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義母の短歌 https://okamura920.hatenablog.com

義母が98歳で永眠いたしました。義母が書き溜めた2,000首以上の短歌を少しづつ公開いたします。コメント願えたら幸いです。

定年退職後気ままな半農半X生活をしています。今年傘寿を迎え半農も少しずつ調整中です。

okamura920
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2022/01/18

  • #2411-2415 犬猫の・・・

    福知山市三和町大身 北蔵山長福寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2411-2415 #2411 犬猫の苦手なわれの前に来てぺったり座る犬何思う #2412 作らざる玉ねぎ馬鈴薯土間に満ち鄙の人情厚く匂えり #2413 乗客なき無人の駅に停車する二輛電車の影のどかなり #2414 萱を堀り笹の根を抜き拡きたる三百坪はわが良き伴侶 #2415 空洞を等間隔に抱く竹の直ぐなる痩身伸びきりて冬 <管理人のおまけ> 鄙(ひな)・・ひなびた 萱(かや) <365人の生き方> ■一大事 それは今日 唯今なり 己のごとく 人を愛せよ(久松シソノ 永井 隆記念国際被爆者医療センター名誉センター長)

  • #2406-2410 咲き出ずる・・・

    福知山市三和町大身 北蔵山長福寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2406-2410 #2406 咲き出ずる花を次々切るあなた花の悲鳴が聴こえませんか #2407 花菱草の花も閉じたり帰らんか明日はあしたのお天気まかせ #2408 片足を八十路にかけし唇に紅ひき添えて握るハンドル #2409 今ははや時効となりし過去形の告白ににんまり聞きいる八十路 #2410 生き力あるなら伸びよポーチュラカ我が手助けは此れまでの事 <管理人のおまけ> 花菱草(はなびしそう) <365人の生き方> ■分という 力はあっても 任にあらず(濱田総一郎 パスポート社長 稲盛塾長の言葉)

  • #2401-2405 ささ鳴きと・・・

    福知山市三和町友渕 天満宮西ノ古城跡 <義母の短歌>#2401-2405 #2401 ささ鳴きと人は言うなれ我が耳は愛のコールに応えると聴く #2402 惜しみなく花びら散らし枝伸ばす樹木は過ぎしを恋うることなく #2403 花が皆ひと色ならばつまらない私は私の彩持ち生きん #2404 晴天は身体が疲れ雨の日は心が疲れるどの道ひとり #2405 自我失せて無心にお茶をもみかえす耳に涼しき鴬の声 <管理人のおまけ> ささ鳴き・・ウグイスが茂みの中などでチャッチャッと鳴くこと恋(こ)う <365人の生き方> ■仏道は 待ちて熟さん わかる時(松原妙蓮 浄名寺副住職)

  • #2396-2400 めったには・・・

    福知山市三和町友渕 天満宮西の古城跡 <義母の短歌>#2396-2400 #2396 めったには滅びませんよと去年伐りし万作ひこ芽に花咲かせいる #2397 ささ百合の群咲く山を削りゆく重機の爪をうらんでみても #2398 狸穴と呼ぶ谷埋められ消えてゆく自然をよそに成る高速路 #2399 病院のベットを知らぬ八十歳一つ覚えて二つ忘るる #2400 此の豆の御飯は旨いと街の児が鴉のえんどう摘み溜めている <管理人のおまけ> 伐(き)りし 狸穴(まみあな?) 溜(た)めて <365人の生き方> ■人の世は 越えても越えても 峠あり しかし必ず 越えられる(日野久三郎 弁護士 死の壁を超える・・わが…

  • #2391-2395 借りものの・・・

    福知山市三和町友渕 春日神社 <義母の短歌>#2391-2395 #2391 借りものの翼のコート脱ぎ心豊かに炬燵にもぐる #2392 冬の爪伸びやすくしてやわらかき指は拒めり春の畑を #2393 愛らしき女であるより逞しき母とし生きて悔いは残らじ #2394 白梅の開花うながす早咲きの姉様女房のような紅梅 #2395 いぬふぐり踏まれふまれて捻れつつ頭もたげて青く笑えり <365人の生き方> ■一生の ピークは何時か 常に今(玄侑宗久 作家・福聚寺住職 生きることが常に楽しみになる考え方)

  • #2386-2390 われに言う・・・

    福知山市三和町友渕 春日神社 <義母の短歌>#2386-2390 #2386 われに言う声にあらねど人の声聞くはよろしも耳が喜ぶ #2387 集落のほぞのあたりの一軒家殷たれ隣が又遠くなる #2388 在りし日の父を語れる三人子が言葉の像を建てる命日 #2389 枝ゆらす重みも持たず跳び交える小鳥のつつく光のみじん #2390 冷たかろ霜置く草に倒れこむ無人の駅の放置自転車 <管理人のおまけ> 殷(こぼれ)たれ・・破れた みじん・・細かいチリ <365人の生き方> ■人生で 成功する人 しない人 プラス言葉と マイナス言葉(渡辺 尚 元パソナキャリア社長)

  • #2379-2385 関取の・・・

    手作り短歌集(九) 昨日までに、義母の手作り短歌集(八)に蒐集された378首を掲載いたしました。今日からは手作り短歌集(九)に蒐集されている短歌228首を順次掲載していきます。 引き続き、今後ともこのBlog(義母の短歌)のご愛読をお願いいたします。 <義母の短歌>#2379-2385 #2379 関取のまく塩程の初雪を首はすくめつ目は喜べり #2380 ダンプの泥洗うが仕事の髭男昼食以外にホース離さず #2381 歳晩の突貫工事に身を濡らす男の世界慎みてみる #2382 子の眠り覚まさぬように鉦を打つ茶湯の奥の間冷え極まれり #2383 暁闇の空にきらめく星に対き双手合わせるわが誕生日 #2…

  • カテゴリー:街・町(八)

    福知山市三和町友渕 隣松山昌福寺(曹洞宗) 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、十一番目のカテゴリー【街・町】に分類した短歌(3首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:街・町(八) #2174 獣の皮剥ぐ無惨さよトタン屋根捲るユンボの容赦なき爪 #2189 永年の愛顧を謝すと雨の午後閉店告ぐる封書が届く #2351 太陽の分身おのおの窓に受け湧き出るごとき対向車の列 <365人の生き方> ■道場で 素振りするのは 真剣勝負(王 貞治 元プロ野球監督 荒川道場の日々を支えたもの)

  • カテゴリー:亡夫・夫(八)

    福知山市三和町友渕 隣松山昌福寺(曹洞宗) 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、十番目のカテゴリー【亡夫・夫】に分類した短歌(3首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:亡夫・夫(八) #2252 欲得のうすれて寒き胸に抱く十三回忌の夫の塔婆 #2280 「十三年経てばほんまに仏やな」父の墓前にぼそりと息子 #2373 鉦鳴らし今日のあれこれ告げおれど応えかえらば肝冷ゆるべし <365人の生き方> ■おふくろが 僕に教えた 大慈大悲(坂村真民 仏教詩人 私が詩を書く理由)

  • カテゴリー:独り・老い(八)

    福知山市三和町高杉 薬師堂 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、九番目のカテゴリー【独り・老い】に分類した短歌(17首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:独り・老い(八) #2051 もの言わぬ石に腰かけ体熱を奪われているだぁーれも来ない #2061 子等去りて畳は広き寒の入り霧降るごときうすら寒き孤 #2094 まゆごもる山繭のみる夢青からんその小世界ひとり居に似て #2122 降るやみと地より沸くやみ絡み合い窓にはりつくぬばたまの闇 #2165 盆明けのがらんと広き土間隅に発火しそうな消化器とわれ #21…

  • カテゴリー:時代・時(八)

    福知山市三和町高杉 薬師堂 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、八番目のカテゴリー【時代・時】に分類した短歌(21首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:時代・時(八) #2033 思い出は仄かに白き帆を張りて眠りに落ちん狭間にゆるる #2040 海越えて来たるバナナの値の安さ東南アジアの汗が臭えり #2064 古びたるでんでん太鼓に残る玉片割れながらわれも弾めり #2065 職につく乙女の如く淡々と嫁ぎしわれよ十九の春に #2066 かまどの火燃えぬ焦りに泪ぐむ夢は十九の花嫁のわれ #2072 昭和七十四年に…

  • カテゴリー:人・子供(八)

    福知山市三和町高杉 春日神社 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、七番目のカテゴリー【人・子供】に分類した短歌(24首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:人・子供(八) #2048 ジョギングの男霧分け現れて濃霧の壁を額で押しゆく #2054 乳牛の滝なすゆまりに仰天し奇声を上げる街の子供等 #2068 坪庭を耕し俺が育てしと京より甥がねぎ提げて来る #2069 父の墓京都に建てると甥は告げ人を恃まぬ男の目なり #2082 鍵穴にカギさしまま友は留守風のどかなり静けさはます #2083 乳牛と共に餌食む仔狸に…

  • カテゴリー:家族(八)

    福知山市三和町高杉 春日神社 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、六番目のカテゴリー【家族】に分類した短歌(30首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:家族(八) #2004 わが墓に花挿しながら言うだろう「騒々しいお母ちゃんだったな」 #2027 親子とて言いたき放題言えもせず完熟トマト潰されいたり #2053 「ありがとうよくぞ丈夫な歯を呉れて」突然息子が真顔を向ける #2055 サングラス外せば童顔の孫なりきナナハン駆りて墓参に戻り来 #2063 巣立ちたる孫に貰いし年玉の袋楽しむ老いとなりけり #210…

  • カテゴリー:暮らし・田舎(八)

    福知山市三和町高杉 春日神社 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、五番目のカテゴリー【暮らし・田舎】に分類した短歌(33首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:暮らし・田舎(八) #2007 水餃子ぷくりぷくりと浮き上がり参りましたと掬われている #2015 風が啼く高きに低きに風が啼く声を掛け合ういち人欲しき #2018 「いのししの見残す筍食ってる」と里人のどかに呵々と笑えり #2034 存在を示すがごとき古き杭わが触れし瞬ころり倒れき #2062 回礼の和尚の足許軽やかに白足袋ならぬ白スニーカー #207…

  • カテゴリー:風景・景色(八)

    福知山市三和町菟原高杉 高野山高杉大師教会(真言宗) 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、四番目のカテゴリー【風景・景色】に分類した短歌(35首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:風景・景色(八) #2003 足裏に隠れる程の溜り水空青ければ青きを映す #2009 直角に流れの変わるひと処水も憩いのひと時を待つ #2043 紅葉を急ぐまゆみよ陽は高しそれ程急いで先があるのか #2047 用済みの壜の大小それぞれの分限の空気溜めて煌く #2052 ひそやかに呟くごとき煮豆の火闇にしんしん冬迫りつつ #2056 …

  • カテゴリー:自然・季節(八)

    福知山市三和町高杉 高野山高杉大師協会(真言宗) 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、三番目のカテゴリー【自然・季節】に分類した短歌(35首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:自然・季節(八) #2014 風は初夏残り椿の一輪が北にむかいてぱっちり開く #2060 半熟の卵のような気だるさを吹き飛ばしたり冬の晴天 #2075 三分咲き五分咲き満開花吹雪一気に春が駆け抜けてゆく #2076 かなしみが沁み入るような春の雨新芽つたいて幹濡らしゆく #2088 物置の古びし農具にどくだみが戸の隙間から夏を告げいる …

  • カテゴリー:自分・生活(八)

    福知山市三和町菟原中 八幡神社 手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された378首の内、二番目のカテゴリー【自分・生活】に分類した短歌(84首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:自分・生活(八) #2001 纏うものなべて脱ぎたる真裸の夕陽みずからの茜に浮けり #2005 腹筋の躍動おろかこみ上ぐるこんな笑いが残っていたか #2010 泥のつく軍手ずぼっと脱ぐ指の軽さよ魚のごとくに動け #2013 大空に向かい指にて描きみる隙間だらけの空と言う文字 #2019 世に立たん鎧を脱げば飄々と吹かるる落葉の軽さにいたり #2023 脱…

  • カテゴリー:動植物(八)

    福知山市三和町菟原中 八幡神社 <短歌集(八)の掲載を終えて> 昨日までに、馬場あき子氏主宰の「花林の会」発行の月刊誌『かりん』に掲載された378首を記載した、手作り短歌集(八)の掲載を終えました。 今日か らは、短歌集(八)に掲載された378首の短歌を11のカテゴリーに分類し掲載していきます。 短歌集(八)に掲載された378首の内、1番目に多く(93首)含まれるカテゴリー【動植物】に分類した短歌です。 <義母の短歌>カテゴリー:動植物(八) #2002 昼間みし蝶が大きく夢にきて貌とも言えぬ貌が哂えり #2006 猫が貌を洗うと人の言うなれどたまには泪を拭くかも知れぬ #2008 「ギャッ」…

  • #2371-2378 開発に・・・

    福知山市三和町菟原中 影清稲荷神社 <義母の短歌>#2371-2378 #2371 開発に裂かれ赤肌さらす山哭く夜あらずや冬はことさら #2372 開発に三たび移転の六地蔵こたびは屋根ある祠得給う #2373 鉦鳴らし今日のあれこれ告げおれど応えかえらば肝冷ゆるべし #2374 七たびを生れ変るならそのひと世川辺に遊ぶ鳥もよからん #2375 湾曲な嘘のつけない一本気嬌めなばわれがわれでなくなる #2376 四分の三の人生越え来たり明日食ぶる一合をキシキシと研ぐ #2377 物体の如く伸びいる脚四本工夫は昼を深く眠れり #2378 橋ひとつ渡れば海の匂いして海猫白き腹ひるがえす <管理人のおま…

  • #2366-2370 芋の葉・・・

    福知山市三和町菟原中 影清稲荷神社 <義母の短歌>#2366-2370 #2366 芋の葉に宿る朝霧新しき今日を映して光をかえす #2367 雨上がりの舗装路ふみし泥靴の跡アリバイのごとく残れり #2368 こぼしたるミルクに寄りて動かざる蝿の恍惚見逃して置く #2369 「おばちゃんの味絶品や」と煽てられ素直にのるも老いの世渡り #2370 無から有を生み出す文字書く面白さ食忘れても歌やめられぬ <管理人のおまけ> 煽(おだ)て <365人の生き方> ■人間は 何でこの世に 生まれるか(西端春枝 真宗大谷派浄信寺副住職)

  • #2361-2365 難民の・・・

    福知山市三和町菟原中 金昌山龍源寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2361-2365 #2361 難民のごとくダンプに積みこまれ朽ちゆく外なき農機具見送る #2362 盆明けの心の屈折もてあましがらんと広き夜空仰げり #2363 上向いて歩けば小石にけつまずく俯きゆけば明日が見えない #2364 いにしえゆ農家の八月大名の超極楽の昼のうたた寝 #2365 心地よき空腹感あり厨辺の小窓はいまし茜の坩堝 <管理人のおまけ> 俯(うつむ)き 厨辺(くりやべ)・・台所 茜(あかね) 坩堝(るつぼ) <管理人のつぶやき> ■快晴で 17℃の ウオーキング

  • #2356-2360  轢死せる・・・

    福知山市三和町菟原中 金昌山龍源寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2356-2360 #2356 轢死せる蛇を包みて道脇に寄せいる人の祈りのまなこ #2357 揺れたわむ竹に混じりてそびえ立つ一本杉の孤独を愛す #2358 疎開の子呼び戻すごと荒れ畑耕し植えゆく秋の草花 #2359 細りゆく血脈に似るわが里の道拡ぐると立つ測量器 #2360 いさかいの冷たき毒持つ歌好む心の洞に啼く不如帰 <管理人のおまけ> 轢死(れきし) 血脈(けちみゃく、けつみゃく)・・血管、血統 洞(ほら) <管理人のつぶやき> ■春が来た 桜に続いて 山つつじ

  • #2351-2355 太陽の・・・

    福知山市三和町菟原中 金昌山龍源寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2351-2355 #2351 太陽の分身おのおの窓に受け湧き出るごとき対向車の列 #2352 温感なき鈍光ともるトンネルの長きを走る背寒かりき #2353 くちなわに今ある喜びあるらしき背筋躍らせ草むらに消ゆ #2354 張り終えし巣より逆さに天覗く蜘蛛のみている見えない明日 #2355 ほととぎす啼く野にくぐまり草を引く敗者でもなく勝者でもなく <管理人のおまけ> くちなわ・・へび くぐまり・・かがまり <管理人のつぶやき> ■花冷えに 3分咲きかな 桜咲く

  • #2346-2350 人の意に・・・

    福知山市三和町菟原下二 鹿倉山成満寺(浄土真宗) <義母の短歌>#2346-2350 #2346 人の意に添いて生くるを良しとせず抗うでもなくひとり草引く #2347 先ず健康鰯の頭も信心からドリンク飲みて歌会に急ぐ #2348 利心のうするるとは言え時折は小首傾げる人生そろばん #2349 くたびれて昼を眠れば何恃む心か空飛ぶ夢に酔いいる #2350 「お先に」と断る要なきひとり湯に今日を支えし手足を伸ばす <管理人のおまけ> 添(そ)いて 抗(あがら)う 利心(とごころ)・・鋭い心 <365人の生き方> ■貧乏で あってよかった 我が一生(佐藤文悟 元歯科医 百三歳)

  • #2341-2345 花吹雪・・・

    福知山市三和町菟原下二 鹿倉山成満寺(浄土真宗) <義母の短歌>#2341-2345 #2341 花吹雪地に再びの華置くに雨よ叩くな轍よ踏むな #2342 恋の時季忘れし猫がぼってりと太りし首の鈴鳴らしゆく #2343 するめいか何辺の浜に干されしや平たくなりてわが手にさかる #2344 かなしみを言葉の器に盛れなくて人語通わぬ草と対き合う #2345 野のごみに煙立たせて今日と言うかえらぬ時に終りを告げる <365人の生き方> ■細胞が 記憶するまで 練習す そしてヤクルト 優勝した(広岡達朗 野球解説者)

  • #2336-2340 杖なしに・・・

    福知山市三和町下二 鹿倉山成満寺(浄土真宗) <義母の短歌>#2336-2340 #2336 杖なしに歩める喜び白蓮が呼んでるようで十歩二十歩 #2337 いくばくは美化してつなぐ追憶の連想ゲームに一喜一憂 #2338 身の用の足りる間はひとり住む柵を逃れし羊のように #2339 春や春明日を恃まぬ恋猫の声すさまじき路地の夕ぐれ #2340 華やかに見えて何やらものがなし花はな華の春のたそがれ <管理人のおまけ> 白蓮(びゃくれん)・・柳原白蓮(大正・昭和の歌人)? 恃(たの)まぬ <365人の生き方> ■発明は 小さな段差に 気がついて それを超えるか 越えられないか(西澤潤一 東北大学学長…

  • #2331-2335  脚馴らしの・・・

    福知山市三和町菟原下二 鹿倉山成満寺(浄土真宗) <義母の短歌>#2331-2335 #2331 脚馴らしのつもりが夢中で鍬ふるい膝関節の機嫌そこねる #2332 電気治療受ける窓より今日も追う一羽の鳶の空載る行方 #2333 祖の想いこもれる畑を守りきれず原野に還さん土に一礼 #2334 七日七夜骸のままの孤独死の報せにじんと背筋が痛む #2335 向けられしカメラに手を上げとっときの笑顔を作る十秒の嘘 <管理人のおまけ> 鳶(とんび) 載(の)る 骸(がい)・・むくろ <管理人のつぶやき> ■WBC 終わってこちらは 桜咲く

  • #2326-2330

    福知山市三和町菟原下一 梅田神社 <義母の短歌>#2326-2330 #2326 夕ぐれの静けさ夜空の美しさ年毎親しみ増しゆく自然 #2327 湖底めくその静けさこそ得難しとう師の励ましの文字に救わる #2328 木には木の旬あり霜置く梅ヶ枝に昨日より今日膨らむ莟 #2329 かかりたる罠を逃れし心地かな難解パズルの解けし真夜中 #2330 里人の念願なりし永久橋成りて下ゆく水明るめり <管理人のおまけ> 莟(つぼみ) <管理人のつぶやき> ■侍が 世界一に ありがとう

  • #2321-2325 侘しさも・・・

    福知山市三和町菟原下一 梅田神社 <義母の短歌>#2321-2325 #2321 侘しさも共に茹で上げ煮つめたる蕗の薹です食べてみますか #2322 瞼なき魚の眠りをみてみたし閑居の昼の想い膨らむ #2323 母と呼ばれ半世紀余をわが経たり育つ子に従きともに育ちて #2324 危うかる来し方なべて踏み石に迎えし晩年以外に温し #2325 どんどの火に爆ぜる稲穂のたまゆらの白き痛みに眉根ひそめる <管理人のおまけ> 薹(とう) 瞼(まぶた) 従(つ?)き たまゆら・・一瞬 <管理人のつぶやき> ■WBC 手に汗握る 準決勝 ■奇跡とは 此の事なのか WBC

  • #2316-2320 ぽつねんと・・・

    福知山市三和町菟原下一 観唱山福林寺 <義母の短歌>#2316-2320 #2316 ぽつねんと残るひとりの客下ろし空の終バス奥山に消ゆ #2317 待つことも待たるる焦りもなきひとり自由と孤独の押しくらまんじゅう #2318 噛み合わぬ会話に黙しすかんぽのすいすい酸っぱさ思い出しいる #2319 企まねどおのず世渡り上手となるシングルライフのそれもかなしき #2320 朝戸繰る刹那の冷気風花をまく雪ん婆が峯を越えゆく <管理人のおまけ> すかんぽ・・いたどり企(たく)まねど <365人の生き方> ■松野さん 泣いてる暇は ないんだよ(松野三枝子 農魚家レストラン松野や店主 忘れ得ぬあの日のこ…

  • #2311-2315 行商の・・・

    福知山市三和町下一 観唱山福林寺(天台宗) <義母の短歌>#2311-2315 #2311 行商の媼と何やら気の合いて零余子と魚の物々交換 #2312 用心に持ち来し杖をまた忘れ「お客さーん」と追いかけられる #2313 バス停もポスト自販機いまだなきこの素朴さに足りて棲み古る #2314 かまきりのあたら保護色徒となりわが鍬先にあえなく果つる #2315 絡まれし木の痛みなど知らぬげに美男かずらの実は輝けり <管理人のおまけ> あたら・・せっかくの 徒(あだ)と 美男(びなん)かずら・・花の名 <365人の生き方> ■ダメ会社 トップが自分に 厳しくない(田辺昇一 タナベ経営創業者)

  • #2306-2310 耳聡き・・・

    福知山市三和町梅原 祇園神社 <義母の短歌>#2306-2310 #2306 耳聡きひとりの昼の静けさや検針の人声もなく去る #2307 生なまの正義派なりしがだんまりを保身のひとつに加えて老境 #2308 なんでこう秋は心の急くものか明日なきさまに散る柿落葉 #2309 まなさきの弱肉強食けうとかり仔猫の咥える蛙が動く #2310 かけし声上滑りして消えゆけりひと桁若きグループの輪を <管理人のおまけ> 耳聡(みみさと)き まなさき・・眼前? けうとかり・・見るのが恐ろしい <365人の生き方> ■やりたいと 決心する人 多くいる やり抜く人は ほんに少ない(鈴木鎮一 才能教育研究会会長 一…

  • #2301-2305 羊歯ゆらし・・・

    福知山市三和町梅原 祇園神社 <義母の短歌>#2301-2305 #2301 羊歯ゆらし麻黄の葉ゆらし竹ゆらす風の連れ来し肱笠の雨 #2302 子の来ると報せにそぞろ指はずみ炊く零余子飯南瓜の甘煮 #2303 天を指す祈りの象の杉が好き拘りすててすんなり生きん #2304 あやされいる思いしきりに二時間の老人講座むっつり過す #2305 百年を経たる古家を砦とし声の届かぬ家霊と住める <管理人のおまけ> 羊歯(しだ)・・植物 麻黄(まおう)・・薬草の木 肱笠(ひじがさ)の雨・・急な雨 南瓜(かぼちゃ) 拘(かかわ)り 家霊(かれい) <365人の生き方> ■親の言う 通りにならず するとおりに…

  • #2296-2300 水底の・・・

    福知山市三和町梅原 祇園神社 <義母の短歌>#2296-2300 #2296 水底の小石がゆく水見るように聴いているなり若者の声 #2297 侘しさとひとりの自由を天秤にかければ孤独の重い盆明け #2298 秋冷えに鴉も啼かぬ静けさを宥めるごとき炊飯器の湯気 #2299 杖捨てて逢いたかったと手に縋る媼座らせ盛る零余子飯 #2300 夜目遠目花は素直に愛ずるべし来し方秘める蔭は覗くな <管理人のおまけ> 宥(なだ)める 縋(すが)る 零余子(むかご) 夜目遠目(よめとおめ) <365人の生き方> ■墨だけは 修正きかん 一発や(榊 莫山 書家 墨は二十年でやっと一人前)

  • #2291-2295 平和とは・・・

    福知山市三和町加用 勝田神社 <義母の短歌>#2291-2295 #2291 平和とはこんな象かこんもりと合歓の花咲く桃色の蔭 #2292 茗荷の子探す繁みににっと笑む不登校児のような紅茸 #2293 夕立をざんざん浴びて甦るもう後のない紫陽花の毬 #2294 衰えて忘られゆくを諾えり色失いしあじさいを伐る #2295 羽化遂げし蝉がじわじわ羽ほどき命整うまでの四時間 <管理人のおまけ> 合歓(ねむ、ねぶ) 茗荷(みょうが) 紅茸(べにたけ)・・きのこ 毬(いが、かさ) 諾(うべな)えり・・認める、伐(き)る <365人の生き方> ■これ実感 準備と努力は 裏切らず(永井鞠子 サイマル・インタ…

  • #2286-2290 照る日あり・・・

    福知山市三和町加用 勝田神社 <義母の短歌>#2286-2290 #2286 照る日あり曇る日もあるわが声を脳の吐息の色と思えり #2287 上品にひとつ咲くよりわっと咲く中輪のばらわれに親しき #2288 野の猫と対き合い長く屈みいる初老の男の背なの寂寥 #2289 しなやかな夢に棘あるみそひとの峠の坂道必死に登る #2290 水浅き流れに跳ねるうろくずの光る命に目を凝らしいる <管理人のおまけ> 中輪(ちゅうりん)・・中ぐらいの花 寂寥(せきりょう)・・物寂しい様子 みそひと・・三十一(短歌)のこと? うろくず・・魚のうろこ <365人の生き方> ■交渉は とことん相手の 話を聞く(島田久…

  • #2281-2285 吹く風に・・・

    福知山市三和町加用 勝田神社 <義母の短歌>#2281-2285 #2281 吹く風に揺れつたわみつ麦撫子なよなよ伸びて自が春守る #2282 覚めて先ず見る空模様毎日がお日様まかせの私の暮らし #2283 二とせ余異国にありし孫帰りまずすき焼きが食べたしと言う #2284 嘘のない人生なんてあるものか狐の牡丹の根が引き抜けぬ #2285 億年のかけらを生きて山里の空気うましと足りて終るか <管理人のおまけ> 麦撫子(むぎなでしこ)・・花 狐の牡丹(きつねのぼたん)・・花 <365人の生き方> ■カミさんって 日身(カミ)さんって 書くんだよ 日身(カミ)とは太陽の 意味なんだって(境野勝悟 …

  • #2276-2280 辛うじて・・・

    福知山市三和町台頭 鴈掛神社 <義母の短歌>#2276-2280 #2276 辛うじて纏う心の綺羅さえや脱がせてしんと高き残月 #2277 春をなお暗く乾きて枝に垂るはじけなかった石榴の木乃伊 #2278 残りものあっさり捨てて洗う皿何もなかりしごとく光れり #2279 どっぷりと人に甘えし覚えなく鴉のえんどうぐいぐい毟る #2280 「十三年経てばほんまに仏やな」父の墓前にぼそりと息子 <管理人のおまけ> 綺羅(きら) 石榴(ざくろ) 毟(むし)る <365人の生き方> ■はづれまで一度ゆきたしと思ひゐしかの病院の長廊下かな・・石川啄木■東海の小島の磯の白砂に我泣きぬれて蟹とたはむる・・石川…

  • #2271-2275 道楽で・・・

    福知山市三和町台頭 鴈掛神社 <義母の短歌>#2271-2275 #2271 道楽で歌は詠めぬと身震いぬ三ヶ島葭子の歌人魂 #2272 走り去る轍にとび散るにはたずみの水がじりじりもとに戻り来 #2273 夕茜背に負う猫の耳透けりそんな切ない目をしてくれるな #2274 姥捨のしきたり今なおありとせばその山活きいき賑わうらんよ #2275 上っ面の言葉位で掬えるか底の知れない人の心が <管理人のおまけ> 三ヶ島葭子(みかじまよしこ)・・明治の歌人 轍(てつ、わだち) にはたずみ・・流れるなどにかかる枕詞 夕茜(ゆうあかね) 姥捨(うばすて) 掬(すく)える <365人の生き方> ■今の友 10…

  • #2266-2270 断水の・・・

    福知山市三和町台頭 大塔山蓮華寺自性院 高野山真言宗 <義母の短歌>#2266-2270 #2266 断水の解けし蛇口を迸しる恐れるごとき錆色の水 #2267 くすぶれる冬の襤襛の後影春がわわわと土割る気配 #2268 冬将軍また舞い戻り雪降らすほんとは淋しい鬼かも知れぬ #2269 紺碧の空を知らずに闇に住むもぐらもときに日向ぼこせよ #2270 三月のどか雪むしろ愉しかり一気にほころぶ木瓜のくれない <管理人のおまけ> 迸(ほとば)しる 襤襛(ぼろじょう?)・・ぼろ布? 木瓜(ぼけ?) 愉(たの)し <365人の生き方> ■人間は 頭で理解 心で納得 納得無ければ 進歩無し(藤本聡一 東福…

  • #2261-2265 喉元に・・・

    福知山市三和町台頭 大塔山蓮華寺自性院(真言宗) <義母の短歌>#2261-2265 #2261 喉元に言葉とならぬ言葉溜めみどり児総身でくうくう笑う #2262 大波小波打ち合うごとき正月の騒音絶えて聞く雨の音 #2263 七草にあらぬ湯豆腐煮えたたせひとりに戻りし静けさを噛む #2264 雨靴と日和の下駄をかたかたに履きいるごとき不安いっぱい #2265 家中の蛇口凍らす氷柱神をやわやわ往なす天っ陽の神 <管理人のおまけ> 溜(た)め 氷柱(つらら) 往(い)なす・・あしらう 天っ陽の神・・太陽神? <365人の生き方> ■「本気ですか」 私に詰め寄る 選手たち(門馬敬治 東海大付属相模高…

  • #2256-2260 うす雲に・・・

    福知山市三和町大原 大原神社 <義母の短歌> #2256 うす雲に遮られつつ半月のもの言いたげに光をこぼす #2257 枯芝に粉雪積る白き音空耳ばかりにあらぬ静けさ #2258 身に叶うひとつあれかし鍛えたる心骨抱きて超えし世紀に #2259 粛々と越えし世紀に段差なく十年変らぬ朝のトースト #2260 雪怖しされど雨よりやさしくて金時豆は鍋に踊れり <管理人のおまけ> 叶(かな)う 怖(こわ)し <365人の生き方> ■学校は お金を払って 勉強す ■会社では お金をもらって 勉強す(山本 亮 ワイエルフォレスト会長)

  • #2251-2255 冬の雨・・・

    福知山市三和町大原 大原神社 <義母の短歌>#2251-2255 #2251 冬の雨耳傾げれば何時かまた天へ帰ると呟きつつ降る #2252 欲得のうすれて寒き胸に抱く十三回忌の夫の塔婆 #2253 わが植えし山茱萸の実の五つ六つ持ちしことなきルビーにまさる #2254 名にし負う丹波の霧の白やみに何も見えねばむしろ清しき #2255 逞しく母超え太る雄仔猫二ひきが母猫はさみて眠る <管理人のおまけ> 呟(つぶや)き 茱萸(ぐ)み <管理人のつぶやき> ■H3 どうしたJAXA 涙する

  • #2246-2250 霜月の・・・

    福知山市三和町大原 大原神社 <義母の短歌>#2246-2250 #2246 霜月の大江の山に遭う蝶よ汝れはも浮世避けるひとりか #2247 新世紀何が変るか替えなけりゃ接骨院へせっせと通う #2248 何程の食得たりしや夕陽浴び背な丸めいる野良猫親仔 #2249 大江山晴れゆく霧にいにしえの鬼のたつきの煙思えり #2250 小さき旅終えてくつろぐわが家の吸う息吐く息なんぞやさしき <管理人のおまけ> 遭(あ)う 汝(な)れ <管理人のつぶやき> ■啓蟄や そろそろ我も 外へ出る

  • #2241-2245 梅もどき・・・

    福知山市三和町大原慈眠山法釈寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2241-2245 #2241 梅もどき小さき乍ら陽をかえし真赤な秋をパチパチ謳う #2242 対向車避けんときりしハンドルにすでに骸の獣を又轢く #2243 求め来しカサブランカの球根を姫を寝かせるごとく埋める #2244 送るべき人皆送りしわが軒に燕のかえらぬ古き巣ひとつ #2245 もの憂げな軽自動車に「さァ今日は大江山まで連れてったげる」 <管理人のおまけ> 梅もどき・・落葉樹 謳(うた)う・・さかんに褒める 骸(がい)・・むくろ <365人の生き方> ■喜びと 悲しみとは あざなえる 縄のごとくに 織りなしてゆく(藤原てい 作…

  • #2236-2240 丹念に・・・

    福知山市三和町上川合 稲葉神社 <義母の短歌>#2236-2240 #2236 丹念に笹の根を掘り千草抜くその時それは私のすべて #2237 かたくなに独りを通す田舎家に姥捨て山の秋の風たつ #2238 礼服をまとえるごとく乱れざる蝉のむくろを裏がえしてみる #2239 天粕を抱えて動かぬスーイッチョその皿二日洗えずにいる #2240 目の捕え手の届かざる零余子づるぷらりぷらぷら実を泳がせる <管理人のおまけ> 千草(ちぐさ)・・いろいろな草 スーイッチョ・・ウマオイ(虫)の俗称 零余子(むかご)・・植物の実 <365人の生き方> ■人はなぜ 子を育てるのか 先祖の 一人が欠けても 自分がいな…

  • #2231-2235 芥子坊主・・・

    福知山市三和町上川合 稲葉神社 <義母の短歌>#2231-2235 #2231 芥子坊主河童の頭に似たる実がぷるんと揺れて種こぼしけり #2232 ゆく雲に溜息ひとつあずけ置き羽の破れし蝶を見守る #2233 抱き上げる手にひしひしと血の温みひ孫に聞かせるわが子守唄 #2234 来年は花になれよと蜩の亡骸花の鉢に埋める #2235 雷神と雨の女神の道行のごとき夕立庭濡らしけり <管理人のおまけ> 芥子坊主(けしぼうず)・・ケシの実 蜩(ひぐらし) 亡骸(なきがら) 道行(みちゆき)・・旅をすること <365人の生き方> ■ひな祭り 50年前の人形の 写真を娘が 送ってくれた

  • #2226-2230 丹精の・・・

    福知山市三和町上川合 稲葉神社 <義母の短歌>#2226-2230 #2226 丹精の花の開くは巣立つ子を送るに似たり咲くまでが華 #2227 わが疎むどくだみ鉢に愛ずる子とわれの生きとの小さなひずみ #2228 何をしていてもゆらゆら揺れやまぬ厄介者を心と呼べり #2229 とおい日もこんな淋しい雨をみただあれも居ない黄昏の庭 #2230 こわこわに乾きしタオルの感触を無骨な愛のごとくよろこぶ <管理人のおまけ> 疎(うと)む・・嫌う <365人の生き方> ■刺されても 恨むな恨みは 我を焦がす(山口由美子 不登校を考える親の会 代表)

  • #2221-2225 うつつには・・・

    福知山市三和町岼 渋谷神社 <義母の短歌>#2221-2225 #2221 うつつには遠き夢みしあけぼのの耳くすぐりしあの声は誰 #2222 天界の荒れ事知れとか癇癪玉弾けしごとく雷とどろけり #2223 姥捨ての言葉残れどいにしえも男は短命か爺捨聞かず #2224 鍬先に塒追われて身ひとつの軽さに走る百足の転居 #2225 古縄のごとくとんびに攫われし蛇空中で何思いいん <管理人のおまけ> あけぼの・・夜の明けるころ 癇癪玉(かんしゃくだま) 塒(ねぐら) 百足(むかで) 攫(さら)われ <365人の生き方> ■迷ったら しんどい方を 選ぶこと 実力がつき 運も味方する(津田 晃 野村証券元…

  • #2216-2220 喜んで・・・

    福知山市三和町岼 渋谷神社 <義母の短歌>#2216-2220 #2216 喜んでばかりも居られぬ開発の都合で広らになりし里径 #2217 いねぎわの心のまほらにわらべうた唄うは母かはたまたわれか #2218 初夏の山傾く日ざしにきらめきの彩をたためり山も眠るか #2219 いとけなき鈴蘭草より救い出しともに仰げり紺碧の空 #2220 刈り草に腰を下ろして憩う間も時はじんじんわれ置きてゆく <管理人のおまけ> 里径(さとみち) まほら・・住みやすい場所 <365人の生き方> ■青草も 火種いかんで 燃えるもの(矢野弘典 中日本高速道路顧問 土光敏夫の訓戒)

  • #2211-2215 仏より・・・

    福知山市三和町岼 渋谷神社 <義母の短歌>#2211-2215 #2211 仏よりわが目が喜ぶ水仙の黄に仏壇の明るむを見て #2212 くねくねによじれし心にコート着せアクセル踏めばわれは別人 #2213 空壜のラベル剥がして一輪の残り椿をひとりの華に #2214 「早く来な」わらびが呼ぶからゆかなくちゃ野のものなべてわれに良き友 #2215 木の芽摘む手にとびのりし雨蛙一瞬ひやり死者の冷たさ <365人の生き方> ■お客様 それが店の 信者なり(米倉 満 理容「米倉」社長 祖父の言葉「業即信仰」)

  • #2206-2210 昼暗き・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2206-2210 #2206 昼暗き杉の谷径ひたひたと竹樋つたう山水の音 #2207 美しき空壜出窓の片隅に光を溜めて立つがかなしき #2208 カルシューム補充に食ぶる干エビの芥子粒程の目に刺されいつ #2209 餌を食む外なきさびしさ乳牛は瞬きもせずにれがむばかり #2210 鹿の鳴く声聞きしよと言う声に俺もわれもと山里なれば <管理人のおまけ> 空壜(からびん) 溜(た)めて 芥子粒(けしつぶ) にれがむ・・反芻(はんすう)する <365人の生き方> ■親父いう 彼女をつくれ いますぐに (陳 健一 四川飯店オーナーシェフ)

  • #2201-2205 立ちみれど・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2201-2205 #2201 立ちみれど為さねばならぬ何もなしひとり通れるだけの雪掻く #2202 追儺の豆に追われて逃げる鬼でもいいわれと遊べや酒酌み合わん #2203 三月の予定の光るひとところ「あきこ先生来迎」の花まる #2204 胸朱き小鳥芝生に遊べるをあずかりものの景かとぞ見る #2205 釣の趣味あらねど冬の川底に動く小魚みつけてたのし <管理人のおまけ> 追儺(ついな)・・悪い鬼を払う行事 景(けい)・・景色 <365人の生き方> ■惜福の 工夫がある人 福を得る(幸田露伴 小説家・考証家 「惜福」の工夫)

  • #2196-2200  賑わいの・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2196-2200 #2196 賑わいの後の虚しさ捨てにゆくビールの空缶あまりに軽し #2197 てのひらの水洩るごとく子等去りし畳に積まれし座布団の嵩 #2198 福寿草の株切り分けてわが臓器与えるごとく子に持たせやる #2199 立枯れの老木ほろほろ崩れゆき煩悩消えし小枝を散らす #2200 雪ん婆の慈悲かも知れぬ雪被る庭木もわれも昼を眠れり <管理人のおまけ> 嵩(かさ) 雪ん婆(ゆきんば)・・山に住む一本足の妖怪 <365人の生き方> ■人間の 最後を決めるは 楽観主義(永田勝太郎 国際医療研究所理事長 フランクルの楽観主義精神…

  • #2191-2195  ひっそりと・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2191-2195 #2191 ひっそりと春待つ昆虫眠りいる芒ヶ原に沁む夕明り #2192 春夏秋同じ服着て鳥追いし案山子の脚が今燃えつきる #2193 通行止めの文字むっつりと道塞ぎ陽は高かれど里径寒し #2194 万両の木に爪立てる空蝉の生きあるごときをそのまま活ける #2195 左手を添えて菜を切る左手は何につけても欠かせぬ伴侶 <管理人のおまけ> 芒(すすき) 沁(し)む・・そまる 空蝉(うつせみ)・・せみの抜け殻 <365人の生き方> ■神様が 願いをかなえて くれる時は その人にとって 一番いい時に(加藤一二三 将棋棋士)

  • #2186-2190 かたくなに・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2186-2190 #2186 かたくなによろえるごとき石榴の実ふいに弾けてさらす真実 #2187 十三夜のやわき光りに誘われて十歩二十歩踏む柿落葉 #2188 山里が好きで綾部に腰据えしとノルウェー製のストーブ炊く人 #2189 永年の愛顧を謝すと雨の午後閉店告ぐる封書が届く #2190 宿無しの仔とは知らずに生れ来し仔猫の住みつく床下の闇 <管理人のおまけ> 石榴(ざくろ) <365人の生き方> ■スカイツリー その基本は 五重の塔(澄川喜一 彫刻家・東京芸術大学元学長 東京スカイツリーの発想源)

  • #2181-2185 咥え来し・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2181-2185 #2181 咥え来し柿の実転かし胸を張る鴉よ汝れもひとりぽっちか #2182 みみずかと一瞬思いし蛇の子の消えし草むら温とくあれな #2183 引力に逆らいガラス戸這い登る雨蛙の指生きものの指 #2184 抗がわず慣らさるるなく生き延びしわが根性をわれはいとしむ #2185 紅葉の山ふくらみて輝けり何もて飾らんわれの終焉 <管理人のおまけ> 咥(くわ)え 汝(な)れ・・なんじ 温(ぬく)とく・・あったかく 抗(あら)がわず <365人の生き方> ■積み重ね 積み重ねても またつみかさね(内藤多四郎 日本建築積算協会元…

  • #2176-2180 大島ゆ・・・

    福知山市三和町岼 光照山常楽寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2176-2180 #2176 大島ゆ男孫の土産椿油もったいなくて見ているばかり #2177 短足の蜘蛛の抱えるボールペン丸木の橋を渡る危うさ #2178 県名を北から順に寝ね際の脳に広げる列島の地図 #2179 ゆらりゆらりルームミラーに消えてゆく山路は還らぬ過去世に似たり #2180 山間いの空狭けれど藍深しテロも不況も拘りなくて <管理人のおまけ> 寝(い)ね際 山間(やまあ)い 藍(あい) 拘(かかわ)り <365人の生き方> ■イチローの ヒット量産 の秘訣は いつものリズムと あのセレモニー(山本益博 料理評論家 イチローは…

  • #2171-2175 血の絆の・・・

    福知山市三和町下川合 宇麻谷神社 <義母の短歌>#2171-7175 #2171 血の絆の紐はゆるめになど思う咲くポーチュラカの色もさまざま #2172 ポーチュラカと揚羽とわれと絵の中の静けさにいる空は真っ青 #2173 五十㍍以内に人の気配あり声のかけらが木の間縫いくる #2174 獣の皮剥ぐ無惨さよトタン屋根捲るユンボの容赦なき爪 #2175 出てこないキイより己が度忘れのいまいましくてただ虚しくて #2176 大島ゆ男孫の土産椿油もったいなくて見ているばかり <管理人のおまけ> 絆(きずな) 揚羽(あげは)・・アゲハ蝶? 捲(まく)る <管理人のつぶやき> ■このBlog 明日と明後日…

  • #2166-2170 夏百合の・・・

    福知山市三和町下川合 宇麻谷神社 <義母の短歌>#2166-2170 #2166 夏百合の花びら抜け落ち魂のごとき雌蕊がギラリと光る #2167 釣り人の忘れてゆきし白タオル河原柳に揺れて夏去ぬ #2168 「おばちゃんがあんまり草をけずるから生きてゆけぬ」と野蕗が嘆く #2169 捌きしは里の男衆焼かれてもなお鹿肉に産毛光れり #2170 エアメール寿司食いたしの文字載せてインド寺院の絵ハガキ届く <管理人のおまけ> 雌蕊(めしべ) 去(い)ぬ・・さっていく 野蕗(のぶき) 捌(さば)き <365人の生き方> ■世界初 「指点字」は 台所から(福島玲子 指点字考案者 福島 智氏の母)

  • #2161-2165  横に這う・・・

    福知山市三和町下川合 宇麻谷神社 <義母の短歌>#2161-2165 #2161 横に這う白煙しろ熊はた馬にそぞろ麒麟となりて昇れり #2162 青年期にいまし移らん子鴉のすんなり伸びしぬばたまの羽 #2163 大空の汗かと手に受く天泣の土まで届かぬ程の湿りを #2164 媼われを「みいちゃん」と呼ぶ七歳のまなこに映るわれは何者 #2165 盆明けのがらんと広き土間隅に発火しそうな消化器とわれ <管理人のおまけ> ぬばたま・・黒い物にかかる枕詞 天泣(てんりゅう)・・晴れていて雨が降る(きつねの嫁入り) <365人の生き方> ■困難に 直面した時 優しい言葉 かけても人は 育ちません(原田隆史…

  • #2156-2160 鹿が獲れた・・・

    福知山市三和町下川合 安照山新福寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2156-2160 #2156 「鹿が獲れた焼肉するから食べに来よ」お茶にでも誘うように男等 #2157 遠き日の夢が残っているようでラムネの空瓶捨てる気がせぬ #2158 助手席に買い物袋座らせて残生温しと言わねばなるまい #2159 青白き山葡萄の花の寂び惹かれてやまぬわれも山姥 #2160 人ならば如何なる策もて抗議せん巣を暴かれし蟻のふためき <管理人のおまけ> 蒟蒻(こんにゃく) 寂(さび) 惹(ひ)かれ 山姥(やまうば) <365人の生き方> ■文句言う 暇があったら 勉強をしろ(田中健一 東レインターナショナル元社長 …

  • #2151-2155 またひとり・・・

    福知山市三和町下川合 安照山新福寺 <義母の短歌>#2151-2155 #2151 またひとり孫が印度へ渡るという生水飲むな弾にあたるな#2152 竜の髭刈ればとびだす青い実が同じ青さの空をみている#2153 騙すなどゆめ思わねどわがともす点滅灯に蛍群よる#2154 猿のボス交通安全確かめて群渡すとぞ聞きて畏るる#2155 傍らに草引く媼を恃みとし枯枝の山燃やし終えたり <管理人のおまけ> 竜の髭・・多年草 畏(おそ)るる 恃(たの)み <365人の生き方> ■練習は 教えるよりも 感じさせる(高嶋 仁 智辯学園和歌山高校 野球部監督)

  • #2146-2150 争いの・・・

    福知山市三和町下川合 安照山新福寺(曹洞宗) <義母の短歌>#2146-2150 #2146 争いの絶えぬ地球を見下ろして手の打ちようもないお月さん #2147 鯉幟りも祝ってやれず生い立ちし息子の息子に良き嫁決まる #2148 八十年生きしが人生ばら色と媼言いけり頼もしきかな #2149 エアメールフランスへこれで届くかと郵便局にて念押しいたり #2150 媼われがフランスへ電話かけるなど丹波山家に文明の風 <管理人のおまけ> 媼(おうな)・・老女 <365人の生き方> ■教育は 「意識」を植えろ 「知識」より(林 南八 元トヨタ自動車技監 リーダーの心得)

  • #2141-2145 新世紀に・・・

    福知山市三和町田ノ谷 八幡神社 <義母の短歌>#2141-2145 #2141 新世紀に向けて建てたるモダンな墓彼岸の陽射し浴びて明るし #2142 逢いみての後の便りに温みありときめき新たにまた読みかえす #2143 みずからに充ちて落ちしか瑞みずと枝下範囲に輪を描く椿 #2144 花散りて結ぶ小梅のあまりにも青く危うき命のふふみ #2145 無住寺の仁王売られて幾とせか厳つき門に舞う花吹雪 <管理人のおまけ> 逢いみて・・会って ふふみ・・ふくらみ 厳(いか)つき <365人の生き方> ■質問の 手を挙げた者 昇格させる(岩井 虔 PHP研究所客員 元専務 松下幸之助の判断基準)

  • #2136-2140 適齢期・・・

    福知山市三和町田ノ谷 八幡神社 <義母の短歌> #2136 適齢期どこ吹く風と留学に婚の資金をはたく女の孫 #2137 ニヒリズムの息子が霊験あらたかと届けて呉れし足のお守り #2138 すっぽりと眠りに落ちし数分に死界のやすらぎ見たる気がする #2139 破れ蓮の茎なお墓標のごとく立て根は新しき芽を育ている #2140 脱ぎ捨てし軍手に芽吹く草の根の網目貫く生きの力よ #2141 新世紀に向けて建てたるモダンな墓彼岸の陽射し浴びて明るし <365人の生き方> ■限界は 自分自身が 決めている(井村雅代 スイミング日本代表ヘッドコーチ 1ミリ、1秒の努力の積み重ね)

  • #2131-2135 雪曇り・・・

    福知山市三和町田ノ谷 八幡神社 <義母の短歌>#2131-2135 #2131 雪曇り三日の後の晴天に心はずみぬ逢う人がある #2132 何程の飢え満たせしや仔連れ猪みみずを堀りし大穴いくつ #2133 「此の空は俺のもんだ」と満天の星に手を振る息子の銀髪 #2134 夜の蜘蛛音も立てずにわが影の首すじよぎれば心地良からず #2135 初めよりひとりのごとく野を守るわれに近くて遠き三人子 <365人の生き方> ■森作り 千回やっても 飽きないね 恋はいつでも 初舞台かな(宮脇 昭 国際生態学センター研究所長)

  • #2126-2130

    福知山市三和町田ノ谷 八幡神社 <義母の短歌>#2126-2130 #2126 人を見ず昏れしひと日を絵になせばうす紫のやわらかき靄 #2127 ひらがなの文字ちらすごと鴉とぶ寒の日和の空透きとおる #2128 花ひらくたまゆらに会いし心地なりつけしテレビのあき子先生 #2129 「おかあちゃんはじをようかかんさかいでな」一通きりの亡き母の文 #2130 冬日和パジャマはしゃぎて竿ゆらす何ぞ良きことありそうな昼 <管理人のおまけ> 靄(もや) たまゆら・・一瞬 <365人の生き方> ■不器用の 一心に勝る 名人なし(小川三夫 鵤工舎棟梁 能力があって器用な子はダメです)

  • #2121-2125 まく餌に・・・

    福知山市三和町西松 天満神社 <義母の短歌>#2121-2125 #2121 まく餌に鴨も混りて群るる鯉飼われいるもののかなしき平和 #2122 降るやみと地より沸くやみ絡み合い窓にはりつくぬばたまの闇 #2123 「おふくろの顔もむずかしなったよな」子には届かぬ老境の憂さ #2124 漁終えし舟が港に憩うごとスニーカー並ぶ正月の土間 #2125 紫に山けぶらせて降る雨に塩ふる程の雪の混りつ <管理人のおまけ> ぬばたま・・黒い物にかかる枕詞 <365人の生き方> ■逆算し 目標達成 スケジュール 30歳で 料理長に(岸田周三 レストランカンテサンスシェフ 逆算式目標設定術)

  • #2116-2120 物の怪の・・・

    福知山市三和町西松 天満神社 <義母の短歌>#2116-2120 #2116 物の怪の漂うごとき霧わけて葬りもどりの橋うつつなく #2117 秋のあわれさとりし貌のかまぎっちょ淋しすぎるよ枯色の羽 #2118 植木屋の好みに刈られし庭樹木の新芽は新芽の想いに伸びる #2119 紅葉に山ふくらみてざわめくも常緑の杉の豊かさ静けさ #2120 愛しまれぬことは承知の濡れ鴉贄を咥えてトタン屋根すべる <管理人のおまけ> 葬(はぶ)り・・葬送 かまぎっちょ・・カマキリ、 愛(いと)しまれぬ 贄(にえ) 咥(くわ)える <365人の生き方> ■師の言葉 自分の限界 超える時 それは誰かの 為と思うとき(…

  • #2111-2115 なめらかに・・・

    福知山市三和町西松 天満神社 <義母の短歌>#2111-2115 #2111 なめらかに老いは来たらず逆縁の柩にさか立つわがばさら髪 #2112 子を生さず妻と二人の濃きひと世終えし弟幸せなるべし #2113 弟の意思なき双の指ほどき骨もおれよと一期の握手 #2114 旅立ちの脚絆の紐の蝶結びほどけぬようにゆけよ弟 #2115 膝の骨先ず拾いやる黄泉路ゆく歩みのせめて なくあれ <管理人のおまけ> 柩(ひつぎ) 逆縁(ぎゃくえん)・・親より先になくなること <管理人のつぶやき> ■初吟で 今年の吟道 キックオフ 今年は創流 45年

  • #2106-2110 酔うほどに・・・

    福知山市三和町中出 梅田神社 <義母の短歌>#2106-2110 #2106 酔うほどに貴方もこなたもなくなりて自治会長が叩かれている #2107 乾燥機低く唸れり秋祭り終わりし里のたゆき静けさ #2108 二度までも風雨に倒れしコスモスの咲かねば終れぬ花の小さし #2109 羽化出来ぬ蛹のごとき焦り持ち雨降り止まぬ窓見据えいる #2110 手の窪に乗せて食べよと差し出す紫したたる茄子の浅漬け <管理人のおまけ> たゆき・・だるい小(ちい)さし・・かわいらしい蛹(さなぎ)窪(くぼ)・・くぼみ <365人の生き方> ■人生に 鳩は3回 やってくる(藤田喬平 ガラス造形作家)

  • #2101-2105 枯れ葉にも・・・

    福知山市三和町中出 梅田神社 <義母の短歌>#2101-2105 #2101 枯れ葉にもくすぶる想いのあるものか容易く灰になると限らず #2102 倖せはこの位で良しポケットに零余子一杯心が温い #2103 人といて水に油の孤独感ひとり草引く野に翳おとす #2104 定年を迎えし弟乾ける砂崩るるごとく病魔に倒る #2105 里人の大半還暦すぎている村の祭りが滅法明るい <管理人のおまけ> 翳(かげ) 崩(くず)るる <365人の生き方> ■考える 脳にタコが できるまで (米朝邦雄 日本将棋連盟会長 永世棋聖)

  • #2096-2100 血も流さず・・・

    福知山市三和町中出 梅田神社 <義母の短歌>#2096-2070 #2096 血も流さずバッタバッタと悪を斬る将軍吉宗今世にあらば #2097 手の泥をモンペにこすり捥ぎくれし日昏れのトマト熱溜めいたり #2098 逃げるなどとても出来ないかたつむりその道ゆくな車が通る #2099 やせこけし母の乳首を奪い合う仔猫の尻尾なぜか天向く #2100 竜の髭丹念に抜くわが仕種人は嗤えど茶の木がよろこぶ <管理人のおまけ> 捥(も)ぎ 竜の髭・・多年草 仕種(しぐさ) 嗤(わら)えど <365人の生き方> ■なぜ亀は ウサギに勝てたか 考える (四代目 三遊亭圓歌)

  • #2091-2095  「母ァ母ァ」と・・・

    福知山市三和町中出 梅田神社 <義母の短歌>#2091-2095 #2091 「母ァ母ァ」と騒ぐな子鴉お前とていまにひとりで生きねばならぬ #2092 明日のなきアメリカ芙蓉惜しみなく燃す情念のほむらひとしお #2093 閣僚の顔ぶれ並ぶ新聞に蜜したたらせ白桃を剥く #2094 まゆごもる山繭のみる夢青からんその小世界ひとり居に似て #2095 零余子はや色づきそめし山の幸誰と食まんか草刈り残す <管理人のおまけ> 蜜(みつ) 剥(む)く まゆごもる・・家の中にこもっている 山繭(やままゆ)・・大きな蛾 零余子(むかご)・・山芋の一種 <365人の生き方> ■要因の 三番おごり 次妥協 そして…

  • #2086-2090 杉山に・・・

    福知山市三和町中出 梅田神社 <義母の短歌>#2086-2090 #2086 杉山に闇溜りいて青白き山葡萄の花妖しげな #2087 地を這う風踏み越え走る野良猫が何思いしかはたと振り向く #2088 物置の古びし農具にどくだみが戸の隙間から夏を告げいる #2089 湯上がりの赤子のような歌が好き泣くも笑うも天衣無縫に #2090 たじろげるわれに微動もせぬ墓は瞼ゆっくり開きてとざす <管理人のおまけ> 山葡萄・・野生のぶどう 妖(あや)しげ 天衣無縫(てんいむほう) 瞼(まぶた) <365人の生き方> ■会社が おかしくなる 要因は 一番マンネリ 二番が油断(永森重信 日本電産社長 会社がおか…

  • #2081-2085 谷深き・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2081-2085 #2081 谷深き一軒家の老い恙なくあるらし今日も煙が上る #2082 鍵穴にカギさしまま友は留守風のどかなり静けさはます #2083 乳牛と共に餌食む仔狸に罠仕掛けるなと嘆く牛飼い #2084 農繁期過ぎたる野辺に人気なくどこかで杭を打つ音がする #2085 小鍬もて耕し終えし荒畑の土の温もり手に掬いみる <管理人のおまけ> 恙(つつが)なく <365人の生き方> ■プロとは 寝ても覚めても 仕事のみ (相田一人 相田みつ美術館館長 プロとアマチュアとの絶対差(父の言葉))

  • #2076-2080 かなしみが・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2076-2080 #2076 かなしみが沁み入るような春の雨新芽つたいて幹濡らしゆく #2077 肩よせる肩が欲しいと思う日の心機一転さくら見にゆく #2078 ひとりなるわれに今日あり明日あり花の開くを待つばかりなる #2079 鍵っ子に似たる思いのひとり食納豆いつまで掻きまわしいる #2080 府道逸れ谷川一キロさかのぼる何もなけれどわが桃源郷 <管理人のおまけ> 逸(そ)れ <365人の生き方> ■人間の 力は出し切らないと 増えない それがお金と 違うところだ(平尾誠二 神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャー 先生の言葉)

  • #2071-2075 小屋代り・・・

    福知山市三和町中出 顯龍山興雲寺 <義母の短歌>#2071-2075 #2071 小屋代り物置代わりの廃車バス錆びてほろほろ過去を消しゆく #2072 昭和七十四年に満期の保険ありそれまで私の昭和は続く #2073 飽食の寺の黒猫金いろに光る目細め煮干をまたぐ #2074 「人生は渋くて辛くていやなもの」頷きうなずき鴉が歩む #2075 三分咲き五分咲き満開花吹雪一気に春が駆け抜けてゆく <365人の生き方> ■品質管理 もっと大事は 人質管理 ■製品を 抱いて寝たこと 君あるか 抱いて寝たなら ものをゆうんや ■赤字とは 血を流すこと 体から (谷井昭雄 パナソニック特別顧問 松下幸之助会長…

  • #2066-2070 かまどの火・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2066-2070 #2066 かまどの火燃えぬ焦りに泪ぐむ夢は十九の花嫁のわれ #2067 テレビ消し灯りを消していまひとつ消さねばならぬ昼の雑念 #2068 坪庭を耕し俺が育てしと京より甥がねぎ提げて来る #2069 父の墓京都に建てると甥は告げ人を恃まぬ男の目なり #2070 もしかして郵便受けを探る指釣れぬ釣り糸手繰るに似たり <管理人のおまけ> 焦(あせ)りに 坪庭・・小規模の京風な庭 恃(たの)まぬ <365人の生き方> ■うぬぼれて 負けるのは 人のせいに (大橋秀行 大橋ボクシングジム会長 ここ一番で負ける理由)

  • #2061-2065 子等去りて・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2061-2065 #2061 子等去りて畳は広き寒の入り霧降るごときうすら寒き孤 #2062 回礼の和尚の足許軽やかに白足袋ならぬ白スニーカー #2063 巣立ちたる孫に貰いし年玉の袋楽しむ老いとなりけり #2064 古びたるでんでん太鼓に残る玉片割れながらわれも弾めり #2065 職につく乙女の如く淡々と嫁ぎしわれよ十九の春に <管理人のおまけ> 孤(こ)・・独りぼっち 回礼(かいれい)・・年賀に回る 弾(はず)めり <管理人のつぶやき> ■晴れてよし 今日のインフラ 異常なし

  • #2056-2060  幾曲り・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2056-2060 #2056 幾曲り曲るも車の正面に新生児のごと赤き満月 #2057 トラックに頭を垂れて牽かれゆく眠れる獅子かユンボの巨体 #2058 積まれいる廃車のミラー耳に似てそれぞれの過去聴きいる象 #2059 男なら屋台の酒に憂さ晴らす夕べをきこきこ鍋磨きいる #2060 半熟の卵のような気だるさを吹き飛ばしたり冬の晴天 <管理人のおまけ> 牽(ひ)かれ <管理人のつぶやき> ■今日の雪 予報通りの 40cm 明日の気温は ー6℃

  • #2051-2055 もの言わぬ・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2051-2055 #2051 もの言わぬ石に腰かけ体熱を奪われているだぁーれも来ない #2052 ひそやかに呟くごとき煮豆の火闇にしんしん冬迫りつつ #2053 「ありがとうよくぞ丈夫な歯を呉れて」突然息子が真顔を向ける #2054 乳牛の滝なすゆまりに仰天し奇声を上げる街の子供等 #2055 サングラス外せば童顔の孫なりきナナハン駆りて墓参に戻り来 <管理人のおまけ> 呟(つぶや)く ゆまり・・小便 <管理人のつぶやき> ■寒波来る 今の積雪 0cm 明日の朝は 何センチかな

  • #2046-2050 生きものを・・・

    福知山市三和町中出 顕龍山興雲寺 <義母の短歌>#2046-2050 #2046 生きものを飼わぬひとりのつれづれに鴉の歌を今日も詠みける #2047 用済みの壜の大小それぞれの分限の空気溜めて煌く #2048 ジョギングの男霧分け現れて濃霧の壁を額で押しゆく #2049 壺の中の小さな闇の囁きをそのまま閉し買うことにする #2050 見るまじき鴉の秘密か開けし口喉の奥まで赤く妖しき <管理人のおまけ> 壜(びん) 煌(かがや)く 囁(ささや)き 妖(あや)しき <365人の生き方> ■父いわく 酒を飲むのも 芸のため 千鳥足を 体で覚える (七代目 中村芝翫 歌舞伎俳優・人間国宝 人の3倍や…

  • #2041-2045 椿の実・・・

    福知山市三和町草山 天満神社 <義母の短歌>#2041-2045 #2041 椿の実捥ぐには惜しき艶持てり椿の意思に任せ置かん #2042 現実が夢に続きて握りいる双の拳のままに醒めゆく #2043 紅葉を急ぐまゆみよ陽は高しそれ程急いで先があるのか #2044 雑草に混るトレニア今少し背伸びして咲け思いを遂げ #2045 打ち返す芽生えしばかりの草の根の白く長きがほぞの緒に似る <管理人のおまけ> 捥(も)ぐ 醒(さ)め まゆみ・・落葉樹 ほぞの緒・・へその緒? <管理人のつぶやき> ■この寒波 ー5℃と 報道に 大寒過ぎねば 春はこないか

  • #2036-2040 野良猫に・・・

    福知山市三和町草山 天満神社 <義母の短歌>#2036-2040 #2036 野良猫になりきれずいる迷い猫生きる道問う生きものの声 #2037 宿命のあごまだ稚きかまきりのすんなりたたむ羽美しき #2038 抵抗もなく捨ててゆく夢幾つ生きゆく荷物は軽きがよろし #2039 定着の土を選ばぬ風媒のバーベナ空地に自が春謳う #2040 海越えて来たるバナナの値の安さ東南アジアの汗が臭えり <管理人のおまけ> 風媒(ふうばい) ・・花粉を風が運んで受粉を媒介 <365人の生き方> ■一遍は 谷に降りねば 次はない (宮本 輝 作家)

  • #2031-2035 見の限り・・・

    福知山市三和町草山 天満神社 <義母の短歌>#2031-2035 #2031 見の限り人影のなき野に聴けり谺とかえる鴉の声を #2032 恙なく生きて生ごみ捨てにゆく髪乱す風なまぬるき夕 #2033 思い出は仄かに白き帆を張りて眠りに落ちん狭間にゆるる #2034 存在を示すがごとき古き杭わが触れし瞬ころり倒れき #2035 山鳩の真夜ひとしきり啼きたつるは子鳩に死なれし母かと思う <管理人のおまけ> 谺(こだま) 恙(つつが)なく 仄(ほの)かに 狭間(はざま) <365人の生き方> ■言うときは 大きなことを 言いなさい (比屋根 毅 エーゼルワイズ会長 ソニー創業者・森田昭夫から教わった…

  • #2026-2030 枯茎の・・・

    福知山市三和町草山 長渓山久法寺(天台宗) <義母の短歌> #2026 枯茎の二尺に足りぬを登りつめ下りられなかった毛虫の木乃伊 #2027 親子とて言いたき放題言えもせず完熟トマト潰されいたり #2028 前の世は仲間であったかも知れぬわれを見ている魚の目玉 #2029 みみずにも生きて楽しき瞬ありや目も耳もなく闇をうごめき #2030 わが脛を樹木と紛うや蟻ひとつ登り下るを暫しは許す <管理人のおまけ> 紛(まが)う <365人の生き方> ■指揮者とは 楽譜を見ないで 顔を見る (小林研一郎 指揮者 指揮者は楽譜を見てはいけない)

  • #2021-2025 吹く風に・・・

    福知山市三和町草山 長渓山久法寺(天台宗) <義母の短歌>#2021-2025 #2021 吹く風にけしの実悠々ゆれいたりもはや人の目惹く色持たず #2022 突然死のごとく知られず枯れいたるもみじのさみしさ他人事ならず #2023 脱走の本能はげしくゆるる午後茹でいる卵の音痛ましき #2024 乳母車押して子供を遊ばせし思い出持たぬ母なりわれは #2025 返事して呉れる人なら誰方でもとはゆかなくて酒の座を立つ <管理人のおまけ> 惹(ひ)く 誰方(どなた) <365人の生き方> ■男なら 一つの道を 極めろと (鈴木宣之 ビー・ティ・アール社長 我が子イチローへの教え)

  • #2016-2020 鈴つけし・・・

    福知山市三和町草山 長渓山久法寺(天台宗) <義母の短歌>#2016-2020 #2016 鈴つけし猫よりひもじさ怺えいる媚びることなき野猫親しき #2017 わが野良着につき来し虫よ群離れ生きると言うもたやすくあらず #2018 「いのししの見残す筍食ってる」と里人のどかに呵々と笑えり #2019 世に立たん鎧を脱げば飄々と吹かるる落葉の軽さにいたり #2020 てのひらを持つ風が吹く柿の葉は触られたくてざわめきやまず <管理人のおまけ> 怺(こら)え 媚(こ)びる 筍(たけのこ) 呵々(かか)と 鎧(よろい)を 飄々(ひょうひょう)と <365人の生き方> ■目標は ライバルよりも チョッ…

  • #2011-2015 媚びるなく・・・

    福知山市三和町草山 <義母の短歌>#2011-2015 #2011 媚びるなく振り返るなく冬野ゆく老い猫まさしくわが影宿す #2012 水族館の魚の孤独に逢いたくてひとりゆくなり尾鰭なきわれ #2013 大空に向かい指にて描きみる隙間だらけの空と言う文字 #2014 風は初夏残り椿の一輪が北にむかいてぱっちり開く #2015 風が啼く高きに低きに風が啼く声を掛け合ういち人欲しき <管理人のおまけ> 尾鰭(おびれ) <365人の生き方> ■練習は 常に試合を 念頭に (野村忠宏 柔道家 真に強くなるための練習)

  • #2006-2010 猫が貌を・・・

    福知山市三和町草山 長渓山久法寺(天台宗) <義母の短歌> #2006 猫が貌を洗うと人の言うなれどたまには泪を拭くかも知れぬ #2007 水餃子ぷくりぷくりと浮き上がり参りましたと掬われている #2008 「ギャッ」と啼く狐の鋭きひと声に刺されし野径日昏れのおどろ #2009 直角に流れの変わるひと処水も憩いのひと時を待つ #2010 泥のつく軍手ずぼっと脱ぐ指の軽さよ魚のごとくに動け <管理人のおまけ> 掬(すく)われて野径(やけい)・・野の道 <365人の生き方> ■ 打ち克て 自分の中の 感情に (山崎直子 宇宙飛行士)

  • #2001-2005 纏うもの・・・

    手作り短歌集(八) 昨日までに、義母の手作り短歌集(七)に蒐集された266首を掲載いたしました。 今日からは手作り短歌集(八)に蒐集されている短歌378首を順次掲載していきます。 義母は平成4年から短歌を作り始め、綾部の『樵 短歌会』に入会し、久後先生のご指導を受け、平成9年に馬場あき子氏主宰の『花林の会』に入会いたしました。 この短歌集(八)に蒐集している短歌は、『花林の会』発行、月刊誌『かりん』に掲載された378首です。 引き続き、今後ともこのBlog(義母の短歌)のご愛読をお願いいたします。 <義母の短歌>#2001-2005 #2001 纏うものなべて脱ぎたる真裸の夕陽みずからの茜に浮…

  • カテゴリー:亡夫・夫(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、十一番目のカテゴリー【亡夫・夫】に分類した短歌(8首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:亡夫・夫(七) #1751 雨漏らぬ屋根下に住む安らぎを夫ある日は思わざりしよ #1818 わが脚に合わせくれたる夫との旅ゆ気楽さに替わるものなし #1849 喜びを将悲しみを声に出し告げたかりしが鉦叩くのみ #1881 否応もなくすすみゆく用地買収斯かる事態にこそ欲しき夫 #1943 石垣は頑と残れど石寄せし夫も積みし石工も亡き人 #1946 瀬戸大橋渡る…

  • カテゴリー:街・町(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、十番目のカテゴリー【街・町】に分類した短歌(10首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:街・町(七) #1772 今少し喜寿には間のあり降る雪を吹き上げ弾ける花火をみたし #1783 冬に花火を並松河畔に轟かさば丹波綾部の名も轟かん #1796 町住みの友に貰いし白菜を蒔かぬ山住み漬け菜に仕込む #1814 忘らるる死者のごときか毀たれし店舗の軒並定かに覚えず #1844 本を読む鬼の像あり大江町細面にてなかなか美男 #1857 楽しむと来たりし…

  • カテゴリー:家族(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、九番目のカテゴリー【家族】に分類した短歌(11首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:家族(七) #1739 花園に姫のあそべるような過去持たぬ三人子すこやかに中年 #1769 うから居て孤独深める人もありひとりの孤独の甘き逃げ水 #1825 簡単な大根なますの調理法母を認める子の声が問う #1839 ふた部屋の掃除機かけ終え膝をつく此の衰えを子に見すまじく #1840 汚るること先ずはなけれど男子用便器もたまに水流すなり #1887 深刻な会話…

  • カテゴリー:時代・時(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、八番目のカテゴリー【時代・時】に分類した短歌(13首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:時代・時(七) #1777 過ぎ来しを淡たんと語るのど塞ぎ声を曇らす泪を憎む #1831 侘しきは何ありとしもしおらしく泣きて縋りし記憶なきこと #1832 役たたぬ教育勅語覚えいて辞典なくては漢字の書けず #1834 たかがズボンの裾上げなれど指抜きは昔乍らの役目を果たす #1847 磨り減りし三組の石臼遠き世の女の汗の沁みてしあらむ #1848 繋がりし…

  • カテゴリ:暮らし・田舎(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、七番目のカテゴリー【暮らし・田舎】に分類した短歌(14首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:暮らし・田舎(七) #1773 見送るも見送らるるもさびしくて噛むひとひらの紅の山茶花 #1788 寒卵つるりのみどを辷らせて辿る夢路よなめらかにあれ #1813 チェーンソーの命を削る音たつを半日聞けば穏やかならず #1823 味のなき空気と言えど安らかに吸う息吐く息我が家の空気 #1846 境木の桧太りて直ぐなるを麒麟棲むかと思うことあり #1853…

  • カテゴリ:自然・季節(七)

    福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、6番目のカテゴリー【自然・季節】に分類した短歌(14首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:自然・季節 #1737 半熟の卵のような気だるさを吹きとばしたり冬の晴天 #1747 背戸開ける腕すり抜けわれよりも先に日暮れの風が吹き込む #1795 どのあたりを境となして空と呼ぶ冬野を渉る風に言問う #1812 気紛れな春の訪れ封印を解かれしごとく明るき数日 #1828 雪の匂いありとしなくも手に掬いないものねだり雫なすまで #1830 闇を裂く冬の…

  • カテゴリー:独り・老い(七)

    福知山市三和町寺尾 妙見山実相寺(日蓮宗) 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、5番目のカテゴリー【独り・老い】に分類した短歌(15首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:独り・老い #1755 朝毎の茶湯まことに干されなばおそろしかるべし一人では住めぬ #1756 格別に何を昂ぶることもなし竹の節にも似たるか正月 #1757 与えらるる刻はみずからゆかさねば視るともなしのドラマ三篇 #1768 物陰の器の水のごとくいて誰の邪魔にもならねばいいか #1770 疎まるる長き体を石垣にひそめるものも孤独なるべし #…

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