chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
クッカバラの囀り http://kookaburra-coo.blogspot.com/

クッカバラの囀りを皆さんにお届けし、思いを共感、共有できたら嬉しいです。快い囀りと響きますように。

学生時代、車窓からのぞく青く輝く稲穂に願いをし、三つ目の願い叶って故郷を離れ、海外で家庭を築くも気がついたら一人。3匹のバッタ達も、次々に高校を卒業し、進学と同時に家を出て行きました。そこに新たな相棒トンカを迎え入れ、人生を謳歌しようじゃないか、との境地に至っています。そんなクッカバラの囀りを皆さんにお届けし、思いを共感、共有できたら幸いです。

Kookaburra
フォロー
住所
フランス
出身
未設定
ブログ村参加

2011/09/20

arrow_drop_down
  • 遂に堪忍袋の緒が切れてしまった巻 其の参

      小川に沿った小径に差し掛かると、私は右に折れた。右は我が家に戻るルートであり、雨の日も、風の日も、日照りの日も、猛暑の中でも、真冬の暗がりでも、毎日通っている。そして、トンカが左に折れたことを気配で知った。 トンカよ。行くのかい。 これまでの私であれば、トンカの向かう左に一緒...

  • 遂に堪忍袋の緒が切れてしまった巻 其の弐

      その日も、いつものように森の中を駆け回り、栗を齧り、泥水を味見し、枯れ葉を蹴散らしながら小川のある散歩道にたどり着く、千と千尋の神隠しに出てきそうな小径を夕陽に黄金色に燃えながら走り降りていた。ふと、トンカが立ち止まる。顔を心持ち上にし、耳をピンと立てて様子を伺っている。実際...

  • 遂に堪忍袋の緒が切れてしまった巻 其の壱

      鹿の後を追いかけて行っても、森で何かに引っかかっても(大抵はキャンプやピクニックの後の食べ残し)、数分もすれば、いや数十分もすれば、必ず戻ってくるトンカ。そして、必ず待っている私。相互信頼関係が築き上げられたと思っているのだが、一つだけ例外がある。 トンカにとっては会えばたっ...

  • イガグリ小僧

      今にも泣きそうな空だと思っていたら、突風まで吹き始めた。森の木々はごうごうと音を立てて揺らぎ、小枝、どんぐり、毬栗が、ばらばらと地面にたたきつけられる。と、ばしん、っと物凄い勢いで左腕に毬栗がぶつかってきた。 あまりの激しさと、痛さに、思わず悲鳴を上げてしまいそうになる。帽子...

  • 30年目にして異文化体験

      先日、あれだけ 市内の路線バス を褒めちぎったばかりなのに、今回は真逆の記事になってしまう。 我が家に一番近いバス停は、駅を始発、あるいは終点とする市内循環バスが通っている。その他にも、駅から隣村まで行くバスが、朝夕一本ずつのみ我が家に一番近いバス停を経由している。高校がある...

  • ヴェルヴェンヌの効用

    朝夕こそ冷え冷えとしているのに、日中は真夏日のような暑さが続いている。地球にしても、大袈裟に言えば宇宙にしても、毎日いつも通りの平穏な日々というものは、存在しないのだろう。 そんなことは既に鴨長明が看破していたではないか。 行く河のながれは絶えずして しかももとの水にあらず よど...

  • 町のバス

      パリ行きの電車に乗るための駅までは、我が家から歩いて小半時間の距離。バスだと、車が混んでいなければ15分。朝夕の通勤、通学の時間帯にはほぼ15分おきに運行していて、日曜は一時間に一本程度。これで十分なのだけど、それは問題なく運行している時のこと。 驚くことに、運行会社が、なの...

  • 出会いの森

      ばりり、ばりりと小気味よい音を立てて、コナラやクヌギのドングリの傘や実を足元で弾けさせながら森を闊歩する。隣ではトンカが負けずとばかりに、かりり、かりりと賑やかな音を立てて、栗の実を齧っている。 太陽はまだ西の空で薄っすらと輝いているが、そろそろ夕闇が迫ってきそうな気配が森中...

  • 都合の良い女

      君の笑顔にもう一度会いたいとずっと思っている。 そうだ、僕のオフィスに来ないか? 美味しい珈琲も、ちょっとしたビスケットもあるよ。ゆったりとしたソファーでくつろいでもらってもいい。 今日、どうしても君に会いたくなった。18時以降なら、いつ来てもらってもいい。 って、言われても...

  • コンタクトレンズの効用

      ひょんなことから週一で預かっている 高校生君 を喜ばせようと、今回はつくね丼を作ることにした。鶏のモモ肉を使うのだが、当然フランスではモモ肉のひき肉など手に入らない。需要がないからだから仕方のないことなのだが、先ずはモモ肉を手に入れることから始めようか。 そして、当然のことな...

  • 他人の空似

      同じ場所なのに、同じ時間なのに、日にちが違うだけで、こうも違った様相を見せてくれる自然に、憧れと同時に畏敬の念を覚えずにはいられない。 これから益々日が短くなって、朝の電車の車窓からの景色は、真っ暗闇になってしまうだろう。だから、今だけの楽しみと言えようか。 そんな風に窓の外...

  • 中秋の名月

      ノルマンディーに週末出掛けるという 友人夫婦 と食事をして、外に出たら月が出ていた。中秋の名月。中国では大々的にお祝いするとかで、何度も彼らのホームパーティーに呼ばれたものだった。初めこそ、彼女が振る舞う本場の月餅は、日本で食べる甘いだけの月餅と似て非なるもので、大いに違和感...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、Kookaburraさんをフォローしませんか?

ハンドル名
Kookaburraさん
ブログタイトル
クッカバラの囀り
フォロー
クッカバラの囀り

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用