ゴム長すっぽ抜けて裸足になる水田の泥指でつかむボーデン靴ズレずきり脱いで裸足になる天然の芝指でつかむボーデンハナ緒すっと解けて裸足になる庭先の石指でつかむボーデン高ハネずぶり濡れて裸足になる波打の浜指でつかむボーデンBODEN
始まりの台詞を口にして見慣れたオープニングのメロディに身を委ねれば必ず約束された裏切りにいつもあんぐり口をあけ前後に揺れてうなり声で終わりが気に入らないと数度目のエンディングも飽きもせず口をとがらす望みやしないアンサーが病みつきアディクティヴ病みつきアディクティヴ
(つづき)そして、幻想水滸伝でいう紋章と協力攻撃である、ルーンと英雄コンボもまた、よろしくない。百英雄伝のルーンは、属性魔法を中心にそれなりに種類は揃えてはいるが、揃えているだけになってしまっている。属性魔法は、回復魔法は使うにしても、その他の攻撃系、補助系ともに使わなくてもなんら問題がないし、単に弱いしMPもない。回復魔法に至っても、別にアイテムで十分であるし、行動順が遅くなる場合には、むしろアイテムの方がよくなってしまう。というよりも、魔法攻撃力が強いキャラは、ほんの一部を除いて、HPと防御力が低すぎて、理不尽な戦闘不能が頻発する。幻想水滸伝にあった、合体魔法というステキなシステムがないのも残念だった。特殊攻撃系のルーンも使えるものが少なすぎるし、ステータスアップは当然に付けるだけで、それにより個性に...百英雄伝ークリア後の感想3ー
ハーブ畑の小高い丘で小さな編込みかご抱え小口で少しつまみ食い上白糖入り小さな瓶と季節を届ける小さな葉曲がりくねった小径を小さな運動ぐつ履いて小走り坂を駆け下りる上機嫌な小さな帽子と季節よ届けて小さな葉エルブアブ
(つづき)そもそも、世界観も、地理も、ルーンやレンズの設定も何ら説明もなく、最初から当然のように頻出し、進行する。そのうち分かるのだろうなと思って進めるも、そのままエンディングに至り、結局この世界のことはよく分からないまま、没入もできず。きっちり勧善懲悪は好みの分かれるところであるが、敵キャラクターがあまり魅力のないことも、少ないこと寂しくあった。さて、大問題のシステムについては、もう、本当に良いところがない。UIはもっさりとしていて、操作性もよろしくなく、反応も芳しくないが、これは自身が中年かつ、PS4版だからの可能性あり。しかし、言い逃れのできないのは、やはりロード時間が頻繁に長すぎること。プレイ直後の感想では、慣れで気にしなくはなる(ならない、ではない)などど書いたが、完全なる誤りで。確かに、最初の...百英雄伝ークリア後の感想2ー
白いカモメが島へ渡る晴れた日に見える島へ淀みない波の隔つ島へ日焼け笑顔の輝く島へ白いカモメが島へ渡る沈んだ日の隠れる島へ眠らない波の響く島へ日焼け寝顔の満つ島へ白いカモメが島へ渡る島渡
ゲーム「幻想水滸伝」の流れをくむ、群像劇RPG「百英雄伝」をPS4版でクリア。システム面から何度か挫けそうになるも、ハードモード、その他の縛りはなしで、全員を仲間にして何とかエンディングまで。以下、幻想水滸伝I、Ⅱの幻影を追いつつの感想となるが、そうでなければすべての面において2級以下の結論なので、逆に良しか。まず、明らかに開発力不足で、やりたい(かった)ことの6割くらいしかできておらず、中終盤からの省略がとにかくひどい。群像劇であるにもかからず、中終盤から、やっつけもいいところで、何の背景もなく、重要なキャラクターが雪崩のように加入する。ひどい場合は、初の顔見せで、そのまま何の説明もなく戦闘プレイアブルとして加入したりもする。位置づけとして特に重要でもない、好みでパーティに入れるキャラクターならば、それ...百英雄伝ークリア後の感想1ー
ロードワークを待つ手持ちぶさたの間に00ジャストを狙いストップウォッチの止め進めを繰り返す00からの数字だけ和で差が開くようで不安の募る気持ちを00でリセットするストップウォッチ
「絆棋士たち師弟の物語」野澤亘伸(新潮文庫)あまりハズレに当たったことのない、将棋の棋士を取り上げたノンフィクションは、今回もやはり面白かった。本書は、棋士たちの師弟関係をテーマに7組の師匠と弟子の棋士人生を振り返りつつ、それぞれの立場での思いに迫る。しかも、師については、振り返れば当然に自身の師匠にも話は及び、ほぼ三世代の物語ともなる。なお、7組は中田功と佐藤天彦、畠山鎮と斎藤慎太郎、木村一基と髙野智史、淡路仁茂と久保利明、勝浦修と広瀬章人、石田和雄と髙見泰地、桐山清澄と豊島将之となり、最後にボーナストラックとして、杉本昌隆と藤井聡太の対談を掲載(敬称略)。現役を取り上げるので、弟子の側がタイトル獲得者など今の知名度がある中、木村一基と髙野智史プロ編がやや異色で印象に残る。とはいえ、他の6組の様々な師弟...読書のよもやま(2024.06.03)
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ゴム長すっぽ抜けて裸足になる水田の泥指でつかむボーデン靴ズレずきり脱いで裸足になる天然の芝指でつかむボーデンハナ緒すっと解けて裸足になる庭先の石指でつかむボーデン高ハネずぶり濡れて裸足になる波打の浜指でつかむボーデンBODEN
5月12日現在、大変面白い御本を読んでいるのだが、まだ最後まで読んでいないので書くこともないのでゲームネタを。家庭用ゲーム機は、ニンテンドースイッチ2が来月発売とのことで、現代の宿命か転売の話題で盛り上がっている。内容ではなく、転売で盛り上がるあたりが本当にしょうもないのだが、ゲーム機というおもちゃで盛り上がるのはとてもよい。(それなりの)パソコンがあれば、多くのゲームが楽しめ、映像もきれいで、オンライン対戦も気軽な時代。それでも、中年の懐古としては、ゲーム機というおもちゃに、新作の情報にワクワクするという感情は、いつまでも楽しく。マリオやポケモンなど、子供は子供の、大人は大人の楽しみ方ができるというのは、本当にすごいことだと思う。また、中年の知る昔にはなかった、競技としてのゲームは、もはや年間を通して多...ゲームネタ(2025.05.12)
気ままにふるまう群れはやがて年長に頭をよせて当たりまえに慕う尊びは声高さや力比べによらず我ままにふるまう群れはやがて壮長し身をたてて当たりまえに慕う競いは声高さや力比べにたのむよせて慕うは身によらずたてて慕うは頭にたのむLEADER
発売日に買ったゲーム「モンスターハンターワイルズ」をちまちま進め、ストーリーシナリオ(村クエ)まで終わり。大きな進化(変化)を遂げ、人気も博したワールドをベースとするため、基本的な面白さはそこから変わらず。ワールド前もワールドもずっと遠距離武器をメインにしてきたが、思うところがあり、はじめて近接武器をメインにすることに。一通り試してみるも、元々センスがない+中年には、少しでも複雑な武器は手に負えず、「かんたんでつよい」片手剣でプレイ。素材が0(ゼロ)になることに抵抗を感じるという、およそモンハンに向いていないプレイヤーだったりする。して、過去作もしてきた、行けるところまで武器しか作らない謎プレイをするが、リオレウスさんでストレスがマッハで断念。拘りではなく面倒という理由なので、素材が0(ゼロ)にならない適...モンスターハンターワイルズ
南からの情熱を継いで流れる西への時世代に自由とロマンを追った一途に穏やかな恋煩いずっと寄り添い歩んで頂きに着いた後の道にイチゴの甘さを残した小さな島に消えた想い小さな島に消えた想い
「キャラバンは進む銀河を渡るⅠ」「いのちの記憶銀河を渡るⅡ」沢木耕太郎(新潮文庫)著者のエッセイ集「銀河を渡る」を、2冊に分割して文庫化したもの。文庫本に限ってではあるが、沢木耕太郎さんの著書は、一般の本屋に並んでいるものは、小説を除けば多くは読み終えている。のだが、最近、改題したり寄せ集めたりして出版する系をちょくちょく見かけるので、新刊であっても油断がならなかったりする。この本は、とみると元の単行本は2018年とあるので、じゃあ大丈夫かといつも通りパラパラなどせずに購入し読み始める。読んでみれば各エッセイの初出は、1990年代から2010年代まで幅広く、既読の種類は少ないようで安心する。どこかで読んだなというものもあるが、これまであまり記憶にない、年を重ねて「変わった」自分(著者)についてのものもあり...読書のよもやま(2025.04.28)
EverybodyDanceDance,EverybodyCryCry,EverybodyDiveDive,OnlyMe&You,OnlyYou&Me.EverybodyWishing,EverybodyReferring,EverybodyEnding,&MeOnlyYou,&YouOnlyMe.&Only
月に一度は、映画館で新作観賞を。2025年4月は、「アマチュア」(アメリカ)。4月は、予告編を見た中から、迷うことなく、最近は積極的に観たいものがないなどと愚痴っているが、素直に本作をチョイス。俳優さんの声は音として大事なので、選べるならば字幕を選ぶが、吹き替え版しか時間が合わず、吹き替え版を鑑賞。ストーリーは、アメリカCIAのオフィスワーカーが、テロに巻き込まれた家族の復讐を果たすというもの。組織のなんやかんや、身体能力や戦闘技術はアマチュアなどという味付けはあるものの、まあ全然に、ハリウッドテンプレート。主役が、知能は高いがメンタルもフィジカルも平均というのは、とても現代的であるが、ゆえに制限もあり、小さくまとまる。が、邦画みたいな過剰な葛藤はなく、邦画みたいな泣き叫びもなく、復讐自体は遂行して結果に...ツキイチ映画館(2025年04月)
こうたきぎんじるごくらくじょうどしらぐはさいわいひさぐはちのみこりんねのさじょうこうときだんじるげんせいごりやくしらねばわざわいきずけばろうかくりんねのさじょうりんねのさじょう
「対談集六人の橋本治」橋本治(中公文庫)作家である橋本治の六人との対談に、文庫本ボーナストラックとしてプラス1をしたもの。対談相手は、高橋源一郎、浅田彰、茂木健一郎、三田村雅子、田中貴子、天野祐吉の六人で、プラス1として宮沢章夫。ちなみに、こうした本はただ対談モノが好きで買うので、著者の小説は一冊も読んだことはなく。まえがきにある通り、著者の作品を軸に対話は進み、対象をどう捉え、どう作品づくりをしているかに触れる。じゃあ、著者の作品を知らないと面白くないのではと思いきや、話は過去の日本の古典、人物、出来事が中心。源氏物語や平家物語と当時の人々、小林秀雄と本居宣長などなどを、著者は(今までの見かたとは違って)こう見る、こう考える。そういう展開が多く、かつ、それを専門的な堅苦しいやりとりなく進め、深い知識など...読書のよもやま(2025.04.14)
最後の労りを覚えています予定どおりに最後の日まで数百回と発した身近な労り最後まで慣れることもなく目線を胸元にさまよわせて数百回と受けた短かな労り最後の労りを覚えています最後の最後に目をあわせて数百回と発した身近な労り不意のことにドキマギして思わず目線をさまよわせて数百回と受けた短かな労り最後の労りを覚えています予定どおりの最後をむかえ最後の最後もみじかな労りみじかないたわり
「ロシア文学を学びにアメリカへ?増補版屋根の上のバイリンガル」沼野充義(中公文庫)1980年代前半のアメリカ留学と、後半の欧州滞在(文学研究)の経験から、著者が考える言語についての(比較的雑多な)本。先進国のメジャー言語とはいえない、スラブ系(でいいのか?)を対象に、マイナーゆえのバイリンガルなどについても語る。前半は留学での経験を交え、主に先細るイデッシュ語などを、後半は「理論篇」とあるように「外国語」を論理的に教えてくれる。本屋では中は(ほぼ)確認しないので、珍しくなく、完全に自分のせいなのだが、正直、思っていた内容とは違った。多分に勝手に、留学振り返り、エピソード満載系エッセイだと思って読み進めていたので、途中で、ああ、そういう系、と気が付く。まあ、でもこの勘違いは、題名のせいもほんの少しはあるよな...読書のよもやま(2025.04.07)
昔から蔵に眠る絵巻物とても不思議な絵巻物夏に開けば海が波打ち秋に開けば紅葉に満ち冬に開けば雪舞い落ち春に開けば鶯飛び立ち蔵に広がる昔の梅が香とても不思議な絵巻物蔵に眠る絵巻物(うぐいす長者FSCパロ)
「死の虫ツツガムシ病との闘い」小林照幸(中公文庫)医療系というか、未知の病の解明と対策、そして薬の開発を追う系の作品を多く手掛ける著者。ただ、自分は「死の貝日本住血吸虫症との闘い」に続いて(まだ)2作目の読み終わり。死の貝と同じく、日本のとある地方に古くからある、農業を営む人々たちに恐れられていた、とある虫を媒体とした死に至る病。死の貝と同じく、祈祷などに頼るしかない時代から、医学の進歩による原因の究明、治療薬の開発までを今回も丁寧にたどる。丁寧にたどるゆえに、(控え目な表現で)半分くらいまでは、命名権をはじめとした死の虫の周辺、関連にまつわる話が続く。死の貝もそれなりにあったが、本作はなかなか本筋というか、取り上げる病そのものの話が進まず、「んん?」とはなる。が、後半の「昭和の時代<戦後>」に至り、それ...読書のよもやま(2025.03.31)
席につき前を向けば大人はお節介を焼き文字と記号を並べて思いつき塔を組めば積み木は退屈を沈め天空と地平を繋いでソクラテスを知らず知らないことを知り大人と退屈を知って退屈な大人
月に一度は、映画館で新作観賞を。2025年3月は、「教皇選挙」(アメリカ・イギリス)。もはや珍しくない、積極的にこれだという作品がない月となったので、これでいいかな、くらいの気持ちでのチョイス。ローマ教皇を選出する選挙コンクラーベを題材として、選挙を取り仕切る首席枢機卿を主役に教皇の死から次の教皇の選出までを描く。主義を異にする有力者たちのなんやかんや、選挙外の事件やらなんやで選挙はどうなる、結果はどうなるというヒューマンドラマ系。コンクラーベと言えば、学生時に、決められた得票数に達するまで何度も選挙する根競べとして教わる(教わらない?)アレである。自分はキリスト教が身近ではなく、かつ、歴史として学んでいるからか、(勝手に)過去を舞台にしていると思いこみ観はじめるも。作品内で明確な年は出なかったと思うが、...ツキイチ映画館(2025年03月)
オミセシマシヨウキダイノキジユツクフウヲコラシテトリツクカンタンフシギナキジイツオオキナハクシユナゾトキマシヨウキタイノキジユツヒトミヲコラシテトリツクカンタンカレイナギジユツオオキクハクシユKITHITU
「江戸川乱歩座談」江戸川乱歩(中公文庫)1900年代前半の推理小説、探偵小説家である江戸川乱歩の6つの座談、7つの対談鼎談を集めたもの。といっても、自分は江戸川乱歩の小説を読んだことはなく、じゃあ、なんで本書を買って読んだかといえば。単に、対談モノが好きということと、この時代のこうした文化(系の)人の対談が好きという理由。であるからして、特に同職業(推理探偵小説家)が多い座談は、諸外国ふくめ人名も書籍名も、まあ、わからない。とはいえ、それはそれとして記号として受け入れれば、この時代の考え方、様子を楽しむことは十分できる。この時代、これらの職業の方々は、江戸川乱歩を筆頭に、(本場欧米とも比較して)日本の推理探偵小説の未来を危惧している。どうすれば本格ふくめ、よりよい新しい作品が、作家が生まれ、ジャンルが成長...読書のよもやま(2025.03.17)
行く先を告げることなく不意にまた何処かに去り孤独さに思いを馳せては予定さえない再会を待つ雪解けて近くなる息吹き昨日と錯覚する自然さに向かう先として選ばれるそれだけに嬉しさを覚え態度は互いに素っ気なく雪積もり遠ざかる息吹き息吹き
10年前、5年前でも、まだまだ括弧()笑が付いても不思議ではなかった、日本のeスポーツ。今もまだ、堂々とスポーツを名乗るまでには本当に一般的ではないともいえるが、着実に実体を伴ってきてはいる。テレビの代わりとなる動画サイト文化がいよいよ成熟し、企業がお金を出す価値を見出しはじめる。最初は得体のしれなさに様子見だった大手一流企業は、業界の成熟と成長に徐々に興味を持ち、商売となるならば、お金を出す。まだ社会的な勉強をしてない若者が、突然大きくなった影響力についていけず、不用意な発言でよく「至り」となっていた頃。それが今や、組織化されたプロチームは選手にコンプライアンスを身に付けさせ、お金が稼げれば、選手にも自覚は生まれる。グローバル化が著しい(肉体の)スポーツ業界の若者がそうであるように、今どきのeスポーツの...eスポーツ2025
木陰で息つくライオン尾さきブラブラこざる大口を開けて待つワニ鼻うえパタパタことり海氷で仰むくセイウチ群からユラユラこえび半身を浴して眠るカバ水なかプカプカこかば不意に牙むくカニボア呑こみグウグウこくうカニボア
「死に山世界一不気味な遭難事故≪ディアトロフ峠事件≫の真相」ドニー・アイカー(河出文庫)1959年2月、ソビエト連邦のとある雪山で、大学生を中心とする9名の遺体が、テントから離れた場所で凄惨な姿で発見された。9人はバラバラに、靴も履かず、衣服も乱れ、一部は重傷を負い、衣服からは放射能も検出される。半世紀を超える後にも、原因不明の未解決事件として残り続けた遭難事件を、アメリカの著者が追ったノンフィクション。海外ノンフィクションは、翻訳される価値があるという時点で、ハズレである可能性が相当に低い。本書もノンフィクションとしてとても面白く、300ページを超えるが、最初から最後まで心地よい緊張感が続く。残された物証、記録、関係者へのインタビューから、著者は自ら現場に赴き、彼らに何が起きたかを考察する。事件の特異性...読書のよもやま(2024.05.14)
どこかにとんでったぴったりのピースをどこまでもおっかけまっくらやみのなかそこらにちってったびっしりのピースをいつまでもほうってまっさらさらになるあさピースにぎってPIECE
「天才の栄光と挫折数学者列伝」藤原正彦(文春文庫)数学者である、お茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦さんが、世界9人の天才数学者を取り上げた列伝モノ。9人は、アイザック・ニュートン、関孝和、エヴァリスト・ガロワ、ウィリアム・ハミルトン、ソーニャ・コワレフスカヤ、シュリニヴァーサ・ラマヌジャン、アラン・チューリング、ヘルマン・ワイル、アンドリュー・ワイルズ。不勉強なる自分は、ニュートンと関孝和のお名前は存じ上げているが、じゃあ、人物を語ることができるかとなれば、できない。そんな体たらくであるから、天才数学者、一人一人の人生が、面白いこと、面白いこと。著者が興味を持ったそれぞれの数学者について、丹念に調べ、その人生に深く関連する地を訪れる。人生と著者の思いを、小説風味の構成で、しかしノンフィクションの列伝として...読書のよもやま(2024.05.06)
前進が生まれる力行あまりに大きな熱差自身の望むべき未来あまりに大きな焦燥精神を震わせる閃光あまりに大きな発作決心は淀みなき紫雷あまりに大きな完走日新と彩られる昏黄あまりに…。
4月23日発売の新作ゲーム「百英雄伝」をPS4版で購入したため、まだまだ序盤だが、ファーストインプレッションを。情報は極力入らないようにしているが、ネットをやる以上、シャットアウトはできず、なにやらネガティブな情報もあり。しかし、幻想水滸伝1、2の高評価ユーザーなので、相当じゃない限りは、と楽観的にスタート。まず、チラホラ見えていたロードが長いというのは、これはもう、本当に擁護できないくらいに、長い。画面切り替えはマップ、戦闘を問わず、基本ロード暗転が入り、その時間も長い、長い。そんなところは、PS1、2時代のオールドJ・RPGをリスペクトしなくてもいいのだが、開発力不足が残念。とはいえ、人間、好意的であれば慣れる(諦める)もので、4、5日もプレイしていれば、気にしなくはなる(ならない、ではない)。グラフ...百英雄伝-Play1-
つちぐらうんどけんけんぱっぱがめんかたすみこっそりまーくぷーるこんくりまるいゆびあとくもったがらすあっかんべぇーしばふしんせつだいのじだいぶおわかれしきしおおつぶなみだきおくすたんぷどこそこかしこきおくあるばむここそこかしこきおくすたんぷ
月に一度は、映画館で新作を。2024年の4月は、「アイアンクロー」(アメリカ)。今月は、呪われた一族などとも呼ばれた、プロレスラー親子を描いた、準ノンフィクションの本作をチョイス。マイナー系映画館の予告で気になって選んだが、TOHO系での上映のようで、作品自体はマイナー系ではない様子。とはいえ、プロレス&家族モノということで、ハリウッド系メジャーでもなく、どちらかといえばマイナー寄り。本作は、家族に多くの不幸が起こっても闘う、アイアンクローという技を得意技とする、とあるプロレスラー親子を描く。父親の果たせなかったメジャー団体の世界王者タイトルの獲得と名声を、父親と4人の兄弟が、協力して目指すというストーリー。こうしたジャンルは、ボクシングの師弟ものがまずは浮かぶが、過去のそうした有名タイトルよりも、「家族...ツキイチ映画館(2024年04月)
1.何倍速だとしか思えないクロックと0.何倍速だとしか思えないメモリーのラグだらけの平凡にクラッシュばかりのROCK&SLOWラグだらけの特別にフラッシュばかりのROCK&SLOWROCK&SLOW
ゲームは、某MMORPGの拡張パックを予約するついでに、セールにあった「ブリガンダインルーナジア戦記」を購入。若き学生の頃、相当に遊んだ国盗りシミュレーション系ということで、土日で軽く遊んでみることに。架空の大陸で複数の国から一つを選び、ターン制バトルに勝利し、領土を広げ、大陸統一を目指す、いわゆるジャンル王道。こうしてみると、国盗り系は、その昔から根本はどれも似ており、良く言えば完成されていて、悪く言えば目新しさがない。ジャンルに共通する最大の特徴は、自他問わず各国や勢力に属するキャラクター人数の多さにある。ブリガンダインも三桁はキャラクターがいるようで、プレイによってある程度、ランダムの幅もあるよう。まだ、一つ目の国の序盤までしかプレイしていないが、まあまあ無難に楽しめそうに感じている。このジャンルの...げーむあれこれ(2024.04.15)
のらねこみたいにじゃれつきあえばふあんやきけんのむねのしめつけをあいだのこいだのかんちがいをしてけたたましくなくいくどものけんかかけぬけるさきのいきどまりのへいそらはとべなくてただぶかっこうにのぼってとびおりちゃくちのさきでりょうてをそろえこくびをかしげていえねこみたいにかしこまってみるのらねこ
「「最後の」お言葉ですが・・・」高島俊男(ちくま文庫)高島俊男の著書との出会いは、学生の時分に題名に惹かれて手に取った、「三国志きらめく群像」である。当時は主に某ゲーム関係を中心に、三国志が流行っており、今と変わらず列伝・群像を好む自分の目に止まった。面白そうだなと、そのまま購入したあの日から、高島俊男の著書は自分の人生の一部となってしまった。学問としては、中国文学を専攻の著者は、他に水滸伝の作品もあるが、多くは日本語をテーマにしたものである。本書は、長く「週刊文春」で連載したエッセイ「お言葉ですが…」の、連載最終期の部分が収録されている。学生の頃は、「人」に付くのが基本であるから、多分に漏れず人に付き、「お言葉ですが」シリーズも出版を楽しみに購入した。普段何気に使う、知ったつもりの日本語の面白さを知って...読書のよもやま(2024.04.08)
純度を高めるほどに真実に近まるほどに全霊を捧げるほどに単純に帰するこころ混合の高まるほどに幻覚を近めるほどに無量の捧ぐるほどに混混を帰せるこころALCHEMY
月に一度は、映画館で新作を。2024年の3月は、「12日の殺人」(フランス)。(個人的に)近年頻繁に起こる新作映画難民となり、選択肢をマイナー系映画館にまで広げることとなった3月。マイナー主流のげいじつ(芸術)系は避け、ノンフィクション原作という点のみで本作をチョイス。ストーリーは、フランス地方都市で、深夜に21歳の女性が生きたまま燃やされるという事件を、警察の捜査班が追うというもの。映画は、冒頭のシーンを除き、ノンフィクションベースなので当たり前だが、普遍的な警察官である班長を中心に進む。捜査班での何気ない、この手の映画の楽しみでもあるやりとりもちょくちょくあるが、ほぼ新人いじりであるため、面白くはない。事件が班長をゆるやかに蝕み、のどの奥の骨となっていく過程を、派手でチープな演出は使わず、丁寧に描いて...ツキイチ映画館(2024年03月)
キニシテイナイフリデキエナイキズヲナゾリキママニムダナウソデキエナイキズヲフヤスキモチハイマモミエズキヅイテイナイフリデケセナイキズニフレテキマグレムクナウソデキエナイキズヲフヤスキモチハイマモミエズケセナイキズ
プロ野球選手は大谷さんの、元通訳氏の例の件について、ただの一般人なので、ただの感想をば少し。通訳氏のやらかした最大のマズいことは、やらかした内容ではなく、最も裏切ってはならない人を裏切ったことにあるのだと思う。違法ギャンブルにしても、億を超える負債にしても、よくはないのだが、まあ、結果は自己責任だろう。問題は、なぜ大谷さんを裏切ることができたのか、という点にある。以下、自分も通訳氏を擁護するつもりなどなく、ほぼすべての人たちと同じく、悪感情しか持っていないということは前提として。恐らくというか、信じたいだけになるが、この破滅の結末が定められていたとしても、最初は大谷さんに影響を与える気はなかった。どういう過程を経ても、どう考えても影響を与えるに決まっているのだが、少なくとも、本人はそうだったのだろう。年収...大谷さんの元通訳氏の例の件
呪縛から逃れたいと指折り数えた日々を終わりの紙証書ごと円筒に封じてサラバ故郷よねずにサラバ祝着から脱すべきと指伸し数えた日々を始まりの紙吹雪ごと円筒を覗いてサラバ故郷よふわにサラバGraduate
卒業の季節となり、街なかでもそれらしい風景を目にすることがある。人生も後半戦ともなると、そうした場面に遭遇すれば、自分には一切関係なくても、なぜかなにか感慨深い気持ちになったり。主に学校なんかは、始まったときから終わりが見えていて、生活環境なんかもガラッと変わり、とてもわかりやすい。しかし、物事はそうしたわかりやすい物ばかりではないから、何かと終わりがよくわからない、むつかしい物もある。それこそ学校にいる頃のような時代には、本気で対象の永遠を望んだりして、終わりなんて切なさそのものでしかなかった。生活環境や人間関係はもとより、漫画やゲームのような趣味においても、終わりは感動にもなるが、継続の望みを妨げはしない。好きな物は、続けば続くだけ、長ければ長いだけ好ましかったすべてが、いつからか、終わり「も」求める...終わりを決めるのは誰?
部品たりないロボットでいつでもリアルに空想を外装あいた小粒ラムネがいつでも日記に潰されるにぎやか整頓おもちゃ箱にぎやか混沌おもちゃ箱小物そろえたドールズでいつでもリアルな想像を内芯かえた鉛筆チョコがいつでも日記をぬり潰すにぎやか整頓おもちゃ箱にぎやか混沌おもちゃ箱おもちゃ箱
「そこにある山人が一線を越えるとき」角幡唯介(中公文庫)極地(北方面)旅行家でノンフィクション作家である著者の、ノンフィクションではない系のものとなる。年齢的なことや探検先が固定されてきたことなどから、最近はノンフィクションよりもこうしたエッセイ的な作品が多い角幡さん。本作も、ご自身の結婚からGPS、脱システムに始まる生死などなどを、極地での経験も踏まえて述べている。「も」と書いたのは、まあ、6,7割は過去の作品との重複があるため。といって、別に角幡さんを否定したり、批判したりがしたいわけでもなく、そんなつもりも当然ない。重複が分かる程度には出ている文庫本を買っているし、自己体験によるノンフィクションはとても面白いし、好きである。ただ、事実として、ノンフィクションではないエッセイ系は、割と作品による重複が...読書のよもやま(2024.03.11)