chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
エターナル・アイズ https://plaza.rakuten.co.jp/segakiyui/

ツンデレ姫と美貌の付き人などの恋愛ファンタジー毎日連載。『アルファポリス』『小説家になろう』参加。

男勝り姫君ユーノと美貌の付き人アシャのハーレクインロマンス的なファンジー小説『ラズーン』毎日連載。『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』は出戻り姫シャルンと腹黒王レダンのラブコメディ、時々連載。

segakiyui
フォロー
住所
京都府
出身
京都府
ブログ村参加

2006/11/25

arrow_drop_down
  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(6)

    ​**************** 結局伊吹は、有沢の葬儀には呼ばれず、通夜だけに参列した。「美並?」 通夜が終わって、とりあえず京介のマンションに2人で戻り、喪服で食事もなんだからと、帰りにコンビ

  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(5)

    ​**************** 「それは違うぞ」「え……?」 有沢の声に濡れてしまった眼鏡を外し、片手で涙を拭うと、「お前は加護を得るんだ」「…は?」「この先何があっても、お前は死ぬことは選べない」

  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(4)

    ​**************** 「…もう少し生き延びてはどうですか」 京介はコーヒーを覗き込んだ。「もう少し、僕と伊吹さんが仲良くするのを眺めていては?」「ふふ」「結婚式にも呼びますよ。僕の親族席

  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(3)

    ​**************** 赤来を桜木通販第2会議室で確保した夜、疲れ切った伊吹は起きなかったが、京介は携帯のバイブレーションに気が付いた。 深夜2時。 番号を見るまでもなく、相手はわかって

  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(2)

    ​**************** ふう、と珍しく疲れたような吐息を漏らして、もう一度祭壇の写真を眺めた。「…もういよいよってあたりまで、結構喋れてたんだ、あの人」「…」「俺はあんたを呼ぼうとした。

  • 『闇を闇から』第5章 11.天に還る(1)

    ​**************** 有沢が没した。 最後の瞬間に美並は呼ばれることはなかった。 通夜の日時を連絡して来た檜垣に、葬儀には来るなと念押しされたから、真崎に付き添ってもらって、向田市の

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(13)

    ​**************** 「…京介?」「…」「何か拗ねてます?」「…」 温かい湯船の中、美並の体を抱えながら、真崎はずっと無言だ。 今日はとにかく帰りなさい。 元子に促されて、2人真崎のマンシ

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(12)

    ​**************** 「美並…っ!」 檜垣に続いて部屋に飛び込み、座り込んでいる伊吹に駆け寄る。その首についた赤い痣に一気に血の気が引いた。息が止まる、視界が眩む、冗談じゃない、本当に危

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(11)

    ​**************** 「行かせて……美並」 歯を食いしばる。「今すぐ、側に」 動けない。 赤来も優位を確信したのだろう、困惑を消して椅子に坐り直す。微笑みが浮かぶ、京介の皮膚を粟立たせる

  • 1810000ヒットありがとうございました!

    ​お礼が遅くなってしまいました。 皆様のおかげで、無事1810000ヒットとなりました。 『闇を闇から』もそろそろ第5章終わりとなります。 もう少しです、よろしくおつきあいくださいませ。​

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(10)

    ​**************** 『ボイスレコーダー……無駄だよ……だって、僕に奪われるからね』 富崎の声に重なったことばにぞっとして、京介は画面を振り向く。 思い出したのは『ハイウィンド・リール』だ

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(9)

    ​**************** 「……大丈夫、伊吹さん」 京介は、ドアの向こうに檜垣と共に消え去っていく赤来を見つめていた伊吹に声をかける。「…大丈夫です」 答えは返ってきたものの、そのままふわりと

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(8)

    ​**************** 「っっ?!」 さすがに赤来が跳ね飛ぶように美並から離れた。いきなり解放された体に入ってきた空気に噎せて咳き込む美並の耳に、もう一度。『繰り返します、第2会議室におられ

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(7)

    ​**************** ゆっくり目を開いて世界を見た。 大丈夫だ。 『羽鳥』も『赤来』も十分元気だ、まだまだ平気で逃げ出そうとしている。もっとぎりぎりのところまで切り刻んでも大人しくす

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(6)

    ​**************** 「間違いだ」 ためらいは瞬時、すぐに切り返してくる。「難波孝さんは大輔さんの知り合いです。赤来課長は大輔さんと親しいのですか」「君は何か勘違いをしている」「緑川課

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(5)

    ​**************** 「なぜあなたはそれを調べたのですか」 美並の問いに赤来は薄く笑った。唇の片端を上げる皮肉な笑み、桜木通販の経理課長としては見せなかった冷ややかな微笑だった。「…わか

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(4)

    ​**************** 「……ああ、大丈夫そうだね」 赤城は美並に先んじて第2会議室に入り、窓を開け、明かりをつけた。椅子を引き、自分から座る。後から来る美並を待ち構える格好で、もし美並が不

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(3)

    ​**************** 月曜日はいつもの会議、真崎が席を外し、石塚が電話対応に追われている間、メールボックスの中身を確認に出かけた美並は、廊下の向こうから話しながらやってくる赤来に気づ

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(2)

    ​**************** 「……僕達の物語みたいだ」 美並を抱きかかえながら、真崎が呟く。「神様のちょい見せ…ですね」「え?」「昔、通りすがりに聞いたことばです」 美並は髪にキスしてくる真崎の

  • 『闇を闇から』第5章 10.アウト・ドロー(1)

    ​**************** 美並は土曜日曜を真崎と過ごした。 何をしていたわけでもない。甘い夜を過ごし、ゆっくりめに起きて休日の朝、さすがにいろいろと目立ってしまったから、サングラスを掛け

  • 『闇を闇から』第5章 9.祝宴(10)

    ​**************** 有沢を病院へ送り届けると、帰院時間を超えていたのだろう、少し窘められた。 病室へ運ばれ、血圧や脈拍を測られるマスクを外した有沢の顔は薄赤くなっていて、険しい顔の

  • 『闇を闇から』第5章 9.祝宴(9)

    ​**************** 「伊吹さん?」「あ、はい」「終わりました、行きましょうか」 有沢が振り仰ぎ微笑む。以前には見なかった気配の儚さにどきりとする。日差しのせいなのか、いまにも薄れて消

  • 『闇を闇から』第5章 9.祝宴(8)

    ​**************** 最終電車に飛び乗って、真崎のマンションへ向かいながら、携帯の充電が切れているのに気づいた。自分の余裕のなさに呆れたが、辿り着いたマンションで出迎えてくれた真崎は

  • 『闇を闇から』第5章 9.祝宴(7)

    ​**************** 昨夜、真崎は合気道を習いに行って不在だと知っていても、仕事が終わって会社を出た時に真崎のマンションへ向かっている自分に気づいた。慌てて引き返し、自分の部屋に戻っ

  • 『闇を闇から』第5章 9.祝宴(6)

    ​**************** 冬の風が穏やかに吹いていた。「あそこですか?」「そうです」 頷く有沢は車椅子に座った体をゆっくり振り返らせる。「重いでしょう?」「大丈夫ですよ」 美並は微笑む。

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、segakiyuiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
segakiyuiさん
ブログタイトル
エターナル・アイズ
フォロー
エターナル・アイズ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用