ひとりで見上げるそっと舌を出し舐め上げる千夜一夜の話は作り話におとぎ話朝に見たお月様はひとりだったアラビアンナイトは話す人に聞く人せめて泣く人嫌々する人が...
あとからあとから追いかけます。でも、行くべきだった。あのときに。あとからあとから追いつきます。でも、約束の逃避行にはもう遅すぎる。太陽が影さしてそう責める...
哀しいのでもなく寂しいのでもなく辛いのでもなくせつないのでもなくはるをこえるのですこえられたはるをいだいてどうしようもなく座り込むのはあなたであり呆けたよ...
あなたの手のひらにさらさらと書き綴りながら届くことを信じているというはかない素振りに退屈する。見上げれば空の広がり。雲のような私を誰かは見上げていてくれる...
飛べるのに。羽を引っ張り押さえつけるのは誰。何度も痛い目に遭いながら練習をした。だから、飛べるのに。背中に非日常の羽をたたみ人目をはばかり行きつけの花屋に...
夢うつつのあなたを起こして嫌がるあなたを追い立てああでもなかったこうでもなかったと後悔のしずくに囚われて幾つもの花びらへと突き進む。守られない秩序は何百と...
そのやわらかな花びらに隠れてしまえばもう忘れ去ったも同じことだとうつろなあなたが両の手を伸ばしつかまえようとしたさきには。隠れても隠れてもあなたの手はやっ...
そちらこちらに散らばる心をかき集めてあまりにも淡い花に打ち明ける罪ではなく罰の話をしたのに花は朽ちて幻影さえ残さずただ花の落ちてゆく音だけが深く深くこだま...
真昼間に刃先をみせつけてこうしていましょうねと夢を説く。あなたの肩にもたれてあなたのすべてに紛れこみ紛れ込めなかった真っ赤な口先が泣いている。忍び泣くには...
夢を見ることすらないあなたはやさしい女だとまるでモノクロームのようだった記憶は曖昧である記憶ではなく錯覚錯覚ではなく間違い夢など見なかったのだから触れよう...
神話を止めないでと裸のあなたがいた罪は作るものと幼い笑顔で相づちを促す左手にかけられたあなたの腕を振りほどこうともがけばあなたの残酷な笑顔にからみとられて...
崩れ落ちる瓦礫の中青葉がじゃまする太陽の光がやけにまぶしくそういえばこんな原始的な愛し方もあったのだと妙に納得したくて見た 振り返り見ただが そこには一...
好きの言葉だけをお手紙に託してあなたに届ける。何度繰り返したか。あなたにとっては面倒で嫌な女でしかなかったはず。なのに会うと笑顔で手を振るあなた。だから、...
久しぶりの青空。お元気でしたか。青い空を見上げるとあなたを思い出します。いつも言い訳ばかりで申し訳ありませんね。でもあのときはああいう選択しかなかったと涙...
絵文字に忍ばせて想いを隠してそっとひとひらの言葉好きだからシンプルな構造に打ち付ける精一杯のひとふりの言葉会いたい読んでいただきありがとうございます。にほ...
とげを刺します。果てた綴りすら思い出せないあなたには。とげを刺します。いっそ忘れたほうがよいのに。とげを刺します。千年の口づけから冷めたあなたには。痛くて...
開きながら頷きながらあいづちを求めてみても明日の夢を語るように駆けのぼる。とはいえ帰る家にはあなたがいて私はいない。開きながら素知らぬ顔して昨日の行いを忘...
雨降りの中で誓ってみてもあぶくのような雨の粒には一緒に触れないのねと薄い感情の思い込みで先へと進む。ひとひらひとひらツンツンとあぶくのような雨の粒には答え...
たおやかな素肌に彩りをはべらせて待ち続ける。いくつかの惑星を手にして喜ぶあなたには私を聞こえない。やわらかな身じろぎが消えこわばりとともにつつがなく終わり...
指折り待っていたのはカラコロと傘を揺らしてまっすぐに胸へと届くあなた。葉と葉の間を軽やかに抜けて瞳の中へと飛んでくるあなた。違えずにと願う。浚われずにと願...
やみくもに知らない道へと追い込まれる。こちらへと誘う心が嫌々をするように遠回りの道へと逃げ帰る。あなたと私はつなぎ合わせた手と手が離れたことさえ気がつかず...
夢で会えたらとは100年前の魔法。会わないことに時を重ね合わせていつやらの未来へと目をつむる。夢で会えたらとは100年前の呪文。あなたからあなたへと紡がれ...
つまらないつまらないに絡め取られる二人の顔は知らない人の噂話にちりばめられる。いつか二人してそうしていましょうねと言う口約束ははるか遠くの地面に吸い込まれ...
自粛の末期症状で何か面白いことをしていないとつまらないの嵐に飲み込まれそう。ということでこのブログを立ち上げてしまいました。本業(?)の別ブログも持ってい...
山茱萸の頃。ひとひらの笑み。あれからいくつの月を見たのでしょうか。逢瀬の場所さえ忘れていく。あれからいくつの空を見たのでしょうか。思い出は引き出しに置いて...
想いを開くたびにわらわらとこぼれて落ちる光の粒。丸めて帰そうとするたびにちくちくと悲しむ吐息の連なり。見えなかったのは私のせい。見ようとしなかったのはあな...
やさしくしてね。とはあの娘の口癖。そう言った途端に後ろを振り向き駆け出していく。あっさりと僕への興味を捨てて移り身の早さに驚き立ち止まるのは時代遅れのジゴ...
花びらの合間を縫って急ぎながら浮かぶつぶやきに後ろへと髪を引かれるのはああそうだった。居るはずもないあなたに送った言葉の枚数。いったい私は誰に捧げていたの...
わたしが問えば繰り返しくりかえし揺れる。答えは真ん中にしまってあるのに。待っている言葉は雨に流れていく。開いてもひらいても残るのは触れても触れても実態がな...
丸い約束はなみだとなりざわざわとまごつく心の中音のない世界は掴めるはずもなく抱きしめたい衝動を許そうともせずに紅さすあなたは恋しくて悲しくて頬を打つ読んで...
やわらかなひかりのようなあなたにさしだすのをためらうだまっているたまのようなあなたはえみをかえしててをのばすほんのりとかおるあたたかいよかんあぁこれでよか...
雨に打たれて光の闇に紛れて忍足で訪れるあなたに逢いはしない渦巻く環状は終わりのない感情のひとしずくとなり不条理な明るさにとどめを刺され伝えるのを躊躇う春の...
とがる。隠せない涙。にげる。色づき始めた未来から。いつしかいつしか重ねた骨と骨が思い出す前に。読んでいただきありがとうございます。にほんブログ村
薔薇色の型あるものにそれは枚数だと請うても互いの距離は埋まらない。歩を進めるたびに遠ざかるのは薔薇色の型ある物がはらはらと手折られるごとくに生き様の終わり...
ぎこちなくかたわらに置くように微笑む。落としたのは半分の寂しさ。拾い集めようと見えない背中に甘やかに香る。出会うときには受け止めて。一心不乱に青い空から細...
えっとえっと。くちごもりながら。もっともっと。一緒に。そっとそっと。絶える。きっときっと。夢は。ずっとずっと。叶わぬ。
迷いの沸点。高いのか低いのか。さざ波みたいに押し寄せる。迷子のわたしはそのままに。行く道も引き返す合図もない空には。
かさねあわせてするするとのぼりつめていくあなたのあとをふみこえてもまがったくちは正しいかたちへとはすがたをかえない。さそわれもせずほろほろとにげていくあな...
隠れているのはうたかたの日傘に誘われたままに歩み出すのに疲れたというあなた。飛ばないのは太陽に踏まれた影にうなずくままに堪えるのに飽きたというあなた。いっ...
清々しい瞳のなかで忘れた解をわらって答えよう。染まった吐息で想い裏はら泣きながら離れよう。五月薫風の頃。
火を渡した男に申しましょうか。見え隠れする足には隠れてもらいましょうか。巻き付けた手をかすかに切ってもらいましょうか。行きつ戻りつ息の合間に火を熾す男に。...
くりかえしくりかえしおとずれるあなた。ねむりにおちることすらゆるそうともせずにくりかえしくりかえしなだめるあなた。のみほすだけのはなびらがほしいというわたし。
魔法をかけて。空へと届くから。呪文を閉じて。手には余るから。あなたの鼓動を帰そうね。あがいてもふれることのない青い空へと。
花びらは色づき広がるのは見たこともないあなた。挟まれても蘂の香りは逃げもせず降りかかる。こうしていましょうねというこだわりを差し出して。
順番の印を守らなくては。間違っても跳ねない。触れあっても叫ばない。右の手で探す。順番の印。左の手で押さえる。狂いようのない順番の印。
熱情は冷めても泣かない。劣情は仕返しの合図。純情は拾わない。決して。激情は踊ってごまかす。薄情は優しく包む。表情は変わらない。死ぬ時でさえも。そんな。そん...
まんまるく。ほわっと。さらさらと。頑是無いわたしがいる。とがって。ぴりっとして。がやがやと。抱かれるときには。
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ひとりで見上げるそっと舌を出し舐め上げる千夜一夜の話は作り話におとぎ話朝に見たお月様はひとりだったアラビアンナイトは話す人に聞く人せめて泣く人嫌々する人が...
吐き出そう知らぬが仏開けば ドボドボと失っていく勢いよくよそ見をしていても流れ続けていくからわがままを誤って見失っても南の風は許さないからあっという間に花...
そんなときにはホウキを探す空を飛べるのなら猫と一緒にドゥブロヴニクの海岸線を飛んでみるのもいいそんなときには帽子をかぶってトンガリ靴を履いて精一杯の皮肉の...
燃える花弁の逢瀬をくぐり抜けてわたしを預けにまいりましょうひとつふたつと言葉を書き分けて細くしべに紛れ込みましょうたなごころの文字ひとひら咥えたまま天空へ...
白い柔らかな橋を渡りましょう。あなたの手の平に指を重ねて一緒に渡りましょう。落ちないように落とさないように見つめあいながら昔からそうしていたように白い長い...
刺さるような裏切りチクッと刺さる あなたのこれ見よがしチクチクと刺さる 不義理の応酬抜けるような桃色のため息スゥッと抜けるなら 噛み砕こうススッと抜けるな...
雨降りの日には船をこぎ出し旅立ちましょう幾千夜の星をわたり雲の流れを乗り越えあなたとわたし夢の橋をくぐり抜け昨日の瞳をじっと見つめあい明日には一つの雨粒を...
心地よい戯れをあなたに一つわたしに二つ拭えない涙をあなたに幾千万わたしに一粒ふたりの世界は行き止まり逃げる細道は迷い道あちらこちらへと彷徨い漂い疲れ果て眠...
開ける前微笑みと期待値が同居する不安が隠れていることは見ない振り空ける前あなたにゆずるわたしがワープする居所も時も譲った真似事明ける前あなたの心を開けて紛...
ひらひらパラパラ人生が落ちてくるあなたに一つ差し出してあなたにも差し上げて私は残りもので十分ポトポトそろりそろり笑顔が飛んでくるあちらに放り上げそちらにも...
ポチポチと言葉を撃つ夜明け前の指切りなんて 針千本飲~ますたわむれに始まるなれそめかりそめ一夜限りの修羅の群れ大人ぶった小さなまるごとの並びは精一杯の約束...
雨降りあとに忍んで来るあなたは扉を閉めると月を探す。月なんて。どこにも浮かんではいない。朝には帰るあなたは太陽しか見ることがない。優しい明るさの中で約束を...
ひかりをそぉっとくちびるで転がす。あっちを向いたあなたに移すために。嫌々するあなたにため息越しに渡す。ひかりはきっとあなたと私の渡し船。夜まで行き着くと誰...
そろりそろり手を伸ばしあちらへとこちらへと逃げ惑う明るさに付いていくのは陰に見つかるから止めようかと助かる手はずの雨粒一つ裏切りの揺らめくひかりとなり...
負けてしまう泣いてしまう爪を噛んで下を見てとぐろを巻く不安をなかったことにする知らんふりをする触らないことにするイライラチクチクしんしんと心の下がりかたで...
いくつかのいつかははた迷惑な月日でありあなたとあなたとわたしと私はどうも出会えない二人きりの秘めたる蜜月をどんでん返しに自信たっぷりにぶち壊す...
泣き明かした朝に日が昇るひとり選ぶのは難しくふたりかかえるのは骨が折れるきっとさんにんめが良かったのだ慈しむのは難しくなだめるのは簡単で恋い焦がれるのはた...
幾つかのまなざしをかき集めてあちら側へと駆ける背中を見せて嫌を表示するのに疲れ果てて座りこむ飛べるんだとわかったときにこちら側は捨てるだから。止めるなら噛...
喚いていた。わかっていた。忘れていた。笑っていた。わくわくと遊んでみる。わしわしとかき抱く。わらわらと戸惑う。わんわんと泣く。煩わしかったのは詫び状のひと...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
眠りの谷間に浮かぶ手のひら表に返し裏を眺めつつ光と戯れひとときの眠りに果てしなく泣くそうだ花びらの先を間違えたのだ捕まえたのではなく離したのだ泡のようなき...
それは寄りそうに。カタカタとさんざめく空の悲しみのように。開くのは物覚えの悪い男には難しく幼子の泣き声に紛れてほとほとと眠り込むあなたにはたやすいのだけど...
溺れるままに任せてみる壊れたまなざしでみつめたまま手を差し出すこともせずひらひらと泡になった過去が詰め寄るグズグズと斜線のような未来は落ちていくとがめもせ...
騒ごうか。紅色の空洞の中を。鼓動をひとつかかげて。名残を積み上げて。花びら三つ四つ。潜り込めたのに入口はどこなのか。騒ごうか。真っさらな一歩は紅色の空洞の...
その時を待っていたのだろうか。いやいや。具にもつかぬ戯れを厭うぐらいの覇気は左手に。重ね合わせる言の葉を拒むような気骨は右手に。このまま男の胸に倒れ込んで...