弔ひの仕来たりさまざま粛々と郷に従ひ悲しみ分かつ俗信と言はるるものの逆縁(ぎゃくえん)で遺(のこ)さるる婆(ばば)の背中は丸し納骨室(カロート)に骨撒き終へばいつの日か土に還らん妹(いも)を追ひつつ居住地とかなり離れた県で執り行われた葬儀に赴いた。故人とは(心情的には他人とは言い難いが)法律上は「親等なし」という関係だ。葬儀は(宗派というより)風習の異同を感じさせてくれる。子供が親に先立ついわゆる逆縁の場合、親は斎場には同行しない(長くなるので理由は割愛する)。45年前に、私の母が亡くなった際の、祖母もそうだった。しかしこの習わしも次第に薄れていると葬儀社の方から聞いた。また、(生まれ育ちが関西なので)遺骨を骨壺にいれたまま納骨することに違和感があるが、この地は関西同様、妻に先立たれている故人の骨を、室内...5264-5266首目・・・葬送3首