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  • オヤジのあくび132

    タケさんの日本近代音楽史2 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 フェントンと初代君が代 いわゆる国歌法に「日本の国歌は君が代とする。」とある。当たり前と感じる人が多いだろうが、この法律が制定されるまでは君が代についていろいろな議論があった。この前のラグビーワールドカップで日産スタジアムで70,000人近い観客の君が代斉唱を聴いた。男性客が多いせいもあるだろうけど、地鳴りのようなすごい響きだった。あんな君が代を聴いたのは初めてだった。 現在の君が代は、宮内庁雅楽部の林広守作曲で、実は二代目です。当時雅楽部のリーダー的存在であった林広守が雅楽と西洋音楽との融合という課…

  • オヤジのあくび131

    タケさんの日本近代音楽史1 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 日本で初めて賛美歌が響き渡った時、人々は本格的に合唱のハーモニーと出会う。 古くは織田信長の時代に宣教師が聖歌を伝え、キリスト教禁教・鎖国後は「オラショ」として、隠れ切支丹の中で伝承された曲がある。合唱曲として再構成され現代に蘇っているが、原曲は信長時代の宣教師が伝えた単旋律のグレゴリオ聖歌で、ハーモニーを伴う合唱文化として「オラショ」が伝承されてきたわけではない。キリスト教を布教しない約束で貿易を許可されていた長崎出島のオランダ商館では賛美歌が歌われていたが、日本国内に広まることはなかった。 賛美歌…

  • オヤジのあくび130

    強欲上等! 朝ドラネタ。中断する前になるが椿姫のアリアの世界を理解するために、音が女給のアルバイトを始めたことがあった。人妻、女給、音楽…様々な生き方にマルチにチャレンジする音は「強欲」と言われてしまう。 椿姫のヴィオレッタは、パリの社交界の高級娼婦だったわけで、夜の社交場に入ってみようというわけだ。実際にはテツオと恋仲のヒロコの複雑な心中から音は本心を伝えられなかったヴィオレッタの気持ちを察することになる。 しかし、それにしてもオペラ歌手やミュージカルの俳優さんは大変である。オペラは極めて難度の高いアリアを歌い切るだけでなく、更に演じなければならない。だいたいの歌手は音楽専門の勉強をしてきた…

  • オヤジのあくび129

    ネガティブケイパビリティ。 遅まきながらFacebook上での図書紹介で、この言葉を知りました、混沌とした不確実なことを、そのままに受け止める。確定した訳語が未だないらしいのですが、常に私たちは不確実な時間空間の中で生きているわけで、仏教的な色彩を加味すれば、無常観と通じる部分も感じます。 見通しが利かない。次から次へと予期しない事柄が起こる。コロナウィルスを巡る人類の右往左往ぶりもまさしくネガティブケイパビリティの欠如です。治療法や支援策にわらをもすがるように飛びつくしかない。それは私だって同じです。でも、一時はそれで急場をなんとか凌いでも、その先はさらにどうなるか?誰もわからない。 諦観す…

  • オヤジのあくび128

    名作を読む76 サンド作「愛の妖精」を読む 妖精、とは言っても人間をからかったり、いたずらしたりする妖精だ。他にも仲の良い双子に対する迷信や怪しい呪いで病気を治す悪魔、不気味な鬼火など、前近代的な小道具が、物語の舞台に現れる。少し昔の民話の要素を残しているのだ。 そして、それらの偏見や誤解が、特定の人を差別し追い込んでいることをサンドは、暗示するように書いている。サンドが女性解放に情熱を傾けていたことと、どこかで結びつく気もする。 話は、誤解や偏見を悟った双子の弟ランドリーが、こおろぎとあだ名されていたお転婆娘ファデットと仲良くなっていき、ファデットもココロを開いて変わっていく。ランドリーと分…

  • オヤジのあくび127

    名作を読む75 メリメ作「マテオ=ファルコーネ」を読む。 メリメによるコルシカ島の物語、コロンバにも出てきたけれど、コルシカ島の人たちは思い込みが半端ではない!というのがメリメの見立てのようだ。 息子フォフチュナトは、まだ10歳の子ども。憲兵に追われているお尋ね者を枯れ草の山にかくまう。ところが追ってきた憲兵ガンバの差し出す時計に目が眩み、隠れた場所を教えてしまうのだ。 父親マテオにとっては、コレは許されない裏切りであった。マテオは、息子を連れ出し射殺してしまう。 今の世ならとんでもない犯罪であるが、メリメはマテオの行為をコルシカ島の人たちが好意的に受け止めたと書いている。子どもの人権も何もあ…

  • オヤジのあくび126

    名作を読む74 メリメ作「コロンバ」を読む。 カルメンを愛憎劇とするなら、コロンバは復讐劇であります。父の復讐を誓うコロンバに、兄である中尉オルソと、たまたまコルシカ島に立ち寄ったイギリス軍大佐の娘リディアが巻き込まれるストーリー。 復讐劇は、古今東西を問わず、ドラマの定番で、日本にも曽我兄弟、荒木又右衛門、赤穂浪士の物語がある。よくやった!あっぱれ!とかっさいを浴びるところが、斬られた側には申し訳ないけど、お決まりなのですね。 この話では、オルソ中尉が射撃の達人で、不意打ちされ左腕を撃たれるが、撃った側の村長の息子二人を返討ちにし、仇討ちの成功としている。 舞台になっているコルシカ島は、ご存…

  • オヤジのあくび125

    名作を読む73 ラ=フォンテーヌ寓話集を読む。 寓話は、長い歴史を生き抜いていくテーマを背負っているので、いい大人になってから読んでみてもおもしろい。ネズミの婿入りなど有名な話もあるけど、ちょっと心に引っ掛かった話を二つ。 靴直しと金持ち 貧乏な靴直しは、その日その日の稼ぎで暮らしているが、いつも陽気に歌を歌っている。仕事をするって楽しいし、健康で働けることはありがたいと。 それを聞いた金持ちは、靴直しに大金を渡すが、靴直しは陽気な歌と引き換えに、不安と疑いと無用な警戒が靴直しの友だちになってしまう。 眠れなくなった靴直しは、金持ちのところへ行って、金貨を返すから、元の歌と眠りを返してください…

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