミレ。健気すぎる。こちらは畔の
菜の花らしい花はよく見かけるが、たぶん菜の花ではない。一度一面の菜の花畑を見てみたい。菜の花の地平や父の肩車 成田千空菜の花の黄が揺れ現在進行形 つじあきこふわふわのチュールスカート花菜風 林田麻裕これは冬に菜っ葉を作っていた畑。採らずにそのままの
今年に入って4回目の桜と思う。もういいよ!って言われそう。でも桜。今年は咲き始めてから、気温が低かったこともあり長く楽しめる。目の前に遮断機降りる桜かな はしもと風里約束のその日を待てぬ桜かな 畑田保寿美桜咲く強いおんなになれないよ 小山佳栄ソメイ
昨日の雨は花散らしの雨になった。それでなくてもそろそろ散りだしていたのに。てのひらに落花とまらぬ月夜かな 渡辺水巴さよならはダンスの後に飛花落花 松井季湖影軽くゆれてもうすぐ散るさくら 火箱ひろ4月9日のさくら。地面の上にちらほらと。隅の方にはこんな
桜の咲く頃は曇り空が多いような気がする。青空のバックで桜をなかなか撮れない。発車ベルにもある余韻花ぐもり 片山由美子養花天マトリョーシカはぐつと立つ 辻 響子挽きたてのコーヒー温し養花天 はしもと風里そろそろ桜も終わりだろうとさくら並木を歩く。これ
百千鳥は春の小鳥たちが群がって飛んだり囀ったりしている様子をいう。「囀り」とは違って主に鳥たちの姿に重点が置かれている季語。近頃鶯が鳴かない、そのかわり可愛い声で鳴く鳥はいるのだが。縄張りが変わったのだろうか。埋立てて海遠くなる百千鳥 中村和子百千鳥前
春と言えばさくらだが、チューリップも忘れてはいけない。新一年生のために鉢で育てたな。小学校の花壇にも植えてあったような。でも近頃あまり見かけない。一角獣に逢ひたくなつてチューリップ 長谷川秋子チューリップぽかんぽかんと咲きにけり おーたえつこチューリ
関西は昨日が花見日和だったのでは。混雑しているところは避けて、近所を巡っただけ。色々な所で、お弁当を持って花見を楽しむ人を見た。花筵巻くはなびらを払ひつつ 正木ゆう子ひとりぶん詰めてください花筵 はしもと風里乳臭き大あくびして花筵 桐村日奈子ここは
時期が遅いですが、今日は蛇穴を出づです。本来は新暦3月6日前後の啓蟄の頃に冬眠していた蛇が穴から出ること。蛇穴を出てシャンパンの音をきく 石山正子蛇穴を出て三角の赤い屋根 辻 水音蛇穴を出て結界へずかずかと 笹村恵美子蛇ならぬアスパラ。いつの間にかこ
今年はあまり蒲公英を見ないと思っていたら最近よく目にするようになった。蒲公英は桜と違い元気になる花だ。蒲公英のひらき洗濯日和かな 平山眞澄たんぽぽにちよつと奥様うるさすぎ 火箱ひろたんぽぽやあちこち顔を出しすぎで つじあきこすこし小さいがよく咲いて
今年の関西の桜の咲き方はすこし変。桜はぼちぼち咲きだすが、わっと咲かない。なんだろう華やかさに欠けている。気温が上がりきらないからだろうか。夫とみる桜亡き娘とみた桜 はしもと風里コミュニティーバスは桜のつぼみまで たかはしすなお桜咲くとにかく明日の米
四月ももう三日。実家はお雛様は4月3日まで飾っていた。旧暦の3月3日だ。三月は弥生というが、四月は?卯月なのだが、これは夏の季語らしい。水槽に四月の魚は立ちたがる 木村和也とぐ米を一合減らし四月かな 松井季湖ピーターパン四月の青春十八切符 鈴木みのり桜
今日も桜。そろそろ満開かな。外へ出ようと思っていたけど、色々都合で出られず残念。そつけなき白さで昼の桜かな はしもと風里さくらさくら螺旋階段舞ひ上がり 小山佳栄結界を緩ませてゆく桜かな しのざき杳3月31日の穂谷のさくら。こちらのさくらはつぼみが膨らん
今日は4月1日 エイプリルフールだ。でもエイプリルフールではなく、今日は「春休」何故なら「エイプリルフール」の俳句は使いすぎたので。ケーキ焼く子が厨占め春休 稲畑汀子春休みフラミンゴ語を教えます 辻 水音ママはまだ雑巾縫います春休み 桐村日奈子春休
俳句で「花」と言えば桜の花のことを指す。なら「桜」でよいのでは?「花の雲」は桜が爛漫と咲いている風情。「花埃」は桜の咲く頃の埃。ほかにもさまざまの傍題がある。桜の頃は、世間が桜一色になるな。満開の花の薄墨暮にけり 渡辺千枝子泣いたことも笑うたことも花の
二三日前は初夏の様な気温だったのに、昨日からぐっと冷えた。夕飯は中華風鍋にした。今日もお鍋にしようかな。東京は寒い中の花見とのこと。枚方はまだ桜はそれほど咲いていない。花冷や磁石で拾ふこぼれ針 ながさく清江花冷えをがしがし踏んでマラソンマン のざきま
梅も桜も開花が遅い。なので蝶もあまり見かけない。キャベツ畑を通らなくなったせいかな。初蝶の白をこぼさぬやうに飛び 田口紅子蝶生まる水彩の色にじむこと 種田果歩モンシロチョウ体重計にのらない派 火箱ひろモンシロチョウが飛んできた。わかるかな。ほらそこ
いつもスギナを見るのだが、土筆は見たことがない畦道。今年は土筆を見つけようと、必死に探してみたら、ひとつ見つかった。ひとつ見つけると、次々に見つかるのが不思議だ。おそく帰るや歯磨きコップに子の土筆 和知喜八ずんずんと土筆せまりし庵かな 畑田保寿美土筆
朝は春らしい天気だったが、だんだん曇ってきた。そして雨が降るらしい。降った後にまた寒くなるそうだ。今日出かけたら、学生服の子どもがコロコロを押して集団でいた。高校に合格した子が、制服や教科書を取りに来た帰りらしい。コロコロがいるほど、荷物が重いのだ。人妻
こちらではソメイヨシノはまだ硬いつぼみ。でも色々な種類の桜が咲き始めている。菜の花やたんぽぽの黄色も春らしいけど、やはり桜は王道だ。老いる意味少しはわかる桜かな はしもと風里さくらうどんさくらういろう召し上がれ 小山佳栄さくらさくら父さんが子を追い越
ご近所に立派な白木蓮がある。昨日の朝につぼみがふっくらしていた。お昼過ぎにはしっかり咲いている花も。気温がぐっと上がったので仕方ないか。木蓮も開ききつたり午後の客 遠藤はつ揺(ゆす)られて元の木阿弥白もくれん 畑田ほずみ夕闇濃く灯らぬ一戸白木蓮 山
スギ花粉もひどいが、しばらくしたら黄砂も降ってくるらしい。スギ花粉と黄砂が混ざり合い、複合汚染の状態になるらしい。黄砂は中国の黄土地帯の砂塵なのでどうしようもない。黄沙降る夕日駱駝の腫れ瞼 佐野美智黄砂ふり利休の庭に誰もゐず 太田悦子つちぐもりゆつく
桜は日本を代表する春の花かな。今日は初夏の様な気温になるので、出かけようかと思ったが、スギ花粉の最盛期と黄砂も飛ぶということで、出かけないのが賢明と言われ家でおとなしくする。そこでこの間撮ってきた桜。熱の身のおきどころなき桜かな はしもと風里山里の悠々
ラジオから大阪の日の出が5:58で5時台になったと言っていた。これから日の出は早くなり、日の入りは遅くなる。日照時間が長くなるのだ。あぁあの熱さと思ってしまう。でも今は日が永くなってきたのを喜ぼう。永き日のにはとり柵を越えにけり 芝不器男永き日の薄暗が
「春もたけなわ、長閑でうとうとと眠気を誘われるような昼のこと」と歳時記にある。昨日は天気だったが空気は寒かった。今日も温かくなるといったわりには、朝は寒く、昼は風が強かった。それなのに春の昼でごめん。客間とは誰もゐぬ部屋春の昼 片山由美子連弾の椅子並べ
今日は春分の日。春のお彼岸の中日だ。昨日はひどく寒かったが、今日は日差しがあり温かくなりそう。家々に雨ふりしぶく彼岸道 飯田龍太座布団が升目に見えて彼岸寺 つじ花梨お彼岸や開けつぱなしの太鼓小屋 畑田保寿美近所の早咲き桜。いつの間にか開きだしている
昨日出掛けていたのだが、ショッピングモールで小学生二人連れの袴姿を見た。帰りの電車では大学生らしい子の袴姿。隣の男の子が、荷物持ちをしていた。昨日は卒業式の所が多かったのかな。土木科のマドンナとして卒業す 栗山チヨコ「蜉蝣の生態」極め卒業す 辻 水音
春になったら、土の中から色々な植物の芽が出てくる。それが下萌。春になるなと思える時期だ。わが影をふはりと乗せて下萌ゆる 眞木礼子草青むなんでも山羊のおかげさま 火箱ひろ置きざりのボールになまえ草青む 笹村恵美子今年は畦道の草が元気がないように思う。
あなたは花粉症ですか。私は今のところ花粉症ではないみたい。俳句歳時記(角川学芸出版・第四版)では、花粉症は杉の花の傍題になっている。でも今では、花粉症が主季語になっているのでは。花粉症に強き女が特選に 鈴木真砂女平成のゴーカなすいとん花粉症 小山佳栄
梅はこの間アップしたけど、今回も。今年の梅は咲き始めが遅かった(これも言ったかな)信州や東北のように梅と桜が同時に見られるかと思っていたが、そうはいかなかった。まざと中年心の闇に梅ひらく 楠本憲吉梅の花咲いて巡回診療所 田邉好美淡海の小さく波立ち梅ふ
朝から寒い。昨日はぽかぽか陽気だったのに。先ほどから雨も降ってきた。卒業式の学校もあるのかな。昨日は弥生だったが、今日は三月。三月の土を落としてこんばんは 坪内稔典三月の鍵穴深く鍵まはす 太田悦子三月の行灯の灯のたよりなき 辻 水音13日に枚方の意賀
歳時記より「弥生は旧暦三月の異称。草木がいやが上にも生える『いやおひ(弥生)』の転。」今頃ですが、えっ!そうだったんだと思った。弥生ってなんだか雅なことばと思ってしまう。濃かに弥生の雲の流れけり 夏目漱石いもうとを呼びに行つたまま弥生 はしもと風里う
今朝は靄がかかっているみたいな天気だったが、だんだん晴れてきた。「春光とは春景色のこと。本来は春の風光のことであるが、春の光として詠んだ句が多い。」春景色も春を感じるが、春の光は冬を越してやっと春になった実感が味わえるような気がする。木洩日といふ春光の句
パンジーは子供の頃は春の花だった。今では冬から咲き始めて春の終わりごろまで花壇を彩っている。種類も豊富だ。ふつと魔が差しさうな日の菫かな 星野麥丘人下宿屋の名は茂平荘すみれ咲く 種田果歩パンジーがよそ見してゐる背のびして つじ花梨たくさん花が咲いて
今日は東日本大震災が起こった日。もう14年前になるのだ。大船渡町は今回は山火事で大変だ。最近は自然災害が多い上に、被害が甚大だ。どうすることも出来ないのかな。寺町は屋根美しく春の雨 後藤比奈夫春の雨醍醐の山を白くせり 井元なみヱ春雨をけちらしてゆく「ひ
春泥は春のぬかるみ。春先は雨量が増え、気温もまだ低いので、土の乾きが遅い。特に凍解・雪解などによって生じる泥濘は人々を悩ませる。関西は雪解などはないし、近頃は舗装した道が多いので春泥で悩まされることはほとんどない。でも春泥の感じはなんとなくわかる。春泥を
今日は国際女性デーらしい。女性デーがあること自体が、男性中心の世界を表している。人口の半分は女性で、人口を生み出しているのは女性なのに。子どもを産んでも、育てる間も社会に出ていける世界にならないとね。と、言いつつ今日は「椿」しづかさのつもりてをりぬ落椿
今朝も寒かった。10時ころは、あられのような雨のようなものが降った。風も強かった。もう少し温かくなるはずだったのに。庭に鳥がやって来て、梅の花を食べたりしている。そこで今日は囀り。そんな可愛いものではないのだが。囀や画布を過ぎゆく雲の影 片山由美子囀りの
今日も朝から寒い。来週から暖かくなるそうだが。梅は寒い季節から咲きだすイメージだ。だから凛とした雰囲気があるかな。白梅の影落としたる匂かな 三橋敏夫老梅の散るとき光こぼるるよ 火箱ひろ梅咲きしとささやかれをるバスの中 種田果歩2月25日の天満宮近くの梅
ここしばらく雨ばかり。気分が滅入るな。降って欲しいところには雨がふらない。どうしてなのかな。擂粉木のあたまを遣ふはるのくれ 中原道夫花束のセロファン鳴りぬ春の暮 加藤いろは春の暮らっぱ飲みしていいですか 林田麻裕昨日の夕方ベランダから梅を撮った。今
雪の果は涅槃会(旧暦二月十五日)前後に降る雪が雪の終わりといわれる。実際にはそれ以降になることがある。残雪とは、違うのだ。松に鳴る風音堅し雪の果 石塚友二寛次郎切飴入れや雪の果 辻 水音元気でと子に手を振れば名残雪 松井季湖水仙が咲いていた。水仙は
昨夜からの雨がまだ続いている。起き抜けは寒さを感じなかったが、だんだん寒くなってきた。雛祭だというのに、寒い雨の一日。気分が滅入るな。実物の餅反り返る雛祭 右城暮石雛飾る和宮さん出て来やれ 火箱ひろ輪の中に座敷ぼっこも雛祭 波戸辺のばらひなまつりの
今朝は起きた時からどんよりとした空模様。時々細かい雨が降っている。こんな日は野遊びなど出来ないが、今日の季語は野遊び。野遊びの着物のしめり老夫婦 桂 信子野遊びの足を投げだす珈琲屋 畑田保寿美野遊びや寿司折買うて帰りませう 辻 水音これは先週の木曜
三月に入った。早いな。日々が駆け足している。三月三日はひな祭り。雛人形を飾らなくなって半世紀近くかな。今年はほとんど何もしていない。川面に映るひとつの灯雛の夜 桂 信子二度ともう逢へない吾子よひなまつり はしもと風里雛の店時計の針のてんでんに 辻
今朝は曇、きっと今日一日は曇のままだと思うのに、春の雲。きっと今日一日は曇のままだと思うのに、春の雲。水曜日にとった雲が春らしい雲だったので。春の雲人に行方を聴くごとし 飯田龍太煽られて2センチ動く春の雲 鈴木みのり将来のわたしのベード春の雲 林田
昨日から暖かくなって、春らしくなってきた。今週末の土日は、葉桜の季節の気温になるらしい。終点の上野に春のホームあり 仁平 勝春のジャージひねもすのらりくらいかな 種田果歩ぼつてりとしんどさうなり春の鮒 松井季湖6時40分ころ部屋から見ると太陽が赤々と。
立春後、二月いっぱいくらいをいう。暦の上では春であるが、まだ寒い。春浅しと似たような季語だ。早春の傍題に春浅しがある歳時記も。統一しても良いのだが、微妙な違いを楽しもう。黒砂糖舐め早春の伊賀にあり 原田 喬初春のひかり阿漕のしろき砂 辻 響子ついてく
今日は暖かくなったのに冬帽子。だって昨日やっと編めた冬帽子なので。10年ほど前に、素敵な毛糸がセールに出ていた。編むものもないのに買ってしまったのだ。居酒屋のさて何処に置く冬帽子 林 翔グレイヘアー押し込む朝のニット帽 波戸辺のばら玲子さんの少女のよう
天皇誕生日の振替休日。朝はお天気だったのに今雪が降り始めた。綿虫がふわふわ舞っているような雪だ。でも今日は春一番。【「春一番」の定義】「春一番」とは、冬から春への移行期に初めて吹く暖かい南よりの強い風です。近畿地方では、立春(2月4日頃)~春分(3月20日頃)
寒すぎませんか。今夜から明朝が寒波のピークらしいけど。酸ヶ湯で5mの積雪とか。どうして生活するのだろう。ところで今日は天皇誕生日。昭和・平成・令和とそれぞれの天皇誕生日。季語として成り立つのだろうか。又一つ病身に添ふ春寒し 松本たかし海蝕の岩を祀るや春
晴れたり曇ったりの今日の天気。家に籠っているのもと思い、外に出た。風が強すぎ「春嵐」だと思ったが・・・・。俳句が少なかったので「春の海」にした。春の海ひねもすのたりのたりかな 与謝蕪村とことん音痴とことん静か春の海 稗田夏子春の海風の話を聞いている
如月とは旧暦二月の異称。気更(キサラ)に来るからとも、寒いので着物を更に重ねるからとも。角川書店新版「季寄せ」{初版1985年}では、傍題に衣更着・梅見月・初花月・雪解月がある。なんだか優雅な言葉だな。きさらぎの銀器使はれては傷を 大井雅人きさらぎの薩摩切
昨日も寒かったが今朝も寒い。三連休も寒いと言っていた。だって二月だから仕方ないか。立春は何だったの。土日の暖かさは何だったの。冴返るビュッフェの女折れて哭く 水田博子山奥の海の化石よ冴返る おーたえつこかすれたる轆轤の音や冴返る 辻 水音今朝の我が
今朝も寒い。雪が降っているところも。今日は雪が降るだろうか。昨日は時々雪が降った。降り始めると、吹雪のような感じ。でもすぐに止むので積もることはない。とろろ擂る淡雪よりも白く擂る 鈴木真砂女春の雪笑わぬ婆を笑わせり 畑田保寿美春の雪新幹線で逢いに来い
朝は思ったより寒くなかったが、だんだん冷えてきて夕方大阪では雪が降っていた。朝6時前に外を見ると綺麗な月が。春の月と言うより、冬の冴え冴えとした月だったが。春暁の腹やはらかな天邪鬼 高室有子空っぽのボクシングジム春の朝 林田麻裕温泉卵ちゅるっと春の朝す
朝は暖かいと思ったけど、昼頃から風が強くて寒かった。今週一週間は寒波に見舞われるようだ。奈良のお水取りが終わらないと春にならないのだろうな。煮凝やなんとかするとはどうするか 池田澄子煮凝のなお透き通る目玉かな 波戸辺のばら床上げの粥に煮凝り一掬ひ
朝は寒かったが、11時は天気で陽が差しているので部屋の中だとぽかぽかだ。それなのに冬の虹。冬に虹を見たことはない。今見たら「春の虹」だ。冬の虹消えむとしたるとき気づく 安住 敦冬の虹みんな揃ってハイタッチ 粟津さくら筆談の不思議なリズム冬の虹 つじあ
昨晩空を見上げると星がきれい。いつもより星の数も多かったように思う。満月に近い月なので、空は明るかったのに。昼間に強風がふいていたせいだろうか。凍星や天井低きカフカの下宿 下山田禮子冬銀河生演奏は本堂で 髙貴美子鶏眠る養鶏場の冬銀河 森 有子星では
明日はバレンタインデー。チョコレートは買いましたか。街にでたら、チョコレートがたくさん売っていた。でももうチョコレート売り場を模様替えしていたところも。愛の日のばりばり潰す段ボール 夏井いつき金星のまたたき激しバレンタイン はしもと風里はじけるチョコ
冬季に咲く種類の桜。寒桜は鹿児島・沖縄地方で栽培されていた緋寒桜のこと。冬桜は山桜と富士桜の雑種といわれる。寒桜と冬桜は本来別種のものであるが、俳句では冬季に咲く桜として両社を寒桜・冬桜と呼ぶことが慣用になっている。つまり詳しく分けていないということだ。
娘が昨日、スーパーで河豚が値引きしていたよというので行った。40%引きだった。思案したが購入。2月9日が「フクの日」で、たくさん仕入れていたようだ。それの残りだ。極道に生まれて河豚のうまさかな 吉井 勇河豚ちりや遠慮知らずを見破られ 畑田保寿美河豚下
明日は建国記念日。あいにく建国記念日の俳句は出払っている。そこで涅槃会。釈迦が入滅したとされる旧暦2月15日の法要。涅槃図へ地下のA6出口より 小久保佳世子お涅槃の前歯一本欠けてをる 辻 水音涅槃図のどこに私はゐるのだらう 種田果歩涅槃図がないので、こ
昨日ほどではないけど寒い。立春を過ぎたので、春なのですが。人よけて犬いそぎ去る余寒かな 久保田万太郎農協御一行様畏まる余寒 辻 水音なりわいや余寒の水に研ぐ包丁 松井季湖昨日から今朝にかけても寒いかと、張り切って花氷を作ってみた。思うほど温度が下が
昨日も寒かったが今日も朝から寒い。もうそろそろ冬も終わって欲しい。そこで冬尽く、冬終るの方が本題かな。赤き実を小鳥こぼして冬終る 桂 信子「ジェイン エア」立ちしまま読み冬の果 太田悦子どこまでも老人ばかり冬が行く 稗田夏子昨晩からこの花を容器に入
今日も朝から寒い。そして夕方雪がチラチラ。立春が来てからの方が寒い。もう少し暖かくなってくれても良いのだが。悴むはひとりになるといふことか 田中裕明悴みて姉さん指で紅引いて 辻 響子歯並びの悪い魚と悴かめる 火箱ひろ野菜が高いのに、白菜がふたつ。す
昨日も書いたけど、大寒波到来。日差しがあるので、暖かいと思っていたら凄い風。洗濯物が流されていく。寒波くる枝の裂目の青みては ふけとしこチョコパフェのりんごのうさぎ寒波来る 辻 水音重ね置く皿の白さや寒波来る はしもと風里4日の夜に仕込んでおいた水
大寒波到来。まぁ昨日からの事。東北などは雪で大変だ。こちらは雪は降っていないが、風がすごい。時々唸っている。少年の髪凩のかたちして 連 宏子凩や公民館でフラダンス 波戸辺のばら木枯しの窓打つ音やキルト縫ふ 松田ひむれ5階の図書室へのエスカレーターを
昨日立春だったのに、大寒波到来。雪は降らなかったが空気が冷たい。冬深む無頼にも似て独りなる 野澤節子ドーナツの穴の暗さや冬深む 太田悦子冬深しバンドネオンのせつせつと はしもと風里先週の火曜日淀屋橋にある「東洋陶器美術館」にてお昼。これはメニューで
昨日が追儺だったので今日は立春。今シーズン一番の寒波到来。朝から曇っていたが、今は薄っすらと日差しが。これからしばらくの間は、春と冬を行ったり来たりです。立春大吉舟屋の前に赤き泛子(ウキ) 池上樵人なんやかやわしやわしやと春来たりけり 太田悦子スポン
太陽と地球の関係で今年は今日が節分。夜になったら、静かに豆をまこうかな。打連れて追儺の闇はあたたかし 山田みづえ豆まくや猫の和毛の遺る土間 松井季湖300均の店のディスプレイ。これも300円なのだろうか。子ども用の鬼の服もあったりしたが、ハロウィーンほど盛
冬の野原。冬には雪も降るので、傍題に雪野、雪原もある。荒涼とした景は田畑にまで及ぶ。しばらく雪原に行ってないな。もう行く元気がないかも。没日の後雪原海の色をなす 有働 亨雪原を男と女掘り返す たかはしすなお雪原のふたり近づく遠ざかる 火箱ひろパステ
木曜日の明け方突然吐き気をもよおした。二回ほど吐いて撃沈。どうも風邪のようだ。近頃風邪をひいてないと、油断したようだ。風邪ひいて赤子のかほでなくなりぬ 田中裕明風邪の子の胸ざわざわとしたる夜 種田果歩JR明石ホームの風邪もらふ 小山佳栄40枚ぐらいし
葱はユリ科の多年草。独特の香りと絡みがある。関東では主に白葱を食べ、関西では葉葱を食べる。何故に関東と関西はこうも違うのだろう。青空につんつんつくと葱の列 鏡山千恵子葱頬に当てて恋する夕暮れよ 森 有子ラーメンにふぁさっと葱の小口切り 林田麻裕これ
今回は「枯木」冬木でなく枯木。枯れているように、すべての葉を落としていないと駄目なのだ。まぁ少しなら許されるかな。でも裸木だからやはり一枚の葉も駄目かな。父母の亡き裏口開いて枯木山 飯田龍太裸木に午前の光午後の風 火箱ひろ夢のかけら掬うて投げて枯木星
冬に美味しい菜はいろいろある。代表的なのは白菜かな。寒くなると甘みが増す。小松菜、水菜も美味しい。鍋に入れると、鍋の汁もおいしくなる。月光に冬菜のみどり盛りあがる 篠原 梵冬菜畑わんさわんさと混み合へり 種田果歩母の匂い山家の匂い冬菜洗う つじあき
そんなに春が好きではないが、やはり春を待つ気持ちはある。花粉症に悩まされることがないからかな。新一年生は、不安で押しつぶされるかもしれない。それも卒業したので、のほほんと過ごせるからかな。春を待つ絵手紙に黄を重ねつつ 板橋美智代特選句缶詰にして春を待つ
麗かだけなら春の季語だが、冬でも春のような陽気の日がある。それを冬麗と言う。ちなみに秋麗もある。さすがに夏麗はない。特に近年はないよね。冬麗や赤ン坊の舌乳まみれ 大野林火冬うらら眠る予定の大きな樹 波戸辺のばら冬うららケーキ屋さんの赤い屋根 林田麻
寒中に汲んだ水は冷たく澄み渡り、研ぎ澄まされたかのようである。神秘的な効力があるとされ、滋養強壮のために飲んだり、酒造や布を晒すのに用いたりする。これは水道水では効果ないのかな。焼跡に透きとほりけり寒の水 石田波郷寒の水飲む喉元を見てしまふ はしもと
寒い日が続く。東北や北陸のように雪は降らないが、今にも降ってきそうな空だ。そんな空模様またはそんな日のことを雪催という。繭玉の紅うつくしや雪もよひ 角川春樹山猫軒のペンキの剥げて雪催 鈴木みのり塗りさしの大人のぬり絵雪催 武智由紀子葉をすべて落とし
冬は雨が少ないので、流れが細くなっている。寒い日にそんな川をみると、寒さが身に染む。今日は八甲田雪中行軍避難事件が起きた日だそうだ。日中はぽかぽかと暖かかったが。冬川にかゝりて太し石の橋 高野素十冬川へ顔を落とせば揺らぎをり 辻 水音冬の川龍の鱗のキ
最近温かい日が続いているのに、「雪女」なんてすみません。今日も三月中旬の温度になるらしい。大阪は近頃雪も降らないし、雪国に行くこともないので雪にご無沙汰しているな。雪女は怖いけど、ちょっと会ってみたいような。白てふも炎ゆる色なり雪女 山本洋子雪女甘味処
毛糸編むって、冬ですよね。彼のマフラーを編んだ記憶が私には・・・・。ルノアルの女に毛糸編ませたし 阿波野青畝賓頭盧さんへ赤い毛糸の帽子編む 小山佳栄がまんしてをれば大きな毛糸玉 火箱ひろわたしが毛糸で編むのは魔法のタワシぐらいだ。汚れが落ちるし、長持ちす
昨日も春のような温かさ、そして今日も。でも今日は大寒。一年で一番寒い日。寒い日は、先週に終わったのかも。大寒の橋一つある通夜の道 岸田稚魚電気スタンドたたまれて大寒の机 つじあきこ大寒の御堂にひびく賛美かな 松田ひむれ昨日の雨の雲が残っているような
冬ざれは見渡す限り冬の景で、荒れさびた感じをいう。古語の「冬されば」の誤用が定着したものである。「さる」はやってくるの意で、「夕さる」「春さる」などと使う。その後、冬ざれとして独立し、「曝る(サル)」と混同されて現在の意味になったそうだ。言葉は変化してい
しんしんと冷える日が続いた。暖冬のはずだったのでは。文句を言っても仕方がない。冬は寒いものだと覚悟しないと。まだ雪が積もらないだけ良しとしよう。でも今日は昼前から枚方は温かい。なのに「冷たし」でごめん。畳の目粗し仏間の底冷えに 岡本差知子底冷やリハビリ
いつだったかな、雨の予報がなかったのに朝に雨がざっーと降ってすぐ止んだ。これが時雨だ。止むのだが、洗濯物を干していたら最悪だ。時雨傘さしかけられただけの縁 久保田万太郎夕時雨金平糖の角育ち 波戸辺のばら小走りにおとふ屋さん追ふ夕時雨 松井季湖洗濯竿
鶴の身じろぎもせぬ姿を寒気に凍てた姿と見立てた季語。確かに納得の季語だが、ただの「鶴」も冬の季語なのだ。鶴の傍題で、「凍鶴」でもよさそうだが、俳人はこだわるのだろうな。凍鶴の一声炎立つごとし 牛田修嗣並び立つ凍鶴に峯しづかなり 加藤いろはあとさきを思
正月十四日の夜または十五日の朝に、神社の境内などで松飾や注連飾りを、書初めなどを集めて焚くこと。今年は十五日に用事があったので行けなかった。去年は行って注連飾りを燃やした覚えがある。どんどの火崩れぬとして立ちあがる 石川文子どんどの残り火風が起こしゆく
昨日あげた「ずわい蟹」を鍋にした。ちゃんこ鍋、牡丹鍋、鮟鱇鍋はあるのだが、蟹鍋が歳時記にない。うどんすきもない。なので寄せ鍋でくくることに。寄せ鍋の一人が抜けて賑はへり 千田一路宅急便中より京のうどんすき 畑田保寿美左利きの小栗旬くん一人鍋 鈴木み
2025年は成人の日は1月13日の月曜日。ハッピーマンデーなので成人の日は固定されていない。三連休が良いのか、週の真ん中あたりに休日があるのがよいのか。私は水曜日か木曜日あたりの休みは好きだったな。帆柱に成人の日の風鳴れり 原田青児成人日ニョッキが踊る鍋の中
ただの蟹なら夏の季語。でもずわい蟹なら冬の季語。松葉蟹とか、越前蟹は冬の味覚だ。荒海の能登より届く松葉蟹 星野 椿とにかくに越前カニぞ北陸路 坪内キヨ子年明けてから買ったズワイガニ。これを2パック買ってたらふく食べた。ズワイガニと言えば北陸なので地名
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以前は八百屋で独活を見かけたが、近頃は見ないな。「ウコギ科の多年草。山野に自生する他、栽培もされる。日本原産の野菜として古くから食されてきた。春、地上に出る前の若い茎は柔らかく芳香があるので、生食・和え物などにする。」歳時記より。以前サラダにして美味しか
もう四月も下旬なのに「新社員」って。すみません。新入生も新社員も、疲れが出ている頃かな。それとも、まだまだ張り切っているかな。迷彩のリュック背負って新社員 わたなべじゅんこ先生も一年生ですこんにちは 桐村日奈子ネクタイの長さ決まらず入社式 松井季湖
寒い暑いと言っている間に、もうすぐゴールデンウイーク。そして夏に近づいてきている。温かい日に山を見ると、山桜がまだ咲いていてほんわかしている。これを山笑うと言うのだろう。みちのくの山笑ひをり昼の酒 青柳志解樹肩車の頃の思い出山笑う 林田麻裕一円も使わ
花は見たことはあるが、名前が出てこない花だ。私だけなのかもしれないが。和名は 紫羅欄花(あらせいとう)と言う。何故にこの漢字なのだろう。包まれしストックの香と色ほどく 稲畑汀子抱きしめて香り濃くなる紫羅欄花 つじ花梨病み病みてストック抱へきれぬほど
昨日は春とは思えないような暑さ。枚方は29℃まで上がった。春暑しとは言えない、夏が来た!だった。縫ふやうにおかげ横丁春暑し 安藤久美子春暑し八雲屋敷に二人来て 桐村日奈子席ゆずる我も老人春暑し 辻 水音花いっぱいのアトリエでこの花を描いた。こんな感
今日は春の宵。中国の蘇東坡の詩句「春宵値千金 花に清香有り月に陰有り」から生まれた季語。艶やかなひとときらしいが、主婦にとってはどうなのだろう。春の宵先に泣かれてしまひけり 小豆澤裕子竜神湯しゆわしゆわ溶けて春今宵 辻 水音満面の笑みの遺影や春の宵
春とつくだけで、なにやら艶っぽい。雨だって、灯だって。母に客あり春の燈のまだ消えず 西川知世真白なる春燈ナースステーション 松井季湖春灯し遠い人らの懐かしく はしもと風里艶っぽい写真は撮れない。昨日と同じたんぽぽ。でもこれは白たんぽぽ。白色だが、真
歳時記より、夜の時間は夕べ→宵→夜と深まっていく。春の夜は朧夜となることも多く、艶なる趣が満ちる。あぁ春ですねって感じかな。時計屋の時計春の夜どれがほんと 久保田万太郎春の夜の開いたままの三面鏡 辻 水音春の夜銀河も宇宙のひと雫 中川久仁子夜の写真
もう16日だというのに春の雪ってか。それは昨日高野山へ行ったので。寒いと思っていたが、気温2℃、時々雪が降ってきた。高野山を甘く見ていた。約束を違へしごとく春の雪 片山由美子信号の赤うつくしき春の雪 おーたえつこ過去帳に余白たっぷり春の雪 笹村恵美子高
春はシャキッとしない。物憂い感じだ。これを春愁と言うそうな。何となくわかる気になるが。春愁や平目の顔に眼がふたつ 草間時彦春愁のかっぱえびせん空っぽに 波戸辺のばらしょきしょきと春愁切ってゆくハサミ 火箱ひろ岩の間にスミレ。健気すぎる。こちらは畔の
菜の花らしい花はよく見かけるが、たぶん菜の花ではない。一度一面の菜の花畑を見てみたい。菜の花の地平や父の肩車 成田千空菜の花の黄が揺れ現在進行形 つじあきこふわふわのチュールスカート花菜風 林田麻裕これは冬に菜っ葉を作っていた畑。採らずにそのままの
今年に入って4回目の桜と思う。もういいよ!って言われそう。でも桜。今年は咲き始めてから、気温が低かったこともあり長く楽しめる。目の前に遮断機降りる桜かな はしもと風里約束のその日を待てぬ桜かな 畑田保寿美桜咲く強いおんなになれないよ 小山佳栄ソメイ
昨日の雨は花散らしの雨になった。それでなくてもそろそろ散りだしていたのに。てのひらに落花とまらぬ月夜かな 渡辺水巴さよならはダンスの後に飛花落花 松井季湖影軽くゆれてもうすぐ散るさくら 火箱ひろ4月9日のさくら。地面の上にちらほらと。隅の方にはこんな
桜の咲く頃は曇り空が多いような気がする。青空のバックで桜をなかなか撮れない。発車ベルにもある余韻花ぐもり 片山由美子養花天マトリョーシカはぐつと立つ 辻 響子挽きたてのコーヒー温し養花天 はしもと風里そろそろ桜も終わりだろうとさくら並木を歩く。これ
百千鳥は春の小鳥たちが群がって飛んだり囀ったりしている様子をいう。「囀り」とは違って主に鳥たちの姿に重点が置かれている季語。近頃鶯が鳴かない、そのかわり可愛い声で鳴く鳥はいるのだが。縄張りが変わったのだろうか。埋立てて海遠くなる百千鳥 中村和子百千鳥前
春と言えばさくらだが、チューリップも忘れてはいけない。新一年生のために鉢で育てたな。小学校の花壇にも植えてあったような。でも近頃あまり見かけない。一角獣に逢ひたくなつてチューリップ 長谷川秋子チューリップぽかんぽかんと咲きにけり おーたえつこチューリ
関西は昨日が花見日和だったのでは。混雑しているところは避けて、近所を巡っただけ。色々な所で、お弁当を持って花見を楽しむ人を見た。花筵巻くはなびらを払ひつつ 正木ゆう子ひとりぶん詰めてください花筵 はしもと風里乳臭き大あくびして花筵 桐村日奈子ここは
時期が遅いですが、今日は蛇穴を出づです。本来は新暦3月6日前後の啓蟄の頃に冬眠していた蛇が穴から出ること。蛇穴を出てシャンパンの音をきく 石山正子蛇穴を出て三角の赤い屋根 辻 水音蛇穴を出て結界へずかずかと 笹村恵美子蛇ならぬアスパラ。いつの間にかこ
今年はあまり蒲公英を見ないと思っていたら最近よく目にするようになった。蒲公英は桜と違い元気になる花だ。蒲公英のひらき洗濯日和かな 平山眞澄たんぽぽにちよつと奥様うるさすぎ 火箱ひろたんぽぽやあちこち顔を出しすぎで つじあきこすこし小さいがよく咲いて
今年の関西の桜の咲き方はすこし変。桜はぼちぼち咲きだすが、わっと咲かない。なんだろう華やかさに欠けている。気温が上がりきらないからだろうか。夫とみる桜亡き娘とみた桜 はしもと風里コミュニティーバスは桜のつぼみまで たかはしすなお桜咲くとにかく明日の米
「暮の春」は春の終わり、四月下旬の頃。「行く春」ほど詠嘆的ではなく、惜春の情を叙景などで淡々と表すことが多い季語。どこでどう線引をすれば良いのやら。こういう事は、苦手だ。余命とは暮春に似たり遠眼鏡 中村苑子缶蹴つて缶のゆきつく春の果て 火箱ひろ暮の春
今日は朝から天気が良い。花粉も少なく絶好の洗濯日和なのに洗濯するものが少ない。ところで下萌とは、春になって土の中から草の芽が萌え出てくること。出てきた草花や野菜などの芽は「ものの芽」だ。「下萌ゆる」と動詞にもなるらしい。草萌えてドボルザークが聞きたき日
昨晩より風が強く吹いてきた。今朝は雨戸がガタガタいうぐらいに吹いている。低気圧がふたつ来ていると天気予報のお姉さん。そして肌寒い。先日は暑かったのに。春荒や封書は二十四グラム 櫂未知子春疾風ロカ岬まで飛ばされて 岡崎禎子春嵐女子高生の笑い声 林田麻
この近くでは、淀川の河川敷の芦焼きが有名だ。草の生育を促し、害虫を駆除するために野や土手などの枯草を焼き払うこと。虫たちも害虫を言われ大変だ。半鐘を打つて野焼の始まれり 太田土男火の気まま許さず土手を焼きにけり 太田悦子海へ行く列車の窓に野火の色
八重桜は咲いているが、染井吉野はほぼ散った。萼に残った蘂が散って落ちること。「桜蘂」だけでは季語にならないらしい。何故?首塚の荒れ桜蕊降るばかり 加古宗也桜蘂降るむかうより君がくる はしもと風里桜蘂降る同意同意の初期設定 笹村ルルもうすっかり花は散
風光るとは、春になってだんだん日差しも強くなり、吹きわたる風が眩しく感じられることをいう。確かに日差しが強くなる。ここのところ、もう日差しは夏だ。夏と思っていたら、今日は朝から肌寒い。身体がついていけない。頬杖は夢見るかたち風光る 長嶺千晶風光る四人家
田んぼに紫雲英の花が咲き始めた。こんな時期に咲き始めたかな。この間桜が散ったのに早くない。今年は桜が咲くのが遅かったのでそう思うのかな。タラップを降りて紫雲英の風の中 西村和子げんげ野へ勝手に足が動き出す 火箱ひろれんげ野にプライドなんて捨てちまえ
咲かない咲かないと言っている間に満開になり、もう桜の季節は終わり。なんと味気ないことか。でもそれなりに楽しませてもらった。昼の部を呼びこむ寄席や花の塵 宇沢圭作さくら散る目隠し鬼さんまあだだよ 平田和代花吹雪自分を好きになる呪文 はしもと風里さくら
一昨日から黄砂が飛び出している。目が痛いのは黄砂のせいかな。遠くの山が黄砂で霞んでいる。ジンギスカン走りし日より霾れり 有馬朗人猫はもうをらず黄砂の降りにけり 松井季湖つちふるや釣り船の犬吠えもせず 畑田保寿美近所の墓地の道から。いつもならくっきり
何故か今年はたんぽぽを見かけないうちに、春が過ぎ去りそうと思っていたら。昨日田んぼ道を歩くと、たんぽぽが咲き、たんぽぽの絮まであちこちに。今年は巡りあわせが悪かったのかな。顔じゆうを蒲公英にして笑うなり 橋 閒石新井真紀の絵本にたんぽぽを挟む 辻 響
歳時記によって書き方は違うと思うけど、「そこはかとない哀愁。春ゆえの気だるさを伴う愁い」らしい。なんとなく、ぼーっとしてやる気がないのはそのせいかな。春愁もなし梳く髪のみじかければ 桂 信子飼ひならす春愁てふ静かなデビル 松井季湖サクサクと食べていき
水に浸しておいた種籾を苗代に蒔くこと。そうなんだ、ローゼルの種をそろそろと思って書いたが。種蒔といえば稲だけをいい、穀類や野菜、草花全般の場合は「物種蒔く」という。「花種蒔く」は秋咲きの花の種を蒔くこと。そうだったんだ。なんとなく違うと思っていたが・・・・。指
釈迦の誕生日といわれる日にちなんで新暦4月8日にその降誕を祝って各寺院で行われる仏事。花祭ともいわれる。少し遅いけど、今日は仏生会で。そう言えば子どもの保育園では旧暦の4月8日に花祭をしていた。園児が張り子の白い象をを引っ張っていたようだ。ぬかづけばわれも善
花といえば桜の花。春咲く一般の花を言う事もあるが、主として桜の花をさす。日本人にとって春はやはり桜だ。奈良の吉野はさくらが奥へ奥へと進んでいるらしい。綺麗だろうが、人混みの事を考えると・・・・。花びらの出て又入るや鯉の口 渥美 清生後約三万日ぞ花の中 辻
菜の花も春を代表する花だ。京都伏見では、桜と菜の花が同時に見える所がある。行った事はないが、「十石舟」に乗ったり、「酒蔵」めぐりをしたり。菜の花や渡しに近き草野球 三好達治菜の花のリゾット君と同じ午後 火箱ひろ笑まひつつ五十年過ぎ花菜風 升田 貞こ
春はさくらの季節。いや菜の花かな。チューリップも忘れてはいけない。イメージだがチューリップは小学校一年生に似合うような。保育園の卒園式に毎年チューリップを贈っていたからそう思うのかな。いちにちを怠け足長チューリップ 寺井谷子髪切りぬ鬱金香に思ひ告げ
桜は青空の下で撮りたいのに、今年は一度も撮れていない。桜が咲きだしてから、晴の日が少ない。一昨日は雨、そして昨日は北風。もう青空に桜は無理かな。折り紙のピアノかたむく花ぐもり 大高 翔花曇り湖岸に立ちし白馬かな 畑田保寿美養花天転入届受理致す はし
昨日は夕方からの雨のはずが、朝も降り、夕方早くに降ってきた。そして夜には本降りに。今朝は九時前に止んだ。これでさくらは終わりと思っていたが、案外しつこく残っていた。花の雨白山の雷ともなひ来 新田祐久花の雨相合傘で大股で 火箱ひろ花の雨本棚のある喫茶店
冬の間に咲く椿もあるが、やはり旬は春。我家の椿も次々に咲いている。椿落つかたづをのんで他の椿 上野 泰花椿ひらく地の息吐くやうに 火箱ひろ木の椅子に尻が納まり紅椿 辻 水音白い椿、いやになるほど咲いた。これはやっと綺麗。下を向いて咲いている紅椿。枝
いつも書くかもですが、水仙は冬の季語。寒い潮風に吹かれて群生しているイメージだ。黄水仙や喇叭水仙は春の季語。水平に母の声来る黄水仙 鈴木節子文箱に妣の手紙や黄水仙 中川久仁子暗がりに戦艦大和黄水仙 稗田夏子これ我家の庭なのだが、喇叭水仙咲いてた?っ