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  • レイモンド・チャンドラーの猫

    レイモンド・チャンドラーの猫はタケというなまえだったのだが、 来訪するアメリカ人たちの発音によってタキとゆがめられ、 図らずも、bamboo から water fall へと変身を遂げた われわれはなにかを誤解すること、 おもいちがうことによって、 世界というものの真に近づくのである 『イギリスの夏』──午後は長い 永遠だとジョン・パリンドンはおもう それはまさにイギリス人とおなじくつづくのだ 「アメリカ人特有の咽頭音ってやつがぶり返して来たのさ」とかれはいう、 「長い冬眠から醒めてね」って どこにもトポスを持てない、 われわれの世代 悲しい一撃を求める孤独の果てで われわれはきみをもういちど…

  • 折坂悠太/新作『呪文』雑感

    折坂悠太の新作『呪文』について総括すると、耳触りはいいものの、全体として低調な作品だった。期待が大きすぎたのかも知れない。一曲一曲が印象に欠ける。メロディ・主題がはっきりしない。「夜香木」、「努努」、「無言」、「ハチス」ぐらいしか聴き所がない。それとインタビューで「正気」の《戦争しないです》とか、「ハチス」の《子供を守る》といった意思表示といったものについて語っていたけど、わざわざ、そういったことを語らなきゃならないというのはずいぶんと窮屈な発想におもえた。音楽を聴くときぐらいは社会規範によって決定づけられるだろう、「わたし」を忘れたいとおもうからだ。そこに主義主張はない。奇しくもノエル・ギャ…

  • after shooting

    髭のないセルフ・ポートレイト(3) ★ 先日のポートレイトを撮ってから髭をぜんぶ落とした たびたび師匠から似合わないといわれていたからだ それできょうポートレイトをじぶんのスマホで撮ってみた 6枚撮って、4枚だけ残した で、詩集に載せるやつは(3)だ ★ スマホの写真はあいかわらず苦手だ 画質と写真としての良さはべつものだってこと なるべく暗くして粒子を粗くした それでようやくこれ ★ まあ、最終的に撰ぶのはおれじゃないから 実際どうなるのかはわからない きょうのところはこれで終わりだ あとはなにもすることがない 動画でも観てやり抜くしかない ★ 収入の予定は11日で、 それまでふんばっている…

  • おれの徒然〈20〉「ポートレイト」篇

    きのうポートレイトの現像にいった。最初の3ショットはピンがボケて使えなかった。次の詩集には著者近影を載せるつもりだ。 レインコート。 ブコウスキー+モジュラーシンセ。 顔面アップ。

  • おれの徒然〈19〉「40歳」篇

    カフカの誕生日、そしてジム・モリスンの没日。きょうでいよいよ40になった。獲たものよりも失ったものを算えてしまう。なにしろ、このひでえ人生で起きた出来事といったら救いがない。それでもじぶんを救いだすために多くを読んで来たし、多くを書いて来た。これからもおなじことだ。痔の苦しみがようやく去って、いまは安堵している。きのうは最期の詩集の解説文が届いたし、あとは序文と題名があれば完成だ。第2歌集も今月いっぱい詠めばできあがる予定だ。まあ、実際に歳をとってみればなんのこともない。ただただ日常がつづくだけだ。今週はヤフオクでオーディオインターフェイスに入札している。べつに4i4でもいいのだが、安い6i6…

  • 「自分にとってお守りのような曲5選」男性ヴォーカル篇

    お題「自分にとってお守りのような曲5選」 mitzho84.hatenablog.com * きのうは女性ものを紹介したので、きょうは男性篇である。バンドものは省いた。いまのじぶんにとって大事な歌はこれだけだ。 * 坂井紀雄『Long Long ago, 20th Century』 『仮面ライダーBLACK』エンディング曲。特撮ソングをド頭に入れるのは躊躇したが、この曲がおれの幼少の感傷をゆさぶったのはたしかだ。バトルホッパーとブラックを映しただけのシンプルな演出が曲を盛り上げている。 www.youtube.com 堀内幹『コブシの花びら』 この曲が収録された『one』以降、活動をやめている…

  • 「自分にとってお守りのような曲5選」女性ヴォーカル篇

    お題「自分にとってお守りのような曲5選」 * こういったお題に乗るのは苦手なのだが、きょうはネタもないし、書いてみようとおもった。でも、5曲は少ない。なので今回は女性の歌に絞って投稿する。 * チロリン「(チロリンの)星に願いを」(1987) ムーンライダースの岡田徹が手がけたアイドル・グループ「チロリン」。映画『ノーライフキング』のエンディングを偶然観て知った。映画はNHKドラマ『さくらももこ物語』に上書きされる形で終盤のみ残っていた。高校時代、映画のVHSを入手。しかし、まだ当時はチロリンはCD化されていなかった。ちゃんと聴けたのは近年である www.youtube.com 堀川早苗「アフ…

  • 守護天使の休息

    午後まで晴れていたのに それからはずっと 降りやがって いまはもうちがった肉体が 駅を拒みつづけるのはいったい、 どういった理由なんだ、運転手さん おれが待っていた、すべての休息のなかで 頰笑んだはずのものが泣いているのに バスがでないのは天候ばかりが理由じゃないんだ おれは最後に頰笑みたかった だのにやつらはおれを地上に巻き込んだ 時代遅れの拷問器具でおれの躰を否定する 熱く腫れ上がった肛門に毒汁を流し入れたんだ こんなことが罷るところでいったい、なにをいえばいい 気がつくと、 おれが泣いていた 喪ったものは蒼穹だけじゃない 渇いた舌をねじり入れられた思想というまちがい ホテルの裏口へとつづ…

  • おれの徒然《18》「痔との対痔」篇

    おれはなにを隠そう、06/16からずっと痔を患っている。去年のよりも状態はひどい。いちど近所の開業医で診てもらったものの、なにやらぞんざいであったので、労災病院で診てもらった。入院を勧められた。断って投薬治療をしている。病院でずっと寝ているわけにもいかなかったからだ。今週は月曜日に受診。腎臓の機能低下を指摘されてしまった。タンパク質の摂取過剰かも知れない。いまいちど食事のメニューを見直す必要があった。1日2回、ステロイド剤を肛門に塗っている。痛みが消えることはないのだが、少しは軽減されている。その証左にこうしてblogを更新しているわけだ。でも、まあ医者に「寝てろ」といわれたのにこうして固い椅…

  • days (for all enemies)

    www.youtube.com ★ なんとか生き残ったというだけの1日 今月はもうカラケツ 20,000在った貯蓄もなし その金でギターを、ギターを買おうとおもっていたのに 安物のシンラインか、エスクワイヤーのストラトで おれはロックンロールをやりたかったのに またも酒に裏切られ、 譫妄と幻覚と痔の再発に狂いながら医者へ 以前治まったものを根治しなかったから、 以前よりもひどい状態になってしまってた 計画が頓挫しつづける人生、 噫、折坂悠太のチケットも、 かれの新作も買えない、 たぶん。 ★ そもそも貯金できないからって金をAmazonギフト券にするのがまちがってる 信用できるだれかに預けてお…

  • 短篇小説集「旅路は美しく、旅人は善良だというのに」改訂版

    旅路は美しく、旅人は善良だというのに *9 れもんの若い木々 *39 愛についてのみじかく、そして淡いなにか *53 ディック・フランシスを読んだことがない *58 家出娘 *69 ひと殺し *71 からっぽの札入れとからっぽのお喋り *80 インターネットと詩人たち *85 小説のあいまに *89 おもしろおかしく生きて死にたい *95 みずから書き、みずから滅びるってこと。(Reprise)*112 オイルサーディンによって書かれた詩論 *135 パンケーキの墓 *141 エセ詩学の半ダース・パック *155 それはまるで毛布のなかの両手みたいで *162 光りに焼かれつづける、うち棄てら…

  • hydrangeas sway the river

    ★ ギターの件はけっきょくメーカー補修ということになった まあ、「STORIA Ⅰ」は小ぶりなギターだし、 それに執着するのもおかしい NAGIが直ればそれでいい 最近は買いもの尽くめ 沖ななも歌集『衣裳哲学』、 寺山修司『地平線のパロール』、 ルーパーのためにマイク・ケーブル、 映画『コントロール』のデラックス盤、 炭酸水、絆創膏、雑巾、リンゴ酢、 CALのAC/DCステーション(中古)、 ロモグラフィーのフィルム、 ギター専用湿度調整剤、 ルーパー用にPAスピーカーも欲しかったけど、 次に金が入るまで我慢だ それまでオーディオインターフェイスでルーパーを入力できるかを験す あとは図書館でひ…

  • おれの徒然〈17〉「ギターの悲劇」篇

    4時10分に起きる。朝餉の支度。うたた寝。4時43分まで寝てしまう。朝餉。蕎麦は不味かった。眠れない。時間だけがたっぷりある。ようやく6時まえ。あと2時間半だ。ひと眠り。折坂悠太がでる夢を見た。8時まえに起きる。入金確認。まずはネットで買う食糧から。プロテイン、リンゴ酢、トマト鍋の素。それから貯金代わりにギフト券を¥10,000分チャージする。8時45分に外出。業務スーパーへ。鶏胸肉⁵、燕麦³を買って帰る。荷解き。休憩。総計が¥23,000として、あと¥6,039遣える。あとは燕麦¹、鶏胸肉¹、チーズ¹、乾燥わかめ²、卵⁵ぐらい。あとはダイエーでトマトジュースだ。作業所から電話を待つことにして…

  • Cabbage-Head’s Delusions

    ★ きのう病院でアテロームの処置をしてもらった 陰嚢にできたそれはデカくて外科で対処し切れずに皮膚科に代わってもらったんだ 局部麻酔をかけて5mm切って、なかの膿をだして洗った 次は金曜日の診察、それまでに何度かガーゼを張り直す必要があった ロキソニンを嚥みながら、こいつを書いてる 金曜は金が入る 午前中はずっと買いだし、公共料金の支払い 午後2時半に再診がある 夜には芦野夕狩氏をゲストにお喋り 次の夜はきのゆきこまち氏をゲストにお喋りだ ★ きょうはまた酒を呑んでしまう夢を見た 競馬をやる夢も見た 三連単はさすがに無理だろうが、ワイドならとおもう でも、おれは競馬新聞の読み方ですらわかってい…

  • damp feelings

    ★ どうもならない情況のなかで、日記の校正をしていた 日付の書体を変えたり、カギ括弧や2重括弧の使い分けを直したりした かったるい作業で、やっていて厭気が差す 過去のじぶんがいかに無軌道な酒呑みだってことをおもいしらされる 酒でなんども破綻、大事なものを売ってしのぐとか、そんなことばかり 読んでいて息がつまる それでもいつかまとめて出版したいとおもう いちぶの好事家のためにひっそりとだ ★ きょうは工賃が入った もう喰いものがなかったから業務スーパーへ 卵²、燕麦、乾燥わかめ、麺汁、七味、鶏胸肉を買う 蕎麦はAmazonで二八蕎麦を買った CBDリキッドはやめて、 ベース用のストラップ、ピック…

  • 中篇小説集『犬を裁け』のための著者解説

    去年だした、著作『犬を裁け』を内容を変えて再出版しました。エッセイと批評を排除し、新たに2篇の未収録作品を追加しました。以下、収録作。 ・犬を裁け(2018) ・ソクラテスというポン引き(2018) ・倉庫街のタンゴ(2015,習作) ★ 著者解説「事物と愁い」 ここに収めた作品群はページ数も内容も半端で、独立した作品集に掲載するにはあまりも発展途上にあり、作品として生彩に欠けかけている。それでも書物として編輯したのはこれら撰外作品に通底する、挑戦めいた姿勢をみずから評価してのことである。苦手なことに手をつけたじぶんを少しでも褒めてやりたかったからだ。 表題作『犬を裁け』は長篇小説『裏庭日記/…

  • おれの徒然〈16〉「滝への長い小径」篇

    * きのう、大滝詠一のラジオ動画を流しながら、『大滝詠一レコーディング・ダイアリーvol.1』を読んでいた。ふいにおもいたって配信番組のための追加録音をした。番組OP、タイトル・コール、前説用の音楽、エンディング用にベースを録音した。なかなかうまくいったとおもうが、ディレクターの三浦果実氏が採用するかはわからない。 きょうで20日だ。24日には工賃が入る。食糧はぎりぎり。セルフ兵糧攻めだ。月の終わりはいつも経済封鎖に遭っているありさま、為体。望みはあまり見えない。来月の行動計画、そして出費については予想がすでに終わっている。あたらしくなにかが必要であるというわけじゃない。 表現活動は停滞してい…

  • I'm so tried

    ★ きのう、小林枕氏にreplyした かれが寄稿依頼を求めているからだ 以前に依頼したときには辞退されてしまった 今回は詩であればとのことで諒解した 夜になって三浦果実氏とツイキャス配信 1時間、ばかげた話に興じた ★ きょうになってトーク動画のリンクが送られて来た 30分超は長いとおもう 15分ぐらいが最近のひとびとの限界なのではと感じた ★ 今週はベースで遊んだだけで、なにも音楽に手をつけてない アコギは弦高が高い 調整の必要があるがじぶんでできない ギターメンテナンスの指南書が要る ★ 音感トレーニングも、ソルフェージュもいろいろと理由をつけてやってない きょうはもう午睡をすることにして…

  • 世界樹の断面

    * 青すだれゆれる窓さえ悲しげな男のなかのつよき妄執 夜釣りするひとかげやさし岸壁に魚〈いろくず〉たちの眼は光りたり 金魚一回転するまでのあいだにぼくのすべてを識ってください 基礎工事終わりつつあり炎天のコンパネならぶ地上を嘗める 蟹游ぶわれらがときよきらめきのなかに失う万葉の歌 でなければ帰れと告げるおれがゐる 廚に眠る夜の夏葱 膝を折る死者のごとくに祈りゐる仮面の女ひとり現る 異教徒にシャリフを求む群れたちの渾渾としたおもづら あじさいの肉は寂しい 駅舎へと至る坂道われは上らず 『山椒魚』再読するに出口なき情況でさえ間が抜けており 夏の夜の空中庭園夢想する男のなかの熱病止まず 火祭りの輪を…

  • nothing to fun

    ★ ベースで遊ぶだけの頃日、それだけの日々 このblogもほったらかしだった きょうは閲覧者ゼロを記録してる 24日に工賃が入る 食糧と夜久一のライブに遣う 詩は一生分書いた このまえ投稿した『猫──あるいはイギリスの夏』が最期の詩になる でも詩集には収録しない あとは短歌を片づけたい 本気で音楽したい 黒いくろい歌を唄いたい 秋にはギターレッスンを再開する エレキギターも買う 最期のギターになるだろう 最期もストラト・タイプでいい CBDのリキッドを吸いたい ★ きょうはわるい夢を見た 夢のなかで祖父の死を報された 葬儀は呼んでもらえない 母に抗議する夢だった 仮に祖父の死が現実になったとし…

  • おれの徒然〈15〉「フレットレスベース、到着」篇

    きょうの13時、おれは午睡していた。呼び鈴が鳴って起きると、こいつが届いていたわけだ。人生で2度めのベース購入。まえは10年くらいまえに買って、すぐに売ってしまったのだけれど、今回はそうじゃない。本気でやるために買った。 今回はフレットレスということで、そのメリットやデメリットも調べた。それでこれを注文。ほんとうなら近所のバッカス堂で安く買うつもりだったものの、「5月再入荷予定」が待ちきれず、わざわざ割高なのを大分のショップから買った。 早くも残金が底をつく勢いで買ってしまった。きのう発送、きょう到着。長旅、ごくろう三三七七拍子。 さっそくチューニングをして、ギターアンプで鳴らした。夕方まで一…

  • my dreams was shot off

    ★ だれかが階段を上り切って、 此処にたどり着くという幻想を たずさえていままでおれは待っていたんだ だのにだれも来やしない 日暮れの街を見下ろすような丘で、 おれはおれの語りにケチをつけている きのう、西村玄考という京都の詩人がやって来た おれの歌誌を3部買ってくれた かれは社会的使命感からか、世界情勢について語ろうとする でも、おれには興味がそそらない どっかの戦争も、どっかの虐殺も、おれにはどうだっていい ひとはほっとけば殺し合いをしたがる おれにはなにもいえない だれかがいったように、おれは他人に関心がない てめえのことでかかりきりだった きょうは食糧の買いだしで、 卵と乾燥わかめを撰…

  • 猫──あるいはイギリスの夏

    レイモンド・チャンドラーの猫はタケというなまえだったのだが、 来訪するアメリカ人たちの発音によってタキとゆがめられ、 図らずも、bambooからwater fallへと変身を遂げた われわれはなにかを誤解すること、 おもいちがうことによって、 世界というものの真に近づくのである イギリスの夏は遠い 手のひらが熱くなる午後の港 たったいま交わした約束がでたらめだったと 吐きすてることもできないいまま客船を見送る どこにもトポスを持てない、 われわれの世代 悲しい一撃を求める孤独の果てで われわれはきみをもういちど抱きしめたい われわれは猫のなまえのように変容するなにかでしかないのだから。 レイモ…

  • おれの徒然〈14〉「祭り囃子」篇

    神戸文学館 横尾忠則現代美術館 * きのう、横尾忠則現代美術館にて『ワーイ★Y字路』展を観に行った。バスでQBチーズの本社前に降りて、まずは神戸文学館にいく。建物は知っていたが、なまえは知らなかった。ご当地の詩人・歌人のコーナーがあったから、職員に献本を打診した。神戸市在住で、2冊くらいならOKらしかった。夏にでる詩集と歌集を送ろう。それからすぐにでて美術館へ。庭で弦楽をやっていた。 * HC割引で、¥150払い、絵を観る。「Y字路」シリーズはずっと好きだった。先に4階にあがって、そっから下っていく構成だった。スマホを絵にかざすひとがまばらだったから、撮影は少し気が引けた。それでも終わって絵葉…

  • 海についての断章

    * かなしみの歌を唄えり群衆の声あらずまた顔あらず 疾走する貨物列車の嘶きが馬のようだね/蜆を洗う 口腔にうずく虫歯か いつの日のメモ帖やぶる焦燥の果て むしろまだ生きてゐたのか青虫の最期のひとつ弾く指先 わるぢえの働くままに石を積む やさしき鬼の現るるまで 映像詩人暗殺されし窓ふかく霧にまぎれし光りがひとつ 意味をもてバーボンわりぬ叢雨の降りおり窓に遠のきながら ぶたくさが背中にゆれる またゆれる 踊り方など知らないおれら ずぶずぶと泥の道ゆく男すら神の化身に見える真夜中 屋根を飛ぶ春の残滓を追いかける鳥もおらずやきょうは晴天 秋を待つ処女のあなたが交差するセンター街の人混みなか 鮭色のグロ…

  • a son of subhuman

    ★ まえの土曜のツイキャス配信から、 Youtubeの投稿動画のアイデアに繋がった、 おれと歌誌「帆」広報の三浦果実氏とトーク番組を始めるということだ いまさらYoutuberとは古いのだけれど、 ひとと話すことは最近愉しい というわけで、 きょうはOP曲、ED曲、ジングルをつくった ガットギター、カシオ・トーンバンク、Volca Beats+tarariraで。 ジングルには声も入れてみた なかなかうまくいったとおもう アイコンや、「広告募集中」の画像もつくった 自己表出のための浅ましい手段に見えてもしかたないくらい でも、現状維持はしたくないから、いまやれることをやる 三浦氏はおれが父につ…

  • おれの徒然〈13〉

    * きのうからずっとギターの録音。きのうは工賃で¥15,000入った。友川カズキのライブチケットを買おうとおもっていたものの、やめた。新譜の発売記念でなく、ふつうのライブで観に行ったほうが識っている曲もやるいだろうからと。少し食品を買った。大滝詠一『レコーディング・ダイアリーVol.1』と田島貴男『ポップスの作り方』を買った。夜久一のライブを観ようともっていたが、来月だったので、遊興費に充てた。DVD『ベティ・ブルー/インテグラル』と『コントロール/デラックス盤』にした。残金はきょう卵を買う。 『レコーディング・ダイアリーVol.1』は役に立たない本だった。せいぜい1STアルバムが1年がかりで…

  • 拳闘士の休息《無修正版》

    試合開始はいつも午前3時だった 父にアメリカ産の安ウォトカを奪われたそのとき 無職のおれはやつを罵りながら 追いまわし 眼鏡をしたつらの左側をぶん撲った おれの拳で眼鏡が毀れ おれの拳は眼鏡の縁で切れ、血がシャーツに滴り、 おれはまた親父を罵った 返せ! 酒を返せ! おれの人生を返せ! おまえが勝手に棄てたおれの絵を、おれの本を、おれのギターを! 凋れた草のような母たちが、姉と妹たちがやって来て、 アル中のおれをぢっと眺めてる おれはかの女らにも叫ぶ おまえらはおれを助けなかったと おれが親父になにをされようがやらされようが助けなかった! だれがおまえらの冷房機を、室外機をと叫んだ おれは姉に…

  • 間奏曲 04/23

    * 毒花を捧げるのみか母の詩に添える辞をわれは持ちえず ひぐれまの悪魔のようだ ガス器具の異常警報鳴りやまぬなら 風をまねくひとのようだと誤解して電線工夫の仕草見つめる み空にてちる雲眺むときわずか生きるよすがもやがて失せゆく ためらいのなかにおのれがあるという用心棒の控える酒場 涙ぐむ 夏草繁るところまでわれを導くテールランプよ 境内を歩む女のひとがいう「神はあなたを見放したのよ」。 星はみな16連符 装飾楽句〈ガテンツァ〉がちりばめらるる夜の無声なり ものおもうことのさみしさ道の果て屁糞葛の語る真実 ルート音喪失したり学童の声湧きかえる下校の時間 母という納屋を求めて発語する海啼く街に望郷…

  • voice of a familiyless man

    *父という帽子を探す一輪の花などあらぬ野にたちながら きのう、歌誌『帆』の広報担当の三浦果実氏がわたしの父と話した。録音を聴いた。当たり障りのある話じゃない。気になったのは三浦氏が使った《父に対する恨み》という辞で、おれ自身はいまや恨んではいない。ただ《嫌悪》とか、《痼り》を感じるぐらいだ。おれの友人を自称するのなら、そこらへん気をつけて欲しかったとおもう。 でも、まあなんというか。父のいってることはまちがってはない。しかし家庭内環境が公平であったということはなく、つねにヒエラルキーのなかでの生活を余儀なくされていた。それに酒はもともと製菓用のブランデーがあり、これを父はたびたび加水し、砂糖を…

  • i wanna die is never say again

    ★ きのうは朝から具合がわるかった 寒気と躰の痛みで 眠ることもできない 内科にいったものの、 インフルエンザやコロナを疑われ、 上階のクリニックへ 長い時間待った でも陰性 痛み止めを処方され、 地階の薬局へ そこも満員、長椅子に老人が横たわってる 30分、室で時間つぶし 無事薬を受け取る その頃には躰も治ってた どうしたわけか おれは曲づくりに入った サンバのリズムやコードをつけたいとおもった つくってるあいだにBメロが消失 16時まえに諦めた 2時間眠る ひさしぶりの午睡だった 夜になってまた曲をつくる つまらない曲だ ダイナミズムがまるでない ポップスの基礎を学ぶ必要がある 林哲司の本…

  • おれの徒然〈12〉「人生浮上作戦」篇

    * 以前にPDFで電子書籍を入稿したのだけれど、「読めない」というクレームがついて出版停止にしていた。いろいろと験したものの、PDFをEPUBにはできなかった。ところが「一太郎 EPUB エラー」で検索すると、固定ではなく、リフロー設定であれば数秒でできるということがわかった。さっそくデータをつくって入稿。ビューアで確認もしたが、やや構成がずれてしまうものの読める代物になった。たぶん、あしたあさってにはリリースされる見通しだ。 * 家庭内のでの精神的虐待でおれはおかしくなっていた。それについて師匠は《親を訴えろ、でないと破門する》と脅かした。それからもう5年以上経っている。しかしきのう本人訴訟…

  • things for nothing

    ★ 幻冬舎ルネッサンスの人間と喋った 送った本について話す予定だった おれは長篇小説を以前、 講評してもらい、 その完成版を送ったんだ ついでに詩集と掌篇集、歌誌も送った 日村勇紀の女版みたいな担当者と話した(以前の講評者はもういなかった) たった15分で終わった 型どおりに褒められ、型どおりに商売の話 終わっておれは失望した ほんとうに文学がわかる人間なんていないことに 金に飼い慣らされた豚どもしかいないってことに 出版業界が最近くだらない啓発本ばかり出版する意味がわかった ともかくおれはそうして失望を獲得した それでも電子版をだすことに 間口をひろげることに腐心した 以前、PDFで挙げた原…

  • Alone Again Or

    折れた、 夏草の茎の 尖端から 滴る汁、 突然静かになった水場 あのひとが愛の、 愛の在処をわかっていると誤解したままで おれは死ぬのか 麦を主語に従えた季節は終わって、 世界の夏で、 いまは微睡む そして無線の声 "The less we say about it the better" でもちがうって気づく おれはあまりにも 語りすぎたと いままでずっとそう、 いまだってそう、 そのまま埋められない距離を いやいやして応える、 子供みたいに 雲が鳴きだしたあたりで、 ようやく針が動いた 運命でもないひとのためにおれは多くを喋り過ぎた それがまちがいだと気づくのが遅れて この地平、その起源す…

  • 野菜幻想

    * 夏の花おうまがときに咲き誇るパークサイドの街灯のなか まなざしの光りのおおく吸われゆく雨期の花咲くみどりの小径 うそがまだやさしい真昼 緊縛のバニーガールをひとり眺むる 歌碑を読む老人ひとり古帽のかげに呼ばれてやがて去るなり 十七音かぞえながらか指を折るひとりの少女図書館に見る 季語忘る冬のベッドよなぐさみにならぬあかときわれを焼くのみ 視るたびに顔がちがってゐるくせにおなじ声音で話すかの女ら ところどころ干割れたるものわれに寄すわが誕生日なり 石眺む そしてまた深き穴もて傷埋めんとするに落陽遠く おもいでもあらじといいてさみしさもうつくしいのはきみのやまなみ みささぎにかかる光りかおれた…

  • 父殺し [04/14]

    詞書 此処に至っても、いまだ父を殺す夢を見てゐる * うつくしき仕事ありしか夏の日の父を殺せぬわが夢の果て ジャン・ギャバンの左眉かすめていま過ぎる急行のかげ 地球儀を西瓜のごとく切る真昼 夏に焦がれた蟻が群がる 老犬のような父あり土を掘るだれも望まぬ無用のおとこ ヴィジョンなき建築つづく旧本籍地 夢の家なぞ落成はせぬ わが父の叱声やまぬ朝どきよ「にんげんやめて、ルンペンになれ!」 薪をわる斧さえ隠語 ときとして虚にはあらざる代理の世界 父さえも殺せぬわれをあざけりし世界夫人のエナメルの靴 ポンヌフと渾名されてひさしい電話を手にひとびとの分断つづくものよ 文学など識らないくせに語りたがる父の背…

  • ベルモンドの唇 [04/13]

    * ながゆめのねむりもさめて梁あがる涙まじりの淡いため息 去るひとよものみな寂しかたときも放さなかつた希みもあらじ 意味論のむいみをわらう線引きの多き書物の手垢をなぞる 夏よ──ふたたび駈け抜けん未勝利レースきようも観るのみ 桃のごと手のひら朱む水場にてだれかがいつたわるくち落とす アレックス夢見る真昼最愛もなくて贖う「汚れし血」なぞ 鞭のように蛇ぶらさがる樹木あり「美少女図鑑」ふと落としたり はつ恋のような初夏汗滲む肉慾はなし さらば青春 来訪もあらず室にて梨を食むこのひとときのむなしさを識れ 方代の額髪青き時代なぞ午睡のなかにひとり現る 雨踊る駅まで趨る終列車到着時間ぎりぎりの脚 大父の死…

  • the burn out dreams

    www.youtube.com ★ どっかで「書くことによってじぶんを傷つけている」とブコウスキーは書いてる そうとも、多くの作家志望はそんなありさまだ 文芸は長期的に見ると、とても不愉快だ 毎回、じぶんが幸福でないことを確かめることなのだから。 幸福の原感覚を持ないおれに いったいなにができるのかという疑問を いつも突きつけられている 遠かれ近かれ、自己洞察や自己限定に接続された文学は やがて書き手の魂しいを危機に追いやりさえする 自己とは無縁のことを書き綴る作家もいるが、 おれはそうじゃない おれはそんなに器用じゃない。 ★ あたりまえのことをあたりまえにやれないじぶん。 どっからやって来…

  • おれの徒然〈11〉「もう、いやだよ」篇

    * 希死念慮がぶり返している。春になるといつも、どうにも心身の安定がむつかしい。一昨日、届いたフィルムをさっそくだめにしてしまった。おれの手はあまりにも不器用で、フィルムの装填さえできない。歌誌が終わって、どっと疲れたのもある。酒が切れたのもだ。夢を見た。またしてもいまの住居を喪う夢である。こういった夢はなにを意味しているのか。どうだっていい。とにかく2時には眠った。10時に電話。そして11時過ぎて起きた。いまは茹で卵をつくっている。なにかと気が焦る。きのうの夜にblogを更新したものの、だれも★を入れてくれない。だれにも読まれていない。午後から肛門外科に受診だ。切れ痔がぶり返している。排泄の…

  • 歌誌「帆(han)」2024 春《第3号》、刊行

    www.seichoku.com 4/10より歌誌「帆(han)」2024 春《第3号》をだしました。本来の予定では去年の冬号としてだすことになっていましたが、執筆者の欠員などが重なった上、そもそものテーマ性の欠如、さらに原稿そのものの沈滞もあり、春に移行することになりました。今回は特に花島大輔氏との共作『短歌に於けるマニフェスト』に時間がかかりましたが、御陰様で好い作品ができたとおもっています。 収録作= ★序──憶えていないこともある(2)★★★短歌に於けるマニフェスト/中田満帆+花島大輔(3)★漂流/高代あさ(14)光れ、そのまま/帛門臣昂(18)オータム・ブルーム/奏多めぐみ(22)月…

  • take it as it comes

    ★ 多くのものを喪って来た 多くのものを獲たふりをして喪って来た 茫漠な時間のなかで、なんのよすがもないことの重さが募る なにもできない自身を監督する映画作家のような気分 10月の湿った鼬のような気分 きのうは金を遣い果たした 本とフィルムと食糧を買った 夕方にひとに電話、 するとべつの人物がおれに電話、 そのままSkypeで話す 終わって拠り所のないじぶんを見つける 創作?──それについては話せない 話すことなどなにもない フィルムは装填ミスでダメになってしまった なかなか自動巻き上げに対応できない鰥夫男 無邪気な神の手さばきにやられる 鬼退治をし終わった桃太郎たちのように おれたちは物語を…

  • step making sense

    ★ きのうはひさしぶりに動いた 金がないときはじっとかまえて動かない それに歌誌のこともあった ひとの原稿を待って、 焦らされる そんな状態だったから、 なんにもしないで日を過ごしていた 唯一作業所の在宅があるだけで、 あとは呆けたつらで、 その日を送った。 きのうは食糧を買いにでかけたものの、 一往復で疲れ切ってしまった フィルム──まちがってスライド用を使ってしまった──現像料¥2,200もした あとはPCのまえで歌誌の発注を繰り返したものだ。 きょうは朝から買い出し、 公共料金を2ヶ月分払った 懐はさみしい ガスの調査人が来た。 あしたは三浦果実氏が来る予定 洗剤と消臭材を買った。 服を…

  • to deep inside me

    ★ きょうで3月も終わり 貧しい生活も終わりにしたい 朝になってH氏からメール、 歌誌の原稿に訂正の指摘、 さっそく直してだす あしたには見本刷りを発注する予定なので、 時間があまりない H氏からの反応はまだない 無為であるしかないさもしさ 臨在感的把握にやられ、 躰のあちらこちらが痛む さっさと作業を完了したいが、 返事がなくては動けない おれはおれの畦に釣り糸を垂らすだけ 水禽は穏やかだ 流動体によって支配された区域で、 おれは帽子を失った 配列の確かさとか、 車の色だとか、 電装系の故障だとか、 そんなものはどうでもいい なんとか今夜中になにもかも完成させて、 あしたの金を計画的に遣うこ…

  • shoot the guitarist

    ★ きょうになって待ちに待った原稿が届いたけれど、 未消化な文章だった 途中で終わってるところもあるし、 意味が通じない箇所もあった きっとむちゃぶりが過ぎたんだろう けっきょく文章や構成を補うことになった そして著者校正をお願いした それが終わって午睡、 起き上がって、 表紙をつくった 歌誌「帆(han)」2024 春 第3号 なんだか、あまりしっくりと来ない まるで胸躍らない 時間だけが過ぎていった そんでもってもう夕方、 原稿を登録してみる 出版コストが暴騰して、1冊¥1,500になってしまった 苦悩とも恥辱ともちがう感情がおれの脳髄を駈け上る 正直、歌誌はこれで休止だ 来月から売り込み…

  • motivation for life

    39歳からの本格アコースティック・ギター 作者:打田 十紀夫 リットーミュージック Amazon 39歳からの本格ブルース・ギター 作者:安東 滋 リットーミュージック Amazon ★ 人生のためにやれることが乏しい きょうも原稿が来ない 夢のなかでおれは ”こんなことやってる場合か!” と叫んだ、 そして”さっさと音楽をやるんだ!” とも叫んだ たしかに今月買ったギターもずっと触ってない 独習する気になれないんだ じぶんが獲られるだろうものを はじめから放棄している たしかに文藝の完結をしっかりやりたいのだが、 予定では9月までかかる 1年かけてこれまでの作品を周知していくというのは金も時…

  • sleeping in fear

    ★ 歌誌はなかなか完成しない 来る予定の原稿がまだ来ない 正直、不安だ きょうはなにもやってない 今月は工賃で¥16,000以上も入った ¥6800ほど電気代で逝ってしまった あとCD2作、 ルルーズの『ルル』、 坂本慎太郎『まともがわからない』初回盤、 あとは味覇、 業務スーパーで燕麦や乾燥わかめ、刻み玉葱、ゴーヤー、鰯、卵を買った なかなか体重が減らない もうずっと75㎏に戻らない 脂質の取り過ぎかも知れない 朝に茹で卵、昼に燕麦、夕に蕎麦 去年、75㎏まで落とせたのはいったいなんだったのか いまだにわからない──たぶん禁酒のせいか あしたはどうなるだろう 最近、ちっともやる気が起きない …

  • 小説のあいまに

    名も知らない少女に 秋も深まりをみせている。いまだ蚊の残党をみることもあるが、いなくなってきていることはたしかだった。鈴虫がようやく現れ、おもてにかすかな歌を供す。わたしはそれに耳を傾けてみた――こんなふうにたまにはきれいな書きかたをしてみる。わたしはきれいなこころのもち主ではない。穢らわしい、うすよごれたもののひとりに数えられる。あるひとによくいわれたものだ、あんたは酒でだめになった、下品になったと。しかしそれはちがう。誤解だ。公園で寝たり、イエローハットのごみ置き場で寝たり、呑まず喰わずで飯場をめざすようなことが、ものすごくみじめでくだらないことが、多すぎたためだ。それにどうもわたしは幼児…

  • オイルサーディンによって書かれた詩論

    * 窓からそとを見る。どうしてあんなところに大型トラックが停まっているのかとおもう。これぞ詩だ。いまさらいうべきことなんかない。わたしが詩というものを書いてきて、もはや15年になる。年数はどうだっていい。どうして詩などという、おそらくこの世でもっともあやふやでいかがわしいものなんぞに身を窶してきたのか。まったくもっておぞましいばかりだ。あいもかわらず、『ユリイカ』や『現代詩手帖』には採用されない。かつていちどだけ『詩と思想』に載ったことはあるが、どうにも時数の規定に合う詩が書けない。もはやスタイルはできあがってしまい、あとはそれをぶち毀すほか、できることはないと来る。わたしには行き場がないんだ…

  • インターネットと詩人たち

    いわば情報社会における人間相互間のスパイである。 寺山修司/地平線の起源について(『ぼくが戦争に行くとき』1969) 小雨の多い頃日、わたしは自身を哀れんでいる。あまりにもそこの浅い、この27年の妄執と悪夢。なにもできないうちにすべてがすりきれてしまって、もはや身うごきのとれないところまで来ている。あとすこしで30になるというのにまともなからだもあたまもなく、職までもないときている。そのうえ、この土地――神戸市中央区にはだれも知り合いすらいない。もっとも故郷である北区にだってつながりのある人物はほとんどない。 わたしが正常だったためしはいちどもないが、日雇い、飯場、病院、どや、救貧院、野宿、避…

  • からっぽの札入れとからっぽのお喋り

    * 雑役仕事と金が尽きて、もうしばらくになる。おかしなもので足りないときほどしたくなるものだ。創作や自涜、どちらも空想と実感を一致させてゆくという点でよく似ている。台所には甘味料、香辛料、油、肉などなし。あるのはしなびた野菜のいくつかと、わずかな麺類。そしてとうとうあいてしまった靴の孔――そこへ公園のベンチがこちらに近寄ってくる。 おかしなものであまっているときはこういった苦痛について、おそろしく鈍感で、まえにも遭った、経験済みの苦痛をまたしてもやらかしてしまう。反復また反復、おそらく精神医学じゃあ、とっくに名札のついた動きなのだろうが、こちらとしてはどうにもならない。それを知ったところで日雇…

  • you gonna take me to haven

    ★ 創作表現講座というものを開くことになった。 べつにおれが偉くなったわけじゃない。 相手から頼まれてそうなった。 おれに教えられることなんかあるのかとおもいながら、 それも今月分の受講料は頂いてしまったし、 来週からは本格的に教えねばならない。 しかしおれが教えられるのはおれのルートであって、 相手の最適解ではないということだ。 階段の踏み板を踏み外すような詩論を相手に押しつけていいものか戸惑う。 おれはいったいなにをやってるのか。 おれの恥辱と宿業の果てにある詩学、 まぎれもない詩心でやり抜いた人生たち、 それらを伝えるには、けっきょくおれの本を読んでもらうしかない。 おれの詩論を読んでも…

  • 光りになれない。

    夢の時間も砂嵐のなかに消えてしまうだろう そんなテレビジョンの懐いでのなかで 光りになれなかったひとたちと 一緒の場所で出遭ったのは 真昼の淡い幻想だった いまだほんものの喜びが見えない劇場の舞台で、 おれはなんだか酔っ払ったように手紙を書いていた 始まりも終わりもわからないクラインの壺のような手紙を きみに宛てて書いていたはずだったんだよ 索漠とした心に夏の光りが眩しい おれたちは光り、そのものになりたいと願う この祈り、そしてひらかれたままの瞳 アリゾナの沙漠地帯で取り残されたテレビがひとり放送を始める時間から ゆっくりと立ちあがってしまったリャマを撃ち殺すという作劇 鉛筆いっぽんでおれた…

  • 映画『PERFECT DAYS』──あるいは安全なる賭け

    www.youtube.com www.youtube.com ヴィム・ヴェンダース監督はあるインタビューのなかで、本作の主人公・平山を僧侶に喩えている。宗教世界の求道者としての人間と、世俗世界での労働者を混同した件の表現には違和感しかなかった。インタビューそのものは作品の理解を助けてくれるという意味でよかったとおもうし、主人公の公衆便所清掃人・平山がどういった過去を経験して現在に至るのかが明瞭になっており、読む意味は多いにある。しかし、監督が話せば話すほどに、映画とのへだたりを感じずにはおられない点ではよくなかったとも感じる。

  • わが長篇小説に寄せる詩篇

    裏庭日記 われわれという辞がいやで、つねに単数形で生きてきた なにを語るにもひとつに限定してからでなければ安心できない おれたちや、ぼくらといった主語を憎み、空中爆破したくなる おれは決しておれたちじゃないし、 おれは決してぼくにならない あらゆる咎、そのどれともちがう声音で、 おれは喋ってきたし、裏庭を見ながら、 父の暴虐に耐えて来た かの女たちはもはやどこにもいない スタンドにも学校にも、あの長い修学旅行にさえも 終わってしまった時代、その光景を映写しては頭脳に水が湧く 閃きのなかでもどらないまぼろしを追いかけようと足搔くおれ 友だちなんかいなかった、仲間なんかじゃなかった多くのひと 夢の…

  • 金魚

    真夜中じゅうずっと悲しいニュースや情勢に耳をかたむける おれの辞書にだれかが書き加えた永遠のせいで、 眠ることもできないから 雨が降りやんだ、その沈黙を だれかがやぶって来るのを期待しながら やはりだれも来ないのだという予感 愛のないまなざしをみずからにむける、おれのよすが 金魚は鉢のなかを一回転する、 かの女は素晴らしい おれもかの女のようにぐるぐると泳ぎつづけていられたらとおもう 終わってしまった寸劇のように儚く、幼い賭けだった人生 最後のページを彩るはずのヒロインはいない 夢想のなかで、 出会った数々の酔狂人ども 偶然と渾名された少女がスカートをゆらす場面 破壊された駅で迷子になった大人…

  • surely

    だれのものでもない両手で だれかを傷つける 呼び鈴がおれの耳に 爆発している やり過ごすことのできない咎に身をふるわせて やはりだれも おれを諒解しないというところで 合点する 他人の顔に鉈を下ろして、 それでもだれに気づかれないままで終わる きょうことはぜんぶ忘れる、だれかがいったように忘れる それでも、おれはおれを赦せないでいるんだ ラジオがいうんだ、──あの世は天国だって、 おれはおもうんだ、 それを地獄の住人たちに伝えてやれよって 雨のなかで待たされている多くのひとたちに伝えてやれるんだって それがお好みの事実ならねってさ でもおれもまた通り過ぎるんだ、退場役のエキストラのひとりだって…

  • put on airs in isolation

    今後の予定と方針 * 燃えあがる水が黄金色に染まってゆく。おれはおれでないもののために武装してその前線に送り込まれた。さて、今年で40だ。腹を括って生きなきゃならない。女は欲しいと繰り言をするけれど、同居はしたくないな。たまに逢ってじっくりつき合いたい。ほかの男がいてもいい、ただおれのまえではおれの女でいてくれればいい。セックスには期待していない。とにかくかっこいい美人で、ショートカットで、ファッションセンスがあればいい。ごくたまに競泳水着かウォーターポロを着用してくれれば大満足だ。あとはおれの作品に理解があるだけでいい。 1年かけて作品を売り込む、宣伝すること。そのために献本リストをつくった…

  • 憐れなるもの

    brianmchenry.bigcartel.com あるいは「おれはイアン・カーティスのものまねに過ぎない」。 深夜、たったひとりでイアン・カーティスのものまねを踊っていたら、 朝になって苦情の電話が管理会社からかかりやがった バリトンで吼えながら、「残虐行為博覧会」はまずかったんだ せめて「死せる魂」にするべきだった イアンを身ぶり、手ぶりするのは危ないことだ もっと突っ込んでいってしまえばキ印だった おれはきれいに、きれいに死にたい 淫欲時代を懐かしみながら、 最後の盃を慈しむ そんな光景をおもいながら、それでも死ねないでいる スコットランド・ヤードに追跡されるという妄執とともに 21世…

  • Psyco killer

    www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com nme-jp.com 米機の空爆で焼き尽くされた東京が敗戦後、立派な大都会に蘇生したのと同様、ガザ地区も一度は根こそぎ破壊するのは仕方がなく、むしろ巨悪を払うのに必須のプロセスだと嘯くイスラエルのツィピ・ホトベリ駐英大使。虐殺のため東京空襲と復興を引き合いに出すな、と言いたいhttps://t.co/si52hiwjFR pic.twitter.com/QQKpgy5wB3 — ロバート キャンベル (@rcampbelltokyo) 2024年1月13日 リナ・サワヤマのNME最新記事、トーキング…

  • 週明け

    シルヴィア・プラスの遺体写真を眺めながら昼餉を片づけていた ガス・オーブンに突っ込まれたかの女の上半身、 死の直前に最高のユーモアを発揮したという、 モリッシーの言葉を懐いだす おれにとっての『ベル・ジャー』はいまだ いまだ見えないままで 遙か未来にあるだろう、展望だろうと希望だろうと、 そんなものなんかハナから信じちゃいないおれだって、 少なくともじぶんの死を観察し、批評するぐらいの場所と時間が欲しい だっておれ自身がおれの最高の観客だから 汽笛の聞える丘でドアを施錠する 意味論のながい道を逆走してここまでたどり着いた だれかがおれを見守ってくれていればいいとおもいながら そんな幻想を永久運…

  • 赤い柄の鋏(2005)

    はずんだ綿パンの臀が木の向こうに沈んでいく 赤い柄の鋏をもって姉は花狩り 嵐の翌日に万物はゆるみきって ところどころ溶けている 濡れているものはどれもこれもイヤラシイ 妹たちは犬の散歩に頑としていこうとしない そのいっぽうで遭難者たちは 夕までにみな帰る 濡れていたものは乾き 狸は庭から引き揚げ 鳥は廃ダムの巣にもどって ただひとり狡猾なおれが昇りたての月をもぎ取っていく 鋏をもって姉は目下、行方不明

  • おれの徒然〈10〉「ギター買った。」篇

    ★ 先日、nagiのkuroというギターを買った。新品で¥43,000ほどだ。以前ギターはLAGで新品だったら¥25,000だった。今回は少々奮発した。そしてその後遺症か、いささか酒に呑まれてしまった。というわけで今月はもう文なし。こいつを弾きまくって、積年のまちがった弾き方を卒業したい。前回が木目にグロス加工というわけで、今回は黒にマット加工。なかなかに味のあるボディだ。 アコギ NAGI GUITARS kuro アコースティックギター初心者 フォークギター入門【White Guitars】【宅配便】価格: 43890 円楽天で詳細を見る ★ きのう、入手してからはじめてTIARA ⅱで撮…

  • 速度狂(2003)

    www.youtube.com 詩に感傷も美しさももういらない そんなものはおやじやおふくろにぬりたくって 臑を齧るときに使えばいい ねぐらでダサい文学青年きどりよ、土台 きみはことばを定規で測れても 感情をことばになんかできまいよ 感情そのものが足りないのだ いついつまでもひとの評価を気にしつづけて なにも書けなく なるといい なにわナンバーの乗用車 急に停まるな 夜のふたり乗りは危険だよ おれがうしろから見えているからな 歩いて くる 短すぎるスカートの高校生、三人 うしろからそっとスカート捲りがしたくなった パンテイの人気商品調査ってやつがしたくなった でもスカート捲りなんてもう ふるく…

  • 不眠(2009)

    ふけてゆく夜 のうちがわ おれという犬のくそ のような叡智にはかならず 休息の欲しいときがある しかしろくでもないものが宿った左の手 をもちいていくら電話の古く黄ばんだ 回転式ダイアルをまわしても 通じた回線をむこうにおれの欲しい眠り について註文がとられても その配送係はいっこうに魂しいの戸口に現れない かれらはこのおれを灯のもとにゐかためて なんの良心をも動かさないばかりか もとよりそれをもっていない なんと あたまの いかれたひとたちだろうか 煙のようにみせておれのいらだちが 室のなかに充ち けっきょくはまた 通話の路次へひかえす ひきかえさねばならない それでも聴こえてくるのは 半音高…

  • 水を呑む男(2007)

    www.youtube.com 曇ったガラスに朝がさす。その男は目を細め、コップの底に光りを見る。上半身は裸、黒いズボンをはき、カンバスの中央に立つ。かれの前には小さなテーブルがあって、視点はややその下を向く。細いラインが部屋を蔽い、太いかげがかれの姿をもちあげる。壁の絵はさかさまに飾られ、意味を半分失っていた。黄のラインが室内を走り、青のラインはかれを走る。窓には白と灰が混ざり、その向こうにシグナルが覗く。一九二〇年代の古い鉄路が通つているのだ。ぼくは目を閉じて耳を澄ます。色の向こうから呼吸音が聞えてきた。これはかれの自画像であり、告白としてぼくに話し掛ける。かれにとって絵はそれの手段に過ぎ…

  • sometime I feel like a blind man

    作業所から電話 きょうは工賃明細と捺印で、 あとは在宅、 でも、そのまえに心療内科がある 朝餉を済ましたとき、 また電話、 師匠からだった 送った見本版の詩集から、 好いという作品をあげた、 『暗がりで手を洗う』、『たとえば夢が』、『ムンクの星月夜』、 『夏のよるべ』、『天使たちの戯れ』、『点景』、 『feeiln' bad bluse』、『He Said』、『裏庭日記』、 『見世物小屋の私生児たち』、 『音楽をください』、 『夜の雷光』という詩集の題名はなしになった そして序文の件はなしになった 花島大輔氏に書いてもらえといわれた 最低でも¥30,000の原稿料でと。 おれの作品について「化…

  • 海(2006)

    www.youtube.com 午前0時も半ばを過ぎて ヨット・ハーバーの周りには 黒い潮風と引き揚げられた古ボートが眠っている 白くぼやりと浮かぶのは 疲れ切って萎えた帆 その白さに小指ほどの言葉を当てはめながら歩く ただ来てしまったから歩く なにひとつ意向を持たず歩く 陰が歩行者を支え 時折突き崩し 数え切れない羞恥にきつく胸を捩らせる あれはいったいだれだろうか 酒に酔ってふらついている男は 灯台の裏手にふかく沈んでいく 帰れないのだ 夜風が足につつかかる たったいま午前一時を過ぎ 港のまえには黒い車が停まっている 朝を待って眠る また酒を呑んでしまったのだ 海のもっとも黒い部位 あそこ…

  • 動物園(2006)

    www.youtube.com www.youtube.com (見る) だれもかれのなまえを知らないし だれも知ろうとしない 見られ 覘かれ 触られ 汚され 洗浄され 閉じ込められ 少しだけ解き放たれる かれ (見ている) 動物園のなかをくまなく かれを覘き 触り 笑い 汚し 追い込んで ひっぱって 少しだけ閉じ込められるひと 見られたものはたちまちにきずを得て 見るものは昏い愉しみとわだかまりをいつまでも曳きずるだろう (見る) おまえのなまえも知らずに 金属の名札をだれも読もうとしない ぼくはどこから来たのか 見るために来て いつのまにか見られている 視線を移すことなんか幾らだってできる…

  • 空域(2005)

    おそらく大勢の詩人たちが宙に浮いているというのに ぼくには飛ぶ空がない 時代から取り残された残り火として ただ未明のかすかを照らしているだけだ おもいだしてみればいい きみが廃墟の配電盤をあけたとき たくさんんお雀蜂がきみになにをいったかを ぼくらは棄てられた貯水タンクのうえで ひそやかな暗号を交わしたはずだ 記憶はどれだって遠いものだ 裏切るものをつくるためにぼくらの幼年期は過ぎて あとに残るのはたくさんの狐火 生野高原の森のなかでぼくが放った多くの言葉は果たして石となり 草の実にかわる 数多い葉っぱのなかで 雨に濡れながら息絶えている 共有するものはなにもない ただ孤立だけは歳月をかけて …

  • I'm just feeling fade away, now

    ★ 「握り金玉(ぎんたま)」という俗語を識った なにもせずにぶらぶらしている、という意味らしい おれも最近ずっと金玉を握ってる 映画が観られない 未読の本が溜まってる 性慾も湧かない いつもいつも過去のことで頭がおっぱい だらしなくタッピングを繰り返し、 ギターの練習も、 音感のトレーニングもしてない あした、工賃が入る 前月はよく働いた、 というのはデタラメで、 ただただ在宅作業で、 しょうもない文章をタイピングしてただけだ ああ、来月には新しいアコギを買いたい またもLAGにするか、nagiのkuroにするかだ 予算はたった¥40,000である 冷たくなった指で、未来を算える その単位はい…

  • 放浪のはじめ(2005)

    孤独が夜更けてひとり歩きだした 叱られていき場のない少年のように 十五のころに帰ったように 看板のなかの 派手なべべを着た娘の その胸に手をあててみたり 雨に溶けだした聖母像の肩や頬に 顔をすり寄せてみたりして 孤独にいっそう磨きをかける 触れられるのはとまっているものだけ 美しく見えるのはとまっているものだけだ 動けないもののために美があり いき場のないもののために美があり 触れさせる孤独がある しかし触れたってなにもないのだけれど なにもないのことがなおさらに愛しく なにもないところに放浪ははじまる

  • 物語と社会福祉制度〈1〉

    * あまり物語に無粋な突っ込みを入れたくはないのだが、あまりにも社会構造を無視した作品を見かけるので、考えを述べたいとおもう。エセ批評家風評定なのはごくごく承知している。まあ、大したものじゃないから話半分で読んで欲しい。 * ○ドラマ『家なき子』の場合 * 主人公すずの母親洋子が心臓病で入院中というところから話は始まっている。さわりのほうで、手術費用に500万かかるというのだが、検索したところ、心臓病の手術でいちばん高額なのは、人工弁置換術(2弁)で500万~550万円とのこと。ただしこの金額は全額自己負担だった場合である。国民健康保険である程度押さえることができる。ボンベイという血液について…

  • リチャード氏の埋葬に関する余興(2013)

    リチャード氏は 24時間営業の 駐車場に 掘られた 穴のなかで からだを埋められてた レスターでのことさ その穴は 忘れられてしまったけれども、 つい先日掘り起こされた かれは至って正常だが ヘンリーやボズワーズと戦った1485年 味方の裏切りによって、 戦死したためにひどい人間不信に陥ってしまってたんだ かれのからだはやがて丸裸にされ かれの支持者たちに かれの存在を報せるよう曝され かれはいささか不機嫌だったらしい そしてお次はグレイフライヤーズにある、 修道院に埋められた ということなんだ ことのはじまりはこうだった ジョー・アップルビーという骨学者がはじめに頭蓋骨を見つけた 頭の傷をみ…

  • A Dream Are What You Wake Up From

    かろうじて20代だったころ 赤十字病院にいた なじみとなったアルコール性の膵臓炎 好きだった女の子をおもいだしながら やがて来るだろう 使者たちに願ったもの けれどかれらは来なかった 天は鳥の羽根 あるいは猫の唇 退院してすぐにかの女の手がかりを探した それくらいどうしても会いたかった 幸いにも見つかって 託けを送った けれどかの女はあまりに冷たく あっけなく返事を返して来なくなった またわるい酒に呑まれて かの女が沈黙した1年ものあいだ かつてのいじめっ子たちに罵声を浴びせてまわった きみはいった ぼくがひとを傷つけたと けれどきみはかれらがぼくにやった仕打ちを知ろうともしなかった あれから…

  • something must breaking

    www.youtube.com * きょうはじぶんの演奏を動画に撮った iPhoneを買ってからしばらく経ったものの、 そういった挑戦をいままでしてなかった きのうの演奏で手応えを感じたので、 いくつか動画を撮ってSNSに投稿した ライブハウスにも送信しようとおもったものの、やめた いま段階ではライブをやる価値はない あとはルーパーとアナログディレイを買う必要がある さすがにvolcaシリーズを三つも持ってそとにはいけない モジュラーとエフェクターだけで完結できるようにすることだ * 詩集の見本を森先生に送った それから詩を三つ書いた できるだけソリッドで禁欲的な詩集をつくりたい いくつかの野…

  • 乾涸らびた道に南半球をめざす蟻たちの行進がつづく いずれの運命、あるいは私的な詩を全うするべく立ち上がった足 われわれがわれわれでないと気づかされる、ささいな情景たち 一人称を見失いかけたおれを慰めるかのような象形たち いったいどれほどの代償を以て、この道を歩むのか おれにはいまだ払う術が見えたらない 謀略に充ちたデヴィッド・バーンの眼差し dance と fuck に溢れたショービズの世界 憧れはさもしく、望みは卑しいとおもわされる祝祭 やがて零れだした果肉を受け止める皿がないという理由で 配給米を拒絶された女たちの初夏よ ああ、きっとこんな妄想もたやすく記述されてしまうんだ おれがおれのな…

  • おれの徒然〈09〉「途中覚醒」篇

    * それにつけても途中覚醒である。いつも0時くらいに眠るのだが、それが4時ぐらいで眼が醒めてしまうのだ。こいつにはだいぶ困った。ただでさえ、眠剤がないと眠れないのに、薬を嚥んでも起きてしまうのだから。というわけで途中覚醒について検索すると、どうも漢方がいいらしいので近所の内科へいった。そしてだされたのがこれだ。 * サルバトーレ・マーラの時計を買い直した。2代目である。以前のものには風防ガラスに罅が入ってしまったし、動かなくなってしまった。しかも風防ガラスを交換するだけで¥7,700はかかるのだ。それじゃあ、新品を買ったほうがいいとおもって買った。定価は、¥25,000だが、楽天市場では¥10…

  • 夏の世界

    現在を過去のように話す男たちが 路上で種子を蒔いている 真昼の儀式めいた 時間を 過ぎ去っていく詩業 うずくのは唇 うめくのは棺 あらゆる鍵穴と符合する夏の神経痛 七月よ、おれは産まれた おまえの腕にだれかたおれがいま、 為すべき判断を下すとき たった一台の三輪車が主語にまでなったかのような快感を憶えている いつだったか、なくした人形を探しに公園を訪れたとき 終わりのない焦りのなかでささやかな悪意に眼醒めてしまった おれはじぶんがなにかわからないものに憑かれ、 そしてさ迷ったんだ たったいま時の明滅するバーガーキングで かじりついたアボガド・ワッパーが 店内で爆発炎上する、 うつくしい場面 い…

  • 映画『シン・仮面ライダー』への疑問符

    www.youtube.com * 去年の春に公開された映画で、観にいったときはわるい部分ばかり見えて、正直ストーリーに頭が入らなかった。ところがAmazonプライムで観て、なかなか話の筋はいいなとおもった。しかし改めて映像表現としての疑問、世界設定の疑問がどうしても湧いて来たので、ポイントを並べつつ、語りたいとおもう。 それにつけても口惜しいのは日本に於けるデジタル撮影の絵作りである。不自然に明るく、平面的で、奥行きがないのだ。これをいったいだれが解決するのだろうか、いまだに洋画との差は歴然で、やはり人種によって見え方がちがうのだなとおもう。デジタルはたしかにきれいではある。しかし物語には合…

  • おれの徒然〈08〉

    * カメラが届いた。TIARA Ⅱである。傷と凹みが残念なのだが、いまのところ手に入るのはこれだけだ。まあ、¥5,0000あればもっと状態のいいものに出会えるのはわかってるが、どうしようもない。そんな金が入る予定もないし、フィルムだって高い。しかたない。 * きのう、はっぴいえんど『風街ろまん』LPが届いた。去年、予約したのだが、生憎second pressになってしまった。Amazonの特典でメガジャケがつくのだが、こいつの役割がよくわからない。ポスターにするには小さいし、飾るには半端だ。これではっぴいえんどは3枚そろった。あとシングル『12月の雨の日』を買うだけだ。 * きょうは夕方から映…

  • 音楽をください

    ロビー・クリーガーのように、ピーター・ブロデリックのようにギターが弾きたい ときには折坂悠太のように吼えたい、三上寛のように私小説でありたい ことごとく滅びたはずのぼくを呼ぶ音楽たちをいまも愛おしくおもう 堀内幹のよう懐いだされても、宮本浩次のように忘れられもかまわない ぼくがぼくの文体を得るのはいつも他者の声からだった ヘロー、ヘロー、涙が抒情であったときに帰りたい ぼくのなかでじれるジョイ・ディヴィジョンや、トム・ウェイツがいまでもなごる この海岸、そして浸透する大人たち 谷口健、そして吉村秀樹へと至る道をどう生きていいものかいぶかった 松崎ナオよ、あなたの裏声はこのバックスペースには届い…

  • 社会的弱者を道具に自己正当化はできない。

    * はてなブログのプラットフォームに変更が加えられ、投稿についたブックマークが見やすくなった。ぜんぶで52ある。そのなかでもぶっちぎりなのは'17年に書いた『夏の諍い──山下晴代氏とのいざこざ』だった。なぜか? 4人もがブックマークしている。 mitzho84.hatenablog.com この投稿は7月に起こったfacebook上での、氏とのやりとりを軸に語ったもので、ことの発端、両者の発言を掲載し、続篇『愛と人道の裏側で──ぞく・山下晴代に寄せて』に繋げている。 mitzho84.hatenablog.com 氏のネットでの言動を見るにどうにもかの女のなかには完全無欠の弱者というものが存在…

  • おれの徒然〈07〉「追憶」篇

    * 12月、1月と無駄遣いで終わってしまった。金が入ったのにろくな買いものもできずに終わった。楽器屋に駆け込んでLAGをもういっぽん買えばよかったとおもう。買ったものはLP1枚、安売りの時計、レコード入れぐらいなもので、あとは酒に消えてしまった。7万はかなりデカい。デカチンである。だのにおれはオークションやメリカリでカメラを買うことにばかりこだわって失敗した。 というわけできょうはカメラを買った。fujifilmのTIARA Ⅱである。備品・完全動作品ということで¥34,000もした。しかも28年くらいまえのフィルム・カメラだ。どうかしてる。このカメラは'97年撮影の映画『ラブ&ポップ』で主人…

  • ロックンロール

    www.youtube.com だれかがいったようにロックンロールにも自殺にも合わない時代だ 失うには速すぎた、撰ぶには遅すぎる、そんな時間が過ぎる 莨をやめるように生きるのをやめられない どうしたものか、そんな時代を生きて、 わたしはすっかり怖じ気づいた 愛がなんでるかをわたしは知らない きみも愛をなんであるかは知らない きみがずっと知ったふうな口をつづけるのが不愉快だ なぜって?──そうわたしはいつも疎外者だったし、 アンプ・スピーカーの具合はずっとわるいままだったし、 きみのいう希望にはずっと脅かされて来たからだ 南半球の歴史──焼け落ちる莨の速度がわたしに迫って来る 詩文を造形しながら…

  • クール誕生

    for O ことばのなかではどこだってゆける──19歳のぼくはそうおもっていた するとこの世界はどの現在をたどっているのか──40まぢかのおれはおもう 乾いた助辞と接続詞をやりながら、わたしはやってきた 迷いと索漠のなかで準急列車が梅田にむかっている わたしは入り江を求めてさ迷う釣り人みたいに この畦にたどり着いたんだ きみはいまどこにいる? きみはなにを撰ぶ? 風上に立った老人たちが石蹴り遊びをつづけるように、 きみも縁日の世界へと旅立ってしまうのだろうか やめておくといいい、 あそこにはもう航海日誌が残されただけだ 星のコスプレをした退屈人たちが立ち上がる沖で、 いまいちどわたしたちは叫ぼ…

  • Culliner Wharf in Heaven

    for U 悪夢を謳う儀式をやめられないでいるトラッカーとともに ぼくはモー・タッカーのドラミングを聴いている どうしたものか、かの女が左利きにおもえてしまう さっき尋問のようにつづく高速道路を抜けようとして、 誕生日を失った子供らとともにサービスエリアを抜けたのは午後の真実 ささやかなやさしさでぼくにことづけをする幽霊たちと、 おなじような顔をして、きみが窓に立つ その一瞬、その挙動 見逃したはずの科白でぼくを責める眦、 いつかは──とぼくがいう きみを愛せるかも知れないと 小学校で見つけたきみの滑稽なざま きみがぼくを嫌悪する百の理由のなかで 見失ったはずのけものたちが とにかく臭いんだ …

  • ぼくの電話

    ずっとのあいだ、 ぼくの電話は沈黙している 当然だれからも声がかからない だれかがぼくを知っているはずのなに 親しいひとすらもぼくにはない 羽のような塊りが浮遊する午後の窓 電球を数える子供の声がどこからかしている それでもぼくの電話は黙っている ぼくはきみの好きなものがすきだとおもう でも、きみはぼくの好みを憎みつづける 階段のない裏庭で、過去にたどり着くという遊び その真ん中に誘動円木をしつらえろ ぼくが此処まで来て だれもいないとしても ぼくにも方法と愛が必要だとおもう 迫り来る壁のなかで着飾った声で だれかが受話器を投げる、投げる 池の鯉のように口をあけた姿をしてなおもぼくの罪を数える…

  • Culliner Wharf in Heaven

    www.youtube.com www.youtube.com for m 悪夢を謳う儀式をやめられないでいるトラッカーとともに ぼくはモー・タッカーのドラミングを聴いている どうしたものか、かの女が左利きにおもえてしまう さっき尋問のようにつづく高速道路を抜けようとして、 誕生日を失った子供らとともにサービスエリアを抜けたのは午後の真実 ささやかなやさしさでぼくにことづけをする幽霊たちと、 おなじような顔をして、きみが窓に立つ その一瞬、その挙動 見逃したはずの科白でぼくを責める眦(まなじり)、 いつかは──とぼくがいう きみを愛せるかも知れないと 小学校で見つけたきみの滑稽なざま きみがぼ…

  • 夜の中心地

    * ふるい納屋にしつらえられた祈祷台からひとりの女がジャンプする 1920年代の、イギリス製で、オーク材 スパークしたあらゆる過去が、 ひめられたものを悉く暴露する だれかが扉を叩く だれかがそれに答える 長い祝日のなかで冬の花だけが 夏の予感のなかでみずみずしい声を放つ。 * 星の在処をおれは探していた 暗い御堂のなかを進み、 3番めの室に入る そのとき、すれちがった男が木曜日だと識ったからか、 おれの全身をまさぐる季節と、 おれのあたらしい靴で、 おおきな手をふって、あたらしい顔を手に入れる。 * すべてがそれらしいふるまいで去ってゆく おれの知らない隣人からその隣人へと手渡す花や 過去か…

  • He Said

    存らしめよ、かれはいった ばかな、そんなばかな、 たわごとはたくさんだっておれは応えた 芝生のうえを通過する鈍行列車や、 ハイカーたちのあいだを縫って、 交通網はさびしい だれがだれを裁くのか おれが鯖を捌くのか ひらかれた天戸のなかで ふるえてる女神をいままさに 犯そうとする、いっぴきの副詞 助動詞と共同正犯をやらかした修飾詞が、 おもい灰語のなかで澱む いまさらかの女をおもってもなにも帰って来ないという軛のなかで、 おれが乾涸らびるのをどうか、見届けていて、 存らしめよ、そうかれはいった 氷上を滑るキャデラックのように 流線形の未来を甘受するのに溺れ果て、 やがて消えていく対象におもいを馳…

  • 見世物小屋の私生児たち

    www.youtube.com 産まれてからずっと、 わたしは逃げつづけてきた 幾度もいくども素足で階段を上った あたりまえのことができず、 踊れない腰つきで、 ステップを踏む いくつもの咎を塩素で洗い流し、 見世物小屋の私生児たちを見限った そのつもりできょうまで過ごしてしまった だけどわたしの属性はあくまで銀河であって路上ではない ビタミンの欠乏した躰でまぎれもない電波を受信する 麦の芽を解す春の雨のようにレインコートが降りしきる町で、 たったいまインタビュアの突きつけた質問を 地獄まで蹴り飛ばす わたしになにもいうな わたしになにも訊くな わたしはなにも知らない わたしにはなにもできない…

  • おれの徒然〈06〉

    01/12 1時、床に就く。夜中、左足の痛みがひどい。散歩のせいか。やはり靴が合ってない。朝、激痛で眼醒める。まだ8時まえ。おれは歩くことさえできないのか。テキスト入力のレスポンスが遅い。9時に医者、きたむら内科にいくことにして朝餉の支度。喰う。そして内科へ。けっきょくまた心療内科で坐薬をだしてもらうようにいわれる。小さな坐薬を処方されて帰る。2本同時に使う。午まで眠る。痛風と燕麦について調べる。毎日喰うのはよくないということだった。鶏胸肉もよくない。牛乳とヨーグルトと魚にするべきか。判断がつかない。プロテイン、MIKAパンとチーズと冷凍野菜にでもするか。 どうにも入力と、方向キーのレスポンス…

  • おれの徒然〈05〉「成人式」篇

    www.youtube.com 01/07──予感篇 ★ 1時に床に就く。音楽が一瞬聞えた。だれかが室にいるのかも知れない。だれもいない。たまたま廊下を歩いたやつのスマホから流れたものかも知れないが、ドアの音はなかった。鍵が開いてた。ようやく寝つこうとしたとき、電話が鳴る。おれはでなかった。そのとき、蛇のような生きものが蒲団に這入ってきた。慌てて起きる。なにもない。また眠ろうとする。電話の音。なにかが素早く這入ってきた。軟体動物のようにおれの躰にしがみつく。一瞬熱くなって光った。蒲団を捲る。なにもない。アルコールに起因する幻覚や幻聴かも知れない。 夢/古いレコードについて男たちと話してる。列車…

  • H氏への書簡〈02〉

    www.youtube.com ★ いやはや、信じがたいほどに混迷した年末年始を迎えました。いろいろと失敗を繰り返し、いまはようやくblogを更新したところです。正直、タイピングが覚束ない。またしても酒にやられています。本はいろいろと入手したものの、内容が入って来ないです。減らすつもりだった体重も増えてしまった。なんだか、輪郭のない不安にやられています。4年も使っている腕時計が故障しました。原因不明です。いまはメーカー修理にだす予算もないです。飛べない豚のような気分。それでも、せめて墜落する場所だけは撰びたいという欲望。 今年でもう40になるので、じぶんを変化させなくてはとおもっています。悪習…

  • PERFECT DAYS

    www.youtube.com www.youtube.com ★ ようやく酔いが醒めた きょうで6日か 年末年始は前後不覚だった とにかくひどい浪費 ¥10,000以上も酒に使った 4日なって映画『PERFECT DAYS』を観た ヴェンダースは『だれのせいでもない』以来だった 少しの冒険も赦さない、 ヒューマニズム過剰な作劇で、 エンディングを飾る役所広司のアップは滑稽にさえおもえた 気づくと時計の調子おかしい、どうやらメーカーで修理するしかない でも、そんなときに限って金はなかったりする 諦めて残金を酒に注いだ おれはまったくどうかしている 不安な気分 ペナルティキックを受けたゴールキー…

  • songbird dead in the water

    www.youtube.com ★ 25日に工賃が入った まえよりも多い¥9,836だった 師匠に作品を送り、友人に本を送った ジュンク堂でジョン・ファンテの『塵に訊け』新訳を求めたものの在庫なし 帰ってAmazonで注文した で、残った金は酒に消えてしまった まったくどうかしている 酒を呑むと生活バランスが崩れてしまう 変に気が大きくなるし、 じぶんの未来を見失ってしまう きのう知人女性から送金の申し出 きょうメールを受け取った、 送金に電話番号が要るという、 もしかしするとかの女は東欧某国に一時帰国しているのかも知れない だって送金に電話番号が要るなんて聞いたことがない どうしたものかうつ…

  • It's Christmas In Heaven

    www.youtube.com ★ おお、聖なるかな ひとびとよ 飢えた路上に立つ未来のおれよ この夜の果てに旅立とうとするものらよ けつでも喰らえ なにもかもがうそ なにもかもがでたらめ おれはサンタクロースなんざ信じたことがない 幼稚園の催し 隣の山口公民館で モノクロ・アニメの上映会 仮装した男を哀れげに見たおれ 性と聖を掛け合わせた惨めな動物たち そして羽をもがれ、地に伏したるわが同類たち 〈肉体はない、だがまだ死んでいるわけではない〉とつぶやく幽霊たち そのなかでもっともふさわしい死を撰びだして「幸福」と名づけたい リズム・パターンに合わせてウォークマンを踏み潰す儀式 あらゆる孔に符…

  • おれの徒然〈04〉「屁みたいな人生だ」篇

    soundcloud.com きょうは県民会館のイベントで弾き語りした。曲は『野焼き』で、前説で2年まえに死んでしまった詩人・田中修子氏への追悼であると宣った。冥府へと逝ったかの女が喜ぶかどうかは怪しい。大変に怪しい。存外ながら緊張して、手がガチガチになってしまった。帰ってネット浸り。『5chまとめのまとめ』で、 blog.livedoor.jp という投稿を見た。そして『適職診断VCAP』というものを知ったのでやってみた。 結果はこちら↓ vcap.vone.co.jp 人生を楽しく生きる知恵と方法を心得ている人物です。非常に幸せなタイプです。環境に関係なく楽しみを見出だし、悲哀の中に喜びを…

  • 幸福な朝食、退屈な夕食(仮題)

    soundcloud.com きょうは録音トラブル。シンセの音をライン録音しつつ、ヘッドホンでモニターするつもりが、ケーブルの断線でだめになった。買って1年のオーディオテクニカがだめになった。しかたなく、きょうは一曲だけミックスして終わりだ。 きのう、長篇詩の試みとして以下の詩を書いたものの、やっつけ感がひどい。肉体的な詩とはほど遠い出来映え。これではいけない。題名は斉藤和義の曲から取り急ぎで引用した。ほかにも『朝食と夕食』とか、『スロウ』、『drive』、『at the drive-in』、『サービスエリアにて』など、いくつかおもいついたが合わなかった。というわけで題名すらもやっつけ。実りの…

  • おれの徒然〈03〉&句篇『氷の山』

    ★ 1時過ぎて薬を嚥む。20分、床に就く。夢/ドラマの音楽にかかわることになったものの、ロケ地に到着できない。途中、くるりの岸田・佐藤両氏に遭う。かれらと話す。ホテルでは両替が出来ないといい、岸田氏が¥3,000貸してくれた。感激する。佐藤氏がタワレコのbounds紙上でおれのことを読んだという。──10時まえに起きる。 いったいなにがほんとうだったのかと、戸惑うときがある。木曜日、なにもかもが不在のひと日。宛てのない欲望を天日にかけるひと日。冬凪を走る車。hotel QUEENの跡地で集合住宅の建設が始まっている。そのさき動物病院跡地で基礎工事が始まっている。掘り起こした石をトラックに積むと…

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