遅ればせながら映画「サイレント・ラブ」(内田英治監督・脚本、2024年)を観た。→https://gaga.ne.jp/silentlove/音大でピアノ...
バッハのイギリス組曲は良く聴いていた、と思っていた。ところが、この演奏を聴いてみたら此れまで聴いてきた記憶とは随分と異なる音楽になっていて、いったい全体、...
諏訪内晶子の『ヴァイオリンと翔る』(NHK出版)を読了。僕は彼女の深い聴き手ではないけれど、ときおり耳にする演奏からはいつもハッとするものを感じていた。こ...
新たな年度を迎えた。機が熟すのかを待っていたかのように、政権は臨時記者会見を開いた。これまでの国民への不誠実な説明や対応をまず最初に詫びていた。多数決で決...
映画『オッペンハイマー』(クリストファー・ノーラン監督)を観た。今年の米国アカデミー賞で作品賞をはじめとする7部門を受賞した。→https://www.o...
池波正太郎の『私の風景』(朝日文芸文庫)を読了。〜池波正太郎自選随筆集③〜とある。前半は「アサヒグラフ」に連載された画文集「東京の情景」をまとめたもの。昭...
出張中の機内で映画『建築学概論(原題: 건축학개론、英題: Architecture 101)』(イ・ヨンジュ監督)を観た。2012年公開の作品で韓国での...
坪内祐三の『東京タワーならこう言うぜ』(幻戯書房)を読了。これも先週の神保町・春の古本まつりで買い求めたものだ。「I昭和 八十年に読む「鏡子の家」」という...
近くまで来ると、どうしても立ち寄ってみたくなる場所がある。九段下と飯田橋の間の坂の上の界隈だ。大使館の公邸や嘗て通った学校があって、その佇まいを眺めるだけ...
昨日の午後は神保町。友人が運営に関わっているブックカフェ・月花舎の内覧会と古書市を訪問。→http://gekkasha.modalbeats.com/?...
『大阪おもい』(坪内祐三、ぴあ刊)を読了。これも神保町の古本まつりで見付けた一冊で、『ぴあ関西版』に連載されたコラム「まぼろしの大阪」を纒めたものだった。...
時代小説が苦手だ。だから葉室麟の作品はこれまで読んだことが無かった。そんななか題名に惹かれて『読書の森で寝転んで』(文春文庫)という本を買い求めていた。書...
春分の日は「春の古本まつり(神保町さくらみちフェスティバル)」に出かけた。→https://jimbou.info/news/20240305.html秋...
神保町の春の古本まつりで買い求めたもののなかの一冊は『歌声の響』(朝日新聞出版)。上皇上皇后両陛下が作詞・作曲された初めての歌について、それが出来た背景、...
観たい観たいと思っていながら、第1話を観損ねて録画もし忘れていたのでどうにかならないものかと思っていた。そして漸く再放送が有り、録画することが出来た。ドラ...
子供の頃、乳歯の上の歯も下の歯もお菓子の食べ過ぎで全て虫を食ってしまい、結局、総入れ歯になっていた。話によるとチョコレートばかりねだる僕に対して、可愛さあ...
新聞の書評を読んで買い求めて一気に読了。『隆明だもの』(ハルノ宵子、晶文社)。ハルノ宵子が書いた吉本隆明全集の月報と、妹の吉本ばななとの対談などからなって...
新聞の日曜版コラムでラファエル・クーベリックが指揮するモーツアルトの交響曲が紹介されていた(鈴木敦史による)。僕にとってこの指揮者は「中庸で無難」と分類し...
今週のテレビドラマ『さよならマエストロ』第9話(第9楽章)は、長いあいだ心が通じなかった父と娘がとうとう和解した。→https://youtu.be/lC...
ブログ友から薦められた小説『TIMELESS』(朝吹真理子、新潮文庫)を読了。心の赴くままに時が流れ・遡り、人と寄り添い・離れ、あちらの場所・こちらの場所...
山田太一のエッセイ・コレクションの3巻目を読んだ。『昭和を生きて来た』(河出文庫)。既に読んだことのあるエッセイがかなりあったけれども、新たに出会った篇で...
2023年のカンヌ映画祭のバルム・ドールを受賞した映画『落下の解剖学』(ジュスティーヌ・トリエ監督、原題: Anatomie d'une chute、英題...
山田太一の『昭和を生きて来た』の続き。人々の夢についての一篇にも呻った。“私たちの生活をとりかこみ、私たちの感覚や気分を醸成してくるフィクションは、今や人...
山田太一の『読んでいない絵本』(小学館文庫)を読了。表題作含む短篇小説三篇のほか、舞台戯曲「金色の夕暮」、テレビドラマ「本当と嘘とテキーラ」、二篇のショー...
その本は、プロローグからして僕に寄り添っていた。“・・・これから赤羽に昼飲みに行かないか?「なぜ」と聞いてくる相手は望み薄だ。用もないのに呼び出すな、と内...
TBSドラマ『さよならマエストロ』がとうとう佳境を迎えた。第8話(第8楽章)。俊平(西島秀俊)は、初めて自分の意志を父に面と向かって伝える。そしてまた、卒...
YouTubeを何気なく繰ったら、最初のページにシュ・シャオメイによるゴルトベルク変奏曲が表示された。以前、友人がこの人のゴルトベルクを聴いていたことを思...
『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド、ヤハカワepi文庫)を読了。時代は南北戦争前。米国南部のジョージア州で過酷な奴隷生活を送って来た少女・コーラが北の...
東京マラソンを応援した。先頭グループの走者たちの速いこと速いこと。これには驚いた。1位から8位がアフリカ勢で、アジア人は漸く9位に入っだ。ケニア、ケニア、...
友人が注目している女優として、河合優実/さとうほなみ/藤間爽子の三人を挙げ「令和クラクラ三人娘」と名付けていた。特に河合のことは「山口百恵に似た翳りと『時...
映画『52ヘルツのクジラたち』(成島出監督)を観てきた。→https://gaga.ne.jp/52hz-movie/小説(原作:町田そのこ)を読んだとき...
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遅ればせながら映画「サイレント・ラブ」(内田英治監督・脚本、2024年)を観た。→https://gaga.ne.jp/silentlove/音大でピアノ...
ギドン・クレーメルによるバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ全集の音盤があることは知っていたし、それを名盤と推す人がいることも知っていた。しかし...
御茶の水の中古音盤店で棚を眺めていたら、あ、このDVDはもしかして、とピンときたものがあった。機会を逃すと二度ともう観られないのでは、という気がして思わず...
『本の栞にぶら下がる』(斎藤真理子、岩波書店)を何とか読了。僕が何冊か読んできた韓国の小説の翻訳家によるものだ。出版社の宣伝誌「図書」に連載されたコラムが...
昨日は、久しぶりの高校の同期会。クラス会だと思ってゆるゆると有楽町の街角を歩いていたら、会場近くで「xx高校同期会」、と看板を掲げている人がいる。知らない...
友人と会った時に彼が持っていた本があった。『岸恵子自伝』(岩波現代文庫)。ちょうど映画「早春」を読んだところで気になっていたのだろう。→https://m...
池波正太郎の『江戸古地図散歩 回想の下町 山て懐旧』(平凡社)を読了。古本で買い求めたものだけれど、手軽に快活に読める一冊だった。「大川の渡し」という項で...
東京の古い街角や地図が好きだから(とはいっても初歩的愛好の範疇)、古書店でそういう冊子があると直ぐに買い求めてしまう。古本屋で見つけた『江戸東京さんぽまっ...
ゴルトベルク変奏曲の演奏をさまざまに聴くたびに、ああこの人はお伽噺を聞かせようとしているという人が時々いる。タチアナ・ニコラーエワ、シモーヌ・ディナースタ...
夜に時間がぽっと空いたので、ちょっとだけ気になっていた映画を観て来た。『ミッシング』(吉田恵輔監督、2024年)。→https://wwws.warner...
昨晩は映画『碁盤斬り』(白石和彌監督、2024年)を観てきた。→https://gobangiri-movie.com/本当に素晴らしい作品だった。友人が...
好き嫌いが激しい僕はダニエル・バレンボイムの音楽は金輪際聴くまいと決めていた。→https://hankichi.exblog.jp/28849824/そ...
『見ることの塩(上)』(四方田犬彦、河出文庫)を読了。上巻は「イスラエル/パレスチナ紀行」。四方田さんが2004年3月〜6月に、テルアヴィヴ大学に客員教授...
カール・ズスケのベートーヴェンをまた見つけてしまった。こんどは「クロイツェル」が入っているものだ。このあいだ聴いていた「春」が入っていた音盤と同じ感触なの...
御茶ノ水駅から神保町界隈までのいつものルートを歩いて幾つか買い物をした。夕食が未だだったので神保町3丁目へ。何度も前を通っていたが外からは奥がよく見えない...
友人が薦めていた『青春18×2 君へと続く道』(藤井道人監督、2024年)を家人たちと観に行った。→https://happinet-phantom.co...
暑くなってくるとどんな音楽を聴くべきか途方に暮れる時がある。そんな時にふと選んだのはセザール・フランクのオルガン曲だった。このあいだ柏に出掛けたときに中古...
映画『コットンテール』(パトリック・ディキンソン監督、2023年)のことがちょっと気になっていた。→https://longride.jp/cottont...
このあいだ古書店で見つけた『荷風散策 〜紅茶のあとさき〜』(江藤淳、新潮社)を読了。「三田文學」に連載されたものをまとめたものだ。江藤淳の思いは健康で爽や...
小津安二郎と同じ年に生れた清水宏は、ともに松竹蒲田撮影所で監督デビューを飾り、終生の友だったという。その清水監督の遺作を観に行ってきた。『母のおもかげ』(...
川本三郎さんの映画や小説についての本を、いつも楽しく読んでいる。『映画の木洩れ日』(キネマ旬報社)もそうだった。「キネマ旬報」の2017年から2022年に...
トン・グラミと言えば、テレビドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(原題:이상한 변호사 우영우)の主人公ウ・ヨンウの友達の名前なのは誰でも知っている。→ht...
グリーグのヴァイオリンソナタ全集をこのところ毎日何度も聴いている。あの佐藤俊介が古楽奏法やバロックに傾注する前のもので、ロマン的な曲を風味豊かに弾いている...
同じ映画作品を意図せずにひと月に二度観てしまったことがある(『FOUJITA』)。そのときは、俺ももうボケが始まったのかと愕然とした。→https://h...
昭和の航空写真を眺めていたときハッとした。1974~1978年撮影の市ヶ谷駅付近のものだ。→https://www.map-navi.com/line/s...
『若草物語』といえばオルコット原作のものばかりと思っていた。その題名の映画を観たら、じゃない方のもので驚いた。1964年、日活。時代は東京オリンピックの年...
先週から今日まで、世界卓球選手権が開催されている。国際機関→https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=...
『小津安二郎と七人の監督』(貴田庄、ちくま文庫)を読む。平凡社で出されていた『小津安二郎と映画術』を文庫にしたものだそうだけれど、内容豊かでよかった。七人...
『牧野富太郎の恋』(長尾剛、朝日文庫)を読了。ページを繰るたびに「らんまん」のテーマ歌曲が頭のなかに鳴り響く。富太郎と妻、壽衛(すえ)の物語だ。二人の素晴...
『ピアノへの旅』(坂本龍一、アルテスパブリッシング)を読了。実に品の良い、洗練された対談集だった。相手の上尾信也、伊藤信宏も音楽への造詣が深くて、ああ、こ...
ちょうどいまカンヌ国際映画祭の最中だけれども、2021年にグランプリ(パルム・ドールの次点)とエキュメニカル審査員賞を取った作品を観た。『コンパートメント...
シネマート新宿で「韓流映画祭2023」というのが始まったと知って、週末の上映に向かった。(補足:このスクリーンは以前は新宿文化シネマだった。)→https...
子供の頃、他の子が持っていると自分も欲しくて仕方なくなり、親にねだって漸く買ってもらったりした。少し遊んだだけですぐに飽きてしまい、「飽きっぽ過ぎわよ」と...
『モンパルナス1934』(村井邦彦☓吉田俊宏、blueprint)を読了。昭和初期から40年余りの日本と欧米の芸能文化の世界を描いたドキュメンタリー小説だ...
このあいだ読んだ村上龍の本でイタリア映画『にがい米』が紹介されていた。→https://hankichi.exblog.jp/32958067名作映画 1...
ラドゥ・ルプー(Radu LuPu、ローマ字の綴りはUだらけだ)の演奏をよく聴くようになった。そんななか、グリーグとシューマンのピアノ協奏曲集を手に入れて...
ある映画のなかで、主人公が釘付けになるビデオがある(どういう背景かはここでは書かない)。アメリカのその番組のことは知っていた。日本の『オーケストラがやって...
『映画長話』(蓮實重彦、黒沢清、青山真治、リトルモア)を読了。いやはや、映画人たちのマニアック度合いには舌を巻いた(呆れた、というニュアンスも入っている)...
観たくて仕方がなかった映画「TAR」に足を運んだ。→https://gaga.ne.jp/TAR/ケイト・ブランシェットの演技が半端なく(というか異常に)...
デビューした新進気鋭のヴァイオリニストを見ながら、若さとか溌剌というのはこういうことを言うのだと思った。彼女の語りや演奏を通してもそれは伝わってきて、ああ...