只の人

良寛を想へば遠き雁の声 玉宗

一大事とは何か？！

かまつかやひたに空ゆくものの影 玉宗

秋果適せず？！

齧りつくこともなかりし林檎かな 玉宗

もの思う手

行き処なきものの如くに曼殊沙華 玉宗

今日の禅語「ぼや～っと生きてんじゃねえよ・鑊湯無冷処」って、どうよ？！

螻蛄鳴くも死んで生きよと言はれても 玉宗

仏道の初中後

みちのべの野菊に呼ばれ励まされ 玉宗

今日の生死一如・実母のことなど

死ぬる世に目にものみせて唐辛子 玉宗

離檀のことなど

露草や一歩踏み出すこと恐れ 玉宗

眼ひらいて耳を澄まして

小流れに打たれ通しや枝垂れ萩 玉宗

大本山總持寺祖院御征諱

枝豆や手間の掛からぬ男たち 玉宗

永代供養塔のことなど

冬瓜のごろりと二十一世紀 玉宗 能登半島地震被災以前から少子高齢過疎化の波が押し寄せているわが町、門前。現代日本の宗教意識や家意識の変化に伴い、先祖への寄り添い方もまた様々な形態が生み出れている。檀家さんの中にも、お墓や家を維持管理するに当たっての将来への不安を口にされる方が少なくない。