河童忌や緑は揺れれどきみは来ず古池やひなたに河童胡瓜の香神田川、河童となりてクワァクワァア梅雨明けや河童ベッドか地の下か捌かれし河童まわりくる皿乾き
秋分にこころの色かわりたり秋分遠きふりかえれる歳になり秋分知らぬ子の笑みを祈りたり秋分知りて胸青さすきとおる地下鉄の母の手やさし秋分日
赤きみな枯れよ風言う獺祭忌獺祭忌無花果にワインを注ぎたり獺祭忌もぎたての実の重さ知る獺祭忌地刻み翔びたつ翼聞く咽喉つまりまだ語りたし獺祭忌
街路に一葉時の向こうが見える一葉夜の雫残りて空は絹地とともに雨に叩かれ一葉あり一葉一葉避けてあゆむ嵐後あたたかく虫の痕ある一葉かな
俯いてハングルの地の白むくげ恋文やむくげの揺れる朝の風思いより高きでむくげ見あげおり見上ぐむくげに陽もしろくひろがりて街灯にむくげの群れのあふれ出て
夜をかきよせる指の跡秋の空秋の空魚の鰭がふるえてる綾となり色いろいろの秋の空秋の空波音かすか揺らしたり足音駆ける窓の隅に秋の空
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河童忌や緑は揺れれどきみは来ず古池やひなたに河童胡瓜の香神田川、河童となりてクワァクワァア梅雨明けや河童ベッドか地の下か捌かれし河童まわりくる皿乾き
春を噛むきみのからだのあたたかさ ブラウスのブルー春の波池の端 天の雲、ぼたもちの色のこりおり 昼も夜も天をわけつつ春すすむ 春の襟、濡れた昨夜のかおりあり …
言の葉のいざなうままに枯れゆかむ愛しさに泡を流しつ泡となり日に月に未生の時のひかりかな先に行く囁き夜空揺らしけり月のごと白腕落ちて眠りたり
マント蹴りヒール響かすソラミゾレバスを待つマントのなかで長いキスマント羽織れば白鳥座渡りゆく焼き芋をマントくるんでホッホッホマントくるまり凍る星抱いている
舞う銀杏バイクが時を疾走す銀杏葉の音なく降りて振りかえる舌のうえ秋の香りの重なりてひと色に銀杏天地を染めにけりランドセル銀杏とびだしハメハメハ
見あげれば頬を銀杏滑りおつ銀杏落つ裾揺らしゆく風は金銀杏さらさら子等の背でささやけり雨に濡れ銀杏音なく息を吐く銀杏舞来て二枚噛む明日かおる
空さきて振りくる銀に時は無し銀杏ながれゆく先の闇に娘立つ泣きたしと金の銀杏の川に立つ都市のアスファルト銀杏の裏表夜の水銀杏ときみをながしゆく
イースターわたしどれから生まれたのイースターいのち受けとる手いろいろイースター額の印うれしけりイースターびっしょり濡れきみを抱くスカートをイースター卵右左
からだの隅に塩かおる四月尽四月尽時をパレットで擦り付けるきみの白ワンピース溶かす四月尽地の渇き天へのぼりゆく四月尽四月尽ガサッと空をめくりたり
夏雨や赤花濡れてすれちがう夏雨やいくところなしドガの白夏の雨我と黒石濡れており靴音なき道迷いけり夏の雨夏雨や星と我かなし動悸する
衣更脱いで脱いでもきみは空唇あふれるシャツを干す衣更葬儀の熱のこりきみと衣更 キスするところすこし残る衣更パステルの襟キラキラと衣更
葉桜の色が満たしたバスに乗り葉桜ゆらしあゆみくる夏しずか葉桜擦れすれる衣きみに触れたり青い指さき触れていく葉桜や一夜にて身は葉桜に染まりたり
息とめる地ひかりあふれ立夏かな立夏ひらにあるれるブルーを握りしめ立夏目に天のパステルふりそそぎブルーとピンク立夏アイス並び溶け立夏絹のキスでまだいかんかな
季かわり天張り替える春の雷春雷や花弁それぞれ濡れている春雷に鎮まり揃って首あげる春の雷浅緑の地につきささり春雷やカーテン肩を隠したり
何待つか忘れるほどの朧月朧月モノクロドレス頬のごと朧月一夜おぼろの夢のなか朧月盃をゆらし渡りけりあの夜の肌を触れるごと朧月
ヒールの汗も冷えている春驟雨春驟雨セレナーデから泡の夢一日すべて星に沁む春驟雨ポツポツ天がひとりごと春驟雨春驟雨歩道の花なまめかしく
名忘れし勿忘草に空があり勿忘草ブルードレスとすれ違い勿忘草花弁濡らして声聞こえ唇に勿忘草をうつしとり勿忘草夢とからだを染めにけり
影ノワールのあざやかさ四月尽パステルが都市に染みこみ四月尽四月尽青が星を満たしけり天透けて背に地ひんやり四月尽四月尽天ガサッとめくれ目覚めけり
花時やピンクの風が足染めて花時やいのちあつめ一気に果てぬ花時を駈けぬけていく娘かな花時や天をレースがおおいけり振りむけば落ちていく夕花時や
春光や天のひらよりあふれけり春光を子午線はまっすぐ青し春光の大路にいでし赤ヒール春光や銀を降らせ満たしたり春光や波ときみ踏む星の音