分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 TCDはキャリヤーガスと対象物質の熱伝導度の差を検出する方法で無機ガスの分析に適しています。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定…
作業環境測定士としての経験してきたことを回顧録として書いています。資格を取得したい人のために書いていますが、日常の仕事、生活の中で感じたことを日記として記録しています。
分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 TCDはキャリヤーガスと対象物質の熱伝導度の差を検出する方法で無機ガスの分析に適しています。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定…
デザイン・サンプリングの17回目は放射性物質の採取に関することです。 ベクレル(Bq)とは、食品や土壌に含まれるセシウムなどの「放射能の総量」を表し、1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量であると定義されます。 ここで注目して欲しいのは1秒間あたりということです。ですから単位(Bq)の次元は(s-1)を持っているのと同じです。 空気中の放射性物質量の濃度は採取した放射性物質量を採…
関係法令の17回目は粉じん障害防止規則に関することです。 特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内場所については、当該粉じん作業に係る粉じんを減少させるため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならないとされています。逆にいうと特定粉じん作業が行われる屋内作業場では全体換気装置だけではだめで、局所排気装置等の設置が必要ということです。 粉じん則では使用できる…
労働衛生一般の17回目は労働衛生保護具に関することです。 有害性の高い物質を扱う作業ではろ過性能の高いマスクを使用することが必要です。使い捨て式のマスクではろ過性能が低いので、取り換え式を用いるべきです。 粉じんとオイルミストが混在する場合、液体、固体の両方に対応でできることが必要です。また有害物質を含む場合は捕集効率の高いものを使用する必要があるので、RL3を選ぶことになります。オイル…
分析概論の16回目は蛍光光度分析法に関することです。 蛍光現象は分子が光のエネルギーを一旦吸収し、放出するときに発するものです。基本的に吸収したエネルギーよりも低いレベルのエネルギーしか放出しません。つまり入射光よりも長波長側に蛍光がでます。したがって、照射する光はエネルギーレベルの高い紫外部から可視光線でも波長の短いものが利用されます。タングステンランプではエネルギーが足りないので励起光…
デザイン・サンプリングの16回目は放射性物質の採取に関することです。 放射性物質を捕集する場合もその物質の性状を把握して行わなければなりません。 ろ過捕集ができるのは常温で固体であればよく、コバルト、タリウム、プルトニウム、ストロンチウム、セシウムなど金属元素はろ過捕集が一般的に用いられます。 固体捕集方法が使用できるのは、ガス状物質なので水銀、アルゴンなどガス状の物質が捕集できます…
関係法令の16回目は電離放射線障害防止規則に関することです。 放射線業務従事者の被ばく限度は電離則第4条で実効線量が5年間につき100mSvを超えず、かつ、1年間につき50mSvを超えないようにしなければならないとしています。これは男性についての規定で、第2項で女性の放射線業務従事者の規定では3ヶ月につき5mSvを超えないようにしなければならないと別に定められています。 妊娠中についてはさらに線量が2mS…
労働衛生一般の16回目は局所排気装置に関することです。 外付け式フードの制御風速は、有害物が飛散しているフードから最も遠い位置での風速をいいます。 囲い式フードの補足限界点はフード開口面と考えることが出来ます。つまりこれを超えて外に飛び出すものは補足できません。したがって、囲い式フードの場合は開口面での風速が制御風速になります。 スロット型フードは吸引口の周りに何もなく、単に吹き出し口…
分析概論の15回目は原子吸光分析法に関することです。 フレーム原子吸光分析法は、高温のフレーム(炎)中で金属元素などがばらばらの原子の状態になり、蒸気として存在するとき基底状態にある原子が励起されるための光エネルギー吸収を感知しています。このとき金属元素に吸収されるのは共鳴線のエネルギー線です。原子の吸収できる光のエネルギーは原子によって決まっており、特定のエネルギー(波長)の光を用意する…
デザイン・サンプリングの15回目は検知管に関することです。 直読式の検知管は20℃で変色域の目盛りが打たれているので、反応の温度依存性が高い場合は、温度補正する必要があります。 検知管のポンプは測定前に検知管を折らずに吸引するなどの方法で漏れのないことを確認しておきます。検知管吸引ポンプの漏れを防ぐためにはピストン及びシリンダーの内部にグリースを塗布するなどで対応します。 検知管の検知…
関係法令の15回目は有機溶剤中毒予防規則に関することです。 有機溶剤中毒予防規則では取り扱い作業場において作業主任者の選任が義務付けられています。有機溶剤の種類による例外はありません。業務による例外は試験研究の業務であり、その他は選任の義務があります。 第1種有機溶剤、第2種有機溶剤を使用する作業場所では6か月を以内ごとに作業環境測定が義務付けられています。第3種有機溶剤では義務付けはあ…
労働衛生一般の15回目は化学物質の性状、挙動に関することです。 クロロホルムは塩素原子が3つで四塩化炭素は塩素原子が4つです。つまり四塩化炭素は電荷が釣り合った状態にあり、クロロホルムは電荷が偏った状態にあります。そのため分子の極性はクロロホルムの方が大きいということです。 気体の液体への溶解度は体積で決まってくるので、温度が上昇すると密度が下がり溶解度が小さくなります。 ジクロロメタン…
分析概論の14回目は吸光光度法に関することです。 ランバート・ベールの法則 E=ε・c・d モル吸光係数(ε)と吸光度(E)、溶液のモル濃度(c)、セルの光路長(d) 単位はセルの光路長(cm)、モル吸光係数(L/mol/cm)、モル濃度(mol/L)でEは無名数です。 これに数値を代入していきます。 c=2.0×10-5、d=2、E=0.48なのでこれからこの物質のモル吸光係数が判ります。 ε=…
デザイン・サンプリングの14回目は相対濃度計に関することです。 相対濃度計の指示値は取り込まれた粉じん粒子の数によって変化しますが、濃度は吸引速度が変わって変化するものではありません。 相対濃度計は指示値に換算係数をかけて質量濃度を算出します。関係式はC=R×Kです。したがって質量濃度換算係数は粉じんの質量濃度Cを 相対濃度Rで除したものになります。 測定原理から、相対濃度計による測定…
関係法令の14回目は特定化学物質と有機溶剤の区分に関することです。 現在、第1種有機溶剤は1,2-ジクロルエチレンと二硫化炭素の2つしかありません。エチルベンゼンは特別有機溶剤です。 クロルベンゼン、1,1,1-トリクロロエタン第2種有機溶剤。コールターナフサ、ミネラルスピリットは第3種有機溶剤です。 試験の解説としてはこの2行で終わりです。 有機溶剤についても第1種と第3種を先に覚えた方…
労働衛生一般の14回目は電離放射線とその影響に関することです。 α線、β線、中性子線はいずれも粒子線です。α線、β線は粒子線のため遮蔽物があると遮断できますが、X線は透過することができ透過力が強いといえます。したがって、γ線の透過力はそれよりさらに強いといえます。α線はヘリウムの原子核と同じ、陽子2個、中性子2個からなる粒子の流れで、β線は高速の電子の流れで、対象物を電離させる作用はありませ…
分析概論の13回目は吸光光度法に関することです。 透過率はどれだけの光が通過したかということですから、入射光に対する透過光の割合を比で示したものです。透過率=透過光/入射光ということです。 透過率は液相の長さが2倍になると1/2になります。さらに液相の長さが2倍になると1/2×1/2で1/4になります。したがって指数関数駅に減少しますから、比例するのではありません。 吸光度は吸収された…
デザイン・サンプリングの13回目は液体捕集と直接捕集に関することです。 使用後の捕集袋を洗浄するには窒素ガスなどを用いて、内部の空気を完全に置換して行います。袋の材質にもよりますが、通常、水が通りませんから一旦入ると追い出せなくなるので、結露もさせないようにしなくてはなりません。 真空捕集瓶のコックの部分にグリースなどを用いると、ここでガスの吸着が起こりますから、コック部分にグリースなど…
関係法令の13回目は特定化学物質障害予防規則に関することです。 特定化学物質障害予防規則では物質の分類ごとに測定、健康管理、設備の要件が区分されており、これがこの規則を複雑にしています。 ベリリウム、アルファ-フチルアミンなど特別管理物質では特殊健康診断を6か月ごとに実施し、記録は30年間の保管が必要です。一般の健康診断の個人票は5年間の保管ですが、特殊健康診断では個人票を30年保管する…
労働衛生一般の13回目は電磁波に関することです。 電磁波はその波長によって呼び方が変わりますが、波の性質と粒子の性質を持っています。波長の長い方から電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線などすべて電磁波です。 短波、長波などの電波は電磁波です。波長は比較的長く、放送、通信などに使用されます。 可視光線は波長によって色が変わりますが、可視光線の波長域は400~760nmで黄色い色は緑色より波…
分析概論の12回目は容量分析に関することです。 容量分析で用いる標準物質は空気中で組成、形が一定であることが必要です。これを秤量形といいます。 炭酸ナトリウムは溶解すると弱アルカリ性になります。中和を利用するのであれば酸の標定はアルカリで、アルカリの標定は酸で行います。こ の一般原則でこの問題は正解にたどり着けます。 フタル酸水素カリウムは弱酸性なのでアルカリの標定に、シュウ酸はアルカ…
デザイン・サンプリングの12回目はろ過補修方法に関することです。 メンブランフィルターのポアサイズはろ紙の口径を意味していますが、実際にはこれより小さい粒子を捕集することができます。これは、粒子径の小さい粒子は表面をすり抜けても、ブラウン運動によるブレがあるためです。 メンブレンフィルターはポアサイズが揃っており、より表面に粒子を捕集するようになっています。そのためガラスフィルターよりも…
関係法令の12回目は特定化学物質に関することです。 特定化学物質障害予防規則では、まず、第1類物質7種をしっかり覚えることです。 ジクロルベンジジン及びその塩、アルファ-ナフチルアミン及びその塩、塩素化ビフェニル(PCB)、オルト-トリジン及びその塩、ジアニシジン及びその塩、ベリリウム及びその化合物、ベンゾトリクロリドの7つです。 労働安全衛生法55条の禁止物質、黄リンマッチ、ベンジジン…
労働衛生一般の12回目は酸素欠乏、硫化水素中毒に関することです。 酸素濃度が15~16%のときは一呼吸では意識喪失はしませんが、脳に直ちに影響が及び頭痛や吐き気など症状が現れます。 10%程度になると意識喪失や痙攣がおこります。 海水が滞留している暗渠などでは酸素が消費され、また有機物が分解されることで硫化水素が発生していることがあるので、酸素欠乏と硫化水素中毒の両方に注意しなくてはいけませ…
分析概論の11回目は溶液の濃度に関することです。 塩化コバルトを溶解して1.0×10-4mol/Lの溶液を作ったのですから、この液に含まれるコバルトの濃度も1.0×10-4mol/Lです。この溶液1mLには1.0×10-4mmolのコバルトが含まれています。したがって分子量の58.9を掛けると質量に変わりますから、58.9×10-4mgになります。 試験の解説はこれだけです。これはサービス問題。絶対に落としてはなりません。試験では100…
デザイン・サンプリングの11回目は固体捕集法に関することです。 固体捕集法で破過が起こると、捕集されない物質が通過してしまいますから、真の値よりも測定値は小さくなってしまいます。 一般にシリカゲルは極性の大きな有機溶剤に用い、活性炭は極性の小さい有機溶剤に用います。表記が逆になっています。アセトンのように極性の大きい分子はシリカゲルが適しています。 ポーラスポリマーでは粒子の表面に物質…
関係法令の11回目は個人サンプラー法に関することです。 個人サンプラー法による測定はデザインを理解できる人に行わせるのが基本原則です。第2種の登録をしている測定士は指定講習を受講できます。修了すれば個人サンプラー法による測定を置きなうことのできる測定士として登録できます。 指定作業場でC測定を行うには個人サンプラー法の登録を受けた測定士に行わせなければなりません。 サンプリングした試料…
労働衛生一般の11回目は騒音に関することです。 騒音の測定値そのものは既に対数になっていますからA測定の平均値は幾何平均を取ることはなく、算術平均で評価します。 人が感じることのできる周波数は20~2000Hzであり、会話域の周波数は500~2000Hzといわています。 騒音の障害が会話域の1000Hz付近ではなく4000Hz付近から現れるため、難聴などの発見が遅れることが多いといわれています。この4000Hz付近で特…
分析概論の10回目は検量線に関することです。 測定範囲が検量線の範囲を超えた場合は試料を希釈して測定します。検量線の濃度を変更するのは直線性の確認などが改めて必要になるので効 率よくありません。 標準添加法を用いる場合、標準添加した範囲まで直線性が確保されていることが必要です。 発色する倍も、原子吸光法を用いる場合も溶液のマトリクス効果によって発色が違ったり、吸光度に影響することもあり…
デザイン・サンプリングの10回目は流量計に関することです。 絞り流量計は絞りを通過する前後でガスの圧力が変化することを利用しています。通過するガスの体積が増えるほど、前後の圧力差が大きくな ります。これはハイボリウムエアサンプラーのような大容量のサンプリング装置の校正に用います。 面積流量計はテーパ管の中の浮子が浮き上がることで流量を測定するものです。通過するガス量が浮子とガラス管の隙間…
関係法令の10回目は作業環境評価基準に関することです。 A測定とB測定の評価の物差しは全く別のものでA測定の第1評価値がB測定の判定に使われることはありせん。 B定値が管理濃度の1.5倍を超える場合はそれだけで第3管理区分となり、A測定の管理区分にかかわりなく第3管理区分です。 これと同じようにA測定の第2評価値が管理濃度を超えた場合はB測定に結果にかかわらず第3管理区分となります。 …
労働衛生一般の10回目は局所振動障害に関することです。 チェーンソーなど振動工具による障害には手指のしびれなどの末梢神経障害、レイノー現象など抹消循環障害があります。 レイノー現象とは手足の血管で血流が減少する末梢循環障害のことである。血流の減少によって手先の色の変化として現れるのは末梢循環障害です。 振動障害は振動加速度が大きいほど影響が大きいといわれています。振動の周波数は感覚補正…
分析概論の9回目は化学物質の使用例に関することです。 水酸化ナトリウムなど潮解性のある物質は空気中の水分を取りますから、乾燥材として使えないことは無いですが、非常に扱いにくいです。吸湿性を持つのは水酸化カルシウムではなく酸化カルシウムです。酸化カルシウムに水を加えると水和して、水酸化カルシウムに変わります。同じ ように濃硫酸も吸湿性があるので、乾燥材として使うこともできます。 メチルレッ…
デザイン・サンプリングの9回目は物質の補修方法に関することです。 サンプリングでは捕集しようとする物質の性状を考慮します。 メタノールのように極性の強い分子では捕集剤にシリカゲルのように極性をもった物質で採取します。逆にキシレンは極性がほとんどない分子なので活性炭管で吸着捕集します 水銀は収集液法では過マンガン酸溶液に通気して採取しますから、ミゼットインピンジャーで採取します。 アク…
関係法令の9回目は作業環境測定基準に関することです。 建築物の室について一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度の測定点の高さは立っている人又は椅子に座っている人の呼吸域を想定して床上75cmから 120cm以下とし、1以上行うことになっています。 鉱物性粉じんに係る測定点の選定については、著しく狭く、濃度が均一である場合は測定点を5未満にすることが出来ますが、濃度が均一でない場合は5点以上とします。濃…
労働衛生一般の9回目は温熱環境に関することです。 体にかかる負荷が高い作業では体内産生熱が多くなりますから、環境から受ける熱量は少なくしてやる必要があります。したがって、WBGTの基準値は小さくしておかなければなりません。 相対湿度はその温度における飽和水蒸気量に対する割合から算出するもので、絶対湿度は水蒸気量そのものから算出されます。 高温環境下で体温調節のため発生するのが温熱性発汗…
分析概論の8回目は標準ガス調製に関することです。 拡散型セルは一般にはパーミュエーションチューブという商品名で販売されています。これは一定品質のふっ素樹脂管に高純度の液化ガスを封入したもので、一定温度に保持されると、単位時間に液化ガスが管壁を浸透拡散し、しかもその量が一定になる性質を持っています。したがって、パーミュエーションチューブを一定温度に保持しつつ、希釈ガスを一定量送れば連続して一…
デザイン・サンプリングの8回目は物質の状態に関することです。 コールタールは揮発性が低く常温では液体で、拡散するときは液体のままミスト状で広がり、ほとんどガス化しません。 混合有機溶剤では蒸気圧の高いもの、沸点の低い物から蒸発していくため、蒸発が始まった時のガスの組成は液体の組成と一致するは限らす、 蒸発が始ったときと、終わりでは組成が異なる場合があります。 鍍金などでは電極でガスが発…
関係法令の8回目は作業環境測定士の資格に関することです。 管理区分の判定は労働安全衛生法上、事業者が行うことになっています。作業環境測定士の資格を要求する訳ではありません。 2号の放射線関係の測定について作業環境測定士に行わせる必要があるのは管理区域での放射性物質取扱作業室、事故由来廃棄物等取扱施設における空気中の放射性物質の濃度です。放射線の測定は作業環境測定士でなくてもかまいません。…
労働衛生一般の8回目は有機溶剤の有害性に関することです。 有機溶剤は脂溶性が高く、神経細胞など脂肪の多い組織に集まりやすい性質があります。ノルマルヘキサンは無極性で脂溶性なので神経などに影響し多発性神経炎を引き起こします。 有機溶剤は可燃性の物質が多いですが、四塩化炭素などは難燃性です。常温でも容易に蒸発するものが多く、引火性もあります。 酢酸メチルは接着剤にも良く用いられていますが、…
分析概論7回目は計量器に関することです。 熱電対温度計は使用温度範囲が広く、電気信号を利用するので応答も速い。液体の膨張を利用するガラス温度計などと違い応答が速い温度計に分類されます。 アスマン通風乾湿計はファンを回転させてから、ガラス温度計の応答を待ちますから、通風が始まって5分くらいは待たないといけません。 石鹸膜流量計は体積の判っているガラス管の下から空気を送り、入ってきた空気が…
デザイン・サンプリングの7回目は個人サンプリング法に関することです。 個人サンプリング法による測定でも労働者の行動範囲、有害物質の分布の状況から単位作業場所が設定されることは変わりません。 ばく露量のレベルがほぼ同一である作業者のグループから作業者を抽出します。従来の環境測定で層別化した時の概念と同じです。 単位作業場所で、対象作業に従事する人が少ない場合は、一人の作業者の作業時間を区…
関係法令の7回目は機械、器具に関することです。 危険、有害な作業が必要である、危険な場所で使用する、健康障害を防止するため使用するものは厚生労働大臣の定める規格を具備しなければ譲渡し、貸与し又は設置してはならないというのが42条の趣旨です。 再圧室というのは高気圧作業安全衛生規則に定められているもので、高圧室内作業者又は潜水作業者について救急処置を行うために設置するものです。こういったも…
労働衛生一般も7回目は金属による健康障害に関することです。 ヒ素では皮膚に表れる角化症、黒皮症の他、クロムと同様に鼻中隔穿孔が揚げられます。 クロムは皮膚感作性の他、長期間のばく露では肺がん、鼻中隔穿孔などを引き起こします。 カドミウムによる肺気腫、腎障害、鉛による貧血、腹部疝痛、亜鉛ヒュームによる悪寒発熱関節痛など、無機ニッケル化合物による皮膚炎、気管支喘息などはこの機会に覚えて下さ…
分析凱概論の6回目は濃度の換算に関することです。 容量が50mL、密度1.10g/cm-3なので重量は50×1.10で55gあります。これの質量パーセントが20%なので、塩酸の重量は55×0.2gです。 これと水50mL、密度1.00g/cm-3が混ざる訳ですから、全重量105g中に塩酸55×2gあることになります。 よって、最も近い値は質量パ-セントとして10.5%ということです。 問題の解説はこれだけです。このようないわゆるサー…
デザイン・サンプリングの6回目は個人サンプラー法に関することです。 個人サンプリング法による測定対象は低濃度管理物質が揚げられていますが、コバルト及びその無機化合物、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、トルエンジイソシアネートが上がっています。シアン化カリウム、マンガン及びその化合物は令和2年2月17日付けの基発0217第1号のガイドラインには上がっていません。 マンガン及びその化…
関係法令の6回目は製造許可に関することです。 製造に際して厚生労働大臣の許可が必要なものは、労働安全衛生法第56条第1項で定められていますが特定化学物質の第1類物質が該当します。 第1類物質7種は、ジクロルベンジジン及びその塩、アルファ-ナフチルアミン及びその塩、塩素化ビフェニル(PCB)、オルト-トリジン及びその塩、ジアニシジン及びその塩、ベリリウム及びその化合物、ベンゾトリクロリドです…
労働衛生一般の6回目は粉じんの粒子に関することです。 粉じんの空気力学相当径はアンダーセンのような動的な手法によって求められるもので、顕微鏡によって求められる幾何学的相当径とは異なります。空気力学的相当径はその粒子と同じ終末沈降速度を持つ、密度1g/cm3の球形粒子の直径のことです。 吸入性粉じんの空気力学相当径によって沈着する部位は異なってきます。小さい粒子ほど肺の深部に到達し大きな粒子…
分析概論の5回目はpHの計算に関することです。 pHの定義とモル濃度の定義は与えられていますから、計算するだけです。 [H+]の書き方がモル濃度を示すというのは平衡定数を考えるときも同じ約束事ですから覚えておくように。 pHが1の溶液ではH+イオンが0.1mol/L(-log[0.1])ですから、これが5倍に薄められると0.02mol/L(-log[0.02])の溶液であるということです。 対数内の掛け算は元の真数では足…
デザイン・サンプリングの5回目は騒音の測定に関することです。 騒音の測定では影響が及ぶ範囲として概ね80dB以上の場所を選定し、80dB未満のデータは評価から外します。これは平均値を下げてしまうことを避けるためです。 騒音の測定でも測定点の位置は6mを超えないごとに縦と横の線を引いた交点に置きます。測定位置での高さですが、作業者が立っているときの耳の位置を想定して120nm以上150cm以下としています。…
関係法令の5回目は作業環境測定士でなくても行える測定に関することです。 坑内作業では様々な制約が発生しますが、温度については28℃を超えるおそれのある場所について半月ごとに1回、気温の測定を行わなければなりません。 著しい騒音を発生する職場での騒音の測定は6か月ごとに1回、定期に等価騒音レベルを測定することになっています。 海水の滞留している暗渠内は酸素欠乏及び硫化水素の発生に両方に配…
労働衛生一般の5回目は発がん物質に関することです。 ビス(クロロメチル)エーテルでは肺がん、ベンゼンでは白血病の他、塩化ビニルと同じく中枢神経系強制刺激性症状があげられています。 設問にあるベンゼンによる肺がんというのは明らかにおかしいと思って下さい。 見る文献にもよりますが、ベンジジン、β-ナフチルアミン、4-アミノジフェニル、4-ニトロジフェニルは尿路系腫瘍だけが健康障害に挙げられていま…
分析概論の4回目は気体の分圧に関することです。 気体の分圧はモル数の比で決まります。一酸化炭素84gは3mol、二酸化炭素88gは2molですから合計5mol。これが混合する訳ですから一酸化炭素の比率は3/5、二酸化炭素は2/5。0.6気圧分が一酸化炭素の分圧になります。 気体は種類に関わりなく1モルの体積が決まりますから、モル数の比だけを見ればいいのです。 空気の組成は窒素と酸素ですが、実はどちらも厄介…
デザイン・サンプリングの4回目はB測定に関することです。 B測定は発散源に近接した場所で最も高濃度になると思われる位置及び時間を選んで行います。このとき労働者がその位置にいなくても、立ち入ることがある場所であれば、測定して差し支えありません。そのような場所が複数あり、どの位置が最も高濃度に達するか判らないときは、そのすべてで測定した値の最高値をB測定値として採用します。平均値を使うのではあ…
関係法令の4回目は作業環境測定の頻度や記録の保管期間に関することです。 作業環境測定の頻度と記録の保管についての出題です。 測定間隔は6ヶ月が原則ですが、これと異なっている放射性物質(1月)、鉛(1年)に注意して下さい。 有機溶剤、粉じん、特定化学物質は原則どおり6ヶ月です。 記録の保存期間についても抑えておいて下さい。 記録の保存は原則3年のものが多いが、これと違っている放射性…
労働衛生委一般の4回目は有害物質の健康被害に関することです。 インジウムによる障害は粉じんを吸入することによって生じる間質性肺炎などでラットによる試験で発がん性が確認され、人に対して発がん性が疑われています。 フッ酸が皮膚や粘膜に直接接触した場合、強度の化学熱傷を生じます。皮膚から収集されると血液に入り、カルシウムと結合して低カルシウム血症を生じて、嘔吐、けいれん、腎障害などの全身症状を…
分析概論の3回目は気体の状態に関することです。 理想気体の状態方程式は呪文を唱えるごとく覚えておいて損はありません。 気体定数Rは理想気体の状態方程式における定数として導入される物理定数である。理想気体だけでなく、実在気体や液体における量を表すときにも用いられる。 状態方程式 PV=nRT のRで単位はJK-1mok-1 ここで圧力(P)、体積(V)、温度(T)、n(mol)を表します。 もう一…
試験解説の方は2月の試験まで毎日1テーマずつあげるのを目標にします。 最近、体調が悪く、なかなかパソコンに向かう気にならないのですが、何とかあと72テーマ完走しようと思っています。 試験を受ける人に読んでもらえるといいのですが。一人でもいる限りは続けますから最後までお付き合いください。 長い間同じ工場に通っていたことがありますが、企業というのはいつも同じではありません。新規に参入しても…
デザイン・サンプリングの3回目はA測定に関することです。 測定場所が著しく狭く、かつ、有害物質の濃度がほぼ均一である場合は測定点の数は5未満とすることができます。測定値は5以上必要ですから、同じ点で繰り返し取ることになります。 過去の測定結果から幾何標準偏差が概ね1.2以下である場合は濃度の分布が均一であるとみなすことが出来ます。作業工程、単位作業場所に変更がないときほぼ均一であるとする目…
関係法令の3回目は教育に関することです。 安全衛生教育、特別教育に関することは毎回出題されます。 常時、特定粉じん作業に係る業務に従事する者、酸素欠乏場所における作業に従事する者、石綿の除去に従事する者、廃棄物焼却施設においてはダイオキシン類に関するもの、X線、γ線による透過写真の撮影に従事する者など安全衛生規則に特別教育の定めがあります。有機溶剤、特定化学物質を扱う業務について特別教育…
労働衛生一般の3回目は代謝物に関することです。 スチレンの生物学的モニタリング指標としては尿中のマンデル酸、フェニルグリオキシル酸の総量があり、キシレンの代謝物がメチル馬尿酸、 トルエンの代謝物が馬尿酸です。エチル馬尿酸はエチルベンゼンの代謝物です。 鉛の生物学的モニタリング指標として、血中鉛濃度の他、尿中のδ-アミノレブリン酸、赤血球遊離プロトポルフィリンが用いられます。これらの数値は…
分析概論の2回目は誤差に関することです。 偶然誤差とはどんなに頑張っても入り込んでくる誤差のことです。例えば、高いところから地面にボールを落とすとします。落下地点の位置はばらつきますが、このばらつきはどうしようもありません。たまたま風が吹いてきたとか偶然入り込んでくる要因でばらつくからです。この場合、回数を増やしていくと、落下地点の位置はだいたい揃ってくるはずです。でたらめではなく正規分布…
デザイン・サンプリングの2回目は単位作業場所の設定に関することです。 単位作業場所の設定では有害物質の拡散がどの範囲まで及んでいるか、濃度のレベルがどの程度が重要なポイントになります。室内の気流によって遠くまで簡単に影響が及ぶのか、発生源の近傍だけで収まるのかで、作業場所の広さが変わります。 濃度のレベルも吹き付け塗装する、刷毛塗りする、乾燥する、焼き付けするなど作業の内容によっては同じ…
関係法令の2回目は健康診断に関することです。 雇入れ時の健康診断について基本的に項目を省略することは出来ませんが、3か月以内に実施された健康診断について労働者側から提出があった時はその項目については省略することができます。医師が必要でないと認めた場合ではありません。 定期健康診断の場合、貧血検査、肝機能検査等一定の項目につき厚生労働大臣が定める基準に基づき医師が必要でないと認めるときは省略…
労働衛生一般の2回目はVDT作業に関することです。 ディスプレイについては概ね40cm以上の視距離を確保し、その画面の上端が眼の位置と同じかやや下になるように配置するのが良いとされています。 作業姿勢は時折立位を交えて行うことが必要です。長時間同じ姿勢を保つとエコノミー症候群のリスクが増します。 新たにVDT作業に就くことになった作業者について配置前に視力検査として、遠見視力、近見視力の検査を…
分析概論の1回目は単位の換算に関することです。 いずれも常識的なものばかりです。 セルシウス表記と絶対温度表記。時間換算。体積換算。濃度の換算。 電流はアンペア(A)で表し、電荷量はクーロン(C)で表します。電荷量は単位時間あたりに流れた電気量ですから1C=1A×秒sの関係があります。 SI単位では基本単位と組立単位があり、基本単位7つからすべての組立単位が導き出されます。 基本単位…
デザイン・サンプリングの1回目は濃度計算に関することです。 メチルエチルケトンの分子式が与えられていますから分子量は72と計算できます。体積濃度が200ppmということは、25℃、1気圧では72gが24.47Lの体積を占めている訳ですから、200×72/24.47で588mg/m3となります。ppmは100万分率ですからg/Lのディメンジョンに10-6がかかるだけです。計算しなくても72/24が3倍ですから選択枝の590が一番近い…
関係法令の1回目は安全衛生管理体制に関することです。 安全衛生管理体制に関する出題は必ず行われます。 総括安全衛生管理者の選任が必要になる業種はなにか。屋外的業種、工業的業種、その他(非工業的業種)で異なりそれぞれ100人、300人、1000人以上となっていたことを思い出して下さい。屋外的業種では100人規模になると選任が必要になります。製造業は工業的業種ですから300人です。 総括…
今日から長い間休んでいました試験解説を再開します。題材は令和4年2月の問題。 すでに8月実施の問題も公開されていますが、そちらの解説は現在書き換え中なので、まずは2月試験問題でスタートします。 今日は労働衛生一般の第1問です。 ハザードとは危険源、有害性そのものを指し、これに接触することによって被害が発生する物です。リスクはハザードと接触して初めて生じます。単に危険源があるだけならリス…
問題内容の4回目は分析概論です。 1.原子・分子。アボガドロ数 2.標準偏差 3.気体の分圧 4.示性式に使う官能基の表記 5.化学平衡 6.酸の濃度と溶液の性質 7.気体用流量計 8.拡散チューブを用いた標準物質の生成 9.分析方法と前処理の関係 10.検知管 11.中和滴定 12.気体燃料の燃焼 13.吸光光度法 14.ランバート・ベールの法則を適用した濃度計算 15.フレーム原子吸光光度法の原理 16.蛍光光度法の原理 17.ガ…
令和4年8月の試験問題内容の3回目はデザイン・サンプリングについてです。 1. 濃度の表し方 2. 単位作業場所の設定 3. A測定 4. B測定 5. 有害物質の物性 6. 個人サンプリング法の対象 7. 個人サンプリング法の実施要領 8. 有機溶剤の蒸気圧 9. 有害物質の捕集器具とろ過材 10.流量計 11.固体捕集法 12.ろ過捕集法 13.液体捕集法と直接捕集法 14.光散乱方式の相対濃度計に関すること 15.検知管法 …
令和4年8月の関係法令の試験内容です。 1. 労働衛生管理体制 2. 労働安全衛生規則に定める健康診断 3. 安全衛生の為の教育 4. 作業環境測定を行うべき作業場(令21条)の測定頻度と記録の保管期間 5. 作業環境測定を行う頻度(令21条以外) 6. 製造許可物質 7. 厚生労働大臣が定める規格 8. 作業環境測定士 9. 作業環境測定基準 10. 作業環境評価基準 11. 個人サンプリング法 12. 特定化学物…
しばらく投稿を休んでいましたが、令和4年8月の試験内容のテーマをあげておきましょう。 これから解説を書こうと思ってざっと目をとおしましたが、変わった感じがありませんね。分析概論でちょっと変わった出題がありましたが、過去問題を勉強された方にはあまり影響がなかったと思います。 始めの方に置かれていたので、全体にの傾向が変わったように感じたかもしれませんが、中身は変わっていませんでした。 ま…
8月24,25日の試験お疲れさまでした。 今回試験問題の情報公開が思ったよりも早く。 以下のページで閲覧することができます。 https://www.exam.or.jp/exmn/EMkohyo.htm 試験を受けた方は是非復習しておいてください。試験は受けたら終わりではなく、合格することが一つの通過点。 ここがスタートラインですから、これが頭に入っていないとお話になりません。 お約束通り解説の方は一回前の令…
2種試験を受けて25日に1種試験を受ける方も多いのではないかと思います。1種は年1回しかチャンスがありませんが、大抵の資格試験は年1回ですね。その意味で2種は2回チャンスがあるのでそれだけ門戸が開いていると言えます。 しかし、チャンスを活かせる人はそれなりに努力した人だけ。運が良く勉強したところが出てきたと言えるのは、勉強したからですよね。 このブログを見ていた人はそれなりにチャンスをつか…
中毒の話がありますが、末期がんの痛みを緩和するにはモルヒネなどの麻薬を使います。この時期になると体の反応が代わり依存症になることはありません。 量-反応関係を労働衛生一般で学習したことがあると思いますが、1日に代謝出来る量は物質ごとの異なります。水に溶けやすいか、油に溶けやすいかでも変わります。 アルコールに関しても日本人はデヒドロゲナーゼの働きが弱い人が多く二日酔いしやすい人が多いですね…
試験前にあまり余計なことはしないことというのはどんな試験でも同じです。直前まで新しいことに取り組むというやり方は頭のきりかえが速い人ならいいですが、大抵の人は新しいことを始めてちょっとしたことがひっかかり、混乱するのがオチです。自分の頭にあまり負荷をかけないようにしましょう。 ということで、試験が終わるまでストレスを与えて脳を訓練するのはお預けにしましょう。 右手と左手で違う動きをする。リ…
救急車を見かけない日がないくらい毎日出くわす。コロナ禍だけでなく、熱中症で担ぎ込まれる人たちが行き場がなくて走り回っている時間が長いから余計だ。通常なら受け入れ先に搬送して終わりだが、消防署に戻ることなくすぐ次に向かうのもざらだ。コンビニを気兼ねなく昼食休憩やトイレ利用といった要請が出て、快諾を受けたというが、当然のことと思う。いまこそエッセンシャルワーカーに感謝しよう。 働く人の環境を守…
試験がどんどん迫ってきましたが、体調管理は十分ですか? 熱中症対策としては労働衛生一般でも出てきたと思いますが、食事をしっかり摂ることです。特に朝食を正しく摂ること。 私は仕事柄、講習での講師を務めることが多いのですが、皆さんの顔をみて元気がないなと思ったら、朝食を摂ってきましたかと聞くことがあります。たいてい元気のない人は朝食ぬいた人たちです。この時期そんなことをやっていると熱中症にやら…
このブログで過去問題を何回も振り返った人にアドバイスします。試験問題の並び方が変わらなので、同じ問題を解いているかのような錯覚に陥らないように。間違いを聞いているのか正解を聞いているのかといったことにも注意してください。 見たことのある選択肢だなと思っても、飛びつかないように。 慎重なあなたなら心配ないと思いますが、わたしのようなおっちょこちょいはよくやらかしてしまいます。 設けたと思っ…
資格試験に王道はないとよく言われるが、それも試験の性質によると考えている。 測定士についてはとにかく過去の問題をたくさんやって、問題の傾向を把握していること。これに尽きると思う。長年、社員教育で解説を書いてきたが、これほど、問題の傾向が変わらないのはここ数年の特徴だ、20年くらい前は5回か6回ごとに問題の傾向が大きく変わっていた。おそらく試験委員が交代するときに見直しをしたのだろう。しかし、出…
試験まで2週間ですが、その間にお盆休みされる方は、普段のリズムに注意しよう。試験前に特に時間を増やして詰め込みをする必要はありません。今まで通りのリズムで少しずつやればいいのです。ただし、必ず毎日欠かさないこと。こちらのほうが大事です。 測定士の試験は学習範囲が結構狭いので、同じことを繰り返しやったほうが効果的。このブログも使い倒していただければいいです。携帯で持って歩けるからちょっとした…
3月までは溶接ヒュームでマンガンを測定していましたが4月の声を聴くとピタッと止まりました。ところが屋外の施設で溶接ヒュームの測定が必要と監督署から勧告を受けた現場があり、急遽測定。確かに管の内部でヒュームが充満しているのでかなりの濃度です。 マスクも全面体型でプレッシャデマンドでなければ防護係数を満たしません。 ただ屋外作業ではプレッシャデマンドの全面体マスクなど考えもつかないのではと思います…
分析概論の20回目は原子核壊変に関することです。 α壊変 ヘリウムの原子核(陽子2、中性子2)を放出して、原子番号と中性子が2減ることをいいます。 β-壊変 中性子が電子(ベータ粒子)と反電子ニュートリノを放出して陽子になる現象。単にベータ崩壊といった場合これを指す。一般的に、中性子過剰核、すなわち安定同位体よりも中性子の多い核種でβ−崩壊が発生する。陽子が1つ増えることになるので原子…
デザイン・サンプリングの20回目は作業環境評価に関することです。 A測定の第1評価値は推定された上位5%の推定値、第2評価値は推定された平均値で幾何平均値に標準偏差で得られる幅を加算した式で定義されていますから、幾何平均値よりは大きくなります。 1日測定の幾何標準偏差は0.084の重みづけが加算されるので標準偏差の最小値は1.95になります。これは日間変動があるものとして推定値として評価するもので…
関係法令の20回目は特別則の寄せ集めです。 高気圧障害とは、高気圧による減圧症の他、窒素酔いなど酸素、二酸化炭素による中毒も含まれます。 常時特定粉じん作業を行う労働者でじん肺の管理区分が1である者に対しては3年以内ごとに1回、じん肺健康診断を行わなければならない。そのうちでじん肺の管理区分が2または3である者は1年以内に1回ごとにじん肺の健康診断を行わなければならない。頻度が区分されて…
労働衛生一般の20回目は管理濃度、許容濃度に関することです。 許容濃度は労働環境の場で1日8時間、週40時間、肉体的に激しくない労働条件下で繰り返し暴露を受けても暴露の平均値がこの濃度以下であれば大多数の労働者には影響が及ばないと考えられる数値です。保護具を用いないで吸入するであろう濃度を目安に決定されます。これには経皮吸収がないものとして扱われています。あくまでも平均的な濃度の暴露を前提…
分析概論の19回目はX線回折分析に関することです。 分析では、通常CuのKα線が用いられています。原子番号が大きくなると外殻の電子と原子核の引力が強くなるため、大きなエネルギーが発生します。また、フィラメントに流れる電流が大きくなると、熱電子の量が増えるため、発生するX線の強度は強くなります。X線は加熱したフィラメントに電流を流し、金属製の陽極との間に電圧をかけて、フィラメントから出る熱電…
デザイン・サンプリングの19回目は有害物質の捕集に関することです。 水銀はさまざま金属とアマルガムを生成しますがこの性質を利用して金アマルガムとして捕集します。金が利用されるのは金が非常に薄い膜を生成することができ、捕集材の表面に対称成分捕集できるからです。 リフラクトセラミックファイバーは石綿と同じく繊維状の物質なので、ろ過捕集し、繊維に数を計数します。 相補型ろ過捕集方法は空気中の…
関係法令19回目は酸素欠乏症等防止規則に関することです。 酸素欠乏等とは、空気中酸素濃度が18%未満である状態と硫化水素濃度が10ppmを超える状態の両方を指します。酸素欠乏とだけ書けば当然酸素濃度18%未満の状態のみを指します。酸素欠乏症等とは酸素欠乏症又は硫化水素中毒をいい、酸素欠乏症は酸素欠乏の空気を吸入すること により生ずる症状が認められる状態をいいます。 第2種酸素欠乏危険作業にかかる…
労働衛生一般の19回目は職場環境等に関することです。 高圧室内で作業する場合は作業員を高圧空気中で順化させます。このとき血液や細胞内の水分に溶けている気体も圧縮されるので、減圧時にはこれが開放され気体に戻ります。気泡が細胞内にできることで減圧症が発症します。高気圧作業室による減圧症では血液中に溶け込んだ空気が気泡化して起こるので、酸素だけでなく、窒素も関与します。 窒素は無色透明の気体で…
分析概論の18回目はキャピラリーガスクロマトグラフの理論段数に関することです。 理論段数は簡単にいうとカラムの分離性能の高低を表す数値です。ガスクロクロマトグラフの場合、吸着と脱着を繰り返す回数と、カラムのどの位置で繰り返し起こるかが問題になります。したがってカラム長さが2倍になると保持時間は2倍になり、理論段数は2倍になります。検出される量が変わるわけではないので、ピーク面背には影響が在…
デザイン・サンプリングの18回目は統計に関することです。 環境気中濃度は低濃度位置にデータが集まるいびつな形になっており正規分布ではなく対数正規分布になっています。統計処理では不都合なため、濃度軸を対数変換して幾何平均値を中心にした左右対称な正規分布に近似させます。分布が対数正規分布に従うということは、対数をとることによって横軸の変動が幾何平均値を中心とした正規分布に近似できるということで…
関係法令の18回目は事務所衛生基準規則に関することです。 空気調和設備が設けられた場合、浮遊粉じん量は0.15mg/m3以下、COは10ppm以下、CO2は1000ppm以下、ホルムアルデヒドの量は0.1mg/m3となるようにしなければなりません。(第5条)また、相対湿度は40%以上70%以下に保たれるよう努めなければなりません。相対湿度は実際に測定してみると不適合になることが多い項目です。 気流は0.5m/s以下になるように…
労働衛生一般の18回目は防毒マスクに関することです。 有害な化学物質であっても閾値が暴露限界値を十分に下回っているものについては、臭気を感じるようになって吸収缶の取り換え時期を判定しても差し支えありません。ただし、人の閾値に関しては敏感な人とそうでない人の個人差があり、有害物質に対する感受性も異なるので注意が必要です。 防毒マスクの吸収缶の色は、ハロゲンガス用(灰色及び黒(二層に分けるこ…
分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定濃度の範囲が広い利点があります。炭化水素では連続スペクトルが発生するので、特定の波長を検出するF…
デザイン・サンプリングの17回目は放射性物質の採取時間に関することです。 ベクレル(Bq)とは、食品や土壌に含まれるセシウムなどの「放射能の総量」を表し、1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量であると定義されます。 ここで注目して欲しいのは1秒間あたりということです。ですから単位(Bq)の次元は(s-1)を持っているのと同じです。 空気中の放射性物質量と放射線の総量(放射能)は1秒…
関係法令の17回目は粉じん障害防止規則に関することです。 局所排気装置の定期自主検査は1年以内ごとに1回行い、3年間記録を保管する必要があります。これは有機則、特化則でも共通です。 粉じん則では使用できる局所排気装置やガスの用後処理を行う方法も規定を置いています。ヒュームの場合、除じん方式で使えるのはろ過除じん方式、電気除じん方式です。 ヒューム以外の粉じんであるときはサイクロンやスク…
世の中貯蓄から投資に動くのでしょうか。政府の意向としてはお金を世の中で回したいということらしいですが。 実際、金勇緩和でお金の総額は増えているはずなのですが、多すぎて価値が探る、信用がなくなるというデメリットも出ています。ただでさえ、原材料価格が上がっているのにお金の価値が下がったら困りますよね。でも、お金の送料は増えているのはどこにいったのか。これは企業がため込んでいるとし思えません。また…
労働衛生一般の17回目は労働衛生保護具に関することです。 アーク溶接では紫外線域に近い波長の光が出ています。一方レーザーは可視光線域の波長の光を用いているので、遮断する光の波長が異なります。したがって、使用する光の波長に合わせて遮光眼鏡を用意しないといけません。 使い捨て式マスクは確かにろ過性能があまり良くありませんが、粒子径の小さいヒュームであっても捕集することはできます。 マスクは…
「ブログリーダー」を活用して、kumanさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 TCDはキャリヤーガスと対象物質の熱伝導度の差を検出する方法で無機ガスの分析に適しています。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定…
デザイン・サンプリングの17回目は放射性物質の採取に関することです。 ベクレル(Bq)とは、食品や土壌に含まれるセシウムなどの「放射能の総量」を表し、1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量であると定義されます。 ここで注目して欲しいのは1秒間あたりということです。ですから単位(Bq)の次元は(s-1)を持っているのと同じです。 空気中の放射性物質量の濃度は採取した放射性物質量を採…
関係法令の17回目は粉じん障害防止規則に関することです。 特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内場所については、当該粉じん作業に係る粉じんを減少させるため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならないとされています。逆にいうと特定粉じん作業が行われる屋内作業場では全体換気装置だけではだめで、局所排気装置等の設置が必要ということです。 粉じん則では使用できる…
労働衛生一般の17回目は労働衛生保護具に関することです。 有害性の高い物質を扱う作業ではろ過性能の高いマスクを使用することが必要です。使い捨て式のマスクではろ過性能が低いので、取り換え式を用いるべきです。 粉じんとオイルミストが混在する場合、液体、固体の両方に対応でできることが必要です。また有害物質を含む場合は捕集効率の高いものを使用する必要があるので、RL3を選ぶことになります。オイル…
分析概論の16回目は蛍光光度分析法に関することです。 蛍光現象は分子が光のエネルギーを一旦吸収し、放出するときに発するものです。基本的に吸収したエネルギーよりも低いレベルのエネルギーしか放出しません。つまり入射光よりも長波長側に蛍光がでます。したがって、照射する光はエネルギーレベルの高い紫外部から可視光線でも波長の短いものが利用されます。タングステンランプではエネルギーが足りないので励起光…
デザイン・サンプリングの16回目は放射性物質の採取に関することです。 放射性物質を捕集する場合もその物質の性状を把握して行わなければなりません。 ろ過捕集ができるのは常温で固体であればよく、コバルト、タリウム、プルトニウム、ストロンチウム、セシウムなど金属元素はろ過捕集が一般的に用いられます。 固体捕集方法が使用できるのは、ガス状物質なので水銀、アルゴンなどガス状の物質が捕集できます…
関係法令の16回目は電離放射線障害防止規則に関することです。 放射線業務従事者の被ばく限度は電離則第4条で実効線量が5年間につき100mSvを超えず、かつ、1年間につき50mSvを超えないようにしなければならないとしています。これは男性についての規定で、第2項で女性の放射線業務従事者の規定では3ヶ月につき5mSvを超えないようにしなければならないと別に定められています。 妊娠中についてはさらに線量が2mS…
労働衛生一般の16回目は局所排気装置に関することです。 外付け式フードの制御風速は、有害物が飛散しているフードから最も遠い位置での風速をいいます。 囲い式フードの補足限界点はフード開口面と考えることが出来ます。つまりこれを超えて外に飛び出すものは補足できません。したがって、囲い式フードの場合は開口面での風速が制御風速になります。 スロット型フードは吸引口の周りに何もなく、単に吹き出し口…
分析概論の15回目は原子吸光分析法に関することです。 フレーム原子吸光分析法は、高温のフレーム(炎)中で金属元素などがばらばらの原子の状態になり、蒸気として存在するとき基底状態にある原子が励起されるための光エネルギー吸収を感知しています。このとき金属元素に吸収されるのは共鳴線のエネルギー線です。原子の吸収できる光のエネルギーは原子によって決まっており、特定のエネルギー(波長)の光を用意する…
デザイン・サンプリングの15回目は検知管に関することです。 直読式の検知管は20℃で変色域の目盛りが打たれているので、反応の温度依存性が高い場合は、温度補正する必要があります。 検知管のポンプは測定前に検知管を折らずに吸引するなどの方法で漏れのないことを確認しておきます。検知管吸引ポンプの漏れを防ぐためにはピストン及びシリンダーの内部にグリースを塗布するなどで対応します。 検知管の検知…
関係法令の15回目は有機溶剤中毒予防規則に関することです。 有機溶剤中毒予防規則では取り扱い作業場において作業主任者の選任が義務付けられています。有機溶剤の種類による例外はありません。業務による例外は試験研究の業務であり、その他は選任の義務があります。 第1種有機溶剤、第2種有機溶剤を使用する作業場所では6か月を以内ごとに作業環境測定が義務付けられています。第3種有機溶剤では義務付けはあ…
労働衛生一般の15回目は化学物質の性状、挙動に関することです。 クロロホルムは塩素原子が3つで四塩化炭素は塩素原子が4つです。つまり四塩化炭素は電荷が釣り合った状態にあり、クロロホルムは電荷が偏った状態にあります。そのため分子の極性はクロロホルムの方が大きいということです。 気体の液体への溶解度は体積で決まってくるので、温度が上昇すると密度が下がり溶解度が小さくなります。 ジクロロメタン…
分析概論の14回目は吸光光度法に関することです。 ランバート・ベールの法則 E=ε・c・d モル吸光係数(ε)と吸光度(E)、溶液のモル濃度(c)、セルの光路長(d) 単位はセルの光路長(cm)、モル吸光係数(L/mol/cm)、モル濃度(mol/L)でEは無名数です。 これに数値を代入していきます。 c=2.0×10-5、d=2、E=0.48なのでこれからこの物質のモル吸光係数が判ります。 ε=…
デザイン・サンプリングの14回目は相対濃度計に関することです。 相対濃度計の指示値は取り込まれた粉じん粒子の数によって変化しますが、濃度は吸引速度が変わって変化するものではありません。 相対濃度計は指示値に換算係数をかけて質量濃度を算出します。関係式はC=R×Kです。したがって質量濃度換算係数は粉じんの質量濃度Cを 相対濃度Rで除したものになります。 測定原理から、相対濃度計による測定…
関係法令の14回目は特定化学物質と有機溶剤の区分に関することです。 現在、第1種有機溶剤は1,2-ジクロルエチレンと二硫化炭素の2つしかありません。エチルベンゼンは特別有機溶剤です。 クロルベンゼン、1,1,1-トリクロロエタン第2種有機溶剤。コールターナフサ、ミネラルスピリットは第3種有機溶剤です。 試験の解説としてはこの2行で終わりです。 有機溶剤についても第1種と第3種を先に覚えた方…
労働衛生一般の14回目は電離放射線とその影響に関することです。 α線、β線、中性子線はいずれも粒子線です。α線、β線は粒子線のため遮蔽物があると遮断できますが、X線は透過することができ透過力が強いといえます。したがって、γ線の透過力はそれよりさらに強いといえます。α線はヘリウムの原子核と同じ、陽子2個、中性子2個からなる粒子の流れで、β線は高速の電子の流れで、対象物を電離させる作用はありませ…
分析概論の13回目は吸光光度法に関することです。 透過率はどれだけの光が通過したかということですから、入射光に対する透過光の割合を比で示したものです。透過率=透過光/入射光ということです。 透過率は液相の長さが2倍になると1/2になります。さらに液相の長さが2倍になると1/2×1/2で1/4になります。したがって指数関数駅に減少しますから、比例するのではありません。 吸光度は吸収された…
デザイン・サンプリングの13回目は液体捕集と直接捕集に関することです。 使用後の捕集袋を洗浄するには窒素ガスなどを用いて、内部の空気を完全に置換して行います。袋の材質にもよりますが、通常、水が通りませんから一旦入ると追い出せなくなるので、結露もさせないようにしなくてはなりません。 真空捕集瓶のコックの部分にグリースなどを用いると、ここでガスの吸着が起こりますから、コック部分にグリースなど…
関係法令の13回目は特定化学物質障害予防規則に関することです。 特定化学物質障害予防規則では物質の分類ごとに測定、健康管理、設備の要件が区分されており、これがこの規則を複雑にしています。 ベリリウム、アルファ-フチルアミンなど特別管理物質では特殊健康診断を6か月ごとに実施し、記録は30年間の保管が必要です。一般の健康診断の個人票は5年間の保管ですが、特殊健康診断では個人票を30年保管する…
労働衛生一般の13回目は電磁波に関することです。 電磁波はその波長によって呼び方が変わりますが、波の性質と粒子の性質を持っています。波長の長い方から電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線などすべて電磁波です。 短波、長波などの電波は電磁波です。波長は比較的長く、放送、通信などに使用されます。 可視光線は波長によって色が変わりますが、可視光線の波長域は400~760nmで黄色い色は緑色より波…
労働衛生一般の4回目は化学物質による健康障害に関することです。 塩素は水に溶けると塩酸、塩素酸などのオキソ酸が生成し、粘膜を直接刺激します。空気よりかなり重い気体になるので、室内で滞留しやすく、換気などを行うときは床面に気流が送られていることが必要です。 高濃度の硫化水素は神経細胞に作用し呼吸麻痺、意識喪失が引き起こされ、一呼吸の吸引でも重篤な状態に陥ります。 エチレンオキシドは皮膚に…
分析概論の3回目はボイル・シャルルの法則です。 ボイルシャルルの法則はP1・V1/T1=P2・V2/T2で与えられますがこの意味を考えます。一定であれはここから消去します。 温度が一定ならP1・V1=P2・V2、圧力が2倍になると体積は反比例して1/2になります。 体積一定ならP1/T1=P2/T2、温度が2倍になると圧力も比例して2倍になります。 圧力一定ならV1/T1=V2/T2、温度が2倍に…
いろんな所で安全衛生教育を担当してきましたが、最もつらいなと思ったのは衛生管理者のための免除講習でしょうか。 作業環境測定士はいろいろな資格で試験科目の免除措置があります。衛生管理者、衛生工学衛生管理者は、それぞれ実務経験の年数要件はありますが、関係法令と労働衛生一般の2科目について厚生労働大臣の指定する講習を受講して修了試験に合格すると試験が免除されます。 その講習で私は法令の方を担当し…
デザイン・サンプリングの3回目はA測定に関することです。 有害物質の発生源が等間隔で並んでいる場合は、測定点の間隔をこれと一致しないようにしなければならない。これが一致していると恣意的に濃度の高い場所がサンプルングされることになるためです。 測定点を決めるために作業場に引く、縦と横の線は等間隔で6mを超えない範囲であればよく、縦と横の間隔を同一にしなければならないわけではありません。たとえ…
関係法令の3回目は安全衛生教育に関することです。 安全衛生教育、特別教育に関する出題です。 新たに職長に就くことになる者に対して職長教育が必要とされている業種は建設業、製造業(一部を除く)、電気業、ガス業、自動車整備業、機械修理業ですべての業種ではありません。 事業者は衛生管理者、安全衛生推進者等、労働災害を防止する業務に従事する労働者に対してはこの能力を向上するための教育の機会を与える…
労働衛生一般の3回目は化学物質の吸収、代謝、蓄積に関することです。 トリクロロエチレンの代謝物は総三塩素化物、トリクロロ酢酸でフェニルグリオキシル酸ではありません。 テトラクロロエチレンの代謝物はトリクロロ酢酸、総三塩化物はトリクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、テトラクロロエチレンの代謝物です。テトラクロロエチレンのように注目する代謝物が複数あるものもあります。 有機溶剤など、ばく…
分析概論の2回目は有効数字に関することです。 有効数字の計算について聞いています。計算する必要はありません。 計算結果では、有効数字の少ない方の桁数の合わせるのが原則です。 乗除では有効桁数の少ないものに合わせます。 加減では、少数点以下が不揃いのときは少数点以下の桁数を揃えます。このときも桁数が少ない方に合わせます。 与えられた桁数を見ると乗除はすべて有効数字3桁です。選択枝3…
デザイン・サンプリングの2回目は単位作業場所に関することです。 2日間測定を行うのは時間的な変動を考慮するためであり、空間的な変動が入り込まないよう単位作業場所の範囲は同じにしておかなければならない。 単位作業場所は必ずしも平面だけでなく足場の上下のように作業者の行動範囲が一体として扱える場合は上下を一つの作業場所として扱うことができます。 有機溶剤を混合有機溶剤として扱うのは使用前に…
関係法令の2回目は労働安全衛生規則に基づく健康診断に関することです。 定期健康診断について常時50人以上の従事者がいる場合は監督書への届出義務がありますが、特殊健康診断については1名でも対象者がいる場合は、事業規模に係わりなく届け出が必要です。雇い入れ時の健康診断の結果は監督署に届け出る必要はありません。 雇入れ時の健康診断について省略することが認められているのは3か月以内に実施された…
労働衛生一般の2回目は腰痛予防に関することです。 指針では、満18 歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね 40%以下と なるように努めることとされてます。満18 歳以上の女子労働者では、さらに男性が取り扱うことのできる重量 の 60%位までとすることとされています。 腰痛保護ベルトは、装着することで腹圧上昇や骨盤補強効果などで腰痛の予防効果を狙ったものとされています…
分析概論の1回目は単位についての問題です。 アボガドロ定数は、旧定義では0.012kgの炭素12に含まれる原子と等しい数の構成要素を含む系の物質量である。原子量はこの12Cを基準に決められている。 新しい定義ではモル(記号mol)は物質量の単位である。1モルは正確に6.02214076×1023の要素粒子を含む。粒子数なので原子、分子、イオンの何であっても良い。 この数値は単位mol-1による表現でアボガドロ定数NAの…
令和3年8月のデザイン・サンプリングの解説1回目です。 メタノールの分子量は32ですから、260mgのメタノールは260/32mmolあるということです。1気圧25℃で1モルのガスが占める体積は24.47Lですからこれを掛ければ1m3中の100万分率になります。200ppmが最も近い値です。 濃度を計算させる問題はよく出てきます。標準調製、濃度の計算など実務で必要な知識だからですが、これが苦手だと仕事で困りますから、簡単…
令和3年8月実施分の関係法令1回目解説です。 1科目全部を最後までやらずに、4科目を1問づつあげていきます。はじめの科目は終盤になったら忘れていたというのでは困りますから。 安全衛生管理体制に関する出題は必ず行われます。 産業医は衛生管理者が選任される事業場では必ず選任が必要です。つまり、業種には関係なく産業医と衛生管理者はセットで選任が必要ということです。したがって、常時50人以上…
令和3年8月の解説を始めます。 第2種4科目合計80問。1回1問づつ80日間で行います。 1回目は労働衛生一般の1問目です。 化学物質等による危険性又は有害性の調査指針についてですが、今後化学物質についてはより自主的な管理をめざす方向性が示されており、これに関する知識の重要性が増しきます。測定士に要求される知識もそれに伴って増えていくと思われるのでしっかり学んでください。ただし、試験対策と…
令和3年8月実施の分析概論試験内容は以下のとおりです。 1. 物理定数 2. 有効数字 3. ボイル・シャルルの法則 4. 溶解度 5. 分配係数 6. 濃度計算 7. 高圧ガス容器 8. 有機ガスの濃度計算 9. 精製水の製造 10. 検知管法の妨害物質 11. 溶解度積 12. pH比較 13. 吸光光度法の原理 14. 吸光度計算 15. フレーム原子吸光光度法の原理 16. 蛍光光度計の原理 17. ガスクロマトグラフの検出器 …
令和3年8月実施のデザイン・サンプリングの試験内容を紹介します。 1. 体積分率 2. 単位作業場所の設定 3. A測定 4. B測定 5. 騒音の測定 6. 個人サンプリング法の対象 7. 個人サンプリング法によるC測定、D測定 8. 有害物質の物性 9. 有害物質の捕集方法 10. 固体捕集法 11. ろ過捕集法 12. 液体捕集法と直接捕集法 13. 鉱物性粉じんの相対濃度計による測定 14. 検知管法 15. 流量計 16. …
新型コロナはやはり最強のウイルスだ。試験解説を始めようと思っていたが、周囲で濃厚接触者が出て1週間の缶詰。おかげてその穴埋めにてんてこ舞い。落ち着いてブログ書くなどできなくなってしまいました。 明日休めるので今日はコロナウイルスについてちょっと恨み節です。 このウイルスが出始めた頃、味覚や嗅覚に異常が出るといったことが言われていましたが、その意味が最近になって判るようになりました。それ…
今回は令和3年8月実施の測定士2種試験の内容です。 1. 労働衛生管理体制 2. 労働安全衛生規則 3. 安全衛生教育 4 .作業環境測定の頻度と記録保存 5. 作業環境測定の要否 6. 化学物質の製造許可 7 .厚生労働大臣が定める規格 8 .作業環境測定士 9. 作業環境測定基準 10. 作業環境評価基準 11. 個人サンプリング法 12. 特定化学物質の区分 13. 特定化学物質障害予防規則 14. 特別有機溶剤と有機…
試験解説再開します。題材は令和3年8月実施の2種試験です。 でもその前に、各科目の出題内容についてタイトルを付けました。 今回は労働衛生一般の20問です。 1 化学物質の危険性または有害性の調査 2 腰痛予防対策 3 化学物質の代謝 4 化学物質の健康障害 5 化学物質による発がん 6 鉱物性粉じんの性質 7 金属による健康障害 8 有機溶剤による健康障害 9 温熱環境 10 局所振動障害 11…
試験を受けた方はお疲れさまでした。出来栄えはどうだったでしょうか。 結果が来るまではわくわくして待っていてください。出来栄えの悪かった方は明日からまた勉強を始めましょう。今日のところはゆっくり休んでください。 令和3年8月の第2種試験の解説を始める前に、科目のテーマ整理から入ります。 同じような問題が並んでいましたが、今回の内容はどうだったでしょうか。1か月ほどしたら公開されるので、また解…