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  • 「関ケ原の戦いと自民党総裁選(30)」2020.09

    ㉚エッセイ「関ケ原の戦いと自民党総裁選(30)」2020.09安倍総理は持病が元で「刀折れ矢尽き」任期前に突然辞任を表明した。後任の総裁選は国民を蚊帳の外において自民党のある意味で談合的な方法でほぼ菅官房長官に決定した感がある。最も影響力のある二階幹事長が菅氏を推したところ細川、麻生、二階、竹下、石原等の派閥が雪崩現象を起こし、両議員総会で過半数を制したことになるのである。早い話が、石破派がかつて安倍と対抗して冷や飯を食わされたようなことになったらかなわない。派閥のボスは同志らにポストを与えられないことを最も恐れる。権力闘争には論功考証が伴い、協力した側はポスト等を期待するわけだ。「菅氏擁立」の流れを作った二階派に対する三派(細田、麻生、竹下)が巻き返しともとられかねない記者会見を開いた。二階氏がキングメーカー...「関ケ原の戦いと自民党総裁選(30)」2020.09

  • エッセイ:「北斎(ほくさい)と向日葵(ひまわり)(29)」

    エッセイ:「北斎(ほくさい)と向日葵(ひまわり)(29)」2020.08Ą様ご丁寧に返信メールありがとうございました。この向日葵(ヒマワリ)の写真が、今年の夏の素晴らしい贈り物になりました。ヒマワリと言ったら夏の代名詞ですが、写真家さんの心が入ると一味も二味も違ったものになるものですね。ところで、明治以降日本の画家は西洋の絵画を学ぶためにヨーロッパに出かけました。ところが日本発の浮世絵などが開国後に海外にわたるとその大胆な構図や独特の色彩感覚は欧米人の心をたちまち魅了。やがて日本美術は大きなブームとなり「ジャポニスム(日本趣味)」と呼ばれました。極東で急激に成長した日本が有する芸術性はキリスト教文化とは大きく異なるものでした。欧米社会で浮世絵は広く受容されたというわけです。浮世絵は単なるブーム止まらず新たな芸術...エッセイ:「北斎(ほくさい)と向日葵(ひまわり)(29)」

  • エッセイ:「戦災と目黒・恵比寿(27)」2020.08

    エッセイ:「戦災と目黒・恵比寿(27)」2020.08今年も暑い夏の8月15日がやってきた。しかし新型コロナ感染拡大により地方から大都市に来ている人々がお盆の帰省や墓参りが自粛(自らを律し慎む)されている。ところで、多くの日本人は、玉音放送があった8月15日の終戦記念日を太平洋戦争の終結した日と思っていないだろうか。実は私もそうだと思っていた。これは日本がポツダム宣言(日本への降伏要求最終宣言)を受諾(8月14日に)して、無条件降伏したという国民向けの天皇によるメッセージの日なのであある。(こんなことは誰も言っていない私流の解釈)連合国側は、まだ戦争が終結したとは理解していないのである。米国では、日本がポツダム宣言(米、英、中華)に署名した1945年9月2日が第二次世界大戦の終わった“終戦の日”なのである。一方...エッセイ:「戦災と目黒・恵比寿(27)」2020.08

  • ㉗エッセイ:「東大寺大仏とモンゴル帝国(27)」2020.08

    ㉗エッセイ:「東大寺大仏とモンゴル帝国(27)」2020.08人類は火星探索機の打ち上げ、iPS細胞技術(多能性幹細胞)などさまざまな科学技術などを進歩させてきた。しかし、今回の新型コロナウイルスに見るようにウイルスは次々に変異し、ワクチンや特効薬をあざ笑うように掻(か)い潜(くぐ)る。人類の歴史というのは、感染症に翻弄(ほんろう)されてきたことを改めて痛感する日本でも奈良時代、「天平の大疫病」と呼ばれた天然痘の大流行が起こった。奈良・東大寺の大仏は、大地震、旱魃(かんばつ)・飢饉、疫病等に対する不安対策のためとして聖武天皇が大仏建(造)立の詔(みことのり)を出したのである。当時は遣唐使や遣新羅(しらぎ)使の行き来で持ち込まれたのであろうと言われている。全国で約100万人から150万人が死亡したであろうと。奈良...㉗エッセイ:「東大寺大仏とモンゴル帝国(27)」2020.08

  • ㉖エッセイ:「コロナ百家百様と火星探査機(26)」2020・07

    ㉖エッセイ:「コロナ百家百様と火星探査機(26)」2020・07この先、コロナ感染の成り行きは誰にも予測がつかない。経済を回すことに国民の誰しも異論はないと思う。観光業の苦境を救わなくてはとGoToキャンペーンに1兆3千億円を投じ、しかも前倒して7月22日スタートとなった。第二波ではではないかと、コロナ感染者が急増している最中でもある。さすがに東京都民や東京への旅行はNGである。このGoToに世をあげて百家百様となり、テレビなどで見るように、百家争鳴でいろいろな立場にある学者や専門家などが活発に論を吐く。GoToは当初の経済効果を見込めるのか。感染拡大の引き金になるのか、四連休の2週間後には凶と出るか吉と出るかは誰も分からない。ところでこういう時世に、朝日新聞のインタビューに米国宇宙軍トップの宇宙作戦レイモンド...㉖エッセイ:「コロナ百家百様と火星探査機(26)」2020・07

  • エッセイ「マンモスと人類(25)」2020.07

    エッセイ「マンモスと人類(25)」2020.07第二波かもしれない新型コロナの再度の拡大を恐れている最中に、九州地方を中心に西日本は集中豪雨に襲われた。天災は忘れた頃にやってくるというが、近年は忘れないうちに次ぐから次に襲ってくる感がする。梅雨前線に発生することが多い線状降水帯の発生や降雨量を予測することは難しいと言われている。洪水はあたりかまわずすべてを飲み込む。そのパワーの前に人は成す術もなく、被災者らは自分の命を守ることで精いっぱいなのである。中でも、人吉市に隣接し球磨川の下流に位置する球磨村の特養ホーム千寿園では、約70名の老人入居者は急激な増水で職員の必死の努力も及ばず16名が水に飲み込まれ帰らぬ人となった。その様は、まさに阿鼻叫喚(あびきょうかん;仏教用語)で、悲惨な状況に陥り、泣き叫び助けを求める...エッセイ「マンモスと人類(25)」2020.07

  • エッセイ「粋な計(はか)らい(24)」2020.06

    ㉔エッセイ「粋な計(はか)らい(24)」2020.06コロナの流行がなければ、中学生も高校生も3年生になると待ちに待った修学旅行に行くはずだった。またインターハイの出場を夢見ていた選手や選抜高校野球に出場が決まっていた球児達は嘸(さぞ)かし落胆しただろう。ところが、高野連が球児たちの甲子園出場という夢や努力を叶(かな)えるために、各出場高校に一試合に限って無観客試合を開催するという粋な計をした。この決定は父兄やOB、応援してくれる全国のファンも大喜びであろう。お陰で彼らは夢にまで見た甲子園球場の土を踏めないという奈落の底から生還したのだ。将来この経験が強い心の持ち方などある種OJTにもなり、優勝旗以上の重みがあるのではなかろうか。さらに阪神球団では、選手会が寄付を募り憧(あこが)れの甲子園球場の砂を詰め込んだ記...エッセイ「粋な計(はか)らい(24)」2020.06

  • エッセイ:「金は天下の回りもの(23)」2020.06

    ㉓エッセイ:「金は天下の回りもの(23)」2020.06緊急事態宣言の解除後、ホッとはしたものの前夜の悪夢のせいで寝起きの悪さは異常である。“金は天下の回りもの”とはよく使われる諺であるが、今回のコロナ感染拡大で本当によく実感できた。東京商工リサーチ調べであるが、東京都武蔵野市・吉祥寺商店街(サンロード)における調査結果をテレビで見た。若者や近隣住民ら幅広い消費者で賑わう有名なショッピイグ・エリアである。解除後、人通りはコロナ以前の90%に回復したが、商店の売り上げは激減していると。商店の75%は、売上が70~90%の減少だと。居酒屋やレストランなど店の経営者は客に不安感を与えないようにとピリピリしている。どこの商店街でも、学生のアルバイトやパートの人を使って店を切り回していることが多い。しかし今の売り上げでは...エッセイ:「金は天下の回りもの(23)」2020.06

  • エッセイ:「信頼感とバッシング(22)」

    ㉒エッセイ:「信頼感とバッシング(22)」2020.06国家間の外交交渉や人々が生活する上で最も大事なことは、「信頼」であろう。全ての物事はこの「信頼感」の上に成り立っていると言っても過言ではない。外交交渉で不可逆的と念を押しで成立した約束が前の政権がやったことだからNGだと言われたら交渉が成り立つだろうか。日銀券の一万円札に素人には見分けがつかない程の精巧な偽札が大量に出回ったらどうなるか。偽札を銀行は保証してくれない、ババを掴んだ人の損になるだけだ。安倍総理は国民の「信頼」を裏切ることをたび重ねた。森友・加計・桜の会さらに公文書改ざん・隠ぺいなどさまざまである。新型コロナに乗じて安倍のマスクや、持続給付金の中抜や電通への丸投げなどの不透明性である。権力を持てば少々のことは何をやっても取り巻きの忖度が担保して...エッセイ:「信頼感とバッシング(22)」

  • ⑳エッセイ:「心意気で生きる人(20)」2020.05

    ⑳エッセイ:「心意気で生きる人(20)」2020.05テレビのコマーシャルで、早口の甲高(かんだか)い声しかも長崎弁(佐世保弁)丸出しで喋りまくりお茶の間の人気者になった、「ジャパネットたかた」のカリスマ高田明・元社長(創業者)を覚えているだろうか。数年前に息子に経営をバトンタッチ、当人は経営破綻寸前のJ3・Vファーレン長崎(諫早市)の再建に取り組み、その後社長に就任。そして2020年3月にJ2・Vファーレン長崎(J1にも昇格)の社長を娘・春奈氏にバトンタッチした。氏のモットーは、“お世話になった地元長崎に恩返しをしたい”であると。PCR検査一日1000件超に、長崎大学病院、来月にも拡充これにはビックリ、何でこんなことが出来るのだろうか、例えオランダ医学の先駆地であっても合点がいかない。蛇足だが、我が市には江戸...⑳エッセイ:「心意気で生きる人(20)」2020.05

  • エッセイ:「日本が笑うか、笑われるか(19)」2020.05

    エッセイ:「日本が笑うか、笑われるか(19)」2020.05新型コロナの感染は、止まることを知らない。こんな表現をすることに違和感を覚えるような気分が少し漂い始めた昨今でもある。早い話が命も大切だが、経済はもっと(?)大事であるとノドから手が出るほど言いたい人が大勢いることも事実である。比較するべきものではないかも知れないがが、通常のインフルエンザの罹患者数は年間およそ一千万人、死亡者数約一万人といわれている。(国立感染症研究所(進藤ら)によれば、超過死亡数は1999年32570人と報告されている)当初、新型コロナでは無症状者が多く、ほとんどが軽症で終わり高齢者や持病を持つ人が重症・重篤になる可能性があると言われていた。ところが分かってきたことは症状の急変や多臓器不全など重篤化への危険性、さらには医療体制の崩壊...エッセイ:「日本が笑うか、笑われるか(19)」2020.05

  • ⑱エッセイ:「これはだれの責任? (18)」2020.05

    ⑱エッセイ:「これはだれの責任?(18)」2020.05知れば知る程日本の新型コロナウイルスのPCR検査体制に疑問を持つ一人である。ここにきてようやく政府は対応を間違っていたとは口が裂けても言わないが方向転換を考え始めたかに見える。感染拡大防止は、人と接触しないことより方法はないから、国民に“ステイ・ホーム”と“三蜜”を要請し、さらに緊急事態宣言を延長にした。ここまでは国民は理解するし誰しもわが身が大事だから従うだろう。しかし、国民が納得いく根拠も説明もなくただ“感染拡大防止と、大切な生命を守るために更なる延長に”と言われても既に限界に達している人々は途方に暮れよう。太平洋戦争中に米軍のB29が飛来してくれば、防空頭巾をかぶり、防空壕に逃げざるを得ない。これを繰り返せば、飛行機や兵器などは生産できないし、市民生...⑱エッセイ:「これはだれの責任?(18)」2020.05

  • エッセイ:「女性は強かった(17)」2020.05

    エッセイ:「女性は強かった(17)」2020.052020.05src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/0b/6d0e50e9b32ab66b16fd0cfbfa017b0a.jpg"border="0">朝日新聞(4・28)の全国世論調査(郵送)では、来秋に任期を迎える安倍総理の次の総理に安倍路線を「引き継がない方が良い」が54%で「引き継いだ方が良い」の34%を上回った。無党派層は「引き継がない方が良い」が68%で自民党支持層の19%を上回った。自民党が党則を変えて4期目も続けることの賛否も聞いた。「反対」66%が「賛成」の26%を上回った。自民党支持層だけを見ると「賛成」48%で「反対」46%で拮抗した。無党派層は「反対」73%が「賛成」16%を大きく上回...エッセイ:「女性は強かった(17)」2020.05

  • エッセイ:「三蜜と仏教(16)」2020.04

    ⑯エッセイ:「三蜜と仏教(16)」2020.04“三蜜”の呼びかけ運動は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために徹底され始めた。来るゴールデンウイークには“ステイ・ホーム(家にとどまる)”ことを、また日常の食料品等の買い物は出来るだけ“三日に一回に”と小池都知は訴える。さすがに“蜜”だ“ステイ”“命を守る”だとキャッチフレーズ作りと、それを都民や国民に訴える小池氏のセンスは卓越している。これが仮に二階氏や麻生氏や台風の森田千葉県知事らの訴えだったらどうだろう。想像しただけでも滑稽になる。さて、この「三蜜」という言葉、意味は全く違うが仏教にもあるのでご興味のおありの方はご笑覧ください。インドが発祥の仏教は、開祖の釈迦牟(む)尼(に)(ゴータマ・シッダールタ)がインド北部に生まれたことに始まる。紀元前5世紀前後か...エッセイ:「三蜜と仏教(16)」2020.04

  • エッセイ:「コロナウイルス感染拡大と雑感(15)」2020.04

    エッセイ:「コロナウイルス感染拡大と雑感(15)」2020.04政府の要請により国民は家に閉じこもりテレビを見る機会が増える。朝から晩までコロナウイルス感染拡大に関する番組が多く全く気が晴れない。それにもまして最前線いる医療機関や医療従事者、関係者のご苦労はますます大変になるだろう。今は病院(慶応大病院等)ではコロナ感染でない患者を診る際にもコロナの陽性患者と思って診なければいけないほど蔓延してきたのである。日本もNYやイタリアのようになったら―――、誰しもがまさかと思いたいし、それを想像したくない。やれることは“三蜜”を避けるために8割の人に家に閉じこもってくれというだけなのである。自民党の二階幹事長は、総理の必死の訴えにも「これは国民に対するお願いであって、そんなことは出来るわけがない」とふざけたチャチを入...エッセイ:「コロナウイルス感染拡大と雑感(15)」2020.04

  • エッセイ:「日本感染症学会でも証明されたアビガン(14)

    エッセイ:「日本感染症学会でも証明されたアビガン(14)エッセイ:「何たってアビガン(8)」でも記載したが、以下は皆さんご存知の通りである。日本で開発されたエボラ出血熱の治療薬、風邪インフルエンザ治療薬「アビガン」が、中国で新型コロナウイルス感染症の160症例に投与されて有効であったとした。治療薬を藁をも掴む思いで世界中が待ち望んでいるが、一朝一夕にはいかない開発である。そこで既存の薬剤で有効なものはないかと日本政府や医療機関、製薬会社等が一丸となり、まずは「アビガン」を早期に使えるようにしようと躍起になっている。すでに約50カ国からも「アビガン」の入手要請が来ていると。ところで、日本感染症学会は4月18日、感染対策のため観覧者を入れずに講演をインターネットで配信する形で、東京都内でシンポジウムを開き、新型コロ...エッセイ:「日本感染症学会でも証明されたアビガン(14)

  • エッセイ:「WHO・中国へ民の怒り(04)」

    エッセイ:「WHO・中国へ民の怒り(04)」2020.04世界中に新型コロナウイルスを感染拡大させ尊い命を失わせ、かつ世界経済への大打撃、リーマンショック以上の不況を起こさせたこの騒ぎ、だれがどんな責任を取るのだろうか。少しこれを経時的に振り返ってみたい。トランプ大統領はWHOが中国寄りの姿勢でその機能を果たしていないとして拠出金を一時的に停止した。これは事前に中国の習近平氏には電話で伝えてあるのだと。武漢での感染拡大が始まった初期の段階で、“マスクは無意味とか、人の往来を制限すべきでないとか、ダイヤモンドプリンセスへの日本の対応が遅いとか、とにかく検査・検査とか、中国の対応は賞賛に値する”とか、余計なことを言って世界中を混乱させているテドロス事務局長は非難されても仕方がない。米国は「中国寄りの対応で誤った」と...エッセイ:「WHO・中国へ民の怒り(04)」

  • エッセイ:「驚くなかれ・銅製のマスク(12)」

    エッセイ:「驚くなかれ・銅製のマスク(12)」2020.04新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク不足から買占めや転売で一儲けを狙った火事場泥棒という悪い輩(やから)がいる。“窮すれば通ず”の諺通り、各地でマスク不足を何とかしようといろんなアイディアが生み出されている。アパレルメーカーが水着の生地を使ったマスクを開発した。生地の在庫は十分あり、縫製技術はお手のもの、今年の夏は水着どこではなかったはずが瓢箪から駒である。不謹慎な話になるが、男性から見ると、白一色のマスクより可愛く、色っぽい、ビキニの水着のような感じがしないだろうか(まだ見たことはない)。素人でも簡単に作れるマスクということで、ハンカチや生地の両端にクリップ付きのひも(市販)で止めるもの。また手作りのマスクを自宅前の自動販売機で24時間販売、夜間...エッセイ:「驚くなかれ・銅製のマスク(12)」

  • エッセイ:「道路交通法改正:自動運転(10)」

    エッセイ:「道路交通法改正:自動運転(10)」2020.04「煽り運転」に対する罰則(3年以下の懲役または50万円以下の罰金、高速道路においては、さらに重い罰則が課せられる)は、犠牲になった家族や、国民、マスコミなどの支持を得て法改正へと進んだ。一方高齢者等による車の操作ミスなどによる事故発生は増加するばかりである。囲碁仲間であるA氏は帰りに自宅まで送ってくれる。自宅まで2~3分の道中であるが“先日この車で事故を起こし危うく死にそうになった”という。相当長く乗ったセフィーロから軽自動車に乗り換えばかりである。話を聞くと、奥さんを乗せておりブレーキとアクセルを間違えて思い切り踏み込んでしまったらしい。恐らく物凄いエンジン音がしたのでブレーキと思って踏んだのがアクセルだったのだ。今までの車だったら大変な事故になった...エッセイ:「道路交通法改正:自動運転(10)」

  • エッセイ:「中国発の疫病が変えた地球史(09)」2020.04

    エッセイ:「中国発の疫病が変えた地球史(09)」2020.04人類は、有史以来(原始・古代、中世、近世、近代、現代)感染症との戦いの連続であった。世界一の長寿国日本では、「人生百年時代」の到来と言われはじめている。明治時代から終戦までの日本の平均寿命は30~40数歳台であった。1950年(昭和30年)になってから「人生50年」を迎えた。昔(江戸時代、室町時代、縄文時代)の平均寿命はどうだったのだろうか。宗門開帳等の史料によると、江戸時代はおよそ30歳台、成人を過ぎた者は50歳を超えていたようだ。乳幼児の死亡が多く7歳ぐらいにならないと人別帳(戸籍簿)に記載されなかったようだ。室町時代(14~16世紀)の平均寿命は、24歳(15~19歳時の平均余命は16.8年)ぐらいと推定されている。これをみると当時いかに乳幼児...エッセイ:「中国発の疫病が変えた地球史(09)」2020.04

  • エッセイ:「何たってアビガン(8)」2020.04

    エッセイ:「何たってアビガン(8)」2020.04実に恐ろしいことになってきた新型コロナウイルスの感染拡大だ。政府は本日緊急事態宣言を発令した。まさに国民の生命・財産を守るための政治の質が問われることになってきた。3月の初め、珍しく総理の主導による突然の学校の休校要請が、寝耳に水ということで国民やマスコミからはえらく反発されたように記憶している。しかし総理のこの英断が今になってみれば大々正解であったのだから皮肉である。大方の国民やマスコミはトランプ大統領と同様に暖かくなればこのウイルスも治まるものと楽観していたに違いない。さらに5月のゴールデンウィーク明けまで学校の休校延長が要請されたが果たして再開はいつになるやら。中国や韓国など他の国では、登校できなくても各自が一台所有するパソコンで学習は行われコミュニケーシ...エッセイ:「何たってアビガン(8)」2020.04

  • エッセイ:「怨念・韓国のあれこれ(7)

    エッセイ:「怨念・韓国のあれこれ(8)」2020.03●小学校に上がるとすぐに反日教育を受ける。「独島(竹島)は我が領土」の歌を習い、無垢(むく)な小学生に「どこの誰がいくら自分の領土だと無理矢理なことを言っても、独島は我が領土」という歌詞を繰り返しうたわせ反日意識を育てる。竹島は反日教育のステップⅠ、いわば「反日入門」ある。●そして中学生になると、「日本は朝鮮女性を従軍慰安婦という名の性奴隷にした」と教え、純粋・純朴な子供たちに反日意識を叩きこむ洗脳教育である。●歴史の授業では、日韓関係史を豊臣秀吉の朝鮮出兵からスタートする。韓国人で豊臣秀吉という名前を知らない人はいないと。トラ退治で有名な加藤清正も「悪いヤツ」だと習うのである。高齢で正常な判断能力を失いかけていた秀吉は、本気で「明」の制服を見据えていたよう...エッセイ:「怨念・韓国のあれこれ(7)

  • エッセイ:「2020東京オリンピック中止も視野に(6)」2020.03

    エッセイ:「2020東京オリンピック中止も視野に(6)」2020.03今巷では新型コロナウイルスの風評被害でまたぞろ騒がしくなっている。マスクや消毒液やトイレットペーパー、インスタントラーメン類などの狼狽買いである。かつてオイルショックのころに経験したことである。テレビ報道にも問題がありそうだ。視聴率を稼ぐためではあろうが、消費者心理に火をつけるようなテレビ画面を見せるからである。あんなものを見せつけられれば誰だって焦る気持ちになる。“デマに振り回されないよう”にと、具体的に在庫の問題まで触れて、消費者を落ち着かせるような報道にしてもらいたいものである。ところで、何事にも決断が遅く後手に回る日本の政治である。そのトップの安倍総理が何時にない強力なリーダシップを発揮した。と思いきや、専門家にも相談せずに全国の小中...エッセイ:「2020東京オリンピック中止も視野に(6)」2020.03

  • エッセイ:「冷静にパニクラないで(5)」

    エッセイ:「冷静にパニクラないで(5)」2020.02世界は、中国が温床になった「新型コロナウイルス」の猛威にさらされ、予測がつかない状況になって来た。ところで、約100年前に大流行した「スペインかぜ」という言葉は何方(どなた)もがご存知だろう。それがどんなものだったかを概略に拾ってみる。その前に、感染元の中国(チャイナ)は現代科学・医学の恩恵を受けながら、未だに「国家の安定」という口実の下に、人民に対する情報管理・隠ぺい「聞かせず(伝えず)、見せず、言わせず」を徹底しているのだ。その結果「新型コロナウイルス」の恐怖を世界中にまき散らしてしまったのだ。チャイナのやり方は、まさに「スペインかぜ」が猛威を振るった1918年当時の世界の状況の現代版と言っても過言ではないのである。すなわち、当時は疾病に限らずあらゆるも...エッセイ:「冷静にパニクラないで(5)」

  • エッセイ:「頑張れ・ハツ(心臓)(4)」2020・02

    エッセイ:「頑張れ・ハツ(心臓)(4)」2020・02先生に「これじゃ大変だったろうね」と言われて、私は「そうなんです」と窮状を必死で訴えた。地元にある大学附属病院の循環器外来でN教授の診察を受けた時である。私のホルター心電図を見ながら説明してもらったが難しくてよく理解できない。要するに不整脈であり徐脈と頻脈が混在し、さらに期外収縮(脈が飛ぶ)が被(かぶ)っているのだ。そのこと自体は毎日の症状だから自分でも理解はしている。しかし睡眠中に心拍が20回位になり、また80回にもなっているらしく、夜中に息苦しくて目が覚めるのはそれなのだろうかと。このままポックリ逝けばこんな楽なことはない。心臓発作を死因に持つことは案外いいことかもしれないと(だがそこへ行くまでの日常生活はつらいが)。人より少し長生きをしても「ガン」など...エッセイ:「頑張れ・ハツ(心臓)(4)」2020・02

  • エッセイ:「最も好きな国はー日本(03)」

    エッセイ:「最も好きな国はー日本(03)」2020.01人生で巡り合う誰しもがお互いに馬が合う、波長が合う、いやとてもじゃないが合わないと感じるだろう。これって何なのだろう、理屈では説明できないようだ。男女の間での相性が良い悪いということは永遠のテーマであろう。ひところ血液型だの占いなどが流行ったことがあるが、これもあまりあてにはできない。国家間でも同じことで、相手の国の悪口や批判ばかりしあって未来志向にならない。お隣の中国、韓国を日本から見ると、相手の政権が日本を悪者にして自国内の問題から自国民の目を逸(そ)らし、すり替えたりする。さらに歴史を捏造(ねつぞう)(南京大虐殺等等)し必要以上に日本を悪者にさらには敵視にする。さらに憲法に抗日まで謳(うた)い反日教育を徹底、ありとあらゆる手段を駆使するのが現実の世界...エッセイ:「最も好きな国はー日本(03)」

  • エッセイ「目くそ鼻くそを笑う(02)」

    エッセイ「目くそ鼻くそを笑う(02)」2020.01日本に対して「盗人(ぬすっと)猛猛(たけだけ)しい」(盗みや悪事をはたらき、それをとがめられても、ふてぶてしい態度をとったり逆に居直ったりするさまをののしっていう語)と言ったのはどこの誰だっただろう。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領だ。また北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長も米国や日本に対して汚く罵(ののし)る。彼らの言動は、自分および国家がこの程度の品格しか持ち合わせていないと言っていると同じである。そういう強い言葉、態度で相手国に対して一歩も引かぬぞという姿勢を見せ、強いリーダーシップを誇示し国民受けを狙っているのだろう。しかし欧米やまともな民主国家同士であればお互い不仲であってもこんな言動はしないだろう。]これに対して日本側から「目くそ鼻くそを...エッセイ「目くそ鼻くそを笑う(02)」

  • エッセイ:「新年の良い話と悪い話(01)」

    エッセイ:「新年の良い話と悪い話(01)」20210.01今年も穏やかな正月を迎えた―――のだった。いよいよ東京オリンピック開催を迎え日本が世界の注目を集める格別の年である。初詣はご無沙汰し、元旦は実業団のニューイヤー駅伝が楽しみである。前評判では四連覇がかかった名門旭化成とトヨタの一騎打ちと言われていた。レースは、一位の旭化成が3区でトヨタに逆転され、勝負はこれまでかと落胆しテレビをオフにする。正月早々面白くないが諦(あきら)めきれずにしばらく後にテレビを恐る恐るつける。なんと、そこには5区・村山がトヨタを追走、6区で無名の小野知大(大分鶴崎工高卒、20歳)が驚くべき好記録で逆転しているではないか。福岡市にいる弟に電話を入れると彼も私と同じでテレビをオフにしていたので、「旭化成はトヨタを追って一位になるぞ」オ...エッセイ:「新年の良い話と悪い話(01)」

  • エッセイ:「お年玉プレゼント(32)

    エッセイ:「お年玉プレゼント(32)」2019.12令和二年に初めての新年で日本は伝統行事に彩られ一年で最も騒がしくかつ活気のある時期となる。二千年の時を経て世界最古の国の伝統文化や仕(し)来(きた)りが執り行われる。世界で最も経済的にも文化的も豊かであったヨーロッパでは有史以来戦乱と支配の繰り返しが続いてきた。現在ではアフリカ、中東、アジアなど世界から大量の移民、難民が住み着き、かつ彼らは地域に溶け込まないことが次第に大きな問題となっている。当然彼らを受け入れた国が疲弊し始めており、英国のEU離脱も移民政策の問題が根底にあるのだ。ロンドンは人種の坩堝(るつぼ)であり、人口の40%近くが英国生まれの外国人(2011年国勢調査)。白人のイギリス人は44.9%、ロンドン市内の学校で話される言語は三百種を超えると。こ...エッセイ:「お年玉プレゼント(32)

  • エッセイ:「警ら隊-心の準備(30)」2019.11

    エッセイ:「警ら隊-心の準備(30)」2019.11令和天皇の「即位の儀」や「大嘗祭(だいじょうさい)の儀」が執り行われたことを神宮(伊勢は付けないのが正式名称)で天照大神に報告する「親謁(しんえつ)の儀」が11月22日、23日に行われたのはご承知の通り。私は、高齢になってから人生に一度は“お伊勢参り”をしたいものだと考えるようになった。歴史には興味があるが、特定の宗教には関心がない。神道でも仏教ましてやキリスト教でもない“何でもいい屋”であろうか。ツアーも一人では寂しいので会社勤め時代の友人S氏を誘って出かけることになった。ここ数年は毎年九州の墓参りを口実に兄弟とは会ってはいるが、いわゆる観光旅行とは縁がなかった。体力も気力も少しずつ落ち、それを実感する中でもっと積極的に旅に出かけたいと思ってはいる。「お伊勢...エッセイ:「警ら隊-心の準備(30)」2019.11

  • エッセイ:「即位の祝賀(29)と縄文文明」2019.11

    エッセイ:「即位の祝賀(29)と縄文文明」2019.119日夕刻、天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」の祝賀式典が開催。安倍首相の祝辞、オーケストラ演奏、ピアニスト辻井伸行氏の演奏、そして「嵐」による歌を聞き入る天皇と雅子妃のお顔が印象的であった。皇后は体調不良から立ちなおられて、お言葉を発せられる天皇を見つめられる目がキラキラと輝き自信に漲られているよう見えた。気が付いたら私の涙腺も緩み涙が流れていた。嵐の「RayofWater」の歌唱と歌詞には感激したようだ。20歳の女子大学生は「初めて万歳をした。普段『日本』とか意識していないけど今日は私も日本人なんだ!と思いました」(朝日新聞)。翌10日、即位を祝うパレード「即位御列の儀」では10万人を超える群衆の老いも若きも感激し熱狂したようだ。皆さんがすでに報道でご存知...エッセイ:「即位の祝賀(29)と縄文文明」2019.11

  • エッセイ:「台風15号と美談(28)」

    エッセイ:「台風15号と美談(28)」2019.10甚大な被害をもたらした台風15号と19号。この情報網の発達した時代に15号の千葉県や19号の爪痕には道路ががけ崩れや崩壊、さらには停電で陸の孤島もあったと聞く。千曲川、那賀川、利根川水系、多摩川など記録的な大雨で堤防が決壊し洪水が一瞬にして田畑を襲い家屋などをすさまじい勢いで押し流す。連日の報道は見るも無残なものばかりだ。被災者には健康に気をつけて頑張ってくださいとしか言いようがない。今は気が張っているから被災者の顔は元気そうに見える。しかし先の見えない長い避難生活と遅々として進まない復興、さらにこれからは寒さが加わって疲労のピークが訪れるだろう。わが身を被災者に置き換えると言葉も出ない。過去に経験したことがないほどの災害であるから激甚災害であろうが、それにし...エッセイ:「台風15号と美談(28)」

  • エッセイ:「幸せってなんだっけ(27)」2019.10

    エッセイ:「幸せってなんだっけ(27)」2019.10私と同年代の後期高齢者にとっては昭和40~50年代の日本は、アジアの国々は“lookeast”と羨望の眼差しであった。太平洋戦争で丸焼けになった日本がGDPで世界第2位にまで破竹の勢いで上り詰めた。国民所得も大幅に増えていった夢のような頃が懐かしい。どこでどう間違ったのであろうか。今に至って日本は見る影もない有様になってしまったのである。しかし日本人の頭の中はいまだにあの頃の経済大国だとの思い込みがあるのではなかろうか。さて、国際貢献の一つである2019年の「国連分担金」は、まず1位はアメリカで、国連の予算全体の約22%を2位は「中国」で、全体の約12%を3位は日本で、全体の約8.5%の負担率(かっては20%)となっている。4位は「ドイツ」で約6%、アメリカ...エッセイ:「幸せってなんだっけ(27)」2019.10

  • エッセイ:「少女の怒り(26)」

    エッセイ:「少女の怒り(26)」2019.09予報通り台風15号は東京湾に入り千葉県の東南部に上陸していった。夜中に風の音が騒がしく雨戸音がうるさくなったので台風が通過中なのかと思いつつ夢の中である。翌朝我が家の敷地内では大量の木の葉が車庫に吹き溜まりになっていた。台風は無事に通り過ぎてくれて一安心と思いつつテレビをつける。最初のニュースで市原市のゴルフ練習場の鉄柱が何本も折れてネットもろとも近隣の住宅の屋根に崩れ落ち、惨憺たる状態が目に飛び込む。これを見ただけで容易ならざる事態が推測できる。しかし肝心のテレビは、安倍内閣改造人事の方に歓心が行き台風のことなど忘れたかのように報道はしていない。ところがとんでもない災害が発生していることが徐々に判明行くのである。千葉県では30万戸以上の世帯が停電しさらに断水も多い...エッセイ:「少女の怒り(26)」

  • エッセイ:「少女の怒り(26)」

    エッセイ:「少女の怒り(26)」2019.09予報通り台風15号は東京湾に入り千葉県の東南部に上陸していった。夜中に風の音が騒がしく雨戸音がうるさくなったので台風が通過中なのかと思いつつ夢の中である。翌朝我が家の敷地内では大量の木の葉が車庫に吹き溜まりになっていた。台風は無事に通り過ぎてくれて一安心と思いつつテレビをつける。最初のニュースで市原市のゴルフ練習場の鉄柱が何本も折れてネットもろとも近隣の住宅の屋根に崩れ落ち、惨憺たる状態が目に飛び込む。これを見ただけで容易ならざる事態が推測できる。しかし肝心のテレビは、安倍内閣改造人事の方に歓心が行き台風のことなど忘れたかのように報道はしていない。ところがとんでもない災害が発生していることが徐々に判明行くのである。千葉県では30万戸以上の世帯が停電しさらに断水も多い...エッセイ:「少女の怒り(26)」

  • エッセイ:「ジョークによる国民性(25)」2019.09

    エッセイ:「ジョークによる国民性(25)」2019.09いつも私のエッセイは堅い話が多い。今回はインターネットを検索してエスニック(民族)ジョークによる国民性を取り上げてみたい。*世界各国の国民性を表した有名な『沈没船ジョーク』がある。世界各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかっている。しかし、乗客の数に比べて、脱出ボートの数は足りない。船長は、乗客を海に飛び込ませようとするが…。さて、船長が各国の人を飛び込ませるために放った言葉とは?・アメリカ人に対して・・・「飛び込めばヒーローになれますよ」・ロシア人に対して・・・「海にウォッカのビンが流れていますよ」・イタリア人に対して・・・「海で美女が泳いでいますよ」・フランス人に対して・・・「決して海には飛び込まないで下さい」・イギリス人に対して・・・「紳士はこういう...エッセイ:「ジョークによる国民性(25)」2019.09

  • エッセイ:「アヘンと香港(24)」22019.08

    エッセイ:「アヘンと香港(24)」22019.08米中の貿易戦争は留まるところをしらない。東西冷戦の覇権争いでソビエトに勝利したアメリカだ。追ってくる中国に対し早めに手を打たなければアメリカのみならず世界が大変なことになるとの危機感の表れだと感ずる。ソビエトは単に軍拡競争だけで済んだが中国はそんな甘いものではない。経済力をバックに長期的な戦略によって、アフリカ、アジア、中南米など世界を抑える作戦はアメリカとしても侮(あなど)れない。しかしアメリカは、一帯一路構想など吹き飛んでしまいかねない借金まみれの中国に貶(おとし)めるだろう。中国の貿易黒字は6割が対米によるものである。ちなみにIMFは中国の経常収支は2015年に3000億ドルだったものが、2019年600億ドル、2020年400億ドル、2023年以降赤字に...エッセイ:「アヘンと香港(24)」22019.08

  • エッセイ:「太平洋戦争(23)」2019.08

    エッセイ:「太平洋戦争(23)」2019.08今年も太平洋戦争の敗戦(終戦にあらず)から74回目の暑い夏を迎えた。平成天皇の退位のお言葉にもあるように平和の尊さをかみしめている日本ではある。しかしながら、世界を見ると紛争が絶えなく、また近隣諸国(中国、韓国)からは歴史認識を問われ、それをプロパガンダに利用されてプレッシャーを受け続けているのだ。ところで、太平洋戦争に突入した日本国民の反省や思いは如何様であったのであろうか。国民としては「間違っていたし、無謀な戦争であった」の懺悔の言(げん)であろう。日本人は、東京裁判史観をもとにしたGHQ主導の歴史教育を刷り込まれているからこれを覆すのは難しい。急速に欧米を追いかけてきた日本が日清、日露戦争で東アジアにおいて列強の一角を占めるようになった。1930年代から起こっ...エッセイ:「太平洋戦争(23)」2019.08

  • エッセイ:「日向子・タラタラ と へらへら(22)」

    エッセイ:「日向子・タラタラとへらへら(22)」2019.08「タラタラしてんじゃねーよ」(発売元:よっちゃん食品工業、本社:山梨県、海産物加工、設立:1963年、資本金:一億円)こんなネーミングの食品があることを初めて知った。また社名もなんだか面白い(社長名が金井芳雄で、「よっちゃん」)。これはピリッと辛く酒やビールのつまみとしてイケてるとか。全英オープンゴルフで優勝した渋野日向子選手がモグモグしていた鱈・タラを「スティックタイプ」にした駄菓子である。人気であっという間に売り切れて巷では在庫がなくなったと。この「タラタラするな」とは、ヒトに速やかな行動を催促する言葉である。同義語としては、早よせい、早よ・早うせんか、さっさとせい、さっさとせんか、ダラダラするな、もう待ちきれないよ、待ちきれないよ、もたもたする...エッセイ:「日向子・タラタラとへらへら(22)」

  • エッセイ:「ウソと吉本興業(21)」019.07

    エッセイ:「ウソと吉本興業(21)」019.07人間とは嘘をつかなくでは生きていけない動物である、と言っても過言ではない。本当に正直に本心・本音をそのまま話す人などいない。犬や猫などのペットは絶対に嘘はつかないし、その優しいしぐさや忠誠心に飼い主は心を癒される。幼児もそうであるが成長と共に少しずつ利口にウソをつき始める。家庭のしつけでは“ウソついたら針千本飲まそう”などとウソをつくことを戒める。しかし「ウソも方便」で社会生活上に「許されるウソ」「許されないウソ」があることも学んでいかなければならない。自分を正当化して相手を貶(おとし)める汚いウソは世間にはごまんとある。往々にして組織内でのし上がった人の中には、競争相手を問わず、自分が不利な事象におちるとこの手口を使いがちなものである。スポーツ界では大相撲暴行、...エッセイ:「ウソと吉本興業(21)」019.07

  • エッセイ:「大谷投手と通訳・水原一平(20)」2019.07

    エッセイ:「大谷投手と通訳・水原一平(20)」2019.07プロテニスの大坂なおみ選手の成績がふるわず日本のファンにとってさみしい限りだ。彼女の才能を存分に引き出し世界ランク1位まで上らせ、しかも世界的なコーチ実績を持つサーシャ―バイン前コーチとの関係を解消してからというもの大坂の戦績は目を覆うばかりである。これを例に出すまでもなく、選手とコーチの信頼関係がどれほど重要であり、また繊細かつ複雑なものであるかがよくわかる。ところで、日本のプロ野球選手によるメジャーでの活躍が日本のファンにどれだけ楽しさや元気、勇気さらには誇りをくれるかはかり知れない。日本人が野球の本場メジャーリーグで活躍できるはずがないと言われていた時代である。先便をつけた開拓者はトルネード投法で米国でもファンを沸かせた野茂英雄投手(1995年、...エッセイ:「大谷投手と通訳・水原一平(20)」2019.07

  • エッセイ:「ハラスメント(19)」2019.07

    エッセイ:「ハラスメント(19)」2019.07“石川が復活”のうれしいニュース(7日)が。プロゴルファーの石川遼選手が3年ぶりに日本プロ選手権で優勝、初のメジャータイトルで通算15勝目だそうだ。デビュー時には目標はマスターズで優勝することを宣言してファンの注目を集めた。それがいつの間にか勝てなくなりファンに忘れられそうな存在になっていたのだ。彼は英会話教材のスピードラーニングのCMや選手会会長で有名になりつつあった。ところでパワハラ、セクハラ、ヘイトスピーチやいじめ問題など調べたところによれば35種類がハラスメントに認定されているそうだ。しかもそれらによる不祥事が日常茶飯事のように起こり、報道されている。中でもセクハラ問題は報道番組でもよく取り上げられる。嫌らしい事象ではあるが、視聴者がそこに興味を持って乗っ...エッセイ:「ハラスメント(19)」2019.07

  • エッセイ:「物故者(18)」2019.06

    エッセイ:「物故者(18)」2019.06九州の出身高校の現地同窓会幹事から「悲しいお知らせ」ということでKの訃報のメールをもらった。そしてそのメールには、「物故者」は77名の20.1%になったとある。数年前には首都圏に在住する中学校同窓会でKと上野公園の満開の桜の下を歩いたことを思い出す。以後毎年行っている首都圏在住の高校の同窓新年会に出席することはなかった。ところで暇に任せてこの物故者という言葉を調べてみた。読みは「物故者」は「ぶつこしゃ」ではなく「ぶっこしゃ」である。「物故」は「死去(死んだこと)」を意味し、「者」は「人」を意味する言葉なので、組み合わせて「亡き人(死んだ人)・死者」となる。「死者」という言葉は「死んだ者」を縮小したものになるため、「死」の言葉をダイレクトに使う・示す表現は昔から避けられた...エッセイ:「物故者(18)」2019.06

  • エッセイ:「茨城県・ビリにはビリの原因が(17)」2019.06

    エッセイ:「茨城県・ビリにはビリの原因が(17)」2019.06多くの人は非日常的なものを求めて旅行をする。旅で疲れ切って家に帰ってくるが心はなぜか元気になっている。このポッカリ感に実は安らぎがあるのではないだろうか。しかしいつでもそうなるとは限らない。道中で同行者や他人(ひと)と嫌なことが起これば帳消しにならぬとも限らないのだ。一方旅先が自分の描いていた期待を大きく外れるとなんとなく空しくなる。観光地などで受けるサービスや他人(ひと)の行為・親切などでがらりと変わる。そもそも人の心は、物事の良し悪しや好き嫌い、イメージの持ち方など百人百様であるから難しい。ご存知、㈱ブランド総合研究所が今年で13回目となる「地域ブランド2018」の調査は、魅力度やイメージ、認知度など全84項目を数値化して導き出されたランキング...エッセイ:「茨城県・ビリにはビリの原因が(17)」2019.06

  • エッセイ:「令和天皇妃・雅子皇后(16)」

    エッセイ:「令和天皇妃・雅子皇后(16)」2019.06さすがに絵になるのは国賓で訪日したトランプ米大統領だ。両国国技館で大相撲の千秋楽を観戦、砂被りは危険と判断したのか特別席を設営したマス席(桟敷席)だ。平幕優勝者の朝乃山に土俵上で満面の笑みをもって米大統領杯を授与した。世界が注目するトランプ氏の訪日では当然大相撲観戦の様子が世界に発信(共同通信)されただろう。古式豊かな意匠で行事が進行をつかさどる。まるでタイムスリップをしたかのようにゆったりとした所作のなかでチョン髷を結った肥満(?)の力士が激しくぶっつかるのだからYOU(は何しに日本へ)は圧倒されるだろう。現代スポーツとは違った国技と称する神事(元貴乃花親方談)をYOUがどこまで理解できるのかどうかは疑問であるが。もちろんいずれの国でも伝統の祭事はあるだ...エッセイ:「令和天皇妃・雅子皇后(16)」

  • エッセイ:「忌諱(さき)に触れる(15)」2019.05

    エッセイ:「忌諱(さき)に触れる(15)」2019.05ズバリ言って、先の私のエッセイ:「過失運転致死傷は誰にでも起こりうる(14)」では、読者の皆様はそれぞれに複雑な反応をされたのではないかと内容に自戒している。「いや全く気にも何もしていないし、余計なお世話だ」と言われる方がいても当然である。多くの高齢者が最近の一連の死亡交通事故を他人事(ひとごと)として無関心を装っているとも思えないが。喜寿(77)を過ぎ傘寿(80)を過ぎたころから運転免許の自主返納が頭を過(よぎ)り始めるか、すでに家庭内で言及され始めているだろうと私は思っている。人を概ね楽観的、悲観的、中庸に分けると、こと車の運転に関する限り、高齢運転者は楽観論者が多い。高齢者の90%がまだ大丈夫だと自分の運転に驚くべき自信を持っているという。妻や子供は...エッセイ:「忌諱(さき)に触れる(15)」2019.05

  • エッセイ:「過失運転致死傷は誰にでも起こりうる(14)」2019

    エッセイ:「過失運転致死傷は誰にでも起こりうる(14)」2019このテーマは読者全員に関係するものであり、是非ご高察下さい。人生で最も目出度いことの例(たと)えに「親死ね、子死ね、孫死ね」という言い方がある。人は何が最も不幸(悲しい、つらい)かと問われれば、愛する家族との死別の他にはないだろう。それも親・子・孫の順番で天寿を全うしてくれてれば、残された者の涙もすっきりするだろう。ところが幼い子供に先に旅立たれると本当にいたたまれない。それも不治の病によるのであればこれも致し方のない運命なのだとあきらめざるを得ないが。ところが昨今は交通事故による死亡が多々報道されるから居た堪れない。朝元気に見送った家族が返らぬ人になっているのだから残された者にはたまったものではない。もうこの世に神や仏がいるとは信じられないであろ...エッセイ:「過失運転致死傷は誰にでも起こりうる(14)」2019

  • エッセイ:「腹の虫が治まらない(13)」2019.05

    エッセイ:「腹の虫が治まらない(13)」2019.05対人関係や社会の事象に対して「腹の虫が治まらない」と思った人は少なくないだろう。NHKの番組「チコちゃんにしかられる」の中で、この「虫」とは何なのかという問に誰もが答えられなかった。私たち日本人は言葉の語源を正確に知らず慣例的に使っている諺が実に多いのである。昔は、人間の怒りや嫉妬など心の変化や様々な病気は体の中に「鬼」が入ることに起因し、その鬼を鎮めるために「祈祷」に頼っていたと。ところが平安時代に薬師(くすし)(医者)は自分たちの仕事を得るために、鬼ではなく、体にはいろいろな種類の虫(63種)がいてそれらによって心や臓器がやられるのが病気であると新説を啓蒙したのである。西洋医学が普及してきてこの説も迷信とされることになる。しかしながら、対人関係など心や感...エッセイ:「腹の虫が治まらない(13)」2019.05

  • エッセイ:「高校生球児の坊主頭(12)」2019.04

    エッセイ:「高校生球児の坊主頭(12)」2019.04今話題になっているのが高校生球児の坊主頭だそうだ。何が問題化というと、高校の新入生を迎え野球部離れが起こっていると。2015年を境にして部員数ではサッカーに逆転され、さらに減少傾向にあるのだ。その大きな理由としては、中学生が長髪から坊主頭になるのが嫌だということらしいと。高校球児といったら丸坊主の頭が印象的で、白球を追う彼らにオシャレなんて必要ない!野球部にはサッカー部のような髪型でチャライ部員は皆無というところがほとんどであろう。しかし、春・夏合計8度の甲子園出場を誇る、新潟明訓野球部は新たな試み「長髪奨励」に取り組んで新年度を迎えている。もともと長髪禁止ではなかったが、今季から「髪を伸ばす」ことを明言。県屈指の強豪の行動は、県高校野球に影響を与えそうだ。...エッセイ:「高校生球児の坊主頭(12)」2019.04

  • エッセイ:「新元号発表に際して(11)」2019.04

    エッセイ:「新元号発表に際して(11)」2019.04日本中が大騒ぎになった新元号の発表であった。人間の心理とは面白いもので、回りの騒ぎに乗じて多くの人がいつの間にか自分も早く知りたいと興奮している自分に気づいたのではないだろうか。どこの新聞社やテレビ局などでもスクープを取りたいのは山々である。過去に昭和の新元号を現在の毎日新聞がスクープして号外まで出したのが外れて赤恥をかいたそうだ。官邸は発表前に新元号が漏れでもしたらそれこそ赤恥では済まない。危機管理上の問題になりかねないので、出席有識者を含めて発表直前は携帯電話を取り上げられ軟禁状態であったと。そこまで我々を信用できないのかという有識者のクレームもあったやに聞く。また取材記者の携帯に対し官邸では一部電波妨害をかけた場所もあったとか。これほど厳重に統制してい...エッセイ:「新元号発表に際して(11)」2019.04

  • エッセイ:「新元号・平成の終わりに当たり(10)」2019.04

    エッセイ:「新元号・平成の終わりに当たり(10)」2019.04朝日新聞のトップ1面に『製鉄の人類史に一石』「日本の調査団遺物を発見・分析」との記事があった。2017年9月、中近東文化センターアナトリア考古学研究所がトルコ・アナトリア古代遺跡の紀元前2250~2500年の地層から異物(酸化鉄を多く含む直径3センチの塊)を発見したとある。学生時代に苦手だった世界史だが「鉄と軽戦車」を武器に古代オリエントを栄えさせたヒッタイト帝国の地域である。しかし地元の産出される鉄鉱石と異なることから誰かが遠方から「半製品」の形でもちこんだのではないかと考えられると。これまで製鉄はアナトリア地方で生まれたというのが定説であった。そして、欧米の権威らが打ち立てた「世界史の常識」に修正を提起した、インパクトの大きな極めて重要な発見と...エッセイ:「新元号・平成の終わりに当たり(10)」2019.04

  • エッセイ:「カリスマのゴーンが変装(9)」2019.03

    エッセイ:「カリスマのゴーンが変装(9)」2019.03日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告が3月6日、東京拘置所から保釈された。大勢の警備員に取り巻かれて業員服にマスクで変装して軽ワゴン車に乗り込んだ。マスク越しに見える烏天狗のような鋭い眼光は一目瞭然でゴーン氏とわかる。日本人の感覚からすれば、かつての威光も台無しの惨めで恥さらしな姿である。さすがに変装を発案した高野弁護士はゴーン被告に申し訳ないことをさせてしまったと。日本人の多くがこれを痛快な出来事だと捉えているのではなかろうか。ゴーン氏は日産を立て直した経営者としての手腕は高く評価されるだろうが、伝えられているような、有価証券虚偽記載や背任などの不正行為が事実ならば失望する話である。一方、日産の西川(さいかわ)社長や日本の役員らにはゴーン氏の行為を黙認し...エッセイ:「カリスマのゴーンが変装(9)」2019.03

  • エッセイ:「女の強さ(8)」2019.03

    エッセイ:「女の強さ(8)」2019.03かれこれ10年近く前、いつもの囲碁仲間たち10名と草津温泉に親睦旅行に出かけた。翌日の朝食はバイキング料理で食堂はごった返していた。食い放題でも「がっつかない」のが私の主義で、普段の朝食と同じ腹八分目の量しか食べない。同じテーブルにいた横浜から来たという60歳台と思しき三名の女性グループに何とはなしに声をかけてみた。「皆さんのご主人は、今頃何を食べているの」というと、三人が一斉に「もう亡くなったの」と答が返ってきた。私は余計なことを聞いてしまったと言葉に詰まって「それにしても皆さんお元気そうですね」というと「主人を送り出したら、肩の荷が軽くなったみたい」という。私が「妻より先に逝きたい。あとには残りたくない」というと「そうね。男の人が取り残されると惨めね」と。そして返す...エッセイ:「女の強さ(8)」2019.03

  • エッセイ:「ピン・コロリで三途の川(07)」2019.02

    エッセイ:「ピン・コロリで三途の川(07)」2019.03板井省司1990年代当時珍しかった百歳、名古屋の人気者は双子姉妹の成田きんさん、蟹江ぎんさんだ。理想の老後だとしてマスコミを賑わしていた。二人は独特のしゃべりで世間を笑わせ、その頭の回転の良さに我々ファンは感心したものだ。好き嫌いなく何でも食べるが特に魚や肉が大好きだったように記憶している。あれから四半世紀が経った現在では、“人生百年時代”と言われるようになった。すでに百歳の長寿は10万人に届きそうな勢いである。後期高齢者の人たちの中には、自分に迫りくる死に漠然とした不安を感じているだろう。しかし、多くは死に対する不安など全く考えないで毎日を楽しく充実して生きていくだけだろうと思う。そうは言っても、長野県佐久市の野沢成田山の「ピンコロ地蔵」にあやかって「...エッセイ:「ピン・コロリで三途の川(07)」2019.02

  • エッセイ:「東海道五十三次とリサイクル(06)」2019.02

    エッセイ:「東海道五十三次とリサイクル(06)」2019.02現代の人は歩かなくなった。4~5百メートル先のコンビニへでもマイカーを使うことがある。しかし健康を重視して一日一万歩前後を日課にする人も多い昨今である。江戸時代には、東海道の江戸から京都間の約500キロを僅か13泊14日で歩いた。男子が一日約35キロ、我々には想像もできないくらいの健脚だった。大名行列はこれよりもずっと遅い。薩摩藩や金沢藩の大名行列は2千~4千名で、列の長さは1.5キロもあったという(ただし見栄えをよくするために宿場街に近づくとアルバイトの人を行列に加えていたとも言われている)。異邦人のケンペル、ツンベリー、シーボルトらによる紀行文に、旅先のトイレのことや、雨上がりのぬかるんだ街道を誰が整備したかを事細かに書いてある。2~3里ごとに路...エッセイ:「東海道五十三次とリサイクル(06)」2019.02

  • エッセイ:「忠臣蔵・桜田門外の変(05)」2019.02

    エッセイ:「忠臣蔵・桜田門外の変(05)」2019.022月9日、11日に強い寒波が到来し首都圏をはじめ関東一円にも雪をもたらした。北海道の陸別町では気象庁観測史上最も低いマイナス30度を超える寒さ。報道では町内の小学校の子供たちは元気に半袖、休み時間に外で遊ぶときは防寒着を着用しているものの暑くてしょうがないと言っていた。なれとは恐ろしいもので子供達はマイナス20度ぐらいでは暖かい方だと言う。首都圏に大雪が降ると歴史上の2つの出来事を思い出す。*まず何方(どなた)もがご存知の『忠臣蔵』赤穂浪士の吉良邸への討ち入り事件(1701年)である。元禄時代は平和な時代であり事件は江戸庶民を驚かせた。当時の浄瑠璃や歌舞伎の人気演目になった。庶民の人気をさらったのは、武士道が廃(すた)れたと思われた時代に古き良き武士の自己...エッセイ:「忠臣蔵・桜田門外の変(05)」2019.02

  • エッセイ:「めんこい・大坂なおみ(04)」2019.02

    エッセイ:「めんこい・大坂なおみ(04)」2019.02褐色の肌にすらりと伸びた長い脚、どう見ても日本人とは思えない大坂なおみ選手の容姿である。全米で優勝しこの全豪オープンも制してしまった21歳の乙女。一年前の全豪では世界ランク72位であったのが今回の優勝で1位にランクアップ。まるでシンデレラ姫のようでは変身である。4大タイトルとオリンピック優勝の権利を持つ唯一のプレーヤーになってしまったのだ。4大タイトル初優勝後に連続してメジャーに優勝したのは彼女だけらしい。2013年東レパンパシフィックでは一回戦で敗退したが、彼女(ランク200数十位)のプレーでパワーと動きの機敏さに日本プロテニス協会がその素質を評価し、強化選手用の施設を特別枠で使用することを許可したそうである。それにしても短期間にここまで成長するとはおそ...エッセイ:「めんこい・大坂なおみ(04)」2019.02

  • エッセイ:「コロンブスの悪行(03)」2019.01

    エッセイ:「コロンブスの悪行(03)」2019.01物事には表と裏がある。コロンブスは有名な歴史上の人物である。人々に夢や勇気を与えた大航海は表の話である。1492年新大陸発見後、コロンブスは航海のたびにインディオの捕獲と奴隷貿易に奔走した。コロンブス以降スペインは、住民虐殺など情け容赦なく、アスカ帝国(メキシコ湾一帯)とインカ帝国(アンデス山地)を滅亡させた。インディオの激減で不足する労働力を補うためにアフリカの黒人を大量に運び、過酷な奴隷労働を強いた。その後、数百年にわたって、実に1億人を回ると言われる奴隷貿易が生み出した莫大な富でスペインは世界一の裕福な国になった。多くの黒人が、アフリカから船で積み出され、大西洋を渡り南北アメリカおよびヨーロッパに送り込まれた。これが黒人奴隷市場と奴隷貿易の始まりである。...エッセイ:「コロンブスの悪行(03)」2019.01

  • エッセイ:「禿げ(ハゲ)もいろいろ(02)」2019.01

    エッセイ:「禿げ(ハゲ)もいろいろ(02)」2019.01「ハゲの悩みは禿げ(ハゲ)の人にしかわからない」と言った人がいる。ハゲの人は同じ年齢の人より少し老けて見えるが貫禄を感じる。多くの人は高齢になれば少しでも若くみられたいものであろう。血液型とハゲの関係は、医学的な根拠はされていないものの、血液型によってハゲかたにもある傾向がみられると。日本に一番多いA型の人は一言でいえば中途半端なハゲかたである。頭の側面はいあまり毛が抜けないし、全体にうぶ毛が残ることもある。いわゆる「ツルッパゲ」になるのは、O型の人に多いとか。少しだけ毛が残るのがB型の人。一番ハゲル確率の低いのがAB型。とはいえ一つの傾向ですぎず、ハゲは男性ホルモンの過剰や肉の食べ過ぎが一因になることはご存知の通りである。ハゲはハゲでも、ハゲワシやコン...エッセイ:「禿げ(ハゲ)もいろいろ(02)」2019.01

  • エッセイ:「公害と人類(1)」2019.01

    エッセイ:「公害と人類(1)」2019.01晴れた日に視界を塞(ふさ)ぐ大気汚染(PM2.5)、ヘッドランプをつけた渋滞車、人々は防塵マスクやゴーグルを。これは人間が健康的に住めるとも思えない冬場に起こる中国の大都会や北京市の当たり前の光景をテレビで見る。某氏は「赴任し中国に着いた当初は、外出時は日本から持参した専用のマスクを常用し、PM2.5をなるべく吸わないようにしていたのですが、あるとき気が付きます。部屋の中の空気も外の空気も一緒だということに(これが汚染微小粒子と言われる所以)…、空気の汚染度を図れるPM2.5測定器を買ってから、部屋の中の空気の汚染度が外とほぼ同じだということがはっきり分かり、愕然としたのを覚えています。それから急いで空気清浄機について、色々と調べるようになり、近くの家電量販店に見にい...エッセイ:「公害と人類(1)」2019.01

  • エッセイ:「サイバー攻撃と覇権(24)」2018・12

    エッセイ:「サイバー攻撃と覇権(24)」2018・12まだ敗戦の混乱期にあった小学生のころ、若い叔父が“50年後には中国とインドが世界の大国の仲間入りを果たす時代になる”と話してくれたことを覚えている。もちろんどこかで聞きかじった受け売り話だったろうが。そんな50年先の話などは、当時最貧の両国を知る限り誰にとっても想像もつかないことであった。ところが今正に現実のものとなろうとしている。しかも両国の人口を合わせると25億人(世界人口の約35%)以上になるのだ。ところで、中国のファーウェイ社(・Huawei、通信設備・機器メーカー、2017年売上10兆円以上、世界約170カ国、従業員数18万人)の副会長・孟晩舟(モン・ワンジョウ)女史が米国の要請によりカナダで逮捕された。華為社は、スマートフォンにおけるシェアは世界...エッセイ:「サイバー攻撃と覇権(24)」2018・12

  • エッセイ:「処刑(23)」2018.11

    エッセイ:「処刑(23)」2018.11NHK大河ドラマ“西郷どん”がクライマックスを迎える時期になった。明治政府に対する士族による反乱が頻発、佐賀の乱(明治7年)では、大久保利通内務卿により急設された佐賀裁判所で、江藤新平の司法省時代の部下によりわずか2日間の審議で江藤ら11名が死刑を宣告され斬首、江藤は梟(さらし)首の刑にされ、反政府派への見せしめにされた。西郷による「西南の役」が鎮圧された後、明治11年大久保は「紀尾井坂の変」(千代田区)で征韓論を主張し、佐賀の乱の処理を批判する石川県出身の島田一郎ほか6名の不平士族らによって暗殺された。私見であるが、「安政の大獄」を取り仕切った井伊直弼大老の暗殺事件にも通じるように思える。これより前、鳥羽伏見の戦いで敗走した新選組の近藤勇が千葉県流山で土方歳三の制止を振...エッセイ:「処刑(23)」2018.11

  • エッセイ:「憲法改正案(22)」2018.11

    エッセイ:「憲法改正案(22)」2018.11明治時代入ってからは軍人、警察以外の銃刀類の所持は禁止された。さらに終戦時GHQは銃刀類所持取締法により日本軍の武装解除を徹底した。しかもこの法律により頻発していた暴力団抗争の抑止にも貢献することになったのである。私の小学生のころ生徒は皆鉛筆を削るために折りたたみ式ナイフを筆箱に入れて持ち歩いていた。鉛筆だけでなくいろいろな工作物を作るのもこのナイフであった。今のこどもたちはナイフで鉛筆が削れないどころかリンゴの皮もむけないという。当時は飛び出しナイフ(ジャックナイフ)まで持ってくる子供いたがさすがにそれは禁止された。石原裕次郎の「錆びたナイフ」の歌の影響でジャックナイフが流行ったからだ。ところで、日本の憲法9条では自衛隊の海外派遣は難しいだろうと思われる場合でも政...エッセイ:「憲法改正案(22)」2018.11

  • エッセイ:「ディベートとジャーナリスト安田純平(21)」2028.11

    エッセイ:「ディベートとジャーナリスト安田純平(21)」2028.11日本人の弱点の一つは他人(ひと)とのディベート(議論、討論)ができない、下手であるということ。自分の意見を主張し相手の意見に反論しなければならないからだ。これは日本人にとってはうっとうしいのである。私もこのディベートに弱い一人である。会話力に乏しく冷静にうまく相手に伝えられず、時には後味の悪い結果になることもある。男性は職場の会議等で充分経験を積んでいるのでディベートが得意だという人も少なくないであろう。それでも欧米人に比べたら決して上手とは言えないという。欧米では幼いころから自己主張は当たり前、小学校からディベートによる授業が行われている。近年日本でも小学校の授業から取り入れられているようだがおよそ次元の違う景色である。週1~2時間の英会話...エッセイ:「ディベートとジャーナリスト安田純平(21)」2028.11

  • エッセイ:「オセロの天才か?(20)」2018.10

    エッセイ:「オセロの天才か?(20)」2018.10いつの時代でも子供には癒され、若者が頑張ってくれると世の中が明るく元気になるものである。プロ将棋棋士(4段)の最年少記録を打ち立てた藤井聡太君(当時14歳)が大人の棋士をなぎ倒し連勝街道をばく進した。国会では大の大人が嘘八百を並べて汲々としているのを見て嫌気がさしていた頃でまさに溜飲を下てくれた殊勲者だ。老若男女の藤井ファンが増え、一気に将棋ブームが起こり町のどこの将棋所も満員御礼になったと。そして世の女性達は彼の人柄に癒され、うちの子供や孫にしたいくらいだと言わせしめたのだ。今10月、藤井七段(16歳)は新人王戦の決勝で出口3段に勝利し最年少記録を塗り替えた。かつて棋士最高峰の羽生や佐藤天彦が取ったタイトルで登竜門でもある。昇段が早すぎる藤井君は今回を逃すと...エッセイ:「オセロの天才か?(20)」2018.10

  • エッセイ:「リクルートスーツを着るのは日本だけ(19)」

    エッセイ:「リクルートスーツを着るのは日本だけ(19)」2018.10長年続いた新卒学生の就職活動の日程を決める「採用選考に関する指針」を経団連中西会長(日立製作)は22年度以降から廃止すると発表した。理由は、外資系やIT企業系では採用活動の前倒しが行われ、すでに形骸化が指摘されているからだと。学生にとっても社会や企業にとっても重大なターニングポイント・転換期になることが予想される。これには識者を含めて国民にも様々な議論を巻き起こすであろう。かつてグローバル化・国際化に対応するために小学校から英語教育をスタートすることに賛否両論が噴出したのと同じである。識者の意見を拝借すると、就活ルールの廃止は時代に即した自然の流れである。高度経済成長期に生まれたこのシステムはいわば集団見合いで、ルールの廃止は自由恋愛の解禁で...エッセイ:「リクルートスーツを着るのは日本だけ(19)」

  • エッセイ:「スパイと維新革命(18)」2018.09

    エッセイ:「スパイと維新革命(18)」2018.09この10年余NHKの日曜大河ドラマを視聴することはなかった。ひょんなことで途中からの「西郷どん」を見て、西郷役を演じる鈴木亮平や岩倉具視役をこなす笑福亭鶴瓶に新鮮さを感じたのだ。ドラマは進んで鳥羽伏見の戦いから江戸城無血開城へと進み西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允(桂小五郎)や岩倉具視そして勝海舟らの活躍する場面である。ここに至る薩長同盟の締結には日本人に頗(すこぶ)る人気の高い坂本龍馬が関与したことは周知の事実である。維新革命を起こした当時の20代、30代の下級武士や下級貴族に思いを馳(は)せる。さて、江戸末期まで幕府の監視を逃れて生き延びてきた諸藩にも敵は藩の内外にいて、舵取りを一歩間違えれば藩は吹っ飛ぶ。そこでどの藩も密偵(スパイ)を剣術習得などの名目で江...エッセイ:「スパイと維新革命(18)」2018.09

  • エッセイ:「暴力的指導なぜ繰り返される(17)」2018.09

    エッセイ:「暴力的指導なぜ繰り返される(17)」2018.09テニス世界四大タイトルの一つ全米オープンで大坂なおみ選手(20)が優勝するという本当に奇跡みたいなことが起こった。決勝相手のセリーナ・ウイルムアムズ選手(36、米国)は女子テニス界のレジェンドと言われる強者。大坂にとってはいわゆるアウエイでの戦いで観衆はほとんどセリーナへの応援である。優勝者インタビューでは観客に向かって「セリーナではなく私が勝って、ごめんなさい」とブーイングに対して最高のコメントを言ってのけた。サーシャ・ベーシン新コーチ(ドイツ系米国)に指導され急激に強くなったという。選手時代のコーチ自身は119位が最高だったが、セリーナを含めて3人の世界ランク一位を育てたのである。その指導方針は選手の目線に立ち、言ってみれば「ほめ殺し」で自信を持...エッセイ:「暴力的指導なぜ繰り返される(17)」2018.09

  • エッセイ:「一方立てれば‐‐‐(16)2018.08

    エッセイ:「一方立てれば‐‐‐(16)2018.08」地球温暖化による異常気象は世界中で様々な形で表れている。北欧では巨大な氷山が湾内に流れ着き、その一部が高さ百メートルにわたって崩落し人家に津波が押し寄せたと。日本でも集中豪雨による洪水・ゲリラ豪雨、落雷、竜巻など過去にないほどの数と甚大な被害が発生している。また観測史上最も多い台風の中にあってまさかの東から西へ逆走するものまで。一方、氷で閉ざされていた北極海の氷が減り極東地域からヨーロッパへ所要日数を大幅短縮する船舶輸送ルートが開拓されつつあるが、これを喜んでいいのやら悪いのやら?さてトランプ米大統領は、地球温暖化は一部の専門家によるでっちあげとして、パリ協定から離脱した。これは選挙公約もあり、米国内では地球温暖化対策の実施は米国経済にとって不利になるという...エッセイ:「一方立てれば‐‐‐(16)2018.08

  • エッセイ:「ボランティアの原点(15)」2018.08

    エッセイ:「ボランティアの原点(15)」2018.08まさかの奇跡に日本中が驚き喚起に沸いた。山口県周防大島町で行方不明になった藤本理稀ちゃん(2歳)の母親は内心ではもう諦めていたというわが子が救出され抱きしめることができた。行方不明後約3日(68時間)を経過、2歳の子供にとっては生存の限界に達していたからである。大分県日出町(ひじ)から捜索のお手伝いに来ていた尾畠春夫さん(78歳)が早朝から単独で捜索を開始して20~30分後に理稀ちゃんを発見した。獣道のようなところを歩きながら尾畠さんが「理稀くん」と大声で呼ぶと「僕、ここ」とかすかな声が聞こえたという。もしこの声が尾畠さんの耳に届かなったらさらに上のほうに捜索場所を移動するつもりだったという。もしそうなっていたら、捜索隊がその後に見つけ出せたであろうか。静か...エッセイ:「ボランティアの原点(15)」2018.08

  • エッセイ:「卑怯者(14)」2018.07

    エッセイ:「卑怯者(14)」2018.07世界的に有名な労働歌の一つ「赤旗の歌」の訳詞(赤松克磨)の一小節に「~~卑怯者去らば去れわれらは赤旗守る」というのがある。1960年に安保反対闘争で日本中が揺れ動いたときに、東京に出てきて右も左もわからない田舎者の私が覚えた歌である。今にも日本が戦争に巻き込まれるかのような錯角に陥ったものである。改めて訳詞を読んでみてその現実離れしたすごさに驚く。英語には、日本の「卑怯」と同じ様に使える単語や表現はないのだそうだ。一言で「卑怯」と言っても、かなりいろいろなニュアンスがある。臆病でできない「卑怯」、裏切りをする「卑怯」、公正性に欠ける行為の「卑怯」などさまざま。まさに世界語になろうとしている若い女性が好んで使う「かわいい」という表現も同じだ。人間には本来卑怯というDNA(...エッセイ:「卑怯者(14)」2018.07

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