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  • 「切手デザイナーの仕事」 情熱大陸

    「切手デザイナーの仕事日本郵便切手・葉書室より」(間部香代著2022年10月グラフィック社刊)6月30日夜11時の「情熱大陸」(TBS系)で「知られざる切手デザインチームの仕事」が放送されます切手箱を見てそろそろ切手が無くなりそうだなと思うといそいそと買いに行き郵便局のファイルを見てよさそうな特殊切手を買うくらいの切手好きですがこの本は面白い。日本郵便の「切手・葉書」室には8人のデザイナーがいる。日本に8人しかいないとも言える。その8人を取り上げたのがこの本。ちゃんと文章ページの中にカラーで切手の写真が入っている。カラーページにまとめてなんていうケチなことはしない。(いい出版社です)ぽすくまをデザインした中丸ひとみさんは切手デザインの仕事に加え手紙振興の仕事もしている。東京の青山に期間限定のぽすくまカフェ...「切手デザイナーの仕事」情熱大陸

  • 「シャーロック・ホームズの凱旋」 森見登美彦

    「シャーロック・ホームズの凱旋」(森見登美彦著2024年1月中央公論新社473p)を読みました。ホームズをもっと読みたいひとと森見登美彦をもっと読みたいひとの和集合に売れているらしく手にした本は第4版舞台の京都と登場人物のカタカナ名前が違和感なく存在している。スランプに陥っているホームズの部屋に1つ上の階に引っ越して来た同じくスランプに陥っているモリアーティ教授が入り浸っている。活躍するのは女性陣おなじみの家主ハドソン夫人は借家人たちのの面倒を見ながら(紅茶は出すわ、食事は出すわ)不動産経営に乗り出しホームズの部屋の向かいの家まで手に入れてホームズのライバルの探偵アイリーン・アドラーを住ませている。(ハドソン夫人はホームズによい刺激を与えたつもり)ワトソンが結婚したメアリは実はアイリーンの学友で何も書けな...「シャーロック・ホームズの凱旋」森見登美彦

  • 「わたしのeyephone」 三宮麻由子

    「わたしのeyePhone(三宮麻由子著2024年5月早川書房198p)を読みました。4才の時に視力を失った著者が相棒のスマホに助けられて生活が変わっていく様子が語られています。(閑話休題目が疲れるとテレビを「聴くだけ視聴」にして休む。ほとんどの番組は、そんなに不自由はないのだけれど大好きな「フロンティア」(NHK)には困っている。外国語を話す学者さんの言葉を字幕にはしてくれるけれど、声の吹き替えはしないからだ。ハイセンスな番組を目指してる?のかもしれないけれど字幕を読むことに困難がある人は困っているだろうな〜)著者は目の見えない人をシーンレスと呼ぶ。高校生の時アメリカに留学し帰って来て大学、大学院を出て外資系通信社で報道翻訳の仕事をしながらエッセーを出版し趣味は俳句とピアノ野鳥の声数百種を聞き分ける。そ...「わたしのeyephone」三宮麻由子

  • 「宙わたる教室」 ドラマ化

    「八月の銀の雪」の伊予原新の「宙わたる教室」(伊予原新著2023年10月文藝春秋社)が10月8日からNHKでドラマになります!(毎週火曜)定時制高校に科学部を作ろうと思う教師の藤竹は科学者としての観察眼を生かして何人かの生徒に声を掛ける。登場人物たちがその人物を「知る」ことにより読者もそも人物を「知る」ことになる。(閑話休題実は、某冒険家のことがあまり好きでありませんでした。以前講演を聞いた時に何だかなぁと思ったためかもしれません。でも、少し前新聞で彼のこれまでの闘病の経緯を「知って」考えが変わりましたすごいじゃない、と)ディスレクシアに苦しむ岳人保健室登校をしている佳澄ずっと憧れていた高校に入学したものの数学の壁にぶつかっているアンジェラ金の卵として就職して、70代になっている長嶺……数学の壁にぶつかっ...「宙わたる教室」ドラマ化

  • 「鳥と港」 佐原ひかり

    「鳥と港」(佐原ひかり著2024年6月小学館318p)を読みました。会社での日々に耐えきれなくなって9ヶ月で辞めたみなとは公園のベンチの下で草に埋もれていた郵便箱の中から一通の手紙を見つける。手紙の主あすかという若い女性とみなとは手紙を交わすようになる。やがてみなとはそのベンチの所で1人の少年に出会う。高校に行っていないというその少年があすか飛鳥だった。さてそこからどうストーリーを展開するか……100通りもあるだろう。仕事を辞めたた顛末を聞いて飛鳥は言う。「俺、もっとあると思うんですよね。みなとさんのいいところを活かせておもしろく思える仕事が」そして2人は「文通屋」を始めることになる……合わなくて仕事を辞めたひとが辞めたいひとがひととき憩うファンタジーではありません。ある番組で小川哲がプロットを立てないで...「鳥と港」佐原ひかり

  • 「車椅子探偵の幸運な日々」 リーチ

    「車椅子探偵の幸運な日々」(リーチ著2024年5月早川書房349p)を読みました。ミステリなんですよね?ミステリなはずなんですけど……車椅子探偵と聞けば脚が不自由になった高齢の……と勝手に想像していたけど主人公のダニエルは26歳SMAという難病に罹っているので車椅子を使っているのだ。ダニエルはひとり暮らし。ヘルパーに食事や入浴の介助をしてもらい寝返りを打たせてもらい車椅子までの移動をさせてもらっている。言葉はiPadに入力して読み上げ機能を使っている。(〜してもらうという表現でいいのかどうか)左手を使って車椅子を操作している。仕事は在宅での航空会社のクレーム対応(ホームページ上で)親友のトラヴィスが来てよく一緒に遊ぶ……そんな学生街に事件が起こる。中国からの留学生のアイ・チン・リャオという女性が行方不明に...「車椅子探偵の幸運な日々」リーチ

  • 「春のとなり」 高瀬乃一

    「春のとなり」(高瀬乃一著2024年5月角川春樹事務所237p)を読みました。人生のベテラン期でデビューした作家さんをベテランと呼ぶべきか新人と呼ぶべきか(きっとこれまでもたくさん書いていたはずなので)とにかく著者はそういう方です。時代ものミステリだけどタッチはとてもリアル夫に死なれて仇を打とうとする若嫁というと美貌でけなげ……となりそうだけれど舅の愚痴は言うし料理は下手だし雑味たっぷり舅の方もいぎたなくうたた寝はするし食べ物にはうるさいし(貧乏暮らしなのに)嫁以上に雑味満載江戸に出て来て2人が生計を立てる手段が薬屋と言っても大きな薬屋に対抗できる訳もなく舅が診断して(故郷では医者)薬を処方する舅は目が見えないので診断を手伝うのは嫁の奈緒奈緒は実は薬研の音が嫌で仕方がない……夫を殺した犯人は誰なのか仇を打...「春のとなり」高瀬乃一

  • 「地雷グリコ」 青崎有吾 直木賞候補

    「地雷グリコ」(青崎有吾著2023年11月角川書店348p)が第24回本格ミステリ大賞第37回山本周五郎賞第77回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門に選ばれました。直木賞候補にも!グリコというのはあの階段を使って子どもがやる遊びチョキはチヨコレイトで6段パーはパイナツプルで6段グーはグリコで3段進む(あれ、全部3の倍数になっている?)高校の文化祭の場所取りのために対決することになった生徒会の椚迅人(くぬぎはやと)と1年4組の射守矢真兎(いもりやまと)2人は神社の階段でグリコ対決をすることになる……グリコがミステリになるなんて…はじめから地雷ならぬ伏線だらけ「六分遅刻だ」「外に?」「この階段って、全部で何段?」(↑これが全部伏線!)以下百人一首を使った坊主衰弱5つの要素で戦うジャンケンだるまさんがこ...「地雷グリコ」青崎有吾直木賞候補

  • 「定食屋「雑」」 原田ひ香

    「定食屋「雑」」(原田ひ香著2024年3月双葉社300p)を読みました。シスターフッドものです。沙也加はある日、突然、夫に離婚を切り出される。会社帰りにいつも定食屋で飲むのが安らぐときだったそうだ。沙也加はその定食屋に行ってみる。定食屋「雑」は太った初老の女店主が耐え切れないほど甘い味の料理を出している店だった。これならきちんと出汁をとった薄味の自分の料理の方がましではないか……店員募集の貼り紙を見て沙也加は衝動的に応募してしまう。情報を集めるためだ。沙也加には「雑」に見える店主みさえの料理はひとりで店をやっていくための合理性に満ちていることに沙也加はだんだん気がついていく。そこがリアルに、魅力的に(リアルと魅力が両立している)描かれているところが作家の腕だ。カツの場合はあらかじめパン粉を付けておくのに唐...「定食屋「雑」」原田ひ香

  • 「都会を離れて古民家暮らしはじめました」 牛尾篤

    「都会を離れて古民家暮らしはじめました」(牛尾篤著2024年5月亜紀書房180p)を読みました。このタイトルからよくある話かな……と思ったのですが著者名を見たら「牛尾篤」!イラストレーターで銅版画家で画家のということで読んでみました。イラストレーターとして雑誌「マリ・クレール」などに描いて「大きい山もなく、小さい谷もなく続いた」日々が雑誌の時代が去って危うくなってきた。で収入を補うために介護士の資格を取ってグループホームで働いたりもした。そうこうしているうちに奥さんの勤めているベーカリーが縮小することになり島根県でひとり暮らしをしているお母さんに介護が必要になってきてそこに東日本大震災があった。奥さんの「焼き菓子屋」をやりたいという夢とお母さんの近くに住まなくては必要性と憧れの山口県に住みたいという願望が...「都会を離れて古民家暮らしはじめました」牛尾篤

  • 「世界は経営でできている」 岩尾俊兵

    「世界は経営でできている」(岩尾俊兵著2024年1月講談社現代新書216p)を読みました。(帯の「上司はなぜ無能なのか?」の方が題名より大きいのですがこれは題名ではありません)数年来ほぼ日手帳を愛用しています。近くにほぼ日手帳を売っているお店がないわけではないのですがおまけのボールペンとグッズが欲しいばかりにわざわざ取り寄せています。今年はおまけの他に「おちつけ」というカードも入っていたので部屋の壁に貼ってあります。わたしにとって、必要な資質の一つだと思うから本書が語っているのも「おちつけ」だ。(昔であれば年配の人がアドバイスしてくれたであろう「おちつけ」現代ではその機会が失われている)章立ては家庭は経営でできている恋愛は経営でできている虚栄は経営でできている就活は経営でできている老後は経営でできている憤...「世界は経営でできている」岩尾俊兵

  • 「61歳で大学教授やめて、北海道でへき地のお医者さんはじめました」 香山リカ

    「61歳で大学教授やめて、北海道でへき地のお医者さんはじめました」(香山リカ著2024年2月集英社223p)を読みました。帯にある「大転換」が著者の人生で本当に起こったのだ!というよりは起こしたのだ!エッセイストとして学生時代から活躍していた著者は大学を卒業後精神科の医師になり50代現在は大学の教授になっている。中村哲さんが亡くなられたことを知り著者は新しい道に踏み出そうと決心する。へき地の医者になろう!へき地の医者になるためには総合臨床医としての研修を受けなくてはならないだろうし車の免許が必要だろうし体力も付けなくてはならないだろう。そう思った著者はそれを実行する。そしていよいよ勤め先を探す段階になってふと目にした募集がむかわ町のものだった。むかわ町はキョウリュウ・カムイサウルスの一体丸ごとの化石が発見...「61歳で大学教授やめて、北海道でへき地のお医者さんはじめました」香山リカ

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