レッスンをする時に、「楽しんで下さいね」などと 言ってしまって、たまに、 これは、うかつだったかもしれないと 思ってしまう時もあります。 最終的には、音を楽しむ、というのが目的です。 とはいうものの、 ピアノ練習のすべての作業が 「楽しい」わけではないかもしれません。 それは、人...
1件〜100件
レッスンをする時に、「楽しんで下さいね」などと 言ってしまって、たまに、 これは、うかつだったかもしれないと 思ってしまう時もあります。 最終的には、音を楽しむ、というのが目的です。 とはいうものの、 ピアノ練習のすべての作業が 「楽しい」わけではないかもしれません。 それは、人...
一曲を仕上げていて、 どうしても、あるレベル以上進展しない、ということがあります。 ほぼ、いいのだけれど、 なんとなく、さっぱりしない。 なんとなく、決まらない。 なんとなく、自分の持ってるイメージと合わない。 〇〇さんのように、ステキに弾きたいのに、と 思うことがあります。 ...
ピアニストは、音を扱う芸術家です。 ですから、耳を使うのが、一番大切なはずです。 それが、 ともすると、目の方が優先になっている時もあります。 目に見えるものと、 耳から聞こえるものと、どちらの方が、 われわれに影響を与えるかというと、 がぜん、「目に見えるもの」なのだそうです...
植物と、ピアニストの方をくらべてしまうのは、 失礼かもしれませんが。 先日、 箱の中にためて置いた、いろいろな種をまきました。 その種というのは、 旅行の時に、 食べた果物の中に入っていたもの、とか、 道ばたで、とったもの、などです。 まとめて箱に入れておいたので、 もう、どこ...
もっと、すっきりと、キビキビとした音で、 かっこよく弾きたいのに、と思います。 特に、 8分音符や、16分音符が並んている時。 そういう時は、ごたごたと考えずに、 リズム練習をします。 片手ずつです。 1)ターッタ、ターッタと。 そして、その逆、 2)タター、タター。 それが終わ...
私のところへピアノを習いに来る方で、 特に、再開なさった方。 初心者の方もそうですが、 レッスンを受け始めて、 「 私にこんな才能があったんなんて 」と、 驚かれる方がほとんどです。 どこに才能があるかは、 その方、その方それぞれ違います。 初めは、 私が お世辞を言っている の...
初心者の方でも、 中級、上級の方でも、 つい、 どのようにスピードで弾けるか、 どのように正確なタッチができるか、に、 神経をすり減らしてしまいます。 もちろん、 作曲者が設計した通りの音を弾くことは、 必要です。 そこで、忘れがちなのは、 どういう音色で弾くか、です。 何を、...
日本もヨーロッパも、暑いです。 そんな中、涼しい部屋の中で、ピアノを練習している方は、 ぐんぐん、上達なさっているようです。 それは、SNS 上でも、 受講生の方でも、見られます。 その底力といったら、 すごいです。 もう、弾きたい、 上達したい、と言う勢いがすごい。 これを拝...
ハノンは世界的に有名な、ピアノ練習曲です。 フランスの作曲家ですので、「アノン」と発音する方が、 正しいのですが、 実を言うと、 フランス語では、「アノン」と言ったら、 「オーノー!」と言っているようになるのです。 どうも、人気が出ないのは、そのせいか、と思ってしまいます。 と...
私の好きなドイツ作家のエッセイに、 「無為のすすめ」というのがあります。 なんのことだろうと、不思議に思いながら読んでいますと、 最後には、 イタリア語で「ファルニエンテ」という訳が出ていましたので、 そうか!と、 ひざを叩いて、納得します。 どういうことか、と言いますと、 「...
速く弾くのは、楽しいですし、 なんとなく、この方がうまくいくような気もします。 それでも、先生は、ゆっくり練習が大切、とおっしゃるので、 めんどくさく感じたりします。 どうして、ゆっくり練習が効果があるのか。 それは、 これをやっておくと、 まるで、アニメのコマの枚数が触れるよう...
めったにないことなのですが、昨日は、 カーレースのパイロットの方とお話をしました。 ル・マンをベースに、ヨーロッパ中で活動している方で、 今はインストラクターでもあります。 全然ちがう分野なので、お互い、 興味シンシンで話をしていますと。 あの時速250キロという速さで、 どう...
譜読みも終わって、 なんとか通して弾けるようになった。 けれども、指は動いても、 なんとなく、雰囲気がいまいち、という時があります。 先生は、 「もうちょっと、悲しい感じを出して」とか、 「ここは、もっと活発に」とか、 色々おっしゃいますが、 具体的にどうしたらいいのか、よくわ...
ピアノ本番を臨んで、うまくいくかな、と心配になるような時。 これがどんな人に当てはまるとは限りませんが、 私は、どういう風にしているかという話です。 本番前は、不安がつきず、 そして、さらには、 不安になるのが不安、なんていう気持ちになることもあります。 (不安になると、体がこわ...
日本のテレビを見ていましたら、 なるほど、いい表現、と思いましたので、 書いておきます。 空手「形」のレッスンでの、いいアドバイスです。 ピアノにも、 ぴったり当てはまります。 一番いいのは、 「反復」 これで、 体にしみこませる のだそうです。 その通りです、 頭で考えて動い...
ピアノを弾いていて、フォームについて考えるられる方は多いでしょう。 その時に、 指は立てるのか、どうか、という疑問が出てきます。 私の結論は。 指を立てて何かをすることは、 ものすごく不自然なことですが、 ピアノ演奏に、必要な時が多く出てくる。 ですので、これは、 最初のうちに...
私も、同じエラーをしているのですが、 「おかめ八目」です。 他人のことは、とりわけ、よく見えてしまいます。 生徒さんを見ていて、思います。 いつも、同じところへ来ると、つっかえる時。 イライラして、 また、ちょっと前から弾きはじめるのに、 また、同じところで、アウト。 なんどやっ...
「ふだん塾」の受講生、東京の女性Mikey さんの お話です。 とても細かくお勉強なさって、 ぐんぐん上達なさっている方です。 先日、 LINE上で、こんな会話がありました。 *** Mikey さん :「動画で送るだけじゃなく、自習にもいいですね。 早速返送ありがとござい...
ピアノを弾く時に、よくいわれる 「脱力」 については、以前に書きました。 意識的には、なかなか脱力できないという話です。 それより、 もっと手早く、効果のあがることが、あります。 ピアノの先生は、なかなかそういうことを おっしゃいませんが、 けっこう、ご自身は、やってらっしゃった...
「仕事」というのは、「主婦業」も含みます。 さて、もちろん、 仕事とピアノを両立することは、できると思います。 どれほど、仕事がたいへんか、に、 かかってきますが、 ふつうに忙しいなら、大丈夫、できると思います。 前にも書きましたが、 独学でピアノをなさってる方なんて、 そんなこ...
「年だから」という表現を、よく聞きます。 年だから、こんなの着られない。 年だから、今さら、レベルなんか上がらない。 年だから、体力が衰えていって当たりまえ。 などなど。 ピチピチした若い人を見ると、 肌もきれいですから、 「差」を感じてしまいます。 もう、若くなんかなれないので...
きのうから、テクニシャンの方に来てもらっています。 調律のためではありません。 おもに、ハンマーの調節です。 先ほど、それが終了して、 弾いてみて、どんな感じが言ってください、と 頼まれました。 かなりいい感じ! です。 毎日弾いていると、自分では気が付きませんが、 少しずつ、ハ...
どういう順序で、一つのピアノ曲を、仕上げるか、と、 たまに聞かれます。 だれだって、なるべく早く、雰囲気をつかんで、 なるべく早く、仕上げて、楽しみたいのです。 私も、なるべく近道をしよう、として、 ただ、ひたすら、弾いて弾いて、弾きこんだりします。 それでもいいですが、 一...
「ふだん塾」では、オンライン動画添削レッスンが主です。 ですが、レッスンを受けられない方のために、 「 ワンショットレッスン 」を設けました。 主に独学の方が、 一人で悩んでいられるような時、 たまにご質問を受けるのです。 やはり、じっくりお話を聞いていきますと、 解決への道が広...
ピアノ練習の中には、 すぐに効果があらわれないものがあります。 ですので、 このようにずっと弾いていれば、いつかは ステキに弾けるようになるだろうと思っていらっしゃるのが わかります。 すぐには効果があらわれない、だから、 しんぼうづよく待ちます、とおっしゃいます。 そこが、大事...
フランスの音楽院では、 けっこうソルフェージュが、きらわれています。 私の勤めるところでも、 楽器を習う生徒さんが、やめていく時の第一の理由に、 「義務ソルフェージュ」があがっています。 楽器を練習するのだって、 たまには、アキアキすることもあるくらいなのに、 その上、 ソルフェ...
きょうは、ちょっとローカルな話題になります。 東京に「江古田」というところがあります。 パーソナルな理由で、 私には、とても馴染みのある場所です。 それが、この地名の読み方が、 よくわからないのです。 エゴタ なのか、 エコダ なのか、 住んでいる人にもわからない。 調べると、 ...
「今の若いもんは」と、お年寄りがフレーズを始めるやり方は、 ずーっと昔、 古代ローマ時代にも、そういう文献が残っているそうです。 きょう、私が書くことも、 そんな感じになります。 とはいうものの、 若い人も、そうでない人も、 同じく、対象になります。 、、というのは冗談ですが、 ...
ピアノを弾いていて、何かをうまくしようとすると、 逆に、それがうまくいかない原因になっていることもあります。 それを無くしていくのが、 われわれ、教師の仕事かもしれません。 その大きな一つに、ミスタッチ問題があります。 どんな人でも、ミスタッチは無くしたいと思います。 そのために...
ギッチョと言っては失礼ですが、 私の生徒さんの中に、病弱で、 手が、ほんの少しこわばっている大学生の方があります。 あまり、スラスラ行きませんが、 そんなこと、かまいません。 できあがるのに、 平均より2〜3倍の時間はかかりましたが、 シューマンの小品を、弾けるようになりました...
ピアノのペダルの使い方。 結論から言いますと、 これは、なるべく、いろいろ試して、 各人がフィーリングで踏むのが一番だと思っています。 あとは、 もちろん、作曲者の指示にしたがいます。 ですが、 ペダル記号が書いてあるからといって、 その通りにしても、必ず成功するとも限りません。...
ピアノは、人生と同じように、長期戦とも言えます。 山あり、谷あり。 それでも、マイペースで続けていくのが、 上達のコツとなると思います。 長く続けていれば、必ず、変化してきます。 ずいぶん前に、あるプロボクサーが言っていました。 これだけ長いこと続けられたのは、 「練習したくない...
私は、ピアニストは何も暗譜して弾く「義務」はないと思っています。 聴く人にとって、それが素晴らしい演奏であれば、 暗譜かどうかは、関係ないと思います。 さて、 そういう私ですが、 それでも、暗譜することの面白さ、というのも知っています。 強迫的に、暗譜しよう、と思うと苦しくなり...
きのうは、恥ずかしいという気持ちについて、書きました。 恥ずかしいからといって、恥ずかしくないようにしよう、と 考えたり、 工夫をすればするほど、 がんじがらめになって、うまくいかなくなったりもします。 私は、趣味で、 ダンスを習っています。 その醍醐味は、特に即興の時です。 ...
私が小さいころ、 なにが恥ずかしかったかって、 ピアノの発表会で、うまく弾けなかった時です。 8才くらいのときです。 ちゃんと弾けていたはずの曲なのですが、 突然、頭がまっ白になって、 にっちもさっちも行かなくなりました。 止まってしまいました。 足は、ふるえだし、 焦りまし...
先日、音楽院でのことです。 来週は来られません、という生徒さんがあったので、 「よかったら、別の日に、都合つけてもいいですよ」と 提案しました。 いつにしようか、という話になります。 あ、その日は、レッスンはありませんというと、 あぁ、そうなんですね、と、しごく感心しています。 ...
日本の、ある受講生の方とお話をしていて、ストピの話になりました。 暗譜しなくても大丈夫か、ということで、 いいでしょう、と言ったのですが。 はたと、考えてしまいます。 クラシック音楽は、コンサートホールで行われて、 そのために、 チケットを買ったり、 楽しみにしていて、夕方、お...
大人の受講生の方から、 「大人ピアノ」というのは、先生にとっては、楽しくないものなのだと 思っていました、ということを聞いたことがあります。 えーっ、そんなことはありません。 少なくとも、私は。 それは、 子どもさんのように、手が柔らかくないから、 とか、 将来性がないから、と...
きのうは、 「繰り返し練習は、もう一度繰り返せばいい」と思っていた 生徒さんの話 をしました。 なるほど、これでは、 ロウソクの火で、 ヤカンのお湯をわかそうとしているような感じになります。 なかなか、曲が仕上がりません。 気がつけば、 そういう生徒さんは、他にもあったのです。 ...
先日、ある男の子の生徒さんと話をしていて、 なるほど、と思ったことがあります。 とてもまじめで、きちんと楽譜を読んでいるわりには、 あまり変化がない、という感じがします。 ですので、思い切って、 「 リピート練習 、って言いますけど、 あなたは、リピート、という時、 何回くらいリ...
動画を撮るときの、コツを、書きます。 動画添削レッスンを受けている方に、役立ちますが、 これは、 本番に強くなるコツでもあります。 発表会の時、 レコーデイングの時など、 なんでも、同じです。 たとえば、 おしゃべりするときのことを、考えますと、 ふだんは、ふつうに、話していま...
速いテンポを選ぶときに、 注意していることがあります。 それは、 特に、メトロノーム指示があるときです。 まだ、こんなに速く弾けない、と、 毎日、練習をかさねて、 がんばって、 とうとう、どうにか弾けるようになって、 ぎりぎり、そのテンポで、弾きます。 そのぎりぎり切迫感とい...
ピアノ椅子の、すわり方について、書きます。 まず、あまり深く腰かけないことです。 そして、足が地に着きますように。 小さなお子さんで、足がぶらぶらしている場合がありますが、 できれば、台でも置いて、 支えをつくっておく方がいいと思います。 ピアノとの距離は、 横から見たときに、 ...
音楽院では、コロナのせいで、 しばらくは、発表会や試験はありませんでした。 3年ぶりに、試験があると聞いて、 ずいぶん焦ったり、 ハラハラした生徒さんが多かったです。 また、 初めて試験を受ける、という人もいたわけです。 もう、そのストレスといったら、 2ヶ月前くらいから、想像...
ピアノ調律の話をつづけます。 あらためて質問が届きましたので、書いておきます。 *もし、なんとなく満足がいかない、という時、 どうしたらいいのでしょう、ということです。 調律が終わって、「どうですか」と聞かれても、 調律師さんが見ているその場で、ちょっと弾いて、 「はい、ここがど...
曲を選ぶとき、 もちろん、弾きたい曲を弾くのがいいに決まっています。 ただし、 技術的に、ムリがいくこともあります。 それは、どうやって見きわめたらいいのでしょう。 先生にお尋ねするのがいいのですが、 先生だって、まちがうこともあります。 だいたいエラーの多くは、 「むずかし...
調律師の方に来てもらったはいいけれども、 その調律が、自分の気にいるかどうか、判断がつかない時。 これでは、 目をつぶって絵を描いているようなものです。 耳をふさいでピアノを弾いているようなものです。 そうではなくて、少しずつ、 耳を育てておけたらいいと思います。 少しずつでい...
ピアノの調律について、あまり気にかけない人は多いです。 これは、生徒さんでもプロの方でも、です。 ですが、これほど目に見えないところで影響を与えていることはありません。 これにまつわる、 マジックな話 は、いくらでもあるのですが、 話しだすと横道にそれるので、それはさておき。 ...
インターネットができてからは、 楽譜が、とても手にはいりやすくなりました。 それは、とてもよろこばしいことです。 同時に、 いろいろな種類の楽譜が手にはいるので、 どれを選んでいいのか、困ることもあります。 無料の楽譜図書館(IMSLP)、 楽譜制作ソフトで作った、手作りっぽ...
今のこの時代では、 演奏会でもタブレットを使う人が増えています。 特に、 譜めくりを足踏みペダルで できる、というところが 大きな魅力だと思います。 私も、タブレットに楽譜を入れて、 いろいろ使っています。 もちろん、素敵な 紙の楽譜 には、負けます。 たとえば、ヘンレ版の紙の...
よく、おちいる間違い、というのがあります。 練習のしかたについて、初心者の方が、 よく、勘違いされています。 大きく分けて、2つあります。 1)「速ければ、速いほどいい」と思って、スピードで弾く 2)「両手で弾いた方が、上手にできる」と思って、両手練習をする 私は、初心者ではあり...
ピアニストは、よく暗譜で弾きます。 私は、 暗譜でも、楽譜付でも、自分の楽な方で、 そして、音楽的によりいい演奏ができるのなら、 それがいいチョイスだと思います。 どちらでもいいと思います。 さて、どちらにもメリットはあります。 暗譜で弾くといいことの一つに、 まるで、自分のハー...
どういう曲を弾くか。 練習曲でしたら、先生にご相談するのがいいですが、 そうでなくて、いわゆる「曲」、 楽しくて、ステキな曲を選ぶときのこと。 ポピュラーがいいのか、 クラシックか。 「軽音楽」なんていう表現もありますが、 では、クラシックは「重い」音楽なのか。 どちらの方が...
レッスンを受けていて、曲がある程度、仕上がってくると、 うれしくなります。 ラクに弾けてきますし、 音楽表現を追求したりして、どんどん、 弾くのが、楽しくなります。 先生が、 もうこれでいいでしょう、と言ってくださると、 誇らしい気持ちになります。 あ、これでもう終わりか、と...
数十年ピアノを教える仕事をしていて、 何が一番むずかしかと言いますと、 子どもさんが、ピアノを弾きたくないのに、 親御さんの意思によって、レッスンに来ている状況です。 これは、 ごく、ごくたまに 、です。 でも、そういうことがあると、とても残念に思います。 むずかしいと言うより、...
先日の、音楽院でのことです。 レアさん(中学生)が、来週は、 いつもの時間に来られないというのです。 でも、もうじき試験なので、 別な時間にちょこっと聞きましょう、と提案します。 その別な時間、というのは、 アンナ(小学生)ちゃんのレッスン時間なのです。 歯医者さんへ救急来院、...
「ふだん塾」受講生の方から感想をいただきましたので、 ここに載せておきます。 アメリカ在住の、 野ばらさん です。 以前にも、 お庭の紹介 をさせていただきました。 とてもコツコツ練習なさって、 じわじわと上達なさっている野ばらさんには、 いつも、モチベーションをいただいています...
ピアノを弾くのには、 脱力をしなくてはいけないと思っている方は多いです。 特に、先生に多いです。 ですので、そう言われた生徒さんは、 そう思ってしまいます。 ですが、ちょっと考えてみると分かりますが、 脱力して弾いているピアニストは、いません。 例えば、手のアーチ、と言いますが...
音楽家のあいだでは、ピアニストというと、 いろいろ、評判があります。 ソロ楽器では、一番完成した形なので、 「個人主義」などとも言われています。 これはもう、ひがまれているとしか思えません。 そういえば、ピアノは、 音楽院では、いまだに、一番人気のある楽器ですから、 ほかの楽器の...
レガート奏法というのは、ピアノの技術の中でも、 独特で、大事なことと見なされています。 最初はただ、音をつなげて弾けばいいのですが、 それだけでは、どうも物足りなくなることがあります。 例えば、ショパンのノクターンのメロディ。 もしくは、バッハの旋律。 ただ、つなげていても、なん...
以前に、仕上げた曲を、また出してきた弾きたくなります。 すると、 なんだか調子が変です。 あんなにスラスラできていたのに、 ちっともできなくなっています。 逆戻りしたのかと、あわてたりします。 だから、と、 キープするために、昔の曲も、 もっと定期的に弾いておかなくてはならない...
音楽院の授業では、 音符を読むことや、 耳をよくすること、 リズム感をよくすることを大切にしますし、 楽器では、うまく扱えるように 技術的なことを勉強します。 その一方で、 大事なのに、誰も教えてくれない、ということもあります。 まぁ、教えようがないので、 本人にまかせるしかない...
私の勤める音楽院では、ムスリムの生徒さんも いく人かあります。 先日、ラマダーン月が終わりました。 ご存知かもしれませんが、 その月は、みなさん、断食をするのです。 と言っても、日が沈めば、たっぷり食べていいのですが。 最初は、みなさん顔色が悪くなって、 つらそうにしてます...
ピアノを続けていると、 たまに、スランプ的な気分になったりします。 そういう時、何もしない、というのもいいです。 暖炉に、薪を、くべすぎて、 酸素が足りなくなっている感じの時です。 それから、 もう一つ、やってみるといいのは、 「意味のないこと」をする、です。 わざと、意味のない...
趣味でピアノを弾いているのですから、 どんな曲を弾いたっていいのです。 別に、規則はありません。 一方、 教える側としましては、 上達してほしい、という願いがありますので、 もし、どなたかがレッスンに見えれば、 曲選びは、慎重に行います。 曲を選ぶときに、 私のアタマの中に、...
4月になって、新しい受講生の方が、いく人か同時にいらっしゃいました。 日本の暦と関係しているのだなぁと、 私も、つくづく、うれしく、 新しいことを始める楽しさを、味わっています。 それにひきかえ、 ご存知の通り、 フランスでは、6月で学年が終わるので、 ちょっと、リズムが違います...
太線でも、細線でも、点線でも、 ピアノを続けていますと、 必ず、上達します。 それは、保証済みです。 逆に、 いっぺんにたくさん練習したり、 猛烈に短い間、練習しても、 あまり満足はできないかもしれません。 それは、 タバコを一回吸っても大丈夫なのと同じです。 もし、一回吸...
ピアノ練習の、独学パワーについて、いつも素晴らしいと思います。 もちろん、 実際に独学の方もそうですし、 また、先生についている方でも、 独学の部分が、かなりあります。 それは、 他の人の演奏を聴いたり、 自分で、こんな曲を弾きたい、と感じたり、 そして、楽譜を手に入れてみたり...
ピアノを練習していて、上達していない感じのすることがあります。 スランプ的な感じ。 そう感じるのは、よく練習している人にあらわれます。 コツコツやっていると、必ずと言っていいほど、 そういう時があります。 それは、よく練習している証拠でもあります。 外側から見ていますと、 実は...
音楽院で、ちょっとでも私が席をはずすと、 生徒さんは、一生懸命さらい始めます。 うまくいかなかったところを、 もう一度、練習しようとしているようなのです。 ところが、 そのやり方は、たいてい、 いいテンポで、弾ききる、という感じです。 勢いをつけて、ブルドーザーで突進、という感じ...
ピアノ譜読みをするときに、皆さん、よくワナに落ちています。 譜読みをスピードアップしようと思って、 すぐ、全部弾きたくなっています。 もし、短距離でやりとげたかったら、 バラバラにしてから取り組む方がいいのです。 そこで大事なのが、 音とリズムを分ける、です。 1)指づかいを見て...
古典もの、バロックでは、そういうことはありませんが、 ロマン派、現代物の楽譜では、 五線譜の五本線だけでは足りなくて、 上や下に、追加の線がたくさんついています。 この追加がある時、 私は、苦労しています。 これだけ年を重ねて、 毎日のように楽譜を見ているのに、 あの、追加の線の...
新しい曲をもらって、ワクワク、譜読みを始めます。 どんな曲かなぁと、譜面ヅラをながめます。 そして、ちょっと弾いてみます。 うわぁ、いい感じ! もう、やる気マンマンになります。 さて、どういう手順で、仕上げていきましょうか? それは、人それぞれ。 人によってずいぶん違うと思います...
だいたい、日本の方は、譜読みがお上手です。 たまに、 もう少しラクにできたら、と思う方がおられますので、 ここに書いておきます。 まず、 和音を読むときに、 和音の前で、「うーん、うーん」と、 うなっている方。 (もちろん、実際にうなっているのではなくて、 そういう感じが伝わって...
コロナも下火になって来ましたので、 フランスの音楽院での色々な活動も、 元どおりになってきました。 先日は、久しぶりに、他の音楽院に招待されて、 コンクールのジャッジをしてきました。 毎回、知らない生徒さんに出会うのは、 ワクワクと、楽しい仕事です。 短い時間で、 なるべくそれぞ...
片手ずつ弾けても、両手で弾くのが、むずかしい。 確かに、そうです! 私も、それでよく苦しみます。 そういう時に、よく観察してみますと、 まず、 片手ずつちゃんと弾けているかというと、 けっこう、そうでもないこともあります。 とくに、左手だけで弾くのは、おぼつかない。 まず、片...
大きく分けて、スタッカートのやり方には 2種類あります。 もし、うまくいかない時は、 もう片方のスタッカートを試してみるのも、 いいかもしれません。 1)手首、前腕をつかった、スタッカート。 一音ずつ、スタッカートしています。 2)指だけを使う、スタッカート。 と、おおざっぱ...
自分の才能、というのはあまり気がつかないものかもしれません。 40年くらい、色々な生徒さんを拝見していて、思いますが、 どんな方にも、独特の才能があります。 これだけは、確かなことです。 リズム感がいい。 譜読みが、速い。 歌い方が、自然。 表現が、しなやか。 手の動きが、なめ...
私がよく陥るワナです。 時間を節約しようと思って、 すぐに両手で弾いて、何度も何度も繰り返し弾く。 少しは、よくなりますが、 「どうもイマイチ」というのが続きます。 その状態から、一寸たりとも進むことができません。 しかたないので、 また片手ずつバラバラに練習します。 リズム練...
ピアノ曲で、「左手のために」という曲は、いくつかあります。 有名なのは、ラベルのコンチェルトで、 戦争で右手を失ったピアニストのために書かれました。 でも、私の知っている限り、その逆はありません。 やってみるとわかりますが、 1本の手だけでも、けっこうピアノは弾けます。 ただし...
オンラインではなくて、 オンラクイン(音楽院)でのことです。 きのう、10歳の生徒さんが、新しい曲を選んだのですが、 まぁ、しばらく時間がかかりました。 アヴァちゃん という、女の子です。 ブルグミューラーの一曲が、とてもステキに弾けましたので、 次の曲にかかります。 さて、新し...
「カスミを喰って生きる」と言います。 フランスでも、似たような言い回しがあります。 「愛情と、新鮮な水で生きる」そうです。 そんな風に生きていかれるのは 仙人くらいだそうですが、 ピアニストも、カスミだけではやってけません。 栄養のあるものは、皆さん、もう、 十分とってらっしゃる...
「ふだん塾」オンラインレッスン受講生の S さんより、 嬉しいメッセージをいただきました。 なるほど、と同感してしまいましたので、載せておきます。 S さんは、国際的プロダンサーで、先生でもあります。 ピアノも、本格的に勉強なさっていました。 先日、こんな質問を受けましたので...
4月になりました。 オンラインでも、オンラクイン(音楽院)でも、 みなさん、どんどん上達なさっています。 うれしいことです。 受講生の方々、 みなさん、「弾きたい」という気持ちが大きいです。 ですから、 わりと簡単に、むずかしいことを、クリアされています。 もちろん、その方が...
音楽表現で、大事なことがあります。 ここを、押さえておくと、 上達が、ぐんぐん進むように思います。 それは、 自分は、ここで、何を言いたいのか、 何を表現したいのか、を、 はっきり感じている、ということです。 それがなくて、 ただ、先生に言われたことを、 そのままやってみるだ...
ピアノのレパートリーは、 ものすごく、多いです。 練習曲から、演奏会用のまで、 人生を、3回くらい生きても、 弾ききれないくらいではないか、と言われています。 (その点、チェロとか、クラリネットのは、 気の毒なほど、少ないです) ですので、 生徒さんが、新しい曲にうつる時には...
今週から、フランスはサマータイムになりました。 夕ご飯の時間になっても、まだ外は明るいです。 そのかわり、今のところ、朝が暗いです。 それでも、鳥の声がたくさん聞こえてきます。 春だ、ということがわかります。 その中でも、 歌が上手なのは、黒いツグミ! 一体、何を言っているのかな...
これまでの曲が、上がって、 新しい曲を、もらいました。 さて、これから、新曲にとりかかるのですが、 どういう順序で、とりかかったらいいのでしょう。 元気のいい曲、 悲しい曲、などと、雰囲気がつかめていると、 よけいに、すぐ、音楽的なことを追求したくなります。 それは、楽しいので...
オンラインレッスン受講生の方で、 ぐんぐん上達なさっているM さんのお話を します。 北海道から受講なさっている、女性 です。 20年ぶりにピアノを再開して、一年たつ、というころに、 「ふだん塾」にいらっしゃいました。 もう、2ヶ月くらいになりますが、 毎日、とても熱心に練習な...
若い生徒さんが、私のピアノのクラスに入学する時、 ほとんどの場合、それは、親御さんの希望です。 そして、 レッスンをはじめて、 お話をしたり、 お話をきいたりしているうちに、 お母さんや、お父さんが、 とっても音楽好きだということが、判明します。 そういう時は、 ちょっとずつ...
ピアノでは、 強い音を出すのと、 弱い音を出すのと、どちらがむずしいと思いますか? 私は、弱い音の方が、むずかしく感じられます。 それは、力をセーブしなくてはならないのと、 弱すぎると、せっかく弾いたのに、音がしないで、 スカ(はずれ)となることがあるからです。 これは、悔しいで...
ピアノは、孤独な練習ばかりです。 もちろん、合奏をすることはできるのですが、 趣味ピアノをなさっている方の大半は、 一人で弾いてらっしゃることが多いようです。 一人で弾くのもいいですが、 どなたかと弾くのも、とてもいいのです。 まず、楽しいかもしれません。 次に、聞く耳が育ち...
フランスの音楽教育の場では、なんとなくですが、 若いと、ちやほやされるように思えます。 試験でも、若い人がちょっと上手に弾くと、 「こんなに若いのだから」と、いい点をもらえたりします。 国際コンクールでも、 同じようなスコアの人がいたら、 若い人の方に、注目が集まります。 それは...
私も含めて、ほとんとのピアニストは、ミスタッチが大嫌いです。 それを避けようと、 もう、必死で練習します。 いろいろな方法で、訓練します。 そこまでは、よいのです。 ミスタッチを避けようとするあまり、 なんとか、つじつまを合わせようとするのは、 これまた、考えものです。 そうい...
先日、おしゃべりをしていて、「絶対音感」の話になりました。 絶対音感がある方が、いい演奏できるかどうか、という話。 そうなのかもしれませんが、 もし、たとえ、絶対音感を持っていたとしても、 それを使わなくては仕方ありません 。 私の知り合いに、 自分の絶対音感を、誇りに思ってい...
ピアノ曲を弾いていて、 「あぁ、もっと技術を持っていたら、どんないいいことか」と 思うことがあります。 これが弾けない、 あれも弾けなそう、と悲しくなります。 そういうときに、 視点を変えて、 別な方向から攻めて行くのも、特には効果があります。 ここをどうしたいか、というのが わ...
ピアノ練習をしていて、 どうしても、うまくいかないで悩むことがあります。 ああでもない、 こうでもない、と、 あらゆる角度から練習してみても、だめ。 だから、ますます手に力がはいって、 カチカチになります。 だから、しばらくお休みにしよう、としても、 やっぱり気になって、...
先日、 音のつぶを、そろえたい時にするといい練習の話 をしました。 その追加です。 一段階レベルが上がります。 ふてん練習、つまり タタタタの部分を、タッタタッタ、と弾く。 そして、その逆、タタータター、も弾く、ということを します。 その時に、フォルテで弾くこと。 そして、 ...
「ブログリーダー」を活用して、Chiyoさんをフォローしませんか?
レッスンをする時に、「楽しんで下さいね」などと 言ってしまって、たまに、 これは、うかつだったかもしれないと 思ってしまう時もあります。 最終的には、音を楽しむ、というのが目的です。 とはいうものの、 ピアノ練習のすべての作業が 「楽しい」わけではないかもしれません。 それは、人...
一曲を仕上げていて、 どうしても、あるレベル以上進展しない、ということがあります。 ほぼ、いいのだけれど、 なんとなく、さっぱりしない。 なんとなく、決まらない。 なんとなく、自分の持ってるイメージと合わない。 〇〇さんのように、ステキに弾きたいのに、と 思うことがあります。 ...
ピアニストは、音を扱う芸術家です。 ですから、耳を使うのが、一番大切なはずです。 それが、 ともすると、目の方が優先になっている時もあります。 目に見えるものと、 耳から聞こえるものと、どちらの方が、 われわれに影響を与えるかというと、 がぜん、「目に見えるもの」なのだそうです...
植物と、ピアニストの方をくらべてしまうのは、 失礼かもしれませんが。 先日、 箱の中にためて置いた、いろいろな種をまきました。 その種というのは、 旅行の時に、 食べた果物の中に入っていたもの、とか、 道ばたで、とったもの、などです。 まとめて箱に入れておいたので、 もう、どこ...
もっと、すっきりと、キビキビとした音で、 かっこよく弾きたいのに、と思います。 特に、 8分音符や、16分音符が並んている時。 そういう時は、ごたごたと考えずに、 リズム練習をします。 片手ずつです。 1)ターッタ、ターッタと。 そして、その逆、 2)タター、タター。 それが終わ...
私のところへピアノを習いに来る方で、 特に、再開なさった方。 初心者の方もそうですが、 レッスンを受け始めて、 「 私にこんな才能があったんなんて 」と、 驚かれる方がほとんどです。 どこに才能があるかは、 その方、その方それぞれ違います。 初めは、 私が お世辞を言っている の...
初心者の方でも、 中級、上級の方でも、 つい、 どのようにスピードで弾けるか、 どのように正確なタッチができるか、に、 神経をすり減らしてしまいます。 もちろん、 作曲者が設計した通りの音を弾くことは、 必要です。 そこで、忘れがちなのは、 どういう音色で弾くか、です。 何を、...
日本もヨーロッパも、暑いです。 そんな中、涼しい部屋の中で、ピアノを練習している方は、 ぐんぐん、上達なさっているようです。 それは、SNS 上でも、 受講生の方でも、見られます。 その底力といったら、 すごいです。 もう、弾きたい、 上達したい、と言う勢いがすごい。 これを拝...
ハノンは世界的に有名な、ピアノ練習曲です。 フランスの作曲家ですので、「アノン」と発音する方が、 正しいのですが、 実を言うと、 フランス語では、「アノン」と言ったら、 「オーノー!」と言っているようになるのです。 どうも、人気が出ないのは、そのせいか、と思ってしまいます。 と...
私の好きなドイツ作家のエッセイに、 「無為のすすめ」というのがあります。 なんのことだろうと、不思議に思いながら読んでいますと、 最後には、 イタリア語で「ファルニエンテ」という訳が出ていましたので、 そうか!と、 ひざを叩いて、納得します。 どういうことか、と言いますと、 「...
速く弾くのは、楽しいですし、 なんとなく、この方がうまくいくような気もします。 それでも、先生は、ゆっくり練習が大切、とおっしゃるので、 めんどくさく感じたりします。 どうして、ゆっくり練習が効果があるのか。 それは、 これをやっておくと、 まるで、アニメのコマの枚数が触れるよう...
めったにないことなのですが、昨日は、 カーレースのパイロットの方とお話をしました。 ル・マンをベースに、ヨーロッパ中で活動している方で、 今はインストラクターでもあります。 全然ちがう分野なので、お互い、 興味シンシンで話をしていますと。 あの時速250キロという速さで、 どう...
譜読みも終わって、 なんとか通して弾けるようになった。 けれども、指は動いても、 なんとなく、雰囲気がいまいち、という時があります。 先生は、 「もうちょっと、悲しい感じを出して」とか、 「ここは、もっと活発に」とか、 色々おっしゃいますが、 具体的にどうしたらいいのか、よくわ...
ピアノ本番を臨んで、うまくいくかな、と心配になるような時。 これがどんな人に当てはまるとは限りませんが、 私は、どういう風にしているかという話です。 本番前は、不安がつきず、 そして、さらには、 不安になるのが不安、なんていう気持ちになることもあります。 (不安になると、体がこわ...
日本のテレビを見ていましたら、 なるほど、いい表現、と思いましたので、 書いておきます。 空手「形」のレッスンでの、いいアドバイスです。 ピアノにも、 ぴったり当てはまります。 一番いいのは、 「反復」 これで、 体にしみこませる のだそうです。 その通りです、 頭で考えて動い...
ピアノを弾いていて、フォームについて考えるられる方は多いでしょう。 その時に、 指は立てるのか、どうか、という疑問が出てきます。 私の結論は。 指を立てて何かをすることは、 ものすごく不自然なことですが、 ピアノ演奏に、必要な時が多く出てくる。 ですので、これは、 最初のうちに...
私も、同じエラーをしているのですが、 「おかめ八目」です。 他人のことは、とりわけ、よく見えてしまいます。 生徒さんを見ていて、思います。 いつも、同じところへ来ると、つっかえる時。 イライラして、 また、ちょっと前から弾きはじめるのに、 また、同じところで、アウト。 なんどやっ...
「ふだん塾」の受講生、東京の女性Mikey さんの お話です。 とても細かくお勉強なさって、 ぐんぐん上達なさっている方です。 先日、 LINE上で、こんな会話がありました。 *** Mikey さん :「動画で送るだけじゃなく、自習にもいいですね。 早速返送ありがとござい...
ピアノを弾く時に、よくいわれる 「脱力」 については、以前に書きました。 意識的には、なかなか脱力できないという話です。 それより、 もっと手早く、効果のあがることが、あります。 ピアノの先生は、なかなかそういうことを おっしゃいませんが、 けっこう、ご自身は、やってらっしゃった...
スポーツでは、ウォーミングアップは、必須です。 ですが、ピアノでは、気にしない方もあります。 私も、できれば、時間節約のため、 ウォーミングアップなどは、ささっと済ませたい、と 思うのです。 ですが、やはり、やっておくのが得だとわかります。 時間のない時ほど、やっておくのがいい、...
夏休みなどで、ちょっとブレイクをとったあと、 また、ピアノに戻って、思います。 「あらら、前は、ちゃんとできたのに、、、」と、 ちょっと、焦ったりすることがあります。 なんだか、また、できなくなっているのです。 そんな時、 ムキになって、ゴリ押しをしても、 あまり、うまくいかない...
ピアノをやろうと思っていたのに、 昼寝してしまいました、と、とてもがっかりしている人から、 連絡が来ました。 いいのです、いいのです。 そこまでは、よろしい。 だいたい、完璧主義の方が多いですから、 ちょっとでも予定通りいかないと、困ってしまう方もあります。 そして、 「ドンマイ...
幼少の時習っていたピアノを、再開なされる方は、 もう、大人ですので、 こういうことを参考になさるといい、と思うことがあります。 再開なされるのですから、 きっと、ピアノがとてもお好きなのに違いありません。 いずれにしても音楽が、大好きな方のはずです。 こんな曲が弾きたい、というの...
音楽表現で、ひとつ、大事なことがあります。 ここを、押さえておくと、 上達が、ぐんぐん進むように思います。 それは、 自分は、ここで、何を言いたいのか、 何を表現したいのか、を、 はっきり感じている、ということです。 それがなくて、 ただ、先生に言われたことを、 そのままやってみ...
フランスの先生のレッスンを見ていますと、 「よく聞いて!」と、先生が言っていることがあります。 ピアノに限らず、どんな楽器でも、 そんな言葉を、たまに聞きます。 (日本でも、そうかもしれません) さて、 フランスで初めてそれを聞いたときは、 私は、ちょっとビックリ。 ピアノを弾い...
ピアノを練習していて、譜読みの時期ほど、 つまらない時はない、と私は思います。 譜読みが好きな方も、少ないですが、あることは、あります。 それでも、ここが肝心な時で、 指づかいを決めたり、 上下に加わる架線を数えて、音を確かめたり、 まちがえないように、気をつかいます。 古典派...
一つの曲を弾くとき、いろいろ考えたり、 時代背景を考えて、様式に気をつけたり、 いろいろ考えます。 あまり 考えすぎ て、つまらない気持ちがしてくることもあります。 そんな時、 頭に浮かぶのは、スカルラッティの言葉です。 17〜18世紀の、チェンバロ作曲家で、 ピアニストも、よ...
サーフィンや、体操などのスポーツを見ていますと、 実に、スピードが速くて、おどろきます。 スローモーションで再び見て、やっと、 あぁ、こういう動作だったのだ、とわかるくらいです。 肉眼では、ついてゆけないほど、速いです。 ピアノでも、 ものすごく速く弾く箇所が、たまにあります。 ...
音楽院の、ソルフェージュの先生と、 意見が合わないことがあります。 付点問題も、その一つです。 付点というのは、その音符の半分を意味しています。 半分を付け加えるのです。 例えば、付点8分音符と、16分音符があったとします。 びっこののリズムになって、タッタ、タッタ、となります...
どうやったら、音楽的に、ピアノで表現できるか。 それは、そんなに難しく考えることはありません。 自分で歌ってみれば、 答えが出ます。 歌い方に、限りなく近づけてゆけば、 素晴らしいフレージングになります。 あとは、 どう指を置くか、とか、 どう言う音色にしたいのか、というのを、...
息つぎのし方によって、音楽の感じは、かなり変わります。 「息を呑む」とか、 「息せき切って」とか、 「ため息をつく」とか、 日本語の表現にも、いろいろあります。 それだけで、雰囲気がよく伝わります。 ピアノのフレージングでも、同じです。 あぁ、ここは、もっと息つぎに時間をとっても...
サーフィンのコンペを見ていますと、 サーファーたちは、 いい波がやってくるのを待っています。 いいのが来れば、すっと、ボードの上に立って、 やっと、波乗りを始められます。 その、待っている時、 そして、タイマーがどんどん過ぎていく、 その時間は、ザンコクに思われます。 それは、...
私は、フランスと、日本の受講生の方にレッスンをしています。 これは、お国柄だなぁと思うことがあります。 それは、指づかいのことです。 日本の人は、若い人も大人の方も、 指づかいがとても正確です。 ですので、スラスラことが運ぶように思います。 その点、 フランスの若い人たちの中に...
ピアノの演奏をするときに、「解釈」という言葉を聞きます。 それは、ちょっと大げさな言葉です。 実際は、初級の人でも、一曲を弾くときには、 その人の好みで、演奏しているはずです。 好みは、その人、その人で違いますから、 違いが出てきます。 それを、「解釈」といえば、 解釈、ともいえ...
今、旅行中です。 フランスの北の方、イギリスのお向かいの、 ノルマンディー地方というところにいます。 そのため、 ポータブルピアノを持ち歩いています。 さて、 それをテーブルの上に置いて、 いざ、弾こうとすると、 椅子の高さが、気になります。 いつもは、 いつものピアノの、いつも...
先日、ソフトペダル(左のペダル)の使い方について、ご質問がありました。 どこで、どのように使うか、です。 楽譜に U.C. と書いてあれば、ソフトペダルを踏み、 T.C. と書いてあるところで、それを外します。 ですが、 それ以外の時に、使ってもいいのかと言いますと、 もちろん、...
こちらも、暑くなってきました。 朝の涼しい時に、川のほとりを散歩していますと、 思春期の女の子が2人、音楽をききながら、歩いてきます。 R&B 系の音楽で、 それに合わせて、一緒に、歌いながら歩いています。 その、かわいらしいこと、 その、なごやかな感じのすること、 その雰囲気...
なんとなく、行きづまっている感じがするとき、 感激する演奏を聞くのも、いいと思います。 今、ポーランド、ワルシャワで、 ショパンコンクールの予選 が行われています。 ライブ配信で聞けたり、 もちろん、過去の演奏も聞けます。 私も、たまに聞いては、 「うまいなぁ!」と、ほれぼ...
ピアノを練習していて、行きづまってる感じのする時は、 1)なんとなく、練習したくない 2)譜読みが、進まない 3)一応弾けるけど、雰囲気が出ない などなど、、 理由がいろいろあります。 まず、それを解明?すると、話が早くなります。 きょうは、 2)の、譜読みが進まない、の話です...