chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
ハッピーアート https://blog.goo.ne.jp/nositen10/

簡単お絵かきソフトで遊びながら、しあわせにいて考えています。あなたもやってみませんか?

「のしてんてん」というタイトルで鉛筆絵画を描き続けています。 ずっと白黒の世界なので、パソコンでは色を使った抽象絵画を楽しんでいます。 楽しむことで癒しの空間が生まれればという思いで、 アートセラピーというサイト名をつけました。

のしてんてん
フォロー
住所
泉南市
出身
田辺市
ブログ村参加

2007/12/28

arrow_drop_down
  • 空間絵画 新たなる挑戦 6

    のしてんてん「希望」サムホール2024/3/14::空間絵画が少しずつ心を納得させてくれる質を持ち始めて来たかもしれない新たなものが現れるのか否か作家の活力が私の中にあるのか❓空間絵画新たなる挑戦6

  • 空間絵画 新たなる挑戦 5

    遺跡は抜け殻だろうか遺跡は静寂だろうか遺跡は過去だろうか遺跡は物質だろうか遺跡は過去だろうか遺跡は私ではないのだろうか遺跡は忘れ去られたものだろうか遺跡は捨て去られたもの達だろうか遺跡はただ記録だけのものだろうか遺跡に命はないというのだろうか遺跡に心はないのだろうか遺跡は愛だろうか遺跡は過去と今を結ぶのだろうか空間絵画新たなる挑戦5

  • 空間絵画 新たなる挑戦4

    永い眠りから薄い意識が現れるまるで岩のようだった私の存在の表面になんとなく気付くかすかな線革命の象徴気付いたときにはすでに爆発のごとく動き始めるのだ線は強くなりくっきりと表れたと思う間もなく亀裂となり段差が生まれ破断面となり激しい勢いで壊れていく剥がれ落ち飛び散るものつい今しがたまで私だったものが冷たい物質に還っていく悲鳴が歓喜となり歓喜が消えると残されたものがまるで地表から立ち上がるように土筆の姿だ意識の神は・・・・・私は今意識しない神としてこの地上に降り立ったのだ・・・・・消えたのだ空間絵画新たなる挑戦4

  • 空間絵画 新たなる挑戦 3

    生まれるそれは循環の最初のインパクトだそこには役割を終えるものと役割を担うものの一瞬の邂逅があるだがその奥に邂逅を眺めるものが大いなる気付きを与えているその正体は空その実体は波波はつながりそれは今あるあなたの眼と心に至るのだよくも悪くもあなたの波動そして気付きだ空間絵画新たなる挑戦3

  • 空間絵画新たなる挑戦2

    空間とは人生そのものであるそう考えたら空間絵画の進む道が見えてくる人生のすすむ方向に希望があるということである空間絵画新たなる挑戦2

  • 空間絵画新たなる挑戦

    人の真似をしない自分の真似をしない具体の思想だ存在のすべての意味がこのテーゼに込められている空間絵画新たなる挑戦

  • 吉兆 のしてんてん五次元龍絵画展最終日

    早朝の空に吉兆あり光の龍を見てそれが天空の月が見せてくれた龍だと知った時私の吉なる人生が始まった龍の個展あえてそう呼ぼう「発心」と「求道」「涅槃」は「発心」から至る画廊ぶらんしゅは吉の巣であった初めて全景を目にして三週間それはこの龍の図の仕上げに要する製作時間だったアトリエではわからなかった力んで描きすぎになって調和を乱していたそれを消すのに要した時間そして完成した吉兆の人が龍と熱心に対話していた最終日前日の夜景ぶらんしゅの産道と称した入り口から借景のガラス窓に虚像と実像が一体になった風景が見えたこれ以上の吉兆はないそう思えた今日その最終日である2024年2月4日感謝ぶらんしゅすべての人生は吉であるそれが五次元の答だった吉兆のしてんてん五次元龍絵画展最終日

  • 個展第二週目の奇跡

    奇跡のコラボレーション五次元龍絵画展が第二週目に入り、今日は週末の土曜日です私の前に現れたのは端正な若者学生かと思ったら、何やら遠慮がちに菓子袋を差し出すではありませんか。初めての来場者が手土産をもってきてくれるなんて考えられないので戸惑って、なぜ?あなたは?私がおどおどしていると折師ですアッ!!!!私は心と声が同時に出て、思わず目を見張りましたブログ仲間の折師さん!東京での展覧会に何度も来てくれて実際にお会いもし、当ブログでもコラボしていただいた新進の折り(紙)探求されているその折師さんだったのです。関東から大阪の地に来られるのは大変なことだし何より風貌が東京でお会いしたより若々しかったので目の前の若者が瞬間、折師さんだとは思いもしなかったわけです。お話を聞くとここで詳しくは書けませんがいくつのも偶然が...個展第二週目の奇跡

  • のしてんてん五次元龍絵画展オープンしました

    ギャラリー正面の壁面鉛筆で描いた龍の壁画画廊ぶらんしゅでの3回目の個展が始まりました会場の雰囲気だけでもお伝えしますそしてインプロビデーションダンスとのコラボレーション演技部分は撮影できませんでしたが素晴らしい感動と喜びを与えていただきました。イベント後のアーティストトーク風景です感動をありがとうのしてんてん五次元龍絵画展オープンしました

  • のしてんてん五次元龍絵画展 (特別イベント)

    1月17日から五次元龍絵画展が始まりますがその会期中、私の絵の前でスピリチャルダンスとのコラボが実現しました。上はそのポスターです。北浦雅子さんのプロフィール栃木県出身幼少期よりダンスを学び、大学卒業後はヨーロッパに渡りダンサーとして活動する。MagpieMusicDanceCompany音楽とダンスの芸術集団(1998-2004オランダ)DejaDonneプラハの国際的な現代ダンス劇団(2000-2004イタリア)その他世界約20か国で公演・指導を務める帰国後は結婚して老舗呉服屋の女将業をこなしながら着物を通じて日本の伝統を学び、その精神性と身体文化の相互関係に気付く。現在は地域コミュニティとアートをつなげる活動にも力を注ぎ個と社会と地球の好循環なウエルビーイングの創出を目指している。主な活躍アリゾナ州...のしてんてん五次元龍絵画展(特別イベント)

  • 2014年第7回邂逅展は過去最高の盛況で本日最終日

    私の新作展示新春2日からの展覧会ですが連日50人を超える来場に恵まれ活気ある展示会場になりました。作家19人が2メートルほどの壁面を使い自由気ままに展示する規制なし統一なし全体の雰囲気を気にして調整するものもなしそんな寄せ集めの個展を一堂に会したユニークなグループ展ですがいつも乱調がよい効果となって力と調和のとれた展示となります評判は上々2014年第7回邂逅展は過去最高の盛況で本日最終日

  • 2024年の新春をお慶び申し上げます

    新年あけましておめでとうございます。辰年に龍の壁画が展示公開できますことは慶賀とこころえ、まい進したいと思います本年もよろしくお願い申し上げます。2024年の新春をお慶び申し上げます

  • 邂逅展による新たな境地(空間絵画)

    ものを存在させる空間(変形キャンバス20号)空間を主人公にして絵を描くこれは背景を逆転させて主役に引き立て背景を主に見せるために描いた絵画です。卵から孵化する瞬間の空間1卵から孵化する瞬間の空間2卵が孵化した後の空間3卵が運動する空間4邂逅展ではこれらの作品を展示します邂逅展による新たな境地(空間絵画)

  • 2024年新年の個展のご案内

    2024年は辰の年偶然ですがそんなタイミングで龍の壁画が完成しました。そんな年始めに二本の個展を開催します。以下ご案内です興味ある方は正月早々ですがぜひ立ち寄りください。①2024年邂逅展224年1月2日(火)~1月7日(日)今回の展示作品は龍の製作後より感覚が深まる傾向にあり空間とデッサンの融合を目指すそんな意識が生まれてきた作品群を展示します。奈良のお寺に初詣の皆様にはぜひお立ちよりください近鉄奈良駅とJR奈良駅どちらからでものんのんびり徒歩10分程度②のしてんてん五次元龍絵画展2024年1月17日(水)~2月4日(日)ただし月曜日休廊です2020年第一回ぶらんしゅ展で中央の9枚組作品の龍を展示その後4年をかけて左右の組作品を完成させました。足掛け6年の壁画となります。3部組作品の主題は涅槃・発心・求...2024年新年の個展のご案内

  • 感動のこと(実践瞑想法)

    Ⅰ認識の構造全体=認識✙否認識認識=全体-否認識否認識=全体-認識・・・・・境界線の引けないものは個として認識不可能という真理から認識とは名詞ではなく動詞だと考えるのであるその理由は、認識の最も根源的な機能が境界線を引くことだからである認識は境界線を引くという動的な機能があって成り立っているその意味で上の構造式を見ていただきたい三つの要素の中で、認識だけが自由に動くのであるⅡ認識が成り立つ条件一、意識があること=認識対象に意識を向ける力。宇宙的エネルギーである二、認識対象があること=認識が背景との区別を見つけ境界線を作り上げるためにその対象が不可欠三、認識を浮き上がらせる背景があること=境界線の外側(否認識)がなければ認識は成り立たない四、対象と背景が区別されること=闇にカラスのことわざ通り、背景と区別の...感動のこと(実践瞑想法)

  • 感動のこと(認識の構造図式)

    自分が存在するこの認識は自分だけが存在するということではない自分がいるということは自分を包んでいる空が存在するということだ自分を知るということは自分以外をしっているということだ認識の構図を知ればそれが分かる注1認識Aと認識Bは同一人物の認識でいわば認識の表と裏と言えるだろう注2月と空は例示しただけで特にそこに意味はない月はいろんなものに読み替えられるし空はその認識に現れないすべての存在を表している注3認識の構図認識=全体ー否認識否認識=全体-認識全体=認識✙否認識注4全体とは人間が存在する宇宙のすべて感動のこと(認識の構造図式)

  • 感動のこと(散文詩 絵かきの秘密)

    絵かきの必須品はキャンバスと鉛筆である私はひたすらそれだけで絵を描き続けてきた人間とは何か絵かきは自分を知るためにキャンバスに鉛筆をたたきつけ息を殺して細い線を引いたりもする絵かきにとってキャンバスと鉛筆は人生の体験と探求の信頼すべき道具だったそれが今になって本当に初めてキャンバスと鉛筆が真理と深く結びついていることに気付かされたのだ私は何故絵を描いているのかが解る新たな境地に達したそんな確信が生まれてきた画歴50年である五里霧中の旅しかし秘密はそこにあったのだ感動の美しさそれを知る認識そして意識削れるものをすべて削り取ったら人間に残るものは感動認識意識であるとそう理解したとき意識がキャンバスに向かいそこに認識が生まれ実在と触れる感動を呼ぶそんな人間の根源を私は見た認識とは人間の気付きである眼で見耳で聞き...感動のこと(散文詩絵かきの秘密)

  • 感動のこと(散文詩)

    胸を突き破り止めようもなく涙があふれてくるそんな体験したことがある胸が熱くなって鼻がしらが酸っぱくなるそんな体験もある目前の風景に目を奪われ理由もなくただ茫然と喜びの感情に押し流されたこともあるあなたの言葉に激しく胸をうたれて胸の詰まることがあるあなたの生き方に魂が揺さぶられるような共感を覚えたこともあるあなたの見えなかった真実に触れて喜びや悲しみを超えたむせび泣きもあった名画名作に思わず涙することもある歌や音楽に心が突き動かされることだってあるいずれにしても胸からこみ上げる熱い涙を体験するそれは四半世紀を超えて日本一になった阪神の喜びとは違う静かな深遠なところからくる飛び跳ねる喜びではなく深いところが開かれて一つにつながる美しすぎる喜びのようだそれが感動と呼ばれるものだ感動は突然やって来る予測できない出...感動のこと(散文詩)

  • 感動のこと(恋歌)

    君知りたるや心根の花にもまして美しき瞳の底を覗きしはかつての夢や認識の魔法といいしからくりぞ恋にくらんだ片側の認識魔法といいべけんああ夢なるはすべからく君の力にあるまじきわが力こそ認識の自縛の性と心得よ今こそ吾は知り得よう自縛を許すからくりを認識力の落とし穴知りたきものは感動をわが身のごとく受け給え君知りたるややわ肌の極みの外に無と帰するそが認識の魔法なりああ人の世に君知るは君なし空を見る定め空なき君を知るは無し無を知るや驚き不意の矛盾さえ勇気峠を越え行けば新たな道程恋舞台認識語る時が来る時に感じて君はただ空に包まれ有るのみぞ空なくしては在り得なき君ならばこそ空は君吾もまた空空一つ認識の意識を空に向けようか恋路新たに君を超え空が命と知り得たり感動のこと(恋歌)

  • 感動のこと(認識の秘密)

    我ありてこの意識ありゆめまくら夢うつつ施錠なき門我一人あれやこれこれやあれとは我がこころ思うまま他が知りたもうものもなし他を知らぬ我もまた見ぬ仏かな見ぬゆえに触れし仏の波動あり揺れて心動じて眞の喜びや思いより感じるままの真の実を美に和合させる表裏の感動やありて今表裏一体目覚めかな認識は表にありて裏を知る裏地なし晴れ着はなかれとわに幸感動のこと(認識の秘密)

  • 感動のこと(最も美しいもの)

    感動の心あらわに光あり光る波花よりもなお美しく美の神や心動かすとわの波とわなればこその命や尊けれ尊在に気付くは悟り宇宙の子宇と宙とありてこの身の波動あり波と波心と心感動とわが至福動にて感や命こそ生命の只中知りて感動美感動の心あらわに光あり感動のこと(最も美しいもの)

  • 感動のこと(なぜ胸いっぱいになる?)

    感動の触手に触れてわが涙胸奥の海綿質に滲みいずるそは誠芯より熱くこぼれ来る何やある不思議の水や無為自然なさずして感動なして作為の涙なら何ゆえ無為か知るものはなし知るはただ有為はカラ無為は我の我でなき我感動は未知の我にこそ巡り合う熱き心や一切のぶれることなき実在の芯感動に関り知らぬ我いずこ我無き我の純真や喜びこそあれ真実今に疑わず感動のこと(なぜ胸いっぱいになる?)

  • 五次元は世界を救う

    ハマスのイスラエルに対する非人道的な軍事行動のニュースが駆け巡った出口のない各国の対応の中対するイスラエルの反撃が世界をどう変えていくのかまさかホロコー・・・・あってはならない!!問題は戦闘の行方よりもその根本にある住民の命と心の救いではないだろうか。当然それはパレスチナとユダヤの民が区別なく同時に享受されなければならない人としての権利であるはずだ。戦闘はそのたびにそのどちらの民をも傷つけ自由を奪っていく無益な転倒した誤りの世界一体何のための戦いなのだろう。出口のない地獄を思うと背筋が寒くなる。もし救いがあるとするなら人間の思考能力ではないか根本から思考世界を問い直す新たな思考能力の目覚め苦悩する社会に波のように広がる民衆が中心に据えられる世界観それが大きな救いになる。子供を救えない社会に未来はないすべて...五次元は世界を救う

  • 感動のこと(至福の訪れ)

    疫病に新たな道を教えられ満ちたるや未知なる道にある酷暑人の世の乱るるままに満月や死してなお満ることあれわが心こころこそ人たる至宝極れぬ至宝なる心は知らずわが土塁突き崩してや門となるらん感動のこと(至福の訪れ)

  • 感動のこと(卵の殻の使命)

    卵殻の崩壊静か命ゆえ死してこそ新命託す愛かなし悲しみを喜びに変えさあきみへ無の愛に身を奉げるか抜け殻か至福には抜けるこそあれ命河五次元の極まりたるやそは殻の守りたる芯破れてど生き感動のこと(卵の殻の使命)

  • 感動のこと(蟻地獄)

    乱世の地獄に墜ちたもがき蟻玉石に足を取られて迫る爪念刹那牙をくぐりて不動石落ちる砂取られる前に運ぶ足がんばれとすり鉢登る吾の姿感動のこと(蟻地獄)

  • 感動すること

    感動の一片の静か花の色色は空空は色にて山つつじ谷間から海さえ見ゆる咲きてこそ咲きはてて実らぬはなし秋ナスビ焼きナスに一献の酒福と福感動すること

  • 認識力について(5)

    のしてんてん五次元龍全景コンピューターと人間の違いは何か。それは知識と認識の違いだと私は思う。知識とは、ある事柄AをAと知ることでありその効能は、ある事柄AをAだと伝えることである。これがコンピューターである。ただ知ったことをそのまま伝える(機械的処理)であって、何をやり取りしているのかは闇のままであろう。認識には至らないのである。他方人間はその知識を判断する能力を持っている。それが認識なのである。認識とは、ある事柄Aを、体験した感情と共にとらえることである。その効能は認識Aによって変化する心をつくることである。これがコンピューターと決定的に違う人間の心の正体だと私は考えるのである。認識について考えてみよう。内照して自分の心を眺めたとき、意識に上ってくる無数の言葉と、言葉にならない光景や現象を思い浮かべる...認識力について(5)

  • 認識力について(4)

    のしてんてん五次元龍「涅槃」人間の持っている認識能力を(1)~(3)でその全体の概要を見てきた。認識論的に言えば、人間の認識能力は五次元による世界認識が最大であると思われるのである。ところで人間は、自分と世界をどのような仕組みで認識しているのだろうか。この疑問を論理的に理解するために、考えられる構造は次の通りである。認識は以下①~②の通り身体と心の二面性をもって成り立っている。認識を生み出す五つの概念のうち、三つの概念は主に身体に関する認識を担い二つの概念が心の認識世界を作り出している。これを①②に分けて考えてみよう。①実在の世界を物質の観点で眺める能力世界をあるがままに見るためには三次元の能力で十分である。自分の感情を交えず、ただ「これ」という認識は三次元で可能になるということである。人間を「心」と「体...認識力について(4)

  • 認識力について(3)

    のしてんてん五次元龍「求道」私達人間の認識についてその概要を前回(1)と(2)で書いた。およそ私達が意識するすべてのものは認識なのであるちょっとした心の痛み疑問や不安や喜び天井や床のゴキブリでさえ私が知るのは私の認識を置いて他にはない。この認識を踏まえて「私」という人間の成長を考えると次のようになるだろう。①0次元生まれた赤ちゃんは実在そのものであるまだ「私」という認識自体が生まれていないのである。それは混沌とした実在を認識するための概念を持っていない(0次元)のためと考えられる。概念とは混沌の世界を秩序付けるための道具と言っていいだろうか。生まれたばかりの赤ちゃんは自分と周りを秩序つけて認識する能力がまだ生み出されていないのである。②1次元眼にするすべてのものが意味づけられないまま世界を眺めても霧に覆わ...認識力について(3)

  • 認識力について(2)

    のしてんてん五次元龍「発心」前回、認識のたらえ方と、認識そのものの実像を可能な限り書いてみた。これが難しいのは、あまりにも当たり前すぎる問題だからである。日々刻々と感じているもの、それが認識なのだが、その認識の大部分に気付かないでいるのが現実であるからである。そして「私」が意識して描き出した認識世界を観ているのが現実なのであるが、その時、私達はその見ている(認識している)「あなた」に対して大いなる誤解と思い込みを持っているのに気づかないでいるのである。それは考えたら分かることだが、それが「あなた」の実在のことである。「私」の認識は「あなた」の実在を感じて思いを膨らませた「あなた」に対する認識である。この理解に異議を挟むものはまずいないだろう。しかしそこから先の思い込みが大きな問題となるのだ。それは何かとい...認識力について(2)

  • 認識力について(1)

    のしてんてん五次元龍展長慶寺本堂の天井画と共にチュンその声に目覚めると、その声がただ懐かしい気分を呼んで、私は穏やかな気持ちで余眠の中にいる。チュンチュンさわやかなリズムが目を閉じた意識の中で具体的な姿に変わります。「スズメだ、ああ、もう朝なんだ」私の意識が思考を促し、動き出す。すると思考の中に小枝で鳴いているスズメの姿が浮かんでくる。私の意識の中で、大きな幹や若葉、朝日の輝きがこずえを照らしている。空ろな気分を楽しんでいると突然、カーカーカーだみ声が聞こえ出す。これはもう声と同時にカラスの姿が意識に上ってくる。「もう起きなければ・・・」さすがに自意識が働き始める。うっすらと目の裏側に血の色が透けているのだ。今日やらなければならないことが頭に浮かぶ。好きな人、嫌な顔が意識になかで動き出す。ウキウキしたり、...認識力について(1)

  • 世界平和に向けて(提言)

    常香炉の灰と線香世界平和を実現するために一つだけ武器を選べと言われたら「心の幸せ」を選ぶ前回、関西平和美術展に参加して私に降ってきたフレーズだそれは「愛」ではないのかと一瞬戸惑ったが降ってきた言葉は正しかったよく考えれば「幸せ」というのが愛よりも深く人間の心をつくる根底にあって命をつないでいる人間の心そのものだからだそれは「私」という存在からやってくる空に取り巻かれた「私」である空の力で成り立っている「私」であるこの身体が命をつないでいくのは常に「快」・「不快」を選択しながらこの存在を生きているからなのだ呼吸を一つとってみても「快」の方向に存在の存続と新たな創造の道があるすなわちこういうことだこの「快」感こそ「幸せ」の根源なのだそして「幸せ」のエネルギーが創造する最も高貴なものが愛なのである愛は創造された...世界平和に向けて(提言)

  • 関西平和美術展に参加しました

    第71回関西平和美術展の会場の雰囲気だけですが、ほんの一部だけですが紹介します平和を考える人たちの集うアンデパンダン展です。私も参加しました。もし世界平和を実現する武器?を一つだけ選べと言われたら何と答えますかそれはおそらく万人に共通する何かでしょう。万人に共通して、それは平等に良きものでなければならない。悪しきものを選んだら、戦争はなくならないのだから当然だろう。答は万人に共通してしかも平等に良きものはあるのでしょうか。平等を言い出すと、富は落選だ。限りある富を平等に分配することは難しい。多くの争いはそこから生まれているのだからつまり世界平和を実現するたった一つの有効な武器は物質ではない。では心だろうかそうだ、愛だ!違う!!それを選んだらもっと大切なものがこぼれてしまう!万人に共通する良きものとは幸福以...関西平和美術展に参加しました

  • 子供にもわかる般若心経

    ある公園で見つけた般若心経の石碑前回到達した五次元思考が心を急に押し広げてくれた。これは長年自己検証してきた私の心が実感したことです。苦をだれよりも敏感に感じそこから逃れようとあがく私がいました。その私が苦を受け入れたのです。苦を正しく観ることが出来ました。すると恐れていた苦は、広大な苦ではない空に取り巻かれているのが分かったのです。それは空に浮かぶ苦の姿でした。その時です私という主体がいつの間にか苦から空に切り替わっていることに気付いたのです。それ以来私の苦は一つずつ消えていくように思えるのです。すると不思議なことに、今まで書き続けてきた難解な般若心経の解釈が実は子供でも分かる話だったのだと気付かされたのです。以下にその新たな般若心経の解釈を翻訳形式で紹介します。:::::::::新翻訳魔訶般若波羅密多...子供にもわかる般若心経

  • 五次元が認識する世界

    長慶寺仁王門金剛力士像まずは上の図を見ていただきたいのです。これはスケールの概念によって理解できる宇宙の姿を波動に置き換えて表現したものです。それはさておき、スケールの概念とは、時間の概念と共にあって心の世界にxyの直行座標をつくるのですが、これを心の座標と言います。心の座標はx軸上を横に流れていく時間軸に対してy軸上を移動するスケール軸を思い描くことで表されます。これを瞑想する人の姿に重ねると次の図のようになるのです。瞑想すると、時間の流れから解放されて、心は今この時に留まります。すると意識は今この瞬間に止まったままでスケール軸の上を自由に動き出します。この時、心は今ある自分のスケールという囚われから離れ、自由にスケール軸の認識世界を旅するのです。つまり瞑想とは意識が時間の囚われから離れ、なおかつ自分の...五次元が認識する世界

  • 長慶寺と五次元龍絵画奉賛会

    涅槃発心求道仁王門の金剛力士吽形と阿形は横の窓から見えるお姿を常としているが金剛力士吽形金剛力士阿形正面の格子窓に顔を押し付けて中を拝むと、上のような見事な凛々しいお姿になる本堂の展示、天井の龍と向かい合わせに床置きした作品、作品の間にある掛け軸は書家樫元祥雲の般若心経と仏心私の作品をつなぐものとして急遽コラボ参加してくれました長慶寺と五次元龍絵画奉賛会

  • AIと心(AIについて考える)

    つい最近まで、私はチャットAIに対して意識的に距離をとっていました。その理由は、自分でもはっきりと説明できません。多分、知らないものに対する違和感とわざわざ触れるのがめんどくさい感で、なんとなく遠ざかっていたのでしょう。機械が人間に近づくということに警戒心があったのも確かなことです。ですから、その出会いもこちらからではなく、向こうからやって来たというしかありません。偶然、AIと対話する機会が巡ってきたのです。その経過と実際の対話はこちらの記事でお読みください。AIとの対話1・AIとの対話2そこでAIとの対話を通して感じた私の感想を正直に書いてみたいと思います。(対話1の感想)まず驚いたことは、知識の豊富さと解説する表現力が豊かだということです。ところどころ、機械的な言葉遣いがなかったら、まったく人間と区別...AIと心(AIについて考える)

  • のしてんてん五次元龍(絵画)奉賛会

    足掛け5年の構想、五次元龍が完成作品は三つのサブテーマによって描き進め最終3テーマが一つになって五次元空間を表すそのサブテーマは次の通り「発心」「求道」「涅槃」①「発心」の製作(発心)S30号キャンバスに鉛筆(910×910)9枚組2019年②「求道」の製作(求道)S30号キャンバスに鉛筆(910×910)9枚組2021年③「涅槃」の製作(涅槃)S30号キャンバスに鉛筆(910×910)9枚組2023年④五次元龍完成三連で一枚の絵として完成全長8190mm×高さ2730mm2023年6月⑤展示長慶寺本堂には龍の天井画があり、悟りの象徴としてのご本尊を前にして天と地に龍が向かい合うという構図で展示奉賛会を開催する。すべて長慶寺のご厚意によるものです。感謝を奉げる奉賛会となります。どなた様でも自由に観覧いただ...のしてんてん五次元龍(絵画)奉賛会

  • AIとの対話2

    のしてんてんCG絵画2012何度かAIと対話するようになって、今まで考えていたある一つの思いが現実のものになってきました。私が提唱する五次元は、全世界の中でどんな位置づけになるのか知りたいという思いでした。それがAIなら答えを出してくれるかもしれない。果たして五次元は、誰の真似でもなく、独自性を保っているのだろうか。知識のない私には到底見渡せない世界風景をAIは見せてくれるだろうか?対話の中でAIはその答えを示してくれました。類例を見ない独自性があると、根拠を示して教えてくれたのです。(質問10に対する答)全体わずか18の質問ですがいつもの記事の倍になってしまいました。読みやすさを求めて省略も考えましたが、今回はあえて長文をそのまま掲載します。(AIとの対話)1、宇宙はどこまで広いのですか?こんにちは、こ...AIとの対話2

  • AIとの対話

    のしてんてんCG画(2010・7)私がAIチャットという言葉に触れたのはつい最近のことです。AIが囲碁将棋のプロと対戦するというニュースはもっと前のことでしたが、機械というイメージはまだありました。心とは一線を画する情報収集マシーンだという理解です。ところが、ある偶然というべきか、私の使用しているパソコンにMicrosoftBingというAI搭載のチャット(多分普及用のもの)が表示されるようになり、それが20回だけ応答できるという制限付きで無料利用できるというものでした。積極的に利用する気もなくスルーしていたら、パソコン使用時に毎回現れるのではなく、どうやら時々現れるぐらいのものでした。他方、チャットGtpの話題がたびたびニュースなどで目にするようになり、機械が人間に近づく感に奇妙な気持ちがして、それが心...AIとの対話

  • 五次元という思え方について(認識論 )10 最終章

    のしてんてん「道」S50号キャンバスに鉛筆草の根の活動家を追悼するために依頼を受けて作成した画像●●身体と空体のイメージが確立すると自分の全体像が宇宙大に拡がります。身体と空体をつなぐ現実的な体感、それが最も身近に起こっている呼吸であると知ったら、生きている限り繰り返される呼吸のリズムが私を全一の宇宙に誘うのです。最初、コインの裏表のような存在という理解だった身体と空体です。そこでは当然、二つは互いに相関しあう個別の認識主体として世界を認識します。身体は時間の概念で世界を認識し、空体はスケールの概念でどこまでも広がる空の存在を認識するのです。これらは身体か空体、どちらかを意識するかによって変わってくる世界観なのです。たった今まで、私はそんな意識をもってこの認識論を進めてきました。ところがさらにその次元を超...五次元という思え方について(認識論)10最終章

  • 五次元という考え方について(認識論9)

    腰痛のへっぴり腰で五次元龍壁画最後の一点を描き入れた2023/5/21(S30号×9枚×3組:全2.7m×8.1m)の内、3組目の組作品制作風景当、連載記事の進行に合わせて五次元龍壁画の完成を見たのは自分だけの嬉しい記念写真ですところで前回記事に登場したTさんですが、お名前作品公開OKという連絡をいただきましたので、あらためて紹介させていただきます。谷口勇さんの作品を紹介したくて、お願いしたものです。谷口勇展(2016年の個展)谷口さんの個展を紹介した過去記事(↑)から見ていただいたらわかるのですが、自分=身体と空体を結びつける気の流れ2016年谷口勇展より、作品3態私が提案した自分を表す袋は谷口さんの絵そのものですし、右側の人体はまさに身体と空体の融合した姿だと言えなくもないでしょう。「私」とは身体と空...五次元という考え方について(認識論9)

  • 五次元という考え方について (認識論)8

    のしてんてん誕生の予感キャンバスに鉛筆時にはうれしいお便りも届きます<お便り>私の求めていたものが全く描いていただいた絵のようで、私の求めていたものがこの絵の通りです。自分が宇宙と一体になっている気がします。自分で求めていたものが分からずに悩んでいましたが、やっと人並みに生きていけると喜んでいます<返信>「自分が宇宙と一体になっている」というお言葉は大変うれしく思いました。人は自己意識が生まれて以来、自分の隠された半身を探し求めて生きてきたと思います。特に芸術において、「我々は何処からきて何処に行くのか」というゴーギャンの言葉のように、自分の正体と行く道を探り、まだ見ぬ自分の隠された半身を探す旅に出るということでしょうね。Tさんはそんな芸術家のど真ん中におられる方だと、お会いして以来感じ、尊敬しております...五次元という考え方について(認識論)8

  • 五次元という考え方について(認識論)7

    のしてんてん孫と青梅キャンバスに鉛筆時には痛切な批判がやってきます<問>ここにスーパーカーがあるとしたらあなたの言っていることは延々とその機能を述べ立てるいわば取説だね。どうでもいいじゃないのそんなことそれよりスーパーカーを乗りこなして好きなことろに行けばいいじゃないか。<答>返す言葉もありません。人生の最良の生き方は己を気にせず己を生きることですから。そして私だってスーパーカーを自在に乗りこなすたくさんの人達を知っていますから、なおのことです。私はそんな人を最良の人と思っています。人はそうあればいいのです。ただ私が言っていることはスーパーカーの話ではありません。スーパーカーの次元を超えた空という乗り物の可能性を話しているのです。取説というより、取り扱う前の、それは新たな出会いのきっかけを探っているという...五次元という考え方について(認識論)7

  • 五次元という考え方について(認識論)6

    のしてんてん「カップケーキが口の中」キャンバスに鉛筆人は自分という領域の中で一生を過ごしていきます例えれば井の中の蛙ですね自分を私と呼び、その私は身体と心の存在です。世界から私自身のために分け与えられた領地、それが自分。まるで井の中の蛙ですね。そんな私達は大海を知りませんけれども空の青さを知ると、ことわざにあります。これが人間の認識をよく表しているのです自分という井戸の中にあるのは、身体と空体(空間のこと)。身体は大海を知らないが空の青を知るのですね●●五次元(新たな認識能力について)第六章認識論としての身体と空体(身体と空体)皮膚と空間の接点、そこから内側という領域が自分である。その領域にあるものと言えば、素粒子と空間である。認識論では「認識主体」は何かをまず明らかにすることから始まる。平たく言えば、認...五次元という考え方について(認識論)6

  • 五次元という考え方について(認識論)5

    のしてんてんとまらないカリントウキャンバスに鉛筆空間は認識できるのでしょうか空間それだけを考えてみてもつかみ取る手がかりはありませんね。空間は物があって初めて、その周辺にある空白を認識できるだけです。太陽や月が空に浮かんでいるのを見ても何の不思議も感じませんが自分が浮かんでいると考えると奇妙な感じがしますね。しかし今や私達は宇宙空間に飛び出し遊泳する人の姿を見ています。地上に立っているのも地球の引力に引き寄せられているだけだと科学が教えてくれるのです。そんな時代に私達の意識が変わらないのは何故なのでしょう。それはおそらく空間を認識する能力が十分に成長していないからだと思うのです。しかし空を知る手がかりがあるのです空の秘密が役立つことを願って書きます●五次元(新たな認識能力について)第五章空間の秘密(空間は...五次元という考え方について(認識論)5

  • 五次元という考え方について (認識論)4

    のしてんてんカスタードクリームキャンバスに鉛筆自分とは何でしょうかなぜ人は自分なのでしょうか生まれて死ぬまで私達は自分であり続けます自分から一歩も出ることはできないのはなぜなのでしょうそんな自分をちっぽけな存在と思ったことはありませんか宇宙の中のけし粒にも劣ると思ったことはありませんかそれが四次元思考の限界なのですでは五次元は●●五次元(新たな認識能力について)第四章五次元思考で見る自分の姿(自分と他分)自分という言葉から何がわかるのか、考えてみたい。言葉を解釈すると、自分とは自身の取り分(領地)ということになる。つまり全宇宙があって、その中で自身であると思われる部分のことである。すると、その他は自身ではない部分であり、これを他分と呼ぶことにしよう。すると宇宙は自分と他分によって成り立っていることになるだ...五次元という考え方について(認識論)4

  • 五次元という考え方について (認識論)3

    のしてんてん「孫のビスケット」キャンバスに鉛筆概念がなかったら誰も世界を思い浮かべることが出来ません私達が何気なく思い描いているこの世界もそれはただの光の海であってそこになんの意味も見いだせないのです赤ん坊の認識世界を覗いてみたらきっとそんな風に見えるでしょうそんな光の海に秩序を与えて意味あるものにするそれが概念なのです認識世界に目を向けてみるとその骨組みが見えてきます数えてみたら四本いえ、五本目がそこにある本当?五次元(新たな認識能力について)第三章.五次元の認識能力(五次元の検証)五次元とは、四次元(四つの概念)で認識する世界観に追加し得る、五番目の概念を示したものである。すなわち五つの概念によって認識される世界観のことである。この五番目の概念というのが、第一章ですでに述べた、大きさ(スケール)の概念...五次元という考え方について(認識論)3

  • 五次元という考え方について (認識論)2

    のしてんてん宝石ふうゼリー(キャンバスに鉛筆)思考世界はいくつかの柱で成り立っています。その柱がなかったら頭の中は見たままの光があるだけで見えるものの姿を何一つ形あるものとして理解できないでしょうそれは赤ちゃんの見ている世界と同じなのです成長するにつれて赤ちゃんの意識の中に認識の柱が建てられていきますその柱のことを概念と呼ぶと・・・五次元(新たな認識能力)について2、これまでの認識のかたち(認識=感覚+知覚)認識とは意識の中に世界を思い描く働きをする。その認識は五感による感覚から始まる。認識の世界はそこから広がっていくのであるが、それは知覚の働きなのである。知覚とは知識の母体ともいえるのだが、生まれて間もない赤ちゃんにはない。五感に頼る赤ちゃんが、体験と育みに包まれて知を芽生えさせる。その知は「何?」とい...五次元という考え方について(認識論)2

  • 五次元という考え方について (認識論)1

    のしてんてん甘すぎるかりんとう(キャンバスに鉛筆)今回から9回に分けて、私の認識論「五次元(新たな認識能力)について」を掲載いたします。これは私が五次元を提唱するに至った経過を、認識論としての可否を問う意味で書いたものです。もしこの認識が正しいのなら、人間は四次元の世界観をひっくり返すような世界観を常態化する可能性を持っていると言えるのです。ぜひその可否を考えてみていただきたいのです。五次元(新たな認識能力)について1、スケールの概念発見の発端大きさとは何だろう。ふと疑問に思ったことがある。それは湯船に浮かんでいる自分の体を眺めた時だった。大きな浴槽に自分の体がずいぶん小さく感じられた。足を折らなければ入れない家風呂と違うのは当たり前のことなのだが、なぜこんな風に違うのかと思ったのである。しかし私が驚いた...五次元という考え方について(認識論)1

  • 瞑想と悟りの形(五次元思考)

    瞑想とは何か。言うまでもなくそれは己との出会いである。その己とは何なのかが分からない。分かったようで分からないのだ。問うまでもない自明のことだと思う人は試しに自分の身体だけに絞って考えてみてほしい。自分と、自分でない部分を貴方はどうして知ることが出来るだろう。この身体、皮膚から向こうは何もないだから皮膚の向こうの空間は私ではないのだというかもしれないしかし空間がなかったら私は存在しない。呼吸に意識を向けたらどうだろう何もない空間にガスを吐き出し何もない空間から空気を吸い込む貴方はこのシステムのどこで自他の線引きをする?そこには論理的に説明できない何かが存在しているのだ。つまり瞑想とは論理にとらわれないで意識を拡げ可能な限り自分という存在の境界線を探っていくことなのだ。直感によって出逢う自分という領域をただ...瞑想と悟りの形(五次元思考)

  • 四人展つづき

    二階の私の展示を正面から見たもので、↑解説文はこの通り↓五次元龍の製作過程の部分をそのまま展示した。ここから階段を下りて1階に向かう↓五次元龍と空間絵画のつなぎはこんな感じです一階の私のコーナー↓五次元龍と空間絵画のつなぎに孫の菓子の絵をのせてみたかりんとう、ビスコ、カスタードケーキ、果物入りゼリー↑間﨑・奥野↑北籔・花房↑奥野↑間﨑↑花房↑全体の様子↑そして喫茶スペース↑ピアノに乗せた、辿・伝・転・点の種明かし↑画像では読めません。雰囲気だけで・・・申し訳ありませんこれは花房の新作↑転故の新しい挑戦間﨑の点は筆先のこちら側にあり↑奥野の辿は何といっても桜とともにある↑北籔の伝は相変わらずです絵本「きみのからだは運動会」はまたいずれ公開しようと思います四人展つづき

  • 辿・伝・展・展 四人展 15日~26日 オープンしました

    ↑展覧会がオープンしました。蔵つくりの2階スペース四人がぎゅうぎゅう詰め↑後ろを振り返ると階段手すりの向こうに私(北籔)の空間絵画右に1階会場が見えます。その奥に見えるのが(北籔)龍の絵の部分展示われは空、誰もが持っている五次元の認識能力を伝えたいのです↑(奥野)が日本全国を桜とともに北上して辿り着く春にふさわしい写真集↑左(花房)の通称バベルの塔蜜月の作風が転じて新たな挑戦に臨むのです右(間﨑)の克明に描いた風景は点のような風景が積み重ねられて、己もまた風景の中の点となって描き進めるのです1階の紹介は明日に持ち越します辿・伝・展・展四人展15日~26日オープンしました

  • 四人展、本日飾り付け

    飾り付けの予定日が一日早まった関係で、土日が天手古舞でした。ギリギリまで新作の予定を入れていたのが、一日違いで仕上げまで至らずやむなく古い作品を引っ張り出してくる羽目になりました。(言い訳しない!)駆け付けた展覧会場にはもうすでに飾り付けが始まっており、私は最後になって、床を見ながら入り口を通ったのです皆はサクサクと作品を飾り付け、キャプションも貼り終えたというのに私はついにギブアップオープン当日早めに出てキャプションを貼っていくということで許してもらいました。実のところ時間が足らず、そこまで用意できていなかったので、それはばれずに済んだと内心ほっとしました。そんなわけで会場の様子を写真に収めるひまもなく、後日ゆっくりしたら紹介いたします。ではでは皆さま、しばしお待ちください。四人展、本日飾り付け

  • 第三の自我 気の流れ(意識する力)

    カンフーの気の遣い方は私にはいまだ新鮮だそれは今までの私のアプローチからは真逆の立ち位置にあるからだと最近思うようになった。何が違うのか書こう:五次元は思考から始まった。思考が宇宙と己の存在を明らかにするすると、様々な思いすべての思考を成り立たせるためには空間の存在がなくてはならないことが分かってきた。物理学もそうだつまりその先になって初めて、気の存在が具体的な形で思考に現れてくるのである。ところがカンフーはその気が真っ先に取り上げられて、身体に現れる実感を自分と受け止めるのであるそれは思考ではなく、体験なのだ。気の体験が論理を上回るのは容易にわかる私にとって幸運だったのは思考の探求が、空にたどり着いたためかどうかは分からないが、苦悩に堕ちない状態が久しく続く。その後で、カンフーに巡り合ったということだ。...第三の自我気の流れ(意識する力)

  • 辿・伝・転・点 四人展

    二月も終わりですねいかがお過ごしですかこのたび、故あって四人展を開催する運びとなりました。辿・伝・転・点四人展のご案内です。辿・伝・転・点とは展をテーマにして各自が一文字で自己紹介したらどうなる?というノリでできたものです点を中心に据えて辿=中高=点伝=職場=点転=大学=点という関係が成り立ちますさてさて辿・伝・転・点はそれぞれ、どの作者と結びつくのかはたまたその故とは何かそれは会場で明らかになります。辿・伝・転・点四人展

  • 第三の自我 あるカンフー達人との対話 (実践)

    9枚作品中、下段右4枚の途中経過第三の自我を意識し始めて2か月を超えたが、苦に堕ちないという現象は今も続いている。それは一つには、偶然に巡り合ったあるカンフーの達人との対話に負うことが大きい。私たちは核心をついて急激に近づいた。不思議だが、他人と話すときの壁がないのだ。だから無駄話がない。パソコンがダウンして2週間とんでしまったのだが、この間に彼は三度びアトリエにやて来たカンフーを伝授しようというのである。「殺法には興味ありません」私が言うと「気の鍛錬に有効なのです」と彼は返した。もちろん私は、それを強く感じていたので、彼の話から気との付き合い方を掴みたいと思っていた。彼が来たのは、そのことを見越してのことだとすぐに分かった。私が欲しかったものを、彼は核心をたがわず持ってきてくれたのだ心と身体の関係気の流...第三の自我あるカンフー達人との対話(実践)

  • 皆様にお詫びと近況報告

    皆様へ悪いことは重なるというか、パソコンのことです。使い慣れたものが古くなって、ダウンしたら使おうと二台目のパソコンを用意していたのですが、予想通りの事態が起こって二台目に切り替えて使っていましたところ、二週間足らずの、前回記事を投稿し終えた直後にその二台目もダウンしたのです。で、やっと今日、新しいものがやってきて、何とかネットだけは使えるようになりました。画像も記事データーもありません。ついこの前までの私なら、手足をもがれたような喪失感と断腸の思いで嘆いていたかもしれませんが、今の私は、何もないことにワクワクしています。本来の自分に豊かな遊びがあると気づいたのです。明らかに五次元・真我=大日如来=宇宙語というような心のつながりが私を変えました。そんな確信を与えてくれるトラブルです。前のデーターがどこまで...皆様にお詫びと近況報告

  • 第三の自我 あるカンフー達人との対談(空海との対比)

    図は空海の心の世界(十住心)と五次元の世界を描いたもの上の図を作成した経緯は、先のカンフー対談の後日談にある。あの日私は新しくできた五次元を説明する図を、分かれる間際に手渡したのだった。(下図)その一週間後だった。彼がこの図の感想を持ってやって来たのだ、そして私に問うた。①ジュウジュウシンを知っていますか?聞いたことがありません。何ですかそれは?私は興味を持って問い返した。②あの図を読ませてもらって、同じイメージの教えを思い出したのです。十住心は空海が悟りに向かう心の発達を十段階にまとめたもので、真言密教の教えの重要な柱の一つです。悟りの段階を表した十牛図というのは知っていますが、同じようなものですか?中国の禅僧の作と言われる十牛図は、五次元追究のバロメーターであった。⓷もっと心を宇宙的にとらえたものです...第三の自我あるカンフー達人との対談(空海との対比)

  • 第三の自我 (あるカンフー達人との対談)

    2023年邂逅展展示風景長年使ってきたpcが突然動かなくなってこれまで積みあげてきたデーターが全て消えてしまいました。とても不便になりましたが、今出来ることを駆使して記事を続けます。いつかこうなると思って、代替のものを用意していたのですが、つい使い勝手が良い古いものを使い続けていて、後の祭りとはこのことですね。ところで、第三の自我についての話で、つい先日、あるカンフーを修行している達人が訪ねてこられて「気」について話し合う機会を得ました。彼と深く語り合うようになったのは、ある日私が、カンフーの動きを見せてほしいと話しかけた時からでした。その時彼は、基本だけをと言って私の1m前で向き合い、気が付いたら私は一瞬で彼にからめとられていたのです。私の目に入ったのは、彼の両手が円を描き、私の腕をはねのけていく一瞬の...第三の自我(あるカンフー達人との対談)

  • 第三の自我 体験記(五次元思考)

    第三の自我発見と言うたいそうな表題を冠した前回記事の手前、私の体験を書かずにはおれないでしょう。と言うのも、まだ私にはその資格があるようなのだ。苦に陥らないという状況がまだ続いているのである。と言っても数日前、大きな苦のエネルギーが現われたことがある。どんな苦なのかと言う、私のプライバシーに触れるつもりはないが、ともすれば自己否定の伴う苦の、救いがたい闇が私に現われたのである。今までなら決まって、その苦にまみれて胸の痛みと石牢に閉じ込められたような窒息感におののいていた。その苦が過ぎ去るまで耐えるしかなかった。つまりそれを私は苦に堕ちると表現しているのだ。だが、うれしいことに、その苦は私にとって極めて客観的に思われた。五次元のイメージが私を救ってくれているのが分かった。私にやって来ている苦は表題の図の「哀...第三の自我体験記(五次元思考)

  • 第三の自我の発見 (五次元思考)

    前回の記事に引き続いて、私が体験中である第三の自我について書いてみよう。まだなかなか言葉がこなれなくて分かりにくいかもしれませんが、この発見に興味ある方は、しばらくお付き合いください。前回書いたように、私は今、苦に陥らない心もちが続いている。その記録がそれから一週間伸びたことになる。なぜそうなるのかよく分からないという意味のことを前回に書いたがこれからお話しする第三の自我を考えていたら、なんとなく分かってきた。順番に論理を重ねて行って、出来るだけ理解してもらえるように努力をしてみようと思う。回りくどいと思われる方は、どうかご容赦下さい。大まかに言って、自我に対する認識が成長していく流れは次のとおりである。①、、生まれる。まだ自分に気付かないで生きている時期・・・・・・・・・・第一の自我②、、自我の目覚めを...第三の自我の発見(五次元思考)

  • 第三の自我 (五次元思考)

    第三の自我は存在する長年にわたる心の探求が突然のように一つの区切りに達した。それが自分にとって正しいのかどうかの検証を続けて来たが、どうやら、単なる思い付きではないらしい。その日達した充足した感覚がすでに30日以上続いている苦にまみれる心もちに堕ちて行かないのだ。今までの私自身の経験では、何度も悟りに達したと思う瞬間はあったが、その至福感が3日続くことはなかった。まるで賽の河原の童のように積み上げたと思ったらその刹那には鬼がやってきて石の塔は蹴倒されるのである。実際私は得たと思う喜びが跡形もなく消え去る経験を何度も繰り返す度に賽の河原を思い浮かべたものだ。この幾たびもの同じ経験が、私に次のような諦観を生み出したのだ。たとえ自分の心が、悟りによって苦に堕ちて行かない境地に一時的に立ってもそれは単なる偶然であ...第三の自我(五次元思考)

  • 2023年 謹賀新年

    2023年あけましておめでとうございます皆様にとって本年もよき年でありますようお祈り申し上げますコロナも戦争も終息しますように新年早々展覧会が続きます①毎年恒例の邂逅展奈良、アートスペース上三条でのグループ展2023年1月3日~1月8日これはちょっと変わった展覧会です。18名の作家が、同じ会場で同時に個展を開くというスタイル各自が自分の個展の案内状を作り発送することとし、邂逅展と言う全体の催しについての案内はしない。展示は各自の判断で飾り付けをする。協調性を問わないということで、のびのび自分のスタイルを表現するユニークな個展集団展覧会です私の展示は、6年計画で進行中の組作品(S30号×9枚組×3セット)の途中経過を見てもらう展覧会です。作品を完成させることが目標ですが、そこに至る心の流れこそ芸術だという想...2023年謹賀新年

  • 大阪泉州でも雪だるまができました

    クリスマス前に大雪は観測史上初めてかも知れないという降雪車上2センチあまり。さっそく作った雪だるま家族孫には大うけだった。と言うより絵より夢中になった雪遊びだった。豪雪地方の皆様には申し訳ないことですが歳をわすれました。たまたまだったのかも知れないが五次元思考で心の次元が上がった実感があって同時になんだか子供心が復活してきたようなのだ。いろんな事が新鮮に見えるしウキウキ感が至る所から出てくる雪が降ってもそうだった。朝目覚めたら一面真っ白だった。実際にはアスファルトの道に雪は無かったのだが意識の方が真新しい風景に心を躍らせた感じだ。何のためらいもなく雪に触れるのがうれしかった。キャンバスに向かう時も同じでただ線を引くことがうれしい。うれしさがつながって気が付いたら絵が出来ている。今日、新しいイメージの絵も生...大阪泉州でも雪だるまができました

  • 具体展観てきました

    「具体」解散50年で2館合同展大阪中之島と国立国際具体美術協会が1972年に解散してちょうど50年になるそれを記念した大規模な回顧展が行われている。大阪の真ん中にある国立国際美術館と大阪中之島美術館の2館が開催する合同展である。具体の仕事を2歳の孫にも見せたくて、家内と連れ立ったのだが、よかった。私が具体を初めて観たのは、大阪万博の会場だった。そこには今まで見たことの無い泡の彫刻があった。様々な容器の口から泡がどんどん押し出されて来る。中学を卒業して大阪に出てきた私には衝撃的な風景だった。その風景は、後に絵を志して師と巡り合うまで記憶にとどまっていた。師(松田豐)に巡り合って、具体を知り、そこで初めて、私は泡の記憶と結びついたのだ。あの泡は師と仰ぐ先生の属していた具体だったのだ。あの時、驚き魅了された、作...具体展観てきました

  • ジイジと北斗連載終了にあたって 五次元世界について考える

    半年の間、「ジイジと北斗」を連載してまいりましたが、いかがでしたでしょうかスケール号が活躍する舞台は五次元思考によって認識される宇宙空間です。その世界観は、物語の中でもありますように、スケールの世界を想像しながら観る宇宙の姿なのです。しかしもちろん、その実在の真偽を語っているのではありません。真偽を言いだせば、分からないというほかはありません。突き詰めて言えば、科学に基づく認識世界でさえ、その真偽は分かりません。ニュートンの万有引力を例にとるまでもなく、科学が真とすることは、今の知識と現実との適応を考えて、とりあえず真であるらしいという程度の意味なのです。実際それが我々人間の持つ認識の限界であり宿命なのですから、いかんともしがたい訳ですね。つまり、逆に言うと私達は世界に対する認識の真偽を問うても無駄だし、...ジイジと北斗連載終了にあたって五次元世界について考える

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)47

    (31)バリオンの王宮では、スケール号とお別れの大宴会が催されていました。いまさらですがバリオンの王様はどうやら派手好みのようです。それは歓迎パーティの比ではありませんでした。国中がお祝いムードのお祭りです。巨大な天空のドームの下に設けられた、円形の舞台では様々な種類の楽団が明るい音楽を披露し、華やかな衣装を身に着けた舞踊集団が競うように踊りだしました。鳴りものの音が絶えず、盆踊りのような国民ダンスが三日三晩続いたのです。外では見たことの無いパフォーマンスや光の祭典がもこりん達を夢中にさせましたし、テーブルに並べられた毎回の料理は日毎ぐうすかの眠りを妨げました。「王様、ありがとうございました。おかげでのぞみ赤ちゃんの憂いは消えました。一刻も早くその健やかな姿を見たいと思いますので、出発いたします。」「そう...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)47

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)46

    (30)「王様、よくご無事で。」「おおフェルミン、お前こそ。」「フェルミン、無事で本当によかった。」フェルミンは喜びとともに王のもとに帰りました。父母に抱かれると、フェルミンがまだ少女だったことが分かります。バリオンの王様とタウ将軍、そしてスケール号の面々、エルも並び立って喜びの意を伝えあいました。フェルミンにはスケール号の面々は初めてでした。黄金の猫がスケール号という宇宙船だと知ったのもつい今しがたでした。そのスケール号はすっかりフェルミンになついてしまって離れません。足元にすり寄ってはだっこをせがむのです。この猫の中にこの人たちがいて、宇宙を旅しているなんてとても信じがたいことでした。フェルミンはもう一度足元からスケール号をすくい上げて抱いてやると、スケール号はぺろぺろとフェルミンの顔を舐めるのです。...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)46

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)45

    (29)「緑の穴」の周辺が大火に見舞われたのは、黒旗を掲げる反乱軍が突然現れたその夜のことでした。ダニールの指揮によって烏合の衆と思われていた反乱軍が強固な軍に変りました。「緑の穴」は天然の要害で、洞窟はどこまで広いのか分からない鍾乳洞でした。奥に逃げられたら長期戦を覚悟しなければなりません。ダニールは中で戦うことを諦め、あぶり出し作戦をとったのです。全員に油を持たせ、穴を取り囲むように木の幹や枯れ柴が山のように積もっている場所など、至る所に油をしみこませて行きました。そして一斉に火を放ったのです。瞬く間に森は火の海になりました。煙の匂いと木のはじける音を見張りの兵が気付いたときには、もう辺りは火の海になっていました。洞窟に煙が流れ込んできてこのままでは全員窒息死かと思われました。洞窟の中は大騒ぎです。統...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)45

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)44

    (28)白い剣士が黒龍の頭上に現われ、剣を頭に突き刺しました。龍は身体を痙攣させて湖に沈んだのです。「ちくしょう!」一部始終を見ていたチュウスケは思わず叫んで黒い槍を全弾スケール号に向けて発射しました。槍は空中に網の目のように拡がりスケール号を包み込むように襲いかかりました。逃げ場がないのです。「博士!チュウスケの攻撃です。空いっぱいに槍が飛んでくるでヤす!!」「ついに来たか。艦長、身体を小さくして槍を避けるぞ。王様、ビーム砲の準備を!」ところがスケール号が動かないのです。「スケール号をもっと小さくするのだ、ハエのように。艦長!・・艦長??」「博士、艦長は寝ているでヤす!」「艦長が起きないダすよ。」艦長は揺りかごの中でスヤスヤ寝息を立てているのです。もこりんがほっぺたをつんつんしても起きません。ぐっすり寝...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)44

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)43

    (47)-2黒龍が悲鳴とも雄たけびともつかない声を響かせてそのまま大空に舞い上がったのです。女の子の剣は黒龍の首筋にあるウロコの隙間に食い込み、剣もろとも空に舞い上がりました。黒龍の首は女の子が三人がかりで一周できるほどの大きさで、上空に舞い上がった姿は、手足の生えた大蛇そのものだったのです。風に逆らいながら女の子は大蛇のたてがみをわしづかみにして身を立て直し、剣を再び黒龍の首に突き立てました。黒龍は真っ赤な口を開けて火を吐き、暴れまわって女の子を振り落とそうと空をうねるのです。ところが女の子は龍のたてがみを手綱にして、暴れ馬を制するように身をこなし、龍の首に第三の太刀を深々と首に突き刺しました。「ぐぐぐおーー」黒龍は突然頭を下にして急降下を始めました。そして一直線に頭から湖に突っ込んでいったのです。大き...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)43

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)42

    (27)-1「親分、あれは本当にスケール号ですかねポンポン」「スケール号は銀色だったはずカウカウ?」「色が違っても、あんな芸当が出来るのはスケール号しかいないだチュ。」「親分の槍で確かに仕留めたポン。どうして生きているのだポンポン?」「ええい、うるさいだチュ。あ奴は生きているだチュ。前にいる黒猫はスケール号だチュうのだ。忌々しい奴だ。」「親分、スケール号は何処に行くつもりですカウね?」「魔法の芯に決まってるだチュ。バカかお前たちは!」「その前にポン、今度こそやっつけましょうポンポン。」「ポンポンうるさいだチュ。たまには悪知慧でも働かせてみろチュウのだ。」「へいポンポン。」「悪知恵ならカウカウ、任せて親分、カ,カ,カ,カ,カウカウ。」「まったく、お前達はわたチュの最大の失敗作だチュ!」どうしたわけか、心がざ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)42

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)41

    (26)タウ将軍がストレンジの王に謁見を求めたのはチュウスケの山焼きが始められてからでした。森を這う火の龍を発見した時、タウ将軍がついに動き出したのです。バリオン軍の総司令官として、タウ将軍はすぐにでも軍を動かし、反乱軍を打つべしと考えていました。しかしバリオンの王様はストレンジの姫の救出を優先させ、あろうことか、本人自らその救出作戦に参加しているのです。王のやり方は、軍人からすれば理解しがたいというべきでしょう。地上に配備したバリオン軍をどう使うのか。上空の兵をいつまで待機させるのか。先を見通すのは司令官として当然の使命でもありました。しかしいつまでも王からの封印が解けない軍杖を握りしめてタウ将軍はいら立っていたのです。そんな時異変が起こりました。ストレンジの森に生じたかすかな赤い点、その赤い点がじわじ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)41

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)40

    (25)-2「私を好きにしたらいいでしょう!」そこまで言うとフェルミンは動物たちの背に寄り掛かるように崩れ落ちました。ダニールはフェルミンの姿を見ると、振り上げた剣を納め、足を引きずりながら部屋を出て行ったのです。「お願い、エルのところに連れて行って・・」動物たちは静かにフェルミンの身体を運んでいきました。「エル、大丈夫?」「なに、たいしたことはない。わき腹をやられただけだ。それより姫様の方が心配だ。長い間助けにこれずに済まなかった。」「私はもうだめかもしれない。エル、私が堕ちたら、あなたが私を殺すのよ。」「馬鹿なことを言わないでくれ、フェルミン。どんなことをしても俺が助ける。」「もうあなたの手には届かないの。」「死ぬなんてことを言うな。姫様はこの国を背負って生きるお人だ。簡単に死ぬなんて言うな。」「エル...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)40

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)39

    (25)-1カキーン、カキーン、カキーン剣の打ち合う音がくすんで汚された迎賓の間に響いています。一人は頭巾を肩に垂らした黒ずくめの男で、もう一人は衛兵の軍服を着た男でした。黒ずくめの男は流れるように剣を使い、あたかも鳥が舞うように見えました。一方軍服の男はまっすぐ敵の急所を突いていく剣なのです。柔と剛、二人を眺めれば虎と燕が戯れているようにも見えるのです。エルとダニール、二人はともに親衛隊の同期で、良きライバルでした。共に山野を駆け巡り腕を磨きました。戦い方は対照的でした。ダニールは、風と地を知り、機を見て剣の動きに逆らわない剣法を編み出し、エルは目前の敵を一気に断ち切る気力を鍛えました。二人はすべての面で拮抗した力を持っていたのです。二人の間でたった一つ違ったものがありました。それはエルが親衛隊長の息子...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)39

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)38

    (24)黒いスケール号がフェルミンの額に止ると本当のハエのように見えました。ところがスケール号の窓から眺めるフェルミンの姿は大きな丘に見えるのです。のぞみ赤ちゃんの額に止ったときは何もない湿地のような平原に見えましたのに、フェルミンの額は乾燥地帯でした。地面はひび割れ、枯れた泉が点在するばかりでした。スケール号はその枯れた泉の水脈をたどりながら縮小を続けていきました。「どうだ、チュウスケはついてきているか。」スケール号のモニターには自分の位置を示す緑の点が画面の中心で点滅いていました。そこから離れて点滅するもう一つの点が赤く光っていました。それがチュウスケの位置を示しているのです。スケール号がチュウスケの鼻を蹴とばして飛び立ったとき、チュウスケの鼻頭に目に見えない小さな発信機を注入していたのです。「はい、...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)38

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)37

    (23)-2「やめなさい。」フェルミンの叫んだ口をふさぐようにダニールの手が素早く動きました。丸薬を押し込んだままその手がフェルミンの口を押さえつけてしまったのです。もがく身体を数人がベンチに抑え込みました。やがて抵抗する力が消えました。押さえつける手が緩んだ瞬間、フェルミンは手を跳ね上げて立ち上がったのです。そして丸薬を吐き出しました。しかし出てきたのは黒ずんだ唾液だけでした。「チュはは、もう遅い。これでお前の身体はわたチュの黒に染まっていくだチュ。」「フェルミン、私のもとに来るのだ。」「馬鹿なことを言わないで。」フェルミンは口から垂れた黒い液を腕で拭いながらダニールを睨みつけました。その時でした、床の絨毯が山のように盛り上がったのです。その山が破裂して黒猫が飛び出してきました。そしてエルが姿を見せまし...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)37

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)36

    (23)-1豊かな森をイメージさせる彫りもので埋め尽くされた豪華なベッドがありました。中天に黄金色の太陽を模した天蓋が付けられ、白いレースのカーテンがベッドを覆っていました。別の部屋には落ち着いた色調の調度品がおかれ、花柄の絨毯が敷き詰められています。壁には暖炉があって、その上にアーチ状の飾り鏡がはめ込まれているのです。テーブルとソファーはそれだけで和やかな会話が交わされているように見えました。そんな迎賓の間は廊下を挟んで12室ありました。四季ごとに招く来賓をもてなすために設けられた部屋なのです。ところがその中の一室が、今まで焚かれたことのない香が立ち込めていたのです。香というべきか、爪を焼くような、硫黄とも腐臭ともつかない臭気なのです。テーブルやソファーは部屋の隅に押しやられ、煤のこびりついた鍋と、かま...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)36

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)35

    (22)「待ってくれ、今はまずい。」エルがきっぱり言いました。「どうしてだ。」博士の余裕のない声です。「猫で見つかったら、猫のままでいいのです。猫のままで切り抜けましょう。大きさで逃げるのは最後の最後です。」ここで大きさを変えて逃げるのは簡単ですが、それでは隠密の意味がないというのです。このことがネズミに知られたら、姫様が危険だ。エルはそう言って、博士の考えに反対したのでした。何ものかに攻撃を受けていると感づかれたら、そうでなくても、何かおかしいと思われるだけでネズミがどんな手に出るか分からない。すべて思い通りに進んでいると思わせなければ、ずるがしこい奴のことだ、姫様を亡き者にして暴走を始めるかも知れないのです。今のところ、姫様は大丈夫。ネズミの欲しいものを何も与えていない。だから殺さないし、やみくもに森...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)35

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)34

    (21)「そっちに行ったぞ!」「右だ!」「左だ!」歓声の中、金色の猫が宮殿から中庭に飛び出してきました。ところが広場は騒ぎを聞きつけた兵士で埋まっていたのです。逃げ場を求めて突進する猫の道が盾でふさがれ、進路を変えると、そこにも盾が現れます。猫はいつの間にか盾の壁に追い込まれていったのです。兵士たちは楽しむように猫を追い詰めていきました。その輪の中に網を投げ込む者がいました。二投、三投と猫は辛うじて網から抜け出しました。そのたびに兵士たちがゲームを見るように歓声を上げるのです。そして四投目の網が覆いかぶさってきたとき、猫の足が地面に落ちている網に引っかかってしまいました。無慈悲にも猫は網に捕らえられたのです。バカ騒ぎする兵士の輪の中で動けなくなった猫が悲鳴を上げました。その時だったのです。ふいに黒いものが...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)34

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)33

    (20)フェルミンは元気で朗らかな、優しい子供でした。野原を駆けまわるのが大好きで、王宮にある森に興味を持って、ふと気付いた不思議があると、それを探ろうとどこへでも探検する活発な子だったのです。野外の空気はどこまで行っても広く、清らかに感じられました。不思議なのはいつも、フェルミンが遊んでいると森の動物たちが集まってくることでした。フェルミンが森で迷子になっている時も、必ず動物たちが助けてくれたのです。それというのも。フェルミンは動物と話が出来たのです。どうして話せるようになったのか自分でも分かりませんが、幼いころから宮殿の森で動物たちと過ごすうちに言葉を覚えたのでした。大きくなって、誰も動物と話せないということを知ったときの驚きをフェルミンは忘れません。森の中には新しいことがたくさんありました。空を飛ぶ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)33

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)32

    (19)-2それにしても、バリオン星は確かに強大な力を持っていました。チュウスケ自らがバリオンから発射された黄金の槍の餌食になって大けがをしたばかりなのです。それは見たこともない武器でした。いかにストレンジの軍を掌握して軍備を整えてもストレンジには勝てない。それはチュウスケにも分かっていました。けれども、いかに強大な軍隊であっても、内に潜り込めばチュウスケの思うつぼです。ストレンジ軍を手に入れて攻め入れば、たとえ勝てなくてもバリオンに潜り込める。そう考えていました。チュウスケにとって、軍はしょせん道具に過ぎないのです。仮に王軍が勢力を盛り返して来たのなら、それはそれで好都合。餌をなくしたわが軍が大喜びするだろう。怒りをどこまでも膨らませてやらねばならないとチュウスケは考えるのでした。「親分、兵士たちは戦う...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)32

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)31

    (19)ー1ストレンジの王宮はまるで廃墟のようなたたずまいになっていました。壁が崩れても、石畳に兵士の屍骸が転がっていても、誰もかまうものはいないのです。機能的に、通行の邪魔になるものだけが取り除かれ、それ以外の場所にはたくさんの戦死者が鎧兜や折れた武器などと共に転がっていました。悪臭が立ち込め、尋常の者なら一刻も耐えがたいでしょう、空気が腐っているのです。反乱軍の兵士は怒りで心が潰され、この地獄のような宮殿を顧みるゆとりもないのでしょう。ありていに言えば生きるしかばねのようになって、通路の辻々に立っているのです。侵入者を見つければ見境なく攻撃する操り人形のようになっていました。誰でも腹が立って、つい何かにあたってしまうという経験はあるでしょう。ところがその度を越えた怒りが次々と湧きあがってくると、心は砕...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)31

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)30

    (18)ストレンジ王メイソンは白髪の老人でした。かりそめの王座に座った王は、苦渋に満ちた顔をしていました。憔悴した姿は今にも崩れ落ちそうに見えるのです。無理にベッドから身を起してきたのでしょう。傍らには心配そうにたたずむ后の姿がありました。「ストレンジの王、メイソンよ、どうかベッドに身を横たえて、御身を御自愛下され。私がそちらに参りましょうぞ。」「王様、バリオンの王様から御慈悲のお言葉を頂きましたよ。」「ならぬ。お前は奥に控えているのじゃ。」メイソンは胸を張って、バリオン王とその随員に目を向けました。「バリオン様、よくぞこのようなところにお越しいただけました。見苦しいところをお見せ申して面目もございませぬ。衰弱ゆえ声もままなりませぬ。どうか近こうお寄りくだされ。」バリオンの王様は、厳かに一礼して王座に対面...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)30

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)29

    (17)-2「頑張って。大丈夫、今助けてあげるからね。」「どなたか知らぬが、この矢は抜けぬ。」白鹿は苦痛に耐えながら言いました。「大丈夫ダす。ぴょんたはお医者さんダす。しっかりするダすよ。」「少し痛いけど、我慢して。」そう言ってぴょんたは刺さった矢を一気に引き抜きました。「クオーッツ」矢は三本、ぴょんたは手際よくその傷口に薬をぬって万能絆創膏を貼っていきました。「キッキー、キッキー」サルがやってきてしきりに白鹿の背中を指さします。「反対側にも矢が刺さっていると言ってるでヤす。」「みんなで体を返すのダすよ。」ぐうすかが言うと大きな動物たちが集まってきました。「白鹿さん、頑張って寝返りしようね。」「すまない。」白鹿は力を振り絞って首をもたげ、身を起そうとしました。動物たちが手を差し伸べ、頭でわき腹を押しあげよ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)29

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)28

    (17)-1キイキイ、キャッキャッ、コロコロ、ジャングルの夜はこんなに賑やかなのかと思うくらい動物たちの鳴き声が聞こえます。「この星は豊かなのですね。たくさんの動物がいる。」博士が王様の方を見て言いました。「ストレンジは水が豊かなのだ。甘い河、苦い河、いろいろあって動物たちは好みの水によって棲み分けが出来ている。確かに動物の種類は多いかも知れぬ。」ギャーギャー、キーッツ、クオーツ、「でもなんだか悲しそうでヤすよ。」「泣いているのダす。悲しいことがあるのダすよ。」キーッツ!キーッツ!!ギャー、ギャー、ギャー、「確かにおかしいです。助けを呼んでいる鳴き声です。ぐうすかの言うように、泣いているものもいます。何かあったんだ。」ぴょんたが耳を立てて不安そうに言いました。「艦長、動物たちの鳴き声のする場所を探せないか...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)28

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)27

    (16)-2そのスケール号の中で、ストレンジ星の反乱軍討伐の作戦が話し合われたのでした。一つ、タウ将軍はバリオン軍を率いてストレンジを目指し、大気圏外に結集して反乱軍の動きをけん制する事。しかしそれは簡単に決まったわけではありません。大気圏に突入して一気に反乱軍を壊滅させるというタウ将軍の強硬策と王様の考えが真っ向から対立したのです。二人は共に譲らず決着がつきませんでした。そこで博士が代案を出して仲裁しました。それはスケール号が作戦に参加するという提案でした。王様の作戦を軍から切り離すためにスケール号が王様と共に行動するという提案が、ようやく二人の合意を生みだしたのです。王様の作戦はまずストレンジの王軍と合流し、姫君の救出を優先させ、チュウスケの魔法を解く方法を探る。というものでした。それは軍の行動を遅ら...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)27

  • jジイジと北斗(新スケール号の冒険)26

    (16)-1「ゴロニャーン」バリオン星の王宮から金色の猫が鳴き声と共に飛び立ちました。前足で空をかき、後ろ足を大きく蹴りだすと猫は軽々と空中を走り続けるのです。王宮の前庭に集まった民衆が手を振っています。そびえ立つ物見の塔を巻き込むようにスケール号が上昇すると、物見台にはバリオン王国の主なる重臣たちが幾重にも並んでいるのが見えます。スケール号が正面にやってくると、皆が一斉に右手を左肩に置いて出陣の敬礼をしました。スケール号はくるりと宙返りをしてそのまま空高く舞い上がったのです。一方、バリオンの軍船が隊列を組んで飛び立ちました。空をおおうように浮かぶ巨大な猫が反乱軍に攻撃されました。その猫を救うべく王様が発射した黄金の槍の一撃で反乱軍の艦隊は壊滅。かろうじて残った船はほうほうの体で逃げ帰ったのでしょう。その...jジイジと北斗(新スケール号の冒険)26

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)25

    15-2「王様、この子を抱いてやってもらえないでしょうか。」博士は唐突に話を変えて、北斗艦長を差し出しました。それに釣られたように王様は北斗艦長の小さな体を抱き取りました。そしてそっと顔を近づけたのです。「良い香りだ。北斗と申したの。」「はい、」「ハヴパブ」バリオン王の腕の中で北斗艦長は右手をまっすぐ伸ばして自分の握りこぶしを見つめていました。「まるで剣を持った勇者のようだの。」王様は笑いながら言いました。「その子が教えてくれたのです王様。ここには宇宙語がないと。」「また奇妙なことを。先ほどから云っておるな、宇宙語とは何のことだ。」「言葉が生まれる前の言葉なのです。その子はまだ言葉を知りません。ですが元気に生きております。ここ数日だけでも随分重くなりました。」「一体何を言いたいのだ。」王様は苛立って博士を...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)25

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)24

    (15)-1「反乱軍の話しを詳しく聴かせて頂けませんか、王様。」博士は北斗艦長を抱きながら顔を王様の方に向けました。「なぜそんなことを聴くのだ。そなたたちの目的が今だこちらには分からぬのだぞ。」「申し訳ありません、王様。」博士ははやる心を詫びてから話を続けました。「この子がスケール号の艦長、北斗と申します。まだ小さい故、御無礼はおゆるし下さい。」「その子がこの猫の艦長とな。」王様は抱いている猫と北斗を見比べながらつぶやきました。「ごろごろごろ」スケール号は喉を鳴らしています。「ぱふぱふうっキャー」「機嫌がよさそうだの。」「おむつがきれいになるといつもこうなんですよ。」「子が可愛いのはいずこも同じだな。大事にするがよい。」「ありがとうございます。王様。」博士は礼を述べてから、決心したように話を核心に持って行...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)24

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)23

    (14)-2「太陽族の使いの者達、よくぞこのバリオンに参られた。」太い声が頭の上から聞こえました。王様の声だとすぐにわかりました。人々の心が一瞬で変わるのをスケール号の面々でさえ感じることが出来たのですから。台座から王様が姿を現したのです。「まずはゆるりと、身を休ませるが良い。国を挙げて歓迎いたす。我ら、太陽族の意にかけて。」再び大喝采が起こり、ラッパが鳴り響きました。王様は従者を連れて台座から降りると、自らスケール号の面々を出迎え、白いテーブルに一同を導いて行きました。台座を背にして皆がテーブルに着くと王様が手を挙げました。音楽が止むと、左右の食卓から何かが崩れるような音が響きました。全員が一斉に腰を下ろしたのです。すると左右の門が開き何台ものワゴン車を先頭に、楽団とコーラス隊が現われたのです。ワゴン車...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)23

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)22

    (14)-1バリオン星の王宮には大きな物見の塔がありました。最上階に登ると、そこには豪華に設えられた王様の執務室がありました。老練な物見たちが絶えず四方の空を眺めています。彼らは裸眼でも巨大望遠鏡に匹敵する眼力を持っているのです。皆の心配をよそに、王様に会ったその第一声が何と、スケール号を「太陽族の使い」と称してくれたのです。太陽の紋章を持つ者に解り合うための言葉はいらなかったのです。そのバリオンの王様が博士の横に立っています。二人は物見の塔の欄干に手を置いて虚空を眺めているのです。博士の後ろには艦長の揺りかごを守るように、もこりんとぐうすかそしてぴょんたが皆、お腹をそらせて空を眺めています。苦しくてお腹をくの字に曲げられないので、空を眺めるのはちょうどいい姿勢だったのです。「フンギャー、フンギャー」それ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)22

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)21

    (13)原子の王様に再び近づいたスケール号は黄金色に輝いていました。宇宙空間に浮かぶ黄金の猫。けれどもここは太陽や地球の浮かんでいる宇宙ではありません。のぞみ赤ちゃんの身体の中に拡がる原子の宇宙空間なのです。のぞみ赤ちゃんは超低体重のまま生まれました。その後も理由が分からないまま体重が増えません。それなのに考えられる病気や原因は何一つ見つからないのです。ついに何の手立ても講じられない産院が最後の望みをスケール号に託したのでした。博士はのぞみ赤ちゃんの問題が体内宇宙にあると考えていました。病気でないなら原因はおそらく原子レベルのスケールで起こっている何かだという確信があったのです。「その原因は何なのか。」なんとなく、分かったようで分からないもどかしい感覚を完全にはぬぐえない博士でしたが、ただ一つ確信できるも...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)21

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)20

    (12)「こんなところにいたチュウか。」重苦しい闇の中から、憎悪に満ちた低いうめき声が聞こえてきます。この世のものとも思えないほどおぞましい声が闇の底を震わせているのです。それはニュートと呼ばれる遊星が雨のように降り注ぐ暗黒の空間でした。原子の世界では、太陽族のように王様をいただいていくつもの電子と呼ばれる星が集まる王国があります。けれどもそんな王国を捨て、仲間を持たないで放浪する星もいます。その星はニュートと呼ばれ、原子の宇宙を勝手気ままに飛び回っているのです。「ニュートは王国を死に誘う」という、似たような神話がどの王国にもあって、ニュート星は命を終えたものが棲む場所として嫌がられていました。その星を根城にしているのがネズミのチュウスケでした。チュウスケはこの宇宙を闇の支配する世界に戻すという野望を持っ...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)20

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)19

    (11)「王様、信じられないことですが、ストレンジが敵の手に堕ちました。すでに宮殿が占拠されたようです。」「星の民たちはどうしておる。無事なのか。」王様はタウ将軍に向き直って言いました。「何人かは捕えられましたが、ほとんどのものは山中に潜み抵抗を続けております。しかし一緒に捕らえられた姫君が心配です。・・・」「あの気丈な姫君が捕えられただと?敵はそんなに強いのか。」「魔法を使って心を迷わすのです。ストレンジ星の3分の1の民がすでに敵の配下に下ってしまったようです。」「かつてなかったことだ。このような禍が私の代でやってこようとはの。」「しかし王様、我ら大陽族の絆は強大です。必ず好機は訪れましょう。」「戦意を立て直せば状況は変わるだろうが、あの姫君が捉えられたのなら、民の落胆は大きいだろう。」「ストレンジの姫...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)19

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)18

    (10)結局振り出しに戻ったスケール号です。乗組員たちはテーブルを囲んで会議中です。{どうして原子の王様はスケール号を攻撃してきたのかその原因と対策}議題を白いボードに書いてぴょんたが司会もやっています。博士がみんなの考えをききたいと言い出して始まった会議でした。「まず、あの金の槍は間違いなく王様が投げてきた、それは間違いないですか?」「確かに見たでヤす。金の槍が何本も投げ出されるところをしっかり見たでヤす。」「スケール号に刺さった槍も同じところから投げられたのですか?」「それは見てないでヤす・・・」「誰か見たものはいませんか。」「覚えてないダすよ。確かあの時、王様の星を見ていたんダす。なんだか気持ちよくなって、夢を見ているような気分になっていたのダしたからね・・。」「お前は本当に寝てたんじゃないでヤすか...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)18

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)17

    (9)-2「逆だ、スケール号!大きくなるんだ。原子より大きく!」博士は自分の間違いを隠すように大きな声で命令しました。「ぐぎゃにゃーン」スケール号も必死で応えます。窓に見える黄金の星が点のようになり、銀河の中に紛れてしまいました。するとスケール号の背中に刺さっていた金の槍はするりと抜け落ち、闇の中に消えてしまいました。それと同時に凍てついた体から霜が消えたのです。「大丈夫かスケール号。」「フンにゃー」スケール号はぎこちなく体を動かしました。致命的な被害は免れたようです。その間に、ぴょんたは艦長の背中に万能絆創膏を貼って治療を終えていました。艦長はスヤスヤとぴょんたの胸の中で眠っています。「スケール号の傷はどうだ、船外に出て修理できそうか。」博士がぴょんたに聞きました。「それが博士、おかしなことなんでヤすが...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)17

  • ジイジと北斗(新スケール号の冒険)16

    (9)-1「フンギャー、フンギャー、フンギャーーー」北斗艦長が激しく泣き始めました。「ゴンゴロにゃごーー」「フンギャー、フンギャー、フンギャーーー、ふんぎゃーーー」スケール号と艦長の泣き声大合唱です。「はかせぇ、どうしたんでヤすか。」もこりんがオロオロしています。「落ち着け、みんな。各自持ち場で状況を確認するんだ。」博士はみなに指示を出して、揺りかごで泣いている北斗艦長に駆け寄りました。いつもの泣き方とは違うのです。「どうした?北斗。おおよしよし、痛いところがあるのか。」火が付いたように泣く様子は、おむつでも、ミルクでもありません。「よしよし北斗、何があった?どうした、どうしたんだ。」北斗は全身の血が頭に集まったように顔を真っ赤にして息を詰まらせています。頭が破裂しそうで博士は両手で北斗の顔を包んで落ち着...ジイジと北斗(新スケール号の冒険)16

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、のしてんてんさんをフォローしませんか?

ハンドル名
のしてんてんさん
ブログタイトル
ハッピーアート
フォロー
ハッピーアート

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用