旅のあと旅のあとの余韻ゆったりのんびり心地良い時間(とき)の流れ旅の思い出がこころをかすめる記憶の淵に眠っていた久しぶりの飛行機旅行嬉しさとこれからの期待にひしめく搭乗口の待合席タラップを降りると底抜けに明るい太陽と碧い空どこまでもつづく椰子の街路樹南国の匂いを撒き散らす心地よい風軽やかに乗用車は疾走する観光の人であふれかえる海水族館南の海に棲息する色とりどりの魚の群れ大海原に切り立つ絶壁深みどりの透明な海古代の無垢の波が打ち寄せる展望台のロビーでひと休み日常を忘れた楽しい会話がみちあふれる心の襞(ひだ)に絡みつく厭なことがだんだんと消えてゆく眼にもくっきり透きとおる海底に生息する珊瑚の群れと色鮮やかな魚たちの遊泳の見えるグラスボートうごめく大きなウミガメにおもわず歓声が沸き起こるきめ細やかな真っ白の砂手...旅のあと