#俳句

冷たさに 儚さ滲む さくら雨

#俳句

寒村にも 等しく春は 巡り来る

#俳句

山路来て 独り占めする 春の山

#俳句

鳥帰る 空に別れの こえひとつ

＃短歌

菜の花や 遠き記憶の 片隅に 吾子の笑顔と 並び咲おり

#俳句

水温む 川面に遊ぶ 光かな

#俳句

春風や 心のページを めくりけり 写真は無料素材の借り物です

＃短歌

春うらら 鈴を鳴らして 風が行く 君の上げよう 春の囁き

＃短歌

春うらら 手を伸ばしたる 青き空 あの日の夢は 今も輝く

#短歌

風光る 君の笑顔に 似たるかな 春の小川の煌めきの中

＃俳句

柳絮（りゅうじょ）舞う 街のざわめき 遠くなり ＊りゅうじょ・・・柳の綿毛

#俳句

風光る 橋を渡れば 空の色

#俳句

春寒や 猫の丸まる 軒の下

#俳句

春雨や 匂い残して 過ぐる風

#俳句

春風や 影を揺らして 子の駆ける

#俳句

春めくや 川面に映る 空のあお

#俳句

風光る 湖（うみ）のさざなみ 揺るる午後

#俳句

梅の香や 風に託せし 恋心

＃詩 木枯らし

地球がぶるぶるっと震え 夜が石の峠を超えると 風は鬼になる 鬼風は 空気の襞を刻んでは 牙を研ぎ ひゅうひゅうと音を出して 荒れ狂う 森の中を 縦横無尽に駆け回り もう誰にも止められない 音を立てる度に 痩せた裸木は ギィーギィーと悲鳴を上げ 氷の溜息を吐く 冷たさを抱いて...

＃詩 家来

雨がものを言う日には 心は遠くなる 静寂が饒舌になると 私は無口になる 艶やかな言葉も 浮かれた想いも 胸に仕舞って そっと雨を見つめる 落ちては消える 儚い運命 一途な雨は 何を思っているのだろうか 今日は一日中 雨の家来でいよう 産経新聞 R7、2，27 朝の詩 掲載