問16 蛍光光度分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 光源にはキセノンランプが用いられる。 2 光源光は、励起分光器で分光され励起光となる。 3 試料からの蛍光は、蛍光分光器で分光される。 4 光電子増倍管は、検出器として使用される。 5 蛍光の波長は、励起光の波長よりも短い。 問16 解説 蛍光現象は分子が光のエネルギーを一旦吸収し、放出するときに発するものです。基…
作業環境測定士としての経験してきたことを回顧録として書いています。資格を取得したい人のために書いていますが、日常の仕事、生活の中で感じたことを日記として記録しています。
関係法令の7回目は機械、器具に関することです。 危険、有害な作業が必要である、危険な場所で使用する、健康障害を防止するため使用するものは厚生労働大臣の定める規格を具備しなければ譲渡し、貸与し又は設置してはならないというのが42条の趣旨です。 再圧室というのは高気圧作業安全衛生規則に定められているもので、高圧室内作業者又は潜水作業者について救急処置を行うために設置するものです。こういったも…
労働衛生一般も7回目は金属による健康障害に関することです。 ヒ素では皮膚に表れる角化症、黒皮症の他、クロムと同様に鼻中隔穿孔が揚げられます。 クロムは皮膚感作性の他、長期間のばく露では肺がん、鼻中隔穿孔などを引き起こします。 カドミウムによる肺気腫、腎障害、鉛による貧血、腹部疝痛、亜鉛ヒュームによる悪寒発熱関節痛など、無機ニッケル化合物による皮膚炎、気管支喘息などはこの機会に覚えて下さ…
分析凱概論の6回目は濃度の換算に関することです。 容量が50mL、密度1.10g/cm-3なので重量は50×1.10で55gあります。これの質量パーセントが20%なので、塩酸の重量は55×0.2gです。 これと水50mL、密度1.00g/cm-3が混ざる訳ですから、全重量105g中に塩酸55×2gあることになります。 よって、最も近い値は質量パ-セントとして10.5%ということです。 問題の解説はこれだけです。このようないわゆるサー…
デザイン・サンプリングの6回目は個人サンプラー法に関することです。 個人サンプリング法による測定対象は低濃度管理物質が揚げられていますが、コバルト及びその無機化合物、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、トルエンジイソシアネートが上がっています。シアン化カリウム、マンガン及びその化合物は令和2年2月17日付けの基発0217第1号のガイドラインには上がっていません。 マンガン及びその化…
関係法令の6回目は製造許可に関することです。 製造に際して厚生労働大臣の許可が必要なものは、労働安全衛生法第56条第1項で定められていますが特定化学物質の第1類物質が該当します。 第1類物質7種は、ジクロルベンジジン及びその塩、アルファ-ナフチルアミン及びその塩、塩素化ビフェニル(PCB)、オルト-トリジン及びその塩、ジアニシジン及びその塩、ベリリウム及びその化合物、ベンゾトリクロリドです…
労働衛生一般の6回目は粉じんの粒子に関することです。 粉じんの空気力学相当径はアンダーセンのような動的な手法によって求められるもので、顕微鏡によって求められる幾何学的相当径とは異なります。空気力学的相当径はその粒子と同じ終末沈降速度を持つ、密度1g/cm3の球形粒子の直径のことです。 吸入性粉じんの空気力学相当径によって沈着する部位は異なってきます。小さい粒子ほど肺の深部に到達し大きな粒子…
分析概論の5回目はpHの計算に関することです。 pHの定義とモル濃度の定義は与えられていますから、計算するだけです。 [H+]の書き方がモル濃度を示すというのは平衡定数を考えるときも同じ約束事ですから覚えておくように。 pHが1の溶液ではH+イオンが0.1mol/L(-log[0.1])ですから、これが5倍に薄められると0.02mol/L(-log[0.02])の溶液であるということです。 対数内の掛け算は元の真数では足…
デザイン・サンプリングの5回目は騒音の測定に関することです。 騒音の測定では影響が及ぶ範囲として概ね80dB以上の場所を選定し、80dB未満のデータは評価から外します。これは平均値を下げてしまうことを避けるためです。 騒音の測定でも測定点の位置は6mを超えないごとに縦と横の線を引いた交点に置きます。測定位置での高さですが、作業者が立っているときの耳の位置を想定して120nm以上150cm以下としています。…
関係法令の5回目は作業環境測定士でなくても行える測定に関することです。 坑内作業では様々な制約が発生しますが、温度については28℃を超えるおそれのある場所について半月ごとに1回、気温の測定を行わなければなりません。 著しい騒音を発生する職場での騒音の測定は6か月ごとに1回、定期に等価騒音レベルを測定することになっています。 海水の滞留している暗渠内は酸素欠乏及び硫化水素の発生に両方に配…
労働衛生一般の5回目は発がん物質に関することです。 ビス(クロロメチル)エーテルでは肺がん、ベンゼンでは白血病の他、塩化ビニルと同じく中枢神経系強制刺激性症状があげられています。 設問にあるベンゼンによる肺がんというのは明らかにおかしいと思って下さい。 見る文献にもよりますが、ベンジジン、β-ナフチルアミン、4-アミノジフェニル、4-ニトロジフェニルは尿路系腫瘍だけが健康障害に挙げられていま…
分析概論の4回目は気体の分圧に関することです。 気体の分圧はモル数の比で決まります。一酸化炭素84gは3mol、二酸化炭素88gは2molですから合計5mol。これが混合する訳ですから一酸化炭素の比率は3/5、二酸化炭素は2/5。0.6気圧分が一酸化炭素の分圧になります。 気体は種類に関わりなく1モルの体積が決まりますから、モル数の比だけを見ればいいのです。 空気の組成は窒素と酸素ですが、実はどちらも厄介…
デザイン・サンプリングの4回目はB測定に関することです。 B測定は発散源に近接した場所で最も高濃度になると思われる位置及び時間を選んで行います。このとき労働者がその位置にいなくても、立ち入ることがある場所であれば、測定して差し支えありません。そのような場所が複数あり、どの位置が最も高濃度に達するか判らないときは、そのすべてで測定した値の最高値をB測定値として採用します。平均値を使うのではあ…
関係法令の4回目は作業環境測定の頻度や記録の保管期間に関することです。 作業環境測定の頻度と記録の保管についての出題です。 測定間隔は6ヶ月が原則ですが、これと異なっている放射性物質(1月)、鉛(1年)に注意して下さい。 有機溶剤、粉じん、特定化学物質は原則どおり6ヶ月です。 記録の保存期間についても抑えておいて下さい。 記録の保存は原則3年のものが多いが、これと違っている放射性…
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問16 蛍光光度分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 光源にはキセノンランプが用いられる。 2 光源光は、励起分光器で分光され励起光となる。 3 試料からの蛍光は、蛍光分光器で分光される。 4 光電子増倍管は、検出器として使用される。 5 蛍光の波長は、励起光の波長よりも短い。 問16 解説 蛍光現象は分子が光のエネルギーを一旦吸収し、放出するときに発するものです。基…
問16 次の記述の㋑及び箇所箇所に入る用語の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。 「作業環境空気中の放射性物質の濃度を測定するために用いられる試料の採取方法として、 ㋑ に対してはろ過捕集法、 ㋺ に対しては固体捕集 法が用いられる。」 ㋑ ㋺ 1 放射性コバルト 放射性ナトリウム 2 放射性ヨウ素 放射性アルゴン 3 放射性水銀 トリチウム化水蒸…
歯周病予防のために3ヶ月ごとに歯医者に行くのですが、初めのうちは何でこんなに頻繁に行かなくちゃいけないのかと思っていました。最近になって歯周病についていろんな記事を見ているとその意味がだんだんと理解で来るようになってきました。 これを放置してしまうと自分の歯を失うことになるというのはその一面であって、もっと重要なのは体全体に悪影響を及し、生命の危機を生じてしまうといことです。専門的なこと…
を維持するのが難しくなってきました。これから夏場は汗をかかなくても呼吸すると水分が体から抜けていきます。水を飲んでいないとどんどん体重は減っていきます。これは寝ている時も同じ。朝の体重は一番減った状態になっています。水を飲むと補給にはなるのですが、昼の代謝に切り替わっているのですぐに排出が始ります。ここで重要なのは食事を早めに取ること。食事で摂る食物は95%くらいが水分ですから。固形物を取ると胃…
パラ陸上が始りました。地下鉄しかアクセスがないのでもっと人が多くなるかなと思ったのですが、私が通勤している時間多はさすがに乗っていませんね。夏休みだと中学生や高校生の大会があるときは、朝早くから団体行動で乗ってくるので、そのイメージが残っていたのでちょっと拍子抜けした感があります。プロ野球が開催されるときは地下鉄の混み具合は尋常ではありません。混雑する時間帯は全く違いますが、人の入場制限をしな…
問16 電離放射線障害防止規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、放射線業務従事者は、緊急作業には従事しないものとし、また、被ばく限度に関する経過措置の適用はないものとする。 1 放射線業務従事者が眼の水晶体に受ける等価線量は、5年間につき100 mSv 及び1年間につき50mSvを超えないようにしなければならない。 2 妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の腹部表面に受ける等価線量は…
問16 局所排気装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 囲い式フードの排風量は、開口面の平均風速と開口面積との積で表わされる。 2 外付け式フードでは、熱による上昇気流がある場合などを除き、一般に、上方吸引型より下方吸引型の方が有効である。 3 外付け式フードの制御風速とは、作業者の呼吸位置において必要となる最小の風速である。 4 ダクトの断面積が同じである場合、断面が長方形…
問15 5 フレームを用いた原子吸光分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 フレームは、空気とアセチレンなどの混合気体の燃焼でつくられる。 2 試料溶液は、噴霧されてフレームに導入される。 3 中空陰極ランプの陰極は、測定対象金属あるいはその合金でつくられている。 4 光の吸収は、励起状態の原子が基底状態に遷移するときに生じる。 5 金属の定量は、検量線法や標準添加法で行う…
問15 検知管による測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 直読式検知管の変色層が斜めに現れたときの測定値は、変色した部分の最先端と斜めに変色が生じ始めた点との中央値を読み取る。 2 シアン化水素は、妨害物質がない場合、検知管で測定することができる。 3 連続吸引式検知管法に使用する検知管は、真空法ガス採取器を用いる方法で使用する検知管と同じものである。 4 検知管の定量下…
自家製味噌を仕込んで約3ヶ月、そろそろ出来上がります。自家製なので材料は大豆、米麹、塩だけ。それ以外の物は一切入っていません。天然素材ばかりで究極の無添加食品になってます。そのためカビが生えやすいので、早めに使い切らないといけません。 しっかり密閉できるタッパーに入れて冷蔵庫で保管しても3ヶ月が限度ですね。冷蔵庫は案外乾燥するので、カビにとっても居心地が悪いのか表面についても広がったりしませ…
今年4月に配属されてきた新入社員と一緒に会社内の測定をしました。といってもこちらでサンプリングするのを見てもらっていただけですが。幸い別の測定士が説明についてくれたので、私のほうはいつも通り仕事をしたという感じです。もう40年近く前になりますが。私も現場に連れて行ってもらって、見学したことを思いだしました。 作業環境だけでなく、初めての仕事はどういう目的で何をしているのか判らないというのが正…
問15 有機溶剤中毒予防規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、同規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。 1 第3種有機溶剤等を用いて屋内作業場で洗浄の業務を行う場合には、有機溶剤作業主任者を選任しなければならない。 2 第2種有機溶剤等を用いて屋内作業場で洗浄の作業に係る業務に労働者を就かせるときは、当該労働者に対し、原則として、法定の科目について特別教育を…
地15 化学物質の性状及びその挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 有機溶剤の蒸気密度は、空気の密度より大きいため、低いところに滞留しやすい。 2 環境空気中の有害物質濃度は、正規分布に従って分布していることが多い。 3 空気中に浮遊する粉じんは、密度が同じであれば粒径が小さくなるほど、沈降速度は遅くなる。 4 ミストは、空気中に浮遊している液体の微粒子で、形は球形をしてい…
問14 測定対象物質の水溶液に、ある波長の光を当てたところ、入射光の強さ(I0)に対する透過光の強さ(I)の比(I/I0)が0.2であった。このときの測定対象物質の吸光度として正しい値に最も近いものは次のうちどれか。 ただし、log10 2=0.301とする。 1 0.1 2 0.3 3 0.5 4 0.7 5 0.9 問14 解説 入射光の強さに対して透過光の強さの比が0.2ですから透過20%ということです。 吸光度Eに…
問14 光散乱方式の相対濃度計及び相対濃度計による鉱物性粉じんの測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 測定を行う際は、前もって光散乱部を清浄空気で満たした状態で、零点調整と感度合わせを行う。 2 半導体レーザー(レーザーダイオード)は、光源として用いられている。 3 散乱光検出部を通過する空気の速度と散乱光の強度とは無関係である。 4 相対濃度計における散乱強度は、測定す…
問14 特定化学物質障害予防規則又は有機溶剤中毒予防規則において規制されている物質Ⓐとそれぞれの規則において規定されている当該物質の区分Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。 A B 1 四塩化炭素 特別有機溶剤 2 ジクロロメタン 第2種有機溶剤等 3 トリクロロエチレン 特別有機溶剤 4 クロルベンゼン 第2種有機…
ツバメの巣が今年も駅に出来ています。昨日見てみたら親鳥がごそごそと動いていました。今年もここで雛が見られるかはしばらく様子見ですね。昨年、巣立ってから空っぽの巣は除去されず、つい最近まで空き家状態でした。しかし空き家は乾燥しきったのか4月には落下。そのまま片付けられてしまいましたが、また同じ位置に巣を作っていました。その1mほど横に別の巣が作りかけの状態です。完成するかどうかはこちらもしばらくは…
昨日の労働衛生一般は見てもらえましたか。明日は端午の節句なので解説はお休みにしようと思っています。まだ試験までは時間がありますから、休みの間に一度すっかり離れて、舞い戻ったときにどのくらい頭に残っているかを確かめてください。連休はその時間を取れると思います。 明日は、全く何もせず、明後日に試験問題を見て思いだせるかを確認します。思い出せないところはあなたの弱点ですから、それがどこかを必ず記…
問14 電離放射線及びその生体影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 放射線による皮膚障害のうち、脱毛には潜伏期があり、晩発障害に分類される。 2 X線とγ線は、波長の長短ではなく、その発生過程の違いによって区別される。 3 白内障は、晩発障害に分類される確定的影響である。 4 α線、β線及びX線の中で、透過力が最も強いものはX線である。 5 白血病は、晩発障害に分類される確…
問13 吸光光度分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1可視部の測定には、光源として重水素放電管を用いる。 2石英セルは、可視部の測定にも用いることができる。 3検出器には、一般に、光電子増倍管が用いられる。 4通常、測定対象物質の吸収極大波長で吸光度を測定する。 5モル吸光係数の単位は、mol-1・L・cm-1で表される。 問13 解説 重水素ランプは重水素(D2)ガスを数…
分析概論の1回目は原子とそれにまつわる常数の問題です。 次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 アボガドロ定数の数の物質粒子(原子、分子、イオン等)の物質量は、1モルである。 2 原子量は、12C の質量を基準として定められている。 3 分子量は、分子を構成する原子の原子量の総和である。 4 陽子数が同じで、中性子数が異なる原子どうしを互いに同位体という。 5 中性の原子又は分子…
デザイン・サンプリングの1回目は気中濃度に関することです。 問 1 作業環境測定における有害物質の空気中の濃度、管理濃度等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 空気中における有害物質の濃度は、通常、25 ℃、1気圧の条件下における環境空気中濃度として表される。 2 有機溶剤の管理濃度は、質量濃度として示されている。 3 鉱物性粉じんの管理濃度は、その粉じんの遊離けい酸含有率が…
関係法令の1回目は労働安全衛生管理体制に関することです。 安全衛生管理体制に関する出題は必ず行われます。 常時50人以上の労働者を使用する事業場では業種に応じて、衛生委員会または安全衛生委員会を設けなければなりません。衛生委員会でよいのは安全管理者の選任が必要ない業種です。 産業医は衛生管理者が選任される事業場では必ず選任が必要です。つまり、業種には関係なく産業医と衛生管理者はセットで…
今回から令和4年8月の試験問題を使った解説を再開します。 労働衛生一般の1回目はリスクアセスメントに関することです。 リスクの見積もりにおいては発生可能性と発生時の重篤度を組み合わせて評価します。それぞれは一定の尺度で評価点を決めるのではなく、それぞれでウエイトを決めて評価します。発生可能性はその事象が発生する確率論的な要素が含まれており、重篤度は不可逆的な要素を持っていますから、同じ尺…
分析概論の20回目は放射性物質の用語に関することです。 α壊変 ヘリウムの原子核(陽子2、中性子2)を放出して、原子番号と中性子が2減ることをいいます。 β-壊変 中性子が電子(ベータ粒子)と反電子ニュートリノを放出して陽子になる現象。単にベータ崩壊といった場合これを指す。一般的に、中性子過剰核、すなわち安定同位体よりも中性子の多い核種でβ−崩壊が発生する。陽子が1つ増えることになるので原…
デザイン・サンプリングの20回目は測定結果の評価に関することです。 A測定の第1評価値は推定された上位5%の推定値、第2評価値は推定された平均値で幾何平均値に標準偏差で得られる幅を加算した式で定義されています。第1評価値が管理濃度より小さければこれを超える気中濃度が出現する確率は5%未満ということです。 A測定の第1評価値は推定された上位5%値を意味します。これが管理濃度より小さいのは管理…
関係法令の20回目は各規則の取りこぼしに関することです。 常時特定粉じん作業を行う労働者でじん肺の管理区分が1である者に対しては3年以内ごとに1回、じん肺健康診断を行わなければならない。そのうちでじん肺の管理区分が2または3である者は1年以内に1回ごとにじん肺の健康診断を行わなければならない。頻度が区分されていることに注意して下さい。また記録の保存は測定記録の保管期間と同じく7年であること…
労働衛生一般の20回目は管理濃度他に関することです。 管理濃度は単位作業場所の環境管理の良否を判定するために行政的に導入されたものでこれを単純に暴露限界などと比べることはできません。 管理濃度は気中濃度測定で得られたデータを統計的に処理して評価値を算出し、これと比較して作業環境の良否を判定するための数値です。 管理濃度は測定結果から環境状態の要否を判定するものですから、確実に分析結果が…
分析概論の19回目はX線回折に関することです。 分析では、通常CuのKα線が用いられています。原子番号が大きくなると外殻の電子と原子核の引力が強くなるため、大きなエネルギーが発生します。また、フィラメントに流れる電流が大きくなると、熱電子の量が増えるため、発生するX線の強度は強くなります。X線は加熱したフィラメントに電流を流し、金属製の陽極との間に電圧をかけて、フィラメントから出る熱電子を…
デザイン・サンプリングの19回目は試料捕集と捕集装置に関することです。 粒子径の小さい粒子は表面をすり抜けても、ブラウン運動によるブレがあるため、ろ紙の内部で捕集されます。0.1μm以下の微細粒子は質量が小さいので慣性も小さく、この効果で捕集されやすいと言えます。粒子径が大きければ慣性が大きくなり、ダイレクトにろ紙の繊維に衝突しますから捕集率は上がります。 このような特性から0.1μm~0.3μ…
関係法令の19回目は酸素欠乏症等に関することです。 酸素欠乏症等防止規則に関する出題です。 硫化鉱、乾性油、魚油その他空気中の酸素を吸収する物質を入れたタンク内部の作業は第1種酸素欠乏危険作業です。 酸素欠乏場所で作業者を従事させるには特別教育が必要になります。 腐泥層に通じるたて孔での作業では硫化水素の影響は及んでいないと考えられるので第1種酸素欠乏危険作業に該当します。 酸素濃…
労働衛生一般の19回目は感染症に関することです。 ノロウイルスはウイルスに汚染された食材等を介して感染し冬場に多くなるのが特徴的です。ウイルスが毒素を産生するのではなく消化器官内でウイルスが増殖し、主に十二指腸付近の小腸上皮細胞を脱落させ特有の症状を発症させる。 細菌性食中毒は4つの分類があり、ボツリヌス菌などの食物内毒素型、ウェルシュ菌セレウス菌などの生体内毒素型、カンピロバクターなど…
分析概論の18回目はガスクロマトグラフの理論段数に関することです。 理論段数は簡単にいうとカラムの分離性能の高低を表す数値です。ガスクロクロマトグラフの場合、吸着と脱着を繰り返す回数と、カラムのどの位置で繰り返し起こるかが問題になります。したがってカラム長さが2倍になると保持時間は2倍になり、理論段数は2倍になります。 担体上でカラムの渦流が発生すると固定相、移動相との接触が増えることで…
デザイン・サンプリングの18回目は対数正規分布に関することです。 対数正規分布では数値がすべて対数変換されているので幾何標準偏差の対数の規則にしたがっており、必ず1より大きな値になります。 環境気中濃度は低濃度位置にデータが集まるいびつな形になっており正規分布ではなく対数正規分布になっています。統計処理では不都合なため、濃度軸を対数変換して幾何平均値を中心にした左右対称な正規分布に近似さ…
関係法令の18回目は事務所衛生基準規則にに関することです。 事務所衛生基準規則による室内の空気の基準はCOで50ppm以下、CO2で5000ppm以下となるように換気しなければならないとなっています。(第3条) CO2で5000ppmは高いようですが、締め切りの狭い室ではすぐにこのレベルに到達します。室内禁煙が進んでいますので、CO50ppmはファンヒータの不完全燃焼でもなければまず起こりません。 空気調和設備…
労働衛生一般の18回目は防毒マスクに関することです。 防毒マスクの吸収缶の色は、ハロゲンガス用(灰色及び黒(二層に分けること))、有機ガス(黒)、一酸化炭素(赤)、アンモニア(緑)、亜硫酸ガス(黄赤色)、シアン化水素(青)、硫化水素(黄)と決められており、防じん機能を有する防毒マスクでは吸収缶のろ過材部分に白線を入れることになっています。 直結式というのはマスク本体に吸収缶を取り付けるも…
分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 TCDはキャリヤーガスと対象物質の熱伝導度の差を検出する方法で無機ガスの分析に適しています。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定…
デザイン・サンプリングの17回目は放射性物質の採取に関することです。 ベクレル(Bq)とは、食品や土壌に含まれるセシウムなどの「放射能の総量」を表し、1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量であると定義されます。 ここで注目して欲しいのは1秒間あたりということです。ですから単位(Bq)の次元は(s-1)を持っているのと同じです。 空気中の放射性物質量の濃度は採取した放射性物質量を採…
関係法令の17回目は粉じん障害防止規則に関することです。 特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内場所については、当該粉じん作業に係る粉じんを減少させるため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならないとされています。逆にいうと特定粉じん作業が行われる屋内作業場では全体換気装置だけではだめで、局所排気装置等の設置が必要ということです。 粉じん則では使用できる…
労働衛生一般の17回目は労働衛生保護具に関することです。 有害性の高い物質を扱う作業ではろ過性能の高いマスクを使用することが必要です。使い捨て式のマスクではろ過性能が低いので、取り換え式を用いるべきです。 粉じんとオイルミストが混在する場合、液体、固体の両方に対応でできることが必要です。また有害物質を含む場合は捕集効率の高いものを使用する必要があるので、RL3を選ぶことになります。オイル…