『パリ・コンサート』でのキース・ジャレットは、ラス・フリーマンにとって最強のプロモーターだった

『パリ・コンサート』でのキース・ジャレットは、ラス・フリーマンにとって最強のプロモーターだった

ひと月ほど前のこと。大好きな随筆家、須賀敦子の作品の中で、代表作とは知りながらも未読だった「コルシア書店の仲間たち」を読んだのだが、読了後に何故かキース・ジャレットのピアノソロアルバム『パリ・コンサート』がたまらなく聴きたくなった。40分近くある長いインプロビゼーションと2曲の小品から成るアルバムだが、その中でも特に2曲目の「The Wind」を聴きたかったのだ。 『パリ・コンサート』を入手したのは10年ほど前。キースの新旧録音が続々とリリースされ、正直、新たなアルバムを購入して聴く気も失せてしまっていた頃、たまたまネットで見かけた、異様に熱量の高い紹介文に誘われるように、まだ聴いたことがなか…

2025/06/28 09:33