重くてだるくて。雨のせい。振り返りながら探す。いない。雨のせい。一人きりには慣れているのにこみ上げてくる嗚咽に戸惑う。雨のせい。傘の影からのぞいたあなたの...
こんな時にもあんな刻にも重ね合わせて拾い集めて透かし裏返し眺める。見えるはずもない。幾たびかの戸惑いも不器用な想いも。あなたもわたしも。触れたのは錯覚の雨...
やわらかな目眩ふれる手はほどけていくひそやかな戯れはあふれ出す月までに光までにかさねた言葉は終わらないあなたとわたしははなびらを滑り落ちていく一瞬の永遠を...
くるくると狂おしさが踊り出す待ちわびて待ち疲れてはらはらと払いきれない熱情に負ける星を数え集めた朝には 溶け出していく千一夜ああしていましょうねこうしてい...
だから一緒にいる。ゼロにいくつゼロを掛けても答えはゼロだから。寂しさは一人でいる分には抱えていられるけど二人になると手に余る。でもね。マイナス掛けるマイナ...
昔の袖に手を通しあら、可愛い。なんて。もう忘れたはずの捨てたはずの恋ひとつ。キラキラとしていたのは五月のあやめの横で笑うあなただったのか。私だったのか。そ...
そろりそろりと噛む流れを止めた時を噛むひとひらの時は朱色のまま ガシガシと零れ落ちるひとつぶの形も留めずに噛み砕かれた時は指のすきまを去って行く現在はあり...
むねからむねへとたどりつくそこからさきはふかいやみだったあなたのいないこどうのおとすらさわれずほねのひとつもきこえずただただおちていくてざわりだったすくい...
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