秋蝶の一隅照らす比叡かな叡山の初秋彩る名画かな無為自然説きし老荘ねこじやらし比叡山ガーデンミュージアム
人は皆寂しさ抱え明日へ向く秋の汀に繰り寄する波モノクロームの夢の世界に誘ふらむ知床湖の逆光の美知床湖(しれとこうみ)北海道の旅(その1)
一幅の名画となりて秋の園秋の蝶浪花ですもの豹の柄秋の園
秋懐や人生未だ迷い道秋野道何処に至るや我が行方道程
毬栗やちくりと痛き青き日々「平田」てふ我が住む街や稲の花毬栗、稲の花
夏の夜の眠れぬままに明けぬるを告げて耳裂くクマゼミしぐれ母おはす西方浄土かくてかや言の葉詰まる河野の入日写真短歌(蝉しぐれ、入日)
今更に偲ばるる母虫すだく太郎冠者次郎冠者とや虫時雨虫を聴く「月見座頭」の悲哀かな虫の声
地蔵盆や仏縁地縁時代の縁時代(とき)おばちゃんのよもやま話地蔵盆辻々を巡ればそこに地蔵盆地蔵盆
言はば言へ我道行かむ藪からし藪枯らし古戰場てふ河川敷過疎高齢の郷捨て難く藪枯らし藪枯らし
なるやうになるしかならぬ猫じゃらしゑのころや風に揺れをる青二才写真短歌初秋のゑのころ草は青々と靡く七十路まだ青二才猫じゃらし
魂が飛んでいきさう秋暑し廃校に辿る過ぎし日赤蜻蛉ねこじやらしじゃらし疲れて野良一匹写真俳句3作
三代の栄華映しし大池の水面静かにみちのくの寺みちのくに帰京の想い断ち切られ鎌倉離りし九郎を偲ぶ離(か)りし帰京(桔梗)九郎(苦労)=源義経旧作写真短歌(岩手県毛越寺)
かなかなに四方の山明け初めにけり水澄める妻の育ちし山河かな山河
西方にあるてふ浄土送り盆盆舟や出立前の一夜宿人生はまだ道半ば青稲田盆舟
美方の湖の色なき風や小舟小屋写真短歌生徒らと旅せしあの日偲ばるる美方の湖に残る舟小屋三方五湖の舟小屋
心だけの帰郷となりぬ盂蘭盆会お念仏めきて落蝉盂蘭盆会盂蘭盆会
白鳥と風車を浮かべ池の面は風の凪ぐ間のカンバスとなり合唱に青春込めた日々ありて今カラオケに老いを注ぐ日風車村、合唱部
下足箱にそっと恋文花芙蓉はばからぬ熱き恋あり秋の蜂恋文
妣宛に届きし文や迎へ盆とんからと町の工場や芙蓉咲く迎盆
めいちゃんの自転車自慢花木槿番台のおばちゃんの汗男風呂木槿、汗
青鷺や唯我独尊然と佇ち写真短歌青鷺の天下国家を語るげに俯瞰しをるや大屋根に佇ち青鷺(その2)
水面撫で覗く風あり夏館蝉声の変わる分布や病む地球夏館、蝉の声
青鷺の頭抱へる憂き世かな写真短歌啖呵切る金さんめきて青鷺は一点見据え一喝しけり青鷺(その1)
白鳥の誘ふ古城秋立ちぬ幾夏を重ねしラインの古城かなラインクルーズ
山頂に浄土ありけり夏惜しむ行く夏や今ぞ別れの槍ヶ岳写真短歌そも山に惹かれし訳を問はれればこの景ここにありしが故と登山(その2)
池の面に浮かぶ名峰夏盛り写真短歌名峰を浮かべ静もる池の面これぞ一会の天意天恵マッターホルン
ユングへと登山電車の急登かなヨーロッパアルプスのユングフラウ北アルプス銀座てふ名の登山道頂へ汗噴く一歩一歩かな登山その1
若さてふ危ふき日々や登山道写真短歌見返へれば若さてふ名の登山道無事ある今の有り難きこと登山道
道頓堀の走る広告熱帯夜決断は明日のこととし熱帯夜熱帯夜
炎熱や弥生の民の息づかひ写真短歌脈々と弥生の民の息づかい時を遥かす吉野ケ里かな吉野ケ里遺跡
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