ひとりで見上げるそっと舌を出し舐め上げる千夜一夜の話は作り話におとぎ話朝に見たお月様はひとりだったアラビアンナイトは話す人に聞く人せめて泣く人嫌々する人が...
あなたの想いを見間違えてほろほろと流してしまう神宮の景色いやいやする背中に手を伸ばせば幾つもの過去を並べて叱咤するどうすれば愛してもらえたのかわからないま...
LOVE LETTERの書き方を忘れてしまった。いえいえ書き方なぞ元から知らなかった。そもそも贈る相手なんかいなかったじゃないか。そうなの。LOVE LE...
あたまはるんるんとすてっぷをふむこころはかりかりとなくからだはがさがさととまどうむしにくわれたおもいはざわざわとまいぼつするまっしろなあいことばはさらさら...
その星には儚さと同じ重さの夢の繰り越しがあったはず。引き継がず在ったことさえ彼方へと追いやる。そんなあなたを知らんふりして反対方向へと急ぐ。いつかは届く。...
光を浴びて声に埋もれて小さく小さく柔らかい産毛で羽ばたく。飛び立つのに思いやりはいらない。励ましも捨てる。空へとこぎ出す一艘の船と眠りを支える見知らぬ男の...
無い月は遠くへ遠くへと駈ける弓矢は星のあいまを巡るめぐる振り返ってもあなたの腕は姿を変え私を抱こうとはしないまま転がり落ちてく私を支えようと錯覚の溝のあい...
もう少し。あと少し。下がった足下を見つめる手のひら。宿さない光を探した瞳は彷徨う。こぼれた言葉を慌てて拾う唇。紅い色。いつか、きっと。終わってしまった宴の...
空への入り口は開かれていた。精一杯手を上げて。もう少しで届きそう。なところで戸締まりが行われた。泥棒は排除しなくては。儚い心を。切ない言葉を。やわらかな指...
そうね。夜は明けて朝がやってくる。昨日はなかったことの塊で明日は消えていく日々の泡。今日は。そうね。やはり泣くための時間でしょう。優しく抱きましょう。はか...
お手紙をもらったから。しまい忘れた心の端っこを拾ってみた。そうね。久しぶりだもの。どこかに置き去りにしてきた言の葉をかき集め夢だったのか涙だったのか。詮索...
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吐き出そう知らぬが仏開けば ドボドボと失っていく勢いよくよそ見をしていても流れ続けていくからわがままを誤って見失っても南の風は許さないからあっという間に花...
そんなときにはホウキを探す空を飛べるのなら猫と一緒にドゥブロヴニクの海岸線を飛んでみるのもいいそんなときには帽子をかぶってトンガリ靴を履いて精一杯の皮肉の...
燃える花弁の逢瀬をくぐり抜けてわたしを預けにまいりましょうひとつふたつと言葉を書き分けて細くしべに紛れ込みましょうたなごころの文字ひとひら咥えたまま天空へ...
白い柔らかな橋を渡りましょう。あなたの手の平に指を重ねて一緒に渡りましょう。落ちないように落とさないように見つめあいながら昔からそうしていたように白い長い...
刺さるような裏切りチクッと刺さる あなたのこれ見よがしチクチクと刺さる 不義理の応酬抜けるような桃色のため息スゥッと抜けるなら 噛み砕こうススッと抜けるな...
雨降りの日には船をこぎ出し旅立ちましょう幾千夜の星をわたり雲の流れを乗り越えあなたとわたし夢の橋をくぐり抜け昨日の瞳をじっと見つめあい明日には一つの雨粒を...
心地よい戯れをあなたに一つわたしに二つ拭えない涙をあなたに幾千万わたしに一粒ふたりの世界は行き止まり逃げる細道は迷い道あちらこちらへと彷徨い漂い疲れ果て眠...
開ける前微笑みと期待値が同居する不安が隠れていることは見ない振り空ける前あなたにゆずるわたしがワープする居所も時も譲った真似事明ける前あなたの心を開けて紛...
ひらひらパラパラ人生が落ちてくるあなたに一つ差し出してあなたにも差し上げて私は残りもので十分ポトポトそろりそろり笑顔が飛んでくるあちらに放り上げそちらにも...
ポチポチと言葉を撃つ夜明け前の指切りなんて 針千本飲~ますたわむれに始まるなれそめかりそめ一夜限りの修羅の群れ大人ぶった小さなまるごとの並びは精一杯の約束...
雨降りあとに忍んで来るあなたは扉を閉めると月を探す。月なんて。どこにも浮かんではいない。朝には帰るあなたは太陽しか見ることがない。優しい明るさの中で約束を...
ひかりをそぉっとくちびるで転がす。あっちを向いたあなたに移すために。嫌々するあなたにため息越しに渡す。ひかりはきっとあなたと私の渡し船。夜まで行き着くと誰...
そろりそろり手を伸ばしあちらへとこちらへと逃げ惑う明るさに付いていくのは陰に見つかるから止めようかと助かる手はずの雨粒一つ裏切りの揺らめくひかりとなり...
負けてしまう泣いてしまう爪を噛んで下を見てとぐろを巻く不安をなかったことにする知らんふりをする触らないことにするイライラチクチクしんしんと心の下がりかたで...
いくつかのいつかははた迷惑な月日でありあなたとあなたとわたしと私はどうも出会えない二人きりの秘めたる蜜月をどんでん返しに自信たっぷりにぶち壊す...
泣き明かした朝に日が昇るひとり選ぶのは難しくふたりかかえるのは骨が折れるきっとさんにんめが良かったのだ慈しむのは難しくなだめるのは簡単で恋い焦がれるのはた...
幾つかのまなざしをかき集めてあちら側へと駆ける背中を見せて嫌を表示するのに疲れ果てて座りこむ飛べるんだとわかったときにこちら側は捨てるだから。止めるなら噛...
喚いていた。わかっていた。忘れていた。笑っていた。わくわくと遊んでみる。わしわしとかき抱く。わらわらと戸惑う。わんわんと泣く。煩わしかったのは詫び状のひと...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
眠りの谷間に浮かぶ手のひら表に返し裏を眺めつつ光と戯れひとときの眠りに果てしなく泣くそうだ花びらの先を間違えたのだ捕まえたのではなく離したのだ泡のようなき...
それは寄りそうに。カタカタとさんざめく空の悲しみのように。開くのは物覚えの悪い男には難しく幼子の泣き声に紛れてほとほとと眠り込むあなたにはたやすいのだけど...
溺れるままに任せてみる壊れたまなざしでみつめたまま手を差し出すこともせずひらひらと泡になった過去が詰め寄るグズグズと斜線のような未来は落ちていくとがめもせ...
騒ごうか。紅色の空洞の中を。鼓動をひとつかかげて。名残を積み上げて。花びら三つ四つ。潜り込めたのに入口はどこなのか。騒ごうか。真っさらな一歩は紅色の空洞の...
その時を待っていたのだろうか。いやいや。具にもつかぬ戯れを厭うぐらいの覇気は左手に。重ね合わせる言の葉を拒むような気骨は右手に。このまま男の胸に倒れ込んで...