ホジ9は井笠鉄道客車第10号形気動車の改良増備車である客車。井笠鉄道に在籍した気動車の1形式である。一般には戦後の形式称号であるホジ7形の名で知られている。1927年3月に竣工したジ1形ジ1・2を筆頭とする、一連の「軌道自動車」群は、乗車定員数が少ないものの高頻度運転の実施によって、井笠鉄道側の期待を上回る絶大な集客力を発揮した。このことに満足した井笠鉄道首脳陣は、その増備として大型でより本格的な機構を備える2軸ボギー式ガソリンカーの導入を検討するようになった。当時は日本における気動車開発の黎明期であり、メーカー各社は最適な機構を模索して様々な試行錯誤を繰り返していた。ことに井笠鉄道にとっては開業以来の取引があり、「軌道自動車」の製造元でもあった日本車輌製造(日車)本店は、この「軌道自動車」が大ヒットした...井笠鉄道客車第11号形気動車(ホジ9)