朝の空気と机越しのまなざしデザイナーとプロデューサーのはじまりの気配 午前8時すぎ。 職場にはまだ半分ほどしか人が来ていない。 ボクは早めに席について、PCを立ち上げながらマウスの感度を調整していた。ふと前を見ると、マユミがコーヒー片手にゆっくりと歩いてきた。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); 「おはよう」 ボクはすっと声をかける。 「……おはよう。昨日のデザイン、ちょっと気になったから後で話せる?」 マユミは静かに言って、自分の席につく。 「ああ、何かズレてた?」 「ううん。ヒロの作るものって、ちゃんと伝えようとしてる感じが…