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  • 日銀の責任―低金利日本からの脱却 野口悠紀雄2023

    第3章大規模な円安介入が行われたのは2003年から。これによって重厚長大産業が息を吹き返し古い産業構造が残った。円安のおかげで企業は人減らしや合理化、新技術開発や新しいビジネスモデル探求の必要がなく、旧態依然としたビジネスを続ければよく、このようなことが続いたために企業の体力が低下し日本病から立ち直れなくなった。第4章異次元緩和の本当の目的は、国債大量購入による金利引き下げ⇒財政資金調達容易化・円安⇒大企業の利益増⇒株価引き上げだったのではないか。2016マイナス金利導入により金利低下、長期国債の利回りも低下し金融機関利ザヤ稼げない。長期金利を高くするため日銀は国債買いオペ(イールドカーブコントロール)。市場原理に反する。2022年に長期金利に上昇圧力加わり、日銀は長期金利を抑えたため急激な円安が進んだ。...日銀の責任―低金利日本からの脱却野口悠紀雄2023

  • 大学的新潟ガイド—こだわりの歩き方 新潟大学人文学部附置地域文化連携センター編 2021

    このシリーズの本は何冊も読んでいる。その中でこの新潟ガイドは歴史文化に関する話題がほとんどであり、現代の開発や経済、あるいは地理・地学や生物に関する話題が少なく、私にとっては読みどころが限定される。日本で最後に佐渡に残ったトキは2003年に絶滅した。その後中国からトキのつがいを借り受けて始まった保護増殖事業が成功し、今(2020)では島内に推定400羽が生息している。佐渡の農業者らは「朱鷺と暮らす郷づくり認定制度」を立ち上げ、農薬と化学肥料を半減し環境保全型農業を推進している。新潟県は全国3位の日本酒生産県で、吟醸酒の出荷量は全国一。新潟生まれの坂口安吾は、雪国の気質として太陽を遮られ疑い深さと諦め、夢を見ても現実には立ち向かう姿勢を持たないと言った。新潟港は中世から日本海海運の歴史があり、江戸時代は日本...大学的新潟ガイド—こだわりの歩き方新潟大学人文学部附置地域文化連携センター編2021

  • デジタル列島進化論 若林秀樹2022

    日本列島改造論のデジタル版だと書いてあるから国土都市のカテゴリにしたが、列島改造論のアナロジーでデータセンターを論じられるかどうかは、私はまだよくわからない。第3章データセンターとは、サーバーやネットワーク等のインフラ機器を設置・保管・運営することに特化した施設であり、データの収集・伝送・接続・蓄積・処理・発信のうち、データの蓄積・処理の役割を担う。ビッグデータを処理するAIやスパコンもここに置かれる。現在、データセンターの拠点は、比較的大型のクラウド型は200か所、その他500か所程。有名な千葉の印西地区のような大規模集積地区は2~3拠点。今後10年でデータ流通量が世界で30倍に増えるから、大規模集積拠点が東京以外に5~10か所必要になるだろう。経産・総務2省の有識者会合資料によると、データセンターの最...デジタル列島進化論若林秀樹2022

  • 都市計画家・伊藤滋が見た東北復興縦断2011₋2021 2023年5月

    2011年7月から2021年7月から2021年まで、北は青森県八戸から南は福島県いわきまで、東日本大震災の津波被災地を毎年1回視察旅行し、復興歩みをカメラに収めた記録。「はじめに」に著者の感想が記されている。「現地に身を置けば、復興に向けたたゆまぬ努力が続けられていることは感じられるのだが、目に見える成果として感じ取れない場面も少なくなかった。しかし、改めて10年分の写真を一覧してみると、どの場所も時代へとつなげる歩みをやめなかったことが感じられる。関係者の努力に最大限の敬意を表したい。」私の読後感想としては、第1に震災復興の貴重な記録であるということ、第2に客観的な評価は避けざるを得なかったのだろうということ。p55には陸前高田市のかさ上げ工事後の空き地の写真がある。この工事を含め10年間に36兆円の国...都市計画家・伊藤滋が見た東北復興縦断2011₋20212023年5月

  • 限界ニュータウン—荒廃する超郊外の分譲地 吉川祐介 2022

    著者は研究者でも不動産業界の人でもジャーナリストでもないらしいが、都市計画や不動産業に関する知識、行動力、調査力、取材力、どれも相当なものだ。2017年(出版の5年前)春に夫婦二人が暮らすための郊外中古物件を探し始めたのがきっかけで、千葉県北東部の物件めぐりを続ける傍らブログに限界ニュータウン探訪記を投稿、Tweeterすると予想外の反応があった。さらにYoutube動画配信、さらには本書出版につながった。本書のテーマは千葉県北東部、超郊外に数多くある限界ニュータウン。空き地が多いが分譲時には完売している。高度成長期の1970年代に投資家向けに分譲され、一部区画には80年代後バブル期に住宅が建てられたが大部分は空き地だ。千葉県北東部では、都市計画が全く機能してこなかった。酪農家やラブホ、墓地の隣でもお構い...限界ニュータウン—荒廃する超郊外の分譲地吉川祐介2022

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