アメリカ最大の書店チェーン、バーンズ・アンド・ノーブルは、世界中の書店同様、インターネットの台頭以降、厳しい経営状況が続き、2019年には投資運用会社に買収されてしまった。しかし、倒産の瀬戸際にあったイギリス最大の書店チェーン「ウォーターストーンズ」をみごと復活・再生させたジェームズ・ドーント氏をCEOに招聘して以降、販売業績が回復し、店舗数も純増に転じている。ドーントCEOは、「Amazonは競合ではない」と豪語し、小売業のマニュアルに沿った経営を廃止、本社の指示通りに同じ書籍を同じ場所に並べるのではなく、各店舗の書店員に自主性を与える販売法に切り替えた。つまり、書店員が売れると考える本がメ…