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  • 柚月裕子『教誨』を読む

    柚月裕子著『教誨(きょうかい)』(2022年11月30日小学館発行)を読んだ。小学館の内容紹介女性死刑囚の心に迫る本格的長編犯罪小説!幼女二人を殺害した女性死刑囚が最期に遺した言葉――「約束は守ったよ、褒めて」吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。響子は十年前、我が子も含む女児二人を殺めたとされた。香純は、響子の遺骨を三原家の墓におさめてもらうため、菩提寺がある青森県相野町を単身訪れる。香純は、響子が最期に遺した言葉の真意を探るため、事件を知る関係者と面会を重ねてゆく。「秋田児童連続殺人事件」をモデルとしている。2006年4月に小学校4年生の女子児童が中州での水死体で発見されたが、警察は事故として早々に捜査を打ち切った。しかし、...柚月裕子『教誨』を読む

  • 4月(1)の散歩

    淡いピンクのツツジ。とても書けないが、漢字では躑躅葉っぱはヤマブキだと思ったが、花が白いので、Googleにお伺いをたてたら「シロヤマブキ」との事。フリージア??byGogleLensカロライナ・ジャスミンbyGogleLensハナズオウ(花蘇芳)byGogleLensハナカイドウ(花海棠)byGogleLens一般には「カイドウ」イロハモミジbyGogleLensアブチロン?byGogleLensサクラは老いてもなお美しい。葉っぱも、若芽は美しい。キンマサ?byGogleLens線路と線路の間につくし(土筆)。子供のころはどこにでも「つくしんぼう」があったが。久しぶりに渋谷に行ったら、キョロキョロ。子供の頃歩いて行った渋谷は?通勤で通っていたあの渋谷は?東西南北を考えて、おおまかな見当はついても、やけに...4月(1)の散歩

  • 春の空

    4月16日(日)12時。東京は良い天気。早や、綿菓子のようなモクモクの夏の雲。15時10分、黒い雲が西から襲ってくる。西の空はもう雨雲で、激しい雨音がする。16時。雨雲は東へ去ろうとしていて、西の空は明るくなってきた。16時40分。雨が塵も、黄砂も(?)取り払ってさわやかな空気に。富士山は残念ながら見えないが、丹沢の山々が見えてきた。17時30分。東の空は再び夏を取り戻した。雲を見ているうちに思いだした。子供の頃、よく激しい夕立があった。裏道での三角ベース野球を止めて恨めしく軒下から空を見ているうちに晴れて来て、まだパラパラ降っているのに「よし、またやろうぜ!」と始めたものだった。あれは、夏だったのだろうか、小学生の頃なのか、坊主頭の少年の姿がぼんやり浮かぶ。70年近く昔なのだから記憶がはっきりしない。夢...春の空

  • 南欧料理「ル・ボン・ヴィボン」でランチ

    南欧料理「ル・ボン・ヴィボン(LeBonVivant)」でランチした。東急吉祥寺の北側を西に、大正通りに入り、アライ屋を右に西3条通りを行くと、こんな建物が見えてくる。前回、予約しないで訪れ、満席で断られた。ランチもコース料理のみなので予約した方が良い。モッコウバラのトンネルの中に入る前に、ボタンにご挨拶。右側にもやけに大きなボタンが。その向こうにも白とピンクのボタンがある。モッコウバラを見上げて、エントランスに入ると、やけに大きな花。店の人にアマリリスだと教えていただいた。相方に「アマリリスって何か聞いたことがあるね」と話しかけたら、「みんなで聞こう楽しいオルゴールを…という歌にあるじゃない」と言われた。「知らん!」と答えると、呆れられた。もとはフランス民謡で文部省唱歌だった。花いっぱいで店に入る前に興...南欧料理「ル・ボン・ヴィボン」でランチ

  • 4月(1)の花

    4月3日に届いた花。けっこう豪華に見える。白2、ピンク2、オレンジ、黄色、深紅の7本のガーベラ。淡いピンクのアルストロメリアと、白と深紅のアルストロメリア。大きく広がるカスミソウ。5日後、最盛期。それにしても、ガーベラって、毒々しいほど派手だ。オーストラリアの花屋の店先で山のように、あまりにも華麗に飾られていたインパクトに引っ張られているのだろうか。園芸種として発展した人工的、造花的な花と思い込んでいて、野外で咲いているイメージがない。反対にアルストロメリアは薄い花びらで、弱弱しく、どこか寂しく、高級感に欠ける。一本の茎にいくつもの花を咲かせて全体で豪華さを表現しているとも言える。一週間後。厳しく言えば、もはや老醜?4月(1)の花

  • 浅田次郎『日輪の遺産』を読む

    浅田次郎著『日輪の遺産(新装版)』(講談社文庫あ70-30、2021年10月15日講談社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。その額、時価200兆円。敗戦後の日本を復興に導くため、マッカーサーから奪った財宝を隠す密命を日本軍は下す。それから47年。不動産業で行き詰った丹羽は、不思議な老人から財宝の在り処を記した手帳を託される。戦争には負ける。しかし日本はこれでは終わらない、今こそ日本人が読むべき、魂の物語。1990年代の話と、終戦まじかの話が交互に描かれる。1992年12月。破産寸前の地上げ屋の丹羽45歳は、大穴が出た有馬記念の府中競馬で奇妙な老人・真柴と初めて出会い、変な風に見込まれ、1冊の古い手帳を託された。病院から抜け出した真柴は飲めない酒を大量に飲んで丹羽の前で急死した。渡された手帳の見開きに「昭和...浅田次郎『日輪の遺産』を読む

  • Berry cocoでランチ

    吉祥寺Berrycocoでランチした。末広通り駐車場向かいの本店ではなく、吉祥寺丸井1階のスタンドだ。ここで注文し、この共通席で食べる。これが注文の品。果物と生クリームたっぷりの1,500円程度のお手軽ランチでした。Berrycocoでランチ

  • 天祢涼『彼女が花を咲かすとき』を読む

    天祢涼(あまね・りょう)著『彼女が花を咲かすとき』(光文社文庫あ59-1、2017年12月20日光文社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。花の街として知られる地方都市・光咲(こうさき)市。花屋「あかり」を経営する榊竜は、客たちから花に詳しい少女・美咲の噂を耳にする。三つ編みの可憐な少女は謎解き名人で、花にまつわるトラブルを必ず解決するというが…。ある科学者が植物に対する画期的な研究を進める中、花に導かれ、少女と人々が絆を結んでいく。切なさと感動が溢れるファンタジー&ミステリー。間章をはさんだ5章からなる連作短編集。「二月花あるところ泥棒あり」公民館の臨時職員渡会純平は花を定期購入していて、受付カウンターに飾っていた。「日にちが経たった花を捨てるんだったら下さい」という小2の佐藤雅晴くんに、純平は「誰かひと...天祢涼『彼女が花を咲かすとき』を読む

  • 雫井脩介の略歴と既読本リスト

    雫井脩介(しずくい・しゅうすけ)1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。大学卒業後、出版社で編集者、社会保険労務士事務所などで勤務。2000年『栄光一途』で第4回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。2005年に『犯人に告ぐ』で第7回大薮春彦賞を受賞、吉川英治文学新人賞候補。2016年『望み』で山田風太郎賞候補2022年『クロコダイル・ティアーズ』で直木賞候補その他、『虚貌』『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『つばさものがたり』『検察側の罪人』。雫井脩介の略歴と既読本リスト

  • 雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』を読む

    雫井脩介著『クロコダイル・ティアーズ』(2022年9月30日文藝春秋発行)を読んだ。文藝春秋BOOKSの作品紹介【第168回直木賞候補作】ベストセラー作家、雫井脩介による「究極のサスペンス」この美しき妻は、夫の殺害を企んだのか。息子を殺害した犯人は、嫁である想代子のかつての恋人。被告となった男は、裁判で「想代子から『夫殺し』を依頼された」と主張する。犯人の一言で、残された家族の間に、疑念が広がってしまう。「息子を殺したのは、あの子よ」「馬鹿を言うな。俺たちは家族じゃないか」未亡人となった想代子を疑う母親と、信じたい父親。家族にまつわる「疑心暗鬼の闇」を描く、静謐で濃密なサスペンスが誕生!「家族というのは、『お互いに助け合って、仲睦まじく』といった一面が取りざたされることも多いですが、そうじゃない部分もあり...雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』を読む

  • 3月(2)の散歩

    塀下に並ぶチューリップこちらはムスカリムスカリで縁取られたちょっと寂しいパンジー公園の入口にはパンジーラッパスイセンの鉢4つリナリア・マロッカナって何、Googleさん?深紅のツバキ小さいが数で対抗するピンクのツバキモクレンジンチョウゲ(沈丁花)ボケアセビ(馬酔木)ギョウリュウバイ?リキュウバイ(利休梅)??知らんばいトキワマンサク別のトキワマンサクに近づいてパチリサクラかな?都内でもはずれとなるとこんな昔懐かしい場所もガード下にたくさんの雪を持ち込んで雪まつり3月(2)の散歩

  • 伊与原新『オオルリ流星群』を読む

    伊与原新著『オオルリ流星群』(2022年2月18日KADOKAWA発行)を読んだ。カドブンの内容紹介「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か?なんでまた?」スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の...伊与原新『オオルリ流星群』を読む

  • キラリナの「And Cafe Sacai」で2回目のランチ

    キラリナ京王吉祥寺4階のここは今年1月に次いで2回目。カフェ(コーヒースタンド?)で簡単なランチした。右手と奥に席がある。写真の後ろの席からは5階を見上げ、窓際の席からは、4階とそう高くもないのだが、一番左手にかすかに「ユニクロ吉祥寺店」、その右に「吉祥寺パルコ」、正面右手に「東急吉祥寺店」、正面に「コピス」、そして一番右手に「ヨドバシ吉祥寺店」と吉祥寺の大きな建物が一望できる。窓の下には総武線のホームが見下ろせる。私の注文は洋梨の焼きタルトとAndブレンド相方はチーズケーキlとデカフェ皿が気になってひっくり返す。フランスの「スタジオエム(studiom’)のルポゼ菓子皿」らしい。窓の下に総武線が止まった。パンタグラフが上からじっくり見える。今度は東西線。よく見るとパンタグラフの細かいところが少し違う。パ...キラリナの「AndCafeSacai」で2回目のランチ

  • 井の頭公園花便り-4月3日

    4月3日10時前、三鷹台駅を出発し、神田川沿いをさかのぼる。やけに派手なサクラ?近接してもサクラ?白いサクラ?なんでもサクラに見えるが、こちらはハナミズキ?アスファルトの隙間から花を咲かせているど根性「メマツヨイグサ」(文責グーグルレンズ)井の頭公園に入り、定点観測地点のひょうたん橋のたもとの、いつも早く開花するサクラは既に散り終えている。池は花筏(はないかだ)でいっぱい。スワンボートが航跡を残す。対岸のサクラは先端がもう水の中。染井吉野は寿命60年(?)と聞いたが、70年以上のご高齢の井の頭公園のサクラはいつまで花を咲かせてくれるのか?競争しようぜ!七井橋たもとの、いつも咲き始めが遅いサクラはまだ花が残っている。ところどころに桜色が残るがあの明るさは陰ってしまった井の頭池。4月3日(月)10時、それでも...井の頭公園花便り-4月3日

  • 3月(2)の花

    3月20日に届いた花青、赤、白と3本のアネモネ。白いアネモネを近接撮影。近づいてまじまじと見るたびに、神の御業に恐れ入ります。花びらの細かい小じわまで趣が伝わる。赤いアネモネ。チューリップ、ピンク、黄色、オレンジ、薄紅のチューリップ。オレンジのチューリップの中を覗き込むと、これまた不思議な光景。薄紅のチューリップは八重。花びらが薄くてかそけきリューココリーネ。つる状のコデマリ。下向きの花を寝転がって下からパチリ。2日後、最盛期か?茎の下の方なのでカットしたコデマリも捨ててなるものかと一輪挿しへ。3月(2)の花

  • 満開の京都(4) 最終回 二条城

    最終3日目の11時過ぎ、二条城へ東大手門から入った。余りにも頑丈な大手門。大手門を入って南に歩くと、唐門が登場。この装飾の華美なこと!唐門を入ると広場に成っていて、二の丸御殿と車寄が見える。車寄(二の丸御殿の出入り口)二の丸御殿は、将軍の上洛の際の居館。第15代将軍慶喜による大政奉還が発表された。全6棟の建物から成り、江戸初期の書院造として国宝となっている。狩野派による障壁画は2千面あり、そのうち1016面が国の重要文化財だ。御殿内は見どころも多いが、撮影禁止のため詳細ははぶく。是非直接ごらんあれ。再び、出入り口を出た後は、以下の図の赤線のごとく進む。広場のモコモコの桜。火事などの緊急事態を知らせるために京都所司代屋敷に置かれていた釣鐘。二の丸庭園の松なぜか庭園には松ばかりだが、1本だけ桜があった。二の丸...満開の京都(4)最終回二条城

  • 満開の京都(3) 金閣寺

    今日は最後の三日目、午前中は王道の金閣鹿苑寺。入場券を求めて並んでいると、前方の屋根の上、遠くに、舎利殿の鳳凰が見えた。これがゲットした入場券。「お~、見えた見えた金閣寺舎利殿!」どこに行ってもスマホを構えて撮る人ばかりで嫌になる。この写真は何で撮ったの?ようやく隙間を見つけて前へ出てパチリ。中三の修学旅行以来だから、金閣寺は65年振り?記憶がおぼろげだが、清水寺へ行ったという証拠写真がわがパソコン内にあった。やっぱり混んでいる。絵葉書のような写真。1397年足利三代将軍の義満が舎利殿(金閣)を中心とした「北山殿」を造った。一階は金張りしてなかったとは知らなかった。横から。これが鳳凰。デザイン化されている。この後はお庭を巡る。鏡湖池です。見てやってください。庭だってなかなかのものです。金ぴかでないけど。入...満開の京都(3)金閣寺

  • 満開の京都(2) 知恩院、円山公園

    清水寺から、法然が開山した浄土宗総本山の知恩院へ行った。まず驚かされるのは強大な三門。三門前のサクラ近づいても蕾がほとんど見えない満開状態。御影堂などが居並ぶ高いところに登るのは、三門正面の急階段を登る男坂と、右にあるなだらかな女坂がある(男女差別?)。私は当然、意地でも男坂。男坂を上からパチリ。一段の高さが私の長い脚でもようやっとで、半端じゃない。御影堂、阿弥陀堂、方丈庭園、大鐘楼などが並ぶ大寺だ。9年に及ぶ修理を2020年に終えた国宝、巨大な御影堂。軒下から見上げると、大きく張り出した庇(ひさし)を支える多段構成の木組みが芸術品だ。なぜか女坂を下ってきて、三門へ戻った。どもこかしこもサクラ、サクラ、サクラと、サクラでなければ花でない状態。おっと三門横に、ツバキがあった、もちろんサクラも。知恩院から歩い...満開の京都(2)知恩院、円山公園

  • 満開の京都(1) 近江神宮、清水寺

    26日(土)朝早く家を出て、京都へ。京都から湖西線で大津京駅へ。駅前は意外とにぎやか。ここで息子一家と待ち合わせて、近江神宮へ。天智天皇は大化の改新の理想実現のために、人心を一新しようと近江大津京を作った。近江神宮はこの天智天皇を祭る神社。朱塗りの楼門をくぐり、外拝殿へ。写真右端の枝垂れサクラも見事だが、その左のサクラの花がモコモコとしてカワイイじゃない。外拝殿を通り抜けると内拝殿がある。アセビ(馬酔木)の巨木。どんな馬でも酔っぱらいそう。天智聖徳文教財団による「近江勧学館」へ。孫娘が目下熱中の百人一首の殿堂らしい。途中、天智天皇御製碑があり、百人一首1番の歌「秋の田の刈穂の庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」と刻んであった。「近江勧学館」は、競技かるた題材の少女漫画、末次由紀作「ちはやふる」一色で、グ...満開の京都(1)近江神宮、清水寺

  • 角田光代『タラント』を読む

    角田光代著『タラント』(2022年2月25日中央公論新社発行)を読んだ。中央公論新社の特設ページにはこうある。片足の祖父、不登校に陥る甥、〝正義感〟で過ちを犯したみのり。心に深傷を負い、あきらめた人生に使命―タラント―が宿る。著者五年ぶり、慟哭の長篇小説周囲の人々が意義ある仕事に邁進する中、心に深傷を負い、無気力な中年になったみのり。実家に届く不審な手紙、不登校になった甥の手で祖父の過去がひもとかれるとき、みのりの心は、予想外の道へと走りはじめるーあきらめた人生のその先へ小さな手にも使命(タラント)が灯る慟哭の長編小説みのりの話(東京のケーキ屋「山下亭」で働き、「麦の会」でボランティアし、実家に戻り等)の合間に、祖父・清美の軍隊時代の話が少しだけ挟まりながら進展する。多田(山辺)みのり:主人公。実家は香川...角田光代『タラント』を読む

  • 須賀敦子『須賀敦子の手紙』を読む

    須賀敦子著『須賀敦子の手紙1975―1997年友人への55通』(2016年5月28日株式会社つるとはな発行)を読んだ。須賀敦子の最初の著作が出版されたのは61歳の時、8年後に他界、生前の書はわずか5冊。しかし、没後に書簡、日記などを含む全集8巻が刊行された。最期を看取った妹さんも知らなかった心を許した親友がいた。イタリアで最愛の夫ペッピーノを亡くしてのち、帰国後に知り合ったスマ・コーン(大橋須磨子)、ジョエル・コーンの二人だ。須賀敦子が1957年から亡くなる前年1997年まで二人に書いた55通の書簡を二人は長く保管していて、2014年に妹さんに送られてきた。本書には、その書簡すべての他に、須賀敦子の全集未収録のエッセイ「おすまさんのこと」、須賀敦子の妹・北村良子、コーン夫妻へのインタビュー、作家、批評家の...須賀敦子『須賀敦子の手紙』を読む

  • 井の頭公園に春の訪れ

    七井橋を渡ったボート乗り場の前の高い木の上の方に鳥の巣(緑の矢印)と、止まる鳥(赤い矢印)がいて、木も、その下も白い糞だらけだ。下には糞よけのテントが張ってある。裏から見上げる。赤印が鳥、茶色が巣。七井橋から弁財天へ向かう途中のコブシが満開。青空をバックに無数の白い花が映える。弁財天から南へ出る階段の両脇は、無数のツバキの花に囲まれている。御殿山へ登る道は植物園のよう。いまや珍しいかたくりの花があった。話しかけてきた女性が「例年より早いですね」と教えてくれた。女性に「マムシグサ」と教えていただいた。コブラの鎌首のような花が不気味。「ヒトリシズカ(一人静)」との看板があった。「二人静」ならお菓子も花も知っているのだが。可憐なニリンソウ(二輪草)公園事務所の前にアセビ(馬酔木)が何株も並ぶ。御殿山遺跡の看板「...井の頭公園に春の訪れ

  • 京王井の頭線・吉祥寺駅のスタバで紅茶

    京王線井の頭線の終点・吉祥寺駅、改札を出て左にベンチが並ぶ待ち合せスペースがある。さらに左の奥にはキラリナの1F~9Fへのエレベータがあり、その手前に、スターバックスのキラリナ京王吉祥寺店がある。このスタバは、コーヒーもあるが、ティーに特化した店だ。席の後ろの壁の装飾。模様替えが簡単だ。注文したのは、私が右の「マジェスティック・チャイ・ウーロン」で、相方が左の「」さくら・アリュール」。このカード、表がきれい。ここ駅に密接したスタバも、一時の憩いを求める我々のような客の他、パソコンを持ち込んで長尻でねばる客、3,4人で喋り捲る客など他店の客層と変わらないようだ。京王井の頭線・吉祥寺駅のスタバで紅茶

  • 井の頭公園花便り・3月20日

    3月20日10時前、三鷹台駅から神田川沿いをさかのぼって井の頭公園へ。小さな桜の木が並んでお出迎え。井の頭線が通っても、小鳥はびくともせず。ユキヤナギの大株、けっこう派手じゃない。三角広場のこちら側、コブシが満開。公園に入り、定点のひょうたん橋のたもとのサクラは満開。公園は、ほぼ満開のサクラと、7,8分咲のサクラが点在。このサクラはどう見ても満開だ。池の対岸も満開に近い。七井橋の手前の定点観測地点のサクラは遅く、まだ開花していないと言えそう。しかし、スマホを左に振ると、7分咲き?七井橋から東を見ると、全体として満開とは言い難い。日曜日と休日に挟まれた3月20日、けっこう人出が多い。10時となるとボートが次々と出ていく。公園のサクラは全体として8分咲きと言ったところだったが、今後雨が降り、冷え込むと、満開は...井の頭公園花便り・3月20日

  • 辻堂ゆめの略歴と既読本リスト

    辻堂ゆめ(つじどう・ゆめ)1992年生まれ。神奈川県藤沢市辻堂出身。東京大学法学部卒業。大学在学中に書いた『いなくなった私へ』(『夢のトビラは泉の中に』に改題)で第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、2015年デビュー。2021年『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補2022年『トリカゴ』で大藪春彦賞受賞他に『コーイチは、高く飛んだ』『あなたのいない記憶』『今、死ぬ夢を見ましたか』(宝島社文庫)、『悪女の品格』(創元推理文庫、ミステリ・フロンティア)、『片想い探偵追掛日菜子』(幻冬舎文庫)、『お騒がせロボット営業部!』(文春文庫)、『二重らせんのスイッチ』、藤石波矢との共著『昨夜は殺(や)れたかも』辻堂ゆめの略歴と既読本リスト

  • 辻堂ゆめ『悪女の品格』を読む

    辻堂ゆめ著『悪女の品格』(創元推理文庫、Mつ7-1、2020年8月21日東京創元社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。どうして私がこんな目に?めぐみはここ一週間、連続して危険な目に遭っていた。まずは監禁事件。次は薬品混入事件。犯人は、めぐみが三股をかけた上に貢がせている男性たちの誰かなのか。さらに彼女自身の過去の罪を仄めかす手紙まで届き、危機感を募らせためぐみは、パーティーで知り合った大学准教授とともに犯人を捜し始める。「悪女」による探偵劇の顛末を描く長編ミステリ。光岡めぐみ:生命保険会社営業29歳。大女優・蓮見沙和子と社長の一人娘だが親とは連絡をとっていない。小学校の時、金内、秋庭、玉村、樋口と、有希子、香織を従えて、真木良輔をいじめていた。現在、美しく強欲なめぐみは大病院院長の息子・秋庭、不動産王御曹...辻堂ゆめ『悪女の品格』を読む

  • 千早茜『しろがねの葉』を読む

    千早茜著『しろがねの葉』(2022年9月30日新潮社発行)を読んだ。新潮社による内容紹介男たちは命を賭して穴を穿つ。山に、私の躰の中に――。第168回直木賞受賞作。戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!第168回直木賞受賞作。著者初の時代小説で、単行本でp314と大部ではない。10年以上前、著者は旅行で訪れた石見銀山で、過酷な採掘現場で働く男は短命だという言葉「銀山の女は三人の夫を持つ」を聞いた。時を経て、シルバーラッシュで勢いづく戦国末期から...千早茜『しろがねの葉』を読む

  • 井の頭公園の花便り・3月16日

    3月16日の井の頭公園の花便り水門通りを南へ行って、井の頭線の踏切を越える。私だけの定点観測点、ひょうたん橋のたもとでパチリ。7分咲きくらいだろうか、桜がけっこう咲いているのでびっくり。そういえば確か、例年この桜は早く咲くのではなかったか?公園からの花見の注意書き。コロナ関連では、「短時間、少人数でのお花見をお願いします」のみで、その他は、宴会は22時まで、火気使用禁止など例年通りの注意。「お!サクラが満開か?」と思ったら、コブシの花だった。ほとんどのサクラはまだ一輪も花が咲いていない。咲いている方で、この写真。七井橋の北側の定点観測地点からパチリ。花は一輪も咲いていないが、蕾はほどけて来ていて、今にも弾けてほころびそう。七井橋からも桜色は見えない。帰り際、ひょうたん橋付近で空師?が高いところの木を伐採中...井の頭公園の花便り・3月16日

  • 3月(1)の花

    3月6日に届いた花翌日、花が少し開き始めてからパチリ。3日後、ラナンキュラスはかなり大きく開いたが、この写真では引き立て役のタマシダが目立つ。薄紙のような繊細な花びらが重なりあうラナンキュラスが4輪と、巨大化した白一輪。スカビオサ。松虫が鳴くころに咲くので和名はマツムシソウ。スカビオサの蕾たち。細い茎から、高原で風に揺れる花々がイメージできる。5日後、紫のラナンキュロスは花びらがバラバラ落ちて散り、白はだらしなく広がって、もはや末裔と言った様子の花々。3月(1)の花

  • 3月(1)の散歩

    クリスマスローズというと濃い紫のイメージだが、淡い桃色もまた良い。草むらに隠れるようにキンギョソウ(リナリア?)が可憐。赤いジンチョウゲ(沈丁花)。地味だけど、白もあるで~。満艦飾のツバキ。松庵梅林公園には梅が満開。空に広がる梅の大木。かなりご高齢の梅。こちらにも梅。道路に覆いかぶさる木。鈴なりのミモザ。拡大すると房に鈴なり。3月(1)の散歩

  • 2月(2)の散歩

    何回かこのブログに登場した見事なミモザの大木。GoogleLensによるとエリカ属とのおつげ。幹をみても梅、紅梅だ。紅白が混じる梅。一斉に沸き立つような白梅。葉が小さいが、大きな花はツバキに見える。よく道際に植えられている「オタフク南天」。日が充分当たらないところでは黒ずんだ色になる。「キンカン塗ってまた塗って」じゃない方のキンカン。甘く煮ると美味しいのに!井の頭線吉祥寺駅改札出口に「実証実験中」の看板を立てて5,6人の人が退屈そうにしていた。「10分間サポーター外出支援サービスドコケア」とあり、「階段の上り下り/荷物の持ち運び/お手洗いのご案内その他何でもお手伝いしますお気軽にお声をかけてください」と書いてあった。私はベンチで約40分人待ちをしていたのだが、依頼してくる人は誰もおらず、係りの人が通りがか...2月(2)の散歩

  • 「Whole吉祥寺」で一休み

    部屋の真ん中に木が生えている喫茶店「Whole吉祥寺」ができたというニュースを読んで行ってみた。場所は、東急やユニクロ前の吉祥寺通りを南へ、井の頭通りとの交差点を過ぎて最初の信号、横断歩道の西側にある。住所は武蔵野市御殿山1-5-5島崎ビル1F。写真の「営業中」の膜の所だ。「Whole」の立看板のところを入る。入って突き当りのカウンターでまず注文と会計を済ます。入口を振り返ってパチリ。左の壁は草一杯。地下へ降りるというより潜る感じの急階段。70歳以上の方は手すり利用をお勧めする。中央にいくつかのランタン?をぶら下げた大きなシンボルツリー。足元にはウッドチップが敷き詰められている。壁にはたくさんの草花が吊り下げられている。さすが、オーナーが木造建築会社。突き当りにも部屋があって、十数人が座れるスペースがあっ...「Whole吉祥寺」で一休み

  • 井の頭公園花便り(3月8日)

    東京の桜開花は3月18日で、満開は25日(気象庁3月9日)との予想。井の頭公園は都内よりいくらか遅いことが多い。だとすると満開は26,7日頃だろうか。例年より少し早くなりそうだ。3月8日様子見にブラブラでかけた。三角広場に隣接する超高級マンションの広い庭の、2月21日に咲き始めだったサクラ(?)がほぼ満開。こちらのツバキも2月21日からほぼ満開を続けている。写真中央の木が井の頭公園で一番高い木、ケヤキ35mだろう。例年、桜が咲き始める前に唯一明るさを添えるコブシの花。染井吉野は寿命約60年といわれるが、ここの桜は既に70年。根元を保護するなど養生しているが老齢感はぬぐえない。ちなみに私は80歳と2か月少々。いずれの桜も倒れこむように池に覆いかぶさっているが、光を求めて必死に生きた結果なのだ。接ぎ木で生まれ...井の頭公園花便り(3月8日)

  • 丸井吉祥寺店1階でランチ

    丸井吉祥寺店1階の多くの店が変わったとのニュースを読んで、ぐるりと回ってみた。鮮やかなタルトをケースの中にずらりと並べた「宝石のようなフルーツタルトtartotte」に若い女性が行列していたが、並ぶのは苦手でパス。クリスベーカリー運営の「し~くんのベーグル屋さん」の商品は、14時とあってほとんで売り切れていた。ということで、北品川のプリン専門店「POPOCATE(ポポカテ)」で、クロッフル、プレーン・ワッフル(上)と、柔らかいプリン(下左)とクラシックなプリン(下右)を注文。さすがプリン専門店、プリン好みの相方の評価も上々で、私めも、ほっ。飲み物も欲しいので「chalochalo!chaibreakチャロチャロ・チャイブレイク」で、私はスパイス(チャイ)で、相方は煮出しミルクティー(チャイ)。私は、その他...丸井吉祥寺店1階でランチ

  • 2月(2)の花

    2月20日に届いた花2日後、開き始めた。黄色と緑のグラデーションと、オレンジのラナンキュロス。みっちり花びらが詰まった紫のラナンキュラス。キンセンカ色も形も様々なアネモネ。お手入れ方法には「アネモネは光や温度に反応して花が開くので、暗くて涼しい場所に飾ると長持ちします。茎は腐りやすいため、こまめに水替えをし、浅めの水に飾りましょう。」とあった。まったく逆のことやってたじゃん!レースフラワー麦3日後、最盛期。アネモネは、葉が固まってあって、茎が伸びた先に花が咲いている。2月(2)の花

  • 和田秀樹の略歴と既読本リスト

    和田秀樹(わだ・ひでき)1960年大阪生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。和田秀樹こころと体のクリニック院長。東京大学精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科勤務。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。著書、『震災トラウマ』、『「がまん」するから老化する』、『こころの強い男の子の育て方』、『60代からの心と体がラクになる生き方』、『70歳が老化の分かれ道』、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』、『70歳からの老けない生き方』、『80歳の壁』。その他、『心と向き合う臨床心理学』『富裕層が日本をだめにした!』『精神科医は信用できるか-心のかかりつけ医の見つけ方-』『困った老人と上手につきあう方法』『医者よ老人を殺すな!』『...和田秀樹の略歴と既読本リスト

  • 和田秀樹『80代から認知症はフツー』を読む

    和田秀樹著『80代から認知症はフツーボケを明るく生きる』(2022年10月15日興陽館発行)を読んだ。このところ和田さんの書く刺激的題名の本が年寄りに売れていて、ひねている私は読んでやるものかと思っていた。ふと見ると、我が家のテーブルにこの本が置いてある。相方が図書館から借りたらしい。何故???80代になった私には『80代から認知症はフツー』と言われても、嬉しくもないし、慰めにもなってないのだが、相方がそれとなく置いた本だ、一応読んでみた。表紙裏にはこうある。認知症とともに幸せに生きる脳の老化は誰にも止めることはできない。85歳を過ぎれば、誰もが“フツー”に認知症になり得る。認知症にたとえなっても、少しでも自分らしく生きられるノウハウや姿勢を伝える。私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五...和田秀樹『80代から認知症はフツー』を読む

  • 伊岡瞬『白い闇の獣』を読む

    伊岡瞬著『白い闇の獣』(文春文庫、い107-3、2022年12月10日文藝春秋発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。小6の少女・朋美が誘拐され、殺された。捕まったのは少年3人。だが少年法に守られ、「獣」は再び野に放たれた。4年後、犯人の1人が転落死する。失踪した朋美の父・俊彦が復讐に動いたのか?朋美の元担任・香織はある秘密を抱えながら転落現場に向かうのだが――。“慈悲なき世界”に生きることの意味を問う、著者集大成!滝沢朋美の小学校の卒業式の翌日は誕生日で、母・由紀子、父・俊彦と家族パーティーを予定していた。朋美は傘を持って俊彦を迎えに行こうと家を出たが戻らなかった。朋美は多摩川の河川敷で、暴行死体で発見された。知らせは先日まで朋美の担任だった北原香織にも届く。捕まったのは3人の少年だったが、少年法に守られ、...伊岡瞬『白い闇の獣』を読む

  • 生兵法は大けがのもと

    椅子に座ってテーブルに肘をついて、ボーッとリビングを眺めていた。「この部屋も年寄りじみて、いや年寄りらしく地味な色が多いな。赤色はないのか?赤は?」改めて室内を眺めて、赤色を探してみた。テーブルの上の目の前に多少黒みがかった深紅の湯沸かし器がある。目立ちすぎると思ったのだが、いつでも目の前にあると、見ているはずだが少しも目に入らない。私の後ろにある明るい赤色のエスプレッソマシンは、コーヒー好きの私へのお嫁さんからのプレゼントだ。当初は毎日数回使っていたが、女房が飲まなくなってからは、午前中に一杯飲むだけで、ほとんど今では存在を意識することはない。リビングの中心にある小さな台に生花がいけてある。黄色いバラ3本、ピンクのバラ2本、蘭の一種の白いデンファレ、パラパラとごくごく小さな白い花が広がるカスミソウ。そう...生兵法は大けがのもと

  • 2月(1)の散歩

    寒くて家に閉じこもりがちで、しかも花の少ないこの季節、花だよりのネタが少ない。珍しく鮮やかな黄色を見かけた。近づいて見れば、ロウバイだ。何の木だろうか、それにしても赤い実をつける木は多い。鈴なりなのはレモン?これだけあっても自分の家だけでは使いきれないのではと余計な心配をする。オーストラリアのパースで、塀から飛び出したレモンに「ご自由にお持ち帰りください」との札がぶら下がっていたのを思いだした。ちょっと来るのが遅すぎた。天にも伸びる木を空師(そらし)がほぼ切り落としたところだった。空師は、切り落とした枝が落ちて危険を与えないようにしたり、切り取った幹が売れるようにカットしてそれを収入源にするとTVで聞いたのだが?何回か訪れた井の頭通り宮前5丁目の交差点にある「CAFECITRON」のシャッターが閉まってい...2月(1)の散歩

  • 子供時代を訪ねて

    今日は、年寄りの昔昔、超ローカル、個人的な思い出話。もうはるか彼方となった昔の我家は東京渋谷区西原町にあり、結局そこに30年近く住み続けた。西原町と上原町の境目近くにあり、途中から上原町から西原町へ町名変更になったのだが。我が子ども時代、朝鮮戦争が始まった頃、1950年代の西原には、空地も多く、ちょっと歩けば畑もあった。丘の上の大山公園を、年寄達は「あそこは狼谷だよ」と言っていた。家の向かいの空地にバラックを建てて住み着いたおじさんは蛇を捕まえてコンロで焼いて食べていた。私も毎日もちあみを振り回してトンボを追いかけ、川に入ってザリガニ釣りをした。夏の夕方は、家から道路に出て来て、大人は夕涼み、子供たちは駆け回っていた。東京の山の手はそんな田舎だった。小学生のときはもっぱら近所の子供と車の通らない裏道で三角...子供時代を訪ねて

  • 井之頭公園散歩から「Soup Stoch Tokyoへ」

    2月中旬、朝9時、井の頭公園へ散歩開始。途中の児童公園で体操する人を見かけた。スクワットよりきついブルガリアン・スクワットをしている。ただし、正式には、両手は胸の前か、頭に後ろに組み、足の甲をベンチに乗せて、胸を張って背筋を伸ばし、右ひざが直角に曲がるまで沈み込むのだが。とか言って、私にはきつすぎて、まともにはできないのだが。三角公園に入り、枝垂桜?品種改良が進んで、サザンカとツバキの区別は難しくなっているが、花ごと落ちているのでツバキだろう。こちらも、満開のツバキ。超高級マンションの広い庭には早やサクラ?枝も花もサクラだろう。定点観測地点をちょっと離れたところからパチリ。井の頭公園で一番高い樹木は、ひょうたん橋北側にあるケヤキで、高さは35.0メートルだというが、どの木なのか下からでは簡単にわからない。...井之頭公園散歩から「SoupStochTokyoへ」

  • Bo-peepで一休み

    吉祥寺で買物の帰りにカフェ「カフェBo-peep(ボーピープ)」に寄った。3か月ぶりで前回が7回目。こんなに客が少なくて大丈夫かしらとこちらが心配になるほどなのに、しぶとく営業を続けている。小さな店で、いつもきれいに、心地よく整えていて、いつ行っても同じ中年の女性2人で切り回している。余計なお世話だが、半分趣味で、固定費が少ない状態で経営しているのではないだろうか。私の注文は、野菜と鶏肉の巻物(?)。これでも腹八分目にはなる。相方はサンドウィッチ。こちらもそれなりにボリュームがある。サンドと野菜の半分が私に下された。私はブレンドコーヒー。好みを聞かれて、いつものメニューにある「深め」「浅め」などから選ぶのだが、口頭で聞かれて困り、適当に苦みより酸味で、まろやかよりスッキリ味と言ったような気がする。私のため...Bo-peepで一休み

  • 「育業」川柳、受賞作

    東京都は育児休業の「休む」というイメージを一新するため、育児休業の愛称として「育業」の理念を浸透させようとしている。第一生命保険株式会社の「サラ川」のスピンオフ企画として「育業」川柳コンクールを実施し、1,375件の応募の中から受賞作が発表された。大賞「押してくれパパの背中とベビーカー(息子の独り言)」優秀賞「育業は妻が上司で私部下(アカエタカ)」「人不足深刻なのは家のほう(2児のパパ予備軍)」他2句佳作「育業で育てられるの子より親(しげ三)」「育児せず休むだけならいくじなし(瑠珂(るか))」「パパ挑戦両手震える子のお風呂(けんちゃん)」他20句「サラ川」に比べ、まだ応募作が少ないためでしょう、ひねりが少なく、表現の工夫がたりない作品が多いという、上から目線の私の感想でした。心に応える現実の深刻度がまだ少...「育業」川柳、受賞作

  • 窪美澄『夜に星を放つ』を読む

    窪美澄著『夜に星を放つ』(2022年5月30日文藝春秋発行)を読んだ。文藝春秋BOOKSの作品紹介かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。第167回直木賞受賞作。224ページと薄い単行本に5編の短編。「真夜中のアボカド」コロナ自粛期間、アボカドの種から芽が出るのを期待している32歳...窪美澄『夜に星を放つ』を読む

  • 2月(1)の花

    2月6日に届いた花2日後、早やほぼ満開?紫、ピンクのバラはほぼ開き、黄色は開きかけく。薄桃色、薄紫のスイートピーは淡い色で満開。薄紫のリュ―ココリーネ、薄い花びらがか弱そう。3日後、良く見ると、左側の3つほどの花が枯れかかっている。しかし、真ん中に蕾が3つほど「次は私よ」と満を持している。名前だけはけっこうなただの葉っぱ、サンデリーホワイト。1月16日に届いた花の中で未だ千日紅だけが一輪挿しの中で余命を過ごしている。2022年6月の花にあった千日紅をドライフラワーにしたが、赤色がピンクに、そして幾分赤味がかった程度になったが健在だ。それにしても、黄色い玉のゴールドスティックは色艶も変わらず、どうなってるの?2月(1)の花

  • 「浅草 茶寮 一松」でランチ

    知人のご招待で浅草雷門の「浅草茶寮一松」でランチした。市街地にいきなり料亭風の門。門を入ってすぐ右手に大きな鯉が泳ぐ池。江戸情緒たっぷりの庭を通り、伝統和風建築の玄関で靴を脱ぎ、廊下を歩き、中庭風の石畳を渡って一間に案内された。テーブル席なので一安心。障子をあけると、屋根のある坪庭。二階に大広間があるようだが、混みあった市街地に狭いながらよく別空間が構築できたものだ。本格会席料理の始まり、始まり!前菜筍と芹のお浸し、手巻サーモン・花蓮根、厚焼き玉子、巻海老、黒豆松葉さしお椀蛤の酒蒸しお造りマグロとひらめの2種盛り焼物蕗の薹(とう)、鰆味噌焼き、焼筍、炭ゴボウ、ミョウガ蓋物海老芋饅頭、アナゴ甘煮、菜の花、野菜あん温物茶碗蒸し揚げ物そばと白魚磯辺焼き、海老、きのこ東寺揚げ、青唐、スダチ御食事鯛ご飯、汁、香の物...「浅草茶寮一松」でランチ

  • 垣谷美雨『もうわかれてもいいですか』を読む

    垣谷美雨著『もうわかれてもいいですか』(2022年1月10日中央公論新社発行)を読んだ。58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか?平凡な主婦による不屈の離婚達成物語澄子は忌中の葉書を受け取った。高校の同級生の雅代からで58歳の夫が亡くなったのだった。羨ましいと思った。我慢ばかりのつまらない人生。一日も早く自由になりたい。離婚しかないが、自分の稼ぎだけでは暮らせそうにない。原田澄子:58歳。田園に囲まれた端から端まで15分で歩ける城...垣谷美雨『もうわかれてもいいですか』を読む

  • リストランテ・イマイでランチ

    近くに来たからと寄ってみたが、満員で何回か断られていた「リストランテ・イマイ」。どなたかの誕生祝いでランチを予約して、今回は堂々と訪れた。中道通りから、既に閉店の「一圓ラーメン」の十字路、「ふらわーしょっぷ・はなゆき」の手前を左折する。井の頭通りからは、左手にローソンを見て、右手のお茶の水ゼミナールのある路地を右折すると、イタリア国旗が見える。民家の間の路地を恐る恐る入るようにして、入口に至る。ごく狭い店内は1室のみで、テーブルが5つ、斜めに向かい合って座るなど12人で満席。サーブする方は2人で、中年と若者の男性で、プロフェッショナルという感じ、差別?「シェフお任せのDÉGUSTATION(デギスタシオン、小皿料理)」と、スタンダードコースがあるが、我々が頼んだのは当然後者。私の前菜はオーストリア産モルタ...リストランテ・イマイでランチ

  • 雪の日の後の富士山

    2月11日朝8時、前日の降雪で塵芥がなくなって富士山がくっきり見えた。肉眼では。雪の日の後の富士山

  • 武蔵野八幡宮へ

    一月上旬は混雑するだろうと避けていた武蔵野八幡宮へ1月中旬にお参りした。武蔵野八幡宮は、四代徳川家綱の頃の小石川水道橋外吉祥寺火事の後、現在の地に移住させられて以来、吉祥寺村村民の氏神様として尊崇されてきた。御祭神は、誉田別尊(ほんだわけのみこと)=応神天皇、比賣大神(ひめかみ)、大帯比賣命(おおたらしひめのみこと)。境内には一人二人の人影しか見えない。入ってすぐ左に「神田上水井之頭弁財天への道標」がある。案内板。五日市街道から井之頭弁財天(井の頭公園)への道しるべで、1785年に建てられた。五日市街道は昔からの街道だが、ほぼこれと平行する井の頭通りは、境浄水場から和田掘給水場までの間の水道管敷設用地を道路へ転用したものだ。したがって、大半の区間が直線的な道路で、周辺より少しだけ高くなっているところが多い...武蔵野八幡宮へ

  • 櫻木みわ『コークスが燃えている』を読む

    櫻木みわ著『コークスが燃えている』(2022年6月10日集英社発行)を読んだ。集英社文芸ステーションのインタビュー冒頭にはこうある。非正規で新聞社の校閲の仕事をしている主人公・ひの子は、思わぬ妊娠を経て、ひとり親として育てる決意をするが、年下の恋人とは別れており、40歳を目前に戸惑う。さらにコロナ禍で対峙する様々な困難――その日々をかつて育った炭鉱町で労働を担った女たちに心を寄せつつ、周囲の女性たちと連帯し乗り越えた先にまた絆が生まれる。静かだが、苛烈な炎を熾(おこ)すがごとき物語が生まれた背景を著者に伺った。上記インタビューで、著者は、40歳の頃に妊娠して一人で産もうとして流産した経験が本書に投影されていると語っている。ひの子:39歳。契約社員。小説を1冊出版。弟は医師の立央(たお)。春生:ひの子の13...櫻木みわ『コークスが燃えている』を読む

  • 1月(2)の花

    1月16日に届いた花ガーベラ5本、チューリップ3本、センニチコウ(千日紅)4本、菜の花1本。薄紫のチューリップは届いた時は閉じていたのに、すぐに開いて、あけっぴろげ。右下のピンクは縮こまったまま。ガーベラは、淡いピンクが2本、ピンクと濃いピンクが1本づつ、黄色が2本。菜の花はてっぺんに固まっているだけ。センニチコウは、3本。当初から1本は小さな蕾で、茎を短くして一本刺しへ。でもそのまま。2日後、早や花の盛りは過ぎて……。チューリップはだらしなくなって、当家でなければごみ箱入りだぞ!10日後、本人達の希望は無視されて、老残の身を晒される花達。1月(2)の花

  • 新川帆立『剣持麗子のワンナイト推理』を読む

    新川帆立著『剣持麗子のワンナイト推理』(2022年4月22日宝島社発行)を読んだ。宝島社の宣伝連続ドラマ化決定!『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『元彼の遺言状』のヒロイン再び!弁護士・剣持麗子は今夜も徹夜で謎解き――寝不足必至のミステリー短編集亡くなった町弁のクライアントを引き継ぐことになってしまった剣持麗子。都内の大手法律事務所で忙しく働くかたわら、業務の合間(主に深夜)に一般民事の相談にも乗る羽目になり……。次々に舞い込む難題を、麗子は朝までに解決できるのか!?法律相談に運動会(?)に、剣持麗子は今日も眠れない!第一話家守の理由不動産屋の主人が何者かに殺害された。麗子は「武田信玄」と名乗る第一発見者の男に呼び出されるが、男は本名も住所も明かそうとせず……。第二話手練手管を使う者はバーでホストの「...新川帆立『剣持麗子のワンナイト推理』を読む

  • 真保裕一『英雄』を読む

    真保裕一著『英雄』(2022年9月30日、朝日新聞社出版発行)好書好日による内容紹介……主人公となる植松英美は中学に入る頃、自分だけ弟妹とは父親が違うと教えられた。しかしその名前も聞かされぬまま、母の秋子は七年前に他界。ところが三十歳近くなったある夜、突然ふたりの刑事が実家を訪ねてきたことを機に、実父の素性を知らされる。一年半ほど前、東京・足立区の河川敷で胸を二発の弾丸で撃ち抜かれ死亡した男性が、その人だった。南郷英雄、享年八十七。南郷は北関東を拠点に運輸、建設、小売業を幅広く展開するグループ企業の創業者であり、亡くなった当時も主要三社を運営管理していく山藤ホールディングスの相談役を務めていた。実父が大手企業の創業者だった驚き。射殺されたという衝撃。いくつかの事情が重なり、英美は実父の人となりや、誰に、な...真保裕一『英雄』を読む

  • 「吉祥吉祥寺」で知人とランチ

    「吉祥吉祥寺KisshoKICHIJOJI」でお世話になった知人を招いてランチした。ここは今回で9回目だと思う。私が頼んだのは「井の頭昼会席」ここの良いのは器も楽しめること。まずは、まぐろ、タイとひらまさ?の刺身。焼き魚と煮物お正月らしい品々鯛めしデザ―トは栗ようかんコーヒーでおしまい。相方は「昼の小会席」刺身、煮物、鯛めし、デザート、コーヒーは私と同じ。話が弾んでいて、何を食べたのかは記憶が定かでなく、「美味しかった」だけ。知人は二人とも「和牛ステーキランチ」だったが、まさか乗り出して相手側の写真を撮るわけにはいかず、ご満足いただいたとの言葉を記すのみ。個室を予約したので、12時に入店し、昼の閉店の15時まで、久しぶりのたっぷり楽しい時間を過ごした。「吉祥吉祥寺」で知人とランチ

  • アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』を読む

    アンソニー・ホロヴィッツ著、山田蘭訳『殺しへのライン』(創元推理文庫Mホ15-7、2022年9月9日東京創元社発行)を読んだ。創元社の内容紹介&裏表紙『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。年末ミステリランキングを完全制覇した『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に並ぶ、〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊!この作品に限らず、「ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ」全般が、...アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』を読む

  • ウクライナ料理店へ

    吉祥寺のヨドバシカメラ裏のごたごた街にあるウクライナ避難民家族によるウクライナ家庭料理の店「BabusyaREY」でランチした。場所は、吉祥寺大通りからヨドバシカメラ南側のベルロードに入り、2本目のクックロードとの角(肉寿司の店)を右に曲がりすぐ。「吉祥ビル」手前の2F。土日祝日の11時~15時にしか開店しない。階段を上がり、この鉄のドアを開ける勇気のある人だけが入ることができる。私はドアの窓から覗いて食べている人を確かめてからドアを開けたが、満員で、外で待たされた。中はカウンター席8人できゅうきゅう。東京都のコロナ対策済のステッカーがむなしい。カウンターの中には、料理を作るウクライナ人(多分)の若い女性が3人の他に、英語ができる日本人の若い男性がいて注文などを受けてくれる。私は、ランチセット(メイン1,...ウクライナ料理店へ

  • 1月(1)の散歩

    散歩中に見かけた大きな正月飾り。今年は辰年(龍年)だったっけ?ゼラニウム。昔、我が家にもあって、たいして水やりもしないのに、四六時中咲いていて丈夫な花で良いのだが、臭いにおいがして、粗末に扱っていた。葉が赤いのだが、ゼラニウム??Googleは「金正日花」と穏やかじゃないこというのだが?「シクラメンほど寂しい花はない」と布施明が歌ったが、その通りなシクラメン。道路際の花壇が鮮やか。パンジーに、後ろに並ぶのはキンギョソウ?ピラカンサの生垣。いったい年に何回実をつけるのだろう。梅か?桃や桜はまだ早い。これは、これは、お宅はミモザじゃございません?五日市街道で見かけた建物。「犬の幼稚園いぬわん」とあるのだが、犬の訓練所?それとも犬がいる幼稚園?ぶっといタイヤの自転車。見るからに疲れそう。吉祥寺駅の南口、末広通り...1月(1)の散歩

  • 数年ぶりの「鮨たなか」

    西荻窪駅を降りて、南口の象がぶら下がる狭い「西荻南口仲通街」を行き、神明通りを横切って、五日市街道に突き当たる手前左側、駐車スペースに奥に「鮨たなか」がある。駅から10分程度。昼は営業していないし、17時を過ぎても、下の写真のように看板もなく、無地の暖簾が下がるだけ。まさに隠れた名店だ。我々はここ数年すっかりご無沙汰していて、このブログにも初登場の名店だ。今日はいつものランチでなく、ディナーなので17時からの予約。ひょうひょうとして気さくな店主の田中さんが一人でカウンターの内側にいて、あとはお手伝いの女性が二人だけ。以前は若い衆が1,2人いたのだが、コロナで10席+畳のコーナーを、カウンターの8席のみに減らしたという。一人でのびのびと握っているという様子だった。嫌いな物はないと告げて、おまかせにする。申し...数年ぶりの「鮨たなか」

  • 石田夏穂『我が友、スミス』を読む

    石田夏穂著『我が友、スミス』(2022年1月25日集英社発行)を読んだ。題名を見て、スミスってカッコいい奴なんだろうな、と思った。主人公が女性だろうとわかって、一体どんな物語なんだろうと、同志もの?恋愛もの?……、いろいろなケースを想像してしまった。ところが「ギッチョン、パイのパイのパイ」。「火曜は脚の日だ」と始まる??スミスとは、スミス・マシンのことで、筋トレのトレーニング・マシンのことだった。若き女性が筋トレを始め、はまって、ボディビルの大会に疑問を抱えながら挑戦するという話だった。以下、様々な筋トレマシンと、筋肉の話が延々と続く。昔、相方とフィットネスに週2、1年少し通っただけの私でも、これが面白い。ついつい引き込まれてしまうという、実に変な話なのだ。変な話、だ~い好き!集英社の内容紹介「別の生き物...石田夏穂『我が友、スミス』を読む

  • 台湾カステラを買う

    キラリナ京王吉祥寺の2Fの台湾カステラ専門店「名東」で台湾カステラを買った。普通のカステラは生地をそのまま焼くので、密度の高いしっかりした食感になる。一方、台湾カステラは、生地をオーブンで蒸し焼きにするので、しっとり、ふるふるのやわらかい食感になる。これが購入した台湾カステラのオリジナル。その他、タロイモクリームなど7種類ある。切り口も文字通りプルプル、フワフワ。運び方が悪かったのか、上面はしわが寄っている。かなり大きく切ったが、口の中でふんわりと小さくなって、消えてゆく。頼りないがおいしい。主要素材は現地台湾から直輸入し、開店から閉店まで(10時~21時)店内で焼き続けている。冷蔵庫で冷やすと、全体に味がなじみ生地がしっとりし、ラップをかけずに電子レンジで温めると、焼き立てのふわふわ触感になるという。台湾カステラを買う

  • キラリナ京王吉祥寺の「And Cafe Sacai」でランチ

    武蔵野市吉祥寺をプラプラすることが多いのだが、井の頭線吉祥寺駅直結の「キラリナ京王吉祥寺」にはなぜかあまり立ち寄らない。「キラリナスターバックス」や、「椿屋カフェ」で何回か休み、発酵バター専門店「HANERU」、1階の「SoupStock」と「おむすび権兵衛」を紹介したくらいだ。と言っても、我がブログを検索してみると、けっこう出てくること。そもそも、2014年4月「キラリナ」のプレオープンに行ったのだから、付き合いは長い。前置きはそれくらいにして、今回は4階の「AndCafeSacai」(アンドカフェサカイ)という変な名前のカフェ(というよりコーヒースタンド?)で、例によって簡単なランチしたというだけ。この写真の後ろに席がある。4階なのでそれほどでもないが、眺めは、とくに空が良い。私は、「ルッコラと生ハム...キラリナ京王吉祥寺の「AndCafeSacai」でランチ

  • さんまる食堂でランチ

    三鷹台駅の南東へ2,3分。インスタには「三鷹台駅徒歩30秒!!」とあった。(三鷹市井の頭1-28-45、LunchTime11:30~14:00(LO13時半)のれんの字が読みにくいが「さんまる食堂」と読む。メニューの「〇〇〇煮」は、「さんまる煮」と読む。私は、週替わりのピリ辛の鶏唐揚げ(?)。ボリュームもあってなかなかのお味。相方は鶏からあげ。美味しかったとの事。帰り道に、満艦飾の柑橘系。淡いグラデーションがあって、透き通るような赤いバラ。さんまる食堂でランチ

  • 益田裕介『精神科医の本音』を読む

    益田裕介著『精神科医の本音』(SB新書591、2022年8月15日SBクリエイティブ株式会社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。患者が知らない精神科医療の裏側を明かす!精神科・心療内科に通うことは、もはや珍しくない時代になった一方で、何かと批判を受ける「精神科医療」。その根源には。「こころの病」を治療するというわかりにくさがある。「なぜ診断が変わるのか」「なぜ診察が短いのか」「薬やカウンセリングに効果はあるのか」……現役精神科医が、建前抜きの本音で、精神科医療の現実を伝える。精神科医師は「弱っている人に寄り添うのが大切」などいうくせに、ろくに話も聞かず、抱きしめもせず、診療は5分で終わる。などなどわかりにくい精神科治療の理解を少しでも進めようとする本。私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、最大は五...益田裕介『精神科医の本音』を読む

  • かじがや卓哉『今度はスゴいスマホ』を読む

    かじがや卓哉著『iPhone芸人かじがや卓哉の今度はスゴいスマホAndroidスマ―トホン対応』(2019年9月1日インプレス発行)を読んだ。私はAndroidスマホを使っているが、パソコンに比べて小さな画面で、文字が読みにくい上に文字入力が早くできないので、長文入力や、エクセル、画像処理などは基本的にパソコンを使う。ブログもパソコンで書いて、読んでいる。スマホは、カメラや、すぐに情報検索したい時のChrome、歌を聴くYouTube、予定確認のカレンダー、歩数計、アラームなど簡単な作業にしか使わない。それでも徐々に比重がパソコンからスマホに移ってきており、最近のスマホの機能の1,2割しか使っていないという自覚がある。そこでスマホの使い方の本を読んで、便利な機能をざっと知っておきたいと思った。以下、参考に...かじがや卓哉『今度はスゴいスマホ』を読む

  • 大鵬でランチ

    吉祥寺パルコの裏通り、レンガ通りと言うらしいが、「KALDI」の手前に「大鵬」という店がある。大鵬と言う名前で、前から気になっていたのだが、こんな薄暗い通路を入っていくので気味悪くて敬遠していた。ゆっくり眺めてみると、「隠れ家造りの癒しの里大鵬本店」とあり、「大船渡直送カキフライ定食」につられて11時半の開店と同時に入ってみた。店内は各テーブルの手前の大きな板と、仕切りで区切られた隠れ家的雰囲気?壁には「ルービロポッサ」じゃなくて、サッポロビールの懐かしいポスター。会社名は「大日本麦酒株式会社」とある。一番下には「飲酒運転は……」と左から書いてあって、復刻版。箸袋には、「吉祥寺パルコ前本店」とあるが、実際は「パルコ裏」だし、ホームページにも「パルコ裏にございます」とある。ランチはうな重以外はごく庶民派のメ...大鵬でランチ

  • 烏骨鶏(うこっけい)の卵、食べ納め?

    烏骨鶏という鶏の品種がある。烏骨とは黒い骨の意味で、皮膚、内臓、骨が黒色で、羽毛は白と黒がある。小さな鶏で、卵も小さい。高価なのに、懐に余裕があって気が大きくなって、何回が買って食べたことがある。今回買ったのは、4個入りで820円。1個約200円、通常の卵なら6個、1パックが買える。たまたま生ガキと並べることになったのだが、小さい!割っても当然小さい。色が濃くて黄身が盛り上がっているような気がする。1個200円と唱えながら生卵で食べたが、6倍美味しかった。今回こそ食べ治めだろう。烏骨鶏(うこっけい)の卵、食べ納め?

  • 久我山から三鷹台へブラブラ

    井の頭線の久我山駅を降りて、南へ歩き出す。玉川上水に出て、三鷹台駅南までブラブラ(ラブラブは検閲)歩いた。13,000歩の大旅行?になってしまった。まず、久我山駅南の神田川を久我山橋で超え、横断歩道を渡って岩通通りを南に一路。坂を上って延々と並ぶ商店街を抜けると、東八道路の登り車線にぶつかる。平行する玉川上水にかかる岩崎橋を渡ると、東八道路の下り車線にぶつかる。下の写真の右側が玉川上水と岩崎橋。橋の上から上水を覗いたが木々が茂っていて水面は見えなかった。近くにあった看板をいくつかご紹介。玉川上水散策マップ。上水の両側は延々と連なる散策道。羽村から四谷までの43キロを開水路で、その先の江戸市中は石管や木管で給水する。幕府の命で(後の)玉川兄弟が驚異のわずか1年有余で完成した。大きな敷地を持つ岩崎通信機。上水...久我山から三鷹台へブラブラ

  • 辻堂ゆめ『トリカゴ』を読む

    辻堂ゆめ著『トリカゴ』(2021年9月30日東京創元社発行)本書の表紙裏にはこうある。蒲田署刑事課強行犯捜査係の森垣里穂子は、殺人未遂事件の捜査中に無戸籍者が隠れ住むコミュニティを発見する。そのコミュニティ、通称“ユートピア”のリーダーはリュウ、事件の容疑者ハナは彼の妹だったのだ。無戸籍者を取り巻く状況を知った里穂子は、捜査によって彼らが唯一安心して暮らせる場所を壊してしまうのではないかと苦悩する。だが、かって日本中を震撼させた“鳥籠事件”との共通点に気づき……。辻堂ミステリーの到達点、著者最高の力作!第24回大藪春彦賞受賞作名取宏子は、鳥とともにアパートの一室に、養育を放棄し子供二人を数年間、監禁していた(鳥籠事件)。その後、施設に保護されていた被害者の3歳の将太と1歳の桃花が誘拐され、行方不明となった...辻堂ゆめ『トリカゴ』を読む

  • クレヨンハウス吉祥寺でランチ

    青山通りにあったクレヨンハウス東京店(表参道店)は11月23日に閉店し、12月17日吉祥寺大正通り沿い、藤村女子中・高等学校近くに移転、東京店(吉祥寺)としてオープンした。2階が絵本・子どもの本、木のおもちゃ、女性の本を扱い、1階がレストラン、オーガニック食材などの店。元文化放送アナウンサー・作家の落合恵子さん主宰で、大阪にも店舗がある。12月28日(水)11時半にクレヨンハウス吉祥寺に着くと、ランチは行列で、席についたのは12時過ぎ。下は1階の写真で、左側の手前が調理場、真ん中が奥まで食事テーブルで、右側壁が野菜、オーガニック商品。奥にもオーガニック化粧品などの売り場がある。食事はビュッフェスタイルで、順番が来るとトレーを渡されて、左側の真ん中のカウンターでおかずや味噌汁などを自分で取って、テーブルで食...クレヨンハウス吉祥寺でランチ

  • 傘寿の花

    私、なんと信じられないことに、暮れに80歳を迎え、傘寿となりました。今、交通事故にあったら80代老人とまるめて書かれてしまう。本当は80歳+6日なのに!気をつけねば。傘の字の略字「仐」を分解すると八十となることから傘寿(さんじゅ)。88歳は、米の字を分解すると八十八となることから米寿(べいじゅ)。90歳は、卒の字の略字「卆」が九十と読めることから卒寿(そつじゅ)。99歳は、百の字から一を引くと「白」になることから白寿(はくじゅ)。想えば、むかしむかしのことでした。48歳の時、職場の集まりで、ことしの年男として皆の前に何人かと引っ張り出された。ふと「あと一回りしたら赤いちゃんちゃんこ着て還暦だ」と愕然としたものでした。その60歳の還暦は、まだ働いていたこともあり、年寄りの自覚はまったくありませんでした。65...傘寿の花

  • 皆川明『生きる はたらく つくる』を読む

    皆川明著『生きるはたらくつくる』(2020年6月27日つるとはな発行)を読んだ。つるとはな社の内容紹介魚市場でアルバイトをしながら、たったひとりで始めたブランド「ミナペルホネン」。創業25周年を迎えて初めて明かす、これまでの人生と、はたらくことの哲学。手描きの図案によるオリジナルのテキスタイル、流行に左右されない息の長いデザイン、生地をつくり、服を縫製する工場との二人三脚のものづくりの姿勢など、独自の哲学と方法により、比類のない服づくりをつづけているブランドは、いかにしてつくられていったのか。幼い頃に両親が離婚。小学校時代はスポーツに夢中になり、中学高校時代は陸上選手を目指したものの、大きな怪我を負い、断念。目標を失い、ヨーロッパを旅行するなかで、偶然、ファッションの世界に出会う。やがて、人の仕事を手伝い...皆川明『生きるはたらくつくる』を読む

  • 元旦の井の頭公園

    元旦の初詣に本来なら武蔵野八幡宮へ行くところだが、おそらく長蛇の列。そこで井の頭公園の弁財天に行くとことにした。定点観測地点のひょうたん橋からの井の頭池。元旦の14時。人がパラパラと続く。いつもの七井橋から。ボートがないので池は静か。ボートはすべて勢ぞろい。スワンの先頭、一番手前は、ハーレムのすべての雌スワンを従える眉毛も凛々しいたった一人の王子様。何のためのテントかと思ったら、鳥のフン避け。弁財天の前は長蛇の列。並ぶのは嫌いな私は「やめだ、やめだ!」といって離れたが、相方は黙って列に並んだ。情けないことに、すぐに私も並ぶはめに。「こんなに並んでるのに」と文句だけは一応言ったら、「孫が受験するでしょ!願掛けとかあるでしょ!」とのこと。左右に並ぶ旗には、寄進者の名前が書いてあった。ようやく目の前に来た弁財天...元旦の井の頭公園

  • 正月の富士山と花

    初夢で富士山が見られるようにと、初日の出に照らされた富士山の写真(2023年1月1日7時)といっても、我がベランダからはこんなもの。しかも性能悪いスマホのピンボケ写真。これでも昨年5月には手前のマンションが工事中で、この状態だったのだから、良くなった方なのだ。初日の出に輝く新宿のビル群。送電線群さて、正月の花が12月26日に届いた。肝心のユリが4輪とも蕾だったので、28日にパチリ。早くもセンリョウの一部が腰折れして頭を下げていたので、一輪挿しに。ユリは4輪あったのだが、2輪は花開くことなく無念の……。残ったセンリョウは元気で、ツヤツヤ。小菊もしっかり咲きました。ハニーエンジェル(オンシジュウム)は当初から咲いたまま。デンファレは先端の方は蕾のまま。12月30日、ユリは、2輪は消え、残りも花粉対策と寿命伸ば...正月の富士山と花

  • 12月(2)の散歩

    4月7日の白い花が咲くドウダンツツジ(満天星躑躅)10月31日にはかなり紅葉。11月28日、ほぼ完全紅葉のドウダンツツジ脈絡もなくいつもの井の頭公園ネタ。三角広場の神田川沿いに紙が張り出されていた。井の頭公園駅下の枯れたラクウショウを伐採するらしい。この種のことでもお知らせをしないと問合せ、苦情が殺到することがあるらしい。昔、横浜の桜が有名な公園で、桜の枝をまとめて伐採したときには、「君!“桜切るバカ、梅切らぬバカ”という言葉を知らんのかね!!」とお叱りの電話が殺到し(単に私の想像ですが)、事務所はあわてて、「桜も古木になると、古い枝を払って方が長生きするとの専門家の診断があり……」と言い訳の看板を張り出したことがあった。定点のひょうたん橋からの井の頭池。これも定点の七井橋から井の頭池の東側を。12月12...12月(2)の散歩

  • 12月(2)の花

    12月19日に届いた花翌日にはバラも十分開いて、はや最盛期?黄色いバラ3本、ピンクが2本。下は1週間後の黄色いバラ。開ききっているように見えるが、未練でしょうか、中心部にはまだ小さくなったとはいえ蕾部分が残っている。花がお辞儀をしてうなだれたとき、開き切った花びらをむしって、中心の蕾だけにして一輪挿しにさして、数日頑張ったが、もはや蕾が開くことはなかった。届いた翌日のデンファレ。上の方の蕾は明らかにもはや開かないだろうになぜか切り捨てられていない。下積みのカスミソウが主役を狙っている。ルスカス。俺だってわずか数か月このまま我慢してもらえれば、「ルスカス最後の姿」がお見せできるのだが。12月(2)の花

  • 山本文緒の略歴と既読本リスト

    山本文緒(やまもと・ふみお)1962年神奈川県生まれ。神奈川大学経済学部卒業後、OL。2021年10月13日膵臓がんにより軽井沢の自宅で死去。1987年少女小説家としてデビュー。1999年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞2001年『プラナリア』で直木賞受賞2003年40歳の時にうつ病を発症して約6年の闘病生活を過ごした。2007年うつ闘病日記であるエッセイ『再婚生活』で復帰2020年『自転しながら公転する』が7年ぶりの小説で、2020年に島清恋愛文学賞受賞2021年日記『無人島のふたり』著書に『あなたには帰る家がある』『眠れるラプンツェル』『絶対泣かない』『群青の夜の羽毛布』『落花流水』『ファースト・プライオリティー』『アカペラ』『なぎさ』『ばにらさま』『残されたつぶやき』などエッセイに『そして私は一人に...山本文緒の略歴と既読本リスト

  • 山本文緒『無人島のふたり』を読む

    山本文緒著『無人島のふたり120日以上いきなくちゃ日記』(2022年10月20日新潮社発行)を読んだ。新潮社の紹介これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。山本さん出世作、あのかったるい『プラナリア』を読んだ時の衝撃が忘れられない。その山本さんのうつ病の闘病日記『再婚生活』でのつらさ、その中での作家としての底力にも感心した。さらに、その山本さんの死への日記を紹介するなど私にはとてもできない。ルール違反になってしまうが、以下、長すぎる引用をご勘弁ください。...山本文緒『無人島のふたり』を読む

  • 吉祥寺エクセルホテル東急でアフターヌーンティー

    吉祥寺の第一ホテルが閉店し、2022年10月28日に「吉祥寺エクセルホテル東急」がオープンした。2階の「ラウンジ&ダイニングSORAE(ソラエ)」のアフタヌーンティーを予約した。場所は吉祥寺通りを北に東急吉祥寺を過ぎたところにあった第一ホテルの跡で、建物はほぼ変わっていない。1階に入り、エスカレータで2階に登り、フロントを正面に見て右側がSORAEだ。左側に、おしゃべりに花咲かせたご婦人方が占領する大きなテーブルが幾つかあって(ラウンジ?)、その奥がダイニングらしい。ホテルの個室から眺め下され、左手の吉祥寺通り側は吹き抜けになっている。第一ホテルの時と同じだ。頼んであったのは「ストロベリー・アフタヌーンティー」。テーブルの取り皿が華やか。皿をひっくり返すと、私でも知っている「ローラアシュレー」だ。第一ホテ...吉祥寺エクセルホテル東急でアフターヌーンティー

  • 辻堂ゆめ『二重らせんのスイッチ』を読む

    辻堂ゆめ著『二重らせんのスイッチ』(2022年4月20日祥伝社発行)を読んだ。版元ドットコムの紹介俺は犯人なのか――。強盗殺人容疑で逮捕された、桐谷雅樹。証拠は全て雅樹の犯行を示す!最注目の著者が描く、"冤罪"ミステリー。「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する。午前八時十一分」2015年2月、桐谷雅樹の“日常”は脆くも崩れた。渋谷区松濤の高級住宅地で飲食店経営者が殺害され、現金およそ二千万円を奪われる事件が起きた。凶器が購入された量販店の防犯カメラに映っていたのは、まぎれもなく自分自身の姿。犯行現場から検出されたDNA型は雅樹のものと一致する。紙で切ったはずの手の傷跡、現場付近で寄せられた目撃証言……。すべては雅樹による犯行を示唆していた。やはり俺が犯人なのか――自らの記憶、精神をも疑いはじめた矢先、雅樹の不在...辻堂ゆめ『二重らせんのスイッチ』を読む

  • 12月(1)の花

    12月5日に届いた花カーネーション3本スナップ1本白と薄紫のスイトピー端が黄色くなったクジャクヒバ大きく広がるレースフラワー2日後、このあたりが最盛期かな?11月(2)の花の末裔、サンデリーホワイト、センニチコウ、デンファレも、18日間頑張っています。12月(1)の花

  • 辻村深月『嘘つきジェンガ』を読む

    辻村深月著『嘘つきジェンガ』(2022年8月30日文藝春秋発行)を読んだ。文藝春秋の長い長い作品紹介詐欺をめぐる3つの物語。『2020年のロマンス詐欺』まさか、こんな2020年の春が待っているとは思いもしなかった――大学進学のため山形から上京した「加賀耀太」だったが、4月7日、緊急事態宣言が発令されてしまう。入学式は延期され、授業やサークル活動どころか、バイトすら始められない。そのうえ、定食屋を営む実家の売り上げも下がって、今月の仕送りが半分になるという。地元の友人「甲斐斗」から連絡が来たのはそんなときだった。「メールでできる簡単なバイト」を紹介してくれるというのだ。割の良さに目がくらんで始めた耀太だったが、そのバイトとはロマンス詐欺の片棒を担ぐことだった。早く「実績」を上げるよう脅され、戸惑いながらもカ...辻村深月『嘘つきジェンガ』を読む

  • GONZOでランチ

    私は6年以上、エスプレッソマシンを使っていて、使い捨てのアルミのカプセルをごみとして捨てるのが気になっていた。ネスプレッソ社からのメールで「リカバリーバッグ」を800円で購入すると、使用済みカプセルを自宅回収してくれて、900円のギフトクレジットをくれるとあった。さっそく購入し、現在カプセルが溜まるのを待っている最中だ。もう一つ、無料でリサイクルバッグを注文し、使用済カプセルで一杯になったら特定店舗に持参し、回収ボックスに入れる方法がある。この店舗を調べると、最も近い店が吉祥寺のGONZOというピザ屋さんだった。イントロが長くなったが、昭和通りと中道通りの間の西三条通りにあるグラニコビルの一階にあるGONZOへさっそく行ってみた。入口そばにリサイクル回収ボックスを確認。ランチに久しぶりの本格ピザを食べるこ...GONZOでランチ

  • 下高井戸 旭鮨総本店でランチ

    新宿京王百貨店の8F、下高井戸旭鮨総本店でランチした。店名に「下高井戸」が付き、各支店名に「総本店」が付くのはなぜと思い、ホームページを調べてみた。昭和2年京王線下高井戸駅際に蕎麦屋「旭家」が開店したのが始まり。昭和39年新宿京王百貨店8階食堂に出店。昭和43年社名を「旭鮨総本店株式会社」にした。11時半なので並ばずに入れてごきげん。私はにぎり鮨で、相方はちらし鮨まず、二人にサラダと茶碗蒸し。あさりの味噌汁付きのにぎり鮨。あさりの味噌汁にちらし鮨サラダ、茶碗蒸しとあさりの味噌汁付きで各2千円なら、まあそうだろうなという味でした。下高井戸旭鮨総本店でランチ

  • 12月(1)の散歩

    ツワブキ(石蕗、艶蕗)。キンギョソウ(金魚草)。GoogleLensのお告げですから確かでしょう。私にはルピナスとの差がわかりませんが、じっくり見ていると、花びらが金魚の尾のように見えてきました。名札が刺してあって、スノーサーファーという素敵な名前がありました。スーパーアリッサム(厳しい暑さの時期でも開花するように改良されたスイートアリッサム)GoogleLens様は「ミニトマト」とおっしゃっていますが、お世話になっていて申し訳ありませんが、「それはちょっとどうかな」という気がするのですが?キバナコスモスという話もありますが、葉っぱが違うんですが?いろいろな種類があるようですが、要するにピラカンサ。センリョウ。こんもりのサザンカ(山茶花)。見事な紅葉。モコモコの木。結構な大木です。12月(1)の散歩

  • 伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』を読む

    伊坂幸太郎著『マイクロスパイ・アンサンブル』(2022年4月25日幻冬舎発行)を読んだ。幻冬舎の特設サイトにはこうある。見えていることだけが、世界の全てじゃない。知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたり。失恋したばかりの社会人一年生と、元いじめられっこのスパイ一年生。二人は、さまざまな仕事やミッションに取り組むが、うまくいくことばかりではなくて……。猪苗代湖で2015年から開催されている音楽フェス「オハラ☆ブレイク」のために、伊坂幸太郎さんが毎年書き続けた短編「猪苗代湖の話」。会場でしか手に入らなかった7年分の連作短編が満を持して書籍化!失恋したばかりの社会人と、元いじめられっ子のスパイが住むまったく別の世界。二つの異なる世界の話が交互に進み、偶然に何かが揃ったときに扉が現れ、行き来できるよう...伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』を読む

  • 国宝展へ

    そう言えば国宝展に行ってないと、突然思いつき、予約サイトにアクセス。アクセス集中でシステムがなかなか動かない中、かなり頑張ったが、いずれの日も予約は既に満杯。15日が翌月12月の予約開始とあったので、じっと何日も我慢で15日10時開始と同時に予約にチャレンジ。12月1日は外して、2日の9:30という早すぎる時間ならとアタックしてようやく2枚確保。通勤客に混じり朝早く出て上野駅、公園口にたどり着く。修学旅行の生徒がいっぱい。まっすぐ行けば上野動物園。国立西洋美術館を右に見て、斜めに林の中をのんびり歩く。東京国立博物館が見えてきた。まだ9時前でガラガラだと思ったら、開館前に既にチケットを持った人が長蛇の列。9時の人々が入り、30分以上並んで、結局9時半過ぎに入口に到達。何回も行列に並び待機し、ようやく入館。青...国宝展へ

  • 11月(2)の散歩

    井の頭線久我山駅北にある「久我山稲荷神社」当社は古来久我山の鎮守で、明治40年4月に字北原にあった天祖神社を合祀した。御祭神は受持命(うけもちのみこと)「明治、大正時代、村の若者がこれを担ぎ上げ、力を競って楽しんだものです。石の表にはその重さと担ぎ上げた人の名が刻んであります。古来病人ある時、これを持ち上げれば全快するとして「石占い」に由来すると云われています。この石の重さは、百二十キログラムあります。」石の上には「三十二貫目」とあり、左に〇〇太郎と刻まれている。高く聳える松。日が当たって明るい色のユリウス。シソ科と言われればそうかもと思う。丹精に育てた菊をご披露。私も30代の10年間、菊つくりに凝っていたのでご苦労様でしたと言わせていただく。ツワブキ(石蕗、艶蕗)。ピラカンサの生垣。鈴なりのピラカンサ。...11月(2)の散歩

  • 11月(2)の花

    11月21日に届いた花3日後透き通るような淡い水色のデルフィニウム。デンファレのお手入れ方法には「冬場には気温が低すぎると元気がなくなるので、適度に暖かい場所に置きましょう。しかし、暖房の風が直接当たらないように」とあった。贅沢な!白と、薄紫がある。「幸福の木」として知られているドラセナの仲間のサンデリーホワイト。深紅のセンニチコウ(千日紅)。初めて作ったドライフラワー。黄色い玉のゴールドスティックは5月9日に届いたもので、半年経過してもいまだにくっきりとした黄色を保持している。千日紅は6月6日に届いたもので、すでに5か月経過し、千日紅(紅色)が千日桃に変わってしまっているが、まだ鑑賞に堪えている。11月(2)の花

  • 夕方の富士

    このところ毎日一度は富士を拝んでいる。ようやく、間にあった邪魔物がなくなり、空気も澄んで富士が顔を出している。昨日、12月3日15時半、淡い夕焼けの影となった富士を見た。朝の真っ白な厳かな富士は気分を盛り立ててくれるし、夕方のシルエットとなった富士は「それでいいんだよ」と心をなぐさめてくれる。夕方の富士

  • 11月、夕方の井の頭公園

    井の頭公園の東端にある三角公園。大きなサザンカ(山茶花)の木。大きく広がるヤツデ。子供の頃、庭にあり、古めかしいイメージがあって好きになれない。そもそも、この白い塊が花とは思えない。気味悪い太古の世界に繁茂しているイメージだ。テングノハウチワ(天狗の羽団扇)の別名のように葉っぱを振り回して遊んだ記憶はあるのだが。いつものひょうたん橋から池を眺める。16時半なので薄暗い。七井橋手前の大木。改めて見ると大きな木だ。七井橋から東を眺めると、木曜日の16時半、ボートも遠くに少し見えるだけ。七井橋の先の狛江橋から弁財天を眺める。西の方向は木々が暗く見える。三角公園を東に帰る。石畳の上はきれいに枯れ葉が掃き清められている。公園事務所が掃いているのだろう。それとも最近では送風機で飛ばしているのか?いずれにしても、感謝で...11月、夕方の井の頭公園

  • 夏川草介『レッドゾーン』を読む

    夏川草介著『レッドゾーン』(2022年9月4日小学館発行)を読んだ。小学館による書籍の内容病む人がいるなら我々は断るべきではない。【第一話】レッドゾーン日進義信は長野県信濃山病院に勤務する内科医(肝臓専門医)だ。令和二年二月、院長の南郷は横浜港に停泊中のクルーズ船内で増加する新型コロナ患者の受け入れを決めた。呼吸器内科医も感染症医もいない地域病院に衝撃が走る。日進の妻・真智子は、夫がコロナ感染症の患者を診療することに強い拒否感を示していた。【第二話】パンデミック千歳一郎は五十二歳の外科医である。令和二年三月に入り、コロナの感染者は長野県でも急増していた。三月十四日、千歳は限界寸前の日進に変わり、スペイン帰りの32歳女性コロナ確定患者を診察し、涙を流される。翌日、コロナ診療チームに千歳が合流した。【第三話】...夏川草介『レッドゾーン』を読む

  • CAFE CITRONで一休み

    9月、井の頭通りの宮前5丁目の交差点に「CAFECITRON」を発見。フランス語でCITRONとはレモンのことだそうで、入口の左右にはレモンの木。数人でいっぱいになる小さなカフェだ。このときは、私がコーヒーで、クッキー?はおまけ。相方が紅茶で、何か忘れたが、ランチを一つ頼んだ。途中でケースの中を覗いていて、おいしそうに見えたザクロプリンを追加。子供の頃からザクロにあこがれていた私が「これザクロから、どうやって作るの?」って聞いたら、困った顔して、「ザクロジュースを買ってくるんです」って、失礼しました。10月のメニュー散歩の足を延ばして立ち寄った、この時は、私はたぶんカフェラテで、相方は、いつもの紅茶。カレンダーから休みの日を読み解くと、火曜日と水曜日は休みだが、祝日(10/11)はやっている。第3月曜日は...CAFECITRONで一休み

  • 深緑野分『スタッフロール』を読む

    深緑野分著『スタッフロール』(2022年4月14日文藝春秋発行、p468)を読んだ。文藝春秋BOOKSの作品紹介戦後ハリウッドの映画界でもがき、爪痕を残そうと奮闘した特殊造形師・マチルダ。脚光を浴びながら、自身の才能を信じ切れず葛藤する、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン。CGの嵐が吹き荒れるなか、映画に魅せられた2人の魂が、時を越えて共鳴する。特殊効果の“魔法”によって、“夢”を生み出すことに人生を賭した2人の女性クリエイター。その愛と真実の物語。かつて映画で衝撃的だったことの一つは、人の顔を猿に変えるなどの特殊メイク(特殊造形)だった。しかし、2000年以前から少しずつCG(コンピュータグラフィック)がその座を奪い始めていた。この物語は、映画に限りない情熱を燃やす、戦後ハリウッドの特殊造形師...深緑野分『スタッフロール』を読む

  • 一昨日の朝の富士山

    11月24日、朝9時。邪魔していた建設中のマンション屋上の囲いが取れて、富士山の姿が見えてきた。送電線は目に入れなければ良い。一昨日の朝の富士山

  • 星乃珈琲でランチ

    さて、どこでランチにしべえ?東急吉祥寺店を出て、コピスA館の南の「元町通り」で立ち止まる。吉祥寺駅前、サンロード(参道路??)入口を左(西)へ曲がると、東急へと西に走るもう一つのメイン通りで、「ダイヤ街チェリーナード」。その1本北側の平行する通りが、横浜ではない「元町通り」。さらに1本北、コピスA館の北の細い通り名がビートルズではない「ペニーレーン」。ここに書くのも恥ずかしいネーミング。見上げると、「吉祥寺美術館」の向かい側あたりの「レンガ館モール」に大きな看板が目立つ。あまり時間もないので「星乃珈琲」にしよう。ここは前回今年の6月に続いて2回目。レンガの壁の古式豊かな階段を上ると、ガラスのケース内でなくむき出しのメニューサンプルが並んでいて、目の前に登場するのがオールドファッションの「星乃珈琲」だ。看板...星乃珈琲でランチ

  • 山田奈美『ぬか漬けの基本 はじめる、続ける。』を読む

    山田奈美著『ぬか漬けの基本はじめる、続ける。』(2016年3月25日グラフィック社発行)を読んだ。グラフィック社の紹介。ぬか漬けを始めたい人へ。ぬか床づくりの基礎と毎日のお手入れ法、トラブルQ&A、基本の野菜・肉・魚の漬け方を解説。ユニークなぬか漬けのバリエーションや、ぬか漬けを使ったレシピも紹介します。私・冷水はぬか漬けを、相方から十分な引き継ぎもなくほぼ自己流でなんとか10年以上続け、大根、キュウリ、人参などごく平凡な野菜の漬物を食卓に出している。飽きが来ている最近では、3,4日、ぬかを混ぜることなくほっぽらかしにして酸っぱすぎになることも多い。3年前に一冊、有元葉子著『ぬか漬け帖』を読んだが、あらためて初心にかえるために本書を読んでみた。以下、手抜き漬けの私の例を、()で追記する。1章ぬか床をつくろ...山田奈美『ぬか漬けの基本はじめる、続ける。』を読む

  • 11月(1)の花

    11月7日に届いた花赤いバラ2本、ピンクのバラ3本。ヤマジノギクは6輪ほどの花と多くの蕾。素敵な名前を持つミスカンサスというのは、写真右に伸びる細い葉。6個の赤いヒペリカムの実はつやつや。アカメヤナギはまだカラを被ったまま。4日後、バラは5本とも開花し、ヤマジノギクはほぼ全部が開花。淡いピンクのバラが、う~ん、守ってあげたい。アカメヤナギはまだカラを被っていて、銀芽は見られない。銀芽はこんなにふわふわになる(10日後)。ヤマジノギクは、山路野菊と書くが、別名荒野菊というように乾いた草原や林道際に咲く文字通り野菊だ。西日本で咲くが、関東には分布していないという。10月3日に届いたリンドウがまだ小さくはなったが立派に永らえている。一か月半近くになり、いじらしい。一週間経過して、バラは外側の花びらがハラハラと落...11月(1)の花

  • 上間陽子『海をあげる』を読む

    上間陽子著『海をあげる』(2020年10月31日筑摩書房発行)を読んだ。筑摩書房の「本屋大賞2021ノンフィクション本大賞受賞!」特設サイトにはこうある。ちいさき誰かに、自分の大事なものを渡すこと。おそらくひとの営みの根源にはこのようなことがあるのでしょう。私たちは自分の大事にしているよきものを、自分よりも小さなものに渡します。私もまた、いつか娘に海を渡すのでしょう。その海には絶望が織り込まれていないようにと、私はそう願っています。沖縄の若い人の調査・支援をする活動家で、琉球大学教授でもあり、3歳の娘を持つ母親でもある著者のエッセイ集。美味しいごはん27歳の時、陽子の夫に年間付き合っていた恋人がいた、その恋人は近所に住む陽子の友達だと告白した。ごはんも食べられず、眠れなくなった陽子は彼女を訪ね、何で私の家...上間陽子『海をあげる』を読む

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