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あめんぼ通信(農家の夕飯) https://terayama2021.blog.fc2.com/

料理・ハンセン病文学・護憲・・・等。還暦のころから自然と料理を作るようになりました。

あめんぼ
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2021/02/05

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  • 多摩全生園 北條民雄さん

    いのちの初夜(前日のつづきです)便所から帰って来た佐柄木は、男を以前のように寝かせてやり、「他に何か用はないか。」と訊きながら、蒲団をかけてやった。もう用はないと男が答えると、佐柄木は又尾田の寝台に来て、「ね、尾田さん。新しい出発をしましょう。それには、先ず癩に成り切ることが必要だと思います。」と言うのであった。便所へ連れて行ってやった男のことなど、もうすっかり忘れているらしく、それが強く尾田の心...

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      (6)Mama (Remastered 2007) 2030年 農業の旅→ ...

  • くろねこの短語

    【袴田事件】 ただ面子のためだけに「死刑求刑」で袴田さんの命を弄ぶ検察!!2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 児島宗子さん(1)

     月朧おぼろ恋打ち明ける口乾く癩園で娶りし妻と星祭る母恋ふる如く冬日を恋ひにけり米背負ひ母会ひに来し年暮るる母に出す偽名悲しき初便り癒えて世に出る望みなく梅雨に病む母の愚痴罪負ふごとく炉辺に聞く日記買ふ療養流転二十年花の種蒔き面会の母帰る富士見ゆる望郷台に春惜しむ 2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 宇田川涙光さん

    ちんば雀今朝庭になし原爆忌花八つ手無骨の医師が慕はれゐて再会の日無し大樹の雪落つる子には会ひたくない暮しにて兜かぶと虫来るなと書き破り棄てたり蕗ふきのとうかくれ身のクルス離さず遠雪崩(注)クルスとは十字架近づける喜寿シャボン玉光り飛ぶ梅寒しカンパに異論ある盲い骨堂の錠開く音や百日紅さるすべり蓑虫や仮名脱ぎ世に出るはいつ一生を仮名に生きて松の芯点書一冊生くべき道に青すだれ一人居て一人の浄土水中花宇田...

  • 野菜の蒸し煮

      無水鍋の下敷きに、ざく切りしたコマツナを入れ、エンドウとグリンピースを入れ、エリンギとちくわを入れ、醤油、砂糖、酒、みりんを入れ、大さじ4の水を入れ、オイスターソースを入れ、煮立ったら弱火にして8分ほど煮て火を消し、余熱5分で蓋を開け、混ぜてでき上り。ズッキーニ   熱したフライパンに油を入れ、ズッキーニを1センチほどに切って入れ、とろけるチーズを上にのせ、醤油で味付けし、...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

    いのちの初夜(⑧)(前日のつづきです)「ふうむ。」と佐柄木は考え込んだ。「尾田さん。死ねると安心する心と、心臓がどきどきするというこの矛盾の中間、ギャップの底に、何か意外なものが潜んでいるとは思いませんか。」「まだ一度も探って見ません。」「そうですか。」そこで話を打切りにしようと思ったらしく佐柄木は立ち上がったが、また腰をおろし、「あなたと初めてお会いした今日、こんなことを言って大変失礼ですけれど...

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    (5)Genesis - Illegal Alien (Official Audio) 2030年 農業の旅→ ...

  • 四丁目でCan蛙

     「ICCがイスラエル首相とハマス指導者に逮捕状請求」「カンヌのブランシェットさん」「裏金議員44人、政倫審ボイコット」「山本理顕氏の万博批判」などアレコレ2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 吉田 万さん(3)

    雲と穂草眼底の景一人のもの生きているこの一瞬を梢こずえの柿喜雨来るや盲の面輪に無き貧富逃げも隠れもせず日盛りの盲いの歩忽然と野分けのうしろ盲が行くちびし手に切る爪があり冬の果今日何をなせし臘ろうの膝抱き冬ぬくき雨にまばらなひげ撫づる泣き真似のいつしか真日向ひなたぼこ吉田 万さんの略歴多摩全生園 『句集冬銀河』(昭和49年)『合同句集星浄土』(平成6年)に採録。 2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 大石栄一さん

     蜩ひぐらしや他人同士の一つ屋根秋深む音色となりぬ盲導鈴麻痺の足踏みごたへなし雁渡り餅焼いて雑居の中の独りなり尺取虫の旅果しなし一歩より一代で血筋断ちたし蛇苺人の死に冷たく百合が粧ひをり風鈴をしるべに盲ひ向き直る秋晴や笑った後に何もなく蚊の声のまとへる闇を盲いが知る大石栄一さんの略歴多摩全生園 静岡県生れ。『句集芽生』(昭和32年)『句集冬銀河』(昭和49年)に採録。2030年 農業の旅→ ...

  • カレー

     熱した鍋に油を入れ、ニンニク1片の粗みじん切り、、さっと湯通しした豚肉100g、タマネギの順に炒め、タマネギが少ししんなりしたらジャガイモを入れ、最後にグリンピースを入れ、全体に油がまわったら3カップ半ほどの水を入れ、煮立ったらハウスバーモントカレーのルーを4分の1(3個)入れ、弱火で時々混ぜながら20分ほど煮て出来上がり。ニンジンが終わったので代わりにグリンピースにした。ズッキーニ、とろけ...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

     いのちの初夜⑦(前日のつづきです)駱駝の背中のようない凹凸のひどい寝台で、その上に蒲団を敷いて患者達は眠るのだった。尾田が与えられた寝台の端に腰を掛けると、佐柄木も黙って尾田の横に腰をおろした。病人達はみな寝静まって、時々廊下を便所へ歩む人の足音が大きかった。ずらりと並んだ寝台に眠っている病人たちのさまざまな姿体を、尾田は眺める気力がなく、下を向いたまま、一時も早く蒲団の中にもぐりこんでしま...

  • 5月は例年、ヒヨコ導入の月

           五月青葉にめざめるさわやかな風をすってぬれたおもいが清水のような意欲を噴きあげる鮮かなひかりが全身にふりそそぎかぞえきれない手のひらですくっても すくってもこぼれるあゝ 五月私も地上に萌える生命です(長島愛生園 志樹逸馬さん)2030年 農業の旅→...

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     (4)Dodo / Lurker (Remaster 2007)2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 吉田 万さん(2)

    洗い髪束ねて癩に生きる構え飛ばす草矢病みては青春期を知らず人忘じがたし天指す冬欅けやき盲いなべて守銭奴囲ひ葱伸びる白杖とれば其処に吾あり蟇ひきがえる求道や地に落ちて朱を尽す柿振り返る者に夕日の遠枯木もう会へぬ母よ冬日の有刺線舌に溶ける新薬五月風生まる2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 氏原 孝さん(4)

    離籍さる空しく翅打つ梅雨の蝶生き来し幸無菌の手もて野菊に触れ父母なき故郷七里ヶ浜に岩つつじ枯木立つ奪はるるもの奪はれて石投げて湖上の秋を確かめる北風に反る幹の歳月病む歳月癩癒えたる天地の秋を盲いて行く春愁や聴えぬ耳が知らん顔氏原 孝さんの略歴多摩全生園 平成4年5月3日逝去。遺稿集に『盲導鈴』「真」「善」「美」の三部作がある。一部「真」は氏原の句作に対する本田滄浪、井沢正江、杉浦強各師による誌上批...

  • 豆ごはん

      3合の白米を洗って水を入れ、酒50CCと塩一つまみを入れ、水を加えながら3合の目盛りに合わせて混ぜ、150gのグリンピース(1合につき50g)を入れ、炊けたら混ぜてでき上り。これはエンドウの取り遅れをグリンピースとして使ったもので、1昼夜経過すると赤飯色に染まる。品種はサカタ種苗の「豊成」という品種である。グリンピース、タマネギ、エンドウの煮物  醤油、砂糖、酒、みりんと水を鍋...

  • ヒヨコを迎える喜び

    今日の深夜に岐阜の本社を「エスライン岐阜」という直通便に乗って出発すると、明日の早朝4時半頃には岡山トラックターミナルに到着する。42羽の黄色い天使を、それぞれ、4羽、10羽、16羽、6羽、4羽、2羽という、6人の飼育者は明日を心待ちにしていることだろう。ぼくにとっては7年ぶりのヒヨコである。まだまだ飼う予定だったが、今年になってから白味の卵質が透明でなく、白くよどんでいる箇所が多くなり、これ以上...

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      (3)Abacab (2007 Digital Remaster)2030年 農業の旅→ ...

  • 四丁目でCan蛙

     「辺野古訴訟 高裁がやり直し命じる」「ウクライナ支援とアメリカ」「今の日本、統一教会のシナリオ通り」「共同親権」など2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 吉田 万さん(1)

    精一杯生くるわれらに糸瓜へちま太る我が病む後父母を泣かせし山眠る武蔵野に残され癩の森芽吹く蚊の闇に自画像見つめ居たるなり己が足音己れ知るべに秋の暮冬欅けやき空に光らん後の世も生きるは良し天に抜け出て枯欅盲いの目湖へ空へと花ごころ長子として継ぐ家持たず竹落葉蓑虫の沈黙に息あはせをり 2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 氏原 孝さん(3)

    つまずきて己れに遭えり冬の坂夏たける幹の快感背を預け蜩ひぐらしや舌読の書に血がにじみ課せられし命眩まぶし冬欅けやき病衣の裾踏んでよろめく夜の臘ろう見せ場亡き今生漢の大昼寝人の世に弾んで見せて木の実落つ鶯の鳴く間をつなぐ盲導鈴 2030年 農業の旅→ ...

  • ズッキーニ・ベーコン・マヨネーズ

     熱したフライパンに油を入れ、具材をのせやすい形にズッキーニを切り、ベーコンとマヨネーズをのせ、極弱火で蓋をして10分焼き、余熱3分で蓋を開け、手作りポン酢(7・5・3ポン酢)をかけ、点火して1分煮詰めて出来上がり。ニラチャーハン  具材は細かく切ったニラ、ズッキーニの雄花1輪、ニンニク1片の粗みじん切り、ベーコン2枚の細切り、そしてズッキーニのすわりをよくするために切った端っこの細切り...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

    いのちの初夜⑥(前日のつづきです)その時かさかさと落葉を踏んで歩く人の足音が聞こえてきた。これはいけないと頸を引っ込めようとしたとたんに、穿いていた下駄がひっくり返ってしまった。「しまった。」さすがに仰天して小さく叫んだ。ぐぐッと帯が頸部に食い込んできた。呼吸も出来ない。頭に血が上ってガーンと鳴り出した。死ぬ、死ぬ。無我夢中で足を藻掻いた。と、こつり下駄が足先に触れた。「ああびっくりした」ようやく...

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    (2)Genesis - In Too Deep (Official Audio) 2030年 農業の旅→ ...

  • 鳶の羽

    これが日本のメディアだよね 2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 陸奥亀太郎さん(2)

    炎昼の煙のごとし除籍さる楽しみは耳のみにあり鳴く笹子(註)笹子とは、その年生まれのウグイスの幼鳥でで虫に芯なき生活覗かれし落葉時雨心の底で聴きゐたり失ひし光の中に鳴る風鈴春立つや膝撫でつまむこぼれ飯補聴器に一握の空囀さえずれりカンパの銭転げる音や原爆忌陸奥亀太郎さんの略歴多摩全生園 『句集冬銀河』(昭和49年)に採録。 2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 氏原 孝さん(2)

    春愁や義足の捩子ねじを締め直す足袋穿きし義足捨てあり秋の雨青天のこぼせし如く野菊咲く簾すだれ巻くしずかな一日巻く如く見えし日の視野あり冬の望郷台耳病めば全身が耳秋の風竜胆りんどうの孤独に風が触れたがる千の夢千の寝顔に月の雁がん梅白しハモニカバンドみな盲い眼底の枯野に入りぬ一歩ずつ 2030年 農業の旅→ ...

  • ニンニク醤油作り

     あまり生育のよくないニンニクは早めに収穫し、ニンニク醤油にした。ニンニク3個の鱗片をはずして皮をむいて洗い、瓶に入れ、醤油を注ぐと出来上がり。3~4日常温に置き、その後は冷蔵庫で保存する。コマツナの煮物  醤油、砂糖、酒、みりんと水を入れ、アゲと出汁の素を入れ、煮立ったらざく切りしたコマツナを入れ、極弱火で10分ほど煮て出来上がり。タマネギとグリンピースの煮物  醤油、砂糖、...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

     いのちの初夜⑤(前日のつづきです)木立を透して寮舎や病棟の電灯が見えた。もう10時近い時刻であろう。尾田はさっきから松林の中に佇立してそれらの灯を眺めていた。悲しいのか不安なのか恐ろしいのか、彼自身でも識別できぬ異常な心の状態だった。佐柄木に連れられて初めて這入った重病室の光景がぐるぐると頭の中を回転して、鼻の潰れた男や口の歪んだ女や骸骨のように目玉のない男などが眼先にちらついてならなかった...

  • 気に入った10曲

    (1)Genesis - Dreaming While You Sleep (Official Audio)2030年 農業の旅→ ...

  • クロネコの短語

    つばさの党幹部3人逮捕!!・・・つばさの党の「妨害」にかこつけて聴衆の「ヤジ」を規制するような動きに要注意!! 2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 陸奥亀太郎さん(1)

    働きたし大向日葵ひまわりに見おろされ木の実落つ試歩路の空の青からむわが失明知らぬ母在す雪の果梅干を頬張り男暑に対す桐きり一葉足もとに落ち盲いなり手を触れに来る妻の墓四囲枯るる盆太鼓音闇に溶け亡ぶ癩花八つ手膝に零こぼるる飯許せ不治の眼に母子雀の呼び合へる蝉せみ涼し今日ありて読む点字の書冬枯や地に力こめ松葉杖紙鶴一羽不意に落ちたり秋の風 2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 氏原 孝さん(1)

    空きベッド誰彼となくきて昼寝わが失明知らざりし母の墓拝む替えられし杖を探しに来て端居左右唇でたしかめ足袋を穿く夢に踏む落ち葉に音のなかりけり舌読の点字書冬の陽にさらすつき減りし杖比べあい春惜しむ遺品焼く煙と知らずあたりいし信じねばならぬ父の死水鶏鳴く秋風や姓の異なる癩夫婦2030年 農業の旅→ ...

  • ポテトサラダ

      無水鍋に大さじ5の水を入れ、乱切りしたジャガイモを入れ、煮立ったら極弱火にして20分、火を消して余熱5分で蓋を開けてつぶす。途中で焦げ、ガスコンロの火が消えたので、蓋を開け、水を加え、再度煮たので、つぶす時にうまくつぶせなかった。タマネギのスライスを入れ、キュウリはスライサーで薄切りし、塩もみをして、20分ほどでキュウリがしんなりしたらさっと水で洗い流し、水気をしぼったキュウリをジャガ...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

    いのちの初夜④(前日のつづきです)風呂場は病棟と廊下続きで、獣を思わせる嗄れ声や、どすどすと歩く足音などが入り乱れて聞こえてきた。尾田がそこへトランクを置くと、彼女等はちらりと尾田の貌を見たが、すぐ視線をそらして、「消毒しますから・・・。」とマスクの中で言った。一人が浴槽の蓋をとって片手を浸しながら、「良いお湯ですわ。」入れというのであろう、そう言ってちらと尾田の方を見た。尾田はあたりを見廻したが...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (10)No Son of Mine (2007 Remaster)2030年 農業の旅→ ...

  • 四丁目でCan蛙

     「『国が殿様、地方は家来』玉城デニー知事」「官房機密費を選挙に?」「吉村大阪府知事『0歳児に選挙権』と万博」など2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 渡辺城山さん(3)

    花の種子蒔いて世にあるおもひかな不具の手を逃げころげたるみかんかな祭り酒酌み合ふ古き顔も減り渡辺城山さんの略歴多摩全生園 大正3年宇都宮生れ。小学6年生(13歳)で父を亡くし母親と一緒に石切りの仕事に従事。昭和6年17歳の夏ハンセン病罹患が皮膚科専門病院で判明、多摩全生園に入園。昭和9年頃句作を始め、芽生会の若手として嘱望される。16年以降、患者の医療や生活防衛に活動。昭和12年、所内結婚。昭和2...

  • 多摩全生園 桂 玲人さん

    昼蚊帳の底に病みをり麦の秋並び寝のベッドの裾に月歩む運び行く菊に従ふ小さき蝶郭公や樹海は朝の霧吐ける嘘交ぜて母の炉話美しく秋風やわれと古りたる傷一つ虹を見る窓に病人顔重ね揺るるとき鉄砲百合は蜂を吐く好きな句を点字に打ちて長き夜を桂玲人さんの略歴多摩全生園 明治38年東京生まれ。徴兵検査甲種合格。騎兵隊に入営中ハンセン病に罹り神山復生病院に入院。昭和6年、26歳で全生病院に転院。入院後の経過は良好で...

  • タマネギ、エンドウ、豚肉炒め

     熱したフライパンに油を入れ、ニンニク1片の粗みじん切り、さっと湯通しした豚肉100g、タマネギとエンドウの順に炒め、ニンニク醤油で味付けして出来上がり。エリンギで煮物  醤油、砂糖、酒、みりんと水を鍋に入れ、エリンギを入れ、煮立ったら弱火にして5分ほど煮て、グリンピースとスナップエンドウを入れ、さらに5分ほど煮て、コマツナとチンゲンサイを入れ、10分煮て火を消し、そのまま20分ほど置...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

    いのちの初夜③(前日のつづきです)道は垣根に沿って一間くらいの幅があり、垣根の反対側の雑木林の若葉が、暗いまでに被さっていた。彼が院内を覗き覗きしながら、ちょうど梨畑の横まで来た時、大方この近所の百姓とも思われる若い男が2人、こっちへ向いて歩いて来るのが見え出した。彼等は尾田と同じように院内を覗いては何か話し合っていた。尾田は嫌な処で人に会ってしまったと思いながら、ずり上げてあった帽子を再び深く被...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (9)Genesis - The Battle Of Epping Forest (Official Audio)2030年 農業の旅→ ...

  • 鳶の羽

    今日の「鳶の羽」さんの記事3つ選挙が来たなら・・・お別れね国家公務員が何故マイナカードを使わないのか。村岡兼造のノートがあるなら・・・2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 渡辺城山さん(2)

    療養に古りゆく月日日記買ふ目に及ぶ病を怖れ梅雨籠り卯の花を手向けて巨き死を悼むかなしみの静かに襲ふ火鉢かなとんぼ釣る此のわらべらに父母遠し平凡な盲の月日笹子鳴く(注)笹子とはその年生まれのウグイスの幼鳥卯の花にけぶれる雨や一杉忌 一杉は明治27年生まれの俳人。医者でもあり、各地の療養所のハンセン病患者に俳句を指導したことで知られている。ハンセン病は伝染力が弱く、しかも特効薬もある。ところが、患者...

  • 多摩全生園 早川兎月さん(4)

    虫なく夜真黒な林を透けて月徐々に上る頃あまねき武蔵野の曠野は断然━━虫の世界とはなる。昼の生活線に疲れきった男女がその心の深傷を洗ふべく虫の世界を覗いてゐる。早川兎月さんの略歴全生病院。栃木足利に生れる。大正15年3月全生病院に入院。昭和3年頃から句作を始め、同郷の武井柚史を得て句作修行に専念。昭和8年俳壇「芽生」の編集長となる。昭和10年頃から病気が悪化し11年失明。昭和15年逝去、37歳。15年...

  • 豆ごはん

     3合の白米を洗って水を入れ、酒50CCと塩をひとつまみ入れ、水を加えながら3合の目盛りに合わせて混ぜ、150gのグリンピース(米1合につき50g)を入れ、炊けたら混ぜて出来上がり。コマツナの煮物  「エリンギ」というキノコを始めて使ったが、まるで「メンマ」のような食感だった。しかも2つ入って100円ほど。最近買い始めた「ブナシメジ」や「ヒラタケ」に替えて、しばらく「エリンギ」にしてみ...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

     いのちの初夜②(前日のつづきです)2日前、病院へ這入ることが定ると、急にもう一度試して見たくなって江の島まで出かけて行った。今度死ねなければどんな処へでも行こう、そう決心すると、うまく死ねそうに思われて、いそいそと出かけて行ったのだったが、岩の上に群がっている小学生の姿や、茫漠と煙った海原に降り注いでいる太陽の明るさなどを見ていると、死などを考えている自分がひどく馬鹿げて来るのだった。これで...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (8)Genesis - Jesus He Knows Me (Official Audio) 2030年 農業の旅→ ...

  • くろねこの短語

     立憲と国民が共同提出を協議中の政治資金法改正案には「企業・団体献金禁止」が抜けているらしい・・・だから泉や岡田ではダメなのだ!!2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 渡辺城山さん(1)

    来る雁に郷愁もなく闘病鬼水打って隔離病室静かなる木犀もくせいの香に向ひゐる盲かな梟ふくろうや戸じまり固き少女寮コスモスや庭下駄雨に濡れてをり藁屋根に大きな月や冬木立老の口こぼるる種や西瓜食ふ療院の隠れ婚儀や年の暮散策にいつも逢ふ人赤とんぼ美しくかくれ病みをり十三夜2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 早川兎月さん(3)

    病床の静かなるとき梅香るともかくも今日を暮しぬ日向ぼこゆすら梅瞼の母の若かりし病床のせまき蒼空蝉の昼昼寝より覚めて敢えなき盲かな春眠や枕頭かこむ皆俳徒決別や手折りし野菊高く投げ 2030年 農業の旅→ ...

  • ブリあらを使った2品

    ブリあらはさっと湯通しする。ブリの照り焼き  熱したフライパンに油を入れ、片栗粉をまぶしたブリあらを置き、弱火で裏表5分ほどずつ焼いてタレ(醤油、砂糖、酒、みりんを各大さじ1)をまわしかけて火を消し、余熱3分で出来上がり。ブリのあら汁  鍋にタマネギ、エンドウ、コマツナ、ズッキーニの花を入れ、水と出汁の素を入れ、煮立ったら弱火にしてブリのあらの残りを入れ、10分ほど煮て、味噌を溶き...

  • 多摩全生園 北條民雄さん

    沢田五郎さんの「泥えびす」はP297~P310の13ページで6回。1日平均約2ページでした。今回ご紹介する北條民雄さんの「いのちの初夜」はP3~P29で26ページなので、1日平均2ページ入力となると、13回続きます。 いのちの初夜駅を出て20分ほども雑木林の中を歩くともう病院の生垣が見え始めるが、それでもその間には谷のように低まった処や小高い山のだらだら坂などがあって、人家らしいものは1軒も見当た...

  • 気に入った10曲 (その2)

     (7)Genesis - Driving The Last Spike (Official Audio)2030年 農業の旅→ ...

  • 古舘伊知郎チャンネル

    火の玉とは口先だけ?派閥解散も政治資金規正法改正もうやむやに。安倍派のドン・森喜朗氏を取り調べた人物とは。 2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 田畑馬邑さん

    盲こそこそ二日何やら洗ひ干す茶の花や寝てろといふにまめな妻ひび薬擦り込み貰ふ指無き手猫も犬もひとつ飯喰ひ春の虹駈ける駈ける若き師も癩いわし雲人或は逝きまた娶り蕗のとう飾り雛見えねど向ひ坐りけり虫干しといふも点字書二三冊人の死はやがてわがこと隙間風田畑馬邑さんの略歴多摩全生園 群馬県生れ。『句集冬銀河』(昭和49年)『句集芽生』(昭和32年)に採録。2030年 農業の旅→ ...

  • 多摩全生園 早川兎月さん(2)

    かばかりの風邪をいとへる身なりけり足なへの背負はれゆくや村芝居細々と流るる水を争いぬ十二歳の甥入院二句叔父甥の同じ病の蚊張かな泣きじゃくる手をいたはりぬ蚊帳の中暗き眼をみ空へ向けぬ秋の晴れ病良し夜な夜な帰る雁をきく出郷母と惜別一句かけよりて袷のしつけ取られけり追ひすがる母に吾身に霧しまき2030年 農業の旅→ ...

  • チャーハン

     先日のフキの佃煮の残りはチャーハンに使った。熱したフライパンに油を入れ、ニンニク2片の粗みじん切り、ベーコン3枚の細切り、フキの佃煮の順に炒め、醤油とオイスターソースで味付けして火を消し、ご飯を入れ、ほぐしながら点火し、具材となじんだら出来上がり。フキの煮物  前回よりシンブルにした。旬の一品は市販のものをあまり加えない方がいい。アゲだけ使った。フキは鍋に入る大きさに切って板ずりし、...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

    泥えびす⑥(前日のつづきです)彼が今朝、山菜を採るため山へ行くと、頭の馬鹿でかい蛇を見たと云うのである。不思議に思ってよく見るとその頭には、2本の肢がある。なおもよく見ると、腰まで蛇の口に入った蛙であった。蛙は自由のきく前肢で、草に摑まっては前へ出る。4尺ほどの蛇はその度に少しずつひきずられるのである。えびすはその様子をじいっと見ていた。陽が西に傾いた頃、200メートルほど蛇をひきずり、遂に前肢も...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (6)Genesis - Way Of The World (Official Audio) 2030年 農業の旅→ ...

  • 鳶の羽

     創価学会枠は知っていたが・・・2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 早川兎月さん(1)

    窓の月重病人にまどかなれ病人や今宵の月に泣き寝入り隙間風来るとふり向く盲かな病床のどこかにをりぬ冬の蝿風鈴の音をしるべの起居かな春雨の戸樋の音楽はじまりぬ看護衣のままの散歩や月涼し風鈴に武蔵野の景うつりけり移りきて南風うれしく病みにけりかなかなの鳴いて暇を申しけり 2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 三村辰夫さん(2)

    癒えざれば要なき吾の自転車を婦人用に更へたしと妻は制服の少女等ならびて病室を外より見て居りみな無表情妻恋ふも生きゐる証し療庭のサルビヤの朱見まもるひと時ためらへる吾の醜き指握る妻のその指節くれてきし武蔵野のここ療園と甲斐の国の妻恋ふ時は距離感のなしなり振りなく農守りゐる妻なるに夢に逢えば頬なめらかに胸三寸に納めて和を保つ雑居寮就寝前にすべてを忘れむそれ程にわが耳遠きか口よせてもの言ふ孫らに時に腹立...

  • ラタトゥイユ風

       もらったトマトを乱切りして鍋に入れ、醤油、砂糖、酒、みりんを入れ、水は入れずに、煮立ったら弱火にして5分ほど煮て、ズッキーニの幼果とタマネギを入れ強火にし、煮立ったら混ぜて弱火にして15分煮て火を消し、20分ほど放置して出来上がり。初物、チンゲンサイの煮物  昨日のコマツナがチンゲンサイに代わっただけ。鍋に市販のヒラタケとアゲを入れ、醤油、砂糖、酒、みりんと水を入れ、煮立...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

    泥えびす⑤(前日のつづきです)更に詳しく云えば、頭の禿げあがった共産党員が、患者に向かって演説をしているところであった。「ともかく、みなさんが言語に絶する苦労をしてこられた。そうしたことで俺が一番苦労をした。それに引替えみんなは俺を助けてくれなかった。と云うようなことを互いに云いあったんでは、団結にひびが入る。この皆さんの闘いは必ず勝つと私は思うが、まだ楽観は許されない。ここで皆さんの団結が乱れ、...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (5) It's Gonna Get Better (2007 Remaster)2030年 農業の旅→ ...

  • ~日々読学~

     目隠ししているヨーロッパの法律の女神、一方、ニッポンの法律の女神は≪目隠ししておりません≫・・・冤罪で死刑執行されてしまった飯塚事件2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 中本梯梧さん

    椿二輪一葉はさみて背きあひ月明し水盗まんと思へども霜いたみしつつ黄菊の盛りかな百合の芯楽譜のごとし暖炉もゆ(蝕む癩)沈丁のにほひも利かず病古り(なじむ療養所)人の世と縁をたちたる月涼し(訃報になげく妹)夜なべ針もてば悲しみよみがへり(不治の病を得て愛児と惜別)縋りつく手をころげたる蜜柑かな(話に聞く妹が家)ふるさとの軒端の月の凍豆腐中本梯梧さんの略歴多摩全生園 沖縄県生れ。『俳句三代集』(昭和15...

  • 多摩全生園 三村辰夫

    癩病と父母のあかせしその日より蔵にこもりて十年過ごしき同室の老いらの軽き寝息聞く最後の一首下の句浮ばず宅急便のダンボール箱は嫁よりぞボタンのいらぬ丸首のシャツ諍ひて頬を打ちたる日もありき七十路越したる郷里の妻は煩悩の一つ一つを刈る如く理髪室の鋏音かろやかに生れ在所近き作家の「楢山節考」二度読み返すわが昂りて反核の集ひに我も入りたし自由のきかぬ手足がかなし左手の痲痺しるければポケットの硬貨つかめず諦...

  • 初物 コマツナの煮物

      初物のコマツナがおいしかった。鍋にアゲと市販のヒラタケを入れ、醤油、砂糖、酒、みりんと水を入れ、煮立ったら極弱火にして3~5分煮て、ざく切りしたコマツナを入れて混ぜ、7分ほど煮て火を消し、20分ほど放置し、混ぜて出来上がり。フキの葉の佃煮一昼夜、たっぶりの水に浸してアク抜きしたフキの葉は、みじん切りして水気をしぼる。熱した無水鍋に(他の鍋がふさがっていたから)油を入れ、フキの葉を炒め、...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

    泥えびす④(前日のつづきです)患者会長はふとわれにかえったような面持ちで、ニュースを撮るための強力なライトの中に立ち、彼に向ってとてつもない声で聞いた。「それであんたは、屋根をなおしてくれとは云わなかったのかね。」「云ったとも。何回も云った。それでもなおしてくれねえから、床を拭くボロを持って来てくれ、と頼んだ。だが持って来てはくれなかった。」えびすの顔はますます物凄くなっていった。「どうしてそんな...

  • 気に入った10曲 (その2)

     (4)Taking It All Too Hard (2007 Remaster)2030年 農業の旅→ ...

  • くろねこの短語

     まるで「運用は政府に白紙委任」するかのような経済安保情報保護法が成立!!&環境省の「3分でマイクオフ」には司会進行の台本があった!!2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 鈴木敬蔵さん(2)

    なかなかに寝巻の紐が結ばれぬ吾が萎えし手をくやしさに噛む病室のなかに持ち込む箱便器まさぐり跨ぐ命なりけりわが名前し瓶に大きく書き来しと言ひつつ探らす準看生徒われ少し吃る癖あり祈りにも声を落としつロザリオ繰りぬ缶ビール一個を盲ひ二人して白杖供養に分かちのみたり鈴木敬蔵さんの略歴大正3年、埼玉県矢切の渡しの対岸で生まれた。昭和10年22歳で多摩全生園に入所。鈴木鈴蘭の弟。『青葉の森』(昭和60年)『ハン...

  • 多摩全生園 橋本辰夫さん(3)

    この路地の芥箱に塵を捨てに来る乙女の笑みに今朝も会ひたり時雨雲覆へる今日の眼の暗く母の手紙は封切らず置く拡大鏡のぞきて書の一行も読めずに眼熱くなりたり重ね見るレンズの中にきらめきて母健かに在ますを読みぬ老母の手紙読み終へ拡大鏡置きて静かに目頭押さふ病む吾れをうたに知りしと癩園に訪れくれし一人の少女手術して明るさ戻りきし視力枇杷を剥くさへ心のはずむ母よりの便りよみ得しぎりぎりの今の視力は保たるるべし...

  • 初物 グリンピース

      3合の白米を洗って水を入れ、酒50CCと塩少々を入れ、水を加えながら3合の目盛りに合わせて混ぜる。150gのグリンピース(1合につき50g)を入れ、炊けたら混ぜて出来上がり。初物 フキ  初物のフキは鍋に入る大きさに切り、塩をふって板ずりし、沸騰したら弱火にしてフキを入れ、5分ほど茹でて水にとり、フキの皮をむき、食べやすい大きさに切る。熱した鍋にゴマ油を入れ、トウガラシ1個の小口切り...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

    泥えびす(前々日のつづきです)泥えびすはその日その日の腹を充たし、寒さを凌ぐものを身に纏うそのこと以外には、全く心が動かない模様であった。戦争中日本軍がどこでどのように勝った話をしようとも彼は一向に話に乗って来ない。東京が爆撃されても、大阪が爆撃されても、沖縄が陥落したという事態になっても、ただにこにこしているばかりであった。戦争が負け、療養所が閉鎖され、病人がみんな殺されると云うような噂が流れて...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (3)Man on the Corner (2007 Remaster) 2030年 農業の旅→  ...

  • くろねこの短語

     パー券公開基準の引き下げ額は先送り、企業・団体献金には一切言及しない・・・ないないづくしの政治資金規正法改正案でやったフリする自民と公明の厚顔!!2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 橋本辰夫さん(2)

    差しのべて杖届きたる桜花幾ひらか散る顔に冷たく使はねば使へなくなる己が手をはげまし今日は玻瑠戸を磨く全盲となり果ててより平らなる心となりてひとり茶を汲む両の手を空に泳がせ触覚にふれたる紐を引きて燈ともす点字打つ定規に擦れて関節より滲み出す血は歌稿よごしぬ雪解けの道をゆづりて立つ前を女をみなら花の匂ふがに行く病棟の裏門を出づこの道は死者送る道春蝉のなく白杖の支給を受けしわれ遂に百五十六番目の盲ひとな...

  • 多摩全生園 鈴木敬蔵さん(1)

    咽喉病みて居たれば点字習ふこと忘るるともなく夕べとなりぬ告白室に入る神父の足音を追ひきて告白台を探りて居たり聖体廊下足をすりつつ盲ひみな聖体台を探りて並ぶわが見えぬ瞼を焦がす秋日射しミサ待つ部屋に深くとどけり耐へ耐へてどん底までも不自由にならねば死ねぬ吾が病ひかも会ふ人のなく静まれる病棟の廊下に響く白杖突きぬ蝶一つ信者の如しミサを待つ聖堂の中を夕べ舞ひをり点字タイプ打ち居る人の手のさばき思へばわれ...

  • 初物 ズッキーニ

     株を養成するために、ズッキーニの幼果は小さい時に収穫した。幼果の時は先にまだ雌花がついている。ズッキーニの幼果と魚ソーセージは同じような形と大きさに切る。熱したフライパンに油を入れ、ズッキーニの幼果と魚ソーセージを炒め、火が通ったらニンニク醤油で味付けし、雌花を入れ、さっと炒めて出来上がり。厚揚げ炒め熱したフライパンに油を入れ、食べやすい大きさに切ったニンニクの芽を入れ、蓋をして弱火で3分ほ...

  • 第3弾の入居の顛末

        今日、第3弾が入った。入ったというより、たまたま来られていたセミプロのような御仁に、画像の待受け箱に入れて(取り込んで)もらったという方が適切だ。2群が越冬して分蜂したので、今日の入居で合計5群になった。一昨日から待ち受け箱の3つに、探索蜂が頻繁に出入りしていたので、今日は、そのうちのどれかに入るはずと、半ば確信をもって、心の中で準備(待機)していた。それでも12時半頃に見...

  • 多摩全生園 堀中宇都美さん

    一枚多く疵にガーゼを当つるさへ直接にひびく予算削減数百本の注射針磨ぎしとふ看護婦にストーブの席をゆづりてやりぬ半ばとけしアイスクリーム配らるるいちいち支給カードと合せて毛布一枚は違ふと人の羨しめる南側のベッドに吾が移されぬ盲ひなばいかに生きむともだえしが唇に探り葡萄を喰ひぬ堀中宇都美さんの略歴多摩全生園。『輪唱』(昭和34年)2030年 農業の旅→ ...

  • タマネギとスナップエンドウ炒め

      忙しく、作るまがなく、妻がすでに作っていた。熱したフライパンに油を入れ、ニンニク1片の薄切り、タマネギとスナップエンドウの順に炒め、出汁の素と醤油で味付けして出来上がり。2030年 農業の旅→...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

     泥えびす②(前日のつづきです)私は昼間は部屋に居たことはないからわからないが、斎藤はそんなものを食っていたらしい。その頃育ち盛りで満腹したことのない私は、あさましくも彼の鼠を盗み食いした。多分昼であったと記憶する。お勝手の戸棚を開けると普段よりも多い鼠の丸焼きを見た。食ってみたい衝動にかられ自分の部屋と隣の部屋とを覗いた。誰もいない。急いで一つを頬張り、そして食った。しかしその時裏の舎で人声...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (2)Genesis - Tonight, Tonight, Tonight (Official Audio)2030年 農業の旅→  ...

  • ついっちゃが 鳶の羽

    【動画】山本太郎代表の参院憲法審査会質疑に共感の声良い記事です。是非、どうぞ。2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 橋本辰夫さん(1)

    目を閉じて吾は法華経唱へをり友を焼く火の音をききつつ手術して共に明るき目となりし顔近近と寄せて笑ひ合ふ読書会終へて出で来し盲人の杖の小鈴は吾に従ふ吾が読みし点字古本は焚付にもならぬと云はれほうり出されぬマイクもて警察権発動告げてゆく力集めて座りこむ時陳情の成果も見ずに手のかかる奴と盲ひのわれらを帰す虹彩切除なりしたまゆら見えたりき百花のバラの押し迫るごとカーテンを洩るる光のまぶしくて黒き眼鏡をかけ...

  • 多摩全生園 波田ちづ子さん

    夏蜜柑一つあげたる少年が吾れに逢ふ度に頭さげゆく不自由なる女ばかりのこの部屋に附添し居て勝気となりぬ夫の位牌支へとなして癩園に一人の生活いつまでつづくたかぶりてくる感情をおさへつつ時計のネジをきりきりと巻く運針の針先口にくはえ抜くことが何時しか習慣となる縁のなき受胎調節の附録つき今月も婦人雑誌二百円なり波田ちづ子さんの略歴多摩全生園。『輪唱』(昭和34年) 2030年 農業の旅→ ...

  • サケのアラを使った3品

     サケのアラはさっと湯通しする。熱したフライパンに油を入れ、片栗粉をつけたアラを置き、弱火で裏表7分ほどずつ焼き、手作りポン酢(7・5・3ポン酢)をかけて出来上がり。7(醤油)、5(酢)、3(みりん)。サケのアラ汁鍋にニンジンとニンニクの芽と水を入れ、煮立ったら弱火にしてサケとスナップエンドウを入れ5分ほど煮て、キャベツを入れ3~4分煮て味噌を入れて出来上がり。サケアラと豆腐の蒸し煮 ...

  • 栗生楽泉園 沢田五郎さん

    ハンセン病文学全集(1)〈小説一〉に掲載されている沢田五郎さんの作品「泥えびす」です。P297 ~P310ですが、1日に2ページほどしか入力できず、6日ほどかかります。そのため番号をつけました。泥えびす①昔のハンセン氏病療養所には随分奇人がいたものである。これらの奇人達はたいてい死絶えて今では伝説だけが残っている。これから紹介する泥えびすもその一人である。泥えびすとは云うまでもなくあだ名で、本名は斎藤...

  • 気に入った10曲 (その2)

    (1)Land Of Confusion (Remastered 2007)2030年 農業の旅→ ...

  • くろねこの短語

     自民党が政治活動費の使途公開を検討・・・でも、公開は支出から数年後!? &自民党への政治献金を「やめる」はゼロ・・・なぜなら、「社会貢献」だからと居直る大企業!!2030年 農業の旅→...

  • 多摩全生園 仲田静月さん

    目を病める隣りベッドの友へ来し神父の祈り箸置きて聞く母と呼ばれし日の無く老いてゆく妻は庭に鬼灯ほおずき植ゑて育つる目のうすき吾が蒔きしゆゑ稔り悪き陸稲と思ふ刈らねばならず闘病の吾らを実習材にして准看生徒育ちてゆきぬ半盲の吾見む術なき映画なれど題名のビラ近よりてみる迷ひ居る盲ひの友の手を引きて籾を干しある庭を横切る目の薄き吾前をゆく白足袋の妻を目当てに墓参す今日は参観者の視線が吾によるならむ道辺に小...

  • 多摩全生園 戸塚初見さん

    逆立ちて瓶に泳げる魚のあり精神病棟の静かなる午後作業賃倍額となれば綿打ちも残汁運搬も希望者多し留置所は無菌地帯に建てるからそれでよからうと園長は言ふ療庭に二人の肌着並べ干す面会の妻の一日だけの妻帰り支度する妻の手に渡しやる療園にて得しいささかの金戸塚初見さんの略歴多摩全生園。『陸の中の島』(1956年)『輪唱』(昭和34年) 2030年 農業の旅→ ...

  • 昨日のチヌと野菜の煮物

     タマネギとニンニクの芽と市販のブナシメジを入れ、醤油、砂糖、酒、みりんと水を入れ、煮立ったら弱火にして昨日焼いたチヌの頭の部分を入れ、5分ほど煮てエンドウを入れ、さらに5分ほど煮て火を消し、20分ほど放置して出来上がり。厚揚げとニンニクの芽炒め 熱したフライパンに油を入れ、食べやすい大きさに切ったニンニクの芽を入れ2~3分炒め、厚揚げを入れ、弱火で蓋をして、何回か混ぜながら、ニンニクの芽...

  • 菊池恵楓園 下河辺 譲さん

    別れ道(前日のつづきです)坂を上って門をくぐると子供らの高い声が聞こえる。建物の北の隅が遊戯場らしく、ブランコや木馬やスベリ台などで、小さな男や女の子が大勢遊んでいる。玄関先で声をかけると奥から一人の婦人が姿を見せた。私は近いうち入院するので、子供をお頼みするか知れないので、その節は何卒よろしくお願い致します、とあいさつした。それから子供たちの日常生活や将来のことなど聞いてゆくうち、私は意外なこと...

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