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糖度高めなオリジナルBL小説(短篇~長篇)を扱っています。 ドイツ人広告代理店社長×イタリア人家具デザイナーが美味しいもの食べたり困難を乗り越えたりいちゃついたりする日々の物語。 #溺愛攻め #トラウマ持ち受け

受け溺愛主義かつ強火担の攻めが何が何でもハピエンにします。

あざさ
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2011/01/01

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  • そうして、ヴァルハラに至る 7

    普段は足を踏み入れることのない応接室の内装や調度品に気を取られる余裕もなく。何とか一度も書き損じることなく全ての書類にサインを終えたアルフレードは、ふぅと妙な達成感を噛み締めながら息を吐き出した。そして、手元にあった革張りの手帳をハインリヒに返す。「手帳ありがとう。大事なページを使っちゃってごめんね」「アルの字は綺麗だな」「え?」「このページは大切に残しておこう」名前を書く練習をしたい、とねだられ...

  • そうして、ヴァルハラに至る 6

    良い出来事が続くときがあれば、悪い出来事が続くときもある。あらゆる物事が順調に続いていたというのに、ある日突然何をしても上手くいかなくなるのだ。そういうとき、人はどうしたって辛く苦しい状況に打ちのめされる。昨日までは上手くいっていたのに、と俯く。だが、エネルギーというものはそもそも続かないもので。良い出来事が永遠に続くことなどありえない。つまり、悪い出来事も続くことはない。(そう思えるようになった...

  • そうして、ヴァルハラに至る 5

    天板が可動するワークテーブルは既製品ではなく、私室として与えられた部屋に合わせて作られた特注品。インクが零れても拭き取りやすく、カッターやナイフの傷も目立ちにくい特殊な材質で作られている。天板の角度も細かく調整でき、作業効率や使い心地も考え抜かれたテーブルだ。文具やノートパソコンを置く場所も確保されており、そのテーブルの横には床から天井まである本棚が側面から背後を囲うように壁に備え付けられている。...

  • そうして、ヴァルハラに至る 4

    ミュンヘン旧市街地の中心に位置するマリエン広場から伸びるノイハウザー通りはショッピングストリートにもなっており、多くの市民や観光客で常に賑わっている。古いレンガの建物と新しいブランドの看板、古い石畳と新しいファッション、古い文化と新しい価値観。どちらかが存在を誇示するのでも競い合うのでもなく、見事に融合した美しい街並みはまさに歴史と共に生きていると言うべきだろう。14世紀に要塞の一部として建てられた...

  • そうして、ヴァルハラに至る 3

    いつも通りの時間に玄関で見送ったその人は笑顔で。しかし、いつもより幾分か遅い時間に再び玄関で出迎えたその人の顔には酷い疲労の色があった。忙殺されるような日々に慣れているとはいえ、疲れることもあるだろう。だが、彼がそれをここまで顕著に曝け出すのは珍しい。アルフレードは反射的に腕を広げてその身体を抱きしめた。濃い煙草の苦い匂いに噎せそうになる。「おかえりなさい、ハイン」「…ただいま」いつも通りの言葉が...

  • そうして、ヴァルハラに至る 2

    明るいリビングに用意された、温かい料理。今日1日について楽しげに語る、愛しい人の声。上等なワインを傾けながら会話を弾ませる、優しい時間。それは、膨大な情報と数字に追われて荒み疲れ切った身体と心を癒す。あまりにも穏やかなそのひと時に、睡魔が肩を叩いた。しかし、それよりも魅力的な存在が目の前に居てどうして抗わずにいられるだろうか。食後のコーヒーもそこそこに、欲望を隠しもしないで「寝室へ」とハインリヒは...

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