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2023/08/12

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  • 「こころと脳の対話」河合隼雄・茂木健一郎

    「こころと脳の対話」2011/6/26河合隼雄・茂木健一郎臨床心理学者の河合隼雄氏と、脳科学者の茂木健一郎氏の対談です。P148河合:違ういい方をすると、苦しんでる人がこられたら、苦しみをとるんじゃなくて、苦しみを正面から受け止めるようにしているのが僕らの仕事やと思っています。茂木:逃げちゃいけないということですか。河合:逃げない。まっすぐに受ける。だいたい、まっすぐに受けてない人が多いんです。たとえば「私、困ってるんですよ。だいたい、うちの家内が……」とかいって奥さんの悪口ばかりいってくる人を、ふつうの人はまっすぐ受けないんです。「問題はこの人の奥さんか」と思いながら、さっと逃げてるわけですね。それを僕らのように正面からグーッと聞いていたら、「いや、もしかしたら私も悪かったかな……」とかいうことになって...「こころと脳の対話」河合隼雄・茂木健一郎

  • 「カワイスギクライシス」城戸みつる

    「カワイスギクライシス」2020/4/3城戸みつるアマゾンプライムで、何か面白いアニメはないかと探していて見つけた作品💕内容は、宇宙帝国「アザトス」から地球へと派遣されてきた調査員リザ・ルーナ。はじめは文明レベルの低い地球を、さっさと滅ぼしてしまえばいいと考えていたが立ち寄ったカフェで「猫」と遭遇する。その異次元の可愛さに衝撃を受けるリザ...果たして「カワイイ」は地球を救うのか!?🐈宇宙人にとって、猫は可愛すぎて、卒倒してしまう!胸キュンで死んじゃう?これはギャグなのか?SFなのか?もう、あまりにも面白くて、可愛くて、アニメは一気見してしまいました(ФωФ)猫以外にも犬やウサギとかいろいろと出てくるんですが変に擬人化されていなくて、とにかくカワイイ😻大げさだなぁと思いつつ、私が初めて猫を飼った時のことを...「カワイスギクライシス」城戸みつる

  • 「作りたい女と食べたい女」ゆざきさかおみ

    「作りたい女と食べたい女」2021/6/15ゆざきさかおみNHKの夜のドラマを何気なく見ていたら、最初は料理の好きな女性のお話?でも、それだけじゃないみたい...なんとなく引き込まれて、途中から最終回まで見てしまったー!で、その後アマゾンプライムでシーズン1もあることを知りそこから全話見ましたが、これは本当に素敵なお話💕コミックも購入しました。コミック裏表紙よりたくさん作りたい野本さんと、たくさん食べたい春日さん。食卓を共に囲み、ふたりは互いを思いやる。今日も一緒に満たされるために。私はあまりテレビドラマを見ないのですが、このお話はなんてういうか、久しぶりに癒されました。最初は女性同士の恋愛のお話だとは思わず一緒にごはんを食べる幸せそうな二人の姿がとても素敵で多くを語らずとも通じ合うやさしさがにじみ出てい...「作りたい女と食べたい女」ゆざきさかおみ

  • 「大人は泣かないと思っていた」寺地はるな

    「大人は泣かないと思っていた」2021/4/20寺地はるな時田翼32歳、農協勤務。九州の田舎町で、大酒吞みの父と二人で暮らしている。趣味は休日の菓子作りだが、父は「男のくせに」といつも不機嫌だ。そんな翼の日常が、真夜中の庭に現れた"ゆず泥棒"との出会いで動き出し……(「大人は泣かないと思っていた」)。恋愛や結婚、家族の「あるべき形」に傷つけられてきた大人たちが、もう一度、自分の足で歩き出す—色とりどりの涙が織りなす連作短編集。(文庫本裏表紙より)☆感想☆恋愛ものや、家族の物語は、苦手なジャンルなんですが主人公の翼の性格が、なんとなく私と似ているところがあって(翼は男性ですけど..)物語に引き込まれていきました。舞台が九州というのもよかったです。作者の寺地さんも佐賀県生まれということで、閉塞感などを感じて育...「大人は泣かないと思っていた」寺地はるな

  • 「ねことじいちゃん」ねこまき

    「ねことじいちゃん」2015/8/7ねこまき🐈あらすじ🐈ばあさんに先だたれ猫のタマと2人暮らしの大吉じいちゃん。ともに白髪の生えるまで。きっと一緒でずっと一緒。ひとりと1匹が繰り広げる毎日がいとおしくなる四季折々の彩りをお届けします。うん、確かにいい話!アマゾンのレビューの評価も高かった!!たまたまBOOKOFFで安かったので1巻と2巻買いました。(もうすぐ、10巻が発売予定)映像化もされていて、岩合光昭さんが監督をされているということでそちらもいつか見てみたいです。海が近くにある小さな?村ではお年寄りと猫がたくさん住んでいます。時間がゆっくりと流れているような、ほんわか、やさしい物語です。昔から住んでいる人ばかりで、気心の知れた仲間ばかりの暮らしは、やっぱり居心地がいいのでしょうね。大吉じいちゃんは、私...「ねことじいちゃん」ねこまき

  • 「おいしいごはんが食べられますように」高瀬隼子

    「おいしいごはんが食べられますように」2022/3/24高瀬隼子本の帯の後ろには「職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。」とあります。正直この物語の内容は理解ができませんでした。それとも最近の職場はこんな感じなんでしょうか?私自身が働いていたのは昭和の終わりから平成まで。少なくとも登場人物の芦川さんのように、当日になって体調不良で研修会を欠席するとか仕事でミスをしたのに、お詫びの電話を本人の代わりに上司がかけてくれたり、(前にいた会社でハラスメントみたいなのを受けていたらしく、声が大きい男性が得意でないらしい)なんの前触れもなく早退したり...こういう人がいたら、いくら顔がかわいらしくて...「おいしいごはんが食べられますように」高瀬隼子

  • 「いのちの始まりと終わりに」柳澤桂子

    「いのちの始まりと終わりに」2001/6/1柳澤桂子再読です。ちょっと調べ物をするために、柳澤さんの本を開いたら読むのが止まらなくなってしまいました😸生命科学者である柳澤桂子さんが、生と死の倫理を問い、いのち本来のあり方を考える内容となっています。本の内容はかなり重く、いろいろ考えさせられました。人工授精、体外受精、精子銀行、代理母、高齢出産、出生前診断、クローン自殺幇助と安楽死、老人医療、倫理、自然...20年以上前に書かれた本ですが内容的には今読んでもかなり勉強になりました。本の中で私自身も考えさせられた箇所がありました。(本文より)2001年1月11日に放映された、NHKの「ETV2001シリーズ・いのちの対話」の中で、アジア辺境の地で17年間も医療をおこなってきた中村哲医師が話していました。(中村...「いのちの始まりと終わりに」柳澤桂子

  • 「世間とズレちゃうのはしょうがない」養老孟司 伊集院光

    「世間とズレちゃうのはしょうがない」2020/10/14養老孟司(著)、伊集院光(著)養老先生と伊集院さんの対談の本です。読んでいてとてもわかりやすく、面白かったです。養老先生は、自分が世間からズレていると自覚したのがわりと早かったし自分に何が向いていないのかもわかっていたから大学では解剖学を選んだそうです。伊集院さんは子供の頃、体が大きいことで目立っていたのでいつ自分がイジメの対象になるかとビクビクしていたそうです。常に周りの様子をうかがって合わせて過ごしていたんですね...今思うと、私もかなり世間からズレた子供だったのではないかしら?ズレているっていうか、しょっちゅう忘れ物はする、空気が読めない等..今でいう、グレーゾーンですかね?いかんせん私は、養老先生や伊集院さんのように、頭がよかったわけではない...「世間とズレちゃうのはしょうがない」養老孟司伊集院光

  • 「猫の幸福光線」大野隆司

    「猫の幸福光線」2001/4/1大野隆司再読です。去年の12月28日にレビューを書いた「めげないで」と同じ作者の本です。文章がとても素敵で感動しました!(本文より)その日は晴れていたので帽子のかわりに青空をかぶりマフラーのかわりに雲を巻き靴のかわりに大地をはきコートのかわりに風をまといいじけるかわりにのびのびした(本文おわり)☆感想☆とある冬晴れの日に、上記の文を思い浮かべながら青空の元、私ものびのびしてみました\(^o^)/そうしたら、空と大地からエネルギーをいただき元気になりました!(本文より)雲の上から見たらアリンコのようなこのわたし自分から見たらかけがえのないこのわたしキラキラ生きていきたい(本文終わり)☆感想☆わたしはいつも「あなたはかけがえのない存在なのよ」と言ってほしかったんだと思う。誰にっ...「猫の幸福光線」大野隆司

  • 「ひとまず、信じない」押井守

    「ひとまず、信じない」2017/11/8押井守この本は、人生の指南書というよりも押井守監督の人生論のようなものとして読みました。「キリスト教の幸福」(本文より)一般化して「これが幸福」などと定義するとことは絶対にできないし幸福が定義できないとすれば、「どうしたら幸福になれるのか」などということは問い自体に意味がない。幸福な状態というものを一般化することができない以上幸福はごく私的な基準で決まってしまう。巷には「幸せになるための条件」とか「どんな所でも幸せを感じて生きよ」といった内容の本が出回っているが、そんなものはまるで信用ならない。なぜなら、幸福とは人によって違うしあるいは本人が幸福と思えていることが幸福ではないというような矛盾さえはらむのが幸福の実態であるからだ。キリスト教徒であれば、幸福であることは...「ひとまず、信じない」押井守

  • だれも知らない小さな国

    だれも知らない小さな国2010/11/12佐藤さとる我が家には1973年に刊行された文庫もあります(かなり傷んでいます💦)これは、去年たまたま古本屋で見かけて購入しました。いつの間にか復刊されていて本の中身も文字が大きくなって、とても読みやすかったです。子供の頃、この本のタイトルだけは知っていましたが実際に読んだのは大人になってからです。初めて読んだときは、情景が頭に浮かんできてどこか懐かしさを感じるような感動を覚えました。主人公のセイタカサンが生きた時代は戦前~戦中~戦後です。小学3年生の時に見つけた「ぼくの小山」との出会い。そこはコロボックルが大昔から住んでいる場所でその昔、乱暴で欲張りの人間たちにひどい目にあわされてから、隠れてしまったという。しかし小山がこの先どうなるか心配なので、人間の味方を探し...だれも知らない小さな国

  • 「めげないで」大野隆司

    「めげないで」2000/4/1大野隆司本棚の整理をしていたら、絵本が出てきた。もうずいぶん長いこと読んでいなかった本...読んでいたら、うわー何これ!何これ!今の私にピッタリかも!!思わず涙が出た😿たぶん20年ぐらい前に購入した本で、大野隆司さんの直筆のサインもあった。どういういきさつで買ったのか、よく覚えていないのだけれどやっぱり初めて読んだときは泣いた記憶がある。本の帯を見ると「話題の版画家・大野隆司の大人のための短編童話集」とあり収録されている作品は「めげないで」「サンタクロースの弟子」「声」童話集というより、木版画の絵本と言う感じでしょうか。版画で描かれた猫ちゃんたちが可愛かったです。「めげないで」(本文より)「だいじょうぶ?がんばってね」口先だけで、なぐさめないで。わたしのつらさは、わたしと同じ...「めげないで」大野隆司

  • 「にんじん」ジュール・ルナール

    「にんじん」ジュール・ルナール1894年に出版された中編小説私が購入した本はポプラ社の単行本で2015/1/2刊行「にんじん」は私が子供の頃..確か小学校高学年あたりで読んだ記憶があります。実家に少年少女向けの名作集があって、その中の作品のひとつだったと思います。最後まで読んだか、記憶が定かではないですがどうも気分のよい話でなかったことは覚えています。「コンビニ人間」の作者の村田沙耶香さんが小学生の時に、ジュール・ルナールの「にんじん」を読み「最後まで絶望的であることにすごく救われ」、中学時代は同級生から「死ね」と言われ実際に死のうと思ったものの、小説を書いていて生への執着につながったと語ったそうで...そこから私も、もう一度「にんじん」を読んでみようと思い取り寄せました。しかし、どうやらこの作品は、子供...「にんじん」ジュール・ルナール

  • 「動物のお医者さん」佐々木倫子

    「動物のお医者さん」全12巻佐々木倫子1987年から1993年にかけて『花とゆめ』にて連載。このマンガの単行本を買ったのは、たぶん30年近く前だと思います。近所の古本屋にたまたま全巻そろっていて、思わず買ってしまってファンになりました。何度かの引っ越しの時も処分せず、毎回持ってきた愛着のあるマンガです😻20年前にテレビドラマにもなって、配役がみなさんピッタリですごく面白かったです。続編がなかったのが残念でした。ストーリーは主人公のハムテルが、H大学の獣医学部へ入学して獣医を目指すお話ですが登場人物たちがみなさん個性的で、友人の二階堂はネズミが苦手先輩の菱沼さん(女性)はおっとりマイペースでなかなか就職が決まらない。漆原教授の傍若無人ぶりは回りを巻き込むし...ハムテルは漆原教授に押し付けられた、仔犬のチョ...「動物のお医者さん」佐々木倫子

  • 「選ぶ力」五木寛之

    「選ぶ力」2012/11/30五木寛之最近ネットの記事で、ふと目に留まった言葉がありました。人生も後半になってきて、あの時「ああすればよかった」とか、「こうすればよかった」など振り返ることが多くなってきた、という内容だったか?それを読んで、ああ、私もそうかもーと..最近過去を振り返ることが多くなってきたなあと感じます。で、確か人生の選択について、書いてあった本があったはずと本棚を眺めてみたら上記の五木寛之さんの本がありましたので、再読してみました。本書の始めに、この本は、選択の技術やノウハウを簡単に伝授する手引き書ではない。選びながら迷い、迷いながら選びつつ生きる、私的なモノローグのようだと書かれています。なるほど、確かに再読してみて、的確な答えはなく、最後は自分で考えましょうというところでしょうか?でも...「選ぶ力」五木寛之

  • 「青い鳥のゆくえ」五木寛之

    「青い鳥のゆくえ」1999/6/24五木寛之当時五木さんは横浜に住んでいて昔は映画館だった場所に銀行ができて、散歩途中にその銀行のポスターが目に入ります。<今期のボーナスはぜひ当銀行へ><幸せをよぶ青い鳥預金>それを見て何か頭にひっかかるような気がします。<青い鳥>という言葉は知っている。だが、自分はその<青い鳥>のもとになっている『青い鳥』という作品を実際読んだことがあるのだろうか?ちゃんと本物を読んでいないんじゃないかという不安にかられたとのこと。五木さんは、手近にあった新潮文庫を買ってきて読み始めたら非常に意外な物語で、びっくりしたそうです。「青い鳥のゆくえ」の裏表紙に書かれている文章を以下に載せます。(裏表紙の文章)だれもが知っているはずの<青い鳥>の物語。それは幸福の象徴、夢のシンボル。しかしメ...「青い鳥のゆくえ」五木寛之

  • 「残されたつぶやき」山本文緒

    「残されたつぶやき」2022/9/21山本文緒2008年から2021年までの13年間にSNSでつぶやいた日記や、多くの新聞や雑誌に寄稿した書籍未収録のものを中心にまとめた珠玉のエッセイ集。山本さんのSNSのつぶやきは、なんだか親近感があって言葉遣いとかなかなか面白かったです。つぶやくのも難しい2010.5.28(本文より)ここでツイッターの愚痴を書くのもどうかと思うけどなんだか溜まったので書いてみる。人にいやな思いをさせないように、そして自分がいやな思いをしないようにわりと気をつけてきたつもりだったのだけどここにきて続けざまに二人の人に「フォロー外しやがってなんだよテメー」(意訳)みたいな感じでからまれてしまった……あーあ、面倒くさいっす。せっかく楽しかったのになあ。久しぶりの日記なのにしみったれててすい...「残されたつぶやき」山本文緒

  • 「コンビニ人間」村田沙耶香

    「コンビニ人間」2018/9/4村田沙耶香主人公は古倉恵子36歳コンビニバイト歴18年、未婚、彼氏なし大学1年の時に始めたコンビニバイトを、そのまま卒業後も続けている。コンビニの「店員」でいるときのみ、世界の歯車になれる。この本を読んで、かなり心が痛くなりました。普通って何だろう?主人公の恵子は愛情深い両親と妹との4人家族恵子が幼稚園の頃、公園で小鳥が死んでいたことがある。他の子供たちは泣いていたが、恵子は素早く小鳥を掌の上に載せてベンチで雑談している母の所へ持って行った。そして母に「お父さん、焼き鳥好きだから、今日、これを焼いて食べよう」と言って母や回りにいた大人をぎょっとさせてしまう。小学校に入ったばかりの時は、男子が取っ組み合いのけんかをして騒ぎになったとき「誰か先生読んで来て!」「誰か止めて!」悲...「コンビニ人間」村田沙耶香

  • 「デキる猫は今日も憂鬱」山田ヒツジ

    「デキる猫は今日も憂鬱」2019/4/9山田ヒツジアマゾンプライムで、このアニメを見てからファンになりました。その後マンガを全巻買いました。作者の山田ヒツジさんいわく「デキる猫」は、ものすごく疲れていた時に願望丸出しで描いたラクガキから生まれたそうです。あらすじは、主人公の福澤幸来(ふくざわさく)が雪の降る夜黒い仔猫を保護して自宅マンションに連れ帰ります。仔猫の名前を諭吉と名付けます。ここからがファンタジーなのですが、家事が壊滅的に苦手な幸来のためごみ屋敷同然の部屋のごみ出しを諭吉が始めます。そして会社員の幸来のため、お弁当を作り始め掃除、洗濯とやってくれるようになりごみ屋敷だった部屋はとてもきれいになります。(私も諭吉のような猫が欲しい!)そして諭吉はいつの間にか幸来より大きな体になっていたのです。どち...「デキる猫は今日も憂鬱」山田ヒツジ

  • 「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本 南 直哉

    「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本2022/2/25南直哉個人的には、この手の本は40代ぐらいまでが限度かな?と思いました。正直ほとんど共感できませんでした。なんでこの本を手に取ったかというと、表紙のネコのイラストが可愛かったのと、「前向きに生きる」ことに疲れたら、というタイトルにひかれたからなのですが...作者に違和感を持ってしまった箇所があります。(本文より)「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を初めて知ったとき、私は思わず笑ってしまいました。「幸運にも自分が置かれたい場所に置かれたのならともかく、誰かに一方的に置かれた場所でただ咲けとは、いったい何を言っているのだろう」と思ったのです。ただ、このタイトルの本が大ヒットした理由はわかります。このように言われたら、自分が苦しい立場に置かれていても、...「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本南直哉

  • 「老いとお金」群ようこ

    「老いとお金」2023/4/24群ようこ久しぶりに群ようこさんのエッセイを読みました。若いころは、仕事でいやなことがあると群さんのエッセイを読んで元気をもらっていました。しかしながら、この本は結構シビアというか、あまり読後感のいい話ではありませんでした。昔から群さんの本を読んでいたので、実家問題は覚えていたんですが新しく家を建てたとき、群さんにお金だけださせて家の鍵は渡さない、群さんの部屋はないって(住むのは群さんの母親と弟さん)いくら一緒に住まないからって、それはあんまりじゃないのって思った記憶があります。そもそも群さんの母親は娘のお金を当てにして、電話口でえんえんと泣き続け家が欲しいと訴えるところが、私だったら絶対ダメだ!しかも分不相応の1億円の戸建てなんて...なまじっか人気作家になったばかりに親兄...「老いとお金」群ようこ

  • 「西日の町」湯本香樹実

    「西日の町」2005/10/7湯本香樹実舞台は北九州小倉を思わせる地で主人公の少年とその母親との二人暮らしの西日のあたるアパートに「てこじい」が突然やってくる。てこじいは少年にとっては祖父、母親にとっては父である。時代背景は昭和40年代あたりでしょうか...てこじいは、しばらく行方不明で何をしていたのかもわからず全身まんべんなく、膜でも張ったように汚れていてこの日から親子の住むアパートに同居することになる。私は小説の中でも、親子愛とか、家族愛を扱った話が苦手ですがこの小説はスッと物語の中に入ることができました。登場人物たちは、かなり過酷な状況を生きてきたと思うんですが悲観的でもなく、かといって前向きなわけでもなくどこか淡々としていてその状況を受け入れて生きて行くたくましさのようなものを感じました。本の解説...「西日の町」湯本香樹実

  • 「わたしの週末なごみ旅」岸本葉子

    わたしの週末なごみ旅(2012/8/4)岸本葉子この文庫は2冊の単行本から生まれました。前半は2008年刊「ちょっと古びたものが好き」後半は2009年刊「週末ゆる散歩」におさめたエッセイを加筆修正したものです。私は岸本葉子さんの本が好きで、たくさん読んできましたがこの本は写真も多く読みやすいエッセイで、お気に入りの一冊です。前半のちょっと古びたものが好きではふだん使っている器を改めて見ると、旅先で求めたものが結構多いそう。予期せぬ出会いに、うれしくうろたえ「すみません、ちょっと、口座にいくらあるか、確かめてきます」店の人に言い置いて、近くの銀行か、郵便局に走るのだそうだ。私から見ると骨董屋さんってちょっと敷居が高くて興味はあるのだけれど、なかなかお店に入ることができない場所。我が家の普段使いの器のほとんど...「わたしの週末なごみ旅」岸本葉子

  • 「その日のまえに」重松清

    「その日のまえに」2008/9/3重松清連作短編集です。最後にすべてがつながって、あ!あの時のあの人がここに!!と感動したりしましたが個人的な感想を言うと、まるで美しい物語を見ているようで現実感があまりありませんでした。「その日」とは人の死を意味しています。本書で共感できた部分は「その日のまえに」の話の中で余命宣告を受けた和美が、夫とともに結婚して初めて住んだアパートを訪ねるシーンです。思い出の地を回ること…もし私が同じ状況になったら、たぶん同じことをするんではないか?別にどこか遠くに旅行へ行きたいとか、そういう願望はない。過去の思い出にしばし浸り、あの時は楽しかったねって言いたいな。あまり共感できなかったところは、「その日のあとで」の看護師長の山本さんと和美の夫との会話(文中より)「終末医療にかかわって...「その日のまえに」重松清

  • 「生きるとは、自分の物語をつくること」小川洋子/河合隼雄

    「生きるとは、自分の物語をつくること」2013/08小川洋子(著)/河合隼雄(著)作家の小川洋子さんと、臨床心理学者の河合隼雄先生との対談です。私がこの本の中で感動したのは河合先生がカウンセリングについて語る内容が、ものすごく深くて、また重いものであることでした。「自分の物語の発見」(本文より)やっぱり死ぬよりは生きた方がええんとちがうか、とか、なるべく好きな人と結婚した方がいいんじゃないかとかっていう、いわゆる常識というものも、僕らは忘れてはいないんです。忘れてはいないけれど、でも縛られたら駄目なんですね。カウンセリングはスポーツに非常に似ていると思います。一対一の勝負です。帰り際に「これが最後のご挨拶です」なんて言う人がいる。「あ、どうぞ」と言った方がええ時もあれば、「まあ、座って、ちょっと聴きましょ...「生きるとは、自分の物語をつくること」小川洋子/河合隼雄

  • 「イヌネコにしか心を開けない人たち」香山リカ

    「イヌネコにしか心を開けない人たち」2008/1/1香山リカ(著)作者の香山リカさんも、当時はイヌ1匹、ネコ5匹と暮らしていて子供の頃から、実家では常にイヌやリス、鳥などをたさん飼っていたそうです。この本は精神科医としての立場から、書いたというよりは香山さん本人の体験をもとに感じたこと、考えたことなどが中心となって書かれているのかな?と感じました。この本は15年前に出版されているので、人とペットが一緒に入れるお墓についてはまだまだ異論があった頃のようです。香山さんのこの本は何度か読み返していたんですがこの中で、仏教の教えでは、「人間道」と畜生道」とはっきり分けられているため両者が一緒に埋葬されるのは、仏教的な感情とは相容れないということになるとのこと。スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之氏は、ペットと一...「イヌネコにしか心を開けない人たち」香山リカ

  • 「まる ありがとう」養老 孟司

    「まるありがとう」2021/12/2養老孟司(著)、平井玲子(写真)この本は一気に読んでしまいました。養老先生の飼い猫まるへの想いを、1冊にまとめあげたものです。たくさんの写真にも引き込まれ、まるの可愛さと養老先生のお宅の自然も美しかったです。まるに向ける養老先生のまなざしがやさしくて本書の前書きにあるとおり養老先生にとってまるは、まさに一期一会、かけがえのない存在だったことがうかがえます。↑養老先生にとってまるは「ものさし」と答えている。(本文より)人間社会に長くいると、判断に迷うことがある。まるを眺めていれば、人間社会の常識に毒されず、物事の本質を見誤ることはないだろう。ものさしにする、というのはそういう意味である。そう思う理由の一つに、まるがしゃべらない、ということがある。私は、人がしゃべったことは...「まるありがとう」養老孟司

  • 「人生の目的」五木寛之

    「人生の目的」五木寛之作2019年3月刊行この作品は、『人生の目的』(1999年刊)を再編集した新書オリジナルです。五木さんの作品は好きでよく読みます。いろいろ行き詰まったときとか、落ち込んだときに読むとエールを送られた気分になります。「人生の目的」というタイトルですがこの本を読んでも、人生の目的の明確な答えは出てこないかもしれません。それでも心に訴える内容がいくつもあります。「あとがきにかえて」より『人生の目的は、「自分の人生の目的」をさがすことである。自分ひとりの目的、世界中の誰ともちがう自分だけの「生きる意味」を見出すことである。変な言いかただが、「自分の人生の目的を見つけるのが、人生の目的である」と言ってもいい。私はそう思う。そのためには、生きなければならない。生きつづけていてこそ、目的も明らかに...「人生の目的」五木寛之

  • 「八月の六日間」北村薫

    「八月の六日間」北村薫作2014年5月刊行主人公は雑誌の副編集長をしている「わたし」同僚の藤原ちゃんから「明日、山、行きませんか」と誘われたのがきっかけで山に登るようになる。数回は藤原ちゃんのグループに参加させてもらったが基本的には一人が好きだった。で、驚いたのが作者の北村薫さんは、この小説を山に登らないで書いたのだという。びっくりした!てっきり登山が趣味だから、書けたお話だと思ってしまった。創作に当たっては、登山経験のある編集者に取材をしたり資料やDVDを参考にしたそうです。北村薫さんも「これを読んだ初心者の方に自分も簡単に行けると思われたら困りますね。現実には、一人では行かないほうがいいですよ」とのこと。あくまでもこの小説はフィクションなわけで、登山を甘く見てはいけないってことですね。私なども読んだ直...「八月の六日間」北村薫

  • 「悲しくて明るい場所」曽野綾子

    「悲しくて明るい場所」曽野綾子作1992年9月の作品で、もう30年以上前に書かれたものなんですね...この作品は作者自らの体験を綴ったエッセーでこれを初めて読んだのは、かなり昔のような気がします。私はミステリーが好きでよく読むのですが、謎が解けてしまったら再読はあまりしないせいか本がたまってくると、売ってしまうことが多いです。その点、エッセーは時間をおいて読むと、また再発見などがあるためお気に入りの作家の本はほとんど手元に残しておきます。「悲しくて明るい場所」は結構印象に残っている文章が多くて今も手元にあります。こうしてみると表紙の絵もなかなか意味深でいいかもしれない...全24章からなるエッセーの中から、印象に残った箇所を紹介します。第2章太陽がオレンジになった日この章の中ではサハラ砂漠を縦断した時の体...「悲しくて明るい場所」曽野綾子

  • 「グーグーだって猫である」大島弓子

    「グーグーだって猫である」大島弓子作全6巻で1巻目の初版は2000年7月30日で、少し古い作品です。実写版もあったと思うんですが、あまり実写はピンとこなかった記憶があります。実写よりアニメをやってほしかったなぁ...話の始まりは、ペットショップで出会った元気のないアメリカンショートヘアの男の子との出会い。あまりにも小さくて元気がないので思わず連れ帰ってしまったが無事冬を乗り越え元気に育つ。名前はグーグー(good,goodの意味も込めて)このマンガ、猫好きだったら超絶おすすめです!笑いあり、涙ありの感動作です!!そして実話なので、大島先生が子宮筋腫と卵巣がんで入院、手術その後の抗がん剤治療と、きっと大変だったであろう闘病についてもユーモラスに描いています。闘病中でありながら、ノラちゃんたちを保護したり、自...「グーグーだって猫である」大島弓子

  • 「子供おばさん」山本文緒

    山本文緒作「子供おばさん」は「ばにらさま」という単行本の中にある短編です。本が出されたのは2021年9月10日山本さんが出した最後の本でしょうか?作品は7~15年ほど前に書かれたものの短編集です。(本当だったら、ここにもう1作、新しい作品が加わる予定だったのに残念です)「子供おばさん」2011年7月の作品たぶん山本文緒さんの作品の中でいちばん好きだと思う。主人公は47歳の独身の女性中学時代の友人が肺炎で亡くなり、後にその友人のエンディングノートが見つかりそこには、主人公夕子への負担付遺贈が記されていた。内容は、現金500万円を遺贈する代わりに、友人である美和の愛犬を引き取り大事に飼育するというもの。(愛犬はゴールデンレトリバー雌6歳、名前はリリー)夕子は美和と疎遠になっていて、最後に会ったのは7年前でかな...「子供おばさん」山本文緒

  • 「少女終末旅行」つくみず

    コロナ禍が始まり緊急事態宣言が発令されると家にいることが多くなり、アマゾンプライムでアニメやドラマを見るようになりました。その頃出会ったアニメが「少女終末旅行」です。絵柄も声も今風でちょっと嫌かな?と思いながらも、内容が面白くて結局全部見てしまいました。このアニメは原作がマンガで、全6巻です。アニメでは4巻までの分を放送していました。「少女終末旅行」著者つくみずアニメが面白かったので、その後マンガを全巻購入(n*´ω`*n)ふたりの少女が主人公でチトは冷静沈着で頭脳派、高所恐怖症、ユーリは忘れっぽくて単純でくいしんぼうこのお話は一応SFというジャンルなのかな?未来の地球は戦争で荒れ果てていて子供だったふたりにおじいさんが、塔の上層へ上りなさいとケッテンクラート(半装軌車)を用意してくれて、そこから旅が始ま...「少女終末旅行」つくみず

  • 「無人島のふたり」山本文緒

    山本文緒さんが亡くなったという知らせはネットニュースで知りました。2021年10月13日、膵臓がんのため58歳で逝去。実はずいぶん前に山本さんの小説は読まなくなっていました。「プラナリア」以降、結構たくさん読んだ気がするんですが元々恋愛小説が苦手だったこともあり…というか恋愛小説は山本さんの小説以外はほとんど読んだ記憶がないです。亡くなったニュースがきっかけで、また山本さんの小説を読んでみたいなあと思いつついつの間にか忘れていました。たまたま本屋で「プラナリア」と出会いそれ以降、山本さんの小説をまた読み始めました。今日は「無人島のふたり」を読んだ感想です。と言っても、これは小説ではなく、山本さんが最期まで綴った日記です。日記は2021年5月~9月までで、闘病記という感じではなくてその日あった出来事をストレ...「無人島のふたり」山本文緒

  • 「プラナリア」山本文緒

    今後本などの感想を書くにあたりネタバレも含みますので、お読みになる場合はご注意ください。あと、感想文って苦手なので思ったことをつらつらと書くので読みづらかったらごめんなさい。去年の何月だっただろうか?所用の帰りに立ち寄った本屋さんで懐かしの小説フェアのようなコーナーができていて目についた文庫本山本文緒作「プラナリア」プラナリアとは扁形動物の総称で体長は20~30ミリメートル渓流などに住み、再生の実験によく使われるとのこと。体を3つに切ってもまた3つに再生するらしいです。写真で見ましたが意外と可愛かったです。プラナリアは2001年に直木賞をとった作品で、山本さんの本はこの時初めて読みましたが読後感は悪いのに、どこか引き込まれる魅力があってこの本をきっかけに、その後山本文緒ワールドにどっぷりつかりました(笑)...「プラナリア」山本文緒

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    はじめましてmomoと言います。gooブログでは長いこと写真ブログをやってきましたが実は読書やアニメ、マンガ等が大好きで、特に読書は子供のころからの趣味です。いつか好きな本の感想など書いてみたいなあと思いつつも果たせず最近毎日危険な暑さで、なかなか写真撮影も行けないので思い切って新しくブログを作りました。こちらでは主に本、アニメ、マンガなどの感想を中心に自分自身のことなどもちょこちょこと、心の整理もかねて書かせていただけたらなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。まだまだ暑さは衰えそうにありませんねι(´Д`υ)アツィーセミの声も賑やかで...ブログ始めました

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