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  • 世界三大美女 (その1、クレオパトラ)

    さて、エジプトからクレオパトラ、唐の国から楊貴妃、そして日本から小野小町がアメリカの我が家にやって来た。世界三大美女と言われた彼女たちは、我こそが最高の美貌を誇る者なりと言わんばかりに、着席後ハンドバッグからコンパクトなんぞを取り出し、髪を押さえたり化粧パフで鼻の頭をたたいたりしている。私はしばらくの間、それを面白そうに見学していたが、おもむろに口を開いた。「さて、それでは始めましょう。それぞれ自己紹介をしてください。パッツィー(クレオパトラ)からどうぞ。」「クレオパトラ7世です。エジプト、プトレマイオス朝の、えへん、女王です。」パッツィーはどんなもんだ、と言わんばかりに楊貴妃と小野小町のほうへ顎をぐいと突き出した。それをものともせず、ヤングイ(ヤングイフェイ、楊貴妃)は言った。「ヤングイフェィです。唐国...世界三大美女(その1、クレオパトラ)

  • 世界三大美女(序章)

    「退屈だな...。」3歳になった孫娘が保育園へ通うようになってから、半隠居生活の様な日々が続いている。次男夫婦が共働きをしているので、3年間彼女の面倒を見た。ようやく孫の育児から解放された時は、余暇もでき、嬉しかった。今までやりたくても時間がなくて出来なかったキルト作りを始め、クイーンサイズのベッドカバーを数週間で完成させたり、中途半端になっていたショパンのワルツを練習したりと暫く忙しい日々が続いた。しかし、ある日突然熱が引いたように、ぼんやりした。さて、今日は何をしようか?大好きな畑仕事も、この寒さで地面が凍てついてしまったので、出来ない。そろそろクリスマス休暇で、ピアノ教室の生徒たちもレッスンを休んでいる。それではと、客を三人お茶会に招待することにした。手製の大福餅を作り、茶の準備を整えていると、一番...世界三大美女(序章)

  • クリスマス

    「ちょっと、言いたいことがあるんだけど。」今から15年ほど前のクリスマス、私たち家族は、ボルティモアにある義理の母の家へ集まった。私は七面鳥の肉を食べるのを止めて、テーブルの周りにぐるりと座っている全家族を見回した。子供たちも含めて総勢12人。皆の視線が集まった。私がこれから言わんとすることは、昔の日本でなら、「嫁の分際で...。」と非難されるかもしれない事だった。「来年からは、もう今までの様なクリスマスプレゼントは買わないことにします。」案の定彼らは、「えっ?」というような表情をした。ひと呼吸おいて、私は続けた。「sugarcoat(うまく取り繕う事)はしないで、はっきり言うわね。お金がないのよ。毎年この時期に何百ドルもクリスマスプレゼントに使うのはとても苦しいから。」この場に、後ほど熟年離婚をすること...クリスマス

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