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夢のいたずら https://kukinami.muragon.com/

新谷雅先(しんたにまさき)といいます。 昭和32年に福岡県で生まれた男子です。詩やエッセイを中心に書いています。時にオリジナル曲もアップしています。 好きな言葉:「ゼロから数字を生んでやらう」(高村光太郎)

新谷雅先
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八幡西区
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2023/09/22

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  • よいお年を

    「よいお年を」 社会に出てから、この言葉を何度口にしただろう。それまでは一度も口にしたことのない言葉だった。どうして覚えたんだろう。別に「年末の挨拶は“よいお年を”と言わなければならん」などと強要された覚えはない。ということは、見よう見まねで覚えた挨拶なんだろう。 では...

  • うちに帰ろう

    夜は雨が降るらしいから 今宵は早くうちに帰ろう。 いくら年末だといっても テレビ番組を除く諸々は ほとんど変わらぬ日常だ。 されども年末なんだから もう少し夜を楽しみたい。 街に漂う人肌を感じたい。 だけど雨ならしかたない。 お天気情報にしたがって 今宵は早くうちに帰ろう。

  • マンション風景

    子供は面白がってエレベーターで遊ぶ 学生は疲れた顔でエレベーターに乗る 若い女は香水臭をエレベーターに残す 主婦は荷物を抱えエレベーターを使う 中年は宴会終ってエレベーターで酔う 爺は健康の為にエレベーターを避ける

  • 仕事の話

    今日でようやく仕事が終わり、明日と明後日が休み。年明けは2日から仕事で、普通の生活にもどる。つまり明日明後日は正月休みなどではなく、ただの連休ということだ。どこかで代休が取れるわけでもない。 社会に出てから43年、毎年こんな生活を繰返している。 一度だけ元日から仕事と...

  • 進化

    角質化した肌がポロポロと 剥がれて落ちていくように この人生も知らないうちに 剥がれ落ちているのだろう。 例えば体力がなくなったり 物忘れがひどくなったりだ。 人はそれを老化で片付ける。 だけど剥がれた肌の跡には 瑞々しい肌が生まれてくる。 決して老化ではないんだよ。 これ...

  • 犬にはなりたくない

    保育園に通っている頃、 生まれて初めて犬の交尾を見た。 お尻とお尻がくっついて いかにも困ったような顔をして しきりに「ワンワン」と吠えていた。 そばにいた伯母に 「何をしているのか」と尋ねると、 クリスチャンの伯母は慌てる様子もなく 「悪いことをしたから、 神様に罰を与え...

  • 腹から声を出せば、 声は枯れないのだという。 歌手にしろ役者にしろ、 一流どこは皆そうやって、 声を出しているのだという。 そういえば鳥もそうだ。 彼らは一日中鳴きまくっているが、 声の枯れた鳥なんて聞いたことがない。 ということはだ、 羽毛に隠れてわからないが 鳥の腹筋...

  • 白線上を走る

    今は乗らなくなったが、若い頃はよく自転車を利用していた。通勤時、渋滞している車を横目に、スイスイと走る自転車は心地よかった。 その頃の自転車は歩道を走るのが普通だったが、道がすいている帰りには車道に出ることもあった。でこぼこの歩道に比べると、実に走りやすかった。 さて...

  • 朝、会社で

    とにかく眠たいのです。 ずいぶんと眠たいのです。 ちょこっと目を閉じると そこはもう天国なのです。 夢に戻れる天国なのです。 人間関係という名の ややこしいしがらみもなく 生活という名の とてつもない重圧もなく 今という名の 曖昧な環境もないのです。 とにかく眠たいのです。...

  • シャワーのパッキン

    風呂場のシャワーのパッキンが いかれているのか タン、タン、タタンと水滴が リズム正しく落ちている。 このまま数万年も放っておけば タン、タン、タタンの下には スッポリと穴が空いて 自然が描く不自然な 芸術が出来上がることだろう。 そうなると大変だと思ったのか 嫁さんはタン...

  • 魔法の写真館

    この写真を撮るには決まりがあります。 まず笑うことです。 今、嫌な気分でいたとしても とりあえず笑って下さい。 次に喜びを感じることです。 今、悲しみのどん底にいたとしても とりあえず喜んで下さい。 いいですか、出来ましたか? それでは撮りますよ。 いちにのさん、はい、 こ...

  • 1978年冬、新宿

    1978年冬、新宿、 駅から地下通路に降りた時 そのニオイがあった。 「あいつがいる」 その年の夏にぼくは やはり同じ場所で このニオイを体験している。 臭い、というより痛い。 そのニオイが鼻につくたびに こめかみ付近を ハンマーでガンガンやられたような 衝撃が走ったもの...

  • 寝る前のコーヒー

    熱いコーヒーを飲んでから いつもぼくは寝ています。 それじゃ眠れんだろうと いろんな人が言うけれど これがけっこう眠れるのです。 逆に飲んでなかったら 眠れないかもしれません。 昔はコーヒーがまったく 飲めなかったのです。 小学生の頃、ひょんなことから コーヒーをがぶ飲みし...

  • 寝る前のコーヒー

    熱いコーヒーを飲んでから いつもぼくは寝ています。 それじゃ眠れんだろうと いろんな人が言うけれど これがけっこう眠れるのです。 逆に飲んでなかったら 眠れないかもしれません。 昔はコーヒーがまったく 飲めなかったのです。 小学生の頃、ひょんなことから コーヒーをがぶ飲みし...

  • 次の予言

    さて次の予言は何だろう。 いつものありふれた年末が いつもの気ぜわしさ呼んでいる。 いつもより少し寒い気はするが 特別な冬というわけではなく 毎年毎年やって来るいつもの冬だ。 さて次の予言は何だろう。 あと何度いい思いをするのか あと何度嫌な思いをするのか そのへんはまった...

  • サンタさん

    1, 夜中、強く吹く風の音に目が覚めた。 少しぼやけた意識の中から、徐々に現実がよみがえる。 ああ、そうだった。今日はクリスマスイブだった。 サンタがいると信じていた幼い頃を思い出す。 「あんなに細いお風呂の煙突から どうやって太ったサンタが入ってくるのだろう?」 あの頃は...

  • 朝のにおい

    「ああ今日はこのにおいか」 朝、目が覚めて窓を開けると 日替わりでいろいろなにおいが 部屋の中に染みこんでくる。 『このにおい』といったって 別に特別なにおいではない。 何度も嗅いだことのある ありふれた朝のにおいだ。 ただ、いろいろなにおいを ひとつひとつ覚えているのは...

  • 日記の神様

    今朝は何も降りて来ません。きっと日記の神様が、まだ眠っているのでしょうね。そんな日もあります。 昔の記事を探していたら、こういうのがありました。 <div style="background:#FFFFEF; padding:10px; border:2px dotte...

  • 年末の一コマ

    いろいろな方のブログを見ていると、年末らしい写真を掲載されている方が実に多い。そこでぼくもやってみようと思い、午前中に行った商店街やイオンモールで写真ネタを探してみた。しかし、どこも似たり寄ったりで、これはというものが見つからない。 「ま、いいか。元々文章中心のブログな...

  • わが町

    わが町の事を聞かれた時にこう答えた。 割と人が多く住む町で学校も多くあり、 徒歩十五分以内にJRの駅が二つあり、 なのに地域住民は不便だと思っていて、 マイカーが欠かせなくなっております。 近くには大きな工場がいくつもあって、 出勤して行く車と出勤して来る車とで、 道路は上...

  • 退職記念日

    確かに何かやりたかったのだけど、 確かに嫌になっていたのだけど、 本音のところは 何も考えられなくなったからだ。 突然そうなったのではなく、 突然そう思ったのではなく、 十年と数ヶ月がその方向に歩かせたのだ。 人生がヤル気という人為を嫌ったのだ。 いろいろな事件があった。 ...

  • 風を読む人

    天気予報を見ていて疑問に思ったのだが、どうして気象予報士の人たちは突風が吹くのがわかるのだろう。突風の法則でもあるのだろうか。特殊な計算式で割り出すのだろうか。そういう分野が苦手なぼくには、それが不思議でたまらない。 いやいや今の専門家だけではなく、現代科学のなかった時...

  • 趣味の欄

    若い頃、就活をしていた時期に、いつも困っていたのが履歴書にある趣味の欄だった。当時やっていた『作詞』『作曲』などと素直に書けばすんだ話なのだが、「作詞や作曲は趣味ではなく人生だ!」などと変な方向に考えてしまって、その趣味の欄だけがなかなか埋まらないでいた。 そこで仕方な...

  • 忘れられた幽霊

    そう、あの影はぼくの中で ぼおっと映っているだけの 忘れられた幽霊なんだから、 何にもこわがることはない。 そう、あの影はぼくの中で 暴れるようなまねはしない 既に死んだ意識なんだから、 無理に除霊する必要もない。 そう、あの影はぼくの中を ただウロウロと漂うだけの 忘れら...

  • クリスマスソング

    2001年12月20日の日記です。 毎日、毎日、毎日、どこもかしこもクリスマスソングが鳴っていて、いささかうんざりしている。それを聞くたびにいつも、「他人の誕生日を賛美して、いったい何が楽しいんだろうか」と文句を言っている。 しかし、世の中どうしてこうクリスマスソングだ...

  • 同窓会の思い出

    ずいぶん前の話だが、高校の同窓会に参加した時に、担任の先生が登場したことがある。頑固な先生だったが、そんな先生ほど生徒の心に残っているのだろう、割れんばかりの拍手をもらっていた。 その担任とは色々ないきさつがあり、ぼくは無視を決め込んでいたのだが、友人が何度も、 「先生...

  • 諸事情さん

    私の背中の後ろには 諸事情がはびこって 密かに人生狂わせる 私の頭の少し上には 諸事情が浮んでいて いつも事を荒立てる 私の左膝の皿の上に 諸事情が居すわって 中々立ち上がれない 私の肩の右上辺りに 諸事情が乗っていて 彼らに賛同できない 私の後ろの長い影を 諸事情が踏みつ...

  • 1973年

    1973年、ぼくが高校一年だった年だが、この年の冬はえらく寒かった憶えがある。 凍結した坂道で思いっきりこけて冷たい道の上に叩きつけられたことも、粉雪混じりバス停で痛みすら感じながらじっとバスを待っていたことも、好きな女の子にふられた夜に吹きざらしの街を一人歩いて帰った...

  • 九を超えられないでいる

    九を超えられないんだ 十に辿り着かないんだ 生まれてこの方 絶えず数を数えている 一から九までいっては また一に戻っていく 一から九までいっては また一を数えている ずっと同じ繰り返しだ いつもと同じ光景だ 何度やってみても 九から先には進めない どんなに頑張ってみても 十...

  • 酒のつまみ

    一杯目 むかしは人との会話がつまみだった。 いまはスマホがつまみになっている。 さてこの一杯、おいしいんだろうか? 凄くいい酒を飲んでいるんだけどね。 つまみが今一つなのかもしれないな。 二杯目 冬のカラオケは東北ものがいい。 寒い海や強い雪を扱ったものでも ...

  • 時間の流れ

    まだ11月を少し過ぎたくらいだと思っていたが、 気がつけば12月はすでに半分過ぎている。 きっとここから大晦日まで、 時間は一気に駆け抜けていくだろう。 時間の流れというのはいつもこんな感じだ。 始まりこそゆっくりゆっくり流れていくが、 ふと気づくと終わりはそこまできている...

  • 乾燥肌ブルース

    他に何かをやってる時は 気にしないようにはしてるけど 一度掻いたら止まらない すねのあたりの乾燥肌 寒くなるといつも出てきて 四月過ぎまで治らない 掻けば掻くほど痒くなり 掻かねば掻かぬで痒くなる 本当に肌はカサカサになり 掻いていくうちに赤くなる 赤い肌は広がっていき そ...

  • 狭い狭い谷間の町

    すすけたような灰色の雲が まだらな雨を落としだすと ぼわあ・・ぼわあ・・ぼわあ・・ この狭い谷間の街を目指し つや消しした蒸気機関車が 白い黒い煙を吐いて、体を 揺らしながらはいってくる。 行き交う人の姿は傘に隠れ 男女の見分けすらつかない。 その中を傘をささぬ紬女が 何か...

  • 都会

    1, 高いビルに登って景色を見ると 目の前に現れるのは、 空と雲と遠くの山の影ばかり。 牧歌的な雰囲気には浸れるものの 昔憧れた都会の窓が見えない。 街を映し、並木を映し、 行き交う人の顔を映す、 そんな都会の窓が見えない。 2, 都会の鳥はカラスなんだと いったいだれが決...

  • 遠い灯り

    幼い頃から、遠い灯りを見ると、何か惹かれるものがあった。心がウキウキしてきて、夢や希望がふくらんでくるんだ。ところが昼間そこに行ってみると、別に大したところではなく、パチンコ屋のネオンだったり、カラオケ店の看板だったりする。 人生のイベントだって、同じようなものだ。そこ...

  • 人生の解

    数学の解は与えられた 枠内だけで考えるのではなく、 その枠外に延長線を引くことで 求められることが多い。 もしかしたら、この人生も 自分の枠内だけではなく、 枠外に延長線を引くことで 解が求められるのかもしれない。 この人生に時々『大嫌いな人』 というのが登場するのだが、 ...

  • ぼくは進歩してないんだ

    学生時代、なぜか成績が上がりそうな気がして、やたらと参考書を買い込んだ時期があった。それまでマンガを買っていたこづかいをつぎ込んで、グリップだの馬のマークだのを買い揃えたのだが、結局どれも最初の数ページを開いただけで、あとは机の上を飾っていただけにすぎなかった。 考えて...

  • 壊れているシャワー

    うちのシャワーは、 上手く閉めないと すぐに水が漏れてしまう。 普通に閉めてもだめなのだ。 まずシャワーから水を出し、 次にその水を止めるべく、 レバーをゆっくりとカランの方向に回す。 そしてカランに水が移る寸前で止めて、 最後に気持ちシャワーの方向に戻す。 すると水はピタ...

  • 過ちは、安き所に

    数年前、仕事中での話。 脚立に上って作業をしていた。高さは1メートル程度で、大したことのない高さだ。 数分で作業は終わり、脚立から下りようとした時だった。なぜか右足が脚立に絡まり、左足だけが着地してしまった。左足を軸にして蹴上げたような格好になったわけだ。 柔軟体操...

  • ぼくは前世

    ぼくは前世、 どこの国の人間だったのかを知らない。 時折古い日本の街並みが夢に出てくるし、 思い入れのある場所に来世は生まれると言うし、 おそらくは日本人ではなかったかと思っている。 ぼくは現世、 人に誇れるような生き方もしてないし、 人に影響を与えるような人間でもないし、...

  • 決心

    「一つのことを引きずって、いつまでもクヨクヨと悩まない」 これが、このところのぼくの重要な課題となっている。とにかくちょっとしたことを気にしすぎる傾向があるのだ。そういう自分をやめようと決心したわけである。 いったいぼくが何を引きずって、いつまでもクヨクヨと悩んでいるの...

  • 時計の中の小人

    子どもの頃 茶の間に掛けてある 柱時計が止まると いつもぼくは 思っていたものだった。 その中で働いている 小人たちが疲れて 時を止めているんだ、と。 ついこの間のこと リビングに掛けてある 掛け時計が止まった。 その時ぼくは 思ったものだった。 子どもの頃働いていた 小人...

  • 自己紹介

    神とか仏とかいう、この生命をつかさどる『何ものか』は、生きとし生けるものに差別なく、堅実な人生を授けている。 ところが、その『何ものか』の気まぐれなのか手違いなのか、時に宝くじ一等とか超万馬券とか、どう考えてもどう解釈しても堅実な人生とはかけ離れたものを、ごく一部の人に...

  • 眠たい話

    若い頃は早く起きるのが嫌だった。睡眠を削られることで、損したような気がしていたのだ。それが重なって、いつの間にか朝が弱いと思っている自分が出来上がった。 そのせいで休みの日には、一日中寝ていることもしばしばあった。若い頃の思い出がはっきりしないのは、きっとそういったこと...

  • 今日の決心

    行動のひとつひとつに 「大丈夫!」と唱えてみる 嫌なことひとつひとつに 「ありがとう!」と言ってみる 身に起きる事ひとつひとつを 夢につなげて考えてみる 日々の出来事ひとつひとつを 夢への過程だと思ってみる 今日がいい日であるために 『今日の占い』を見ないでおく 今日の大凶...

  • 車間

    国道バイパスでの話だが、前の車との車間を適度に空けて走っていると、何を焦っているのか知らないが、決まってバカが割り込んでくる。そこで、今度はそいつとの車間を空けなきゃならない。 それはまあいいにしろ、そういうバカに限って、前の車にベタ付けし、しょっちゅうブレーキを踏むん...

  • 大丈夫目線

    ぼくはこんなことでイライラしている。 ぼくはこんなことでクヨクヨしている。 ぼくはこんなことでハラハラしている。 ぼくはこんなことでドキドキしている。 すべてが大丈夫だという世界から見れば すべてのことは小さなことなんだ。 そう『ダイジョウ分の1』なんだ。 だから気にするの...

  • 当時のニュース

    昔録っておいたビデオを見ていると、たまに当時のニュースが入っていることがある。そういう時はつい見入ってしまい、 「ああ、この当時こういうことがあったなあ」なんて思っている。 それに絡んで、ちょっと困った問題がぼくの中で起きている。それは、この当時がどの当時だったのか思い...

  • 宇宙さん

    この宇宙の外には別の宇宙があって 手を繋いだり騙したり会話をしたり 無視したり仲間でいたり傷つけたり 新たな宇宙を生んだり育てたりして 宇宙のコミュニケーション体である 大宇宙を形成している。さらにその 大宇宙の外には別の大宇宙があって 大コミュニケーション体を形成する。...

  • ためいき

    『ためいき』 さりげないためいきをやめて 今日から真面目にやっていくんだ 昨日吐いたあの言葉に 嘘や偽りはないんだから そしていつか見返してやるんだ あいつも、あいつも、みんなまとめて あの日のぼくは正しかったんだと それがぼくの人生だったと もう振り返...

  • 同じ風が吹いている

    灰色の屋根が連なる街に 焼き魚っぽい風が吹いて いつもの朝を迎える。 この街は変わってない。 五十年の時を巻き戻しても 同じような人が住み 同じ風が吹いていた。 木の肌が織りなす街に 醤油ったるい風が吹くと そろそろ夕方になる。 この街は変わってない。 五十年を過ぎた今も ...

  • 自分の姿

    ぼくの心の中にある自分の姿は、若い頃に刻んだ若い姿のままであって、その姿を変えたことは一度もない。 もちろん年をとるたびに、 「その姿でいいのか?」と問いかけることはあった。 だけどすかさず本来の自分が、 「それでいいのだ」と突き返してきた。 だから若い頃に刻んだ自...

  • 真夜中のマンション

    今更ながら思う。ぼくの体の 数メートル数十メートル上で 数メートル数十メートル下で 数メートル数十メートル左で 数メートル数十メートル右で 顔もよく知らない赤の他人が ゴロゴロと寝ているのである。

  • セルフイメージ

    1, 確固たる自信のないまま生きてきたから どうもセルフイメージがよくない。 端から見ると、いかにも自信家で そつなく見えるかもしれない。 だけどそれは表向きを繕うために 編み出した、ぼくの忍法だ。 そうだ、みんなは誤魔化されているのだ。 ぼくはぼくの影を知っている。 影に...

  • 悪循環

    既製品のLだと肩幅が足りないので いつも大きめのXLを買うのですが やっぱり安価なヤツは駄目でしてね、 一、二度洗っただけで縮むんですよ。 間もなくLより小さくなってしまい 気がつけば嫁さんの物になっている。 だからまた新しいXLを買うのです。

  • ワンダースリー

    ぼくは結婚するまでに三人の女性を愛した。 実はその三人目とつきあった時に 彼女たちがこの星の人間でないのではないか という疑問を持った。 三人ともどことなく似た顔をして どことなく似た仕草をしていた。 ぼくはまずそこがおかしいと思った。 さらに彼女たちが、微妙に 地球人離れ...

  • ちょくちょく

    ちょくちょく居眠りをするもんで ちょくちょくドラマで失敗します。 たとえば二時間のサスペンスなら 殺人の場面までは起きているけど そこから居眠りを始めてしまって 居眠りから目が覚め画面を見ると 既に断崖絶壁の場面になっている。 いちおう録画はしているんだけど 真犯人がわかっ...

  • 眠ることが救い

    家に帰ってからずっと眠っていた。別に体の具合が悪いわけではない。どちらかというと健康である。 『健康だけど』眠たくて眠たくて、いやそうじゃない、『健康だから』眠たくて眠たくて、だ。眠たいのは健全な証拠なのだ。 以前瞑想をやっている人に聞いたのだが、瞑想をやっていて眠た...

  • あとひとつ頑張れば

    あとひとつ頑張れば 冬は去り あとひとつ頑張れば 春は来る あとひとつ頑張れば 芽が吹いて あとひとつ頑張れば 花が咲く あとひとつ頑張れば 雨は止み あとひとつ頑張れば 青空になる あとひとつ頑張れば 日が差して あとひとつ頑張れば 歌が流れる あとひとつ頑張れば 歌を口...

  • 架空の履歴

    昔、柔道をやっている時に、絞め技で落とされたことがある。仮死状態になったわけだ。 その時ぼくが見たのは薄いピンク色の世界で、遠くから子供たちの遊ぶ声が聞こえていた。柔らかい日差しの中にぼくはたたずみ、えらく懐かしく優しい気持ちでその時を過ごしていた。 それからしば...

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