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  • 阪井裕一郎『結婚の社会学』を読む

    阪井裕一郎著『結婚の社会学』(ちくま新書1789、2024年4月10日筑摩書房発行)を読んだ。表紙裏にはこうある。結婚をめぐる常識は、日々変化しています。事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングルなど、一対の男女による結婚→出産というモデルではとらえきれない家族のかたちがたくさんあるのです。この本では、国際比較、歴史的比較、理論という三つの視点から、結婚というものを解き明かしていきます。当たり前を疑ってみることで、「ふつうの結婚」「ふつうの家族」という考え方を相対化できるはずです。(1)「結婚しない人が増えると少子化が進む」は間違い。諸外国の例では、未婚率が高くとも、結婚という形態をとらずに子を産み、家庭を営むケースが少なくないからで、出生率は必ずしも低くならない。⑵「女性の就労率が...阪井裕一郎『結婚の社会学』を読む

  • 岩井圭也『われは熊楠』を読む

    岩井圭也著『われは熊楠』(2024年5月13日文藝春秋発行)を読んだ。文藝春秋BOOKSの紹介文カテゴライズ不能の「知の巨人」、その数奇な運命とは「知る」ことこそが「生きる」こと研究対象は動植物、昆虫、キノコ、藻、粘菌から星座、男色、夢に至る、この世界の全て。博物学者か、生物学者か、民俗学者か、はたまた……。慶応3年、南方熊楠は和歌山に生まれた。人並外れた好奇心で少年は山野を駆け巡り、動植物や昆虫を採集。百科事典を抜き書きしては、その内容を諳んじる。洋の東西を問わずあらゆる学問に手を伸ばし、広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。希みは学問で身をたてること、そしてこの世の全てを知り尽くすこと。しかし、商人の父にその想いはなかなか届かない。父の反対をおしきってアメリカ、イギリスなど、海を渡り学問を続けるも、...岩井圭也『われは熊楠』を読む

  • 7月(2)の花

    7月15日に届いた花ヒマワリ7本、リンドウ3本、ケイトウ2本、アレカヤシ2本3日後、ヒマワリはほぼ開花し、リンドウもほころんだ。ヒマワリって、中心がこげ茶、黄色など色々な色のものがあるようだ。リンドウの花は完全に開くことはないのか?青色の一部が茶色になって、終わってしまう。左側の上の花が一部開いているだけで、あとは蕾のまま、終わってしまった。ケイトウは鮮やかな赤色だが、近くで見ると、細かい毛が生えていてモアモアだ。形は、トサカけいとう、尖っているヤリけいとうなどがあるらしい。4日後、ヒマワリは閉じ気味だが、黄色、紅色、青色と3色揃い踏みの最後の姿8日後の末期の姿8月は暑さで花が持たないのでお休みだ。7月(2)の花

  • 河崎秋子『ともぐい』を読む

    河崎秋子著『ともぐい』(2023年11月20日新潮社発行)を読んだ。新潮社の内容紹介明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河崎流動物文学の最高到達点!!第170回直木賞受賞作舞台は明治期、日露戦争前夜の北海道東部、白糠の山中。世間と距離を置き、一頭の猟犬と山奥の粗末な小屋に住む猟師・熊爪(くまづめ)は、必要がなければ白糠の町には下りず、山中で自給自足の暮らしを送っている。熊爪が村田銃で鹿を撃ち、腹を裂いて内臓を引きずり出し、新鮮な肝臓を味わう場面から物語は始まる。仕留めた鹿を担いで...河崎秋子『ともぐい』を読む

  • 万城目学の略歴と既読本リスト

    万城目学(まきめまなぶ)1976年大阪府生まれ。京都大学法学部卒。化学繊維会社で経理を担当しながら小説を書く。2006年『鴨川ホルモー』でボイルドエッグズ賞受賞しデビュー、2009年映画化、舞台化2007年『鹿男あをによし』で直木賞候補、2008年TVドラマ化2009年『プリンセス・トヨトミ』で直木賞候補、2010年映画化2010年『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』で直木賞候補2024年『八月の御所グランド』で直木賞受賞その他、『偉大なる、しゅららぼん』が映画化、『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』『あの子とQ』エッセイ、『べらぼうくん』『万感のおもい』万城目学の略歴と既読本リスト

  • 万城目学『八月の御所グランド』を読む

    万城目学著『八月の御所グランド』(2023年8月10日文藝春秋発行)を読んだ。文藝春秋BOOKSの紹介第170回直木賞受賞作!感動、感涙の傑作青春小説死んだはずの名投手とのプレーボール戦争に断ち切られた青春京都が生んだ、やさしい奇跡女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目になった大学生。京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは--今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない青春の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る感動作2篇「十二月の都大路上下(カケ)ル」3年生と2年生のレギラー5人が都大路を走り、1年生はコースに散って応援する予定だった全国高校駅伝。突然、1年生の坂東(さかとう...万城目学『八月の御所グランド』を読む

  • 堂場瞬一の略歴と既読本リスト

    堂場瞬一(どうばしゅんいち)1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。読売新聞社勤務のかたわら小説を執筆。2000年スポーツ小説『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞。2001年『雪虫』第二作は警察小説だった。2012年末、読売新聞社退社し、専業作家となる。2015年『警察回りの夏』で第36回吉川英治文学賞受賞。2021年、作家デビュー20周年を迎えた。著書に「警視庁犯罪被害者支援課」「警視庁追跡捜査係」「ラストライン」シリーズ『罪の年輪ラストライン6』ほか、『小さき王たち』『0』『幻の旗の下に』『聖刻』『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還...堂場瞬一の略歴と既読本リスト

  • 堂場瞬一『罪の年輪』を読む

    堂場瞬一著『罪の年輪ラストライン6』(文春文庫と24-24、2024年3月10日文藝春秋発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。玉川上水の河川敷で元小学校教員の小村春吉87歳が遺体で発見された。高齢の犠牲者に戸惑う岩倉だったが、やがて自首してきた三嶋輝政も87歳、岩倉にとって過去最高齢の容疑者だった。三嶋は殺人の経緯については素直に自白するが、なぜか動機だけは頑なに語ろうとしない。知り合ってから60年越しに起きた殺人事件の真相は?犯人はすぐに自首してきたのだが、動機は黙秘していて分からない。60年前の砂川闘争で何らかの恨みがあったにしても、なぜ今頃殺人なのかが分からない。厳しが有能な教師だったという殺された小村の教え子を探して、何か恨みを買うような事がなかったか尋ねるが……。岩倉:立川中央署刑事、ガンさん、5...堂場瞬一『罪の年輪』を読む

  • 方丈貴恵『アミュレット・ホテル』を読む

    方丈貴恵著『アミュレット・ホテル』(2023年7月30日光文社発行)を読んだ。光文社の紹介殺し屋、詐欺師、窃盗グループの皆様……犯罪者御用達ホテルにようこそアミュレット・ホテルは2つのルールさえ守っていただければ、どんなサービスでもご提供いたします。偽造パスポートでも、グレネードランチャーでも、ルームサービスでお申し付けください。ただし、ルールを破った方には、それ相応の対価を支払っていただきます。警察に通報したりはいたしません。我がホテル探偵は優秀ですから。秘密裏にきっちり処理させていただきます。ホテル支配人アミュレット・ホテルの本館は通常のホテルだが、別館は全てスイートルームで会員資格を有する犯罪者しか立ち入りも許されない。9階までが低層フロアで、10階以上が高層フロア。アミュレット(amulet)は、...方丈貴恵『アミュレット・ホテル』を読む

  • 「梅の花」東急吉祥寺店でランチ

    「梅の花」は、横浜に住んでいたはるか昔に「立場店」に良く行っていた。その他、新百合丘店へも行ったことがあるのだが、「吉祥寺東急店9Fの梅の花」には、いつも予約しないので断られていた。その後、2022年3月、9月と行って、今回、雨で人が少ないせいだろう、久しぶりに入ることが出来た。「梅の花」と豆腐の関連は?と思って「梅の花」のホームページを見ると、梅の花グループの創業者の名前は、梅野重俊。な~んだ!「梅の花」の入口(2022年の写真)壁のインテリア箸置き2つ暮れそめてにはかに暮れぬ梅林(日野草城)此谷の梅の遅速を独り占(し)む(高浜虚子)前回の箸置「ふるさとや実梅を量る母の枡」中村汀女「むめ一輪一りんほどのあたたかさ」服部嵐雪(むめ=うめ)2008年6月の「立場店」の提灯の書大空は梅のにほいにかすみつつ曇り...「梅の花」東急吉祥寺店でランチ

  • 柚木麻子の略歴と既読本リスト

    柚木麻子の略歴と既読本リスト1981年東京生まれ。恵泉女学園中学・高等学校卒。立教大学文学部フランス文学科卒。2008年「フォーゲットミー・ノットブルー」でオール読物新人賞受賞、同作を含む『終点のあの子』で2010年にデビュー。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞、直木賞候補その他、『私にふさわしいホテル』、『あまからカルテット』、『嘆きの美女』、『王妃の帰還』、『ランチのアッコちゃん』、『伊藤くんAtoE』(直木賞候補)、『本屋さんのダイアナ』(直木賞候補)、『BUTTER』、『マジカルグランマ』(直木賞候補)、『らんたん』、『ついでにジェントルメン』、『オール・ノット』、『ナイルパーチの女子会』、『あいにくあんたのためじゃない』マンガ『魔法使いの心友』の原作柚木麻子の略歴と既読本リスト

  • 柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』を読む

    柚木麻子著『あいにくあんたのためじゃない』(2024年3月20日新潮社発行)を読んだ。新潮社の特設サイトの紹介過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇。特設サイトの著者メッセージ読者の皆様へ自分の機嫌を自分でとれない方にたのしんでいただけたらありがたいです。めんや評論家おことわり→ラーメンを実際に作ってみて気づいたことを全てかきました。BAKESHOPMIREY’S→若い方に相談をもちかけられると、ついつい力技で一瞬で解決してしまいたくなる、私の悪いところ...柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』を読む

  • 7月(1)の花

    7月1日に届いた花「グラジオラスの先端の蕾は咲かないので、2-3輪分切り取ることで下の花が元気に咲きます」とある。グラジオラスは、ピンク3本、白2本、黄色1本。ほとんどが蕾のまま届いた。他に、紫のリアトリスが2本。アワ3本。クジャクソウ1本。ピンクのグラジオラスの根元に咲いている花、2輪は花瓶の中に隠れてしまうので、摘み取って一輪挿しに。グラジオラス名前は葉(一説には花が咲く前の一連のつぼみ)が剣に似ていることから、古代ローマの剣・グラディウスに由来する。「お手入れ方法」にあったように、グラジオラスの先端の蕾を1,2切り落とした。そのせいかどうか。2日後、白は先端まで開花した。(切らなければよかったかも?)。ピンクもかなりほころんだ。スラリと真っすぐ伸び、紫色の小さな花が並ぶ「リアトリス」も上の方から下へ...7月(1)の花

  • 新川帆立『女の国会』を読む

    新川帆立著『女の国会』(2024年4月15日幻冬舎発行)を読む。幻冬舎による作品紹介選挙に弱い政治家は、誰かの言いなりになるしかない。だから――。強くなりたい。国会のマドンナ“お嬢”が遺書を残し自殺した。敵対する野党第一党の“憤慨おばさん”は死の真相を探りはじめる。議員・秘書・記者の覚悟に心震える、政治×大逆転ミステリ!野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。敵対関係にありつつも、ある法案については共闘関係にあった与党議員・朝沼侑子が自殺したのだ。「自分の派閥のトップも説得できていなかったの?法案を通すつもり、本当にあったの?」死の前日の浅沼への叱責が彼女を追い詰めたのではないかと批判が集まり、謝罪と国対副委員長の辞任を迫られてしまう。だが、長年ライバル関係を築いてきた高月には朝沼の死がどうも解せない。朝...新川帆立『女の国会』を読む

  • 雨の朝、井の頭公園

    朝7時、雨降る中、井の頭公園へ。七井橋の上から西側のマンションを見る。両の羽を広げたように見えるが、左右のマンションは別の建物だ。鵜(?)が羽を広げていた。東側の井の頭池。逆光で木々とその水影が暗く見える。ボートが整然と並んでいる。小雨の中、奥の林の中の道は、足元が悪いので敬遠したが、誰かが走っている。撮るのが遅く、写ってないけど。大きなガクアジサイ木の幹から湯気が立ち上る水たまりの中で枝を広げる木雨が止んだ三角広場では朝7時過ぎから太極拳?雨の朝、井の頭公園

  • 草笛光子『いつも私で生きていく』を読む

    草笛光子著『いつも私で生きていく』(小学館文庫く15-1、2018年8月12日小学館発行)を読んだ。小学館の内容紹介草笛光子女優84歳初めての自叙伝80代を過ぎてなお、美しく輝き続けている草笛光子さん。そんな草笛さんが初めて半生を語り下ろした話題の1冊です。毎日の生活から、健康や美容、グレイヘアの誕生秘話、女優生活、そして「老い」と付き合い方まで。巻末エッセイは女優の中谷美紀さん。「いつまでも美しく、気高く自由なお姿に羨望を隠しきれません」(本文より)。まえがき長年女優という仕事でいろいろな女性を演じてきましたが、私自身の人生は波乱万丈からは程遠く、自叙伝的な本は出すつもりはありませんでした。しかし、普段の生活は?健康や美容で気を付けていることは?心も元気に保つコツは?「老い」についての思いは?などを書い...草笛光子『いつも私で生きていく』を読む

  • 高田純次『50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう』を読む

    高田純次著『50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう東京タワーの展望台でトイレの順番ゆずったら本が出せました』(2022年4月10日主婦の友社発行)を読んだ。主婦の友社による紹介高田純次が「50歳からのごきげんな歳のとり方」について適当に語ります!どうせ生きるなら元気に、楽しく、適当に!現在74歳の高田純次が50歳以降を振り返りつつ、毎日をご機嫌に過ごすヒントを何となく語ります。人生100年時代と急に言われてもどうすればいいんだよ?あるいは、もう50歳過ぎちゃったけど何して生きればいいの?みたいなことに少しでも引っかかりを感じている人にはちょうどいいヒントがあります。おまけに暇つぶしにももってこい!ダ・ヴィンチより50歳を目前に控えこれからの生き方に漠然とした不安を抱えていたという本書の編集者が東京タワー...高田純次『50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう』を読む

  • 6月(3)の散歩

    シロタエギク。白い葉に黄色い花が映える。近くで見ると葉が白いのではなく、緑色の葉に細かい白い毛が一面に生えている。ノウゼンカズラ。よく民家の塀際で見かける。オレンジの花色が目立つ。テッポウユリ(鉄砲百合)。細長くラッパ型で、純白の清楚な花だ。ナツツバキ(夏椿、沙羅)。木の下の名札は「シャラノキ」とあり、「夏にツバキに似た…白い花が…」とある。「ナツツバキ(夏椿)は、仏教の聖樹である沙羅双樹に似ていることから、一般的に「シャラノキ」と呼ばれることが多い。」との解説もあった。この頃、やたらと見かけるもの、アガパンサス。長い首をスーと伸ばした先に数輪の花があるので目立つ。グレビリア・ロビンゴードン(byGoogleLense)オーストラリアに分布するグレヴィレア属の代表的な品種、ロビンゴードン。近接撮影すると、...6月(3)の散歩

  • 伊岡瞬『水脈』を読む

    伊岡瞬著『水脈』(2024年1月31日徳間書店発行)を読んだ。徳間書店からの紹介【著者からのコメント】真壁、宮下という〝無茶〟な刑事コンビが初登場した作品が『痣』(徳間文庫)でした。その後、この2人に人気が出て、わたしの作としてはめずらしくキャラがひとり歩きし、版元をまたいであちこちの作品に登場することとなりました。(少しでも顔を出している作品の総部数は80万部を超えます)あの二人組が、本作『水脈』で、堂々〝主役〟として戻ってきます。そして、シリーズものを書かないわたしとしては、初の「続編」チャレンジになります。今回は、エリート血統の帰国子女という「お荷物」のお守りをしながら、未知の闇に挑みます。事件を解決するのか、ぶち壊すのか。最後まで流れゆく先がわからない『水脈』をご堪能いただければと思います。【あら...伊岡瞬『水脈』を読む

  • 中山祐次郎『外科医、島へ』を読む

    中山祐次郎著『外科医、島へ泣くな研修医6』(幻冬舎文庫な46-6、2024年1月15日幻冬舎発行)を読んだ裏表紙にはこうある。半年の任期で離島の診療所に派遣された、三一歳の外科医・雨野隆治。島ではあらゆる病気を診なければならず、自分の未熟さを思い知る。束の間の息抜きを楽しんだ夏祭りの夜に、駐在所の警官から電話が。それは竹藪で見つかった身元不明の死体を検死してほしいという依頼だった――。現役外科医が生と死の現場をリアルに描く、シリーズ第六弾。難度の高い腹腔鏡での手術を終えて、雨野隆治が助手を務めた西桜寺凛子と控室で寛いでいると外科部長の岩井がやって来た。岩井は「お前、島に行かないか?」「4月から半年。外科だけでなくなんでもやる。どうだ」と言う。凛子が「えぇ、島ってなんですかぁ先生」と茶々を入れようとする。一...中山祐次郎『外科医、島へ』を読む

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