10形は、かつて日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道院に在籍した、B形タンク式蒸気機関車である。もとは、九州鉄道が開業に際してプロイセン王国(当時)のクラウス社(LokomotivfabrikKrauss&Comp.)から輸入したものであるが、大きさが手頃で高性能であったことから、同形機が川越鉄道や甲武鉄道、両毛鉄道にも導入されている。九州鉄道では当初形式名を制定していなかったが、機関車数が増えて管理が難しくなったためか、1900年(明治33年)ごろに共通設計車をグループごとに分けて形式名を付しており、本形式は初号機の番号から4形とされた。九州鉄道は、開業に当たって技術指導にプロイセンの鉄道技術者ヘルマン・ルムシュッテルを招いたことから、機関車はプロイセン王国(現在のドイツ)から輸入することとした。この際...26クラウス製蒸気機関車(大分交通宇佐参宮線)