経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
新谷雅先(しんたにまさき)といいます。 昭和32年に福岡県で生まれた男子です。詩やエッセイを中心に書いています。時にオリジナル曲もアップしています。 好きな言葉:「ゼロから数字を生んでやらう」(高村光太郎)
先日、友人がやって来て、おかしなことを言っていた。 「最近テレビの映りが悪くてねぇ。 時々画面がバーッと乱れるんよね」 症状を聞くと、どうも電波のせいらしい。 「それはテレビじゃない。電波の関係だと思うんやけど」 「やっぱりそう思うやろ?で、管理人に掛け合ったんやけど・・...
【牛小屋】 ぼくの通った小学校は国道の西側にある。今は国道の東も西も住宅街になっているが、ぼくが小学生の頃は東側が住宅街で、国道の信号を渡り、一歩西側に入ると風景が一変した。突然ど田舎なのである。 しかも、信号を渡り終えると、強烈な臭いがしてきた。牛の臭いである。そこに...
1,犬係係長 おいおい、下界じゃまた猫が 車に轢かれているじゃないか。 一体何千匹、何万匹殺したら 気が済むんだよ。ただでさえ 霊界は定数を超えているのに。 猫係はちゃんと霊界と下界の バランスを取ってくださいよ。 このままだと我々の住家まで なくなってしまうじゃないか。 ...
1, 「八月葉月の虫の音は いとしゅうてならぬと鳴きまする」 佐藤公彦(ケメ)の名曲『通りゃんせ』の一節だ。ぼくは当初、八月葉月の虫を、セミのことだと思っていた。 しかし、これは旧暦のことだから、新暦では今時期ということになる、とわかったのはずっと後のことだった。 今...
「ああ、仕事が見つからん」 十七年前、勤めていた会社を辞めてから、ぼくはけっこう長い時間個人で、いろいろなことをやっていたのだが、それがにっちもさっちもいかなくなり、しかたなく就職を探している頃のことだ。 すでに五十才を超えていたために、そうそう仕事は見つからない。資格...
1, 小学校に通っていた頃は、買い食いを禁止されていたので、学校帰りに文具以外の物を買うという行為はあまりやった覚えがない。告げ口をする奴が多かったので控えていたのだと思う。 中学に入ると、学校ではそういう細かいことを言わなかったので、毎日のように買い食いをやっていた。...
「はー」とため息をつくと、「幸せが逃げるよ」とよく言われる。 一理あるが、さて、その幸せはどこに逃げるんだろうか?そしてその幸せを取り戻す方法はあるんだろうか? 幸せとはその人の心の持ちようだという。 「貧乏であっても幸せと思っている人は幸せだし、金持ちであっても不幸せ...
1, ぼくが『道の達人』と呼んでいる人たちがいる。例えば歩道で、例えば店の通路で、その人たちは活躍している。 何の達人かというと、後ろを歩いている人から抜かされない達人なのだ。別に早歩きをしているわけではない。どちらといえば、ゆっくりと歩いている。達人を抜くスペースは十...
三十年ほど前の話だ。 ぼくの部署にいた女性の派遣社員が、仕事の合間に般若心経の本を読んでいた。 「般若心経なんか読んで、どうかしたと?」とぼくが聞くと、その女性は 「今、必死で覚えてるんですよ」と言う。 「何でまた般若心経なんか覚えるんね?」 「般若心経を唱えると、願い...
1, 昨日、まったく知らない人から、「おーっ!こんにちは」と言われた。ぼくは『えっ、誰だ?どこで会ったんだろう?』と思いながらも、「こんにちはー」と一応頭を下げた。 するとその人が「今日は何事ですか?」などと声をかけてきた。「はあ・・・?」と言いかけた時、後ろのほうから...
13, それ以来、ぼくは鬱状態になることはなかった。おそらく、これからもそういう状態にはなることはないだろう。それは、延命十句観音経のおかげで、深く悩みに囚われたり、縛られたりすることがなくなったからだ。 以来ぼくは、悩みを持った時にこの経を唱えることにした。すると、同...
猫を飼っている人から聞いた話だが、今まで飼った猫は必ずと言っていいほど1~3ヶ月行方不明になったということだ。 そういえば、小学生の頃読んだ本にミステリーゾーンというのがあって、その中に、「猫修行」という項目があった。 先の人が言っていたとおり、猫は1~3ヶ月行方不明...
10, しかし、それで治ったわけではなかった。その夕方にはまた鬱状態が訪れた。翌日もそういう状況だった。それからしばらく平穏が訪れ、また鬱状態が訪れるという、一進一退の状況が続いた。 それでも諦めずに、ぼくは延命十句観音経を唱え続けた。すると、およそ2週間ほど経ったある...
我が国は、平城京の昔から、技術や文化を提供するために唐の国に指導員を派遣していた。二百年以上かけてそれらを吸収し習得した唐政府は、 「我が国に遣唐使は必要なくなったから、引き上げてほしい」と、平安京政府に要請してきた。 その時に対応したのが、遣唐大使である菅原道真だった...
夜の竿は、星を刺し さてここいらで泣きましょか 暗い街に、影を刺し つゆなかけるな、深い雨 裸電球、雨に濡れ 過ぎし光を、追いまする しだれ柳、風に揺れ 落ち葉ひらひら、終列車 うっすら三日月、闇に浮かびます 弱った体が、街の陰ります 犬の遠吠え、闇に響きます 疲れ...
テレビで動物の生態などをやっていると、つい見入ってしまう。 彼らが羨ましいんです。何が羨ましいのかというと、あの体毛です。不精者のぼくには、あの体毛が大変便利に思えるのです。 まず第一に、床屋に行かなくていい。例えば毛が伸びすぎて困っている猫なんか見たことがない。 ...
今日、会社の表玄関に貼り紙がしてあるのに気がついた。 『行方不明の飼い猫を探して下さい』という内容だった。 黄色の首輪をしていたとか、耳が欠けているとか、いろいろと猫の特徴が書いていた。 『6㎏ある』と、ご丁寧に体重まで書いていた。が、はたして歩いて(走って)いる猫を見...
ぼくら家族が住むこの家には もう一つの家族が住んでいる。 彼らは老若や男女の区別なく 酷く好戦的で無慈悲で野蛮で ぼくらの姿を見つけるや否や きゃーきゃーと奇声を上げて はきもの片手に襲ってきたり 猛毒の霧をふりかけてきたり 時に凍死させようと試みたり こちらの息の根を止め...
毎朝六時に鳴るお寺の鐘が たまに聞こえないことがあると 住職は愛人宅にいるのかなと 一応疑ってみるご時世です 近所に住んでるお年寄りの姿を 二、三日見かけなかったら 死んだのではないのかと 自然に思うご時世です 昔からある街の本屋が 何日か休んでいたりしたら きっと万引きに...
1, 『夢のいたずら』 「君を愛してる」と言いかけた時、 いつも同じように終わる君の夢 言い出せなかった大きな悔いが、 いつまでも残る。あの若い日は、 先へと進まない いつもいつも、途切れた映画のように 後味悪い、夢のいたずら 30代前半に書いた詩の一部で...
7, その本には、この短いお経を唱えて起きた奇跡の実例が書いてあった。 しかし、奇跡とはいうものの、何も突飛なことばかり書いているわけではない。精神的な病から救われたとか、ものの見方が変わって幸福を得たような話も書いてある。いや、どちらかというと、眉唾物の話より、そちら...
ここの赤信号はえらく長く感じる。 まだ二、三分も経ってないはずなのに もう三十分以上も停まっているような気がする。 おそらくはさっきから本線に車が通ってないから そう感じるのだろう。 こんな時、ぼく以外の人は どういう行動を取るのだろう。 信号を無視して発進するのだろうか。...
4, そういう状態が2ヶ月ほど続いたある日、ようやく打開のきっかけをつかんだ。 たまたま寄った本屋で、ある新刊の本を手に取った時だった。ふと手が滑ってしまい、その本を落としてしまった。慌てて本を拾い上げると、あるページに折れ目が入っているのが見えた。 「まずいな」と思い...
休日になるといつも眠気が襲ってくる。何をやっていても、ついつい居眠りしてしまうんだ。きっと休みで気が張ってないから、どうしてもそうなってしまうんだろう。 いや、待てよ、それはちょっと違うかもしれない。なぜなら気が張っているはずの仕事中でも、眠気はしょっちゅう襲ってくるの...
知人の家にリックという、オスのミニチュアダックスがいる。かなり前から飼っていて、人間の歳にするともう七十歳を超えているという。なるほど目は白内障になっていて、歩きもヨタヨタしている。 ところがそのリック君、そんな体になってはいてもあちらの方は元気な様子で、何かにつかまっ...
彼女は血液型占いの信奉者で 血液型で人を判断していた。 彼氏の血液型はA型らしく なるほど彼女の言う通り 彼氏はA型の思考をして A型の行動を取っていた。 彼女は彼に好意を抱いてから A型人間を意のままに操る術を 研究し、確立し、実行した。 彼氏はうまく術にかかり 彼女に結...
前にも書いたが、19歳から20歳にかけて、ぼくはよく夢判断をしていたものだ。夢判断とはいっても、この頃はすでにフロイトなどの難しい本は読んでなく、別に深層心理の観察などをやっていたわけではない。 では、どんな夢判断をやっていたのかというと、それは占いである。つまり、夢占...
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経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
自分の人生の中で培われた考えがそっくりそのまま書かれている、そんな本に出会うことがたまにある。そういう時、「ああ、これを書いた人も、同じ生き方をしてきたんだな」と、まるで生涯の友にでも会ったような、大きな喜びを得るものだ。 そういう本は、自分を変えてやろうと意気込んで読...
ラジオから古い歌が流れていた。50年以上前の歌謡曲だとか、その頃流行ったGSの歌だとかだ。 番組を制作しているプロデューサーは、おそらくぼくと同じ世代の人なのだろう。その時代に生きていた人にしか、出来ないような選曲になっているからだ。 ところでそういう歌を聴いていて、...
映画「お嫁においで」の頃の内藤洋子さん ドラマ「これが青春だ」の頃の岡田可愛さん ドラマ「キイハンター」の頃の野際陽子さん ドラマ「柔道一直線」の頃の吉沢京子さん ドラマ「おくさまは18歳」の頃の岡崎友紀さん ドラマ「姿三四郎」の頃の新藤恵美さん ドラマ「おひかえあそばせ」...
たとえば深夜、街が寝静まっている時に一匹の猫の子が鳴いたとしましょう。これが妙に心に響くのです。昼間、喧噪の中で重大な事件があったとしても、人にはその声の方が一日の印象として残るものなのです。 仕事でも同じことでしてね、会議が行き詰まって誰も発言が出なくなった時に、意見...
観光地のお土産屋さんなどでよくタヌキのアクセサリーを見かけるが、何が楽しいのか、その股間には決まって紐付き金玉が付いている。 それを見ていつも思い出すのが、1970年頃に流行した、紐付き金玉をそのまま大きくしたようなアメリカンクラッカーという玩具だ。遊び方はいたってシン...
ハンカチ、コロナ禍以降はちゃんと携帯しているが、それ以前ぼくは携帯してなかった。小学生の頃は毎日先生がチェックをしていたために携帯せざるをえなかったのだが、そういうチェックが行われなくなった中学以降はハンカチを携帯しなくなった。それがコロナ禍までずっと続いていた。 ハン...
もう十数年前になるが、ブルー・ノートが博多にあった頃に、ジャニス・イアンのライブを見に行ったことがある。 ドラマ『グッドバイママ』や『岸辺のアルバム』の主題歌がえらく気に入り、それから彼女の歌を聴くようになった。現在主だったアルバムはすべて持っている。 さてそのライブ...
五十年前の地図を見ると このあたりは社会科で習った 田んぼや畑の記号でいっぱいだ。 現在バイパスが走っているところは 道すらも存在しない。 現在ファミレスのあるあの場所は なんと果樹園になっている。 さて、その当時も小学校は 現在と同じ場所に存在している。 一学年に数クラス...
初めて交通事故を見たのは五十年以上前になる。道路に飛び出してきた女の人を乗用車がはねたのだ。 女の人はまるで柔道一直線の二段投げのように、軽々と宙を飛んでいった。その人がどうなったのかはわからないが、その光景だけがぼくの心に焼き付いて、今なお心の中で再現する。 時代は...
小学三年生の頃、ひょんなことからじゅげむを覚えた。当時はその程度の文字数なら、何の苦もなく覚えられたのだ。徐々にきつくなったのは中高生の頃からで、歴史の年号や数学の公式などに、いつも手こずっていたものだ。 社会に出てからさらに酷くなった。深酒やたばこやストレスが老化を早...
家に帰ってから水道水でうがいをする。口に入れた瞬間、あまりのまずさに水を吐き出してしまう。こういうことがしょっ中ある。いくらきれいだからといっても、最近の水道水はうまいものではない。 そういえば子どもの頃の楽しみのひとつに、広場で野球をするというのがあった。組織化された...
本屋に姓名判断の本があったので、自分の名前を占ってみた。ぼくの名前、画数で占えば、ネアカで誰からも好かれるのだそうだが、名前の読みで占えば、明るくてネクラで偏屈な人なのだそうだ。 さて、これをどう捉えたらいいのだろうか。ネアカなネクラと捉えたらいいのか。それとも、時にネ...
元来うどんが大好きで、 外回りをやっていた時 昼食といえば、いつもうどんだった。 他の料理を注文しようと思っても、 あのにおいがするともうだめで、 ついこの口が「うどん」と言ってしまうのだ。 さて、そのうどんを食べている最中、 どこからともなく場に合わない 妙な臭いが漂って...
高校の頃、ぼくは吉田拓郎に憧れていた。「その生き方が好きなんだ」などと知ったようなことを言っては、よくその言動を真似ていたものだった。 だけどぼくはその時期の拓郎さんが、どういう生き方をしていたのかなんて全然知らなかった。知っていたのは拓郎は拓郎でも、マスコミの作り上げ...
1,悔しい夢 今でも7時46分の駅前行きバスに乗り遅れる夢を見る。そのバスが仮に遅れてきても、国道の渋滞に引っかかっても、駅前から出ている8時20分の学校前行きのバスに間に合うのだ。そして8時20分のバスに間に合えば、学校に遅刻しないで行ける。 高校三年間、ぼくはそのバ...
1, 某家電専門店に勤める知り合いから、こういう話を聞いた。 初老の男性が販売員に声をかけた。 「このテレビを届けてくれ」 「ありがとうございます。では、こちらにお届け先の住所をお書き下さい」 「何で書かんとならんのか」 「えっ、配達されるんでしょ?」 「何を聞いとるん...
第二次世界大戦後、進駐軍が羽田空港拡張のため、そこにあった神社を移転させようとした。 ところが、ご神体は無事移転できたのだが、鳥居だけはできなかった。鳥居を動かそうとすると、なぜか事故が起きるのだ。そのため、鳥居だけはそこに残すことになったという。 ぼくが通った高校の...
昭和43年はグループサウンズの絶頂期で、タイガース、テンプターズ、スパイダース、オックス、カーナビーツ、ゴールデンカップス・・・。小学5年生のぼくの目に、彼らはまぶしく映っていた。 一番心を奪われたのは、ジュリーやピーのいたタイガースで、ファンレターなんかも送っていた。...
こんにちは、こんにちは、 世界の国から、こんにちは、 万博、万博、世の中すべて万博だ、 仰げば尊し、我が師の恩、 小学校を卒業すれば、 その時から世界が変わる、 晴れて中学一年生、 初めて着る学生服、 女子の胸の膨らみと、 わけのわからない衝動と、 初めての中間試験、期末試...
経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
自分の人生の中で培われた考えがそっくりそのまま書かれている、そんな本に出会うことがたまにある。そういう時、「ああ、これを書いた人も、同じ生き方をしてきたんだな」と、まるで生涯の友にでも会ったような、大きな喜びを得るものだ。 そういう本は、自分を変えてやろうと意気込んで読...
ラジオから古い歌が流れていた。50年以上前の歌謡曲だとか、その頃流行ったGSの歌だとかだ。 番組を制作しているプロデューサーは、おそらくぼくと同じ世代の人なのだろう。その時代に生きていた人にしか、出来ないような選曲になっているからだ。 ところでそういう歌を聴いていて、...
映画「お嫁においで」の頃の内藤洋子さん ドラマ「これが青春だ」の頃の岡田可愛さん ドラマ「キイハンター」の頃の野際陽子さん ドラマ「柔道一直線」の頃の吉沢京子さん ドラマ「おくさまは18歳」の頃の岡崎友紀さん ドラマ「姿三四郎」の頃の新藤恵美さん ドラマ「おひかえあそばせ」...
たとえば深夜、街が寝静まっている時に一匹の猫の子が鳴いたとしましょう。これが妙に心に響くのです。昼間、喧噪の中で重大な事件があったとしても、人にはその声の方が一日の印象として残るものなのです。 仕事でも同じことでしてね、会議が行き詰まって誰も発言が出なくなった時に、意見...
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初めて交通事故を見たのは五十年以上前になる。道路に飛び出してきた女の人を乗用車がはねたのだ。 女の人はまるで柔道一直線の二段投げのように、軽々と宙を飛んでいった。その人がどうなったのかはわからないが、その光景だけがぼくの心に焼き付いて、今なお心の中で再現する。 時代は...
小学三年生の頃、ひょんなことからじゅげむを覚えた。当時はその程度の文字数なら、何の苦もなく覚えられたのだ。徐々にきつくなったのは中高生の頃からで、歴史の年号や数学の公式などに、いつも手こずっていたものだ。 社会に出てからさらに酷くなった。深酒やたばこやストレスが老化を早...
家に帰ってから水道水でうがいをする。口に入れた瞬間、あまりのまずさに水を吐き出してしまう。こういうことがしょっ中ある。いくらきれいだからといっても、最近の水道水はうまいものではない。 そういえば子どもの頃の楽しみのひとつに、広場で野球をするというのがあった。組織化された...
本屋に姓名判断の本があったので、自分の名前を占ってみた。ぼくの名前、画数で占えば、ネアカで誰からも好かれるのだそうだが、名前の読みで占えば、明るくてネクラで偏屈な人なのだそうだ。 さて、これをどう捉えたらいいのだろうか。ネアカなネクラと捉えたらいいのか。それとも、時にネ...
元来うどんが大好きで、 外回りをやっていた時 昼食といえば、いつもうどんだった。 他の料理を注文しようと思っても、 あのにおいがするともうだめで、 ついこの口が「うどん」と言ってしまうのだ。 さて、そのうどんを食べている最中、 どこからともなく場に合わない 妙な臭いが漂って...
高校の頃、ぼくは吉田拓郎に憧れていた。「その生き方が好きなんだ」などと知ったようなことを言っては、よくその言動を真似ていたものだった。 だけどぼくはその時期の拓郎さんが、どういう生き方をしていたのかなんて全然知らなかった。知っていたのは拓郎は拓郎でも、マスコミの作り上げ...
1,悔しい夢 今でも7時46分の駅前行きバスに乗り遅れる夢を見る。そのバスが仮に遅れてきても、国道の渋滞に引っかかっても、駅前から出ている8時20分の学校前行きのバスに間に合うのだ。そして8時20分のバスに間に合えば、学校に遅刻しないで行ける。 高校三年間、ぼくはそのバ...
1, 某家電専門店に勤める知り合いから、こういう話を聞いた。 初老の男性が販売員に声をかけた。 「このテレビを届けてくれ」 「ありがとうございます。では、こちらにお届け先の住所をお書き下さい」 「何で書かんとならんのか」 「えっ、配達されるんでしょ?」 「何を聞いとるん...
第二次世界大戦後、進駐軍が羽田空港拡張のため、そこにあった神社を移転させようとした。 ところが、ご神体は無事移転できたのだが、鳥居だけはできなかった。鳥居を動かそうとすると、なぜか事故が起きるのだ。そのため、鳥居だけはそこに残すことになったという。 ぼくが通った高校の...
昭和43年はグループサウンズの絶頂期で、タイガース、テンプターズ、スパイダース、オックス、カーナビーツ、ゴールデンカップス・・・。小学5年生のぼくの目に、彼らはまぶしく映っていた。 一番心を奪われたのは、ジュリーやピーのいたタイガースで、ファンレターなんかも送っていた。...
こんにちは、こんにちは、 世界の国から、こんにちは、 万博、万博、世の中すべて万博だ、 仰げば尊し、我が師の恩、 小学校を卒業すれば、 その時から世界が変わる、 晴れて中学一年生、 初めて着る学生服、 女子の胸の膨らみと、 わけのわからない衝動と、 初めての中間試験、期末試...